JP2002151316A - 磁性基材 - Google Patents

磁性基材

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JP2002151316A
JP2002151316A JP2001262144A JP2001262144A JP2002151316A JP 2002151316 A JP2002151316 A JP 2002151316A JP 2001262144 A JP2001262144 A JP 2001262144A JP 2001262144 A JP2001262144 A JP 2001262144A JP 2002151316 A JP2002151316 A JP 2002151316A
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resin
magnetic
heat
resistant resin
resin sheet
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Application number
JP2001262144A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Watanabe
洋 渡辺
Mitsunobu Yoshida
光伸 吉田
Nobuhiro Maruko
展弘 丸子
Koichi Kanayama
光一 金山
Masaji Tamai
正司 玉井
Masayoshi Ito
正義 伊藤
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】磁気応用製品の製造プロセスを簡略化し製品歩
留まりを向上させ、かつ、磁気特性を改善させることが
できる耐候性に優れる磁性基材を提供する。 【解決手段】室温からの重量減少が5%となる温度(T
5)が空気中において300℃以上である耐熱性樹脂
シート107の片面または両面若しくは端面の少なくと
も一部分に磁性体106が付与されているか、またはこ
れを積層したものを磁性体106の熱処理温度で熱処理
を施して製造した磁性基材。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁性基材に関し、
特に、耐熱性樹脂シ−トと磁性体とを使用して作製する
磁気応用製品、例えば、インダクタンス、チョークコイ
ル、高周波トランス、低周波トランス、リアクトル、パ
ルストランス、昇圧トランス、ノイズフィルタ、変圧器
用トランス、磁気インピーダンス素子、磁歪振動子、磁
気センサ、磁気ヘッド、電磁気シ−ルド、シールドコネ
クタ、シールドパッケージ、電波吸収体、モ−タ、発電
器用コア、アンテナ用コア、磁気ディスク、磁気応用搬
送システム、マグネット、電磁ソレノイド、アクチュエ
ータ用コア、プリント配線基板、等に好適に用いられる
磁性基材に関する。
【0002】
【従来の技術】電子・通信分野の目覚しい発展に伴い、
電気・電子機器に用いられる磁気応用製品の需要の拡
大、これに伴う製品形態の多様化が急速に進んでいる。
磁気応用製品に用いられる磁気コアには、同じ磁性体を
用いても様々な形状のものがある。例えば、図1に示す
ような磁性体からなる薄板を環状に巻いたトロイダル状
コア1(図1(a)参照)、トロイダルコアの一部を切
断したギャップコア2(図1(b)参照)、短冊状の磁
性体を積層した棒状コア3(図1(c)参照)、磁性体
を打ち抜き積層したEI型コア4(図1(d)参照)
等、種々の形状のものがある。
【0003】これら磁気コアの製造方法をみると、トロ
イダル状ギャップコア2では磁性体をトロイダル状に巻
回して作製した磁気コアを、磁性体の熱処理を行った
後、樹脂により含浸・熱硬化させ、その後、コアの一部
を切断して作製している。また、棒状コア3やEI型コ
ア4では、磁性体から打ち抜きあるいはエッチングなど
によりE型およびI型に加工した薄板を積層し、それぞ
れ磁性体の最適熱処理を行った後これらを含浸・硬化し
て作製している。
【0004】また、センサ用の磁気コアをプリント配線
基板に設ける場合などでは、最適熱処理を施した磁性体
からエッチングなどにより所望の形状(例えばリング状
のコア)に加工しこれに接着剤などを用いて基板に固定
している(図2(e)参照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来にお
いては、磁性材料を用いて製品を作製する場合には、い
ずれも最適熱処理を施した後に磁性材料の樹脂による含
浸・熱硬化プロセスを経ているので、最適熱処理によっ
て良好な磁気特性を持つようになった磁性材料であって
も、その後の含浸・熱硬化プロセスによって、磁気特性
が劣化してしまっていた。特に、含浸・熱硬化後にさら
に切断工程によってギャップを形成するギャップコアの
場合には、熱処理によって得られた良好な磁気特性が大
きく劣化してしまっていた。
【0006】また、センサ用の磁気コアをプリント配線
基板に接着剤で固定して設ける場合には、接着剤の硬化
時に割れ、カケ等が生じるという問題もあった。
【0007】このように、樹脂による含浸・熱硬化プロ
セスや接着剤塗布プロセス等、種々のプロセスにより磁
気特性の劣化や、割れ、かけなどが生じ、その結果、製
品歩留まり・生産効率の低下や製造コストが増加すると
いう問題があった。
【0008】次に、これらの磁気応用製品に用いられる
磁性薄板についてみると、磁性薄板の保存状態、使用状
態の管理を十分に行わないと錆び、腐食などが発生し、
磁性薄板の品質低下やこれを用いた磁気応用製品におい
ては性能低下・製品不良などを招くことになり、磁性薄
板に発生する錆び,腐食などを防ぐために、保存状態、
使用状態の管理を十分に行うための品質管理コストの増
加が生じるという問題があった。
【0009】したがって、本発明の主な目的は、磁性薄
板を用いて磁気応用製品を製造する際に、磁気特性が劣
化するのを防止または抑制できる磁性基材を提供するこ
とにある。
【0010】本発明の他の目的は、磁性薄板を用いた磁
気応用製品を接着剤で固定する必要をなくすことができ
る磁性基材を提供することにある。
【0011】本発明のさらに他の目的は、磁性薄板その
ものの錆び、腐食を極めて小さくするような耐候性に優
れる磁性基材を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】このような課題を解決す
るために、磁性材を用いた種々の磁気応用製品につい
て、従来からの樹脂の含浸・熱硬化プロセス、接着剤塗
布プロセス等の加工プロセスを見直した。そして、鋭意
研究の結果、磁性体の熱処理に耐える耐熱性樹脂からな
る耐熱性樹脂シ−トに磁性体を付与したもの、また、こ
れを積層したものを熱処理したものが、従来の含浸・熱
硬化プロセス、接着剤塗布プロセス等を不要にでき、か
つ、磁気特性が優れる磁性基材であることを見出した。
さらに、このような耐熱性樹脂シ−トに磁性体を付与し
た磁性基材が、磁性体の錆び、腐食の極めて小さい耐候
性に優れる磁性基材であることを見出した。
【0013】本発明は、このような知見に基づくもので
あり、本発明の第1の態様によれば、室温からの重量減
少が5%となる温度(Td5)が空気中において300
℃以上である耐熱性樹脂シ−トの少なくとも一部分に磁
性体が付与されていることを特徴とする磁性基材が提供
される。
【0014】好ましくは、前記磁性体が、前記耐熱性樹
