JP4574153B2 - 磁性基材の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、磁性金属薄帯を用いた磁性基材およびその積層体に関する。
近年、磁性材料を使用する多くの電気、電子部品および製品において、さらなる高磁気性能化(高透磁率、小型化)が要求されており、これらを構成する磁性材料においても高磁気特性(低損失、高透磁率、高磁束密度)および薄型化が要求されている。
こうした市場要求に対して、非晶質金属などの高い磁気特性を有する磁性金属材料をバルク体として使用する場合には、磁性金属薄板を積層して用いられてきた。たとえば、磁性金属材料として非晶質金属薄帯を用いるような場合には、その厚さが20〜50μm程度の厚さであるため、非晶質金属薄帯の表面に特定の接着剤を均一に塗布し、これを積層することが行われている。特開昭58−175654号公報(特許文献1)には、高耐熱性高分子化合物を主成分とする接着剤を塗布した非晶質金属薄帯を積み重ね、圧下ロールで圧着し、加熱接着することを特徴とする積層体の製造方法について記載されている。
こうした磁性材料を各種用途の磁性コアとして用いる場合、被覆銅線などを巻回して、コイルを付与して使用されている。しかし銅線を巻回すると、銅線の線径だけ厚みが増加し、カード内臓型磁性部品などの薄型化が要求される用途においては要求された寸法に収めることが困難な場合が生じていた。
特開昭62−256498号公報(特許文献2)には、高透磁率を有する薄帯の少なくとも片面または該薄帯の間に、電気伝導率の高い金属箔の接着接合層を備えて成る、電磁波シールド効果に優れた複合金属薄帯について記載されている。ここで接着に用いられている接着剤としては、エポキシ系、酢酸ビニル−エチレン共重合体、ウレタン系、ポリエステル系、ポリビニルブチラート系などが提案されている。当該文献によれば、「高透磁率を有する磁性非晶質金属薄帯と、高導電率の金属箔とを接着接合させることによって、電界、磁界両モードでのシールド効果に優れた電磁シールド材料を得ることができる」としているが、非晶質金属薄帯と金属箔を接着剤で積層した後に、非晶質金属の磁気特性向上に必要な300℃〜600℃の熱処理を施すと、前記接着剤が熱分解し、非晶質金属薄帯と金属箔との接着を維持することが困難となる。
特開昭58−175654号公報 特開昭62−256498号公報
本発明は、上述した従来技術の問題点を解決するために為されたものであり、非晶質金属の優れた磁気特性を最大限に発現するために、非晶質金属の磁気特性向上に必要な熱処理が可能な耐熱構造の複合磁性材料とした、エッチングが可能な磁性基材およびその積層体、ならびにその製造方法を提供することを目的としている。
本発明の磁性基材は、磁性金属薄帯と、磁性金属薄帯を焼鈍する熱処理温度以下の弾性率が10MPa以上であり、かつ窒素雰囲気下、300℃で1時間熱処理した後の重量減少量が1%以下である樹脂箔とが、耐熱性熱可塑性樹脂を介して接着されて積層されていることを特徴としている。また、上記磁性基材は磁気特性向上のための熱処理が施されていることが好ましく、さらに、上記樹脂箔としては、ポリイミド箔が好ましい。
本発明の積層体は、少なくとも2枚の前記磁性基材が耐熱性熱可塑性樹脂を介して積層されていることを特徴としている。
本発明によれば、熱処理後の極めて高い透磁率を発現した非晶質金属薄帯と樹脂箔とを具備したエッチングが可能な複合基材を実現することが可能となり、磁気応用部品用および磁気応用製品用に高い磁気特性と大幅な薄型化を実現することが可能な磁性基材、その積層体が提供される。
以下、本発明を具体的に説明する。
(磁性金属薄帯)
本発明において磁性金属薄帯として用いられる金属磁性材料には、高透磁率の材料が用いられ、非晶質金属磁性材料とナノ結晶金属磁性材料のいずれを用いてもよい。
非晶質金属磁性材料としては、Fe系、Co系の非晶質金属薄帯が用いられる。これらの非晶質金属薄帯は通常、溶融金属を急冷ロールを用いて急冷して得られる。これらの非晶質金属薄帯は、通常は10〜50μmの厚さであり、好ましくは10〜30μmの厚さの薄帯が用いられる。
非晶質金属磁性材料としては、一般式(Fe1-xx100-a-b-cSiabM'c(式中、
MはCoおよび/またはNi、M'はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti、V、C
r、Mn、Y、Pd、Ru、Ga、Ge、C、Pから選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、b、cは原子%を示し、それぞれ0≦x<1、0≦a≦24、4≦b≦30、0≦c≦10を満たすものとする)を挙げることができる。特に高透磁率が要求される用途においては、Coを主成分とする非晶質金属を用いることが好ましい。また磁気シールドなど、高密度の磁束を遮蔽する用途においては、飽和磁束密度の高いFeを主成分とする非晶質金属を用いることが好ましい。
