JP5294936B2 - レンズ鏡筒及びそれを有する光学機器 - Google Patents

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本発明は、レンズ鏡筒及びそれを有する光学機器に関し、35mmフィルム用カメラ、ビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、そしてTVカメラ等に好適なものである。
ビデオカメラやデジタルカメラ等の光学機器(撮像装置や交換レンズ装置)には、光軸に直交又は略直交する方向(以下、光軸直交方向という)にレンズ(防振レンズ)を移動させることによって撮影光学系の光軸を曲げている。これにより手振れ等に起因する像振れを補正する(防振を行う)振れ補正装置が搭載されているものがある。その構成の中で防振用の補正レンズを光軸方向に付勢させて補正レンズの光軸方向における位置決めを行う構成が知られている。その様な構成をとる場合は光軸方向に付勢する力は通常使用時のみ付勢力が働いていれば機能は満たされる為、たとえば補正レンズを含む可動部の重量の5倍〜10倍の力で付勢されている。しかしながら、可動部に光軸方向に過度の衝撃が掛かった場合は付勢部分では浮きが発生する場合がある。このとき浮きが発生してもストッパー部が存在し、可動部の脱落を防ぐようにしたビデオカメラ用のレンズ鏡筒が知られている(特許文献1)。特許文献1のレンズ鏡筒では、その図2において、補正レンズ(第3レンズ群)L3を保持するシフト鏡筒3aは通常使用時は付勢手段3dで物体側方向に付勢され光軸方向の位置が決められている。しかしながら、像面側に衝撃を受けた時には付勢部(ボール)3lに浮きが発生する。そのときに補正レンズL3の像面側に位置するストッパー材であるセンサーベース3cがそのストッパーの役割を担っていた。
特開2004−101547号公報
特許文献1のレンズ鏡筒では、光軸方向において、シフト鏡筒3aを付勢するためのベース部材(特許文献1の図2のシフトユニット3)を一方に配置し、その反対側に、脱落防止のストッパー部材(図2のセンサーベース3c)を設ける構成をとっていた。このために、振れ補正ユニット(シフトユニット)として光軸方向に長いスペースが必要となっていた。また、その構成をとるためにはシフト鏡筒3aとその両側の部材の少なくとも3部品からなる構成をとらなければ成らない為、部品点数が多くなる傾向があった。また、防振機能を有するレンズ鏡筒においては、光軸方向の短縮化とともに防振用のシフト可動枠を光軸と直交方向に移動させる構成においてシフト可動枠が衝撃を受けたいとき、シフト固定枠に対して脱落しないようにすることが要望されている。
本発明は、防振用のシフト可動枠が衝撃を受けた時でも脱落防止を図ることができ、かつ、防振レンズユニットとして光軸方向スペースを削減することが出来、更に防振レンズユニットの全長を短くすることができるレンズ鏡筒の提供を目的とする。
本発明のレンズ鏡筒は、レンズを保持し、光軸に対し垂直方向の成分を持つように移動されるシフト可動枠と、前記シフト可動枠が結合されるシフト固定枠と、前記シフト可動枠を光軸方向に付勢する付勢手段を有するレンズ鏡筒であって、前記シフト可動枠は、前記シフト可動枠が前記付勢手段により付勢されている方向と反対側を向いている面を有し、前記シフト固定枠は、光軸方向及び前記光軸に対する回転方向に空隙を有して配置されたひさし部を有し、前記面が前記光軸に対する回転方向の空隙に挿入された後、前記シフト可動枠が前記光軸に対する回転方向に所定角度回転されることにより、前記面と前記ひさし部が前記光軸方向において対向するように、前記シフト可動枠と前記シフト固定枠が結合されることを特徴としている。
本発明によれば、防振用のシフト可動枠が衝撃を受けた時でも脱落防止を図ることができ、かつ、防振レンズユニットとして光軸方向スペースを削減することが出来、更に防振レンズユニットの全長を短くすることができるレンズ鏡筒が得られる。
