JP4572369B2 - 光素子及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、光素子及びその製造方法に関する。
面発光型半導体レーザは、環境温度により光出力が変動するという特性を有する。このため、面発光型半導体レーザを用いた光素子においては、面発光型半導体レーザから出射されるレーザ光の一部を検出して光出力値をモニタするための光検出機能が備えられている場合がある。例えば、面発光型半導体レーザ上にフォトダイオード等の光検出部を設けることにより、面発光型半導体レーザから出射されるレーザ光の一部を同一素子内でモニタすることができる。例えば、特開2000−183444号公報には、分離絶縁層を介して面発光型半導体レーザとフォトダイオードが分離している、いわゆる4端子構造の光素子が開示されている。この分離絶縁層の形成方法として、CVD法等によりSiOを堆積することが知られているが、その場合、分離絶縁層上に光検出部を形成するためのエピタキシャル成長を行わなければならず、良好な特性が得られる膜質を形成することは難しい。また、AlAs酸化物により分離絶縁層を形成することが知られているが、かかる酸化物は脆いため薄く形成せざるを得ず、これにより大きな寄生容量が発生し、面発光型半導体レーザの高周波特性が劣化するという問題がある。
特開2000−183444号公報
本発明の目的は、良好な高周波特性を有する光素子及びその製造方法を提供することにある。
(1)本発明に係る光素子は、
基板と、
前記基板の上方に、該基板側から設けられた、第1半導体層と、活性層と、第2半導体層と、を含む発光部と、
前記発光部の上方に設けられた分離層と、
前記分離層の上方に、該分離層側から設けられた、第1コンタクト層と、光吸収層と、第2コンタクト層と、を含む光検出部と、
を含み、
前記分離層は、少なくとも前記第1半導体層、前記活性層及び前記第2半導体層の半導体材料よりもバンドギャップが大きい他の半導体材料により形成されている。
本発明によれば、分離層は、少なくとも第1半導体層、活性層及び第2半導体層の半導体材料よりもバンドギャップが大きい他の半導体材料により形成されている。そのため、第2半導体層、分離層及び第1コンタクト層により寄生容量が発生した場合であっても、分離層の比誘電率を小さくして寄生容量の低減を図ることができる。また、分離層は、半導体材料により形成されているので、AlAs酸化物などの絶縁層に比べて機械的な脆さがなく、例えば比較的容易に厚く形成することができ、こうすることで寄生容量のさらなる低減を図ることができる。
なお、本発明において、特定のA層の上方にB層が設けられているとは、A層上に直接B層が設けられている場合と、A層上に他の層を介してB層が設けられている場合と、を含むものとする。このことは、以下の発明においても同様である。
(2)この光素子において、
前記発光部、前記分離層及び前記光検出部を構成する全ての層は、エピタキシャル成長により形成されていてもよい。
これによれば、発光部、分離層及び光検出部を構成する全ての層がエピタキシャル成長により形成されるので、良好な特性が得られる膜質を容易に形成することができる。
(3)この光素子において、
前記第1半導体層、前記活性層及び前記第2半導体層のそれぞれは、AlGaAs層を含み、
前記分離層は、GaAsP層又はInGaP層を含んでもよい。
(4)この光素子において、
前記発光部は、面発光型半導体レーザとして機能し、
前記第1半導体層は、第1ミラーであり、
前記第2半導体層は、第2ミラーであってもよい。
(5)本発明に係る光素子の製造方法は、
(a)基板の上方に、少なくとも、第1半導体層、活性層、第2半導体層、分離層、第1コンタクト層、光吸収層、及び第2コンタクト層を形成するための複数の半導体層を順にエピタキシャル成長させること、
(b)パターニングにより、前記第2コンタクト層及び前記光吸収層を形成すること、
(c)パターニングにより、前記第1コンタクト層及び前記分離層を形成すること、
(d)パターニングにより、前記第2半導体層及び前記活性層を形成すること、
を含み、