脂シ−トの片面、両面および端面のうちの少なくとも一
つの少なくとも一部分に付与されている。
【0015】また、好ましくは、前記磁性体が付与され
た前記耐熱性樹脂シ−トが巻回または積層されている。
【0016】本発明の第2の態様によれば、室温からの
重量減少が5%となる温度(Td5)が空気中において
300℃以上である耐熱性樹脂シ−トと耐熱性樹脂シ−
トとの間に磁性体が付与されていることを特徴とする磁
性基材が提供される。
【0017】本発明の第3の態様によれば、室温からの
重量減少が5%となる温度(Td5)が空気中において
300℃以上である耐熱性樹脂シ−トと耐熱性樹脂シ−
トとの間に磁性体が付与されているものが巻回されまた
は積層されていることを特徴とする磁性基材が提供され
る。
【0018】好ましくは、前記磁性体が付与された耐熱
性樹脂シ−ト、前記磁性体が付与された前記耐熱性樹脂
シ−トが巻回または積層されているもの、前記耐熱性樹
脂間に前記磁性体が付与されているもの、または前記耐
熱性樹脂シ−ト間に前記磁性体が付与されているものが
巻回されまたは積層されているものが、磁性体の熱処理
温度で熱処理されている。
【0019】また、好ましくは、前記耐熱性樹脂シ−ト
を構成する耐熱性樹脂が、ケイ素含有樹脂、ポリイミド
系樹脂、ケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂、液晶ポリマ
ー、ニトリル系樹脂、チオエ−テル系樹脂、アリレ−ト
系樹脂、サルホン系樹脂、イミド系樹脂、アミドイミド
系樹脂の少なくとも1つを含んでいる。
【0020】また、好ましくは、前記耐熱性樹脂シ−ト
が、イミド基を有する樹脂を含む樹脂のシ−トである。
そして、さらに好ましくは、イミド基を有する樹脂はポ
リイミドである。
【0021】また、好ましくは、前記耐熱性樹脂シ−ト
が、ケイ素含有樹脂を含む樹脂のシ−トである。
【0022】また、好ましくは、前記耐熱性樹脂シ−ト
を構成する耐熱性樹脂が、エポキシ系樹脂、フェノ−ル
系樹脂、ポリウレタン系樹脂、シリコ−ン系樹脂、ポリ
アセタ−ル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ユリア・
メラミン系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、
ポリエチレン系樹脂、ABS系樹脂、ポリスチレン系樹
脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ア
イオノマ−系樹脂、ポリ-4-メチルペンテン-1系樹脂
の少なくとも1つをさらに含んでいる。
【0023】また、好ましくは、前記磁性体が、Fe系
非晶質材料、Co系非晶質材料、Fe系ナノ結晶質材
料、Co系ナノ結晶質材料、FeNi系材料、FeSi
系材料、FeAl系材料、FeAlSi系材料、純F
e、純Ni、純Co、FeN系材料および酸化物フェラ
イト材料のうち少なくとも一つを有している。
【0024】また、好ましくは、上記各磁性基材は、3
00℃以上の温度で熱処理が行われている。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。図1は、本発明における磁気コアの例を示す概
略図である。本発明が好適に適用される磁気コアとして
は、例えば、磁性体が付与された耐熱性樹脂シート10
0を環状に巻いたトロイダル状コア1(図1(a)参
照)、トロイダルコアの一部を切断してギャップ部10
1を形成したギャップコア2(図1(b)参照)、磁性体
が付与された短冊状の耐熱性樹脂シート100を積層し
た棒状コア3(図1(c)参照)、磁性体が付与された耐
熱性樹脂シートを打ち抜き、磁性体が付与された耐熱性
樹脂シートE型磁性薄板102と磁性体が付与された耐
熱性樹脂シートI型磁性薄板103とを積層したEI型
コア4(図1(d)参照)等、種々の形状のものがある。
【0026】これら磁気コアのうち、トロイダル状コア
1(図1(a)参照)およびギャップコア2(図1(b)参
照)は、磁性体が付与された耐熱性樹脂シート100が
巻回されて形成されており、棒状コア3(図1(c)参
照)は、磁性体が付与された耐熱性樹脂シート100が
積層されて形成されている。また、EI型コア4(図1
(d)参照)は、磁性体が付与されたE型耐熱性樹脂シー
ト102と磁性体が付与されたI型耐熱性樹脂シート1
03とがそれぞれ積層されて形成されている。
【0027】図2は、本発明におけるリングコア付きセ
ンサ基板の例を示す概略図である。この磁気センサ用フ
ィルム状磁性基材5は、耐熱性樹脂シート104の両面
に、薄板状の磁性リングコア105が設けられて形成さ
れている。
【0028】本発明に係る磁性基材としては、図3に示
すように、耐熱性樹脂シ−ト107の片面に磁性体10
6を付与した磁性基材6(図3(a)参照)、耐熱性樹
脂シート107の両面に磁性体106を付与した磁性基
材7(図3(b)参照)、耐熱性樹脂シート107間に
磁性体106を付与した磁性基材8(図3(c)参照)
や、図4に示すように、これらを積層した磁性基材12
(a)、12(b)、12(c)(図4(a)〜(c)
参照)が例として挙げられる。なお、図示していない
が、耐熱性樹脂シ−トの端面に磁性体を設けることもで
きる。
【0029】なお、磁性体106は、耐熱性樹脂シ−ト
107の全面に付与されてなくてもよく、図5(a)〜
(c)に示すように、部分的に付与されていてもよい。
なお、図5(a)は、耐熱性樹脂シート107に線状の
磁性体106を付与した磁性基材9を示し、図5(b)
は、耐熱性樹脂シート107に円柱状の磁性体106を
付与した磁性基材10を示し、図5(c)は、耐熱性樹
脂シート107に四角形の磁性体106を付与した磁性
基材11を示している。
【0030】本発明の磁性基材のベ−スになる耐熱性樹
脂シ−トは、可撓性のあるフィルム状、プリント基板に
用いられるような板状、あるいは耐熱性樹脂の繊維を織
り込んだ網目状、多孔質状など種々の形状のものを使用
することができる。
【0031】本発明の磁性基材に好適に使用される磁性
体としては、軟磁性体および硬磁性体のいずれも用いる
ことができる。例えば軟磁性体としては、純Fe、純C
o、純Ni、FeSi系材料、FeNi系材料、FeA
l系材料、FeAlSi系材料、FeSiNi系材料な
どの金属結晶質材料、Fe系、Co系などの金属非晶質
材料、Fe系、Co系などの金属ナノ結晶質材料、酸化
物磁性体などが挙げられる。ここでFe系非晶質材料と
しては、Fe−Si−B系、Fe−B系、Fe−P−C
系などのFe−半金族系非晶質金属材料やFe−Zr
系、Fe−Hf系、Fe−Ti系などのFe−還移金属
系非晶質金属材料が例示でき、また、Co系非晶質金属
材料としてはCo−Si−B系、Co−B系などの非晶
質金属材料が例示できる。そして、非晶質金属材料を熱
処理によりナノサイズに結晶化させたナノ結晶質材料に
おいては、Fe−Si−B−Cu−Nb系、Fe−B−
Cu−Nb系、Fe−Zr−B−(Cu)系、Fe−Z
r−Nb−B−(Cu)系、Fe−Zr−P−(Cu)
系、Fe−Zr−Nb−P−(Cu)系、Fe−Ta−
C系、Fe−Al−Si−Nb−B系、Fe−Al−S
i−Ni−Nb−B系、Fe-Al-Nb-B系、Co−
Ta−C系、などが例示できる。酸化物磁性体はMnZ
n系、NiZn系、CuZn系などのスピネル型フェラ
イト、YFe系などのガ−ネット型フェライト、BaF
