JP4576572B2 - 給湯器のリモコン装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯器のリモコン装置に係り、特に給湯、追焚き等が自動的に行われる給湯器のリモコン装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば全自動ふろ装置のような自動給湯機能を備えた給湯器においては、給湯リモコン及びふろリモコンが備えられており、給湯開始及び停止、給湯温度変更、ふろ温度変更、湯量変更、保温時間変更、ふろ自動運転開始及び停止、あつめ開始及び停止、あつめ温度変更、たし湯開始及び停止、たし湯量変更、ぬるめ開始及び停止等の給湯器の動作を指令する入力操作がスイッチにより行われるようになっている。さらに、これらリモコンには、入力操作の受付け時に、入力操作に応じたブザー、音声等による案内が行われる音響ガイダンス機能が設けられており、入力操作内容を音で識別可能としている。これにより、入力操作を間違えたときに、すぐにそれを認識して是正できると共に、高温出湯等の危険状態を直ちに通報し、事故を未然に防止できるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記入力操作に対応して音響ガイダンスを原則通りに行うことにより、かえって音響ガイダンスを行うことによる利点が損なわれることもある。
例えば、「熱いお湯が出ます」という警告を表す音声ガイダンスが出されている途中で、高温の給湯温度をさらに高くするような入力操作を受付けることになると、「熱いお湯がでます」という必要な情報が途中で切れて十分に伝わらなくなると共にさらに高い温度の湯を出湯する危険がある。
【0004】
本発明は、上記した問題を解決しようとするもので、スイッチによる入力操作に対応して音響ガイダンスを行う場合に、入力操作に応じて適正な音響ガイダンスを行わせることができる給湯器のリモコン装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために上記請求項1に係る発明の構成上の特徴は、給湯器の動作を指令する入力操作の受付け状態を音声、ブザー等の音響で報知する音響ガイダンス機能を有する給湯器のリモコン装置において、高温の給湯を開始する入力操作を受付けて熱いお湯が出ますというような警告を意味する音響ガイダンスが発生している際に、給湯温度をさらに高くするような新たな入力操作を受付けることによりさらに高い温度の湯を出湯する危険がある給湯器に問題となる状態の発生することが想定されるような該入力操作については、その受付けを無効にするようにしたことにある。
【0006】
上記のように請求項1に係る発明を構成したことにより、熱いお湯が出ますというような警告を意味する音響ガイダンスの発生中には、さらに高い温度の湯を出湯する危険がある給湯器に問題となる状態の発生することが想定される給湯温度をさらに高くするような新たな入力操作の受付けは無効にされるので、問題となるような状態の発生を確実に防止することができる。一方、問題となるような状態の発生を回避する給湯温度を下げるような操作については、直ちに受付けることにより安全を確保できる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態を図面を用いて説明すると、図1は、実施形態に係る給湯・ふろ追焚機能付給湯器(以下、給湯器と記す)の構成を概略的に示したものである。この給湯器は、厨房や浴槽に湯を供給する給湯部Aと、浴槽38を保温するふろ保温部Bと、動作を制御するコントローラ60と、スイッチ操作によりコントローラ60に指令を行いまた指令の内容を表示する厨房等に設けられる給湯リモコン70と、浴室内等に設けられるふろリモコン80とを備えている。
【0008】
給湯部Aは、給湯部本体10の内胴11内に外部から配管された給水管P1 と出湯管P2を設けており、両管P1,P2 の間にフィンチューブ型熱交換器12を設けている。内胴11の熱交換器12の下側の燃焼室11aには、熱交換器12を加熱する一対のガスバーナ13が設けられ、ガスバーナ13にはガス供給管PGから分岐された一対のガス供給管PG1が連結されている。ガスバーナ13の上部着火位置の近傍には、イグナイタ14に接続されてガスに着火する電極15が設けられると共に、ガスの燃焼状態を検出するフレームロッド16が設けられている。ガス供給管PGには、ガス供給管PG1分岐位置の上流側において上流側から順に管路を開閉しガス供給源からのガスの供給を行う元電磁弁17と、ガス通過量の調整を行う比例制御弁18とが設けられている。また、ガス供給管PG1には、管路を開閉する切替え電磁弁19が設けられている。そして、バーナ13の着火によるガスの燃焼により熱交換器12が加熱され、この熱が熱交換器12内を通過する水に伝達され、湯となって出湯管P2に供給されるようになっている。
【0009】
内胴11内の熱交換器12の下流側には、排気ガスを外部に排出する排気トップ21が設けられている。また、内胴11内の底部には、ファン22が設けられており、その回転軸にファンモータ23に連結されている。
給水管P1 には、上流側から順にストレーナ25と、水量センサ26と、水温センサ27と、水量制御モータ28とが介装されている。出湯管P2には、熱交換器12の出口近傍と湯出口近傍の2ヶ所に湯温センサ31a、31bが介装されており、湯出口端には管路を開閉する給湯栓32が取り付けられている。給水管P1と出湯管P2は、中間位置で湯温調整用のバイパス制御弁33が介装されたバイパス管PB により連結されている。そして、出湯管P2 は、湯温センサ31bの下流側近傍位置にて、ふろ保温部Bに延出される給湯管P3に分岐される。
【0010】
給湯管P3 は、浴槽38に取り付けられたバスアダプター39から延出した循環給湯管Q1の途中に合流連結されている。給湯管P3には、上流側から順に給湯管P3を開閉する給湯電磁弁34と、浴槽38側に供給される湯量を検出する落とし込み水量センサ35と、逆止弁36が介装されている。
【0011】
