JP4573764B2 - 建具 - Google Patents

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Description

本発明は、建具に関し、詳しくは、枠体と、この枠体にスライド開閉自在に支持された面材と、この面材を閉じさせる自閉装置とを備えた建具に関する。
従来、引き戸や引違い窓、片引き窓等の面材(戸、扉、障子)がスライド開閉自在に設けられた建具において、面材を自動的に閉じさせる自閉装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載された面材の自閉装置(牽引装置)は、面材(扉)から突出した係合ピンに係合する係合爪と、この係合爪を回動自在に支持する牽引金具と、この牽引金具を付勢する面材が閉じる方向に付勢するスプリングとを有して構成されている。そして、この牽引装置では、扉を開く際に一定位置で係合爪と係合ピンとの係合が外れ、スプリングに収縮力を保持した状態で牽引金具がガイド溝に係止され、扉を一定位置まで閉じると係合爪に係合ピンが係合するとともに牽引金具の係止が外れ、スプリングの収縮力により扉が閉鎖位置まで移動されるようになっている。さらに、牽引装置では、何らかの理由により一定位置まで移動するまでに係合爪から係合ピンが外れた場合には、扉を閉鎖位置まで閉じる操作を行うことで、牽引金具に対して係合爪を回動させて係合ピンに係合させることができ、正常な状態に復帰させることができるようになっている。
特開2003−56245号公報
しかしながら、従来の自閉装置では、係合爪から外れた係合ピンを再度係合爪に係合させる復帰機能を実現するために、牽引金具および係合爪の2部材を互いに回動自在に連結し、かつ回動した係合爪を初期位置に戻すためにばね状の回避壁部を設ける必要があり、部品点数が増大するとともに装置の構造が複雑化してしまうという問題がある。さらに、装置の構造が複雑化することから、頻繁に開閉される面材における自閉動作や復帰動作の信頼性を確保するためには、装置各部の加工精度や組立精度を非常に高度化しなければならず、製造コストが増大してしまうという問題もある。
本発明の目的は、簡単な構造で確実に作動可能な自閉装置を備えた建具を提供することにある。
本発明の建具は、枠体と、この枠体にスライド開閉自在に支持された面材と、この面材を閉じさせる自閉装置とを備え、浴室出入り口に設けられる建具であって、前記枠体は、上枠、下枠、および左右の縦枠を四周枠組みして形成され、前記面材は、前記上枠のレールに摺動片が案内されるとともに、前記下枠のレールに戸車が案内されて左右スライド開閉自在に構成され、前記自閉装置は、前記枠体および面材のいずれか一方に設けられた自閉装置本体部と、この自閉装置本体部に係脱可能に当該枠体および面材の他方に設けられた被係合部とを有して構成され、前記上枠には、前記レールよりも浴室側に中空部が形成され、この中空部に前記自閉装置本体部が設けられ、前記面材の上端部に前記被係合部が設けられ、前記自閉装置本体部は、前記枠体または面材に沿った開閉方向にスライド移動自在に設けられたスライド体と、このスライド体を閉方向に向かって付勢する付勢手段とを有して構成され、前記スライド体は、前記被係合部に係合可能な第1係合部と、この第1係合部よりも開方向前方側に設けられて前記被係合部に係合可能な第2係合部と、前記枠体または面材に係止される被係止部とを有して形成されるとともに、少なくとも前記第1係合部と前記被係合部とが係合しかつ前記面材を閉鎖した状態の閉鎖位置と、この閉鎖位置から開方向に向かって所定距離だけ離れた待機位置との間をスライド移動可能に構成され、前記スライド体の待機位置に対応した前記枠体および面材の一方には、当該スライド体の前記被係止部を係止する待機係止部が設けられ、前記レールと対向して前記上枠の中空部を形成する側壁には、前記自閉装置本体部のスライド体を案内する案内溝が形成されるとともに、この案内溝から前記レール側に突出して前記第1係合部および第2係合部が配置され、前記案内溝における前記待機位置に対応した位置に当該案内溝を段付き状に拡大して前記待機係止部が形成され、前記面材の開放操作時において、前記第1係合部と前記被係合部との係合により前記付勢手段の付勢力に抗して前記スライド体が開方向に移動され、前記待機位置まで移動された当該スライド体の前記被係止部が前記待機係止部に係止されるとともに、前記第1係合部と前記被係合部との係合が外れ、前記付勢手段の付勢力を受けずに前記面材の開放操作が継続され、前記面材の閉鎖操作時において、前記待機位置にある前記スライド体の第1係合部に前記被係合部が係合するとともに、前記待機係止部による前記被係止部の係止が外れ、前記付勢手段の付勢力により閉方向に移動される前記スライド体に連動して前記面材が閉鎖され、前記面材が開放された状態で前記スライド体が前記待機位置になく前記閉鎖位置側に移動した状態からの復帰操作時において、前記面材の閉鎖操作により前記被係合部が前記第2係合部に係合され、前記面材の開放操作に連動して前記スライド体が前記付勢手段の付勢力に抗して開方向に移動され、前記待機位置まで移動された当該スライド体の前記被係止部が前記待機係止部に係止され、これに続く前記面材の閉鎖操作により前記被係合部が前記第1係合部に係合され、前記スライド体に連動して前記面材が閉鎖されることを特徴とする。
ここで、本発明の建具としては、引違い窓や片引き窓、上げ下げ窓等のサッシ窓であってもよく、引違い形式や片引き形式の引き戸、あるいは折れ戸であってもよい。そして、建具が引違い窓や引違い戸である場合には、一対(二枚)の障子を有したものでもよく、また三枚以上の障子を有したもの(例えば、三枚建ての窓や戸、四枚建ての窓や戸)でもよい。
