JP2003264374A - 耐熱性樹脂組成物およびこれを用いた多層配線基板 - Google Patents
耐熱性樹脂組成物およびこれを用いた多層配線基板Info
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Abstract
層と金属配線層との接着性向上を目的とする。 【解決手段】耐熱性樹脂層と金属配線層の各々が複数積
層されている多層配線基板であって、耐熱性樹脂層に用
いられる耐熱性樹脂の300℃での弾性率が1GPa以
上2GPa以下であることを特徴とする多層配線基板。
Description
た配線層と、その配線層を覆う耐熱性の樹脂絶縁層とが
積層されてなる多層配線基板に関する。
化に伴い、それらの電子部品を搭載する回路基板は、配
線もまた高密度化している。高密度化に対応した回路基
板において、その一つにビルドアップ法による多層配線
基板がある。前記多層配線基板では金属の配線層と、そ
の配線層を覆う樹脂の絶縁層とを積層した構成になって
いる。このとき配線層の金属はチタン、クロム、ニッケ
ル、銅、金、タングステン、モリブデンなどが一般的に
は用いられている。また樹脂絶縁層にはエポキシ樹脂、
オレフィン系樹脂、フェノキシ樹脂、ポリイミド樹脂、
ノボラック樹脂などが用いられている。
の金属配線層において、耐熱性樹脂の300℃などの恒
温領域での柔軟性が少なく、金や銅などの配線と樹脂絶
縁層とでは十分な接着性を得られにくく、多層配線基板
の製造において問題があった。このために、金属を製膜
する前に逆スパッタ処理、アルカリなどによるウェット
処理、ドライエッチング処理などを行い、耐熱性樹脂の
表面に微細な凹凸を作り接着性を高めるなどのことがな
されていた。
配線層との接着性を向上することを目的とする。
(1)耐熱性樹脂層と金属配線層の各々が複数積層され
ている多層配線基板であって、耐熱性樹脂層に用いられ
る耐熱性樹脂の300℃での弾性率が1GPa以上2G
Pa以下であることを特徴とする多層配線基板である。
ベンゾオキサゾールの少なくとも1種を有することを特
徴とする上記(1)記載の多層配線基板である。
あることを特徴とする上記(1)記載の多層配線基板。
ときに、耐熱性樹脂のガラス転移温度以上に基板を加熱
処理することを特徴とする上記(1)記載の多層配線基
板である。
GPa以上あり、かつ、室温から200℃までの平均熱
膨張率が30ppm/℃以下であることを特徴とする上
記(1)記載の多層配線基板である。
線層が複数積層されて構成され、金属との接着性に優れ
た特定の耐熱性樹脂とこれを用いた多層配線基板に関す
るものであり、この多層配線基板では、配線層と耐熱性
樹脂層とが良好な接着性を有することが必要である。
リコンウェハ、ポリイミドフィルムなどの基板上に金属
配線のパターンと耐熱性樹脂絶縁層のパターンを交互に
重ねた構造となっている。
熱性樹脂層の耐熱性樹脂の300℃での弾性率が1GP
a以上2GPa以下であることが必要であり、弾性率を
満たすことで金属配線層との良好な接着性が得られるも
のである。300℃での弾性率が2GPa以下となるこ
とで、金属を耐熱性樹脂に熱圧着する時に、十分な可塑
変形が起こり、界面にストレスが残留することなく良好
な接着力を保持する。また、300℃での弾性率が1G
Paより小さいと、金属との熱圧着時の変形が大きくな
りすぎ、パターンのゆがみなどが生じるために好ましく
ない。
ミド、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリベンゾオキ
サゾール、ポリイソイミド、ポリカルボジイミド、ポリ
ベンゾチアゾール、ポリベンゾイミダゾール、ポリシク
ロブテン、エポキシ樹脂、アクリル樹脂などが挙げられ
る。好ましくはガラス転移温度が200℃以上、さらに
好ましくは250℃以上を満たす樹脂が好ましい。ガラ
ス転移温度が200℃未満であると、熱圧着での変形が
大きくなり、パターンのゆがみなどが生じやすくなる。
また、多層配線を構成した時の脱ガスの観点から5%熱
重量減少温度が450℃以上の樹脂であることが好まし
い。さらに好ましくは、30℃での弾性率が3GPa以
上であり、30℃から200℃までの平均熱膨張率が3
0ppm/℃以下であることが好ましい。このような耐
熱性樹脂を使用することで、ガラス転移温度以上の温度
で適度な塑性変形を起こし、金属配線と良好な接着性を
示し、接着後のストレスも低く、高い信頼性をその多層
配線基板に提供することができる。
酸、ビフェニルテトラカルボン酸などの芳香族テトラカ
ルボン酸、ブタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンテ
トラカルボン酸などの脂肪族テトラカルボン酸などのテ
トラカルボン酸とフェニレンジアミン、ジアミノジフェ
ニルエーテル、ビス(アミノフェノキシフェニル)スル
ホン、ビス(トリフルオロメチル)ベンチジン、ジアミ
ノターフェニルなどの芳香族ジアミン、あるいはシクロ
ヘキシルジアミンなどの脂肪族ジアミンなどのジアミン
を反応させることで得ることができる。この際、酸成
分、ジアミン成分とも1種のみを用いることも複数を用
いることもできる。さらに、2種類のポリイミドあるい
はポリイミド前駆体溶液をブレンドすることもできる。
イソフタール酸、テレフタール酸、ジフェニルエーテル
ジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、ベンゾフェノ
ンジカルボン酸、ヘキサフルオロプロピルジフェニルジ
カルボン酸などの芳香族ジカルボン酸、アジピン酸、シ
クロヘキサンジカルボン酸などの脂肪族ジカルボン酸な
どのジカルボン酸とビス(アミノヒドロキシフェニル)
ヘキサフルオロプロパン、ビス(アミノヒドロキシフェ
ニル)スルホン、ビス(アミノヒドロキシフェニル)シ
クロヘキサン、ビス(アミノヒドロキシフェニル)メタ
ンなどのビスアミノフェノール化合物、あるいはビス
(アミノヒドロキシシクロヘキシル)スルホンなどのビ
スアミノビスアルコールなどを反応させて得ることが出
来る。
ル樹脂は複数の原料を共重合することも、ブレンドする
事も出来る。さらに、ポリイミドあるいはその前駆体と
ポリベンゾオキサゾールあるいはその前駆体をブレンド
あるいは共重合することもできる。
めに、スルホン酸の誘導体などの可塑効果のある化合物
を添加することもできる。このような化合物としてはト
ルエンスルホン酸などのスルホン酸、p−トルエンスル
ホンアミドなどのスルホンアミド類などが挙げられる。
またナフトキノンジアジドスルホン酸エステルのように
感光性を有したスルホン酸エステル類などが、感光性を
付与する場合、好ましく用いられる。
は前駆体溶液をスピンコートやスプレー塗布、スクリー
ン印刷などにより塗布し、適当な加熱を行い形成する方
法、耐熱性樹脂フィルム、あるいは前駆体フィルムを基
板に張り付けた後、適当な加熱処理により形成する方法
などで形成することができる。
しては、耐熱性樹脂に感光性を持たせてフォトリソグラ
フィーの手法により形成する方法、レーザー加工による
方法、スクリーン印刷などの印刷法で形成する方法など