本発明の実施例1のカメラの斜視図。 実施例1のカメラに搭載されたレンズ鏡筒の分解斜視図。 実施例1のレンズ鏡筒の断面図。 実施例1のレンズ鏡筒に搭載されたシフトユニットの分解斜視図。 シフトユニットの組立て直前を物体側から見たときの要部概略図。 シフトユニットの組立て直前の側面図。 シフトユニットの組立て直前の背面図。 シフトユニットの組立て直前の断面図。 シフトユニットの組立て後を物体側から見たときの要部概略図。 シフトユニットの組立て後の側面図。 シフトユニットの組立て後の背面図。 シフトユニットの組立て後の断面図。 シフトユニットの組立て途中を説明する斜視図 本発明のカメラの要部ブロック図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。本発明のレンズ鏡筒を後述する各部材の符号を用いて説明すると次のとおりである。防振用のレンズL3を保持し、光軸に対し垂直方向の成分を持つように移動するシフト可動枠301が引張コイルバネ等の付勢手段308で光軸方向に付勢されてシフト固定枠306に対し光軸方向の位置決めがなされている。シフト可動枠301とシフト固定枠306はバヨネット構造で組み立てられている。シフト可動301はバヨネット爪301bの一部であって、シフト可動301が付勢されている方向(像側)と反対側(物体側)を向いている面301cを有している。シフト固定枠306は面301cに対し光軸方向にクリアランス(空隙)を有して配置された、ひさし部306dを有している。面301cとひさし部306dはシフト可動枠301とシフト固定枠306をバヨネット結合するときの一部を構成している。
図1には、本発明のレンズ鏡筒を用いたビデオカメラやデジタルカメラ等の撮像装置(光学機器)(以下、カメラという)の概略構成図である。図1において、Lはズーミングが可能な複数の移動レンズ枠を保持するレンズ鏡筒である。Bはレンズ鏡筒Lを着脱可能に装着するカメラ本体である。カメラ本体B内には、レンズ鏡筒L内の撮影光学系(ズームレンズ)により形成された被写体像を記録するための銀塩フィルム又は撮像素子が収納保持されている。
図2および図3は、図1に示したレンズ鏡筒Lの構成の要部概略図である。撮影光学系は、物体側(各図の左側)から像側へ順に、凸(正の屈折力)、凹(負の屈折力)、凸、凸の4つのレンズユニットL1〜L4により構成された変倍光学系(ズームレンズ系)である。これらの図において、L1は固定の第1レンズユニットである。L2は光軸方向に移動することにより変倍作用(ズーミング作用)を行う第2レンズユニットである。L3は光軸に対して直交又は略直交する平面(以下、光軸直交面という)内で、すなわち光軸に対して直交又は略直交する方向(以下、光軸直交方向という)に移動してズームレンズが振動したときの画像の振れ補正作用を行う第3レンズユニットである。また、L4は光軸方向に移動することにより変倍に伴う像面変動の補正と焦点調節作用を行う第4レンズユニットである。また、1は第1レンズユニットL1を保持する前玉鏡筒である。5は第1レンズユニットL1を所定位置に固定するため、その後端がシフトユニット3を構成する部品の1つであるシフトベース306に結合し、前端が前玉鏡筒1に結合した固定鏡筒である。
2は第2レンズユニットL2を保持するバリエータ移動枠である。シフトユニット3は、シフトマグネット302、シフト固定枠(シフトベース)306、第3レンズユニットL3を保持するシフト可動枠(シフト保持枠)301、駆動用のシフトコイル303、位置検出センサ(ホール素子)305等を有している。4は第4レンズユニットL4を保持するフォーカス移動枠である。6は不図示のCCDセンサやCMOSセンサ等の撮像素子(光電変換素子)を保持する後部鏡筒である。後部鏡筒6は、その前端がシフトユニット3のシフトベース306に結合している。8は固定鏡筒5と後部鏡筒6とにより両端が保持された第1ガイドバーである。また、9は第2ガイドバー9であり固定鏡筒5とシフトベース306に圧入保持されている。また、第3および第4ガイドバー10,11は、シフトベース306と後部鏡筒6とにより保持されている。
バリエータ移動枠2は、第1および第2ガイドバー8、9により光軸方向に移動可能に支持されている。フォーカス移動枠4は第3および第4ガイドバー10,11により光軸方向に移動可能に支持されている。シフトユニット3(シフトベース306)は、固定鏡筒5に対する位置決め後、後部鏡筒6と固定鏡筒5との間に挟み込まれてこれらに結合されている。7は撮影光学系に入射した光量を変化させる光量調節ユニットであり、2枚の絞り羽根を光軸直交方向に移動させて開口径を変化させる。また、光量調節ユニット7には、グラデーションNDフィルタ(連続的又は段階的に透過率が変化するフィルタ)706が絞り羽根とは独立して光路に対して進退できるように構成されている。この光量調節ユニット7は、シフトベース306にビス止め固定されている。後部鏡筒6は、固定鏡筒5に対して位置決めされ、かつ前述したようにシフトベース306を挟み込んだ上でビスにより共締め固定されている。
