JP5222094B2 - 折戸のピボット受け金具及びこれを備えた折戸 - Google Patents

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本発明は、収納空間等の出入り口に開閉自在に設置された折戸に設けられたピボットを回動自在に枢支するピボット受け金具、及びこれを備えた折戸に関するものである。
従来から、収納空間等の出入り口に開閉自在に設置される折戸の吊元に設けられたピボットを枢支するピボット受け具として、例えば、図6のものが知られている。この図6に示すピボット受け具は、収納空間等の出入り口の下縁に設けられた下レールにおける折戸の吊元となる側の端部に配設される。このピボット受け具には、上方に向けて開口する凹没部21aが凹設されており、ピボット受け具に設けられたピボット1aの移動をガイドする凹溝部22aを介してレール底面から凹没部21aに向けて移動させて、折戸本体の吊元の下端部に突没自在に設けられたピボット1aを、この凹没部21aに嵌め込むことで折戸を設置し、この折戸の吊元を支承するようになっていた。
ところで、このようなピボット受け具を下レールに配設するに当たっては、吊元を枢支する必要があるため、下レール内に取付けられるピボット受け具は移動しないように固定する必要がある。したがって、図6に示すピボット受け具は、レールに対してネジ等の固着具Dを用いて固着一体化するようになっていた。
しかしながら、このような取付構造においては、レールに固着具Dを挿通するための孔を加工する必要が生ずるため手間が掛かるという問題があり、しかも、レールを取付けた後に孔加工をする必要が生じた場合には、設置状態にあるレールの狭い開口を通して上方からレール底面に対して穿設しなければならず、非常に困難な作業を伴うばかりか、孔加工に伴い発生する切屑をピボット1aが咬み込んでしまい、ピボット1aの移動におけるスムーズさを損なってしまうおそれがあるという問題があった。
そこで、これらの問題を解決したピボット受け具として、例えば特許文献1により示すものが知られている。このものは、ピボット受け具をレールへ固定するに際して、回転自在に設けられたボルトの先端に板状のナット部材が螺合されており、レール内にこのピボット受け具を配置した状態でボルトを旋回させることで、レール内面の対向する側面に設けられて互いに内向するように突設された凸縁を、このナット部材とピボット受け具の本体とで挟持して固着するようになっている。
この特許文献1に示すピボット受け具によって、レールへの孔加工が不要となり、作業現場における作業効率を改善することができたが、その一方で、レール内部に突設した凸縁が必要になる点、及び、ある程度の厚みを備えた板状のナット部材がレール内に必要になる点、の2点によってレール内の上下高さが必要となってしまう。このため、このようなピボット受け具は、上下高さの低いレール(すなわち、薄いレール)に対しては使用することができないという問題があった。
そこで、図7に示すようなピボット受け具が考えられた。このピボット受け具は、レール側方の床面に固定して設けるものである。このようにすれば、レールに対して孔加工をする必要が無いばかりか、上下高さの低いレール(すなわち、薄いレール)に対しても使用することができ、しかも、使用者の要求に応じて作業現場において折戸本体の吊元の位置を決定することができるという利点を有している。
ところで、このようなピボット受け具にあっては、レール側方の床面に固定部位が位置するようになっており、レール内部に隠れるようになっていないため、固定部位を外観上目立たない位置に設けなければ見栄えに劣るという問題が生じる。つまり、例えば、クローゼットのような収納空間に折戸を配設する場合にあっては、その収納空間内部側にその固定部位を位置させ、居住空間側にはその固定部位が見えないようにすることで、外観の良好さを損なわないようにしていた。
そのため、固定部位をレールに対して一定の側方に(つまり、目立たない側に)位置させつつ、レールの端部のいずれにおいても設置できるようにするために、ピボットの下端を凹没部21bに導入するための凹溝部22bを凹没部21bの両側に設ける必要がある。しかも、この凹溝部22bは長さを長くしてその傾斜を緩くすれば、ピボットを凹没部21bにスムーズに導入することができるため、この凹溝部22bの長さを長く形成することが望ましいものであった。
