JP2005116887A - 磁性金属薄帯比率の低い磁性積層体およびその用途 - Google Patents

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Abstract

【解決手段】 本発明の磁性積層体は、磁性金属薄帯と樹脂層とが交互に繰り返されるように積層されている磁性積層体であって、隣接する磁性金属薄帯と樹脂層との厚さの比が1:1〜20であり、かつ実効透磁率が1000以下であることを特徴としている。
【効果】 本発明の磁性積層体によれば、インダクタンス(L値)などの磁気特性を維持しつつ、使用する磁性金属薄帯の体積比率を減少させ、隣接する磁性金属薄帯と樹脂層において、樹脂層の厚さを磁性金属薄帯の厚さ以上とした、低コストの磁性積層体を提供することができる。さらに、樹脂層内に耐熱性樹脂フィルムからなる芯材層が形成されているため、磁性金属薄帯と樹脂層とを積層した後で、磁気特性を向上させるための熱処理を行った場合でも、樹脂層から樹脂が流れ出ることなく、好適に熱処理を行うことができる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、隣接する磁性金属薄帯と樹脂層との厚さの比が特定の範囲内にあり、全体に占める磁性金属薄帯の体積比率が低い、実効透磁率1000以下の磁性積層体およびその用途に関する。
近年、磁性材料を使用する多くの電気部品、電子部品および製品において、さらなる高磁気性能化(高透磁率、小型化)が要求されており、構成する磁性材料についても高磁気特性(低損失、高透磁率、高磁束密度)を有し、かつ、薄型であることが要求されている。
このような市場要求に対して、従来、非晶質金属などの高い磁気特性を有する磁性金属材料をバルク体として使用する場合には、この磁性金属材料の薄帯を積層して磁性積層体を形成することが行われており、磁性金属材料の薄帯として非晶質金属薄帯を用いる場合にはその磁気特性を向上させるため、所定の温度で熱処理されることが一般的であった。しかし、この熱処理により熱処理後の非晶質金属薄帯が脆弱化するという問題があった。
このような磁性積層体として、具体的には、磁性金属材料の薄帯として厚さが20〜50μm程度の非晶質金属薄帯を用い、該非晶質金属薄帯の表面に特定の接着剤(樹脂)を均一に塗布し、積層して得られた磁性積層体が知られている。
たとえば、特許文献1には、特定の非晶質金属薄帯に特定の耐熱性樹脂および/または耐熱性樹脂の前駆体を付与した磁性基材、該磁性基材を積層した積層体が開示されている。これによれば、磁気特性向上のための熱処理に耐え得る耐熱性樹脂を用いているため、非晶質金属薄帯上に樹脂層を付与した後でも熱処理可能であり、脆弱化した非晶質金属薄帯単体を取り扱うことなく、力学特性と磁気特性の優れた材料を得ることができる。
ところで、従来このような磁性積層体の周囲に被覆導線などを巻回してコイルを付与し、磁気コアなどに用いる場合、インダクタンス(L値)を高く保ち、磁気特性を高いレベルで維持するためには、該積層体における磁性金属薄帯の体積比率を可能な限り高くすることが必要であると考えられてきた。たとえば、図2は従来の磁性積層体の断面を示しているが、このように磁性積層体11においては、接着剤などの樹脂層5の厚さをできる限り薄くしており、隣接する磁性金属薄帯3と樹脂層5との厚さの比は1:0.1〜0.8程度であった。
したがって、磁性金属薄帯として、高価なCo系磁性金属薄帯を主として用いるアンテナやセンサー用磁気コアの分野では、使用する磁性金属薄帯の量に起因してコストが不可避的に高くなるという問題があった。
本発明者らは、上記実情に鑑みて鋭意検討した結果、実効透磁率が特定値以下である磁性積層体においては、使用する磁性金属薄帯の体積比率を減少させ、隣接する磁性金属薄帯と樹脂層において、樹脂層の厚さを磁性金属薄帯の厚さ以上としても、良好な磁気特性を確保できることを見出し、本発明を完成するに至った。
WO03/060175号公報
本発明は、磁性積層体の磁気特性を確保しつつ、全体に占める磁性金属薄帯の体積比率を減少させ、高価な磁性金属薄帯の使用量を減らし、低コスト化した磁性積層体、およびこれを用いた磁気コア、アンテナ、センサーを提供することを課題とする。
本発明に係る磁性積層体は、磁性金属薄帯と樹脂層とが交互に繰り返されるように積層されている磁性積層体であって、隣接する磁性金属薄帯と樹脂層との厚さの比が1:1〜20であり、かつ実効透磁率が1000以下であることを特徴としている。