201は第2レンズユニットL2を光軸方向に駆動するステッピングモータである。ステッピングモータ201の出力軸には、リードスクリュー202が形成されている。このステッピングモータ201は、支持部材210を介して固定鏡筒5にビス止め固定されている。リードスクリュー202には、バリエータ移動枠2に取り付けられたラック203が噛み合っている。このため、ステッピングモータ201に通電されてリードスクリュー202が回転すると、第2レンズユニットL2が光軸方向に駆動される。なお、ラック203、バリエータ移動枠2、第1および第2ガイドバー8、9およびリードスクリュー202等は、ねじりコイルバネ(不図示の)の付勢力によって互いのガタ付きが阻止されている。205は、バリエータ移動枠2の基準位置を検出するためのズームリセットスイッチであり、バリエータ移動枠2に形成された遮光部206の光軸方向への移動による遮光状態/透光状態の切り換わりを検出するフォトインタラプタにより構成されている。このズームリセット205は、基板を介してビス207により固定鏡筒5に固定されている。
401、402、403は第4レンズユニットL4を光軸方向に駆動するフォーカスモータ(ボイスコイルモータ)を構成するコイル、ドライブマグネットおよび磁束を閉じるためのヨーク部材である。ここで、コイル401に電流を流すと、マグネット402とコイル401との間に発生する磁力線相互の反発によるローレンツ力が発生し、フォーカス移動枠4とともに第4レンズユニットL4が光軸方向に駆動される。また、フォーカス移動枠4は、光軸方向に多極着磁されたセンサマグネット404を保持している。後部鏡筒6におけるセンサマグネット404に対向した位置には、センサマグネット404の移動に伴う磁力線の変化を読み取るMRセンサ405がビス止め固定されている。MRセンサ405からの信号を用いることで、フォーカス移動枠4、つまりは第4レンズユニットL4の所定の基準位置からの移動量を検出している。
ここで、シフトユニット3の構成の一例について図4を加えて詳細に説明する。図4は第1レンズユニットL1側よりシフトユニット3を見た分解斜視図である。既に説明している部品に関しては同じ番号を記す。第3レンズユニットL3を光軸と垂直な平面内で(光軸と垂直方向の成分を持つように)移動可能とするシフトユニット3の構成を説明する。第3レンズユニットL3はPITCH方向(カメラの縦方向の角度変化)の像ぶれを補正する為に縦方向と、YAW方向(カメラの横方向の角度変化)の像ぶれを補正する為に横方向へ、移動可能と成っている。第3レンズユニットL3は縦方向および横方向それぞれに専用の駆動手段および位置検出手段によりそれぞれ独立に駆動制御され、光軸まわりの任意の位置へ位置決めされる。
306はシフトユニット3の固定部分のベースとなる、レンズ鏡筒と一体化される固定部材(シフト固定枠)の一部であるところのシフトベースである。シフトベース306は、フレキシブルプリント基板(以下FPCとする)304、シフトコイル303、位置検出用のホール素子305を固定する役割をもつ。シフトベース306にはFPC304を固定する位置を決めるための突起形状部306aがあり、FPC304の穴形状部304aと嵌合することにより位置が決定される。またFPC304を一部折り曲げてシフトベース306に固定するためにシフトベース306には引っ掛け形状部(引っ掛け部)306bがある。この引っ掛け部306bにFPC304側の穴形状(穴部)304bを引っ掛けることによりFPC304を一部折り曲げた状態で固定している。FPC304上には位置検出センサであるホール素子305が実装されている。また、シフトコイル303はシフトベース306の突起形状306cに嵌合した状態で位置決めされ、FPC304の上にのせた状態でFPC304と共にシフトベース306に接着固定されている。シフトコイル303とFPC304は共にシフトベース306に対して接着固定されるため、工数が削減でき、従来のFPCの固定に必要であった板金等が不要となり、構成が簡素化されるという効果がある。
