JP2019033210A - 面発光レーザ - Google Patents
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Abstract
【課題】第1コンタクト層と活性層との間の電気抵抗を低減できる面発光レーザを提供する。【解決手段】面発光レーザは、基板と、前記基板上に設けられ、分布ブラッグ反射のための第1積層と、前記基板上に設けられた活性層と、前記基板上に設けられた第1コンタクト層と、前記第1コンタクト層の上面に接触を成す第1オーミック電極と、を備え、前記基板、前記活性層、前記第1コンタクト層、及び前記第1積層は、第1軸の方向に順に配列される。【選択図】図2
Description
本発明は、面発光レーザに関する。
特許文献1は、面発光レーザを開示する。
図11は、特許文献1に記載された面発光レーザの断面を示す図である。この面発光レーザ100は、GaAs基板101と、GaAs基板101上に設けられた下部多層反射膜102と、下部多層反射膜102上に設けられたn型コンタクト層103と、n型コンタクト層103上に設けられたスペーサ層104と、スペーサ層104上に設けられた活性層105と、活性層105上に設けられた電流狭窄層106と、電流狭窄層106上に設けられた上部多層反射膜107と、上部多層反射膜107上に設けられたp型コンタクト層108と、p型コンタクト層108上に設けられたp型オーミック電極109とを備える。スペーサ層104、活性層105、電流狭窄層106、上部多層反射膜107、及びp型コンタクト層108は、メサ部120を構成している。n型オーミック電極110は、n型コンタクト層上に設けられている。
図11に示される面発光レーザでは、p型コンタクト層108からの電流が、上部分布ブラッグ反射構造として働く上部多層反射膜107を介して活性層に到達する。この電流は、上部分布ブラッグ反射構造を最上部から最下部までの経路を流れる。電流経路の短縮は、コンタクト層と活性層との間の電気抵抗を下げることに有効である。
本発明の一側面は、このような問題点に鑑みてなされたものであり、コンタクト層と活性層との間の電気抵抗を低減できる面発光レーザを提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る面発光レーザは、基板と、前記基板上に設けられ、分布ブラッグ反射のための第1積層と、前記基板上に設けられた活性層と、前記基板上に設けられた第1コンタクト層と、前記第1コンタクト層の上面に接触を成す第1オーミック電極と、を備え、前記基板、前記活性層、前記第1コンタクト層、及び前記第1積層は、第1軸の方向に順に配列され、前記第1コンタクト層の前記上面は、前記第1軸に交差する第1基準面に沿って延在する。
本発明の上記の目的および他の目的、特徴、並びに利点は、添付図面を参照して進められる本発明の好適な実施の形態の以下の詳細な記述から、より容易に明らかになる。
本発明の一側面に係る面発光レーザによれば、コンタクト層と活性層との間の電気抵抗を低減できる。
引き続き、いくつかの具体例を説明する。
具体例に係る面発光レーザは、(a)基板と、(b)前記基板上に設けられ、分布ブラッグ反射のための第1積層と、(c)前記基板上に設けられた活性層と、(d)前記基板上に設けられた第1コンタクト層と、(e)前記第1コンタクト層の上面に接触を成す第1オーミック電極と、を備え、前記基板、前記活性層、前記第1コンタクト層、及び前記第1積層は、第1軸の方向に順に配列される。
面発光レーザによれば、第1オーミック電極からのキャリアは、第1軸の方向に順に配列される基板、活性層、第1コンタクト層、及び第1積層を含む半導体領域内において、第1積層を経由することなく、第1コンタクト層を介して活性層に到達できる。第1コンタクト層の上面は、第1軸に交差する第1基準面に沿って延在し、第1オーミック電極を搭載できる。
具体例に係る面発光レーザは、前記基板と前記活性層との間に設けられ、分布ブラッグ反射のための第2積層と、前記基板と前記活性層との間に設けられた第2コンタクト層と、前記第2コンタクト層の上面に接触を成す第2オーミック電極と、を備える。
面発光レーザによれば、第1オーミック電極からのキャリアは、基板と活性層との間に設けられた第2コンタクト層を含む半導体領域内において、第2コンタクト層を介して活性層に到達できる。第2コンタクト層の上面は、第1軸に交差する第2基準面に沿って延在し、第2オーミック電極を搭載できる。
具体例に係る面発光レーザでは、前記第1積層がアンドープ半導体を含む。
面発光レーザによれば、第1積層のアンドープ半導体は第1コンタクト層から活性層へのキャリアの流れを妨げない。
具体例に係る面発光レーザでは、前記第2コンタクト層が前記第2積層と前記活性層との間に設けられ、前記第2積層がアンドープ半導体を含む。
面発光レーザによれば、第2積層のアンドープ半導体は第2コンタクト層から活性層へのキャリアの流れを妨げない。