しかしながら、レールの端部からその端部に対向する壁面との隙間を長く設けると、折戸を設置した場合に、折戸本体の吊元のある端部と、その端部に対向する壁面との間に隙間が生じてしまうため、そのレールの端部とその端部に対向する壁面との距離を長く設けることができない。つまり、このようなピボット受け具の凹溝部22bを長く形成すると、ピボットをスムーズに導入することができる反面、レールの端部からその端部に対向する壁面にかけて大きな隙間が生じてしまうという問題があった。
さらに、このピボット受け具の凹没部21bにピボットの下端を嵌め込む際に、折戸本体をレール中央側から凹没部21bに向けて勢いよく移動させたり、ピボットが傾いてしまったりしていた場合には、ピボットが凹没部21bの上方を越えてしまい、ピボットを確実に凹没部21bに嵌め込むことができないという問題が存在していた。
特開平10−231655号公報
本発明は、上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、レールに孔加工を必要とせず、また、薄型のレールに用いることができ、さらに、レールのいずれの端部においても見栄えを損なうことなく設置できて、しかも、折戸本体の設置に当たって、ピボットをスムーズに且つ確実に凹没部に導入することができる折戸のピボット受け金具を提供することにある。
上記課題を解決するために請求項1に係る発明にあっては、折戸に設けられた吊元側のピボット1を回動自在に枢支する本体部2と、該本体部2を下レール4の一方または他方の端部内に位置させた状態で床面に固定され、これにより該本体部2を床面に固定する固定部材3とを備え前記固定部材3が前記下レール4に対して前後方向のうちの一定の方向に固定して設けられており、前記本体部2は、前記ピボット1の下端が嵌まり込むと共に前記ピボット1を回転自在に支持する凹没部21と、この凹没部21よりも前記下レール4の中央側に位置して設けられ前記ピボット1先端を前記下レール4底面から前記凹没部21へ導入する凹溝部22と、前記凹没部21よりも前記下レール4の吊元側の端部側に位置して設けられ前記固定部材3に接続される取着部23とを有しており前記本体部2の前記取着部23側を前記下レール4の端部側に位置させると共に前記本体部2の前記凹溝部22側を前記下レール4の中央側に位置させるようにして設置される折戸のピボット受け金具であって、前記取着部23は、前記下レール4の一方の端部に設置するための一端部用取着部231と、前記下レール4の他方の端部に設置するための他端部用取着部232と、から成り、前記取着部23は、前記本体部2の前後方向の全長に亙って形成され前記一端部用取着部231及び前記他端部用取着部232を形成する取付溝部23aにより構成されており、前記固定部材3は、前記床面に固定される固設部31と、前記取付溝部23aに側方から挿入することで前記本体部2を固定する被取着部32とを有していることを特徴とするものである。
このように構成したことで、レールに孔加工を施さなくてもピボット受け金具Aを固定することができるうえに、このピボット受け金具Aの固定部材3を、収納空間側といった目立たない部位に配設しながら、折戸の吊元を下レール4の一方の端部か若しくはその他方の端部かを選択して、いずれの吊元を選択した場合であっても、一つのピボット受け金具Aで設置することができる。しかも、このピボット受け金具Aは、薄型のレールに対しても設置することができる。
また、請求項2に係る発明にあっては、請求項1に係る発明において、前記凹没部21には、凹溝部22が設けられた位置と対向する位置にピボット導入壁6を設置して成ることを特徴とするものである。
このように構成したことで、請求項1に係る効果に加えて、確実にピボット1を凹没部21に導入することができる。
また、請求項に係る発明にあっては、請求項1又は請求項に記載の折戸のピボット受け金具Aを備えた折戸であって、出入り口の上縁に設けられた上レール5と、出入り口の下縁に設けられた下レール4と、上レール5と下レール4との間に設けられて前記出入り口を開閉自在とする折戸本体7と、折戸本体7の吊元側の下端部及び戸先側の下端部に設けられて下レール4に摺動自在に設けられたピボット1と、折戸本体7の吊元側の上端部及び戸先側の上端部に設けられて上レール5に摺動自在に設けられた上枢支部8と、を備え、上レール5の吊元側の端部において吊元側の上枢支部8を移動不能にして折戸本体7を枢支すると共に、吊元側のピボット1を上記ピボット受け金具Aの凹没部21に回転自在に支持させて成ることを特徴とするものである。