シフトベース306上には3箇所の凹部が存在し、その3箇所の凹部にボール309を落とし込むことで組立てられる。ボール309は光軸方向に垂直な平面内に3つ配置されている。ボール309の材質は、近傍に配置される後述するシフトマグネット302に吸引されないようにその材質は、例えばSUS304(オーステナイト系のステンレス鋼)やセラミック等が好適である。ボール309が当接している面は、シフトベース306側と3箇所、シフト保持枠301側と3箇所であり、それぞれの3個所の当接面は、光学系(ズームレンズ)の光軸に対して垂直な面である。三つのボール309の呼び径が同じ場合は3個所の面の光軸方向の位置の相互差を小さく押える事により、第3レンズユニットL3を光軸に対して直角を保ったままで、保持および移動案内が容易となる。3個の引張コイルバネ(付勢手段)308はシフト可動枠301をシフト固定枠(シフトベース)306に対して光軸方向に付勢している。近傍に配置される駆動用磁石に吸引されないようにその材質は、例えばリン青銅線等が好適である。この引張コイルバネ308の伸縮する力によって、シフト可動枠301を三つのボール309を挟持してシフトベース306に付勢する。シフト可動枠301には引張コイルバネ308を引っ掛ける為の形状部(引っ掛け部)301aが3箇所あり、その形状部301aと同様の引っ掛け形状部はシフトベース306側にも同様に3箇所存在する(図4では不図示)。
次に、第3レンズユニットL3の駆動手段について説明する。第3レンズユニットL3はシフト可動枠301によって保持されている。また、光軸に対して放射方向に2極に着磁されたシフトマグネット302は接着固定によってシフト可動枠301に保持されている。シフトコイル303に電流を流すと、シフトマグネット302の2極着磁の着磁境界に対して略直角方向に、磁石302とコイル303に発生する磁力線相互の反発によるローレンツ力が発生し、シフト可動枠301を光軸に対し垂直方向に移動させる。いわゆるムービングマグネット型の駆動手段となっている。上記構成が縦および横方向に配置してシフト可動枠301を直交又は略直交する二つの方向に駆動している。このとき、前述のようにシフト可動枠301は、3個の引張コイルバネ308によってシフトベース306に対して3つのボールを挟持しながら付勢されている。この為、シフト可動枠301が駆動されるときに負荷となる摩擦力はボールの転がり摩擦のみとなる。その摩擦力は極めて小さい為、シフト可動枠301を微小に駆動制御することが出来る。
次に、シフト可動枠301の光軸と垂直方向の位置を検出する位置検出手段305について説明する。位置検出センサ305は磁束密度を電気信号に変換するホール素子より成り、FPC304に半田付け固定されている。そのホール素子305の対向する位置には、シフト可動枠301に接着固定されたシフトマグネット302が存在する。このため、シフト可動枠301が縦もしくは横方向に駆動されたとき、ホール素子305によって検出される磁束密度が変化する。この磁束密度変化を適当な信号処理によりホール素子305から電気信号として検出する事により第3レンズユニットL3の位置を検出している。
次にシフトユニット3における第3レンズユニットL3の中心位置決定方法を図2を用いて説明する。第3レンズユニットL3の中心位置は、シフト可動枠301のピッチ方向の上下2箇所とヨー方向の左右2箇所、合計4箇所設けられたストッパー部(ストッパー)301dを用いる。このストッパー部301dシフトベース306の同じく4箇所(光軸に対する回転方向において、シフト可動枠301に設けたストッパー301dと同じ位相)に設けられた平坦部306eに当てる。そして、それぞれの位置でのホール素子305から検出される信号レベルの中点電位の位置を第3レンズユニットL3の中心として決定される。
次に、シフトユニット3を構成するシフト固定部3bに対するシフト可動部3aの組立手順に関して、図5〜図12を用いて詳細に説明する。既に説明している部品に関しては同じ番号を記す。シフト固定部3bはFPC304、シフトコイル303、ホール素子305、シフトベース(シフト固定枠)306を有するユニットを含む。また、シフト可動部3aは第3レンズユニットL3、シフトマグネット302、シフト可動枠301を有するユニットを含む。