ふろ保温部Bは、保温部本体40の内胴41内に、外部から配管された上記循環給湯管Q1 とバスアダプター39に戻される循環出湯管Q2 を設けており、両管Q1 ,Q2 の間にフィンチューブ型熱交換器42を設けている。内胴41は、熱交換器42の下側が燃焼室41aになっており、またその底部において給湯部本体10の内胴11と連通しており、燃焼室41a内にファン22によってエアーの供給を受けられるようになっている。燃焼室41aには、熱交換器42を加熱するガスバーナ43が設けられ、ガスバーナ43にはガス供給管PGから分岐して延出したガス供給管PG2が連結されている。ガスバーナ43の上部着火位置の近傍には、上記イグナイタ14に接続されてガスに着火する電極44が設けられると共に、ガスの燃焼状態を検出するフレームロッド45が設けられている。ガス供給管PG2には、管路を開閉する切替え電磁弁46が設けられている。内胴41内の熱交換器42の下流側には、排気ガスを外部に排出する排気トップ47が設けられている。
【0012】
循環給湯管Q1には、給湯管P3の連結部分の上流側に、湯温センサ48が介装されており、下流側には循環ポンプ49と流水スイッチ51が介装されている。また、循環出湯管Q2の熱交換器42出口近傍には、出湯温センサ52が介装されている。
【0013】
給湯器は、給湯及びふろ追い焚き等の動作を電気的に制御するためのコントローラ60を設けている。コントローラ60は、図2に示すように、CPU,ROM,RAM,タイマー,I/O等からなるマイクロコンピュータ等により構成された制御部61を備えている。コントローラ60の入力側には、上記センサ類(フレームロッド16、水量センサ26、水温センサ27、湯温センサ31a,31b、落とし込み水量センサ35、フレームロッド45、湯温センサ48、流水スイッチ51、出湯温センサ52)が接続されている。コントローラ60の出力側には、上記駆動部品類(イグナイタ14、元電磁弁17、比例制御弁18、切替え電磁弁19、ファンモータ23、水量制御モータ28、バイパス制御弁33、給湯電磁弁34、切替え電磁弁46、循環ポンプ49)が接続されている。さらに、制御部61には、給湯リモコン70及びふろリモコン80との間の信号の送受信を行うための通信回路62が接続されている。さらに、通信回路62には、給湯リモコン70及びふろリモコン80が接続される接続端子xが設けられている。また、コントローラ60に給電するための電源回路63が設けられている。
【0014】
給湯リモコン70は、図3に示すように、厨房の壁等に取り付けられる正方形の薄型のケース71を備えている。ケース71の前面には、上側に給湯温度、ふろ予約時間等を表示する表示部72と、表示部の下側に横方向に右側から給湯スイッチ73と、スピーカ74と、ふろスイッチ75とが配列されており、さらに給湯スイッチ73の上側にアップスイッチ76a及びダウンスイッチ76bが配列されている。また、ケース71の前面下側には、下端で支持された開閉可能なカバー77が設けられており、カバー77で覆われた内側にはふろ予約セット78が設けられている。
【0015】
ふろリモコン80は、図4に示すように、ふろの壁等に取り付けられる横長の長方形の薄型のケース81を備えている。ケース81の前面には、上側中央にふろ温度、給湯温度、ふろ予約時間等を表示する表示部82が配設されており、表示部82の右横には、上下に給湯スイッチ83と、スピーカ84が配列されている。また、表示部82の左横には、上下にふろスイッチ85と、あつめスイッチ86が配列されている。また、ケース81の前面下側には、下端で支持された開閉可能なカバー87が設けられており、カバー87で覆われた内側には、右から順に給湯温度のアップスイッチ88a及びダウンスイッチ88b、ぬるめスイッチ89、たし湯スイッチ90、ふろ温度のアップスイッチ91a及びダウンスイッチ91bと、湯量を変更するためにスイッチ91a,91bに切り替える湯量スイッチ92が配列されている。なお、両リモコン70,80の表示部72,82に表示される「優先」の文字については、どちらのリモコンで給湯温度を設定しているのかを明示するために表示されるものである。
【0016】
給湯リモコン70及びふろリモコン80については、図5示すように、給湯リモコン70のケース71内に、マイクロコンピュータ等からなる共通の制御部93が設けられている。制御部93は、コントローラ60との協働により、図6,図7に示す「メインプログラム」と「タイマー割り込みプログラム]の実行を続けるようになっている。制御部93の入力側には操作スイッチである給湯スイッチ73と、ふろスイッチ75と、アップスイッチ76a及びダウンスイッチ76bと、ふろ予約スイッチ78と、給湯スイッチ83と、ふろスイッチ85と、あつめスイッチ86と、給湯温度アップスイッチ88a及びダウンスイッチ88bと、ぬるめスイッチ89、たし湯スイッチ90と、ふろ温度アップスイッチ91a及びダウンスイッチ91bと、湯量スイッチ92とが接続されている。また、制御部93の出力側には、表示部72,82が接続されており、さらにブザー,音声発生回路94を介してスピーカ74,84が接続されている。
【0017】
また、給湯リモコン70及びふろリモコン80には、コントローラ60との間でスイッチ情報を送信し、表示,ブザー情報の信号の受信するための通信回路95が接続されており、通信回路95には、コントローラ60に接続する端子yが設けられている。さらに、両リモコン70,80に給電するための電源回路96が設けられている。
【0018】
つぎに、給湯リモコン70及びふろリモコン80のスイッチ操作により発生するブザー音表示及び音声表示の種類の一例について説明する。
ブザー音表示については、図13(a)に示すように、給湯開始等の場合に用いられる開始音ブザー2と、給湯停止等の場合に用いられる停止音ブザー3と、湯が高温であることを警告する高温ブザー4と、湯温が42℃であることを表す42℃ブザー5と、その他の場合を示すクリック音ブザー6の5種類である。なお、以下の説明でブザー鳴動無しの状態を1で示すことにする。ここでは、開始音ブザー2の場合、100msecオン−120msecオフ−100msecオン−20msecオフで一単位となっている。その他のブザーについては図13(a)に示すとおりである。これにより、ブザーの作動態様から給湯器の状態を判断することができる。
【0019】
音声表示については、図13(b)に示すように、「熱いお湯がでます7」(1.2秒)、「給湯温度を変更します8」(1.2秒)、「ふろ温度を変更します9」(1.0秒)、「湯量を変更します10」(1.0秒)、「保温時間を変更します11」(1.2秒)、「湯張りします12」(1.0秒)、「あつめ14」(0.6秒)、「たし湯15」(0.6秒)、「ぬるめ16」(0.6秒)と、メロディー音+音声である「おふろが沸きました13」(2.5秒)の10種類である。