本発明では、前記樹脂層内に、樹脂フィルムからなる芯材層が形成されていることが好ましく、前記樹脂フィルムは耐熱性樹脂フィルムであることがより好ましい。
本発明に係る磁気コアは、前記磁性積層体を用いたことを特徴としている。
また、本発明に係るアンテナは、前記磁気コアを用いたことを特徴としている。
さらに本発明に係るセンサーは、前記磁気コアを用いたことを特徴としている。
本発明の磁性積層体によれば、インダクタンス(L値)などの磁気特性を維持しつつ、使用する磁性金属薄帯の体積比率を減少させ、隣接する磁性金属薄帯と樹脂層において、樹脂層の厚さを磁性金属薄帯の厚さ以上とした、低コストの磁性積層体を提供することができる。
さらに、本発明の磁性積層体では、樹脂層内に耐熱性樹脂フィルムからなる芯材層が形成されているため、磁性金属薄帯と樹脂層とを積層した後で、磁気特性を向上させるための熱処理を行った場合でも、樹脂層から樹脂が流れ出ることなく、好適に熱処理を行うことができる。また、該芯材層として広幅の樹脂フィルムを使用し、該フィルム上に接着剤としての樹脂を付与することができるため、さらに低コスト化に寄与することができる。
とくに、本発明の磁性積層体は、磁気特性を維持しつつ使用する磁性金属薄帯の量を減少できるため、高価なCo系磁性金属薄帯を用いるアンテナ、センサー用磁気コアを低コストで提供することができ、これらの分野に好適に用いることができる。
以下、本発明について具体的に説明する。
((磁性金属薄帯))
本発明に用いられる磁性金属薄帯は磁性金属材料からなり、該磁性金属材料としては、高透磁率材料が用いられ、非晶質磁性金属材料であっても、ナノ結晶磁性金属材料であっても用いることができる。
これらのうち、非晶質磁性金属材料としては、Fe系、Co系の非晶質金属材料が好ましく用いられる。これらの非晶質金属材料からなる磁性金属薄帯は、通常、溶融金属を急冷ロールを用いて、急冷して得られる。
前記非晶質磁性金属材料としては、一般式(Fe1-xx100-a-b-cSiabM'c(式
中、MはCo及び/又はNi、M'はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti、V、C
r、Mn、Y、Pd、Ru、Ga、Ge、C、Pから選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、b、cは原子%を示し、それぞれ0≦x<1、0≦a≦24、4≦
b≦30、0≦c≦10を満たすものとする)を挙げることができる。特に高透磁率が要求される用途においてはCoを主成分とする非晶質金属材料を用いることが好ましい。また磁気シールドなど、高密度の磁束を遮蔽する用途においては、飽和磁束密度の高いFeを主成分とする非晶質金属材料を用いることが好ましい。
本発明に用いるFe系非晶質金属材料としては、Fe−B―Si系、Fe−B系、Fe−P−C系などのFe−半金属系非晶質金属材料や、Fe−Zr系、Fe−Hf系、Fe−Ti系などのFe−遷移金属系非晶質金属材料を挙げることができる。例えばFe−Si−B系においては、Fe78Si913(at%)、Fe78Si1012(at%)、Fe81Si13.513.5(at%)、Fe81Si13.513.52(at%)、Fe77Si516
2(at%)、Fe66Co18Si115(at%)、Fe74Ni4Si217Mo3(at
%)などが挙げることができる。なかでもFe78Si913(at%)、Fe77Si516Cr2(at%)が好ましく用いられる。特にFe78Si913(at%)を用いるのが好ましい
Co系非晶質金属材料の組成系としては、Co−Si−B系、Co−B系などが例示できる。これらの中でも、以下の組成のものがより好ましい。すなわち、一般式(Co1-c
Fec1-a-bab(式中のXは、Si,B,C,Geから選ばれる少なくとも1種類以上の元素を表し、YはZr,Nb,Ti,Hf,Ta,W,Cr,Mo,V,Ni,P,Al,Pt,Rh,Ru,Sn,Sb,Cu,Mn,希土類元素から選ばれる少なくとも1種類以上の元素で表される。c,a,bは、それぞれ、0≦c≦0.2、10<a≦35、0≦b≦30、ここでa,bは原子%)で表される組成が好ましい。上記非晶質金属材料のCoのFe置換は非晶質合金の飽和磁化の増加に寄与する傾向にある。このため、置換量cは0≦c≦0.2であることが好ましい。さらに、0≦c≦0.1であることが好ましい。