図5〜図8はシフト固定部3bに対して、シフト可動部3aを組立てる直前の導入時を示した説明図である。図5は物体側から見た図、図6は図5の側面図、図7は図5の背面図、図8は図6の断面A−Aをとった説明図である。また、図9〜図12はシフト固定部3bに対して、シフト可動部3aを組立てた後の完成図である。図9は物体側から見た図、図10は図9の側面図、図11は図9の背面図、図12は図10の断面B―Bをとった説明図である。
シフト可動部(可動部材)3aはシフト固定部(固定部材)3bに対してバヨネット構造になっており、組立てる直前の導入時には図5に示すように双方3a、3bは相対的に所定角度回転した状態で導入される。そのときのバヨネット構造の関係となるのが、シフト可動枠301側のバヨネット爪301bの物体側(シフト固定枠と反対側)の面301cと、シフトベース306側のひさし部分306dである。ここで、面301cに対して光軸方向で所定クリアランス位置にシフト固定部3bのひさし部分306dが位置する。
本構成においては、組立て前の導入時には、シフト固定部3bに対して、シフト可動部3aを約20度回転した状態で挿入し、バヨネット爪301bの像面側の面301b1がシフトベース306に当たった時点で、シフト可動部3aを約20度回転させる。さらに前述のように引張コイルバネ308を3箇所組立てることによって、シフト可動部3aを所定の位置に組み込むことが出来る。組み込まれた後は、光軸直交方向に衝撃を受けた時に、シフト可動部3aがピッチ、ヨー方向の可動範囲の半径内のどの位置にいても、脱落しないようになっている。即ちバヨネット爪301bの一部分の面301cと光軸方向に所定量だけ離れた(クリアランスのある)シフトベース306のひさし部分306dがストッパーの役割を担うため、シフト可動部3aがシフト固定部3bより脱落することが無い。
従来では脱落防止のストッパーは可動部を固定部で挟み込む構成をとっていた。つまり従来例ではシフト可動部3aの物体側に、シフトベース306とは別のもう一つの固定部材を設けていたが、本構成ではそれが必要なく、小型化及び部品点数の削減を可能としている。更に、本構成の様に物体側から像側へ順に凸、凹、凸、凸の屈折力の4群構成のレンズ群により構成された変倍光学系において、第2レンズユニットL2と第3レンズユニットL3の間隔を狭めている。これによって変倍効率を高める効果があり、レンズユニットの全長を短くすることが出来る。また、シフト固定部3bに対してシフト可動部3aを所定位置まで挿入した後、所定角度回転させ組込完成状態まで持っていくためには、シフト可動部3aを回転させてもシフト固定部3bと干渉しない為の回転スペースがなければならない。
本実施例においては、2つのシフトコイル303と3つのボール309が光軸方向において同位置又は略同位置に位置している。このため、ボール309をシフトベース306の3箇所の凹部に設置した後でも、シフト可動部3aを回転させるスペースを確保することが出来る。つまり、本実施例ではシフトコイル303とボール309が光軸方向において同位置又は略同位置であるということも特徴である。また、本構成では、前述の第3レンズユニットL3の中心位置決定用の(原点位置検出のための)ストッパー部301dの少なくとも1つとバヨネット爪301b(即ち面301c)の位置が回転位置(光軸に対する回転方向)において同位相である。仮にバヨネット爪301bを中心位置決定用のストッパー部301dとは異なる位相に位置させたとする。このとき、シフト可動部3aが可動範囲の中で、1)バヨネット爪301bの方向に最も近づいた場合にバヨネット爪301bの根元がシフトベース306に当たらない設定を取らなければならない。更に、2)シフト可動部3aが可動範囲の中で、バヨネット爪301bの方向から遠ざかった場合にも確実に面301cがシフトベース306のひさし部306dにかかる設定をとらなければならない。という2点を満足させなければならないため、バヨネット爪301bが径方向に大きくなってしまう。つまり、ストッパー部301dとバヨネット爪301bの位置(バヨネット爪301bの面301c)が回転位置(回転方向)において同位相とすることによって、バヨネット爪301bの径方向の大きさを最小値とすることが容易となっている。