e系などの六方晶型フェライトが例示できる。この中で
は熱処理温度が他材料に比べて比較的低いFe系、Co
系などの非晶質金属材料やFe系ナノ結晶質材料がより
好ましい。
【0032】硬磁性体しては、Fe−Co−V系合金、
Pt−Co系合金、Mn系合金、Fe−Cr−Co系合
金、Fe−Al−Ni系合金、Cu−Ni系合金、RC
o系(R:希土類)系合金、Nd−Fe−B系合金、S
m−Fe−N系合金、Baフェライト系酸化物、Srフ
ェライト系酸化物などが例示される。
【0033】その他として、金属材料に無機物が含有し
た材料(例えばグラニュラ−構造)や、多層膜(金属/
金属、金属/無機物)などの磁性体も例示できる。
【0034】磁性基材の熱処理温度は、磁性体を構成す
る磁性体により異なるが、Fe系、性を発現させる温度
は概ね300〜500℃の範囲にある。Fe系ナノ結晶
材料の最適な熱処理温度は400℃〜700℃の範囲に
ある。これ以外の結晶質材料および酸化物磁性体では、
さらに高温の熱処理温度が必要になる。したがって、磁
性基材において最適な磁気特性を発現させるためには、
少なくとも300℃以上で熱処理をすることが必要にな
る。
【0035】本発明の磁性体が付与された耐熱性樹脂シ
ートは、耐熱性樹脂シ−トに磁性体が付与された後に、
磁性体の磁気特性を発現させる最適熱処理温度で熱処理
される。通常、磁性材料の熱処理温度は、少なくとも3
00℃以上の高温であるため、耐熱性樹脂シ−トに用い
られる耐熱性樹脂は、磁性体の最適な磁気特性を発現さ
せるために必要な熱処理温度に十分に耐える耐熱性の高
い樹脂を選択する必要がある。例えば、ポリエチレンな
どの樹脂では300℃以上の熱処理温度では分解が著し
いので使用するのが困難である。これに対して、室温か
らの重量減少が5%となる温度(Td5)が空気中にお
いて300℃以上を持つ耐熱性樹脂シートに磁性体を付
与した磁性基材は、300℃以上の熱処理後も耐熱性樹
脂シートと磁性体との接着強度が保たれるとともに、磁
性体の最適熱処理温度で熱処理することができるため優
れた磁気特性を示すことができる。
【0036】このように、磁性基材に用いる磁性体の熱
処理温度は、Fe系、Co系などの非晶質材料が300
〜500℃と最も低いので、耐熱性樹脂シ−トとしては
少なくとも300℃以上の耐熱性を有し、樹脂の分解が
極めて少ない樹脂を選定する必要がある。
【0037】そこで、耐熱性樹脂としては、熱重量測定
(TGA)において、昇温速度を10℃/min、測定
サンプル量を10mgとした場合に、室温からの重量減
少が5%となる温度(Td5)が、空気中において30
0℃以上であるケイ素含有樹脂、ポリイミド系樹脂、ケ
トン系樹脂、ポリアミド系樹脂、液晶ポリマー、ニトリ
ル系樹脂、チオエ−テル系樹脂、ポリエステル系樹脂、
アリレ−ト系樹脂、サルホン系樹脂、イミド系樹脂、ア
ミドイミド系樹脂の少なくとも1つを含むことが好まし
いが、400℃以上の耐熱温度(Td5)を有するポリ
イミド樹脂、ケイ素含有樹脂、ケトン系樹脂を少なくと
も1つを含むことがさらに好ましい。また、Td5が、
空気中で、600℃以上の耐熱温度の樹脂を使用すれ
ば、Fe系、Co系などの非晶質材料、Fe系、Co系
ナノ結晶材料は言うにおよばず、さらには、ケイ素鋼、
パーマロイ、センパーム、センダスト等にも使用するこ
とが可能である。600℃以上の耐熱温度の樹脂として
は、ケイ素含有樹脂が好ましく用いられる。
【0038】上記耐熱性樹脂のなかでも、ポリイミド樹
脂を含む樹脂を用いることが好ましい。
【0039】本発明において好適に用いられるポリイミ
ド樹脂は、化学式(1)
【化1】 で表わされる繰り返し構造単位を有する芳香族ポリイミ
ドである。なお、化学式(1)において、ArはAr置
換基群
【化2】
【化3】
【化4】
【化5】 から選択された少なくとも1つであり、Rは、R置換基
【化6】 から選択された少なくとも1つであることが好ましい。
【0040】好ましくは、ポリイミドの前駆体であるポ
リアミド酸(化学式(2))
【化7】 を用いて行い、熱的あるいは化学的にイミド化させて、
化学式(1)
【化8】 で表されるポリイミド樹脂とする。なお、このとき用い
るポリアミド酸の液状樹脂は必要に応じて溶媒を用いて
もよい。
【0041】ポリアミド酸は、加熱してイミド化して化
学式(1)になる。
【化9】
【0042】使用するアミド酸は、置換基Arの両端に
アミノ基のついた化学式(3)
【化10】 で表わされる芳香族ジアミンと化学式(4)
【化11】 で表わされる芳香族テトラカルボン酸二無水物を反応さ
せることにより作製する。
【0043】用いるジアミンに特に制限はなく従来公知
の芳香族ジアミンを用いることができる。化学式(3)
【化12】 で表される芳香族ジアミンの具体的例としては、以下に
示すものが挙げられる。これらの芳香族ジアミンの具体
例は、単独で、又は、二種類以上を組み合わせて使用す
ることができる。p−フェニレンジアミン、m−フェニ
レンジアミン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテ
ル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’
−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジ
フェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルス
ルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、
3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジ
アミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェ
ニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、
3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミ
ノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタ
ン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−
ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(3−アミノ
フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニ
ル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4
−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミ
ノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオ
ロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−
1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2
−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニ
ル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパ
ン、1,1−ビス(3−アミノフェニル)−1−フェニ
ルエタン、1,1−ビス(4−アミノフェニル)−1−
フェニルエタン、1−(3−アミノフェニル)−1−
(4−アミノフェニル)−1−フェニルエタン、1,3
−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビ
ス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス
(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4
−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−ア
ミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ
ベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノベン
ゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノベンゾイ
ル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジ
メチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノ
−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス
(3−アミノ−α,α−ジメチルベンジル)ベンゼン、
1,4−ビス(4−アミノ−α,α−ジメチルベンジ
ル)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノ−α,α−ジ
トリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,3−ビス
(4−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジ
ル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノ−α,α−ジ
トリフルオロメチルベンジル)ベンゼン、1,4−ビス
(4−アミノ−α,α−ジトリフルオロメチルベンジ
ル)ベンゼン、2,6−ビス(3−アミノフェノキシ)
ベンゾニトリル、2,6−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ピリジン。4,4’−ビス(3−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキ
シ)ビフェニル、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)
フェニル]ケトン、ビス[4−(4−アミノフェノキ
シ)フェニル]ケトン、ビス[4−(3−アミノフェノ
キシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(4−アミノ
フェノキシ)フェニル]スルフィド、ビス[4−(3−
アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス
[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、
ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテ
ル、2,2−ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェ
ニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェ
ノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[3−(3
−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,3,
3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス[4−
(4−アミノフェノキシ)フェニル]−1,1,1,
3,3,3−ヘキサフルオロプロパン。
【0044】また、用いる芳香族テトラカルボン酸二無
水物に特に制限はなく、従来公知の芳香族テトラカルボ
ン酸二無水物を用いることにより、様々なガラス転移温
度や、様々なTd5(熱重量測定(TGA)において室
温からの重量減少が5%となる温度)を有するポリイミ
ドを得ることができる。
【0045】芳香族テトラカルボン酸二無水物の具体例
としては、例えば、ピロメリット酸ニ無水物、3,
3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ニ無
水物、2,3’,3,4’−ベンゾフェノンテトラカル
ボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテト
ラカルボン酸二無水物、2,3’,3,4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−
ジカルボキシフェニル)プロパンニ無水物、ビス(3,
4−ジカルボキシフェニル)エーテルニ無水物、ビス
(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホンニ無水物、
1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン
ニ無水物、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタ
ンニ無水物、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メ
タンニ無水物、2,2−2ビス(3,4−ジカルボキシ
フェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロ
プロパンニ無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラ
カルボン酸ニ無水物、1,4,5,8−ナフタレンテト
ラカルボン酸ニ無水物、1,2,5,6−ナフタレンテ
トラカルボン酸ニ無水物、1,2,3,4−ベンゼンテ
トラカルボン酸ニ無水物、3,4,9,10−ぺリレン
テトラカルボン酸ニ無水物、2,3,6,7−アントラ
センテトラカルボン酸ニ無水物、1,2,7,8−フェ
ナントレンテトラカルボン酸ニ無水物、2−2ビス{4
−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル}プロ
パン二無水物、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフ
ェノキシ)ベンゼン二無水物、1,4−ビス(3,4−
ジカルボキシフェノキシ)ベンゼン二無水物等が挙げら
れる。これらは単独あるいは、2種以上混合して用いら
れる。
【0046】また、本発明に用いられるポリイミドは、
イミド化する前のポリアミド酸を作成する際に用いるジ
アミンと芳香族テトラカルボン酸ニ無水物のモル比を理
論等量からずらすことで分子量を調節することができ
る。この場合には、過剰のアミノ基あるいは酸無水物基
を、過剰のアミノ基あるいは酸無水物基の理論等量以上
の芳香族ジカルボン酸無水物あるいは芳香族モノアミン