このように構成したことで、請求項1又は請求項2に係る効果に加えて、下レール4に薄型のレールを使用する折戸を提供することができるので、下レール4が床面から上方に突出するのを極力少なくできる。また、折戸を設置するに当たり、煩わしい作業を伴うことなく、簡単な作業で折戸本体7の吊元において、枢支して設置することができる。
本発明によれば、折戸の良好な外観を保ちつつ、折戸を出入り口に設置するに当たっての作業効率を向上させることができる。また、薄型のレールを使用することで、この下レールを床面に埋設することも可能となり、バリアフリー住宅にも対応することが可能となるものである。
以下、本発明について添付図面に基づいて説明する。
本発明の実施例は図5に示すように、部屋に設けられたクローゼット等の収納空間の出入り口に折戸が開閉自在に設けられている。
この折戸は、収納空間の出入り口の上縁に配設される上レール5と、出入り口の下縁に設けられた下レール4と、これらの上レール5と下レール4との間に設けられた折戸本体7と、を備えており、戸先及び吊元の折戸本体7の下端部に設けられたピボット1と、戸先及び吊元の折戸本体7の上端部に設けられた上枢支部8とを、それぞれ上下の各レール4,5に嵌め込むことで、ピボット1及び上枢支部8がレール4,5を摺動自在に移動できるように設置されている。そして、折戸本体7の吊元となる上端部及び下端部を、レール4,5に沿って移動できないように規制し且つ回動自在になるように設けられている。
下レール4の吊元側の端部には、折戸本体7にある吊元に設けられたピボット1の下端を支承し且つ移動しないようにするピボット受け具Aが設置される。
このピボット受け具Aは、図1(a)(b)に示すように、本体部2と、この本体部2を下レール4外の床面に固定する固定部材3とから成っている。ピボット受け具Aは、本体部2の長手方向を下レール4に沿うようにして設置してあり、固定部材3を下レール4の端部の側方に位置するようにして設置されている。なお以下、本体部2において固定部材3が設置されている側をレール端部側とし、本体部2において固定部材3が設置されていない側をレール中央側として説明し、このときの下レール4に沿う方向に対して直角な方向を前後方向として説明する。
本体部2は、ピボット1の下端が嵌まり込むと共にピボット1を回転自在に支持する凹没部21と、下レール4に沿って移動可能なピボット1の先端を下レール4底面から凹没部21へ導入する凹溝部22と、固定部材3に接続される取着部23とを備えている。凹没部21から下レール4中央側に向けて凹溝部22が連設されると共に、凹没部21よりも下レール4端部側に取着部23が形成されている。つまり、凹溝部22、凹没部21、取着部23がこの順に、一直線上に並んで形成されている。さらに言えば、本体部2は下レール4に沿う方向に対称軸Jをとるようにして略線対称の形状に形成されている。
凹没部21は、下レール4に沿う方向における本体部2の略中央に形成されており、本体部2の前後方向(つまり、下レール4に沿う方向に対して直角な方向)においても略中央に形成されている。この凹没部21は円形に形成されており、折戸本体7にあるピボット1の下端がこの凹没部21に嵌まり込んでも、ピボット1が回転自在となるようになっている。さらに、凹没部21の周縁のうち凹没部21と凹溝部22の連設部位と対向する部位に(すなわち、凹没部21の下レール4端部側に)ピボット導入壁6が突設されている。本実施形態においては、図1(a)及び図2(a)に示すように、凹没部21における凹没部21と凹溝部22の連設部位とは対向する側の略半周縁に亘ってピボット導入壁6としての凸壁61が突設されている。
凹溝部22は、ピボット1がその上面を摺動して移動し且つ傾斜面で形成される底面部221と、下レール4に沿うようにして設けられて且つ底面部221両端に上方に向けて突設された突片部222とを備えており、底面部221が突片部222よりも下レール4中央側に突出して長く設けられている。また、突片部222の下部には凹段部223が形成されている。これにより、底面部221は下レール4に嵌まり込むことができると共に、凹段部223の上面(すなわち、突片部222の下面)が下レール4外面の上面に載置されるようにして設置される。つまり、突片部222は下レール4外面の上面に沿うようにして載設されるようになっている。この底面部221の先端(下レール4中央側)は、下レール4に設置した状態で、下レール4の底面に滑らかに連続するように鋭角に形成されており、先端から凹没部21にかけては、凹没部21に近づく程上下高さが高くなるような傾斜面にて形成されている。