【0020】
つぎに、スイッチ操作の態様に対するブザー表示及び音声表示の態様について説明すると、図14に示すように、つぎのA〜Fの6種類となる。
A:ブザーまたは音声を鳴らす。例として、ブザーのみの時、ブザー+音声のとき、音声のみの時の3種類が含まれる。
B:鳴動中のブザーまたは音声を中断し、次のブザーまたは音声を鳴動する。例として、ブザーのみの時、ブザー+音声のとき、音声のみの時の3種類が含まれる。
C:ブザーと音声の組合せで、5秒以内に同じ音声を繰り返す場合は、ブザーのみとする。例として、繰り返しの時、繰り返し以外の時の2種類が含まれる。
D:音声のみのとき、5秒以内に同じ音声を繰り返す場合は、鳴動なしとする。例として、繰り返しの時、繰り返し以外の時の2種類が含まれる。
E:操作音有効でブザー及び音声なし(鳴動中のブザーまたは音声を継続)
F:鳴動中のブザーまたは音声が終了してから次のブザーまたは音声を鳴動する。例として、ブザーのみの時、ブザー+音声のとき、音声のみの時の3種類が含まれる。
【0021】
実際に給湯器の各種の状態でスイッチ操作を行った場合、ブザー,音声の鳴動状態を下記表1にまとめた。
【0022】
【表1】
【0023】
例えば、「鳴動なし1」の状態で給湯運転を開始すると、A:2であるから、直ちに開始音ブザー2が鳴る。また、「あついお湯が出ます」の音声発生状態で給湯運転を開始すると、B:2であるから、音声が中断され、直ちに開始音ブザー2が鳴るが、給湯温度を高温に上げる操作、ふろ温度を上下させる操作の場合は、高温度の湯が出る等、給湯器において問題となる状態になるので、これらの入力操作については無効にされる。
【0024】
「給湯温度を変更します」の音声発生状態で、同じ操作である給湯温度(42℃、低温)を上下させる操作が行われると、Eであるから、音声発生状態は継続すると共に操作は受付けられる。給湯温度(高温)を上げる操作が行われると、B:4+7であるから、音声発生状態は直ちに中断し、高温ブザーが鳴り「あついお湯が出ます」との音声が発生される。なお、給湯温度(高温)を下げる等の操作については有り得ない操作である(表中「−」を示す)。
【0025】
また、給湯温度を変更させる場合のように、スイッチを繰り返し操作するような場合には、C:5+8、C:6+8のように、操作が5秒以内に繰り返されたときは、ブザーのみが鳴り音声発生は省略される。また、ブザーの鳴動中においては、状態2〜6に示すように、新たな入力操作については全て無効にされている。
【0026】
つぎに、スイッチ操作により表示が変化するときのスピーカの鳴動状態を、下記表2に示す。
【0027】
【表2】
【0028】
例えば、給湯運転開始時に温度表示が高温に変化していると、A:7であるから、鳴動なし状態では「あついお湯が出ます」が音声表示される。また、給湯温度変化で表示が低温に変化していると、D:8であるから、5秒以内の繰り返しの場合は音声発生が省略されるが、繰り返しのない場合は「給湯温度を変更します」と音声発生される。なお、「変化なし」は音声に変化が無いことを意味する。また、表2中に示した表示変化1〜9以外の変化については、いずれも変化なしであり、表2には示さない。
【0029】
つぎに、上記のように構成した実施形態の動作について説明する。
運転スイッチをオンすることにより給湯器のコントローラ60は、燃焼運転制御の実行を開始する。一方、給湯リモコン70またはふろリモコン80の給湯スイッチ73,83をオンすることにより、制御部93は「メインプログラム」を図6に示すステップ100にて開始し、同時に図7に示す「タイマー割り込みプログラム」の割り込み実行をステップ106にて開始する。
【0030】
制御部93は、CPU,I/O等の初期設定を行い、割り込み状態の初期設定を行い、さらに各種変数の初期データ設定を行う(ステップ101〜ステップ103)。初期データ設定では、操作無効フラグSMFが「0」に設定され、ブザー音声鳴動要求フラグ(以下、鳴動要求フラグと記す)BOMF及び鳴動中記憶フラグMKFがリセットされる。つづいて、制御部93は、給湯器の制御部61からの受信情報を解析する「受信情報解析ルーチン」を実行し(ステップ110)、さらにリモコン70,80から給湯器の制御部61への送信する情報を設定するための「送信情報設定ルーチン」を実行する(ステップ130)。その後、制御部93は、受信情報に基づいてブザーや音声出力の設定を行う「ブザー・音声出力ルーチン」を実行し(ステップ150)、続いて表示部72,82への出力を行い(ステップ104)、以下ステップ110、ステップ130、ステップ150及びステップ104の実行を繰り返し行う。一方、制御部93は、「タイマー割り込みプログラム」の割り込み実行をステップ106にて開始し、データの送受信に関する通信状態を制御すると共に、各種スイッチの入力状態の読み込みを繰り返し実行している(ステップ106〜109)。
【0031】
以下、両リモコン70,80の動作について、種々の入力操作例に基づいて説明する。入力操作例Iが本発明の実施例であり、入力操作例II〜IVは参考例である。
I.警告を意味する音声ガイダンスが発生しているときに、給湯器に問題となる状態の発生することが予想される新たな入力操作が行われた場合:例えば給湯スイッチ73をオンし(給湯温度設定は低温になっている)、給湯温度設定を高温に変更し、さらにより高温に給湯温度を設定する場合
【0032】
「受信情報解析ルーチン」では、図8に示すように、ステップ110にてプログラムの実行が開始され、ステップ111で受信情報有りかが判定されるが、ここでは受信情報はないので「NO」と判定されプログラムはステップ120に移され、実行を終了する。「送信情報設定ルーチン」では、図10に示すように、ステップ130にてプログラムの実行が開始され、スイッチがオンされていないときは、操作無効フラグSMFを「0」にリセットし、送信情報にはスイッチオフが取り入れられる(ステップ131〜ステップ134)。なお、操作無効フラグSMFは、スイッチ操作(入力操作)が無効と判断されたときに「1」を記憶し、一旦無効になったスイッチはオフするまで無効にするためのフラグである。ここでは給湯スイッチ73がオンにされていることによりプログラムはステップ135に移され、操作無効フラグSMFが「1」か否かが判定される。ここではまだ「1」となっていないので、プログラムはステップ136に移され、前回スイッチがオフか否かが判定される。ここでは前回スイッチはオフなので、つぎにブザー,音声鳴動中か否かが判定される(ステップ137)。ここでは鳴動していないので「NO」との判定の基にプログラムはステップ138に移され、送信情報としてオン中の操作スイッチすなわち給湯スイッチ73が取り入れられ、プログラムの実行が終了する(ステップ139)。