と反応させて不活性化してもよい。
【0047】一般式(2)
【化13】 で表されるポリアミド酸の製造方法としては、芳香族ジ
アミン化合物とテトラカルボン酸二無水物の開環重付加
反応する方法が使用できるが、特にこれらの方法に限定
されるものではない。
【0048】また、この付加反応は、有機溶媒中で行う
ことが好ましい。このような反応において用いられる溶
媒としては、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、
N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジエチルホル
ムアミド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジ
メトキシアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、
1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、N−メチル
カプロラクタム、1,2−ジメトキシエタン、ビス(2
−メトキシエチル)エーテル、1,2−ビス(2−メト
キシエトキシ)エタン、ビス[2−(2−メトキシエト
キシ)エチル]エーテル、テトラヒドロフラン、1,3
−ジオキサン、1,4−ジオキサン、ピロリン、ピコリ
ン、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホン、テトラ
メチル尿素、ヘキサメチルホスホルアミド、フェノー
ル、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クロロフェ
ーノール、アニソ−ル、ベンゼン、トルエン、キシレン
等が挙げられる。また、これらの有機溶剤は単独でも2
種類以上混合して用いてもよい。
【0049】さらに、本発明に使用するポリイミドとし
ては、以上のような鎖状型ポリイミド樹脂だけでなく、
可溶性ポリイミド樹脂も好ましく使用することができ
る。可溶性ポリイミド樹脂を溶剤に溶かして液状とし、
適切な粘度に調整して、塗布し、加熱して溶剤を揮発し
て硬化すればよい。
【0050】また、さらに、付加型ポリイミド樹脂は、
モノマーまたはプレポリマー溶液または分散したスラリ
ー液の状態で使用してコ−ティングなどにより、熱反応
で硬化しポリマー化することができ。
【0051】ここで、付加反応基としては、マレイミド
末端、ナディック末端、アセチレン末端、ベンゾシクロ
ブテン末端等が用いられる。
【0052】例として、ビスマレイド化合物とジアミン
化合物を用いたポリイミドでは一般式(5)
【化14】 (式中、R’は、
【化15】 (Xは、直結、炭素数1〜10の2価の炭化水素基、六
フッ素化されたイソプピリデン基、カルボニル基、チオ
基、スルフィニル基、スルホニル基またはオキシドから
なる群より選ばれた基を表す。)よりなる2価の基を表
し、Ar’は、
【化16】 よりなる2価の基、
【化17】 (X’は、直結、炭素数1〜10の2価の炭化水素基、
六フッ素化されたイソプピリデン基、カルボニル基、チ
オ基、スルフィニル基、スルホニル基またはオキシドか
らなる群より選ばれた基を表す。)よりなる2価の基、
または
【化18】 (R’’は、
【化19】 (X’’は、直結、炭素数1〜10の2価の炭化水素
基、六フッ素化されたイソプピリデン基、カルボニル
基、チオ基、スルフィニル基、スルホニル基またはオキ
シドからなる群より選ばれた基を表す。)よりなる2価
の基を表す。)よりなる2価の基を表す。)で表される
繰り返し単位構造を有する。ここで用いられるポリイミ
ド樹脂の低分子量のプレポリマーは、一般式(6)
【化20】 で表されるビスマレイド化合物と一般式(7)
【化21】 で表されるジアミン化合物から作製される。このプレポ
リマー溶液を加熱し付加反応で硬化させ、ポリマー化す
ることにより、一般式(5)
【化22】 で表される繰り返し単位構造を有するポリイミドを作製
できる。
【0053】さらに、本発明で用いるポリイミド樹脂は
粉体、または、ペレット状の形態であっても良く、この
場合、熱プレスら熱ロ−ルなどによりシ−ト化すること
が可能である。
【0054】また、上記耐熱性樹脂のなかでも、ケイ素
含有樹脂を含む樹脂も好適に使用される。
【0055】本発明において用いられるケイ素含有樹脂
とは、実質的にケイ素を分子中に含むものであり、具体
的にはポリカルボシラン、ポリシロキサン、ポリシラザ
ンなどである。
【0056】本発明において用いられるケイ素含有樹脂
は、好ましくは、分子内に少なくともひとつのSi−H
結合と少なくともひとつのC≡C結合を有する樹脂を硬
化して形成される。
【0057】また,本発明で好適に用いられるケイ素含
有樹脂は,一般式(8)
【化23】 (式中、R1、R2は、互いに独立に、水素原子、炭素数
1から30のアルキル基であって置換基を有してもよい
アルキル基、炭素数1から30のアルケニル基であって
置換基を有してもよいアルケニル基、炭素数1から30
のアルキニル基であって置換基を有してもよいアルキニ
ル基、または置換基を有してもよい芳香族基であり、R
3は、−C≡C−、少なくとも1つの−C≡C−と連結
した−CH2−であって置換基を有してもよい−CH
2−、少なくとも1つの−C≡C−と連結した炭素数2
から30のアルキレン基であって置換基を有してもよい
アルキレン基、少なくとも1つの−C≡C−と連結した
炭素数2から30のアルケニレン基であって置換基を有
してもよいアルケニレン基、少なくとも1つの−C≡C
−と連結した炭素数2から30のアルキニレン基であっ
て置換基を有してもよいアルキニレン基、少なくとも1
つの−C≡C−と連結した二価の芳香族基であって置換
基を有してもよい二価の芳香族基、芳香族基が直接また
は架橋員により連結すると共に少なくとも1つの−C≡
C−と連結した
【化24】 であって置換基を有してもよい
【化25】 、芳香族基が直接または架橋員により連結すると共に少
なくとも1つの−C≡C−と連結した炭素数2から30
のアルキレン基であって置換基を有してもよいアルキレ
ン基、芳香族基が直接または架橋員により連結すると共
に少なくとも1つの−C≡C−と連結した炭素数2から
30のアルケニレン基であって置換基を有してもよいア
ルケニレン基、芳香族基が直接または架橋員により連結
すると共に少なくとも1つの−C≡C−と連結した炭素
数2から30のアルキニレン基であって置換基を有して
もよいアルキニレン基、または芳香族基が直接または架
橋員により連結すると共に少なくとも1つの−C≡C−
と連結した芳香族基であって置換基を有してもよい芳香
族基である。)で表される繰り返し単位を有するポリマ
ーであり、好ましくは、一般式(8)
【化26】 (式中、R1、R2は、互いに独立に、水素原子、炭素数
1から30のアルキル基、炭素数1から30のアルケニ
ル基、炭素数1から30のアルキニル基、またはフェニ
ル基やナフチル基などの芳香族基であり、これらの基は
ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、カルボキシル基など
の置換基を含んでいてもよい。R3は、−C≡C−、少
なくとも1つの−C≡C−と連結した−CH2−、少な
くとも1つの−C≡C−と連結した炭素数2から30の
アルキレン基、少なくとも1つの−C≡C−と連結した
炭素数2から30のアルケニレン基、少なくとも1つの