取着部23は、本体部2における前後方向の全長に亘って形成される取付溝部23aから成っており、この取付溝部23aの一方の半部を一端部用取着部231とすると共に、その他方の半部を他端部用取着部232としている。また、取付溝部23aの前後方向の略中間部には、固着具挿通穴Hが穿設されている。
このような本体部2に設置される固定部材3は、基端側を床面に固定する固設部31とし、その固設部31の前後方向の下レール4に近い側の端部から上方にむけて縦壁片33が突設されており、その縦壁片33の突出先端から固設部31の設置されている方向とは反対側に向けて被取着部32が形成されている。この被取着部32は、本体部2に形成された取付溝部23aに嵌まるように形成されており、しかもその先端には、取付溝部23aに設けられた固着具挿通穴に対応する位置にU溝部34が形成されている。さらに言えば、固設部31には、長孔から成る一端部吊元用取付孔311と他端部吊元用取付孔312が並設されており、一端部吊元用取付孔311と他端部吊元用取付孔312の略中間部位に、前後方向にずれて共用取付孔313が穿設されている。
叙述のごとく形成されたピボット受け具Aは、出入り口の下縁に設けられた下レール4に装着される。この下レール4と、出入り口の上縁に設けられた上レール5は、アルミニウム押出型材にて成形されている。この上下レール4,5は、一方の面(下レール4においては上面、上レール5においては下面)を開放した断面略コ字形状に形成されており、上レール5においては、その開放端部には突縁Tが互いに向き合うようにして対向して設けられている。
一方、この上下レール4,5の間に配設される折戸本体7は、図5に示すように、第1戸板71と第2戸板72とが一側端縁においてヒンジを介して折曲可能に連結されており、互いに回動自在に形成されている。第1戸板71のヒンジを介した連結部の反対側の端部の下部には第1戸板側ピボット11が形成され、第1戸板71のヒンジを介した連結部の反対側の端部の上部(すなわち、第1戸板側ピボット11の上方)には、第1戸板側上枢支部81の一部を成す第1戸板側取付凹部82が形成されている。さらに、第2戸板72のヒンジを介した連結部の反対側の端部の下部には、第2戸板側ピボット12が形成され、第2戸板72のヒンジを介した連結部の反対側の端部の上部(すなわち、第2戸板側ピボット12の上方)には、第2戸板側上枢支部83の一部を成す第2戸板側取付凹部84が形成されている。
第1戸板側ピボット11及び第2戸板側ピボット12は共に、円柱形状の円柱部13と、円柱部13の上端に設置された鍔部14とで構成されており、この円柱部13は本体部2の凹没部21に回動自在に嵌まり込む径にて形成されている。また、このピボット1は突没自在(上下動自在)に構成されているうえに、下方(すなわち、第1戸板や第2戸板の下端から離れる方向)に向けて、ばね等の弾性体の付勢力により付勢されており、下レール4の底面に対して円柱部13の下面が弾接するように形成されている。一方、第1戸板側取付凹部82及び第2戸板側取付凹部84は共に、上レール5内に摺動自在に装着される上枢支部8の一構成部材を成すランナー85に取り付けられることによって、設置されるようになっている。
この上レール5内に装着されるランナー85は、図4(a)に示すように、ランナー本体851と、上レール5の内部の下面(すなわち、突縁Tの裏面)上を移動自在とするローラー部852と、ランナー本体851の略中間部に設けられ軸方向に回転自在に設けられた吊下部853と、ランナー本体851の端部に設けられた嵌合突出部854とで構成されており、この嵌合突出部854の上部には凹み部855が設けられている。
ランナー85のうち吊元側にあるランナー85は、上レール5における吊元側の端部で移動できないように固定されるのであるが、その上レール5における吊元側の端部には、ランナー固定部材9が設置されている。
このランナー固定部材9は、図4(b)に示すように、断面略コ字形状で形成されており、ランナー85の嵌合突出部854が嵌入する被嵌合部91と、ランナー固定部材9を上レール5に挟持固定する固定板部92とが設けられている。被嵌合部91には、ランナー85の嵌合突出部854の抜け止めのための係止部93が被嵌合部91の上部から下方に向けて突設されており、この被嵌合部91にランナー85の嵌合突出部854が嵌入した際にランナー85に設けられた凹み部855に係止するようになっている。また、固定板部92は、ランナー固定部材9内部に設けられねじ部94を螺刻した軸部95に螺合して設置してあり、下方からドライバー等の工具によって軸部95を旋回させることによって、固定板部92が上下動自在になるように設置されている。さらに、固定板部92の下方にはストッパ部96が設けられており、この固定板部92を下方に移動させたときに、該固定板部92とストッパ部96とで挟持固定することができるようになっている。
