JP5830896B2 - ポリイミドフィルムの製造方法、およびポリイミドフィルム - Google Patents
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Description
(1)ポリアミック酸溶液、またはポリアミック酸溶液に必要に応じてイミド化触媒、脱水剤、離型助剤、無機微粒子などを選択して加えたポリアミック酸溶液組成物をフィルム状に支持体上に流延し、加熱乾燥して自己支持性フィルムを得た後、この自己支持性フィルムの片面または両面に表面処理剤を塗布し、次いで、熱的に脱水環化、脱溶媒させてポリイミドフィルムを得る方法、
(2)ポリアミック酸溶液に環化触媒及び脱水剤を加え、さらに必要に応じて無機微粒子などを選択して加えたポリアミック酸溶液組成物をフィルム状に支持体上に流延し、化学的に脱水環化させて、必要に応じて加熱乾燥して自己支持性フィルムを得た後、この自己支持性フィルムの片面または両面に表面処理剤を塗布し、次いで、これを加熱脱溶媒、イミド化することによりポリイミドフィルムを得る方法、が挙げられる。
1)パラフェニレンジアミン(1,4−ジアミノベンゼン;PPD)、1,3−ジアミノベンゼン、2,4−トルエンジアミン、2,5−トルエンジアミン、2,6−トルエンジアミンなどのベンゼン核1つのジアミン、
2)4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのジアミノジフェニルエーテル類、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジカルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス(4−アミノフェニル)スルフィド、4,4’−ジアミノベンズアニリド、3,3’−ジクロロベンジジン、3,3’−ジメチルベンジジン、2,2’−ジメチルベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、2,2’−ジメトキシベンジジン、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジクロロベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホキシド、3,4’−ジアミノジフェニルスルホキシド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホキシドなどのベンゼン核2つのジアミン、
3)1,3−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェニル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)−4−トリフルオロメチルベンゼン、3,3’−ジアミノ−4−(4−フェニル)フェノキシベンゾフェノン、3,3’−ジアミノ−4,4’−ジ(4−フェニルフェノキシ)ベンゾフェノン、1,3−ビス(3−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニルスルフィド)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェニルスルホン)ベンゼン、1,3−ビス〔2−(4−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(3−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼン、1,4−ビス〔2−(4−アミノフェニル)イソプロピル〕ベンゼンなどのベンゼン核3つのジアミン、
4)3,3’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、3,3’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ビフェニル、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕エーテル、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕ケトン、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルフィド、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕スルホン、ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕メタン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕プロパン、2,2−ビス〔3−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔3−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(3−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス〔4−(4−アミノフェノキシ)フェニル〕−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパンなどのベンゼン核4つのジアミン、
などを挙げることができる。これらは単独でも、2種以上を混合して用いることもできる。用いるジアミンは、所望の特性などに応じて適宜選択することができる。
重合槽に所定量のN,N−ジメチルアセトアミドを加え、次いで3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、次いでパラフェニレンジアミンを加え、30℃で10時間重合反応させて、ポリマーの対数粘度(測定温度:30℃、濃度:0.5g/100mL溶媒、溶媒:N,N−ジメチルアセトアミド)が1.60、ポリマー濃度が18質量%であるポリイミド前駆体(ポリアミック酸)溶液を得た。このポリイミド前駆体溶液に、ポリイミド前駆体100質量部に対して0.1質量部の割合でモノステアリルリン酸エステルトリエタノールアミン塩および0.5質量部の割合で平均粒径0.08μmのコロイダルシリカを添加し、均一に混合してポリイミド前駆体溶液組成物を得た。このポリイミド前駆体溶液組成物の回転粘度は3000ポイズであった。
自己支持性フィルムの製造時(自己支持性フィルムを支持体から剥離した時)からシランカップリング剤溶液の塗布時までの搬送時間を4.8分とした以外は、実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。そして、このポリイミドフィルムを用いて、実施例1と同様にして銅積層ポリイミドフィルムを作製し、90度剥離強度を測定したところ、0.65N/mmであった。結果を表1に示す。
自己支持性フィルムの製造時(自己支持性フィルムを支持体から剥離した時)からシランカップリング剤溶液の塗布時までの搬送時間を4.2分とし、製造するポリイミドフィルムの平均膜厚を25μmとした以外は、実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。そして、このポリイミドフィルムを用いて、実施例1と同様にして銅積層ポリイミドフィルムを作製し、90度剥離強度を測定したところ、0.52N/mmであった。結果を表1に示す。
自己支持性フィルムの製造時(自己支持性フィルムを支持体から剥離した時)からシランカップリング剤溶液の塗布時までの搬送時間を1.2分とした以外は、実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。そして、このポリイミドフィルムを用いて、実施例1と同様にして銅積層ポリイミドフィルムを作製し、90度剥離強度を測定したところ、0.38N/mmであった。結果を表1に示す。
自己支持性フィルムの製造時(自己支持性フィルムを支持体から剥離した時)からシランカップリング剤溶液の塗布時までの搬送時間を0.4分とした以外は、実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。そして、このポリイミドフィルムを用いて、実施例1と同様にして銅積層ポリイミドフィルムを作製し、90度剥離強度を測定したところ、0.28N/mmであった。結果を表1に示す。
自己支持性フィルムの製造時(自己支持性フィルムを支持体から剥離した時)からシランカップリング剤溶液の塗布時までの搬送時間を0.3分とし、製造するポリイミドフィルムの平均膜厚を25μmとした以外は、実施例1と同様にしてポリイミドフィルムを得た。そして、このポリイミドフィルムを用いて、実施例1と同様にして銅積層ポリイミドフィルムを作製し、90度剥離強度を測定したところ、0.18N/mmであった。結果を表1に示す。
Claims (4)
- テトラカルボン酸成分とジアミン成分とを反応させて得られるポリアミック酸の溶液を準備する工程と、このポリアミック酸の溶液を支持体上に流延し、これを乾燥して自己支持性フィルムを得る工程と、この自己支持性フィルムの少なくとも片面に、表面処理剤を塗布する工程と、表面処理剤を塗布した自己支持性フィルムを加熱処理してポリイミドフィルムを得る工程とを有し、自己支持性フィルム製造時から表面処理剤の塗布時までの時間が2分以上であることを特徴とするポリイミドフィルムの製造方法。
- 自己支持性フィルム製造時から表面処理剤の塗布時までの時間が2分〜30分であることを特徴とする請求項1に記載のポリイミドフィルムの製造方法。
- 前記表面処理剤がシランカップリング剤であることを特徴とする請求項1または2に記載のポリイミドフィルムの製造方法。
- 前記テトラカルボン酸成分が、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物および/またはピロメリット酸二無水物を主成分として含むものであり、前記ジアミン成分が、パラフェニレンジアミンおよび/またはジアミノジフェニルエーテル類を主成分として含むものであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリイミドフィルムの製造方法。
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