X元素は上記非晶質金属材料を製造する上で、非晶質化のために結晶化速度を低減するのに有効な元素である。X元素が10原子%以下であると、非晶質化が低下して一部結晶質が混在し、また、35原子%を超えると、非晶質構造は得られるものの合金薄帯の機械的強度が低下し、連続的な薄帯が得られなくなる。したがって、X元素の量aは、10<a≦35であることが好ましく、さらに好ましくは、12≦a≦30である。Y元素は、本発明に用いる磁性金属薄帯の耐食性に効果がある。この中で特に有効な元素は、Zr,Nb,Mn,W,Mo,Cr,V,Ni,P,Al,Pt,Rh,Ru元素である。Y元素の添加量は30原子%を超えると、耐食性の効果はあるが、薄帯の機械的強度が脆弱になるため、0≦b≦30であることが好ましい。さらに好ましい範囲は、0≦b≦20である。
また、前記ナノ結晶磁性金属材料としては、次のような組成のナノ結晶性金属材料を加熱処理して得られるものを挙げることができる。
(1)一般式(Fe1-xx100-a-b-c-dSiaAlbcM'd
(式中のMはCo及び/又はNi、M'はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti、V
、Cr、Mn、Pd、Ru、Ge、C、P、希土類元素から選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、b、c、dは原子%を示し、それぞれ0≦x≦0.5、0≦a≦24、0.1<b≦20、4≦c≦30、0≦d≦20を満たすものとする)で表わ
される組成。
(2)一般式(Fe1-xx100-a-b-c-dCuaSibcM’d
(式中、MはCo及び/又はNi、M’はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti、V、Cr、Mn、Pd,Ru,Ge,C,P、希土類元素から選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、b、c、dは原子%を示し、それぞれ0≦x≦0.4、0.1≦a≦3、b≦19、5≦c≦25、0<d≦20、15≦b+c≦30を満たすものとする)で表わされる組成。
(3)一般式(Fe1-xx100-a-baM’b
(式中、MはCo及び/又はNi、M’はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti、V、Cr、Mn、Pd、Ru、Ga、Ge、C、希土類元素から選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、bは原子%を示し、それぞれ0≦x≦0.5、0<a≦20、2≦b≦20を満たすものとする)で表わされる組成。
(4)一般式(Fe1-xx100-a-b-caM’bCuc
(式中、MはCo及び/又はNi、M’はNb、Mo、Zr、W、Ta、Hf、Ti、V、Cr、Mn、Pd、Ru、Ga、Ge、Al、C、希土類元素から選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、b、c、dは原子%を示し、それぞれ0≦x≦0.5、0<a≦20、2≦b≦20、0≦c≦3を満たすものとする)で表わされる組成。(5)一般式(Fe1-xx100-a-baM’b(式中、MはCo及び/又はNi、M’は
Ta、Zr、Hf、Ti、Nb、Mo、W、V、Cr、Mn、Pd、Ru、Ga、Ge、Si、Al、P、Cu、希土類元素から選ばれる1種類以上の元素を表わす。M’はC、N、Oから選ばれる1種類以上の元素を表わす。xは原子比を、a、bは原子%を示し、それぞれ0≦x≦0.5、2<a≦30、4≦b≦30を満たすものとする)で表わされる組成。
これらのナノ結晶性金属材料を、公知の方法により加熱処理して、ナノ結晶磁性金属材料を得ることができる。
これらのうち、アンテナあるいはセンサー用磁気コアに用いられる磁性金属薄帯としては、Co系非晶質金属材料またはナノ結晶磁性金属材料からなる磁性金属薄帯を用いることが好ましい。
これらの磁性金属薄帯はそのまま用いてもよいが、磁気特性の向上のために、不活性ガス雰囲気下または真空中において200℃以上の熱処理を施すことが好ましい。磁性金属薄帯が非晶質磁性金属薄帯の場合、熱処理は、通常、200〜500℃、好ましくは300〜500℃の温度で行なわれる。また、ナノ結晶磁性金属薄帯を用いる場合は、通常、200〜700℃、好ましくは400〜600℃の温度で行なわれる。