このように構成された折戸を設置するには、以下の手順によって行なわれる。
まず、部屋に設けられたクローゼット等の収納空間の出入り口を形成する開口の周縁の大きさに合わせた矩形状の枠木を設置する。そして、上レール5内にランナー85をランナー本体851に設けられた嵌合突出部854が互いに上レール5端部を向くようにして2つ挿入する。このようにランナー85を内部に収容した状態の上レール5を、その枠木の上縁に埋設する。また、出入り口の下縁に(ランナー85の配設していない)下レール4を埋設して設置する。
上レール5の吊元側の端部には、ランナー固定部材9を固設する。ランナー固定部材9の固定板部92を、上レール5の開口から挿通できるように回動させた状態で、上レール5の開口(対向する突縁T間の隙間)を通して上方に向けて挿通する。その後、ランナー固定部材9の下方から、ドライバー等の工具によってランナー固定部材9に設けられた軸部95を旋回し、固定板部92とストッパ部96とで上レール5の突縁Tを挟持することで、上レール5に対してランナー固定部材9を固設する。
次に、下レール4の吊元側となる端部に本発明のピボット受け具Aを設置する。このピボット受け具Aを設置するに当たっては、ピボット受け具Aの本体部2における取着部23を、吊元側の下レール4端部側に位置させると共に、本体部2の凹溝部22側を下レール4の中央側に位置させるようにして、下レール4の開口を通して下レール4の底面に本体部2の裏面が当接するように設置される。そして本体部2を下レール4内に載置した後に、固定部材3の被取着部32をピボット受け具Aの取付溝部23aから成る一端部用取着部231に挿通したうえで、固定部材3の固設部31を床面に固定する。この固設部31は、収納空間側の床面(下レール4の端部のうちいずれの端部を吊元側とした場合であっても収納空間側の床面、すなわち、下レール4に対して一定の方向)に固設することが好ましい。このように下レール4に対して一定の方向(平面視で下レール4に対して直交、又は略直交する方向で、且つ、下レール4により分けられる前後の床面のうち、いずれか一方の床面)に固設部3を設置することで、リビング等の居住空間側から固設部31が見えないようにでき、外観の良好さを損なわないように設置することができる。なお、床面に固設部31を固着するに当たっては、ねじのような固着具を用いて固設するが、図1(a)(b)のようにレール4,5の端部には壁面Wが立設されている場合が多い。通常この場合、壁面Wとドライバー等の工具が干渉して作業効率を低下させてしまうが、本実施例では、固設部31に一端部吊元用取付孔311と他端部吊元用取付孔312とを穿設してあり、共用取付孔313と共に壁面Wに遠い方の一端部吊元用取付孔311を使用することで、壁面Wと工具との間隔を設けることができ、その結果、工具を使用する場合であっても壁面Wと工具が干渉することなく、作業効率を低下させることがないという利点も有している。
このように、ピボット受け具Aの本体部2に固定部材3を設置した後に、さらに、固定部材3の被取着部32の先端に形成されているU溝部34に、ねじのような固着具を挿通し、本体部2と固定部材3とを螺合して強固に固定する。
次に、折戸本体7を上下レール4,5の間に設置する。折戸本体7を設置するに当たって、作業し易い出入り口の中央にて作業する。まず、折戸本体7の下端に設けられたピボット1を、下レール4の開口に向けて挿通して設置する。そして、上レール5に取付けてある2つのランナー85を中央に手繰り寄せ、そのランナー85の吊下部853に、折戸本体7の上端に設けられた第1戸板側取付凹部82及び第2戸板側取付凹部84をそれぞれ設置する。このように、この折戸本体7に設けられた取付凹部82,84とランナー85とから成る各枢支部81,83と、各ピボット11,12により、上下レール4,5の間に折戸本体7がレール4,5に沿って摺動自在に設置される。
このように摺動自在に設置された折戸本体7をレール4,5の吊元側に移動させて押し込むことで、折戸本体7のピボット1がピボット受け具Aに設置されると共に、上枢支部8の移動が規制されて、折戸が完成する。