−C≡C−と連結した炭素数2から30のアルキニレン
基、少なくとも1つの−C≡C−と連結したフェニレン
基やナフチレン基などの二価の芳香族基、芳香族基が直
接または架橋員により連結すると共に少なくとも1つの
−C≡C−と連結した
【化27】 、芳香族基が直接または架橋員により連結すると共に少
なくとも1つの−C≡C−と連結した炭素数2から30
のアルキレン基、芳香族基が直接または架橋員により連
結すると共に少なくとも1つの−C≡C−と連結した炭
素数2から30のアルケニレン基、芳香族基が直接また
は架橋員により連結すると共に少なくとも1つの−C≡
C−と連結した炭素数2から30のアルキニレン基、ま
たは芳香族基が直接または架橋員により連結すると共に
少なくとも1つの−C≡C−と連結した芳香族基であ
り、これらの基はハロゲン原子、水酸基、アミノ基、カ
ルボキシル基などの置換基を含んでいてもよい。)で表
される繰り返し単位を有するポリマーであり、熱硬化さ
せることにより高耐熱性が得られる。
【0058】本発明の耐熱性樹脂は、室温からの重量減
少(Td5)が5%となる温度が、空気中において30
0℃以上であれば良く,ケイ素含有樹脂、ポリイミド系
樹脂、ケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂、液晶ポリマ
ー、ニトリル系樹脂、チオエ−テル系樹脂、アリレ−ト
系樹脂、サルホン系樹脂、イミド系樹脂、アミドイミド
系樹脂の少なくとも1つを含む樹脂とTd5が5%以下
の樹脂、例えば、エポキシ系樹脂、フェノ−ル系樹脂、
ポリウレタン系樹脂、シリコ−ン系樹脂、ポリアセタ−
ル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ユリア・メラミン
系樹脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチ
レン系樹脂、ABS系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリ
プロピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アイオノマ
−系樹脂、ポリ-4-メチルペンテン-1系樹脂の少なく
とも1つが混合された樹脂であってよい。
【0059】また、本発明の耐熱性樹脂は、耐熱性や強
度を改善するために、非磁性の無機物や有機物の微粉を
含有させてもよく、また、これらを必要に応じて混合さ
せても良い。無機物は、酸化物、窒化物、ホウ化物、炭
化物のいずれかあるいは複合させても良い。また、有機
物は上記で示した耐熱性樹脂を用いることが好ましい。
【0060】本発明の磁性基材は、上記の耐熱性樹脂を
用いた耐熱性樹脂シ−トにロ−ルコ−タなどのコ−ティ
ング装置を用いて貼り合わせにより磁性体を付与するこ
とによって製造することができ、コ−ティング方法によ
り直接、耐熱性樹脂シ−トと磁性体が多層化した積層構
造の磁性基材を得ることもできる。コ−ティング方法と
しては、ロ−ルコ−タ法、グラビアコ−タ法、エアドク
タコ−タ法、ブレ−ドコ−タ法、ナイフコ−タ法、ロッ
ドコ−タ法、キスコ−タ法、ビ−ドコ−タ法、キャスト
コ−タ法、ロ−タリ−スクリ−ン法などが例示できる。
また、このように作製したものを、熱プレスや熱ロ−ル
などを用いて加圧する方法、高周波や超音波で加圧しな
がら熱接合させる方法等により比較的容易に耐熱性樹脂
シ−トと磁性体が積層した磁性基材を得ることができ
る。この場合、加圧時の温度は耐熱性樹脂の種類により
異なるが、概ね、耐熱性樹脂のガラス転移温度(Tg)
以上や軟化もしくは溶融する温度近傍で積層接着するこ
とが好ましい。
【0061】その他に耐熱性樹脂シ−トに磁性体を付与
する方法として、耐熱性樹脂シ−トにスパッタ、蒸着、
CVDなどによる気相法、粉末状の磁性体を吹き付ける
スプレ−法、粉末状の磁性体をバインダ−などでペ−ス
トにして塗布する方法、めっき方法等、耐熱性樹脂シ−
トに磁性体を塗布できれば如何なる方法でも良い。上記
の方法により作製した耐熱性樹脂シ−トに磁性体が付与
された磁性基材は、目的とする磁性応用製品に使用され
るように所望の形状、例えば巻回または積層され、磁性
体の磁気特性を発現させるための最適熱処理が施され
る。通常、磁性体の熱処理温度は,少なくとも300℃
以上の高温であるため、耐熱性樹脂シ−トは、磁性体の
最適な磁気特性を発現させるために必要な熱処理温度に
十分に耐える耐熱性の高い樹脂を選択する必要がある。
したがって、室温からの重量減少が5%となる温度(T
5)が空気中において300℃以上を持つ耐熱性樹脂
シ−トに磁性体を付与した磁性基材は、300℃以上の
熱処理後も接着強度が保たれるとともに、磁性体の最適
熱処理温度で熱処理することができるため優れた磁気特
性を供することができる。また、このような磁性基材を
加工して、トロイダル状や積層構造にする場合、磁性基
材間の密着性の点から、本発明に用いる耐熱性樹脂シ−
トは、図6に示すような熱硬化性樹脂108と熱可塑性
樹脂109との積層(図6(a)、(b)参照)または
混合した構造(図6(d)参照)あるいは熱可塑性樹脂
109の単一構造(図6(c)参照)であるのが好まし
い。また、磁性基材の表面には、汚れ、かけなどを保護
するための保護シ−ト・膜および剥離シ−ト・膜などが
付与されていても良い。
【0062】
【実施例】以下、本発明の実施例について示す。 (実施例1〜6)表1に、一例として、本発明である耐
熱性樹脂シ−ト107間に各種磁性体106を付与した
磁性基材(図3(c)参照)と、耐熱性樹脂シ−トがな
い磁性体そのものの耐候性について調べた結果を示す。
測定は、大気中、40℃、湿度75%で500時間保持
後の錆びの発生有無について光学顕微鏡により観測し
た。本実施例1〜6の磁性基材は、約0.3Pa・sの粘
度のポリアミド酸液状樹脂をロ−ルコ−タにより塗布し
約260℃で乾燥させて作製した約15μmの厚さの耐
熱性ポリイミド樹脂シ−ト間に、熱プレスを用いて磁性
体を付与してた。熱プレスは、250℃で1時間加圧し
保持することによって行った。錆びの発生の有無は耐熱
性樹脂シ−トを透して磁性体の表面を観察した。粘度は
E型粘度計を用いて測定した。
【0063】ポリアミド酸としては、
【化28】 で表される基本構造単位を有するものを使用した。溶媒
にジメチルアセトアミドを用いて希釈した溶液を用い
た。このポリアミド酸は、1,3−ビス(3−アミノフ
ェノキシ)ベンゼンと3,3’,4,4’−ビフェニル
テトラカルボン酸二無水物を1:0.98の割合で室温
で縮重合して得られたものである。
【0064】そして、イミド化後のポリイミド樹脂は、
【化29】 で表される。このポリイミド樹脂を、熱重量測定(TG
A)において、5mgのサンプルを空気中で昇温速度1
0℃/minで昇温したときに重量が5%減少する温度
(Td5)は、560℃であった。
【0065】
【表1】 表1より、本発明の磁性基材は、錆びの発生がない極め
て耐候性の優れることがわかった。
【0066】(実施例7)次に、磁性基材を用いた磁気
コアの磁気特性とその機械的な強さについて調べた。磁
性基材として、図3(a)の構造のものを作製した。耐
熱性樹脂シ−トは、鐘淵化学工業(株)社製、商品名ア
ピカルのポリイミドフィルム(厚さ約13μm)の両面
に約0.3Pa・sの粘度のポリアミド酸液状樹脂を塗布
し、260℃で乾燥硬化させ約2ミクロンの熱可塑性の
ポリイミド樹脂を付与したものを用いた。この片面に、