なお、上記磁性金属薄帯は、最終的な形態としての磁性積層体の状態で測定した場合に、通常5〜100μm、好ましくは15〜30μmの厚さとなるような厚みのものが用いられる。
((樹脂層))
樹脂層を形成する樹脂として、用いられる樹脂は、特に限定されず、公知の高分子化合物を使用することができるが、磁性金属薄帯上に樹脂層を形成した後に、磁性金属薄帯の磁気特性向上のための200℃以上の熱処理を施す場合には、下記の条件を満たす耐熱性樹脂を用いることが効果的である。
より具体的には、前記耐熱性樹脂は、(1)窒素雰囲気下、350℃で2時間の熱履歴を経た際の熱分解による重量減少量が1重量%以下であり、さらに下記の(2)〜(5)の条件の少なくとも一つを満たすことが好ましい。
すなわち、(2)窒素雰囲気下350℃、2時間の熱履歴を経た後の引っ張り強度が30MPa以上である。(3)ガラス転移温度が120℃〜250℃である。(4)溶融粘度が1000Pa・sである温度が、250℃以上400℃以下である。(5)400℃から120℃まで0.5℃/分の一定速度で降温した後、樹脂中の結晶物による融解熱が10J/g以下である。
前記条件(1)の重量減少量は、耐熱性樹脂に前処理として120℃で4時間乾燥を施
し、その後、窒素雰囲気下、350℃で2時間保持した際の重量減少量を、DTA−TG(示差熱分析・熱重量分析計)を用いて測定することができ、通常1%以下、好ましくは0.3%以下である。上記重量減少量が上記数値以下であると、磁気特性向上のための熱処理を施した場合に、積層体のはがれや膨れなどの発生が抑制できるため好ましい。
前記条件(2)の引張り強度試験はASTM D−638に従って行なわれる。耐熱性樹脂を窒素雰囲気下で350℃2時間熱処理をした後に、所定の試験片を作成した後に引張り試験を行う(30℃)。引張り強度は、通常、30MPa以上、好ましくは50MPa以上である。引張り強度がこの数値外にあると、形状安定性が良い等の効果を充分に得
ることができない。
条件(3)の耐熱性樹脂のガラス転移温度Tgは、DSC(示差走査熱量計)により測定されたガラス転移を示す吸熱ピークの変曲点から得られる。Tgは120℃以上、250℃以下、好ましくは220℃以下である。Tgが上記範囲より高い場合には、磁気特性が劣化する等の問題がある。
条件(4)の溶融粘度は、高化式フローテスターを用いて測定することができ、溶融粘度が1000Pa・s以下となる温度は、250℃以上であり、通常400℃以下、好ましくは350℃以下、さらに好ましくは300℃以下である。溶融粘度が1000Pa・s以上となる温度がこのような範囲にあると、熱プレス接着が低温で可能であり、かつ磁性金属薄帯との接着性に優れる。溶融粘度が低下する温度が高い場合には、接着不良等が発生する場合がある。
条件(5)の融解熱は、DSC(示差走査熱量計)を用いて測定することができ、耐熱性樹脂を400℃から120℃まで0.5℃/分の一定速度で降温した後、樹脂中の結晶物による融解熱が10J/g以下であり、好ましくは5J/g以下、さらに好ましくは1
J/g以下である。融解熱が上記数値以下であると磁性金属薄帯との接着性に優れる。
なお、前記耐熱性樹脂の分子量および分子量分布は、特に限定されるものではないが、分子量が極めて小さい場合には、樹脂層の強度および磁性金属薄帯との接着強度に影響を及ぼすおそれがあるため、樹脂を0.5g/100mlの濃度で溶解可能な溶剤に溶解した後、35℃で測定した対数粘度の値が0.2dl/g以上であることが好ましい。
上記条件を満たす具体的な樹脂としては、ポリイミド系樹脂、ケイ素含有樹脂、ケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂、液晶ポリマー、ニトリル系樹脂、チオエーテル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アリレート系樹脂、サルホン系樹脂、イミド系樹脂、アミドイミド系樹脂を挙げることができる。これらのうちポリイミド系樹脂、スルホン系樹脂、アミドイミド系樹脂を用いるのが好ましい。
さらに、本発明に用いられる耐熱性樹脂は熱可塑性であることが好ましい。これは、磁性金属薄帯との良好な接着性を確保し、さらに磁性金属薄帯にかかる応力を最小限にするためである。このような耐熱性の熱可塑性樹脂としては、たとえば、WO03/060175公報に記載されたポリイミド樹脂が挙げられる。
((樹脂フィルム))