詳しく説明すると、下レール4においては、折戸本体7の下端に設けられた第1戸板側ピボット11が下レール4底面に弾接した状態を保ったままで、レール吊元側へ折戸本体7を移動し続けると、下レール4の吊元側の端部に設けられたピボット受け具Aの凹溝部22の先端に差し掛かる。下レール4の底面と凹溝部22とは滑らかに連続しているから、第1戸板側ピボット11が下レール4の底面から凹溝部22へと引っ掛ることなくスムーズに移動する。このとき、凹溝部22は凹没部21(すなわちレールの吊元側の端部側)に近づく程高くなるように傾斜を有しているから、第1戸板側ピボット11は吊元側に移動するにつれ、凹溝部22によって上方に押圧され、その付勢力に抗するようにして第1戸板側ピボット11が押し上げられる。そのまま、折戸本体7をレールの吊元側の端部に向けて移動をし続けると、凹没部21に差し掛かったときに、第1戸板側ピボット11が下方への付勢力に従って凹没部21に向けて押し下げられ、同時に、第1戸板側ピボット11が凹没部21に嵌入することになる。
このとき、仮に勢いよく折戸本体7をレールの吊元側の端部に向けて移動させた場合であっても、ピボット導入壁6が設置されているため、第1戸板側ピボット11がピボット導入壁6に当接し、ピボット1が凹没部21を乗り越える事態が生じない。つまり、確実に第1戸板側ピボット11を凹没部21に嵌め込むことができるようになっている。
また、上レール5においては、下レール4において第1戸板側ピボット11が凹没部21に嵌まり込むのと同時に、上レール5の吊元側にあるランナー85が、上レール5の吊元側の端部に固設されたランナー固定部材9に固着される。詳しくは、ランナー85が上レール5内を走行することで、折戸本体7が吊元側に移動し、そのまま移動を継続すると、ランナー85の端部に設けられた嵌合突出部854がランナー固定部材9の被嵌合部91の係止部93に当接する。その位置から折戸本体7をさらに押し込むと、嵌合突出部854が被嵌合部91の係止部93を上方に押し上げ、その後、この嵌合突出部854の上部に設けられた凹み部855に係止部93が係止され、ランナー85が固定される。
上述したような下レール4に配設されたピボット受け具Aは、吊元を上述したレール一端部側とは反対側の他端部とした場合であっても、同様に設置可能である。つまり、ピボット受け具Aの本体部2は、上述した設置状態とは180°回転させることになるが、このピボット受け具Aは線対称に形成されているため、同様に設置することができる。しかも、本体部2の取着部23を、本体部2の前後方向に亘るような取付溝部23aとし、その一方の半部を一端部用取着部231とすると共に、その他方の半部を他端部用取着部232としているから、固定部材3の被取着部32を一端部用取着部231の反対側の半部である他端部用取着部232に取り付けるだけで、ピボット受け具Aの本体部2を180°回転して設置し、且つ、固定部材3を収納空間側といった目立たない側の床面に固設することができる。さらに、固定部材3を固設するに当たっても、共用取付孔313と他端部吊元用取付孔312とを使用すれば、工具を使用する際に壁面Wと干渉して作業効率が低下することも防止できる。
このように、固定部材3を収納空間側の床面(平面視で下レール4に対して直交、又は略直交する方向で、且つ、下レール4により分けられる前後の床面のうち、目立たない側の床面)に設けるようにしているため、折戸の外観の良好さを損なわないばかりか、下レール4に孔加工を施す必要も無い。しかも、レール内における高さを必要としないので、高さの低い(薄い)レールに対しても使用できる。つまり、出入り口における枠木による突出高さを低くすることができたり、床面に直接下レール4を埋設して、床面と下レール4の上面とを面一状にしたりすることができる。その結果、いわゆるバリアフリー仕様にも対応することができる。
また、本発明の構成によれば凹溝部22を長く形成できるので、その底面部221の傾斜を緩やかなものとすることができ、その結果、ピボット1の移動におけるスムーズさを損なわず、簡単且つ容易にピボット1を凹没部21に導入することができる。
以上、本発明に係る折戸を、いわゆる片開き構造の折戸を用いて説明したが、特に限定されるものではなく、本発明のピボット受け具Aを、折戸本体7を左右一対の両開き構造としたものに適用することができるのは勿論のことである。
なお、ピボット受け具Aは、本体部2及び固定部材3を、共に金属から成る金具で形成してもよいし、本体部2を樹脂で形成してもよく、特に限定されない。また、上枢支部8の構成は特に本実施例のものに限定されるものではない。