以上の本発明によれば、通常の開閉操作時においては、スライド体の第1係合部と被係合部とが係合した状態で面材を開放操作することで、付勢手段の付勢力に抗してスライド体を待機位置までスライド移動させて付勢力を蓄えた状態で待機させるとともに、面材を閉鎖操作して待機したスライド体の第1係合部に被係合部が係合されることで、付勢手段の付勢力によってスライド体が閉鎖位置までスライドし、面材が自動的に閉じるようにできる。一方、何らかの理由によりスライド体の第1係合部に被係合部が係合しない状態で面材を開放操作したり、第1係合部が被係合部を係合しない状態で待機位置からスライド体が閉鎖位置側に戻ったりしてしまった場合には、復帰操作によってスライド体の第2係合部に被係合部を係合させてから、スライド体を待機位置までスライド移動させることで、自閉装置を通常の使用状態に復帰させることができる。そして、このような復帰機能は、スライド体の第1係合部よりも開方向前方に設けた第2係合部によって実現されるので、従来の自閉装置のように互いに回動自在に2部材を連結したり付勢する部材を設けたりする必要がなく、スライド体の構造を簡単化することができる。従って、簡単な構造の自閉装置によって確実に自閉動作や復帰動作を実行させることができ、自閉装置および建具の製造コストを低減させることができる。
この際、本発明の建具では、前記自閉装置本体部のスライド体は、前記閉鎖位置を閉方向に超えた超過閉鎖位置まで前記付勢手段に付勢されてスライド移動可能に構成され、この閉鎖超過位置において、前記第2係合部が前記被係合部と係合可能に構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、スライド体が超過閉鎖位置まで付勢手段に付勢されてスライドすることで、第1係合部と被係合部とが係合した状態でスライド体が閉鎖位置までスライドして面材を閉じた際に、付勢手段の付勢力がスライド体に作用し続けるため、面材の閉鎖状態を良好に維持することができる。一方、第1係合部と被係合部とが係合しない状態でスライド体が閉鎖位置を超えて超過閉鎖位置まで移動してしまうと、面材が閉鎖状態以上にスライド不能なことから被係合部に第1係合部を係合させることができなくなるのであるが、第1係合部よりも開方向前方側に設けた第2係合部を被係合部に係合させることで、前述のように自閉装置を通常の使用状態に復帰させることができる。つまり、第1係合部と第2係合部との距離は、スライド体の閉鎖位置と超過閉鎖位置との距離よりも大きく設定されていればよい。
このような本願の構成および作用効果に対して、従来の自閉装置では、復帰操作において、面材を閉鎖位置まで閉じることで係合爪と係合ピンとを係合させるようになっているため、面材の閉鎖状態における係合ピンの位置と同一位置で牽引金具および係合爪が止まっていなければならず、そもそも、面材の閉鎖位置よりも閉方向に向かって付勢力を作用させることができないようになっている。このため、従来の自閉装置には、面材が閉じた状態においても付勢力を作用させ続けて、面材の閉鎖状態を良好に維持させることは期待できない。従って、本発明の第2の目的は、面材が閉じた状態においても確実に付勢力を作用させ続けて、面材の閉鎖状態を良好に維持させることが可能な自閉装置を提供することであり、本発明では、前述のようにスライド体が閉鎖位置を閉方向に超えた超過閉鎖位置まで付勢手段に付勢されてスライド移動可能に構成されていることで、第2の目的を達成することができる。そして、スライド体が超過閉鎖位置までスライドしても、第2係合部を第1係合部よりもスライド体の開方向前方に設けたことで、確実に復帰動作を実行させることができる。
さらに、本発明の建具では、前記待機位置にある状態において前記スライド体の第2係合部は、前記被係合部の通過軌道上から外れ、前記閉鎖位置側にある状態において前記第2係合部は、前記被係合部と係合可能に構成されていることが好ましい。
このような構成によれば、スライド体における第1係合部よりも開方向前方側に設けた第2係合部が待機位置において被係合部の通過軌道上から外れることで、面材の開閉操作の際に第2係合部が邪魔になることなく、円滑な操作性を実現することができる。一方、復帰操作時においては、閉鎖位置側にスライド体がある状態で第2係合部が被係合部と係合可能に構成したことで、復帰操作を円滑に実行することができる。この際、第2係合部の構造としては、復帰操作によって開方向前方側から近づいてくる被係合部を受け止めて係合するような形態や、被係合部により押圧されて撓んで被係合部を一旦通過させてから係合するような形態など、任意の構造が採用可能である。
また、本発明の建具では、前記自閉装置本体部には、前記スライド体の移動速度を抑制する減衰手段が設けられていることが好ましい。
ここで、減衰手段としては、各種のダンパー装置が利用可能であり、例えば、エアダンパーやオイルダンパー、摩擦ダンパーなどが利用できる。
このような構成によれば、第1係合部と被係合部とが係合した状態で付勢手段の付勢力によって自動的に面材を閉じる際に、減衰手段によってスライド体の移動速度を抑制することで、面材の閉鎖速度を緩やかにかつ所定速度に調整することができ、面材と枠体との間に指が挟まれたり、面材と枠体との衝突音が鳴ったりすることが防止できる。
さらに、枠体を構成する上枠の中空部に自閉装置本体部を設けるとともに、中空部を形成する側壁に設けた案内溝からスライド体の第1、第2係合部が突出するように自閉装置を構成したことで、浴室で使用する水が自閉装置本体部にかかったり結露水が付着したりしにくくでき、自閉装置の動作不良を防止でき、かつ耐久性を向上させることができる。また、第1、第2係合部を案内溝からレール側に向かって横向きに突出させるとともに、案内溝に形成した待機係止部にスライド体の被係止部が係止されるように構成したことで、スライド体の第1、第2係合部や被係止部に利用者の手が届きにくくできる。これにより、面材を開放した状態でスライド体の各部に利用者が意図せずに触れて待機係止部による被係止部の係止を外してしまって、スライド体を閉鎖位置側に移動させてしまうことが防止でき、頻繁に復帰操作を行う必要がなくなって建具の利便性を向上させることができる。