本発明に用いるFe系非晶質金属材料としては、Fe−B−Si系、Fe−B系、Fe−P−C系などのFe−半金属系非晶質金属材料や、Fe−Zr系、Fe−Hf系、Fe−Ti系などのFe−遷移金属系非晶質金属材料を挙げることができる。例えばFe−Si−B系においては、Fe78Si913(at%)、Fe78Si1012(at%)、Fe81Si13.513.5(at%)、Fe81Si13.513.52(at%)、Fe77Si516
2(at%)、Fe66Co18Si115(at%)、Fe74Ni4Si217Mo3(at
%)などが挙げることができる。中でもFe78Si913(at%)、Fe77Si516Cr2(at%)が好ましく用いられ、特に好ましくはFe78Si913(at%)である。
Co系非晶質金属材料の組成系としては、Co−Si−B系、Co−B系などが例示できる。これらの中でも、一般式(Co1-cFec100-a-bab(式中のXは、Si,B
,C,Geから選ばれる少なくとも1種類以上の元素を表し、YはZr,Nb,Ti,Hf,Ta,W,Cr,Mo,V,Ni,P,Al,Pt,Ph,Ru,Sn,Sb,Cu,Mn,希土類元素から選ばれる少なくとも1種類以上の元素で表される。cは原子比を、a,bは原子%を示し、それぞれ0≦c≦0.2、10<a≦35、0≦b≦30を満たすことが好ましい。)で表される組成が好ましい。この組成を有する非晶質金属薄帯のCoをFeへ置換することは、非晶質合金の飽和磁化の増加に寄与する傾向にある。このため、置換量cは0≦c≦0.2であることが好ましく、より好ましくは0≦c≦0.1である。X元素は本発明に用いる非晶質金属薄帯を製造する上で、非晶質化のために結晶化速度を低減するために有効な元素である。X元素が10原子%以下であると、非晶質化
が低下して一部結晶質が混在し、また、35原子%を超えると、非晶質構造は得られるものの合金薄帯の機械的強度が低下し、連続的な薄帯が得られなくなる。したがって、X元素の量aは、10<a≦35であることが好ましく、さらに好ましくは、12≦a≦30である。Y元素は、得られる非晶質金属薄帯の耐食性の向上に効果がある。Y元素として特に有効な元素は、Zr,Nb,Mn,W,Mo,Cr,V,Ni,P,Al,Pt,Ph,Ru元素である。Y元素の添加量は30%以上になると、耐食性の効果はあるが、薄帯の機械的強度が脆弱になるため、0≦b≦30であることが好ましい。さらに好ましい範囲は、0≦b≦20である。
ナノ結晶性金属磁性材料としては、次のような組成の材料を挙げることができる。
(1)一般式(Fe1-xx100-a-b-c-dSiaAlbcM'd
(式中のMはCoおよび/またはNi、M'はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti
、V、Cr、Mn、Pd、Ru、Ge、C、P、希土類元素から選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、b、c、dは原子%を示し、それぞれ0≦x≦0.5、0≦a≦24、0.1<b≦20、4≦c≦30、0≦d≦20を満たすものとする)で表わされる組成。
(2)一般式(Fe1-xx100-a-b-c-dCuaSibcM'd
(式中、MはCoおよび/またはNi、M'はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti
、V、Cr、Mn、Pd,Ru,Ge,C,P、希土類元素から選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、b、c、dは原子%を示し、それぞれ0≦x≦0.4、0.1≦a≦3、0≦b≦19、5≦c≦25、0<d≦20、15≦b+c≦30を満たすものとする)で表わされる組成。
(3)一般式(Fe1-xx100-a-baM'b
(式中、MはCoおよび/またはNi、M'はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti
、V、Cr、Mn、Pd、Ru、Ga、Ge、C、希土類元素から選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、bは原子%を示し、それぞれ0≦x≦0.5、0<a≦20、2≦b≦20を満たすものとする)で表わされる組成。
(4)一般式(Fe1-xx100-a-b-caM'bCuc
(式中、MはCoおよび/またはNi、M'はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti
、V、Cr、Mn、Pd、Ru、Ga、Ge、Al、C、希土類元素から選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、b、c、dは原子%を示し、それぞれ0≦x≦0.5、0<a≦20、2≦b≦20、0≦c≦3を満たすものとする)で表わされる組成。
(5)一般式(Fe1-xx100-a-baM'b
(式中、MはCoおよび/またはNi、M'はTa、Zr、Hf、Ti,Nb、Mo、W
、V、Cr、Mn、Pd、Ru、Ga、Ge、Si、Al、P、Cu、希土類元素から選ばれる1種類以上の元素を表わす。M'はC、N、Oから選ばれる1種類以上の元素を表
わす。xは原子比を、a、bは原子%を示し、それぞれ0≦x≦0.5、2<a≦30、4≦b≦30を満たすものとする)で表わされる組成。
これらの組成を有する磁性材料は、公知の方法による加熱処理によりナノ結晶材料とすることができる。
(耐熱性熱可塑性樹脂)
特に金属磁性材料の200℃以上の良好な磁気特性を発現させるなど、磁気特性向上のために熱処理が必要であり、このため本発明では、弾性率の低い耐熱樹脂を用いている。本発明に用いられる磁性金属薄帯の良好な磁気特性を発現させるための熱処理温度は、通常、200〜700℃の範囲にあり、好ましくは300℃〜600℃の範囲である。
本発明において耐熱性樹脂とは、前処理として120℃で4時間乾燥を施し、その後、
窒素雰囲気下、300℃で2時間保持した際のDTA−TGを用いて測定した重量減少率が5%以下のものであり、通常は1%以下、好ましくは0.3%以下であるものが用いられる。さらに、以下の特性を1つ以上有していることが好ましい。
(1)窒素雰囲気下350℃、2時間の熱履歴を経た後の引っ張り強度が30MPa以上であること
(2)ガラス転移温度が120℃〜250℃であること
(3)溶融粘度が1000Pa・sである温度が、250℃以上400℃以下であること(4)400℃から120℃まで0.5℃/分の一定速度で降温した後、樹脂中の結晶物による融解熱が10J/g以下であること
このような耐熱性樹脂として具体的には、ポリイミド系樹脂、ケイ素含有樹脂、ケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂、液晶ポリマー、ニトリル系樹脂、チオエーテル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アリレート系樹脂、サルホン系樹脂、イミド系樹脂、アミドイミド系樹脂を挙げることができる。これらのうちポリイミド系樹脂、スルホン系樹脂、アミドイミド系樹脂を用いるのが好ましい。
また、本発明に用いられる耐熱性樹脂は熱可塑性であることが好ましい。これは、上記の磁性金属薄帯にかかる応力を最小限にするためである。
本発明の磁性基材において、上述した耐熱性樹脂による樹脂層の厚みは0.1μm〜1mmであることが好ましく、より好ましくは1μm〜100μmであり、さらに好ましくは2μm〜10μmである。
(樹脂箔)
本発明に用いられる樹脂箔は、窒素雰囲気下、300℃で1時間の熱履歴を経た際の熱分解による重量減少率が1%以下である。すなわち、前処理として120℃で4時間乾燥を施し、その後、窒素雰囲気下、300℃で1時間保持した際の重量減少率を、DTA−TGを用いて測定した際における値が1%以下、好ましくは0.3%以下である。樹脂箔
としてこの重量減少率が1%を超えるものを使用すると、樹脂箔の劣化が起こるため、熱処理後の基材の自立性、脆弱性の改善が不充分となる。
さらに、本発明に用いられる樹脂箔は、この樹脂箔を上記の耐熱性熱可塑性樹脂を用いて接着する磁性金属薄帯を焼鈍する熱処理温度以下の弾性率が10MPa以上である。好ましくは、窒素雰囲気下、300℃での弾性率が10MPa以上であり、より好ましくは400℃、さらに好ましくは500℃での窒素雰囲気下における弾性率が10MPa以上である。弾性率が上記の範囲外にあると、熱処理時における形状安定性が悪く、良好な基材が得られない。
樹脂箔として用いる樹脂の分子量および分子量分布は、特に限定されるものではないが、分子量が極めて小さい場合には樹脂箔の強度に影響を及ぼすおそれがあるので、樹脂を0.5g/100ミリリットルの濃度で溶解可能な溶剤に溶解した後の35℃で測定した対数粘度の値が、0.2デシリットル/g以上であることが好ましい。
樹脂箔として使用される樹脂としては、具体的には、例えばポリイミド系樹脂、ケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ニトリル系樹脂、チオエ−テル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アリレ−ト系樹脂、サルホン系樹脂、イミド系樹脂、アミドイミド系樹脂を挙げることができるが、上記した各物性を兼ね備えていれば特に限定されるものではない。