ハネウェル社製、Metglas:2605S−2(商
品名)、幅約213mm、厚み約25μmのFe78S
i9B13(at%)の組成を持つ非晶質金属薄帯を熱
ロ−ルにて付与して磁性基材を作製した。次に、この基
材を幅15mmにスリットして、これからトロイダルコ
ア(外径45mm、内径27mm、高さ15mm)を作
製した。磁気コアに、窒素雰囲気中で、400℃で2時
間の熱処理を行った。熱処理後のコア磁気特性(透磁
率、10kHz)と耐衝撃による変形について調べた。
本実施例で使用したポリアミド酸液およびそれにより形
成されたポリイミド樹脂、並びにそのポリイミド樹脂
を、熱重量測定(TGA)において、5mgのサンプル
を空気中で昇温速度10℃/minで昇温したときに、
重量が5%減少する温度(Td5)は、それぞれ実施例
1乃至6のものと同じである。
【0067】比較例として、耐熱性樹脂を塗布していな
い非晶質金属薄帯から同一サイズの磁気コアを作製し
て、窒素雰囲気中で、400℃で2時間熱処理を後に、
エポキシ樹脂で含浸硬化させたもの(比較例1)を作製
し、磁気特性および耐衝撃性を調べた。耐衝撃性は、1
mの高さより厚さ10mmのベニヤ合板上に3回連続し
て落下させ評価した。なお、エポキシ樹脂としては、ス
リーボンド社製一液性エポキシ配合樹脂(商品名228
7)を使用した。
【0068】結果を表2に示す。
【表2】 表2より、本発明の磁性基材より作製された磁気コア
は、磁性体間が耐熱性樹脂により強く接着されているた
め、耐衝撃においても従来の含浸硬化のコアと同等の強
さを持ち、かつ、従来の含浸硬化させたコアの磁気特性
よりも優れることがわかった。
【0069】したがって、耐熱性樹脂シ−トに磁性体を
付与した磁性基材を用いることにより、従来の含浸硬化
の工程が不要になり工程が簡略化するため、製造管理コ
スト低減、歩留まり向上に大きく寄与することがわかっ
た。
【0070】(実施例8、9)次に、他の磁気応用製品
として、磁気センサ用の基材として耐熱性樹脂シ−トに
磁性体を付与した磁性基材を用いたセンサリングコアに
ついて磁気特性とコアの形状を調べた。
【0071】磁性体として、ハネウェル社製、Metg
las:2714A(商品名)、幅約50mm、厚み約
15μmであるCo66Fe4Ni1(BSi)29(at%)の組成を
持つ非晶質金属薄帯を使用した。耐熱性樹脂シ−トは鐘
淵化学工業(株)社製商品名アピカル(約13μm)の
ポリイミドフィルムの両面に約0.3Pa・sの粘度のポ
リアミド酸液状樹脂を塗布し、260℃で乾燥硬化させ
約2ミクロンの熱可塑性のポリイミド樹脂を付与したも
のを用いた。この両面に、熱プレスにより上記磁性体を
付与し、これに380℃、30分熱処理を行い、磁性基
材(実施例8)を作製した。磁性基材の評価として、こ
の基材の磁性面をエッチングして、図7(a)に示すよ
うな耐熱性樹脂シ−ト107の両面にリングコア106
(外径10mm、内径5mm)を付与した可撓性のある
フィルム状の基材を作製した。リングコア106の磁気
特性は、このフィルムからリングコアのついている部分
を一辺12mmの正方形に切り取り評価した。本実施例
8で使用したポリアミド酸液およびそれにより形成され
たポリイミド樹脂、並びにそのポリイミド樹脂を、熱重
量測定(TGA)において、5mgのサンプルを空気中
で昇温速度10℃/minで昇温したときに、重量が5
%減少する温度(Td5)は、それぞれ実施例1乃至6
のものと同じである。
【0072】また、耐熱性樹脂シ−トとして、ガラスフ
ィラ−を分散させて作製した厚さ約0.2mmの熱可塑
性基板を作製し、この両面に熱プレスにより上記磁性体
を付与し、これを380℃、30分熱処理を行って磁気
基材(実施例9)を作製した。作製した磁性基材の評価
は、実施例8と同様に、この基材の磁性面をエッチング
して、図7(b)に示すような、耐熱性樹脂シ−ト10
7の両面にリングコア106(外径10mm、内径5m
m)が付与した剛直な基板を作製した。リングコア10
6の磁気特性は、この基板からリングコアのついている
部分を一辺12mmの正方形に切断して評価した。
【0073】本実施例9の熱可塑性基板は、
【化30】 で表されるポリイミドを板状に成形したものである。こ
のポリイミドは、
【化31】 で表されるポリアミド酸を加熱して閉環反応により得ら
れたものである。このポリイミド樹脂を、熱重量測定
(TGA)において、5mgのサンプルを空気中で昇温
速度10℃/minで昇温したときに重量が5%減少す
る温度(Td5)は、560℃であった。
【0074】比較例2として、従来の厚さ0.2mmの
プリント基板に幅約50mm、厚み約15μmのCo66Fe
4Ni1(BSi)29(at%)非晶質金属薄帯を380℃、3
0分熱処処理したものからエッチングしたリングコア
(外径10mm,内径5mm)を作製し、これに接着剤
を塗布した後にプリント基板の両面に接着した。このと
きの、LCRメータを用いて磁場強度5mOeにおける
磁気特性(透磁率、10kHz)ならびにコアの作製状態
について調べた。その結果を表3に示す。
【0075】
【表3】 表3より、従来のものは、熱処理後の磁性体からエッチ
ングなどで作製したリングコアを接着剤の塗布・硬化に
よりプリント基板に接着形成したものでは接着硬化時に
よる割れ、カケなどのクラックが発生していたが、本発
明の耐熱性樹脂シ−トに磁性体が付与された磁性基材か
ら作成した磁気センサ用コアは、従来のプリント基板上
に接着させて作製したものと比較して、磁気コアの変形
およびカケ、割れなどのクラックの発生が少なく、この
ため、良好な磁気特性が得られることがわかった。
【0076】また、本発明の磁性基材は、基材のまま熱
処理することができ、その後で磁性体をエッチングしリ
ングコアを形成するため、従来の接着硬化時による割
れ、カケなどのクラックを大幅に低減することができる
と共に、磁気特性の劣化を抑制することができた。ま
た、本発明の磁性基材は、フレキシブルなフィルム状、
剛直な基板としての用途に対応した形状に任意に設計で
きる。例えば、耐熱性樹脂シ−トの厚さを制御すること
で磁気センサとしての磁性基材の厚さを極めて薄くする
ことが可能であり、昨今の磁性応用製品の小型化に対応
することができる。
【0077】したがって、本発明の磁性基材を磁気セン
サ用の基材に応用することで、従来の接着剤塗布プロセ
スを不要にすることや、磁気特性の向上、さらに、任意
な形状に設計することができプロセス簡略化・製造コス
トの低減ならびに製品の品質向上に大きく寄与すること
ができる。
【0078】以上、上述したように、本発明は、300
℃以上の温度でも樹脂の分解が極めて小さいケイ素含有
樹脂、ポリイミド、ポリアミド、ケトン系ポリマー、液
晶ポリマーなどを用いた耐熱性樹脂シ−トに磁性体を付
与した磁性基材も作製することにより、各種の磁気応用
製品の性能向上・小型化などの効果を得ることができ
る。
【0079】
【発明の効果】本発明によれば、室温からの重量減少が
5%となる温度(Td5)が空気中において300℃以
上である耐熱性樹脂シ−トに磁性体を付与することで耐
候性の優れた磁性基材を得ることができ、さらに、この
磁性基材を各種の磁気応用製品に用いることにより、磁
気特性の改善による製品性能の向上、また、従来の含浸
硬化プロセスや接着剤塗布プロセスを不要になるため、
プロセス簡略化・製造コストの低減ならびに製品の品質
