JP4578822B2 - 顕微観察装置、顕微観察方法および顕微観察プログラム - Google Patents
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すなわち、本発明の一態様によれば、本発明の顕微観察装置は、顕微鏡によって取得した観察試料の画像を観察する顕微観察装置であって、上記観察試料の所定の観察領域の画像データを取得する画像取得手段と、上記画像取得手段によって取得した画像データを格納する画像データ格納手段と、上記画像データ格納手段に格納された同一の観察領域における画像データについて、時間経過に伴う画像データの変化を検出する変化検出手段と、上記変化検出手段によって変化が検出された画像データに対応する観察試料の画像を、上記変化が検出された旨を示す変化検出情報とともに表示する観察試料表示手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明の顕微観察装置は、上記画像データの変化が、上記画像データの濃淡情報の変化であり、上記変化検出情報が、上記濃淡情報の変化量に対応して複数の指標を有することが望ましい。
また、本発明の顕微観察装置は、上記変化検出手段によって検出された変化量を示すグラフを作成するグラフ作成手段をさらに備え、上記観察試料表示手段が、上記グラフ作成手段によって作成されたグラフをさらに表示することが望ましい。
また、本発明の顕微観察装置は、所定時間内に上記変化検出手段によって検出された変化量が所定範囲内であった場合、それ以降上記画像データ格納手段による画像データの格納を停止するよう制御する制御手段をさらに備えることが望ましい。
また、本発明の顕微観察装置は、所定時間内に上記変化検出手段によって検出された変化量が所定範囲内であった場合、それ以降上記画像取得手段による画像の取得を停止するよう制御する制御手段をさらに備えることが望ましい。
また、本発明の顕微観察装置は、上記画像取得手段が、複数の観察領域の画像データを取得し、上記観察試料表示手段が、上記複数の観察領域についての画像を、それぞれの変化検出情報とともに表示することが望ましい。
また、本発明の一態様によれば、本発明の顕微観察方法は、顕微鏡によって取得した観察試料の画像を観察するコンピュータが実行する顕微観察方法であって、上記観察試料の所定の観察領域の画像データを取得し、上記取得した画像データを画像データデータベースに格納し、上記画像データデータベースに格納された同一の観察領域における画像データについて、時間経過に伴う画像データの変化を検出し、上記変化が検出された画像データに対応する観察試料の画像を、上記変化が検出された旨を示す変化検出情報とともに表示することを特徴とする。
また、本発明の一態様によれば、本発明の顕微観察プログラムは、顕微鏡によって取得した観察試料の画像を観察するコンピュータに対して、上記観察試料の所定の観察領域の画像データを取得する手順と、上記取得した画像データを画像データデータベースに格納する手順と、上記画像データデータベースに格納された同一の観察領域における画像データについて、時間経過に伴う画像データの変化を検出する手順と、上記変化が検出された画像データに対応する観察試料の画像を、上記変化が検出された旨を示す変化検出情報とともに表示する手順とを実行させるための顕微観察プログラムである。
また、本発明によれば、顕微鏡によって取得した観察試料の画像を観察する観察者は、画像データの濃淡情報に変化のある観察領域と変化のない観察領域とを容易に知ることができる。
また、本発明によれば、格納する必要のない画像データの格納を省くことができ、余分なメモリを使用することがなくメモリ効率が良くなる。
また、本発明によれば、顕微鏡によって取得した観察試料の画像を観察する観察者は、画像データに変化のある観察領域と変化のない観察領域とを同時に容易に知ることができる。
図1は、本発明の実施の形態を適用した顕微観察システムの概略を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態に係る顕微観察システム100は、接続インターフェース7を介して接続された顕微観察装置110およびレーザー走査型顕微鏡120により構成されている。そして、顕微観察装置110は、例えば汎用のパーソナルコンピュータであり、モニタ1、CPU2、記憶媒体3、キーボード4、マウス5等を備える。
なお、顕微観察装置110の記憶媒体3は、走査に必要な条件を記憶するメモリ領域と、画像情報を記憶するメモリ領域とを有するものとする。