以上の本発明の建具に対し、従来の扉は物置や倉庫に設けられて上枠レールに戸車が案内される吊り下げ式のものであって、自閉装置が上枠レール上部の露出した位置に設けられている。このため、従来の自閉装置を浴室の出入り口に設けた場合には、浴室で使用する水が牽引金具や係合爪かかったり結露水が付着したりして、これらの可動部品の動作に悪影響を与えてしまうことが懸念される。さらに、従来の自閉装置では、扉を開放して牽引金具が待機位置にある状態において、係合爪が下方に突出した状態で露出しているため、利用者が誤って係合爪を閉方向に押してしまうと、ガイド溝による係止が外れてスプリングの付勢力によって牽引金具が閉鎖位置に戻るという事態が発生する可能性がある。このため、復帰操作を頻繁に行わなければならず、利便性が劣るとともに、可動部品の摩耗が起こりやすいという不都合もある。従って、本発明の第3の目的は、水がかかりやすい使用箇所にも適用可能で、かつ面材の開放状態において誤操作を防止することが可能な自閉装置を提供することであり、本発明では、前述のように上枠中空部に自閉装置本体部を配置するとともに、スライド体の第1、第2係合部を利用者の手が届きにくい位置に設けたことで、第3の目的を達成することができる。
この際、本発明の建具では、前記上枠の中空部は、当該上枠に対して着脱可能な面材で形成され、この面材に前記自閉装置本体部が取り付けられていることが好ましい。
ここで、着脱可能な面材としては、中空部の下面を構成する下面部や中空部の側面(レール側側面や浴室側側面)を構成する側面部であってもよく、すなわち上枠における浴室や脱衣室に露出した露出面を構成する面状の部材であれば、その位置や形態は限定されない。
このような構成によれば、上枠に対して着脱可能かつ中空部を形成する面材に自閉装置本体部を取り付けたので、上枠から面材を取り外せば、これとともに自閉装置本体部も取り外すことができ、自閉装置本体部の調整や部品交換、自閉装置本体部自体の交換など、自閉装置のメンテナンスを容易に実施することができる。
さらに、本発明の建具では、前記自閉装置本体部には、前記スライド体の移動速度を抑制する減衰手段が設けられており、前記上枠の中空部を形成する各面のうち下方空間に露出した露出面部には、前記減衰手段を調節するための調節孔と、この調節孔を塞ぐ閉塞部材とが設けられいることが好ましい。
このような構成によれば、減衰手段を有した自閉装置本体部を中空部の内部に設置していても、閉塞部材を取り外すことで調節孔を介して減衰手段を容易に調節することができ、メンテナンス性をさらに向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る建具である浴室出入り口用建具1を示す縦断面図である。図2は、浴室出入り口用建具1を示す横断面図である。図3は、浴室出入り口用建具1の上枠11部分を拡大して示す縦断面図である。図4は、上枠11の一部を示す横断面図である。
図1および図2において、浴室出入り口用建具1は、ユニットバスからなる浴室への出入り口として脱衣室との間に設けられた片引き戸であって、枠体としての建具枠10と、この建具枠10にスライド開閉自在に支持された面材としての障子(戸)20とを有して構成されている。
建具枠10は、上枠11、下枠12、左右の縦枠13,14と、上枠11および下枠12間に架設された縦骨15と、上枠11、下枠12、図2の右側の縦枠14および縦骨15で囲まれた内部に嵌め込まれたパネル16とを有して構成されている。そして、建具枠10は、上枠11、下枠12、および左右の縦枠13,14が、それぞれ建物内壁の下地材2や、床材3、出入り口開口部の額縁材4等に固定されるとともに、上枠11、図2の左側の縦枠13、および縦骨15がユニットバスの内壁材5に接続され、下枠12がユニットバスの床材6に接続されている。また、下枠12の上面には、下枠12の上端とユニットバスの床材6上面とを段差なく連結するためのスロープ部材7が取り付けられている。
上枠11は、図3に示すように、それぞれアルミ形材製の上枠本体11Aと、この上枠本体11Aの浴室側に係合された浴室側部材11Bと、上枠本体11Aに着脱可能に設けられた着脱部材(面材)11Cとを有して構成されている。上枠本体11Aには、障子20を案内するレール111が形成され、この上枠本体11Aが建物内壁の下地材2および額縁材4に固定されている。着脱部材11Cは、浴室空間に露出した露出面である下面部112と、レール111の浴室側に対向する側壁部113と、側壁部113の上端から脱衣室側に延び上枠本体11Aにビス止め固定される固定片部114とを有して形成されている。この着脱部材11Cの側壁部113の下端部脱衣室側には、障子20の上框21に当接する気密材115が設けられている。また、着脱部材11Cの下面部112と浴室側部材11Bとの間には、樹脂製の隙間部材116が介挿され、これにより下面部112および側壁部113と浴室側部材11Bとで囲まれた上枠中空部117が、上枠11におけるレール111よりも浴室側に形成されている。
一方、下枠12には、上枠11のレール111の下方である脱衣室側寄りの位置にレール121(図1)が形成されている。
障子20は、上框21、下框22、および左右の縦框23,24(戸先框23、戸尻框24)を四周框組みした内部浴室側に、ポリカーボネート等の樹脂製パネル材25を接着して構成されている。この障子20の下框22には戸車221が設けられ、縦框23,24の上端には摺動片231,241(図3)が設けられ、戸先框23の脱衣室側および浴室側には各々一対の開閉操作用ハンドル232,233が設けられている。そして、障子20は、戸車221が下枠12のレール121に案内されるとともに、摺動片が上枠11のレール111に案内されることで、建具枠10のパネル16の脱衣室側に沿って左右スライド開閉自在に構成され、次に説明する自閉装置30によって所定位置から自動的に閉じられるようになっている。