がある。
アルミニウム、金などが挙げられるが、安定性の面から
金が最も好ましい。さらに、ニッケル、モリブテン、タ
ングステン、タンタル、チタン、ニッケル、クロムなど
を金属配線層の上にバリア層として形成することもでき
る。
ッキ法などで形成することができる。金属配線のパター
ン化は、レジストで必要な部分のみを残して、その後に
金属配線を形成する方法や、金属配線を形成した後にレ
ジストでパターン化し、エッチングで不要な部分を取り
除く方法などがあげられる。
脂層と金属配線層を積層するときに、耐熱性樹脂のガラ
ス転移温度以上の温度で各々を熱圧着することで行う。
用いる樹脂によって、温度は変わるが250℃から35
0℃が好ましく、より好ましくは270から300℃で
ある。また圧力としては0.1から10MPaが好まし
い。
膜を形成し、必要な部分の開口を行った後、従来では一
般的に行われていた逆スパッタ、ウェット処理、ドライ
エッチング処理を行うことなく金属をスパッタ法やメッ
キ法で形成し、これを熱圧着し、金属膜の不要部分をエ
ッチング除去することで、高い接着性があり、信頼性の
優れた耐熱性樹脂/金属積層膜を得ることが出来る。こ
の処理を複数回行うことで必要な多層配線基板を得るこ
とが出来る。
面保護膜、半導体パッケージの層間絶縁膜、半導体パッ
ケージの表面保護膜、磁気ヘッド配線の絶縁膜、半導体
素子実装のための基板の層間絶縁膜などに用いることが
出来る。
るが、本発明はこれらによって限定されるものではな
い。なお、実施例中の耐熱性樹脂組成物の評価は以下の
方法により行った。
コート方法で塗布し、ついでホットプレート(大日本ス
クリーン製造(株)製SCW−636)を用いて、12
0℃で3分プリベ−クして耐熱性樹脂組成物の前駆体膜
を作成し、またはプリベ−クを行わず、光洋リンドバー
グ(株)製クリーンオーブン中の空気雰囲下または窒素
雰囲気下で加熱して耐熱性樹脂組成物のキュア膜を得
た。耐熱性樹脂組成物のキュア膜のみを単独で得るに
は、シリコンウェハ上に作成した耐熱性樹脂組成物のキ
ュア膜を、47%フッ化水素酸(和光純薬、特級)に5
分間浸漬した後、水道水で洗浄し、シリコンウェハから
剥離した。
電アネルバ(株)製スパッタ装置SPL−500LLを
使用して、圧力0.2Pa、アルゴンガス流量30ml
/分、放電出力3000W(DC)で5分間のスパッタ
を行い、0.7μmの膜厚の銅または金の金属膜を得
た。
の積層された表面を、カッターで2mm角が100個に
なるよう碁盤目状にカットし、タバイエスペック(株)
製高度加速寿命試験装置EHS−221MDを用いて、
121℃で100%の相対湿度のもと50時間処理を行
った後、セロテープ(登録商標)を貼り付けた後、引き
剥がしてセロテープ(登録商標)に付着した膜の個数を
カウントした。
ムセルに入れ、シールしたものを測定用サンプルとし、
(株)島津製作所製示差走査熱量計DSC−50を用い
て、窒素雰囲気下で40℃/分で330℃まで昇温し、
アニール処理した後室温まで冷却し、20℃/分で30
℃から350℃までの温度範囲で測定を 平均熱膨張率の算出方法 耐熱性樹脂組成物のキュア膜を15mm×30mmにカ
ットし、これを15mmの長さ方向に直径約3mmの円
筒上にして、試料台にセットし、セイコー電子(株)製
微小定荷重熱膨張計TMA−SS6100を用いて、乾
燥窒素気流中で圧縮モードによる等速昇温と降温してア
ニール処理を行い、再度等速昇温で昇温速度5℃/分、
負荷荷重:4.9×10-3N、測定温度範囲30℃〜4
00℃の条件でX−Y方向に測定した。30℃から10