このように本実施例においてバヨネット爪301bの一部でシフト固定枠とは反対側に面301cを設けている。そして面301cは光軸に対する回転方向において、シフト可動枠301のピッチ方向又はヨーク方向の原点位置検出のためのストッパーの中の少なくとも1つと同位相の位置に形成されている。
さらに本構成では、振動等によりシフト可動部3aに回転モーメントが加えられたときに、シフト可動部3aの導入時に回転した分だけ逆回転してしまった場合、シフト可動部3aの脱落やボール309が脱落してしまう為、逆回転防止の機構を設けている。その構成を図13を用いて説明する。シフト保持枠301には弾性変形可能な撓み部分301eが存在する。その撓み部分301eの先端部にはバヨネット組立て時の回転方向とは逆方向には回転できないように逆回転防止爪(回転規制ストッパー)301fが設けられている。
前述の様に、シフト可動部3aは組立て前の導入時にはシフト固定部3bに対して約20度回転された状態で導入される。そのときに、逆回転防止爪301fがシフトベース306の固定面306fに当たった後さらに挿入すると、撓み部301eが弾性変形を起こす。撓み部301eが弾性変形を起こしたまま20度回転させて、組立て完成状態まで回転させると、途中で撓み部301eの逆回転防止爪301fがシフトベースの固定面306fの先端部306gから脱落する。その後は逆回転しても逆回転防止爪301fがシフトベース306の先端部306gと引っかかるため再び外力により撓み部301eを弾性変形させない限り逆回転することが出来ない。つまり、本構成をとることにより、振動等にシフト可動部3aに回転モーメントが加えられてもシフト可動部3aが逆回転し、シフト可動部3aやボール309が脱落することはない。前述の実施例においては、シフト可動部3aの光軸方向への脱落を防止するためにシフトベース306のひさし部306dをストッパー部という構成をとっているが、固定部材であればFPC304であっても、シフトコイル303であっても良い。
図14は、本実施例のレンズ鏡筒を有するカメラ(光学機器)における要部概略図である。この図において、図1〜図13にて説明したレンズ鏡筒の各構成要素については、図1〜図13と同符号を付す。201は第2レンズユニット2の駆動源であるステッピングモータ(以下、ズームモータという)である。34は第4レンズユニット4の駆動源であるボイスコイルモータであり、図2でいうところの各部材401〜403を組み合わせたものの総称である。35は光量調節ユニット7の駆動源である絞りモータであり、ステッピングモータ等が用いられる。フォトインタラプタ205は、第2レンズユニットL2が光軸方向における基準位置に位置しているか否かを検出する。第2レンズユニット2が基準位置に位置したことが検出された後、ステッピングモータ201に入力するパルス信号数を連続してカウントすることにより、第2レンズユニットL2の光軸方向の移動量(基準位置に対する位置)の検出を行うことができる。36は絞りエンコーダであり、絞りモータ35内にホール素子を配置し、ロータとステータの回転位置関係を検出する方式のものなどが用いられる。37はカメラの各種の動作制御を司る、CPU等からなるコントロール回路である。38はカメラ信号処理回路であり、撮像素子60からの出力に対して所定の増幅やガンマ補正などの信号処理を施す。これらの処理を受けた映像信号のコントラスト信号は、AEゲート39およびAFゲート40に供給される。AEゲート39およびAFゲート40はそれぞれ、露出制御およびピント合わせのために最適な信号の取り出し範囲を全画面の映像信号の中から設定する。ゲートの大きさは可変であったり、複数設けられたりする場合がある。41はAF(オートフォーカス)のためのAF信号を処理するAF信号処理回路であり、映像信号の高周波成分に関する1つもしくは複数の出力を生成する。42はズームスイッチ、43はズームトラッキングメモリである。ズームトラッキングメモリ43は、変倍に際して被写体距離とバリエータ(第2レンズユニット2)の位置に応じたフォーカシングレンズ(第4レンズユニット4)の位置情報を記憶している。なお、ズームトラッキングメモリとして、コントロール回路37内のメモリ43を使用してもよい。