前記(a)工程において、前記分離層を形成するための半導体層は、少なくとも前記第1半導体層、前記活性層及び前記第2半導体層の半導体材料よりもバンドギャップが大きい他の半導体材料によりエピタキシャル成長によって形成される。
本発明によれば、第2半導体層、分離層及び第1コンタクト層により寄生容量が発生した場合であっても、分離層の比誘電率を小さくして寄生容量の低減を図ることができる。また、分離層を形成するための半導体層も、他の半導体層と同様にエピタキシャル成長により形成することができる。そのため、基板上に格子整合を図りながら全ての層を積層できるため、良好な膜質を得るとともに、製造プロセスの容易化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(光素子)
図1は、本発明を適用した実施の形態に係る光素子の断面図である。光素子100は、基板110と、発光部120と、分離層130と、光検出部140と、を含む。
基板110は、例えば半導体基板(例えばn型GaAs基板)である。基板110上に、発光部120、分離層130及び光検出部140が順に積層されている。発光部120及び光検出部140は、同一基板(同一チップ)に支持され、モノリシック構造をなしている。
1.発光部
発光部120は、基板110上に設けられている。発光部120は、基板110側から設けられた、第1半導体層122と、活性層124と、第2半導体層128と、を含む。第1半導体層122、活性層124及び第2半導体層128は、いずれも半導体材料(化合物半導体材料)により形成されている。なお、本実施の形態では、発光部120が面発光型半導体レーザとして機能する場合について説明する。発光部120は、垂直共振器を有する。
第1半導体層122は、例えば、n型Al0.9Ga0.1As層とn型Al0.15Ga0.85As層とを交互に積層した40ペアの分布反射型多層膜ミラー(第1ミラー)である。活性層124は、例えば、GaAsウエル層とAl0.3Ga0.7Asバリア層からなり、ウエル層が3層で構成される量子井戸構造を含む。第2半導体層128は、例えば、p型Al0.9Ga0.1As層とp型Al0.15Ga0.85As層とを交互に積層した25ペアの分布反射型多層膜ミラー(第2ミラー)である。なお、第2半導体層128の最上層は、Al組成の小さいほう(Al0.15Ga0.85As層)であることが好ましい。こうすることで、第2半導体層128の上面に設けられる第2電極152とのオーミック接触を良好に図ることができる。なお、第1半導体層122、活性層124及び第2半導体層128の各組成及び層数は限定されるものではない。
第1半導体層122は、Si,Seなどがドーピングされることによりn型(第1導電型)に形成され、第2半導体層128は、C,Zn,Mgなどがドーピングされることによりp型(第2導電型)に形成されている。したがって、p型の第2半導体層128、不純物がドーピングされていない活性層124、及びn型の第1半導体層122によって、pinダイオードが形成されている。
また、発光部120のうち、第2半導体層128から第1半導体層122の途中にかけての部分が、第2半導体層128の上面からみて円形の形状にエッチングされて柱状部121が形成されている。柱状部121は、円形状に限らず、四角形状などのその他の形状であってもよい。
さらに、第2半導体層128を構成する層のうち、活性層124に近い領域に、絶縁層126が形成されている。絶縁層126は、電流経路を規制する電流狭搾層として機能する。絶縁層126は、例えば発光部120の平面形状の周縁に沿ってリング形状に形成されている。絶縁層126は、例えば酸化アルミニウムであり、AlGaAs層を酸化することにより形成することができる。
発光部120には、駆動用の第1及び第2電極150,152が形成されている。
第1電極150は、基板110の裏面(第1半導体層122とは反対側の面)に形成され、第1半導体層122に電気的に接続されている。あるいは、第1電極150は、第1半導体層122に形成されていてもよい。その場合、第1電極150は、第1半導体層122の上面であって柱状部121の外側の領域に形成してもよい。第1電極150は、例えばAuGeの合金(又はGe)とAuとの積層膜から形成することができる。