本発明では、上記樹脂層内に樹脂フィルムからなる芯材層が形成されていることが好ましく、さらに、前記樹脂フィルムは耐熱性樹脂フィルムであることがより好ましい。このような耐熱性樹脂フィルムの芯材層を樹脂層内に形成することで、磁性積層体を形成した後に磁気特性向上のための熱処理をした場合でも、樹脂層から樹脂が流れ出ることなく、好適に熱処理を行うことができる。
その場合、該耐熱性樹脂フィルムは磁性積層体の一部として、不活性ガス雰囲気下または真空中において磁気特性向上のための熱処理に付されるので、熱処理条件下においても、フィルムが熱により溶融して流動しない必要がある。したがって、熱処理条件下での弾性率が、通常107〜1011Paであり、好ましくは108〜1011Paである耐熱性樹脂のフィルムが挙げられる。このような条件を満たす耐熱性樹脂としては、具体的にはポリイミド系樹脂、ケイ素含有樹脂、ケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂、液晶ポリマー、ニトリル系樹脂、チオエ−テル系樹脂、ポリエステル系樹脂、アリレ−ト系樹脂、サルホン系樹脂、イミド系樹脂、アミドイミド系樹脂を挙げることができる。これらのうち、ポリイミド系樹脂、スルホン系樹脂、アミドイミド系樹脂を用いるのが好ましい。
前記耐熱性樹脂の分子量および分子量分布は、特に限定されるものではないが、分子量が極めて小さい場合には、得られる耐熱性樹脂フィルムの強度に影響を及ぼす恐れがあるため、該耐熱性樹脂を0.5g/100mlの濃度で溶解可能な溶剤に溶解した後、35℃で測定した対数粘度の値が、0.2dl/g以上であることが好ましい。
また、フィルムの形成方法は特に限定されず、公知の方法で上記耐熱性樹脂をフィルム化すればよい。フィルムの厚さは特に限定されないが、通常10μm〜500μm、好ましくは10μm〜100μmである。フィルムの厚さが上記範囲内であると、樹脂層に含まれる該フィルム以外の樹脂による磁性金属薄帯に対する接着性と、熱処理時の樹脂層からの樹脂流出抑制効果のバランスがよいため望ましい。
((磁性積層体))
まず、本発明の磁性積層体の構成を、図1に基づいて具体的に説明する。図1は、本発明の磁性積層体の一例の断面を示している。図1中、磁性積層体1は、磁性金属薄帯3と樹脂層5とが交互に繰り返されるように積層されて形成されおり、さらに樹脂層5内には、耐熱性樹脂フィルムからなる芯材層7が形成され、隣接する磁性金属薄帯3と樹脂層5において、樹脂層5の厚さは磁性金属薄帯3の厚さを超えている。
より具体的には、本発明の磁性積層体では、隣接する磁性金属薄帯と樹脂層との厚さの比が1:1〜20であり、かつ実効透磁率が1000以下である。
ここで、実効透磁率とは、磁気コアとして用いられる形態(最終的な形態としての磁性積層体)での透磁率を意味し、インダクタンス(L値)との関係では次式のように定義される。
L=μ0×μe×A×N2/l
(L;インダクタンス(H)、μ0;真空の透磁率、μe;実効透磁率、A;コアの断面積(m2)、N;コイルの巻き数(回)、l;コアの磁束発生方向の長さ(m))
このように実効透磁率は、主として磁気コア(磁性積層体)の形状に依存する変数であるが、本発明者らは、この実効透磁率に着目し、実効透磁率が1000以下の場合には、磁気コア(磁性積層体)全体に占める磁性金属薄帯の体積比率を減少させ、隣接する磁性金属薄帯と樹脂層との厚さの比を1:1〜20とした場合でもインダクタンスなどの磁気特性がほとんど変化しないことを見出した。すなわち、本発明の磁性積層体において、隣接する磁性金属薄帯と樹脂層との厚さの比は、通常1:1〜20であれば充分であるが、好ましくは1:1.5〜10、より好ましくは1:1.8〜10である。なお、図1のように樹脂層内に芯材層が形成されている場合には、この芯材層の厚さも樹脂層の厚さに含めるものとする。
このような磁性金属薄帯と樹脂層との厚さの比は、磁性積層体の積層端面を光学顕微鏡
やSEM(走査型電子顕微鏡)などで観察することによって求めることができる。なお、ここで、磁性積層体の積層端面とは、磁性金属薄帯の厚み方向の面と樹脂層の厚み方向の面とが積層されて形成された面を意味し、磁性積層体の厚み方向の面(側面)を示す。
実効透磁率が1000以下の磁性積層体において、隣接する磁性金属薄帯と樹脂層との厚さの比が上記範囲内であると、同一形状の磁性積層体において、同等の磁気特性を維持しつつ非晶質金属薄帯、特に高価なCo系非晶質金属薄帯の使用量を減らして、これに起因する製造コストを削減し、低コスト化することができる。