次に、上述の如く構成されたレーザー走査型顕微鏡を用いて、標本上の複数の観察領域(観察ポイント)における時間経過画像を取得する場合の例を説明する。
マイクロプレートは、複数の多地点観測試料を有しており、レーザー走査型顕微鏡は、各多地点観測試料において複数の観察ポイントを設定することができる。
まず、観察者は、電動ステージ9を操作しながら、標本上の観察ポイントを複数決定し、各観察ポイントにおけるフォーカス位置、および走査するZ軸上の範囲、スライス枚数等、画像データ取得のための条件を設定し、光検出器17および18の感度、各レーザー25、26、27の強度等の調整を行う。そして、これらの設定値は、観察ポイント毎に、その位置情報と共に、記憶媒体3に記憶される。
すべての観察ポイントでの画像取得と記憶媒体3への保持が完了すると(1回目終了)、次に顕微観察装置110は、予め設定されたインターバル時間の経過を待ち、上記と同様にして、各観察ポイントでの画像取得と記憶媒体3への保持を行うことにより、各観察ポイントに対する時間経過観察を実行する(2回目終了)。
このようにして、それ以降の観察は、観察の前後の2回で取得されたデータを比較し、その比較結果から変化のあると判断した観察ポイントをモニタ1上に表示していく。
上述のように、変化のあった観察ポイントをモニタ1上に表示する際、観察ポイントの変化の有無を判断するためには、例えば、観察対象の輝度の変化を用いる。
次に、それらを実験の1回目と2回目とで取得されたデータを使った具体的な変化判断方法について述べる。
そこで、輝度の変化を判断する方法は、各観察ポイントでの画像の取得が完了したところで、それらのデータを元にして、各観察ポイントでの輝度値の平均値を計算する。次に実験の1回目の輝度平均値との差分をとる。この結果得られた解と、観察者が実験前に設定した閾値と比較し、閾値を超えた場合を輝度の変化ありと判断し、モニタ1上の観察ポイント上に指標として図3のように表示する。
次に、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。
上述の第1の実施の形態に示した方法は、観察対象の変化の有無を知る場合のみには有効である。しかしながら、観察ポイントの時間的な変化を知るには不十分である。
図4は、変化のある観察ポイントのグラフ表示例を示す図である。
観察者が観察前に行う操作、および観察が開始され、各観察ポイントに対して記憶媒体3から設定条件を読み出し、かつ観察の1回目と2回目とで取得されたデータを比較し変化点の取得を行うといった一連の操作は、第1の実施の形態と同じである。
以上のようにして、観察者は観察ポイントの時間的な変化を知ることができる。
第3の実施の形態にかかる顕微観察システムは、図1を用いて説明した第1の実施の形態と同様である。
上述の第1および第2の実施の形態によれば、各観察ポイントに対して変化の有無、時間的な変化を知ることができる。
図5は、観察が中止された観察ポイントの表示例を示す図である。
本第3の実施の形態では、第1の実施の形態での処理に加え、各観察ポイントでの画像取得中に観察ポイントに変化のない状態を監視し、観察前に観察者が設定した観察回数以上観察ポイントに変化のない状態が続いた場合、それ以降その観察ポイントでの観察を中止し、画像の取得あるいは画像の格納を行わない。
以上により、変化のない画像を取得する処理を省くことができ、あるいは取得することにより発生する不要なデータを管理しなくてよいため、不必要なデータの増加を防ぎ、記憶媒体3の資源を有効に利用できる。
図6は、顕微観察処理の流れを示すフローチャートである。
説明を簡単にするために、1つの観察ポイントでの観察に絞って説明をする。
そして、ステップS3において、ステップS1で取得しステップS2でメモリに格納した画像データと、その直前の走査により取得し格納した画像データとを比較し、メモリに格納された同一の観察ポイントにおける画像データについて、時間経過に伴う画像データの変化を検出する。
ステップS4で変化があると判断された場合(ステップS4:Yes)は、ステップS5において、変化がある旨の指標を表示する(図3参照)。
ステップS6でグラフ表示指示があると判断された場合(ステップS6:Yes)は、ステップS7において、ステップS1で取得した全ての走査の画像データを、メモリから読み込む。
他方、ステップS4で変化がないと判断された場合(ステップS4:No)は、ステップS10において、変化がない旨の指標(図3の白抜き四角形)を表示する。