また、本実施例のピボット1は、円柱部13と鍔部14とで構成されているが、円柱部13だけで構成されていてもよく、特に限定されるものではない。さらに言えば、本実施例では、円柱部13の下端が下レール4の底面に弾接するように設置されているが、鍔部14の下面が下レール4の上面に弾接し、且つ、円柱部13と下レール4の底面に僅かに隙間が生じるように構成してもよい。そうすれば、凹溝部22の先端と下レール4の底面に僅かに段差が生じた場合であっても、ピボット1がスムーズに凹溝部22に乗り上げることができるようになる。
本発明の一実施形態を示しており(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 同上の本体部を説明する図であり(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 同上の固定部材を説明する図であり(a)は上面図であり、(b)は側面図である。 同上の上枢支部の一構成部材を説明する図であり、(a)はランナーの側面図であり、(b)はランナー固定部材の側面図である。 同上の折戸の全体斜視図である。 従来のピボット受け具の側断面図である。 従来のピボット受け具の斜視図である。
符号の説明
1 ピボット
2 本体部
21 凹没部
22 凹溝部
221 底面部
222 突片部
23 取着部
23a 取付溝部
231 一端部用取着部
232 他端部用取着部
3 固定部材
31 固設部
311 一端部吊元用取付孔
312 他端部吊元用取付孔
313 共用取付孔
32 被取着部
34 U溝部
4 下レール
6 ピボット導入壁
61 凸壁
H 固着具挿通孔
W 壁面

Claims (3)

  1. 折戸に設けられた吊元側のピボットを回動自在に枢支する本体部と、
    該本体部を下レールの一方または他方の端部内に位置させた状態で床面に固定され、これにより該本体部を床面に固定する固定部材
    を備え、
    前記固定部材が前記下レールに対して前後方向のうちの一定の方向に固定して設けられており
    前記本体部は、
    前記ピボットの下端が嵌まり込むと共に前記ピボットを回転自在に支持する凹没部と、
    この凹没部よりも前記下レールの中央側に位置して設けられ前記ピボット先端を前記下レール底面から前記凹没部へ導入する凹溝部と、
    前記凹没部よりも前記下レールの吊元側の端部側に位置して設けられ前記固定部材に接続される取着部と
    有しており
    前記本体部の前記取着部側を前記下レールの端部側に位置させると共に前記本体部の前記凹溝部側を前記下レールの中央側に位置させるようにして設置される折戸のピボット受け金具であって、
    前記取着部は、
    前記下レールの一方の端部に設置するための一端部用取着部と、
    前記下レールの他方の端部に設置するための他端部用取着部と、
    から成り、
    前記取着部は、前記本体部の前後方向の全長に亙って形成され前記一端部用取着部及び前記他端部用取着部を形成する取付溝部により構成されており、
    前記固定部材は、前記床面に固定される固設部と、前記取付溝部に側方から挿入することで前記本体部を固定する被取着部とを有している
    ことを特徴とする折戸のピボット受け金具。
  2. 前記凹没部には、凹溝部が設けられた位置と対向する位置にピボット導入壁を設置して成る
    ことを特徴とする請求項1に記載の折戸のピボット受け金具。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の折戸のピボット受け金具を備えた折戸であって、
    出入り口の上縁に設けられた上レールと、
    出入り口の下縁に設けられた下レールと、
    上レールと下レールとの間に設けられて前記出入り口を開閉自在とする折戸本体と、
    折戸本体の吊元側の下端部及び戸先側の下端部に設けられて下レールに摺動自在に設けられたピボットと、
    折戸本体の吊元側の上端部及び戸先側の上端部に設けられて上レールに摺動自在に設けられた上枢支部と、
    を備え、
    上レールの吊元側の端部において吊元側の上枢支部を移動不能にして折戸本体を枢支すると共に、吊元側のピボットを上記ピボット受け金具の凹没部に回転自在に支持させて成る
    ことを特徴とする折戸のピボット受け金具を備えた折戸。
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