本発明では、実効透磁率は1000以下であれば充分であるが、500以下であることがより好ましく、インダクタンスなどの磁気特性との関係で実用上望ましい磁気特性を確保する点からは、実効透磁率の下限は20以上であることが好ましい。
このような磁性積層体は、磁性金属薄帯の片面または両面の少なくとも一部、好ましくは片面または両面の全面に均一に樹脂層を形成した磁性基材を複数積層することによって、
あるいは、芯材層である樹脂フィルム、好ましくは耐熱性樹脂フィルムの両面の少なくとも一部、好ましくは両面の全面に均一に樹脂層を形成したフィルム基材と、磁性金属薄帯とを積層することによって、作製することができる。
前記磁性金属薄帯は、磁性体としての特性を向上させるための熱処理を行っているものでも、行っていないものでもよいが、樹脂層の樹脂として耐熱性樹脂を用いた場合には、磁性金属薄帯上に樹脂層を形成した後に、磁性体としての特性を向上させるための熱処理を行うことができる。
磁性金属薄帯上あるいは樹脂フィルム上に樹脂層を形成する方法としては、公知の方法を用いることができ特に限定されるものではないが、具体的には、たとえば、ロールコータ法、グラビアコータ法、エアドクタコータ法、ブレードコータ法、ナイフコータ法、ロッドコータ法、キスコータ法、ビードコータ法、キャストコータ法、ロータリースクリーン法、スロットオリフィスコータ法などのコータを用いた方法;浸漬コーティング方法;バーコード方法;スプレーコーティング法;スピンコーティング法;電着コーティング法などにより、磁性金属薄帯上あるいは耐熱性樹脂フィルム上に樹脂ワニスの塗膜を作製し、これを乾燥させることにより樹脂層を得ることができる。ここで、樹脂ワニスとは、樹脂もしくは樹脂の前駆体が有機溶剤に分散または溶解した状態の液体を意味する。前記樹脂ワニスの粘度は樹脂層の厚みが均一になるように、0.005〜200Pa・s、0.01〜50Pa・sの範囲にあることが好ましい。
また、磁性金属薄帯あるいは樹脂フィルムの一部のみに樹脂層を形成する方法としては、たとえば、塗膜パターンの溝を加工したグラビアヘッドを用いたグラビアコータ法などを挙げることができる。
塗布量は、使用する磁性金属薄帯、樹脂フィルム、塗膜を形成する樹脂の種類によって異なるが、積層体を作製したときに、形成された樹脂層の厚みが磁性金属薄帯との関係で、上述した厚さの比の範囲内となるように調整される。
すなわち、磁性金属薄帯と樹脂層とが交互に繰り返されるように積層された磁性積層体において、隣接する磁性金属薄帯と樹脂層との厚さの比が、通常1:1〜20、好ましくは1:1.5〜10、より好ましくは1:1.8〜10の範囲内となるように調整される。
なお、上記方法のほか、スパッタ法のような物理的な蒸着法、CVD法のような気相法など、磁性金属薄帯上あるいは樹脂フィルム上に樹脂層を形成できる方法であればいかなる方法を用いてもよい。
前記磁性基材を複数積層して磁性積層体を作製する場合、あるいは1以上の前記フィルム基材と複数の磁性金属薄帯とを積層して磁性積層体を作製する場合には、多層コ−ティング方法、熱プレス、熱ロール、高周波溶着などで積層接着することで積層構造を自由に設計することができる。
上記の方法により製造される磁性積層体は、そのまま用いてもよいが、熱処理をして用いることもできる。磁性積層体を構成する磁性金属薄帯の磁気特性の向上のためには、不活性ガス雰囲気下または真空中において、200℃以上の熱処理を施すことが好ましい。該熱処理は、磁性金属薄帯として、非晶質磁性金属薄帯を用いた場合は、通常200〜500℃、好ましくは300〜500℃で行なわれる。また、ナノ結晶磁性金属薄帯を用いた場合には、通常200〜700℃、好ましくは400〜600℃の温度で行なわれる。
((用途))
本発明の磁性積層体は、これらの周囲に導線を巻回しコイルを付与して磁気コアとして、アンテナやセンサーに用いることができる。本発明の磁性積層体を磁気コアとして用いた場合には、全体に占める磁性金属薄帯の体積比率を減少させ、その使用量を減ずることができるため、低コスト化が可能となる。
特に高価なCo系非晶質金属薄帯を用いるアンテナやセンサーの分野では、本発明による低コスト化の効果は顕著である。
[実施例]
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
非晶質金属薄帯として、ハネウェル社製 Metglas:2714A(幅約50mm、厚さ約15μmであるCo66Fe4Ni1(BSi)29(原子%)の組成を持つCo系非晶質金属薄帯)を使用した。また、厚さ12.5μmのポリイミドフィルム(デュポン製