0℃の平均熱膨張率αを求めた。
曲線の室温と各温度tを結ぶ直線の勾配)は下式により
算出した。
m)。
EA((株)エーアンドディー製)を用いて、窒素雰囲
気の下、25℃から350℃の範囲で昇温速度2℃/
分、初期試料長40mm、初期試料幅4mmを初荷重7
g、昇温速度2℃/分、周波数110Hz、振動変位
(歪み)16μm(片振幅)にて測定した。
合成 乾燥窒素気流下、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロ
キシフェニル)エタン(本州化学(株)製)19.9g
(0.05モル)と4−ナフトキノンジアジドスルホニ
ル酸クロリド(東洋合成(株)製)47.0g(0.1
75モル)を1,4−ジオキサン(林純薬(株)製)5
00gに溶解させ、40℃に加熱した。ここに、1,4
−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン(和
光純薬(株)製)17.7g(0.175モル)を系内
の温度が45度以上にならないように滴下した。滴下後
40度で2時間攪拌した。副生したトリエチルアミンの
塩酸塩を濾過し、ろ液を1%塩酸3lに投入させた。そ
の後、析出した沈殿をろ過で集めた。さらに、水10l
で洗浄を2度繰り返し、50℃の真空乾燥機で20時間
乾燥させ、ナフトキノンジアジド化合物を得た。
口フラスコに2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキ
シフェニル)ヘキサフルオロプロパン(セントラル硝子
(株)製、以下BAHFと略する)18.3g(0.0
5モル)をはかり入れ、アセトン(300mLに溶解さ
せた。ここにグリシジルメチルエーテル(東京化成
(株)製、以下GMEと略する)80g(0.91モ
ル)を加え、溶液の温度を5℃に冷却した。ここに無水
トリメリット酸クロリド(東京化成(株)製)21.1
g(0.1モル)をアセトン(特級、佐々木化学薬品
(株)製)200mLに溶解させた溶液を15分かけ
て、溶液の温度が10℃を越えないように滴下した。
0分かけて25℃にした。25℃で30分攪拌した後、
ろ過を行い、黄色い沈殿物を回収した。集めた沈殿物を
さらにアセトンで2回洗浄した。この沈殿を80℃の真
空乾燥機で24時間乾燥させ、表記の酸無水物1(TM
DA)を得た。
成 攪拌羽、温度計、窒素導入管を取り付けた、2Lの3つ
口フラスコにBAHF18.3g(0.05モル)をは
かり入れ、アセトン200mLに溶解させた。ここにG
ME80mL(0.91モル)を加えて溶液の温度を5
℃に冷却した。ここに3−アミノ安息香酸クロリド(東
京化成(株)製)18.6g(0.1モル)をアセトン
200mLに溶解させた溶液を15分かけて、溶液の温
度が10℃を越えないように滴下した。
0分かけて25℃にした。25℃で30分攪拌した後、
ろ過を行い、沈殿物を回収した。集めた沈殿物をさらに
アセトンで2回洗浄した。この沈殿を安息香酸メチルで
再結晶し、100℃の真空乾燥機で48時間乾燥し、白
色粉体33gを得た。
ヒドロフラン(和光純薬(株)製)100mLとメタノ
ール(片山化学(株)製)50mLの混合溶媒を40℃
にして溶解させた。ここに5%パラジウム−炭素(和光
純薬(株)製)0.2gを加え、飽水ヒドラジン(和光
純薬(株)製)8gを30分かけて徐々に滴下した。そ
の後、溶液の温度を40℃のまま4時間攪拌を続けた。
去し、水1Lに投入して、薄黄色の沈殿を得た。これを
ろ過で集め、さらに水、メタノールで洗浄し、80℃の