【0033】
つぎに、「ブザー音声出力ルーチン」では、図11に示すように、ステップ150にてプログラムの実行が開始され、ブザー音声鳴動中か否かが判定されるが(ステップ151)、ここでは鳴動はないので「NO」との判定の基にステップ152に移され、また現に鳴動がなくオフの状態にあり、さらに鳴動要求もないのでプログラムの実行も終了される(ステップ152〜ステップ154)。続いて、表示出力を行い(ステップ104)、プログラムは再び、ステップ110に戻される。この間、制御部93は、「タイマー割り込みプログラム」の実行により、送信情報を通信回路を通してコントローラ60に送信すると共に、コントローラ60からの情報信号を受信しており、さらにスイッチ入力の読み込みを行っている(ステップ107〜109)。
【0034】
「受信情報解析ルーチン」では、受信情報有りか否かが判定されるが、ここでは受信情報が送られてきているので、「YES」と判定されプログラムはステップ112に移され、表示データを更新すると共に、操作有効音の指示が有るか無いかが判定される(ステップ113)。ここでは、操作有効音指示があるのでその内容が表1に示すA:2に分類される(ステップ114,115)。さらに、表示データの変化が解析され鳴動するブザーと音声を選択するが(ステップ116,117)、ここでは該当するものはないので、結果として2番の鳴動要求フラグがセットされる。つづいて、今回ブザー音声要求有りか否かが判定され(ステップ118)、ここでは操作有効音としてA:2が分類されているので「YES」との判定の基にプログラムはステップ121に移される。ここで、A:2に応じて「NO」と判定され、タイマリセットされた後(ステップ121,122)、受信情報ありの状態がリセットされ、その後プログラムの実行が終了する(ステップ119,120)。「送信情報設定ルーチン」では、スイッチがオフされるまではステップ131,135,136,138,139が実行され、スイッチをオフにした後は、上記したと同様にステップ131〜ステップ134が実行される。
【0035】
つぎに、「ブザー音声出力ルーチン」では、ブザー音声鳴動中か否かが判定されるが、ここでは鳴動はないので「NO」との判定の基にステップ152に移され、また現に鳴動が無いので、ステップ153にて鳴動要求の有無について判定される。2番の鳴動要求があるので「YES」との判定の基にプログラムはステップ155に移され、鳴動要求フラグBOMFの中から2番の開始音ブザー2が選択され、現在のブザーを識別するための鳴動中記憶フラグMKFの中から2番の開始音がセットされ、さらに鳴動音フレーズが選択される(ステップ155〜157)。さらに、プログラムはステップ158に移され、ブザー音声鳴動出力がオンされる。ここでは、開始音ブザーが鳴動される。
【0036】
開始音ブザーが鳴動中は、プログラムはステップ160からメインルーチンに戻され、さらにステップ151で「YES」、ステップ161で「NO」と判定されてステップ159に移される。開始音ブザーの鳴動が終了すると、プログラムはステップ162に移され、鳴動中記憶フラグMKFを基に現在鳴動していた鳴動要求フラグBOMFがリセットされ、鳴動中記憶フラグMKFがリセットされ、鳴動音がオフにされた後(ステップ162〜164)、プログラムは終了する(ステップ160)。
【0037】
つぎに、アップスイッチ76aの操作により、給湯温度を高温に設定する操作が行われるが、この場合は操作有効音が表1からA:4+7、さらに給湯温度表示データの変化により表2からもA:7が選択され、合わせてA:4+7となるため、上記プログラムの実行と同様に実行されるが、鳴動については、まず4番の高温ブザーが鳴り、その後7番の「あついお湯が出ます」との音声表示が行われる。この「あついお湯が出ます」という音声表示中に、さらにアップスイッチ76aを操作する場合を考える。
【0038】
まず、「受信情報解析ルーチン」では、受信情報がないのでプログラムの実行を終了する。「送信情報設定ルーチン」では、アップスイッチ76aがオンにされていることによりプログラムはステップ135に移され、操作無効フラグSMFが「1」か否かが判定される。ここではまだ操作無効となっていないので、プログラムはステップ136に移され、前回スイッチがオフか否かが判定されるが、オフなのでプログラムはステップ137に移され、つぎに先に説明した鳴動中記憶フラグMKFを基にブザー,音声鳴動中か否かが判定される。ここでは7番の「あついお湯が出ます」と鳴動中なので、「YES」との判定の基にプログラムはステップ140に移され、表1の操作無効条件か否かが判定される。ここでは無効条件なので、プログラムはステップ141に移され、操作無効フラグSMFが「1」になる。そして、送信情報としてスイッチオフが取り入れられ、プログラムの実行が終了する(ステップ133,134)。
【0039】
つぎに「ブザー音声出力ルーチン」において、ブザー音声鳴動中か否かが判断されるが、ここでは「あついお湯が出ます」との音声が鳴動中なので、ステップ151で「YES」、ステップ161で「NO」と判定されてステップ159に移され、さらにステップ160からメインルーチンに戻される。
【0040】
「受信情報解析ルーチン」では、ステップ111で受信情報有りかが判定されるが、ここではスイッチオフ送信後の受信情報が送られてきているので、「YES」と判定されプログラムはステップ112に移され、表示データを更新すると共に、操作有効音の指示が有るか無いかが判定される(ステップ113)。ここでは、操作有効音指示が無いので、プログラムはステップ116に移され、さらに表示データの変化が解析され鳴動するブザーと音声が選択されるが(ステップ116,117)、ここでは該当するものはない。さらに、今回ブザー音声要求はないので(ステップ118)、受信情報ありの状態がリセットされ、その後プログラムの実行が終了する(ステップ119,120)。
【0041】
「送信情報設定ルーチン」では、アップスイッチ76aがオンにされていることによりプログラムはステップ135に移され、操作無効フラグSMFが「1」か否かが判定される。ここでは前回SMFが「1」になっているので、プログラムはステップ133に移され、送信情報にスイッチオフが取り込まれ、プログラムの実行が終了する(ステップ133,134)。