以下、自閉装置30について、図5〜図12も参照して詳しく説明する。
図5は、自閉装置30の一部を示す斜視図である。図6は、自閉装置30を示す横断面図である。図7は、自閉装置30を脱衣室側から見た縦断面図である。図8(A),(B)は、自閉装置30の動作を脱衣室側から見た斜視図である。図9(A),(B)は、自閉装置30の動作を浴室側から見た斜視図である。
自閉装置30は、上枠11の上枠中空部117に設けられた自閉装置本体部31と、この自閉装置本体部31に係脱可能に障子20の上框21に設けられた被係合部としての係合ピン32とを有して構成されている。係合ピン32は、上框21に固定されたケース体321に上下進退自在に支持され、係合ピン32の下端に固定された板材322とケース体321との間に設けられたばね323(図3、7参照)で上方に付勢されている。一方、自閉装置本体部31は、上枠11に沿った開閉方向(図6〜図8の右側が開方向、左側が閉方向、図9の左側が開方向、右側が閉方向)にスライド移動自在に設けられたスライド体33と、このスライド体33を閉方向に向かって付勢する付勢手段でありかつ減衰手段であるばね付きダンパー34と、スライド体33を上枠11に沿って案内する摺動部材35と有して構成されている。
スライド体33は、図5に示すように、板状のスライド本体部331と、このスライド本体部331の側部に形成されて係合ピン32に係合可能な第1係合部332と、この第1係合部332よりも開方向前方側(図5の右下方側)に設けられて係合ピン32に係合可能な第2係合部333とを有して形成されている。スライド本体部331は、上枠11の着脱部材11Cにおける側壁部113に形成された案内溝113(図7)に挿通され、一方側(図5の左下方側)を上枠中空部117からレール111側(脱衣室側)に突出させるとともに、案内溝113に案内されて左右スライド自在に支持されている。第1係合部332は、平面略半円形に凹んでレール111側かつ開方向前方側に開口して形成されている。第2係合部333は、スライド本体部331から開方向前方側に突出するアーム部334の先端側に形成された矢尻状部分に設けられており、この第2係合部333の前方には、傾斜面部335が形成されている。そして、アーム部334は、所定の剛性を有した薄板状の弾性部材とされており、傾斜面部335が開方向前方から係合ピン32に押圧されることで、アーム部334が撓んで第2係合部333が浴室側に移動するように構成されている。
そして、スライド本体部331の上面には、上枠11の着脱部材11Cにおける側壁部113の脱衣室側側面に沿って案内される2つの突起336,337が形成されている。スライド体33の開方向前方側に形成された突起337は、後述する待機位置において側壁部113の案内溝113に形成された待機係止部113B(後述)に係止されるようになっており、すなわち突起337によって被係止部が構成されている。また、上枠中空部117内に位置するスライド本体部331の他方側(図5の右上方側)には、ばね付きダンパー34に連結される連結孔338が形成され、この連結孔338と偏心したスライド本体部331の略中央位置には、摺動部材35に連結される連結ピン339が設けられている。従って、連結孔338位置を閉方向に付勢されたスライド体33には、連結ピン339を中心として開方向前方側(第2係合部333の側)が浴室側に回動するような回転モーメントが作用するようになっている。
ばね付きダンパー34は、図6に示すように、上枠11の着脱部材11Cに固定されたシリンダ341と、連結具342を介してスライド本体部331の連結孔338に連結されたピストンロッド343と、シリンダ341内部に設けられたスプリング345とを有して構成されている。このばね付きダンパー34は、ピストンロッド343に固定されてシリンダ内周面に密接するパッキン346を有したエアダンパーであり、ピストンロッド343の進退によってパッキン346で圧縮されたシリンダ341内のエアを調整弁(不図示)から排出する、またはシリンダ341内が減圧されて調整弁からエアを吸入することで、エアの排出または吸入抵抗により減衰力を発生し、ピストンロッド343の進退速度、すなわちスライド体33のスライド移動速度を適宜に抑制できるようになっている。そして、ばね付きダンパー34の減衰力は、図3に示すような減衰力調節ねじ347を回転させることで調節可能になっており、この減衰力調節ねじ347の下方における着脱部材11Cの下面部112には、調節孔(不図示)と、この調節孔を塞ぐ閉塞部材としてのキャップ119とが設けられている。また、スプリング345は、シリンダ341とパッキン346部分とに連結されてピストンロッド343をシリンダ341内部側に引っ張るばねであり、このスプリング345の付勢力によりスライド体33が閉方向に付勢されるようになっている。
一方、摺動部材35は、上枠11の着脱部材11Cにおける側壁部113および固定片部114と、これらの側壁部113および固定片部114から突出した突片とによって案内され、スライド体33を着脱部材11Cに沿って適切にスライドさせるためのスライド補助部材である。