また、上記した樹脂は、エポキシ系樹脂、フェノ−ル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコ−ン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ユリア・メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、ABS系樹脂、ポリス
チレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アイオノマ−系樹脂、ポリ-4-メチルペンテン-1系樹脂から選ばれる少なくとも一種の樹脂を混合して使用して
もよい。
これらの樹脂から樹脂箔を製造する方法としては、特に限定されるものではなく、公知の方法で製造することができる。樹脂箔としてポリイミド樹脂を用いる場合、例えば、液状樹脂としてポリイミドの前駆体であるポリアミド酸を用いて熱的あるいは化学的にイミド化させて、ポリイミド樹脂とする。ここで用いられるポリアミド酸は、芳香族ジアミンと芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応させることにより作製する。芳香族ジアミンの具体的例としては、
1核体としては、
p−フェニレンジアミン、
m−フェニレンジアミン、
2核体としては、
4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、
4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、
4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、
4,4’−ジアミノベンゾフェノン、
4,4’−ジアミノジフェニルメタン、
2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、
3核体としては、
1,1−ビス(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、
1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、
1,4−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、
1,4−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、
1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、
1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、
1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、
などが挙げられる。
テトラカルボン酸二無水物としては、例えば、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,3’,3,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,3’,3,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン二無水物、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン二無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン二無水物、2,2−2ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン二無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、1,2,3,4−ベンゼンテトラカルボン酸二無水物、3,4,9,10−ぺリレンテトラカルボン酸二無水物、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸二無水物、1,2,7,8−フェナントレンテトラカルボン酸二無水物、2−2ビス{4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロパン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物などが挙げられる。
ポリイミド箔としては、上記のような樹脂をフィルム化して用いても良いし、市販されているフィルムを用いて製造することも可能である。市販されている耐熱性フィルムの例
としては、カプトン(デュポン製)、アピカル(鐘淵化学製)、ユーピレックス(宇部興産製)などが挙げられる。