【0042】
すなわち、例Iでは、送信情報として実質的になにも送信されないので、この給湯温度を高温状態からさらに高くするアップスイッチ76aの操作は受け入れられないことになる。このように、「あついお湯が出ます」という状態で、さらに給湯温度を高くすることにより危険な状態に至る可能性があるスイッチ操作については、自動的に回避することにより、安全が確保されるようになっているのである。
【0043】
II−1.新たな入力操作が現に発生している音響ガイダンスと同じ音響ガイダンスを発生させる操作の場合:例えば「給湯温度を変更します」との音声ガイダンスが出されているときに、さらに給湯温度(42℃)変更のアップダウンスイッチ76a,76bを操作する場合
【0044】
「受信情報解析ルーチン」では、ステップ111で受信情報有りかが判定されるが、ここでは受信情報はないので「NO」と判定されプログラムはステップ120に移され、実行を終了する。「送信情報設定ルーチン」では、アップスイッチ76aがオンにされていることによりプログラムはステップ135に移され、操作無効フラグSMFが「1」か否かが判定される。ここではまだ「1」となっていないので、プログラムはステップ136に移され、前回スイッチがオフか否かが判定されるが、オフではないので、プログラムはステップ138に移され、送信情報としてアップスイッチ76aが取り入れられ、プログラムの実行が終了する。
【0045】
つぎに、「ブザー音声出力ルーチン」では、「給湯温度を変更します」とのブザー音声鳴動中であり、さらに鳴動中と異なるブザー音声要求があるか否かが判定される(ステップ151,161)。ここではブザー音声要求はないので、「NO」との判定の基にステップ159に移され、さらに鳴動中なので、プログラムの実行は終了する(ステップ160)。また、表示出力についても行われないので(ステップ104)、プログラムは再び、ステップ110に戻される。この間、制御部93は、「タイマー割り込みプログラム」の実行により、送信情報を通信回路95を通してコントローラ60に送信すると共に、コントローラ60からの情報信号を受信しており、さらにスイッチ入力の読み込みを行っている(ステップ107〜109)。
【0046】
つぎに、「受信情報解析ルーチン」では、受信情報有りか否かが判定されるが、ここではアップスイッチ76aオン送信後の受信情報が送られてきているので、「YES」と判定されプログラムはステップ112に移され、表示データを更新すると共に、操作有効音の指示が有るか無いかが判定される(ステップ113)。ここでは、操作有効音指示があり、その内容が解析されて表1に示すEに分類されるので、鳴動するブザー・音声はなしとなる(ステップ114,115)。さらに、表示データの変化が解析され鳴動するブザーと音声が選択されるが(ステップ116,117)、ここでは該当するものはない。つづいて、今回ブザー音声要求はないので、受信情報ありの状態がリセットされ、その後プログラムの実行が終了する(ステップ119、120)。「送信情報設定ルーチン」では、スイッチがオフされるまではステップ131,135,136,138,139が実行され、スイッチをオフにした後は、ステップ131〜ステップ134が実行される。
【0047】
つぎに、「ブザー音声出力ルーチン」では、ブザー音声鳴動中について判定されるが、すでに鳴動中の「給湯温度を変更します」については、中断されることなく鳴動し続ける。そして、鳴動が終了すると、プログラムはステップ152に移され、鳴動がオフにされ、さらにブザー音声要求があるか否かが判定される(ステップ153)。ここでは、「操作有効でブザー及び音声はなし」なので、「NO」と判定されてプログラムの実行が終了する(ステップ154)。
【0048】
すなわち、新たな入力操作が現に発生している音声ガイダンスと同じ音声ガイダンスを発生させる操作のときは、現に発生している音響ガイダンスを継続させることにより、伝達内容が継続されるので問題はなく、重複して同じ音声ガイダンスを行う必要はないのである。
【0049】
II−2.新たな入力操作が現に発生している音響ガイダンスとは異なる音響ガイダンスを発生させる操作の場合:例えば、「熱いお湯が出ます」との音声ガイダンスが出されているときに、さらに給湯温度変更のダウンスイッチ76bを操作する場合
【0050】
「受信情報解析ルーチン」では、ステップ111で受信情報有りかが判定されるが、ここでは受信情報はないので「NO」と判定されプログラムはステップ120に移され、実行を終了する。「送信情報設定ルーチン」では、ダウンスイッチ76bがオンにされていることによりプログラムはステップ135に移され、操作無効フラグSMFが「1」か否かが判定される。ここでは「1」となっていないので、プログラムはステップ136に移され、前回スイッチがオフか否かが判定されるが、オフではないので、プログラムはステップ138に移され、送信情報としてダウンスイッチ76bが取り入れられる。
【0051】
つぎに、「ブザー音声出力ルーチン」では、「あついお湯が出ます」とのブザー音声鳴動中であり、さらに鳴動中と異なるブザー音声要求があるか否かが判定される(ステップ151,161)。ここではブザー音声要求はまだないので「NO」との判定の基にステップ159に移され、さらに鳴動中なので、プログラムの実行は終了する(ステップ160)。続いて表示出力が行われ(ステップ104)、プログラムは再び、ステップ110に戻される。この間、制御部93は、「タイマー割り込みプログラム」の実行により、送信情報を通信回路を通してコントローラ60に送信すると共に、コントローラ60からの情報信号を受信している。
【0052】