向上に大きく寄与することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における磁気コアの例を示す概略図であ
る。
【図2】本発明における磁気センサ用磁性基板の例を示
す概略図である。
【図3】本発明における耐熱性樹脂シートに磁性体を付
与した磁性基材の例を示す概略図である。
【図4】本発明における耐熱性樹脂シートと磁性体を積
層した磁性基材の例を示す概略図である。
【図5】本発明における耐熱性樹脂シートに磁性体を付
与した磁性基材の例を示す概略図である。
【図6】本発明における耐熱性樹脂シ−トの例を示す概
略図である。
【図7】本発明における磁気センサ用磁性基材の例を示
す概略図である。
【符号の説明】
1 トロイダルコア 2 トロイダルギャップコア 3 棒状積層コア 4 EI型積層コア 5 磁気センサ用磁性基材 6 耐熱性樹脂シートの片面に磁性体を付与した
磁性基材 7 耐熱性樹脂シートの両面に磁性体を付与した
磁性基材 8 耐熱性樹脂シート間に磁性体を付与した磁性
基材 9 耐熱性樹脂シートに線状磁性体を付与した磁
性基材 10 耐熱性樹脂シートに円柱状磁性体を付与した
磁性基材 11 耐熱性樹脂シートに四角形の磁性体を付与し
た磁性基材 12(a)耐熱性樹脂シートと磁性体を積層した磁性基
材 12(b)耐熱性樹脂シートと磁性体を積層した磁性基
材 12(c)耐熱性樹脂シートと磁性体を積層した磁性基
材 13(a)耐熱性樹脂シート 13(b)耐熱性樹脂シート 13(c)耐熱性樹脂シート 13(d)耐熱性樹脂シート 14 フィルム状磁気センサ用磁性基材 15 リングコア付き磁気センサ用磁性フィルム
(エッチング後) 16 基板状磁気センサ用磁性基材 17 リングコア付き磁気センサ用磁性基板(エッ
チング後) 100 (薄板状)磁性体が付与された耐熱性樹脂シ
ート 101 ギャップ部 102 (薄板状)磁性体が付与されたE型耐熱性樹
脂シート 103 (薄板状)磁性体が付与されたI型耐熱性樹
脂シート 104 樹脂製基板(耐熱性樹脂シート) 105 磁性リングコア 106 磁性体 107 耐熱性樹脂シート 108 熱硬化性耐熱性樹脂 109 熱可塑性耐熱性樹脂
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 丸子 展弘 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内 (72)発明者 金山 光一 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内 (72)発明者 玉井 正司 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内 (72)発明者 伊藤 正義 千葉県袖ヶ浦市長浦字拓二号580番32 三 井化学株式会社内 Fターム(参考) 5E041 AA11 AA14 AA17 AA19 BB03 CA01 HB11 HB17 NN04 NN18

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】室温からの重量減少が5%となる温度(T
    5)が空気中において300℃以上である耐熱性樹脂
    シ−トの少なくとも一部分に磁性体が付与されているこ
    とを特徴とする磁性基材。
  2. 【請求項2】前記磁性体が、前記耐熱性樹脂シ−トの片
    面、両面および端面のうちの少なくとも一つの少なくと
    も一部分に付与されていることを特徴とする請求項1記
    載の磁性基材。
  3. 【請求項3】前記磁性体が付与された前記耐熱性樹脂シ
    −トが巻回または積層されていることを特徴とする請求
    項1または2記載の磁性基材。
  4. 【請求項4】室温からの重量減少が5%となる温度(T
    5)が空気中において300℃以上である耐熱性樹脂
    シ−トと耐熱性樹脂シ−トとの間に磁性体が付与されて
    いることを特徴とする磁性基材。
  5. 【請求項5】室温からの重量減少が5%となる温度(T
    5)が空気中において300℃以上である耐熱性樹脂
    シ−トと耐熱性樹脂シ−トとの間に磁性体が付与されて
    いるものが巻回されまたは積層されていることを特徴と
    する磁性基材。
  6. 【請求項6】前記磁性体が付与された耐熱性樹脂シ−
    ト、前記磁性体が付与された前記耐熱性樹脂シ−トが巻
    回または積層されているもの、前記耐熱性樹脂間に前記
    磁性体が付与されているもの、または前記耐熱性樹脂シ
    −ト間に前記磁性体が付与されているものが巻回されま
    たは積層されているものを磁性体の熱処理温度で熱処理
    したことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載
    の磁性基材。
  7. 【請求項7】前記耐熱性樹脂シ−トを構成する耐熱性樹
    脂が、ケイ素含有樹脂、ポリイミド系樹脂、ケトン系樹
    脂、ポリアミド系樹脂、液晶ポリマー、ニトリル系樹
    脂、チオエ−テル系樹脂、アリレ−ト系樹脂、サルホン
    系樹脂、イミド系樹脂、アミドイミド系樹脂の少なくと
    も1つを含むことを特徴とする請求項1乃至6のいずれ
    かに記載の磁性基材。
  8. 【請求項8】前記耐熱性樹脂シ−トが、イミド基を有す
    る樹脂を含む樹脂のシ−トであることを特徴とする請求
    項1乃至6のいずれかに記載の磁性基材。
  9. 【請求項9】前記耐熱性樹脂シ−トが、ケイ素含有樹脂
    を含む樹脂のシ−トであることを特徴とする請求項1乃
    至6のいずれかに記載の磁性基材。
  10. 【請求項10】前記耐熱性樹脂シ−トを構成する耐熱性
    樹脂が、エポキシ系樹脂、フェノ−ル系樹脂、ポリウレ
    タン系樹脂、シリコ−ン系樹脂、ポリアセタ−ル系樹
    脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ユリア・メラミン系樹
    脂、フッ素系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリエチレン
    系樹脂、ABS系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリプロ
    ピレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アイオノマ−系
    樹脂、ポリ-4-メチルペンテン-1系樹脂の少なくとも
    1つをさらに含んでいることを特徴とする請求項1乃至
    9のいずれかに記載の磁性基材。
  11. 【請求項11】前記磁性体が、Fe系非晶質材料、Co
    系非晶質材料、Fe系ナノ結晶質材料、Co系ナノ結晶
    質材料、FeNi系材料、FeSi系材料、FeAl系
    材料、FeAlSi系材料、純Fe、純Ni、純Co、
    FeN系材料および酸化物フェライト材料のうち少なく
    とも一つを有していることを特徴とする請求項1乃至1
    0のいずれかに記載の磁性基材。
  12. 【請求項12】300℃以上の温度で熱処理を行ったこ
    とを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の磁
    性基材。
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