型番50EN、400℃のときの弾性率(ASTM D−882 に準拠して測定)が5GPa)の両面全面に、E型粘度計で測定した粘度が約0.3Pa・sのポリアミド酸溶液を塗布し、140℃で乾燥後、260℃でキュアし、ポリイミドフィルムの両面に約5μmの厚さの耐熱性熱可塑性樹脂(ポリイミド樹脂)層を形成したフィルム基材を作製した。
ポリアミド酸溶液は、3,3’−ジアミノジフェニルエーテルと3,3,4,4'−ビ
フェニルテトラカルボン酸二無水物とを1:0.98(モル比)の割合で、ジメチルアセトアミド溶媒中で室温にて重縮合して得られたものであり、ジメチルアセトアミドで希釈して用いた。
このフィルム基材と前記非晶質金属薄帯を交互に積み重ねて、260℃で熱プレスすることにより厚さ1.0mmの積層体を作製した後、この積層体を400℃1時間熱処理し
、その後、形状加工して15mm×3.0mmのアンテナ用積層コアを作製した。SEM
で積層端面を観察したところ、この積層コアにおいて隣接するCo系非晶質金属薄帯と樹脂層との厚さの比は1:1.5であった。この積層コアに絶縁性の粘着フィルム(日東電工製 型番NO.360VL フィルム厚さ25μm)を、長手方向の端面を除いた側面
に貼り付け、次にΦ0.1mmの被覆導線をアンテナ用コアに800ターン巻いて、60
kHzの周波数でL値を測定した。L値の測定には、LCRメータ(HP製 4284A)を用い、測定電圧1Vとした。
実効透磁率は、測定したL値から次式により算出した。
実効透磁率μe=(L×l)/(μ0×A×N2
L;インダクタンス(H)、μ0:真空の透磁率、l:コアの磁束発生方向の長さ(m
)、A:コアの断面積(m2)、N:コイルの巻き数(回)
また、体積比率は次式により算出した。
体積比率(%)=[(非晶質金属薄帯厚さ(μm)×非晶質金属薄帯の積層数)/積層体厚さ(μm)]×100
その結果、L値は9.1mHであり、積層体の実効透磁率は57であった。この積層体
において、Co系非晶質金属薄帯の体積比率は40%であった。結果を表1に示す。
実施例1で用いたポリイミドフィルムの代わりに厚さ50μmのポリイミドフィルム(デュポン製 型番200EN、400℃のときの弾性率(ASTM D−882 に準拠して測定)が5GPa)を用いたほかは、実施例1と同様にして、フィルム基材を作製し、このフィルム基材と非晶質金属薄帯とを交互に積層し、熱プレス装置を用いて、温度400℃、加圧力15MPaで1時間熱処理を行い、厚さ1.0mmの積層体を作製した後
、形状加工して15mm×3.0mmのアンテナ用積層コアを作製した。SEMで積層端
面を観察したところ、この積層コアにおいて隣接するCo系非晶質金属薄帯と樹脂層との厚さの比は1:4であった。
その後、実施例1と同様にして、絶縁テープを貼り付けた後、巻き線を行い、L値の測定を行って、実効透磁率を算出した。また、非晶質金属薄帯の体積比率を実施例1と同様にして算出した。
その結果、L値は9.1mHであり、実効透磁率は57であった。また、この積層体において、Co系非晶質金属薄帯の体積比率は20%であった。結果を表1に示す
実施例1で用いたポリイミドフィルムに代えて、厚さ100μmのポリメチルペンテン(三井化学社製 TPX)のフィルムを用いて、両面にエポキシ樹脂を塗布し、実施例1で用いた非晶質金属薄帯と交互に積層し、50℃で積層接着して厚さ1.0mmの積層体を作製した。SEMで積層端面を観察したところ、この積層体において隣接するCo系非晶質金属薄帯と樹脂層との厚さの比は1:7.3であった。
この積層体を実施例1と同様に形状加工し、絶縁テープを貼り付けた後、巻き線を行いL値の測定を行って、実効透磁率を算出した。また、非晶質金属薄帯の体積比率を実施例1と同様にして算出した。
その結果、L値は9.1mHであり、実効透磁率は57であった。この積層体において
、Co系非晶質金属薄帯の体積比率は12%であった。結果を表1に示す。
[参考例1]
実施例1で用いたCo系非晶質金属薄帯に、実施例1で用いたポリアミド酸溶液を用いて片面に厚さ2μmのポリイミド層を形成した磁性基材を作製した。この磁性基材を15mm×3.0mmに形状加工した後、この基材を積層し、260℃で熱プレスすることに
より厚さ1.0mmの積層体を作製した。SEMで積層端面を観察したところ、この積層
体において隣接するCo系非晶質金属薄帯と樹脂層との厚さの比は1:0.1であった。