第2電極152は、第2半導体層128に電気的に接続され、例えば第2半導体層128の上面に形成されていてもよい。第2電極152は、第2半導体層128(柱状部121)の上面の端部に沿ってリング形状に形成されている。少なくとも第2半導体層128のうち第2電極152により囲まれた領域内が光の経路となる。第2電極152は、例えばPt(又はAuZnの合金)とAuとの積層膜から形成することができる。
第1及び第2電極150,152によって、活性層124に電流を流すことができる。なお、第1及び第2電極150,152の材料は、上述に限定されず、例えば密着性強化や拡散防止などの観点から、Cr,Ti,Ni,Au又はPtなどの金属やこれらの合金などを利用してもよい。
2.分離層
分離層130は、発光部120(詳しくは第2半導体層128)上に設けられている。分離層130は、発光部120と光検出部140の間に設けられ、両者を電気的に分離する。分離層130により、発光部120の第2電極152と、光検出部140の第3電極154との短絡を防止し、光素子100の4端子構造が実現可能になる。
分離層130は、少なくとも第1半導体層122、活性層124及び第2半導体層128の半導体材料よりもバンドギャップが大きい他の半導体材料(構成元素の異なる半導体材料)により形成されている。上述したように、第1半導体層122、活性層124及び第2半導体層128がAlGaAs系材料からなる場合、分離層130は、AlGaAs系材料よりもバンドギャップが大きい性質を有する材料系により形成されている。分離層130としてバンドギャップが大きい半導体材料を使用することで、比誘電率を小さくすることができる。分離層130は、例えばGaAsP(ガリウムヒ素リン)層又はInGaP(インジウムガリウムリン)層などの化合物半導体層であってもよい。上述のGaAsP又はInGaPのそれぞれの組成比は限定されるものではない。これらの半導体材料の場合、比誘電率がε=9程度となり、AlGaAs系材料(比誘電率ε=12程度)に比べて比誘電率(すなわち寄生容量)を3/4に低減することができる。なお、分離層130は、単層であってもよいし、複数層であってもよい。分離層130が複数層からなる場合、それぞれの層の構成元素又は組成比を異なるように形成してもよい。
また、分離層130の半導体材料は、光素子100を構成する半導体材料のうち、最もバンドギャップが大きくてもよい。すなわち、分離層130は、後述の光検出部140を構成する第1コンタクト層142、光吸収層144及び第2コンタクト層146の半導体材料よりもバンドギャップが大きくてもよい。なお、分離層130は、半導体特性を示すもの(酸化物などの絶縁層を除くもの)であれば、その構成元素及び組成比は限定されない。
分離層130は、エピタキシャル成長により形成されている。基板110上に、発光部120、分離層130及び光検出部140を構成する全ての層がエピタキシャル成長により形成されている。言い換えれば、分離層130は、基板110(第1半導体層122、活性層124及び第2半導体層128)と格子整合が図れる半導体材料により形成されている。上述のGaAsP層又はInGaP層は、AlGaAs層と格子定数がほぼ同程度であるので格子整合を図ることができる。なお、かかる格子整合は、エピタキシャル成長により積層できる程度に各層の格子定数が同一又は近似していることを意味する。
これによれば、発光部120、分離層130及び光検出部140を構成する全ての層がエピタキシャル成長により形成されるので、良好な特性が得られる膜質を容易に形成することができる。
3.光検出部
光検出部140は、分離層130上に設けられている。光検出部140は、分離層130側から設けられた、第1コンタクト層142と、光吸収層144と、第2コンタクト層146と、を含む。第1コンタクト層142、光吸収層144及び第2コンタクト層146は、いずれも半導体材料(化合物半導体材料)により形成されている。なお、本実施の形態では、光検出部140がpin型フォトダイオードとして機能する場合について説明する。