以上のようなスライド体33は、第1係合部332に係合ピン32が係合した状態における障子20の開放操作に伴って開方向にスライド移動され、所定位置である待機位置(図6、図7および図8(B)、図9(B)の位置)まで移動したところで、突起337が上枠11の着脱部材11Cにおける側壁部113の待機係止部113Bに係止されるようになっている。すなわち、着脱部材11Cの側壁部113には、スライド体33のスライド本体部331を挿通可能な案内溝113が上枠11の長手方向に延びて形成されており、この案内溝113は、スライド体33の待機位置に対応した部分で上方に段付き状に拡大された拡大部有し、この拡大部分によって待機係止部113Bが構成されている。そして、待機位置までスライド移動されたスライド体33は、突起337が拡大部入ることで側壁部113による規制が外れて浴室側に回動し(図6の想像線および図8(B)、図9(B)に示す)、突起337が待機係止部113Bに係止されるとともに、第1係合部332による係合ピン32の係合が外れるようになっている。さらに、スライド体33の回動によって、第2係合部333は、着脱部材11Cの側壁部113側(案内溝113の拡大部)に回動して移動し、係合ピン32の通過経路上から退避するようになっている。
次に、自閉装置30の動作について図10および図11に基づいて説明する。
ここで、図10(A)〜(C)は、自閉装置30における通常の動作を示す平面図である。図11(A)〜(D)は、自閉装置30における復帰動作を示す平面図であり、障子20が開放された状態でスライド体33が待機位置にない異常状態からの復帰操作を説明する図である。
先ず、通常使用状態における障子20の開閉操作に関し、図10(A)には、障子20(不図示)を閉じた状態が示され、この閉じた障子20に固定された係合ピン32とスライド体33の第1係合部332とが係合した状態、すなわちスライド体33が閉鎖位置P1にある状態が示されている。
図10(A)の状態から障子20を開放操作する、すなわち係合ピン32を図の右方向に移動させると、図10(B)に示すように、係合ピン32と第1係合部332で係合したスライド体33が、ばね付きダンパー34の付勢力に抗して開方向にスライド移動される。この際、スライド体33は、摺動部材35に案内されるとともに、突起336,337が着脱部材11Cの側壁部113に摺接して案内されることで、回動することなくスライドし、これにより、係合ピン32が第1係合部332から外れないようになっている。すなわち、第1係合部332前方のスライド本体部331側面と着脱部材11Cの側壁部113に対向する垂下片118(図8参照)との隙間寸法は、係合ピン32の直径寸法よりも小さく設定されており、スライド体33が回動しなければ係合ピン32が第1係合部332から外れることがないようになっている。
次に、図10(C)に示すように、スライド体33が待機位置P2まで移動される、すなわち、突起337が案内溝113の拡大部で達すると、スライド体33の開方向前方側が浴室側(図の矢印の方向)に回動して突起337が待機係止部113Bに係止される。これにより、スライド体33は、ばね付きダンパー34の付勢力を保持した状態で、待機位置P2に位置するとともに、回動したスライド体33の第1係合部332から係合ピン32が外れ、障子20の開放操作が継続される。
また、障子20の閉鎖操作時において、図10(C)の状態から係合ピン32が図の左方向に移動されると、待機位置P2で待機していたスライド体33の第1係合部332に係合ピン32が係合され、これに伴いスライド体33が図10(C)の矢印と反対方向に回動し、待機係止部113Bによる突起337の係止が外れる。従って、障子20の閉鎖操作を中止しても、ばね付きダンパー34の付勢力によってスライド体33が図10(A)に示す閉鎖位置P1まで引き戻され、障子20が自動的に閉じる。この際、ばね付きダンパー34のシリンダ341、パッキン346および調整弁により得られる減衰力によって、障子20の閉鎖速度が適宜に抑制される。
次に、自閉装置30における異常状態からの復帰操作に関し、図11(A)には、障子20(不図示)を開放した状態において、スライド体33が待機位置P2にない異常状態が示されている。このような異常状態は、何らかの原因により、待機位置P2にあったスライド体33の突起337が待機係止部113Bから外れてスライド体33単独で引き戻されたか、または障子20を開放操作する際にスライド体33の第1係合部332から係合ピン32が外れてしまった場合に起きることが考えられる。そして、異常状態においては、第1係合部332と係合ピン32とが係合していないことから、スライド体33は、閉鎖位置P1よりも閉方向に移動した超過閉鎖位置P0までばね付きダンパー34の付勢力によって引き戻されるようになっている。この超過閉鎖位置P0と閉鎖位置P1との離隔寸法は、スライド体33における第1係合部332と第2係合部333との離隔寸法よりも小さく設定されており、スライド体33が超過閉鎖位置P0にある状態においても、第2係合部333は、障子20を閉鎖したときの係合ピン32の位置(閉鎖位置P1における第1係合部332の位置)よりも開方向側に位置するようになっている。
以上のような異常状態からの復帰操作としては、先ず、障子20を閉鎖操作する、すなわち係合ピン32を図の左方向に移動させると、図11(B)に示すように、係合ピン32がスライド体33の傾斜面部335に当接してアーム部334を撓ませ、これにより第2係合部333が浴室側に移動する。そして、係合ピン32が第2係合部333よりも閉方向側(図中、左側)に移動されると、アーム部334の弾性で第2係合部333が脱衣室側に戻る。そして、係合ピン32を第2係合部333よりも閉方向側に移動させてから、障子20を開放操作することで第2係合部333と係合ピン32とが係合するようになっている。
このように第2係合部333を係合ピン32に係合させてから、図11(C)に示すように、障子20を開放操作する、すなわち係合ピン32を図の右方向に移動させると、スライド体33が、ばね付きダンパー34の付勢力に抗して開方向にスライド移動される。