真空乾燥機で48時間乾燥させ、3HFHAを得た。
成 合成例3で3−アミノ安息香酸クロリドの代わりに4−
アミノ安息香酸クロリド(東京化成(株)製)を使用し
た以外は同様に合成した。
ル(和歌山製化(株)製)9.5g(0.0047モ
ル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチ
ルジシロキサン(東レダウコーニングシリコーン(株)
製、以下APDSと略す)0.74g(0.003モ
ル)(0.05モル)をN−メチル−2−ピロリドン
(三菱化学(株)製、以下NMPと略す)200gに4
0℃で溶解させた。ここに合成例2で合成したTMDA
35.7gを一度に加えた。40℃で2時間攪拌を続け
た後、ジメチルホルムアミドジメチルアセタール(東京
化成(株)製、以下DMAと略す)11.9g(0.1
モル)をNMP30mLで希釈した溶液を10分かけて
滴下した。
1Lに投入し、白色沈殿を得た。この沈殿をろ過で集
め、その後水で2回洗浄した。洗浄後の沈殿を50℃の
真空乾燥機で72時間乾燥させポリマー1を得た。この
ポリマー1を10gはかり取り、合成例1で合成した感
光剤2g、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフ
ェニル)エタン1g(本州化学(株)製)をガンマブチ
ロラクトン(三菱化学(株)製、以下GBLと略す)2
0gに溶解させた。溶解した後、1μmのメンブレンフ
ィルターでろ過をした。このろ過後の溶液を4インチの
シリコン基板上に120℃で3分のホットプレート処理
後の膜厚が7μmとなるように大日本スクリーン製造
(株)製のSCW−636のコーターを用いてスピンコ
ートした。スピンコート後、120℃×3分のホットプ
レート処理をSCW−636のホットプレートを用いて
行った。
流れた光陽サーモシステム(株)製イナートオーブンI
NH−21CDで170℃で30分、その後5℃/分で
昇温し、350℃で1時間処理することでウェハー上に
ポリイミド膜を得た。
をスパッタで0.7μm製膜した。この金との接着性評
価の結果、剥離個数は0であり良好であった。また30
0℃での弾性率は1.8GPa、50℃での弾性率は
3.4GPa、平均熱膨張率は28ppm/℃であっ
た。
2g(0.045モル)、APDS 1.24g(0.
005モル)をNMP50gに40℃で溶解させた。こ
こに合成例2で合成した3,3’,4,4’−ビフェニ
ルテトラカルボン酸二無水物14.7g(0.05モ
ル)を一度に加えた。40℃で2時間攪拌を続けた後、
DMA11.9g(0.1モル)をNMP30mLで希
釈した溶液を10分かけて滴下した。
酸10mLを加え、過剰なDMAを分解した。その後、
水1Lに投入し白色沈殿を得た。この沈殿をろ過で集
め、その後水で2回洗浄した。洗浄後の沈殿を50℃の
真空乾燥機で72時間乾燥させポリマー2を得た。この
ポリマー2を10gはかり取り、合成例1で合成した感
光剤2g、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフ
ェニル)エタン1gをガンマブチロラクトン(GBL)
20gに溶解させた。溶解した後、1μmのメンブレン
フィルターでろ過をした。このろ過後の溶液を用い、実
施例1と同様にして、金をスパッタで0.7μm成膜し
た。
0であり良好であった。300℃での弾性率は1.8G
Pa、50℃での弾性率は3.2GPa、平均熱膨張率
は30ppm/℃であった。
2g(0.045モル)、APDS 1.24g(0.