「受信情報解析ルーチン」では、受信情報有りか否かが判定されるが、ここではダウンスイッチ76bオン送信後の受信情報が送られてきているので、「YES」と判定されプログラムはステップ112に移され、表示データを更新すると共に、操作有効音の指示が有るか無いかが判定される(ステップ113)。ここでは、操作有効音指示があり、その内容が解析されて表1に示すB:6+8に分類される(ステップ114,115)。さらに、表示データの変化が解析され鳴動するブザーと音声が選択されるが(ステップ116,117)、ここでもB:8が分類されているが、結果としてB:6+8となり6番と8番の鳴動要求フラグがセットされる。つづいて、今回ブザー音声要求があるので(ステップ118)、ブザー音声設定が表中の「C」または「D」に該当するか否かが判定されるが(ステップ121)、ここでは該当しないので「NO」との判定の基にプログラムはステップ122に移されてタイマーがリセットされ、受信情報ありの状態がリセットされ、その後プログラムの実行が終了する(ステップ119、120)。「送信情報設定ルーチン」では、スイッチがオフされるまではステップ131,135,136,138,139が実行され、スイッチをオフにした後は、ステップ131〜ステップ134が実行される。
【0053】
つぎに、「ブザー音声出力ルーチン」では、すでに「あついお湯が出ます」が鳴動中であり、これと異なるブザー音声要求があるか否かが判定される(ステップ151,161)。ここでは異なるブザー音声要求があるので、さらに表1,2の中断条件か否かが判断される(ステップ165)。ブザー音声要求はB:6+8に分類される。これは中断条件に該当しているので、「YES」との判定の基にプログラムはステップ166に移され、現に鳴動中の鳴動要求フラグBOMFがリセットされ、鳴動中記憶フラグMKFもリセットされ(ステップ166,167)、「あついお湯が出ます」の音声ガイダンスが中断される(ステップ152)。
【0054】
さらにブザー音声要求があるか否かが判定される(ステップ153)。ここでは、鳴動要求フラグの6番と8番がオンとなっており、ブザーを優先して6番が選択され、鳴動中記憶フラグMKFの中から6番がセットされ、さらに鳴動音フレーズである「クリック音ブザー」が選択される(ステップ155〜157)。つづいて、鳴動音フレーズに応じてクリック音ブザーの鳴動が開始される(ステップ158)。クリック音ブザーが終了後、同様に8番の「給湯温度を変更します」が選択され、音声鳴動が開始される。
【0055】
すなわち、新たな入力操作であるダウンスイッチ76bが現に発生している音響ガイダンスとは異なる音響ガイダンスを発生させる操作のときは、現に発生している音響ガイダンスを中断させ、新たなダウンスイッチ76bの操作に応じた音響ガイダンスを発生させるようにしたことにより、新たな入力操作を確実に認識することができる。上記II−(1)及びII−(2)を含めて、入力操作の内容に応じて、現に発生している音響ガイダンスをそのまま継続させた方がよい場合と、中断させて新たな入力操作を受付けたほうがよい場合とを選択することができるので都合がよい。
【0056】
III.スイッチ操作として繰り返し操作が必要な場合:例えば、低温で温度設定変更のためにアップスイッチ76aを所定時間内(本例では5秒以内)に繰り返し操作する場合
【0057】
「受信情報解析ルーチン」では、ステップ111で受信情報有りかが判定されるが、ここでは受信情報はないので「NO」と判定されプログラムはステップ120に移され、実行を終了する。「送信情報設定ルーチン」では、アップスイッチ76aがオンにされていることによりプログラムはステップ135に移され、操作無効フラグSMFが「1」か否かが判定される。ここではまだ「1」となっていないので、プログラムはステップ136に移され、前回スイッチがオフか否かが判定される。ここではオフなので、つぎにブザー,音声鳴動中か否かが判定される。ここではブザー音声は鳴動していないので「NO」との判定の基にプログラムはステップ138に移され、送信情報としてオン中の操作スイッチすなわちアップスイッチ76aが取り入れられ、プログラムの実行が終了する(ステップ139)。
【0058】
つぎに、「ブザー音声出力ルーチン」では、ブザー音声鳴動中か否かが判定されるが、ここでは鳴動はないので「NO」との判定の基にステップ152に移され、また現に鳴動がなくオフの状態にあり、さらに鳴動要求もないのでプログラムの実行も終了される(ステップ152〜ステップ154)。続いて、表示出力が行われ(ステップ104)、プログラムは再び、ステップ110に戻される。この間、制御部93は、「タイマー割り込みプログラム」の実行により、送信情報を通信回路を通してコントローラ60に送信すると共に、コントローラ60からの情報信号を受信している。
【0059】
「受信情報解析ルーチン」では、受信情報有りか否かが判定されるが、ここでは受信情報が送られてきているので、「YES」と判定されプログラムはステップ112に移され、表示データを更新すると共に、操作有効音の指示が有るか無いかが判定される(ステップ113)。ここでは、操作有効音指示があるのでその内容が表1に示すC:6+8に分類される(ステップ114,115)。さらに、表示データの変化が解析され鳴動するブザーと音声が選択され(ステップ116,117)、ここでもD:8に分類されるが、合成した結果は操作を優先しC:6+8となり、6番と8番の鳴動要求が選択される。つづいて、今回ブザー音声要求ありであり、ブザー音声設定が表中の「C」または「D」に該当するか否かが判定されるが(ステップ118,121)、ここでは該当するので「YES」との判定の基にプログラムはステップ123に移され、タイマーカウント中か否かが判定される。ここではカウントされていないので、「NO」と判定され、タイマースタート5秒が開始される(ステップ124)。その後、受信情報ありの状態がリセットされ、プログラムの実行が終了する(ステップ119,120)。
【0060】
「送信情報設定ルーチン」では、操作無効フラグSMFが「1」か否かが判定される。ここでは前回「1」にしていないので、プログラムはステップ136に移され、前回スイッチがオフか否かが判定される。ここではオンなので、「NO」との判定の基にプログラムはステップ138に移され、送信情報としてオン中の操作スイッチすなわちアップスイッチ76aが取り入れられ、プログラムの実行が終了する(ステップ139)。
【0061】