そして、図11(D)に示すように、スライド体33が待機位置P2まで移動されると、スライド体33が回動して突起337が待機係止部113Bに係止され、スライド体33が待機位置P2に維持されるとともに、第2係合部333から係合ピン32が外れ、障子20の開放操作が継続される。この状態は、通常使用時の障子20の開放状態と同一であり、この後に障子20を閉鎖操作すれば、前述と同様にスライド体33の第1係合部332に係合ピン32が係合され、ばね付きダンパー34の付勢力によって障子20を自動的に閉じさせることができる。
次に、自閉装置30のメンテナンス手順について図12および図13に基づいて説明する。
図12(A)〜(C)および図13(A)〜(C)は、それぞれ自閉装置30のメンテナンス手順を説明する図である。
自閉装置30の自閉装置本体部31は、上枠11を構成する着脱部材11Cに固定されており、この着脱部材11Cを上枠本体11Aおよび浴室側部材11Bから取り外すことで、着脱部材11Cとともに取り外して調整や部品交換、自閉装置本体部31自体の交換が可能になっている。
すなわち、先ず、図12(A)のように、上枠11に支持された状態から障子20を建具枠10から取り外すか、開放側に移動させる。これに続いて、図12(B)に示すように、上枠11に取り付けられた状態から隙間部材116を取り外すとともに、着脱部材11Cの固定片部114を上枠本体11Aに固定していたビスを外してから、着脱部材11Cを浴室側にスライドさせる。そして、着脱部材11Cの下面部112が縦枠13の気密材131よりも浴室側に位置するまで着脱部材11Cをスライドさせてから、図12(C)に示すように、着脱部材11Cを下方に下げる。
これに続いて、着脱部材11Cの下面部112が浴室側部材11Bの下面部よりも下方まで下がってから、図13(A)に示すように、再度、着脱部材11Cを浴室側にスライドさせる。次に、着脱部材11Cの気密材115が縦枠13の気密材131よりも浴室側に位置するまで着脱部材11Cをスライドさせてから、図13(B)に示すように、再度、着脱部材11Cを下方に下げる。そして、着脱部材11Cの固定片部114が縦枠13の気密材131上端部に位置するまで下げてから、図13(C)に示すように、回転させながら浴室側下方に着脱部材11Cを引き抜く。
以上によって着脱部材11Cとともに自閉装置30が上枠11から取り外され、作業のしやすい場所で自閉装置30のメンテナンスを実行することができる。そして、メンテナンス終了後には、上述の手順と逆の手順で着脱部材11Cとともに自閉装置30を上枠11に取り付ければよい。
このような本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)すなわち、障子20の通常開閉操作時においては、スライド体33の第1係合部332に係合ピン32が係合されてばね付きダンパー34の付勢力によって障子20が自動的に閉じるようにできる。一方、異常状態になった場合には、復帰操作によってスライド体33の第2係合部333に係合ピン32を係合させてから、スライド体33を待機位置P2までスライド移動させることで、自閉装置30を通常の使用状態に復帰させることができる。このような復帰機能は、スライド体33の第1係合部332よりも開方向前方に突出して設けた第2係合部333によって実現されるので、従来のような複雑な構造にする必要がなく、スライド体33の構造を簡単化することができ、自閉装置30および浴室出入り口用建具1の製造コストを低減させることができる。
(2)また、スライド体33が超過閉鎖位置P0までスライドするように構成されているので、通常の閉鎖状態において、ばね付きダンパー34の付勢力がスライド体33に作用し続けるため、障子20の閉鎖状態を良好に維持することができる。一方、異常状態においてスライド体33が超過閉鎖位置P0まで移動してしまっても、第2係合部333が閉鎖位置P1よりも開方向前方側に位置しているので、この第2係合部333を係合ピン32に係合させて確実に復帰動作が実行できる。
(3)さらに、復帰操作時において、第2係合部333の基端側であるアーム部334が撓んで係合ピン32を第2係合部333よりも閉方向に通過させてから、アーム部334の弾性で第2係合部333が初期位置に戻って係合ピン32と係合するようになっているので、第2係合部333を回動自在に支持するような構造にする必要がなく、スライド体33の構造をさらに簡単にすることができる。
(4)また、ばね付きダンパー34が減衰力を発揮するエアダンパーとして機能することで、このばね付きダンパー34の付勢力によって自動的に障子20を閉じる際に、スライド体33の移動速度を抑制することで、障子20の閉鎖速度を緩やかに調整することができ、障子20と建具枠10との間に指が挟まれたり、障子20と建具枠10との衝突音が鳴ったりすることが防止できる。
(5)また、上枠11の上枠中空部117に自閉装置本体部31が設けられ、上枠中空部117を形成する着脱部材11Cの側壁部113に設けた案内溝113からスライド体33が突出して設けられているので、浴室で使用する水が自閉装置本体部31にかかったり結露水が付着したりしにくくでき、自閉装置30の動作不良を防止でき、かつ耐久性を向上させることができる。
(6)さらに、スライド体33の第1および第2係合部332,333が案内溝113から上枠11のレール111側に向かって横向きに突出しているので、第1および第2係合部332,333に利用者の手が届きにくくでき、これらの部位に利用者が触れて待機位置P2におけるスライド体33の係止を解除してしまうような誤操作が防止でき、頻繁に復帰操作を行う必要がなくなって利便性を向上させることができる。