例えば、第1コンタクト層142はn型GaAs層により形成され、光吸収層144は不純物が導入されていないGaAs層により形成され、第2コンタクト層146はp型GaAs層により形成されている。第1コンタクト層142は、Si,Seなどがドーピングされることによりn型(第1導電型)に形成され、第2コンタクト層146は、C,Zn,Mgなどがドーピングされることによりp型(第2導電型)に形成されている。したがって、p型の第2コンタクト層146、不純物がドーピングされていない光吸収層144、及びn型の第1コンタクト層142によって、pinダイオードが形成されている。
また、光検出部140のうち、第2コンタクト層146から光吸収層144にかけての部分が、第2コンタクト層146の上面からみて円形の形状にエッチングされて柱状部141が形成されている。柱状部141は、円形状に限らず、四角形状などのその他の形状であってもよい。
光検出部140には、駆動用の第3及び第4電極154,156が形成されている。
第3電極154は、第1コンタクト層142の上面に形成され、例えば第1コンタクト層142の上面であって柱状部141の外側の領域に形成されている。第3電極154は、分離層130により、第2電極152との電気的導通が遮断されている。第3電極154は、第1コンタクト層142の上面の端部に沿ってリング形状に形成されている。
第4電極156は、第2コンタクト層146に電気的に接続され、例えば第2コンタクト層146の上面に形成されていてもよい。第4電極156は、第2コンタクト層146(柱状部141)の上面の端部に沿ってリング形状に形成されている。第2コンタクト層146(光検出部140)の上面のうち、第4電極156により囲まれた領域は、光学面148となっている。第4電極156の内側の幅(すなわち光学面148の幅)は、上述した電流狭搾層として機能する絶縁層126の内側の幅よりも小さい。光学面148は、絶縁層126の内側の領域を含む大きさに形成されている。これによって、発光部120により生じた光を効率良く出射することができる。
なお、第3電極154は第1電極150と同一の材質により形成することができ、第4電極156は第2電極152と同一の材質により形成することができる。
上述の光素子100では、発光部120のn型第1半導体層122及びp型第2半導体層128、並びに光検出部140のn型第1コンタクト層142及びp型第2コンタクト層146により、全体としてnpnp構造が構成されている。
上述の光素子100では、発光部120の光出力を光検出部140により検出し、この検出結果を発光部120にフィードバックすることにより、発光部120に流れる電流値(光出力値)を制御する。光検出部140は、発光部120により生じた光の出力をモニタする機能を有する。具体的には、光検出部140は、発光部120により生じた光を電流に変換し、かかる電流値に基づいて発光部120により生じた光の出力値を検出する。
なお、光検出部140は、発光部120の光出力をモニタする機能に加えて、さらに、外部光(上方向からの光)を取り込む受光部としての機能を兼ねていてもよい。その場合、光検出部140の光学面148から光が入射される。
上述の光素子100の動作方法の一例について説明する。まず、第1及び第2電極150,152を介して、発光部120のpinダイオードの順方向に電圧を印加し、発光部120の活性層124において、電子と正孔の再結合が起こり、かかる再結合により発光が生じる。そこで生じた光が第1及び第2半導体層122,128の間を往復する際に誘導放出が起こり、光の強度が増幅される。光利得が光損失を上まわると、レーザ発振が起こり、第2半導体層128の上面からレーザ光が出射し、分離層130、第1コンタクト層142を通過し、光吸収層144に入射される。この入射光の一部が光吸収層144において吸収される結果、光吸収層144において光励起が生じ、電子及び正孔が生じる。そして、外部から印加された電界により、電子は第3電極154に、正孔は第4電極156にそれぞれ移動する。その結果、光検出部140において、第1コンタクト層142(第3電極154)から第2コンタクト層146(第4電極156)の方向に電流が生じる。この電流値を測定することにより、発光部120の光出力を検出することができる。