(磁性基材)
非晶質金属薄帯に耐熱性熱可塑性樹脂のワニスを塗工して金属箔をラミネートするか、または樹脂箔に耐熱性熱可塑性樹脂のワニスを塗工し非晶質金属薄帯をラミネートすることにより、図1(a)、(b)に示したように、磁性金属薄帯11と樹脂箔13とが耐熱性熱可塑性樹脂12で接着され、磁性金属薄帯11と樹脂箔13とが耐熱性熱可塑性樹脂12を介して積層された磁性基材を得る。
たとえば、磁性金属薄帯の原反にロールコータなどのコーティング装置により、薄帯上に有機溶剤に樹脂を溶解させた樹脂ワニスの塗膜を作り、これを乾燥させて非晶質金属薄帯へ耐熱性熱可塑性樹脂を付与する方法で作製できる。
本発明では、磁性金属薄帯11と樹脂箔13とを耐熱性熱可塑性樹脂12を用いて接着しているため、非晶質金属の優れた磁気特性を最大限に発現するために、非晶質金属の磁気特性向上に必要な上述した温度範囲における熱処理が可能であり、熱処理後の極めて高い透磁率を発現した非晶質金属薄帯と樹脂箔とを具備したエッチング可能な複合基材を実現することが可能となる。
(積層体)
上述のようにして得られた磁性基材は、図1(c)に示したように、少なくとも2枚の磁性基材が耐熱性熱可塑性樹脂を介して積層されている、磁性金属薄帯11と樹脂箔13とが耐熱性熱可塑性樹脂12で接着された構造が積層された磁性積層体とすることができる。
(用途)
本発明の磁性基材およびその積層体は、軟磁性材料が用いられる多くの用途に適用することが可能である。たとえば、導電性金属箔を樹脂箔上に積層してエッチング加工を施すことにより、インダクタンス、チョークコイル、高周波トランス、低周波トランス、リアクトル、パルストランス、昇圧トランス、ノイズフィルター、変圧器用トランス、磁気インピーダンス素子、磁歪振動子、磁気センサ、磁気ヘッド、電磁気シールド、シールドコネクタ、シールドパッケージ、電波吸収体、モータ、発電器用コア、アンテナ用コア、磁気ディスク、磁気応用搬送システム、マグネット、電磁ソレノイド、アクチュエータ用コア、プリント配線基板などに用いられる磁気コアなどの様々な電子機器や電子部品の機能を支える材料として用いられる。
[実施例]
以下、実施例により本発明を説明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるものではない。
磁性金属薄帯として、ハネウェル社製、Metglas:2714A(商品名)、幅約50mm、厚み約15μmであるCo66Fe4Ni1(BSi)29(原子%)の組成を持つ非晶質金属薄帯を使用した。
3,3’−ジアミノジフェニルエーテルと3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物を1:0.98の割合でジメチルアセトアミド溶媒中で室温にて縮重合し、ポリアミド酸溶液(粘度0.3MPa、室温、E型粘度計使用)とした。このポリアミド酸溶液を、薄帯および、ポリイミド箔(カプトンフィルム(デュポン製 型番50EN
)、幅50mm、厚み50μm))のそれぞれの片面に付与し、140℃で乾燥後、260℃でポリイミド化し、非晶質金属薄帯の片面には厚さ約6μmの耐熱樹脂(ポリイミド樹脂)を付与した。
次に、この耐熱樹脂を塗布した磁性金属薄帯と、ポリイミド箔2枚を、中心が磁性金属薄帯になるよう3層に重ねて熱ロールと加圧ロールで大気中260℃30分、5MPaで圧着して、積層体を作製した。さらに磁気特性を発現するため、コンベア炉で、400℃で1hr、窒素雰囲気中で熱処理し、磁性基材とした。
このようにして得られた複合金属薄帯のポリイミド箔表面に銅箔を積層し、常法によりエッチング加工を行いポリイミド箔上に巻線パターンを形成することができた。
図1(a)〜(c)は、本発明の磁性基材およびその積層体を説明する図である。
符号の説明
11 磁性金属薄帯
12 耐熱性熱可塑性樹脂
13 樹脂箔

Claims (1)

  1. 非晶質金属磁性材料からなる磁性金属薄帯と、
    前記磁性金属薄帯を焼鈍する熱処理温度以下の弾性率が10MPa以上であり、かつ窒素雰囲気下、300℃で1時間熱処理した後の重量減少量が1%以下である樹脂箔が、耐熱性熱可塑性樹脂を介して積層されてなる磁性基材の製造方法であって、
    前記磁性金属薄帯に耐熱性熱可塑性樹脂のワニスを塗工し、
    この耐熱性熱可塑性樹脂のワニスを塗工した磁性金属薄帯と、樹脂箔とを重ねて熱ロール及び加圧ロールで圧着して、磁性金属薄帯と樹脂箔とが耐熱性熱可塑性樹脂を介して積層された積層物を得、
    さらに、前記積層物に対して、非晶質金属磁性材料の磁気特性の向上に必要な熱処理を施すことを特徴とする磁性基材の製造方法。
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