この積層体に実施例1と同様に絶縁テープを貼り付けた後、巻き線を行い、L値を測定し、実効透磁率を算出した。また、非晶質金属薄帯の体積比率を実施例1と同様にして算出した。
その結果、L値は9.1mHであり、実効透磁率は57であった。この積層体において
、Co系非晶質金属薄帯の体積比率は90%であった。結果を表1に示す。
[参考例2]
実施例1で用いたCo系非晶質金属薄帯に、実施例1で用いたポリアミド酸溶液を用いて片面に厚さ2μmのポリイミド層を形成した磁性基材を作製した。この磁性基材を150mm×1.0mmに形状加工した後、この基材を積層し、260℃で熱プレスすること
により、厚さ0.5mmの積層体を作製した。SEMで積層端面を観察したところ、この
積層体において隣接するCo系非晶質金属薄帯と樹脂層との厚さの比は1:0.1であった。
この積層体に実施例1と同様に絶縁テープを貼り付けた後、巻き線を行い。L値を測定し、実効透磁率を算出した。また、非晶質金属薄帯の体積比率を実施例1と同様にして算出した。
その結果、L値は22.7mHであり、実効透磁率は8600であった。この積層体に
おいて、Co系非晶質金属薄帯の体積比率は90%であった。結果を表1に示す。
[比較例1]
実施例1と同様にして、厚さ0.5mmの積層体を作製し、この積層体を150mm×
1.0mmに形状加工した。SEMで積層端面を観察したところ、この積層体において隣接するCo系非晶質金属薄帯と樹脂層との厚さの比は1:1.5であった。
この積層体に実施例1と同様に絶縁テープを貼りつけた後、巻き線を行い、L値を測定し、実効透磁率を算出した。また、非晶質金属薄帯の体積比率を実施例1と同様にして算出した。
その結果、L値は16.1mHであり、実効透磁率は6800であった。この積層体に
おいて、Co系非晶質金属薄帯の体積比率は40%であった。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例2と同様に厚さ0.5mmの積層体を作製し、この積層体を150mm×1.0mmに形状加工した。SEMで積層端面を観察したところ、この積層体において隣接するCo系非晶質金属薄帯と樹脂層との厚さの比は1:4であった。
この積層体に実施例1と同様に絶縁テープを貼りつけた後、巻き線を行い、L値を測定し、実効透磁率を算出した。また、非晶質金属薄帯の体積比率を実施例1と同様にして算出した。
その結果、L値は12.0mHであり、実効透磁率は4700であった。この積層体において、Co系薄帯の体積比率は20%であった。結果を表1に示す。
Figure 2005116887
表1より、実施例1〜3では参考例1と比較して、高価なCo系の非晶質金属薄帯の量を少なくでき、さらに広幅の樹脂フィルムに接着剤としての樹脂層を付与できるため、低コスト化が可能であり、さらに金属薄帯の体積比率を減少させても、同一形状で同等のL値を有する積層体が得られていることがわかる。
一方、比較例1では、参考例2と比較して、同一形状でありながら、L値が約2/3に低下し、磁気特性の悪い積層体となっていることがわかる。
また、比較例2では、参考例2と比較して、同一形状でありながら、L値が約1/2に低下し、磁気特性の悪い積層体となっていることがわかる。
図1は、本発明の磁性積層体の一例を示す断面図である。 図2は、従来の磁性積層体の例を示す断面図である。
符号の説明
1:本発明の磁性積層体
3:磁性金属薄帯
5:樹脂層
7:耐熱性樹脂フィルム(芯材層)
11:従来の磁性積層体

Claims (6)

  1. 磁性金属薄帯と樹脂層とが交互に繰り返されるように積層されている磁性積層体であって、隣接する磁性金属薄帯と樹脂層との厚さの比が1:1〜20であり、かつ実効透磁率が1000以下であることを特徴とする磁性積層体。
  2. 前記樹脂層内に、樹脂フィルムからなる芯材層が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の磁性積層体。
  3. 前記樹脂層内の樹脂フィルムが、耐熱性樹脂フィルムであることを特徴とする請求項2に記載の磁性積層体。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の磁性積層体を用いたことを特徴とする磁気コア。
  5. 請求項4に記載の磁気コアを用いたことを特徴とするアンテナ。
  6. 請求項4に記載の磁気コアを用いたことを特徴とするセンサー。
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