つぎに、「ブザー音声出力ルーチン」では、ブザー音声鳴動中か否かが判定されるが、ここでは鳴動はないので「NO」との判定の基にステップ152に移され、また現に鳴動が無いので、ステップ153にて鳴動要求の有無について判定される。6番と8番の鳴動要求があるので「YES」との判定の基にプログラムはステップ155に移され、鳴動要求フラグBOMFの中の6番と8番の内6番のブザーが優先して選択され、鳴動中記憶フラグMKFの中の6番をセットし、さらに鳴動音フレーズが選択される(ステップ155〜ステップ157)。さらに、プログラムはステップ158に移され、クリック音ブザーが鳴動される。ブザー・音声が鳴動中は、プログラムはステップ160からメインルーチンに戻され、さらにステップ151で「YES」、ステップ161で「NO」と判定されてステップ159に移される。鳴動が終了すると、プログラムはステップ162に移され、鳴動中記憶フラグMKFを基に鳴動要求フラグBOMFの中の6番がリセットされ、鳴動中記憶フラグMKFがリセットされ、鳴動音がオフにされた後(ステップ162〜164)、プログラムは終了する(ステップ160)。続いて、同様に8番の「給湯温度を変更します」が選択され、音声ガイダンスが鳴動する。
【0062】
「受信情報解析ルーチン」では、受信情報有りか否かが判定されるが、ここではアップスイッチ76aオン送信後の受信情報が続けて送られてきているので、「YES」と判定されプログラムはステップ112に移され、表示データを更新すると共に、操作有効音の指示が有るか無いかが判定される(ステップ113)。ここでは、操作有効音指示があるのでその内容が表1に示すC:6+8に分類される(ステップ114,115)。さらに、表示データの変化が解析され鳴動するブザーと音声が選択されるが(ステップ116,117)、ここでもD:8に分類されるが、合成した結果は操作を優先するのでC:6+8となり、6番と8番の鳴動要求フラグがセットされる。
【0063】
つぎに、今回ブザー音声ありに基づき、ブザー音声設定が表中の「C」または「D」に該当するか否かが判定されるが(ステップ118,121)、ブザー音声設定がC:6+8なので「YES」との判定の基にプログラムはステップ123に移され、タイマーカウント中か否かが判定される。ここでは5秒以内にアップスイッチ76aがオンされておりタイマーカウント中なので、「YES」との判定の基にプログラムはステップ125に移され、選択した音声の8番をキャンセルし、6番の鳴動要求フラグのみとなる。さらに、タイマーを再び5秒にセットし(ステップ124)、受信情報ありの状態がリセットされ、その後プログラムの実行が終了する(ステップ119,120)。
【0064】
「送信情報設定ルーチン」では、アップスイッチ76aが続けてオンにされていることによりプログラムはステップ135に移され、操作無効フラグSMFが「1」か否かが判定される。ここでは前回「1」にしていないので、プログラムはステップ136に移され、前回スイッチがオフか否かが判定される。ここではオンなので、「NO」との判定の基にプログラムはステップ138に移され、送信情報としてオン中の操作スイッチすなわちアップスイッチ76aが取り入れられ、プログラムの実行が終了する(ステップ139)。
【0065】
つぎに、「ブザー音声出力ルーチン」では、ブザー音声鳴動中か否かが判定されるが、ここでは鳴動はないので「NO」との判定の基にステップ152に移され、また現に鳴動が無いので、ステップ153にて鳴動要求の有無について判定される。6番の鳴動要求があるので「YES」との判定の基にプログラムはステップ155に移され、鳴動要求フラグBOMFの中から6番が選択され、鳴動中記憶フラグMKFの6番がセットされ、さらに鳴動音フレーズが選択される(ステップ155〜ステップ157)。したがって、鳴動出力オンにより、クリック音ブザーが鳴動されるのみで、「給湯温度を変更します」の音声ガイダンスは行われない(ステップ158)。
【0066】
すなわち、前回の鳴動後、同じ鳴動を発生するアップスイッチ76aの操作が5秒以内に行われると、クリック音ブザーのみが鳴動され、「給湯温度を変更します」の音声ガイダンスは発生しない。以後の、アップスイッチ76aの操作についても、5秒以内であると、クリック音ブザーのみの鳴動となる。ただし、前回の鳴動後、5秒を経過した後のアップスイッチ76aの操作の場合には、図9に示すステップ123にて「NO」と判定され、前回同様にクリック音ブザーが鳴動され、さらに「給湯温度を変更します」の音声ガイダンスが行われる。
【0067】
上記したように、数値設定等の繰り返し操作が必要なアップダウンスイッチ76a,76bの操作について、所定時間内に繰り返し受付けられた場合には、音声によるガイダンスが省略されるので、入力操作されたことを明確に認識できると共に、短期間での操作受付けのたびに音声ガイダンスが発生されることがないので、同じ音声を頻繁に聞かされることはない。一方、かかる入力操作を、所定時間経過後に行ったときは、音声ガイダンスが行われるので、入力操作内容を把握することができる。
【0068】
IV.ブザー鳴動中に新たなスイッチ操作が行われた場合:例えば、開始音ブザーが鳴動中に、さらに給湯温度変更のアップスイッチ76aを操作する場合
【0069】
「受信情報解析ルーチン」では、ステップ111で受信情報有りか否かが判定されるが、ここでは給湯スイッチ73オン送信後の受信情報が送られてきているので、「YES」と判定されプログラムはステップ112に移され、表示データを更新すると共に、操作有効音の指示が有るか無いかが判定される(ステップ113)。ここでは、操作有効音指示があるのでその内容が表1に示す「A:2」に分類される(ステップ114,115)。さらに、表示データの変化が解析され鳴動するブザーと音声が選択されるが(ステップ116,117)、ここでは該当するものはないので2番の鳴動要求フラグだけがセットされる。さらに、ブザー音声設定が表中の「C」または「D」に該当しなく、タイマーがリセットされ(ステップ118,121,122)、受信情報ありの状態がリセットされ、その後プログラムの実行が終了する(ステップ119,120)。
【0070】
「送信情報設定ルーチン」では、アップスイッチ76aがオンにされていることによりプログラムはステップ135に移され、操作無効フラグSMFが「1」か否かが判定される。ここではまだ「1」となっていないので、プログラムはステップ136に移され、前回スイッチがオフか否かが判定されるが、オフなのでプログラムはステップ137に移され、つぎに鳴動要求中のものも含めてブザー,音声鳴動中か否かが判定される。ここでは鳴動要求フラグの2番があるので、「YES」との判定の基にプログラムはステップ140に移され、表1の操作無効条件に該当するか否かが判定される。ここでは操作無効条件に該当するので、操作無効フラグSMFが「1」にセットされ(ステップ141)、送信情報としてスイッチオフが取り入れられ、プログラムの実行が終了する(ステップ133,134)。
【0071】