本実施の形態に係る光素子によれば、分離層130は、少なくとも第1半導体層122、活性層124及び第2半導体層128の半導体材料よりもバンドギャップが大きい他の半導体材料により形成されている。そのため、第2半導体層128、分離層130及び第1コンタクト層142により寄生容量が発生した場合であっても、分離層130の比誘電率を小さくして寄生容量の低減を図ることができる。また、分離層130は、半導体材料により形成されているので、AlAs酸化物などの絶縁層に比べて機械的な脆さがなく、例えば比較的容易に厚く形成することができ、こうすることで寄生容量のさらなる低減を図ることができる。したがって、良好な高周波特性を有する光素子を提供することができる。
なお、本発明において、発光部120は、面発光型半導体レーザに限定されず、その他の発光部(例えば半導体発光ダイオードや有機LED)に適用することができる。また、上述の各半導体において、p型とn型を入れ替えてもよい。
(光素子の製造方法)
図2〜図5は、本発明を適用した実施の形態に係る光素子の製造方法を示す図である。
(1)図2に示すように、基板110(例えばn型GaAs基板)上に、複数の半導体層122a〜146aをエピタキシャル成長により形成する。複数の半導体層122a〜146aは、上述の第1半導体層122、活性層124、第2半導体層128、分離層130、第1コンタクト層142、光吸収層144、及び第2コンタクト層146を形成するためのものであり、半導体材料及びその組成などは上述した通りである。
なお、第2半導体層128を形成するための半導体層128aを成長させるときに、活性層124近傍の少なくとも1層を、AlAs層又はAl組成が0.95以上のAlGaAs層に形成する。この層は後に酸化され、電流狭窄層として機能する絶縁層126となる(図1参照)。
エピタキシャル成長を行う際の温度は、成長方法や原料、基板110の種類、あるいは形成するそれぞれの半導体層の種類、厚さ、及びキャリア密度によって適宜決定されるが、一般に、450℃〜800℃であるのが好ましい。また、エピタキシャル成長を行う際の所要時間も、温度と同様に適宜決定される。また、エピタキシャル成長させる方法としては、有機金属気相成長(MOVPE:Metal-Organic Vapor Phase Epitaxy)法や、MBE(Molecular Beam Epitaxy)法、あるいはLPE(Liquid Phase Epitaxy)法などを用いることができる。
本実施の形態によれば、分離層130を形成するための半導体層130aも、他の半導体層と同様にエピタキシャル成長により形成することができる。そのため、基板110上に格子整合を図りながら全ての層を積層できるため、良好な膜質を得るとともに、製造プロセスの容易化を図ることができる。
また、分離層130を形成するための半導体層130aは、少なくとも第1半導体層122、活性層124及び第2半導体層128の半導体材料よりもバンドギャップが大きい他の半導体材料(構成元素の異なる半導体材料)により形成する。分離層130の具体的な半導体材料は上述した通りである。
(2)次に、図3及び図4に示すように、光検出部140及び分離層130をパターニングにより形成する。
まず、図3に示すように、半導体層146a,144aをパターニングすることにより、第2コンタクト層146及び光吸収層144を形成する。詳しくは、最上層の半導体層146a上にフォトリソグラフィ技術によりパターニングされたレジスト層R10を形成し、その後、レジスト層R10をマスクとしてエッチング(例えばドライエッチング又はウエットエッチング)し、レジスト層R10により被覆された部分を残す。エッチングは、半導体層142aが露出するまで進行させる。こうして形成された光吸収層144及び第2コンタクト層146は、光検出部140の柱状部141となる(図1参照)。光吸収層144及び第2コンタクト層146は、同一平面形状に形成してもよい。