005モル)をNMP50gに40℃で溶解させた。こ
こに合成例2で合成した3,3’,4,4’−ジアミノ
ジフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物15.5
g(0.05モル)を一度に加えた。40℃で2時間攪
拌を続けた後、DMA11.9g(0.1モル)をNM
P30mLで希釈した溶液を10分かけて滴下した。
酸10mLを加え、過剰なDMAを分解した。その後、
水1Lに投入し白色沈殿を得た。この沈殿をろ過で集
め、その後水で2回洗浄した。洗浄後の沈殿を50℃の
真空乾燥機で72時間乾燥させポリマー2を得た。この
ポリマー2を10gはかり取り、合成例1で合成した感
光剤2g、1,1,2,2−テトラ(4−ヒドロキシフ
ェニル)エタン1gをガンマブチロラクトン(GBL)
20gに溶解させた。溶解した後、1μmのメンブレン
フィルターでろ過をした。このろ過後の溶液を用い、実
施例1と同様にして、ウェハ上にポリイミド膜を得、金
をスパッタで0.7μm成膜した。
0であり良好であった。300℃での弾性率は1.7G
Pa、50℃での弾性率は3.4GPa、平均熱膨張率
は30ppm/℃であった。
をNMP50g、GME 26.4g(0.3モル)に
溶解させ、溶液の温度を−15℃まで冷却した。ここに
4,4’−ビフェニルジカルボン酸ジクロリド(日本農
薬(株)製)14.0g(0.05モル)をガンマブチ
ロラクトン25gに溶解させた溶液を内部の温度が0℃
を越えないように滴下した。滴下終了後、6時間−15
℃で攪拌を続けた。
の沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗
浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。
0.0gに合成例1で合成した感光剤2.0g、p−ト
ルエンスルホンアミド(東京化成(株)製)0.4gを
GBL30gに溶解させ、1μmのメンブレンフィルタ
ーでろ過し、感光性ポリベンゾオキサゾール前駆体組成
物のワニスを得た。ついでシリコンウエハ上に、感光性
ポリベンゾオキサゾール前駆体のワニスを塗布、プリベ
ーク、キュアして感光性ポリベンゾオキサゾール膜を得
た。ついで、この感光性ポリベンゾオキサゾールの上
に、スパッタ装置を使用して膜厚が0.7μmの銅の金
属膜を得た。
オキサゾール膜と銅の金属膜との多層配線基板を、ホッ
トプレート(大日本スクリーン製造(株)製SCW−6
36)を用いて、350℃で3分の加熱を行い、この銅
との接着性評価の結果、剥離個数は0であり良好であっ
た。また300℃での弾性率は1.9GPa、50℃で
の弾性率は3.4GPa、平均熱膨張率は28ppm/
℃であった。
ル(和歌山製化(株)製)19.0g、1,3−ビス
(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(東
レダウコーニングシリコーン(株)製)1.2gをNM
P200gに40℃で溶解させた。ここに無水ピロメリ
ット酸(ダイセル化学(株)製)21.8gを一度に加
えた。
上にポリイミド膜を得、金をスパッタで0.7μm成膜
した。この金との接着性は悪く、この金との接着性評価
の結果、100個全数の剥離が見られ、接着性は悪かっ
た。また300℃での弾性率は2.2GPa、50℃で
の弾性率は2.8GPa、平均熱膨張率は42ppm/
℃であった。
属配線層との接着性を向上させることができ、またその
ような多層配線基板を提供できるものである。
Claims (5)
- 【請求項1】耐熱性樹脂層と金属配線層の各々が複数積
層されている多層配線基板であって、耐熱性樹脂層に用
いられる耐熱性樹脂の300℃での弾性率が1GPa以
上2GPa以下であることを特徴とする多層配線基板。 - 【請求項2】前記耐熱性樹脂層がポリイミド、ポリベン
ゾオキサゾールの少なくとも1種を有することを特徴と
する請求項1記載の多層配線基板。 - 【請求項3】前記金属配線が金、銅の少なくとも1種で
あることを特徴とする請求項1記載の多層配線基板。 - 【請求項4】前記耐熱性樹脂層と金属配線層を積層する
ときに、耐熱性樹脂のガラス転移温度以上の温度で各々
を熱圧着することを特徴とする請求項1記載の多層配線
基板。 - 【請求項5】前記耐熱性樹脂層の50℃での弾性率が3
GPa以上あり、かつ、30℃から200℃までの平均
熱膨張率が30ppm/℃以下であることを特徴とする
請求項1記載の多層配線基板。
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Cited By (1)
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JP2005109211A (ja) * | 2003-09-30 | 2005-04-21 | Mitsui Chemicals Inc | 磁性基材およびその積層体 |
-
2002
- 2002-03-12 JP JP2002066506A patent/JP2003264374A/ja active Pending
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