つぎに、「ブザー音声出力ルーチン」では、ブザー音声鳴動中か否かが判定されるが、ここではまだ鳴動していないので「NO」との判定の基にステップ152に移され、また現に鳴動が無いので、ステップ153にて鳴動要求の有無について判定される。2番の鳴動要求があるので「YES」との判定の基にプログラムはステップ155に移され、鳴動要求フラグBOMFの中から2番が選択され、鳴動中記憶フラグMKFの中の2番がセットされ、さらに鳴動音フレーズが選択される(ステップ155〜ステップ157)。さらに、鳴動出力オンにより、開始音ブザーが鳴動される(ステップ158)。
【0072】
「受信情報解析ルーチン」では、ステップ111で受信情報有りか否かが判定されるが、ここではスイッチオフ情報送信後の受信情報が送られてきているので、「YES」と判定されプログラムはステップ112に移され、表示データを更新すると共に、操作有効音の指示が有るか無いかが判定される(ステップ113)。ここでは、操作有効音指示なしであり、表示データの変化が解析され鳴動するブザーと音声が選択されるが(ステップ116,117)、ここでは該当するものはない。さらに、今回ブザー音声要求がないので、受信情報ありの状態がリセットされ、その後プログラムの実行が終了する(ステップ118〜120)。
【0073】
「送信情報設定ルーチン」では、アップスイッチ76aがオンにされていることによりプログラムはステップ135に移され、操作無効フラグSMFが「1」か否かが判定される。ここでは前回「1」にセットされているので、プログラムはステップ133に移され、送信情報にスイッチオフが取り込まれ、プログラムの実行が終了する(ステップ133,134)。
【0074】
その後、「ブザー音声出力ルーチン」では、開始音ブザー鳴動中が繰返される(ステップ151、ステップ161、ステップ159、ステップ160)。つぎに、「受信情報解析ルーチン」では、スイッチオフ情報送信後の受信情報を受信し続ける。さらに「送信情報設定ルーチン」でも操作無効フラグSMF=1にされている。そのため、「ブザー音声出力ルーチン」でも、新たなブザー音声鳴動要求は無しとして処理される。すなわち、開始ブザーの鳴動中に、新たなスイッチ操作が行われても受付けられないようになっているのである。
【0075】
以上に説明したように、本実施形態においては、ブザーの発生態様によって短時間に入力操作内容を認識できるようにされていると共に、例IVに示すように、ブザーが鳴動中には、新たな入力操作を受付けないので、操作スイッチの速い操作や、重複操作を行った場合でも、ブザー音と受付け内容結果がずれることがなく、どのような入力操作を行ったが混乱してしまうというようなことはない。ブザーについては、開始音ブザーのみでなく、停止音ブザー、高温ブザー、42℃ブザー、クリック音ブザーについても、鳴動中には、新たな入力操作を受付けられない。
【0076】
上記実施形態に示したのは5つの例であるが、その他、表1に示した各状態に対する各操作、表2に示した各状態に対する表示変化についても、本発明が適用される。その他、上記実施形態に示したものは一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することが可能である。
【0077】
【発明の効果】
上記請求項1の発明においては、熱いお湯が出ますというような警告を意味する音響ガイダンスの発生中には、さらに高い温度の湯を出湯する危険がある給湯器に問題となる状態の発生することが想定される給湯温度をさらに高くするような新たな入力操作の受付けは無効にされるので、問題となるような状態の発生を確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る給湯器を概略的に示すブロック図である。
【図2】給湯器のコントローラの電気的構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】給湯リモコンを概略的に示す正面図である。
【図4】ふろリモコンを概略的に示す正面図である。
【図5】リモコンの制御装置の電気的構成を概略的に示すブロック図である。
【図6】リモコンの制御装置により実行される「メインプログラム」のフローチャートである。
【図7】リモコンの制御装置により実行される「タイマー割り込みプログラム」のフローチャートである。
【図8】同「メインプログラム」における「受信情報解析ルーチン」のフローチャートの一部である。
【図9】同「受信情報解析ルーチン」のフローチャートの一部である。
【図10】同「メインプログラム」における「送信情報設定ルーチン」のフローチャートである。
【図11】同「メインプログラム」における「ブザー音声出力ルーチン」のフローチャートの一部である。
【図12】同「ブザー音声出力ルーチン」のフローチャートの一部である。
【図13】ブザー及び音声の種類を説明する説明図である。
【図14】ブザー及び音声の発生の態様を説明する説明図である。
【符号の説明】
10…給湯部本体、34…給湯電磁弁、38…浴槽、40…保温部本体、49…循環ポンプ、60…コントローラ、61…制御部、62……通信回路、70…給湯リモコン、71…ケース、72…表示部、73…給湯スイッチ、74…スピーカ、75…ふろスイッチ、76a…アップスイッチ、76b…ダウンスイッチ、77…カバー、78…ふろ予約セット、80…ふろリモコン、81…ケース、82…表示部、83…給湯スイッチ、84…スピーカ、85…ふろスイッチ、86…あつめスイッチ、87…カバー、88a…アップスイッチ、88b…ダウンスイッチ、89…ぬるめスイッチ、90…たし湯スイッチ、91a…ふろ温度アップスイッチ、91b…ふろ温度ダウンスイッチ、92…湯量スイッチ、93…制御部、94…ブザー音声発生回路、95…通信回路。
Claims (1)
- 給湯器の動作を指令する入力操作の受付け状態を音声、ブザー等の音響で報知する音響ガイダンス機能を有する給湯器のリモコン装置において、
高温の給湯を開始する入力操作を受付けて熱いお湯が出ますというような警告を意味する音響ガイダンスが発生している際に、給湯温度をさらに高くするような新たな入力操作を受付けることによりさらに高い温度の湯を出湯する危険がある給湯器に問題となる状態の発生することが想定されるような該入力操作については、その受付けを無効にするようにしたことを特徴とする給湯器のリモコン装置。
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