次に、図4に示すように、半導体層142a,130aをパターニングすることにより、第1コンタクト層142及び分離層130を形成する。詳しくは、上述したフォトリソグラフィ技術によりレジスト層R20を半導体層142a上に形成し、レジスト層R20をマスクとしてエッチング(例えばドライエッチング又はウエットエッチング)する。ウエットエッチングを使用する場合、半導体層142a,130aの各エッチングレートが異なる場合には、複数のエッチャントを使用してもよい。例えば、半導体層142aを第1エッチャント(例えばアンモニア過水)によりウエットエッチングし、半導体層130aを第2エッチャント(例えばフッ酸)によりウエットエッチングしてもよい。その場合、第1エッチャントは、半導体層142a(例えばGaAs層)に対するエッチングレートのほうが、半導体層130aのエッチングレートよりも大きい性質を有する。また、第2エッチャントは、半導体層130aに対するエッチングレートのほうが、半導体層128a(例えばAlGaAs層(特にAl組成の小さいほうのAlGaAs層))に対するエッチングレートよりも大きい性質を有する。こうすることで、半導体層128aの面が露出した時点で、正確かつ容易にエッチングの進行を止めることができる。なお、第1コンタクト層142及び分離層130は、同一平面形状に形成してもよい。
(3)次に、図5に示すように、発光部120をパターニングにより形成する。
詳しくは、半導体層128a,124aをパターニングすることにより、第2半導体層128及び活性層124を形成する。その場合、半導体層122aも同時にパターニングし、第1半導体層122を形成してもよい。具体的には、上述したフォトリソグラフィ技術により、レジスト層R30を半導体層128a上に形成し、レジスト層R30をマスクとしてエッチング(例えばドライエッチング又はウエットエッチング)する。エッチングは、第1半導体層122の一部をさらに除去するまで進行させてもよい。これにより、例えば、第1半導体層122のうち、Al組成の小さいほうのAlGaAs層を露出させてもよい。こうして形成された第2半導体層128、活性層124及び第1半導体層122の一部は、発光部120の柱状部121となる。第2半導体層128及び活性層124は、同一平面形状に形成してもよい。
なお、上述の(2)及び(3)のパターニング工程の順番は限定されるものではなく、例えば、基板110に近い側から順番にパターニングしてもよい。
(4)次に、例えば400℃程度の水蒸気雰囲気中に、上記工程により発光部120、分離層130及び光検出部140が形成された基板110を投入することにより、第2半導体層128中のAl組成の高い層を側面から酸化して、絶縁層126を形成する。酸化レートは、炉の温度、水蒸気の供給量、酸化すべき層のAl組成及び膜厚に依存する。発光部120に絶縁層126を有する場合、駆動する際に絶縁層126が形成されていない部分(酸化されていない部分)のみに電流が流れる。したがって、酸化により絶縁層126を形成する工程において、絶縁層126の形成領域を制御することにより、電流密度の制御が可能となる。
(5)その後、第1から第4電極150〜156を所定領域に形成する。電極の形成領域及び材質などは上述した通りである。電極の形成方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタ法又はメッキ法により少なくとも1層の導電層を形成し、その後、リフトオフ法により導電層の一部を除去してもよい。電極形成後に、例えば400℃前後の温度により数分間にわたり、アニール処理を行ってもよい。なお、リフトオフ法のかわりに、ドライエッチング法を適用してもよい。
こうして、図1に示すように光素子100を製造することができる。本実施の形態に係る光素子の製造方法によれば、上述したように、寄生容量の低減を図ることにより、良好な高周波特性を有する光素子を製造することができる。また、基板110に、発光部120、分離層130及び光検出部140を構成する全ての半導体層を一括してエピタキシャル成長させた後に、それぞれの半導体層のパターニング工程を行うので、例えばエピタキシャル成長工程とパターニング工程とを交互に繰り返し行う場合に比べて製造プロセスの容易化が図れる。
なお、本実施の形態に係る面発光型装置の製造方法は、上述の面発光型装置の説明から導き出せる内容を含む。
本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。