(7)また、自閉装置30の自閉装置本体部31が上枠11を構成する着脱部材11Cに固定され、この着脱部材11Cとともに上枠11から取り外すことができるので、自閉装置本体部31の調整や部品交換、自閉装置本体部31自体の交換など、自閉装置30のメンテナンスを容易に実施することができる。
(8)さらに、着脱部材11Cの下面部112には、ばね付きダンパー34の減衰力調節ねじ347に対応して調節孔およびキャップ119が設けられているので、キャップ119を取り外すことで調節孔を介してばね付きダンパー34の減衰力を容易に調節することができ、メンテナンス性をさらに向上させることができる。
なお、本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる他の構成等を含み、以下に示すような変形等も本発明に含まれる。
例えば、前記実施形態においては、片引き形式の浴室出入り口用建具1に自閉装置30を設けた例を示したが、本発明の建具はこのような浴室出入り口用建具1に限られず、玄関用の引き戸や、屋内居室用の引き戸、倉庫用の引き戸であってもよく、また、片引き戸以外の両引き戸や、三枚引き戸、折れ戸等であってもよい。さらに、出入り口用の戸に限らず、引違い窓や片引き窓、上げ下げ窓等の各種のサッシ窓であってもよい。
また、前記実施形態では、自閉装置30の自閉装置本体部31を枠体を構成する上枠11に設け、被係合部である係合ピン32を面材である障子20の上框21に設けたが、これに限らず、自閉装置本体部を面材側に設け、被係合部を枠体側に設けてもよい。この場合には、面材の開放方向または閉鎖方向と、自閉装置本体部のスライド体の開方向または閉方向とが逆向きとなる場合もあり得るが、その場合には、面材を自動で閉じさせるときの面材に対するスライド体の移動方向を閉方向とし、面材の開放時に付勢手段の付勢力に抗してスライド体が面材に対して移動される方向を開方向として定義すればよい。
また、前記実施形態では、自閉装置本体部31を上枠11の上枠中空部117に設けたが、自閉装置本体部31を上枠11の脱衣室側、すなわち上枠本体11Aにおける額縁材4への固定片部の下側等に設け、係合ピン32を障子20の上框21における脱衣室側側面から突出させて設けてもよい。具体的には、次の図14に示すように、上枠本体11Aの脱衣室側に形成した側壁部113、この側壁部113上端から脱衣室側に延びて額縁材4に固定される固定片部114Aとを有して上枠本体11Aを形成し、側壁部113脱衣室側でかつ固定片部114Aの下側に自閉装置本体部31を取り付ける構成が採用可能である。そして、自閉装置本体部31のスライド体33は、側壁部113形成した案内溝(不図示)を介して浴室側に突出し、障子20の上框21に設けた係合ピン32に係合可能に構成されていればよい。このような構成によれば、自閉装置本体部31を障子20よりも脱衣室側に設けたことで、自閉装置本体部31に水がかかりにくくすることができる。
ただし、自閉装置本体部31の設置位置としては、建具の外観上目立たない前記上枠中空部117が望ましく、また、自閉装置本体部31を脱衣室側に設置する場合でも、図14における上枠本体11Aの固定片部114Aと額縁材4との間に中空部を形成し、この中空部に自閉装置本体部31を設けることが好ましい。
また、前記実施形態では、上枠11を構成する着脱部材11Cに自閉装置本体部31を固定し、着脱部材11Cとともに上枠11から取り外す、または上枠11に取り付けられるように構成したが、上枠11の構成および自閉装置本体部31の取付構造としては、次の図15に示すものが採用可能である。
すなわち、図15において、上枠11は、前記実施形態と同様の上枠本体11Aおよび浴室側部材11Bと、上枠本体11Aに自閉装置本体部31を固定する固定部材11Dと、自閉装置本体部31の下方を覆って上枠中空部117を形成する下面部材11Eとを有して構成されている。そして、固定部材11Dに側壁部113が形成され、固定部材11Dの下側に気密材115が取り付けられている。このような構成の上枠11では、先ず、下面部材11Eを上枠本体11Aおよび浴室側部材11Bから取り外した後に、固定部材11Dを上枠本体11Aから取り外すことで、この固定部材11Dとともに自閉装置本体部31が着脱できるようになっている。
また、前記実施形態では、スライド体33が待機位置P2まで移動された際にスライド体33の開方向前方側が浴室側に回動して突起337が待機係止部113Bに係止されるように構成したが、スライド体33を係止する構造としては、スライド体33の開方向前方側が脱衣室側に回動するものや、上方または下方に回動するものでもよく、さらには、スライド体33が回動しない構造でもよい。スライド体が回動せずに待機係止部に係止される構造とする場合には、スライド体または待機係止部の一方に板ばね等の弾性部材を設けておき、スライド体が待機位置までスライドされたときに他方と係止するような構造など、任意の係止構造が採用可能である。
また、前記実施形態では、復帰操作時において、係合ピン32がスライド体33の傾斜面部335に当接してアーム部334を撓ませることで、係合ピン32と第2係合部333とが係合するような構造としたが、第2係合部の構造としては、復帰操作によって開方向前方側から近づいてくる係合ピン32を受け止めて係合するような形態であってもよい。
その他、本発明を実施するための最良の構成、方法などは、以上の記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。
従って、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれるものである。