例えば、撮影者によりズームスイッチ42が操作される。そうすると、コントロール回路37は、ズームトラッキングメモリ43の情報をもとに算出した第2レンズユニットL2と第4レンズユニットL4の所定の位置関係が保たれるようにする。即ち、現在の第2レンズユニットL2の光軸方向の絶対位置を示すカウント値と算出された第2レンズユニットL2のセットすべき位置とが一致するようにする。かつ現在の第4レンズユニットL4の光軸方向の絶対位置を示すカウント値と算出された第4レンズユニットL4のセットすべき位置とが一致するように、ズームモータ201とボイスコイルモータ34の駆動を制御する。また、オートフォーカス動作では、コントロール回路37は、AF信号処理回路41の出力がピークを示すようにボイスコイルモータ34の駆動を制御する。さらに、適正露出を得るために、コントロール回路37は、AEゲート39を通過したY信号の出力の平均値を基準値として、絞りエンコーダ36の出力がこの基準値となるように絞りモータ35の駆動を制御し、光量をコントロールする。
以上説明したように、本実施例では、シフト固定部3bに対してシフト可動部3aを組み込む際にバヨネット構造の組立てを行う。つまり、本実施例では、従来、シフト可動部3aの前側に配置していたストッパー部材を削減し、バヨネット爪によるストッパーに変える事によって。シフトユニット3の小型化や部品点数の削減を達成することが出来る。また第2レンズユニットL2と第3レンズユニットL3の距離を最小限にすることが出来る為、変倍効率を高めることができ、変倍光学系の全長を短縮することが可能となる。更に、シフト中心位置を決定する為のストッパー部301dとバヨネット爪301bの位相が同じである為、バヨネット爪301bの径方向の大きさを大きくすること無くシフトユニット3を構成することが出来る。なお前述したように、シフト可動部3aが光軸方向に衝撃を受けた時に脱落を防止する為の相手部品としての固定部材は、本実施例ではシフトベース306(シフト固定部3b)となっているが、固定部材であればFPCでもコイルでも良い。さらに、上記実施例では、レンズ鏡筒がカメラ本体に一体的に設けられた撮像装置について説明したが、本発明は、カメラ本体に対して着脱可能な交換レンズ装置や、防振機能を有する双眼鏡等の観察機器等の光学機器にも適用することができる。
L レンズ鏡筒、B カメラ本体、1 前玉鏡筒、2 バリエータ移動枠、3 シフトユニット、4 フォーカス移動枠、5 固定鏡筒、6 後部鏡筒、7 光量調節ユニット、301 シフト移動枠、302 シフトマグネット、303 シフトコイル、304 フレキシブルプリント基板、305 ホール素子、306 シフトベース、308 引張りコイルバネ

Claims (4)

  1. レンズを保持し、光軸に対し垂直方向の成分を持つように移動されるシフト可動枠と、前記シフト可動枠が結合されるシフト固定枠と、前記シフト可動枠を光軸方向に付勢する付勢手段を有するレンズ鏡筒であって、
    前記シフト可動枠は、前記シフト可動枠が前記付勢手段により付勢されている方向と反対側を向いている面を有し、
    前記シフト固定枠は、光軸方向及び前記光軸に対する回転方向に空隙を有して配置されたひさし部を有し、
    前記面が前記光軸に対する回転方向の空隙に挿入された後、前記シフト可動枠が前記光軸に対する回転方向に所定角度回転されることにより、前記面と前記ひさし部が前記光軸方向において対向するように、前記シフト可動枠と前記シフト固定枠が結合されることを特徴とするレンズ鏡筒。
  2. 前記面は、前記光軸に対する回転方向において、該シフト可動枠のピッチ方向又はヨーク方向の原点位置検出のためのストッパーの中の少なくとも1つと同位相の位置に形成されていることを特徴とする請求項1のレンズ鏡筒。
  3. 前記シフト可動枠又は前記シフト固定枠は弾性変形可能な撓み部分を有し、前記撓み部分の先端部には、前記爪が前記空隙に挿入された後前記シフト可動枠の前記回転方向とは逆方向の回転を阻止する回転規制ストッパーが設けられていることを特徴とする請求項1又は2のレンズ鏡筒。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項のレンズ鏡筒を備えたことを特徴とする光学機器。
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