本発明の実施の形態に係る光素子の断面図。 本発明の実施の形態に係る光素子の製造方法を示す図。 本発明の実施の形態に係る光素子の製造方法を示す図。 本発明の実施の形態に係る光素子の製造方法を示す図。 本発明の実施の形態に係る光素子の製造方法を示す図。
符号の説明
100…光素子 110…基板 120…発光部 121…柱状部
122…第1半導体層 124…活性層 126…絶縁層 128…第2半導体層
130…分離層 140…光検出部 141…柱状部 142…第1コンタクト層
144…光吸収層 146…第2コンタクト層 148…光学面 150…第1電極
152…第2電極 154…第3電極 156…第4電極

Claims (2)

  1. 基板と、
    前記基板の上方に、該基板側から設けられた、第1半導体層と、活性層と、第2半導体層と、を含む発光部と、
    前記発光部の上方に設けられた分離層と、
    前記分離層の上方に、該分離層側から設けられた、第1コンタクト層と、光吸収層と、第2コンタクト層と、を含む光検出部と、
    を含み、
    前記基板は、n型GaAs基板であり、
    前記第1半導体層は、n型Al 0.9 Ga 0.1 As層とn型Al 0.15 Ga 0.85 As層とを交互に積層した分布反射型多層膜ミラーであり、
    前記活性層は、GaAsウエル層とAl 0.3 Ga 0.7 Asバリア層で構成される量子井戸構造を含み、
    前記第2半導体層は、p型Al 0.9 Ga 0.1 As層とp型Al 0.15 Ga 0.85 As層とを交互に積層した分布反射型多層膜ミラーであり、
    前記第2半導体層の最上層は、前記p型Al 0.15 Ga 0.85 As層であり、
    前記分離層は、GaAsP層又はInGaP層を含み
    前記第1コンタクト層は、n型GaAs層であり、
    前記光吸収層は、不純物が導入されていないGaAs層であり、
    前記第2コンタクト層は、p型GaAs層であり、
    前記基板、前記第1半導体層、前記活性層、前記第2半導体層、前記分離層、前記第1コンタクト層、前記光吸収層、および前記第2コンタクト層を構成するすべての層は、エピタキシャル成長により形成されており、
    前記発光部は、面発光型半導体レーザとして機能する、光素子。
  2. (a)基板の上方に、第1半導体層、活性層、第2半導体層、分離層、第1コンタクト層、光吸収層、及び第2コンタクト層を形成するための複数の半導体層を順にエピタキシャル成長させること、
    (b)パターニングにより、前記第2コンタクト層及び前記光吸収層を形成すること、
    (c)パターニングにより、前記第1コンタクト層及び前記分離層を形成すること、
    (d)パターニングにより、前記第2半導体層及び前記活性層を形成すること、
    を含み、
    前記基板は、n型GaAs基板であり、
    前記第1半導体層は、n型Al 0.9 Ga 0.1 As層とn型Al 0.15 Ga 0.85 As層とを交互に積層した分布反射型多層膜ミラーであり、
    前記活性層は、GaAsウエル層とAl 0.3 Ga 0.7 Asバリア層で構成される量子井戸構造を含み、
    前記第2半導体層は、p型Al 0.9 Ga 0.1 As層とp型Al 0.15 Ga 0.85 As層とを交互に積層した分布反射型多層膜ミラーであり、
    前記第2半導体層の最上層は、前記p型Al 0.15 Ga 0.85 As層であり、
    前記分離層は、GaAsP層又はInGaP層を含み
    前記第1コンタクト層は、n型GaAs層であり、
    前記光吸収層は、不純物が導入されていないGaAs層であり、
    前記第2コンタクト層は、p型GaAs層であり、
    前記基板、前記第1半導体層、前記活性層、前記第2半導体層、前記分離層、前記第1コンタクト層、前記光吸収層、および前記第2コンタクト層を構成するすべての層は、エピタキシャル成長により形成されており、
    前記発光部は、面発光型半導体レーザとして機能する、光素子の製造方法。
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