本発明の実施形態に係る建具を示す縦断面図である。 前記建具を示す横断面図である。 前記建具の上枠部分を拡大して示す縦断面図である。 前記上枠の一部を示す横断面図である。 前記建具に設けられた自閉装置の一部を示す斜視図である。 前記自閉装置を示す横断面図である。 前記自閉装置を一方側から見た縦断面図である。 (A),(B)は、前記自閉装置の動作を一方側から見た斜視図である。 (A),(B)は、前記自閉装置の動作を他方側から見た斜視図である。 (A)〜(C)は、前記自閉装置における通常の動作を示す平面図である。 (A)〜(D)は、前記自閉装置における復帰動作を示す平面図である。 (A)〜(C)は、前記自閉装置のメンテナンス手順を説明する図である。 (A)〜(C)は、前記自閉装置のメンテナンス手順を説明する図である。 本発明の変形例に係る上枠および自閉装置の構成を示す縦断面図である。 本発明の変形例に係る上枠および自閉装置の構成を示す縦断面図である。
符号の説明
10…枠体である建具枠、11…上枠、11C…面材である着脱部材、12…下枠、113,14…縦枠、20…面材である障子、30…自閉装置、31…自閉装置本体部、32…被係合部である係合ピン、33…スライド体、34…付勢手段および減衰手段であるばね付きダンパー、111,121…レール、112…下面部、113…側壁部、113…案内溝、113B…待機係止部、117…上枠中空部、119…閉塞部材であるキャップ、332…第1係合部、333…第2係合部、337…被係止部である突起。

Claims (6)

  1. 枠体と、この枠体にスライド開閉自在に支持された面材と、この面材を閉じさせる自閉装置とを備え浴室出入り口に設けられる建具であって、
    前記枠体は、上枠、下枠、および左右の縦枠を四周枠組みして形成され、
    前記面材は、前記上枠のレールに摺動片が案内されるとともに、前記下枠のレールに戸車が案内されて左右スライド開閉自在に構成され、
    前記自閉装置は、前記枠体および面材のいずれか一方に設けられた自閉装置本体部と、この自閉装置本体部に係脱可能に当該枠体および面材の他方に設けられた被係合部とを有して構成され、
    前記上枠には、前記レールよりも浴室側に中空部が形成され、この中空部に前記自閉装置本体部が設けられ、前記面材の上端部に前記被係合部が設けられ、
    前記自閉装置本体部は、前記枠体または面材に沿った開閉方向にスライド移動自在に設けられたスライド体と、このスライド体を閉方向に向かって付勢する付勢手段とを有して構成され、
    前記スライド体は、前記被係合部に係合可能な第1係合部と、この第1係合部よりも開方向前方側に設けられて前記被係合部に係合可能な第2係合部と、前記枠体または面材に係止される被係止部とを有して形成されるとともに、少なくとも前記第1係合部と前記被係合部とが係合しかつ前記面材を閉鎖した状態の閉鎖位置と、この閉鎖位置から開方向に向かって所定距離だけ離れた待機位置との間をスライド移動可能に構成され、
    前記スライド体の待機位置に対応した前記枠体および面材の一方には、当該スライド体の前記被係止部を係止する待機係止部が設けられ、
    前記レールと対向して前記上枠の中空部を形成する側壁には、前記自閉装置本体部のスライド体を案内する案内溝が形成されるとともに、この案内溝から前記レール側に突出して前記第1係合部および第2係合部が配置され、
    前記案内溝における前記待機位置に対応した位置に当該案内溝を段付き状に拡大して前記待機係止部が形成され
    前記面材の開放操作時において、前記第1係合部と前記被係合部との係合により前記付勢手段の付勢力に抗して前記スライド体が開方向に移動され、前記待機位置まで移動された当該スライド体の前記被係止部が前記待機係止部に係止されるとともに、前記第1係合部と前記被係合部との係合が外れ、前記付勢手段の付勢力を受けずに前記面材の開放操作が継続され、
    前記面材の閉鎖操作時において、前記待機位置にある前記スライド体の第1係合部に前記被係合部が係合するとともに、前記待機係止部による前記被係止部の係止が外れ、前記付勢手段の付勢力により閉方向に移動される前記スライド体に連動して前記面材が閉鎖され、
    前記面材が開放された状態で前記スライド体が前記待機位置になく前記閉鎖位置側に移動した状態からの復帰操作時において、前記面材の閉鎖操作により前記被係合部が前記第2係合部に係合され、前記面材の開放操作に連動して前記スライド体が前記付勢手段の付勢力に抗して開方向に移動され、前記待機位置まで移動された当該スライド体の前記被係止部が前記待機係止部に係止され、これに続く前記面材の閉鎖操作により前記被係合部が前記第1係合部に係合され、前記スライド体に連動して前記面材が閉鎖される建具。
  2. 前記自閉装置本体部のスライド体は、前記閉鎖位置を閉方向に超えた超過閉鎖位置まで前記付勢手段に付勢されてスライド移動可能に構成され、この閉鎖超過位置において、前記第2係合部が前記被係合部と係合可能に構成されている請求項1に記載の建具。
  3. 前記待機位置にある状態において前記スライド体の第2係合部は、前記被係合部の通過軌道上から外れ、前記閉鎖位置側にある状態において前記第2係合部は、前記被係合部と係合可能に構成されている請求項1または請求項2に記載の建具。
  4. 前記自閉装置本体部には、前記スライド体の移動速度を抑制する減衰手段が設けられている請求項1から請求項3のいずれかに記載の建具。
  5. 前記上枠の中空部は、当該上枠に対して着脱可能な面材で形成され、この面材に前記自閉装置本体部が取り付けられている請求項1から請求項4のいずれかに記載の建具。
  6. 前記自閉装置本体部には、前記スライド体の移動速度を抑制する減衰手段が設けられており、前記上枠の中空部を形成する各面のうち下方空間に露出した露出面部には、前記減衰手段を調節するための調節孔と、この調節孔を塞ぐ閉塞部材とが設けられいる請求項1から請求項5のいずれかに記載の建具。
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