また、ステップS6でグラフ表示の指示がないと判断された場合(ステップS6:No)、ステップS9でグラフの表示を終了した後、ステップS11で変化なし状態が未だ所定走査回数以内である場合(ステップS11:No)は、ステップS12において、次の走査を行うか否かを判断する。
以上、図6を用いて顕微観察処理の流れを説明してきたが、顕微鏡観察処理の機能が実行されるのであれば、図6のフローチャートの流れに限定されることはない。例えば、ステップS11で変化がない状態が続いたと判断した場合(ステップS11:Yes)に、処理を終了する代わりに、ステップS1に戻り走査は行うが、ステップS2の格納は行わないようにする、としてもよい。
2 CPU
3 記憶媒体
4 キーボード
5 マウス
7 接続インターフェース
8 対物レンズ
9 電動ステージ
10 コントロールユニット
11 走査ユニット
12、13、14 分光フィルタ
15、16 バリアフィルタ
17、18 光検出器
21 ミラー
22、23 合成用ダイクロイックミラー
24 ミラー
25 レーザー光源(Arレーザー)
26 レーザー光源(HeNe−Gレーザー)
27 レーザー光源(HeNe−Rレーザー)
100 顕微観察システム
110 顕微観察装置
120 レーザー走査型顕微鏡
Claims (7)
- 顕微鏡によって取得した観察試料の画像を観察する顕微観察装置において、
前記観察試料の複数の観察ポイントを設定する観察ポイント設定手段と、
前記観察試料の所定の観察領域の画像データを取得する画像取得手段と、
前記画像取得手段によって取得した画像データを格納する画像データ格納手段と、
前記画像データ格納手段に格納された同一の観察領域における画像データについて、時間経過に伴う画像データの変化を検出する変化検出手段と、
前記変化検出手段によって変化が検出された画像データに対応する観察ポイントを、前記変化が検出された旨を示す変化検出情報とともに表示する観察ポイント表示手段と、
を備えることを特徴とする顕微観察装置。 - 前記画像データの変化とは、前記画像データの濃淡情報の変化であり、前記変化検出情報は、前記濃淡情報の変化量に対応して複数の指標を有することを特徴とする請求項1に記載の顕微観察装置。
- 前記変化検出手段によって検出された変化量を示すグラフを作成するグラフ作成手段をさらに備え、
前記観察ポイント表示手段は、前記グラフ作成手段によって作成されたグラフをさらに表示することを特徴とする請求項1または2に記載の顕微観察装置。 - 所定時間内に前記変化検出手段によって検出された変化量が所定範囲内であった場合、それ以降前記画像データ格納手段による画像データの格納を停止するよう制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の顕微観察装置。
- 所定時間内に前記変化検出手段によって検出された変化量が所定範囲内であった場合、それ以降前記画像取得手段による画像の取得を停止するよう制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の顕微観察装置。
- 顕微鏡によって取得した観察試料の画像を観察するコンピュータが実行する顕微観察方法であって、
前記観察試料の複数の観察ポイントを設定し、
前記観察試料の所定の観察ポイントの画像データを取得し、
前記取得した画像データを画像データデータベースに格納し、
前記画像データデータベースに格納された同一の観察領域における画像データについて、時間経過に伴う画像データの変化を検出し、
前記変化が検出された画像データに対応する観察ポイントを、前記変化が検出された旨を示す変化検出情報とともに表示することを特徴とする顕微観察方法。 - 顕微鏡によって取得した観察試料の画像を観察するコンピュータに対して、
前記観察試料の複数の観察ポイントを設定する手順と、
前記観察試料の所定の観察ポイントの画像データを取得する手順と、
前記取得した画像データを画像データデータベースに格納する手順と、
前記画像データデータベースに格納された同一の観察領域における画像データについて、時間経過に伴う画像データの変化を検出する手順と、
前記変化が検出された画像データに対応する観察ポイントを、前記変化が検出された旨を示す変化検出情報とともに表示する手順と、
を実行させるための顕微観察プログラム。
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