具体例に係る面発光レーザでは、前記第1コンタクト層は、前記第1積層を搭載する第1部分と、前記第1コンタクト層の前記上面を有する第2部分とを有し、前記第1部分のドーパント濃度が、前記第2部分のドーパント濃度よりも低い部分を含む。
面発光レーザによれば、第1コンタクト層に第1部分及び第2部分を設けることにより、レーザ光が伝搬する第1積層から、高い濃度のドーパントを有し第1積層を搭載しない第2部分を離すことができる。
本発明の知見は、例示として示された添付図面を参照して以下の詳細な記述を考慮することによって容易に理解できる。引き続いて、添付図面を参照しながら、面発光レーザ、面発光レーザを作製する方法に係る実施形態を説明する。可能な場合には、同一の部分には同一の符号を付する。
図1は、本発明の一実施形態に係る面発光レーザを示す平面図である。図2は、図1に示されたII−II線に沿って取られた断面において面発光レーザを模式的に示す図である。図3は、図2において符合BOXによって示された面発光レーザ1Aを示す拡大図である。図8は、実施例1に係る面発光レーザ1Aの断面を示す図である。図9は、実施例2に係る面発光レーザ1Bの断面を模式的に示す図である。図10は、実施例3に係る面発光レーザ1Cの断面を模式的に示す図である。本実施形態の面発光レーザ(1A、1B、1C)は、垂直共振型の構造を備える。本実施形態の面発光レーザを説明する。
面発光レーザ(1A、1B、1C)は、基板10と、基板10上に設けられ上部分布ブラッグ反射器に含まれる第1積層16、基板10上に設けられた活性層13、及び基板10上に設けられた第1コンタクト層15を備える。基板10、活性層13、第1コンタクト層15、及び第1積層16は、第1軸Ax1の方向に順に配列される。
面発光レーザ(1A、1B、1C)によれば、第1コンタクト層15に接触を成す第1オーミック電極31からのキャリアは、第1軸Ax1の方向に順に配列される基板10、活性層13、第1コンタクト層15、及び第1積層16を含むポスト内において、第1積層16を経由することなく、第1コンタクト層15を介して活性層13に到達できる。
具体的には、面発光レーザ(1A、1B、1C)では、第1オーミック電極31は、第1コンタクト層15の上面に接触を成す。面発光レーザ(1A、1B、1C)によれば、第1オーミック電極31からのキャリアは、第1軸Ax1の方向に順に配列される基板10、活性層13、第1コンタクト層15、及び第1積層16を含むポスト内において、第1積層16を経由することなく、第1コンタクト層15を介して活性層13に到達できる。第1コンタクト層15の上面は、第1軸Ax1に交差する第1基準面R1EFに沿って延在し、第1オーミック電極31を搭載できる。
面発光レーザ(1A、1B、1C)は、基板10と活性層13との間に設けられ下部分布ブラッグ反射器に含まれる第2積層11、基板10と活性層13との間に設けられた第2コンタクト層12、及び第2コンタクト層12の上面に接触を成す第2オーミック電極32を更に備える。
面発光レーザ(1A、1B、1C)によれば、第2オーミック電極32からのキャリアは、基板10と活性層13との間に設けられた第2コンタクト層12を含む半導体領域内において、第2コンタクト層12を介して活性層13に到達できる。第2コンタクト層12の上面は、第1軸Ax1に交差する第2基準面R2EFに沿って延在し、第2オーミック電極32を搭載できる。
面発光レーザ(1A、1B、1C)では、第2オーミック電極32は、第2導電型の半導体層、具体的には第2コンタクト層12に電気的に接続される。第2オーミック電極32は、例えばAu/Ge/Niといった金属材料を含む。具体的には、第2オーミック電極32は、第2コンタクト層12の第1部分12bに接触を成す。第2オーミック電極32は、第2メサ部42を部分的に囲むように第3メサ部41の上面43a上を延在する。
基板10は、絶縁性又は半絶縁性の半導体を含み、例えば半絶縁性のIII−V族化合物半導体基板(具体的には、半絶縁性GaAs基板)である。基板10は、面発光レーザ(1A、1B、1C)の機械的強度を提供する。基板10は、第1領域10aと、第1領域10aを囲む第2領域10bと、第2領域10bを囲む第3領域10cとを有する。第1領域10a、第2領域10b、及び第3領域10cは、基準面R0EFに沿って配列されている。第3領域10cは、基板10の側面を含む。
面発光レーザ(1A、1B、1C)は、第1メサ部43及び第2メサ部42を含み、第1メサ部43及び第2メサ部42は、基板10の第1領域10a上に設けられ、第1軸Ax1の方向に配列される。第1メサ部43は、上面43a及び側面43bを有し、側面43bは、第1軸Ax1の方向に延在する。第2メサ部42は、上面42a及び側面42bを有し、側面42bは、第1軸Ax1の方向に延在する。第2メサ部42は、第1軸Ax1の方向に延在する第1部分42c及び第2部分42dを有し、第2部分42dは第1部分42cを囲む。第2メサ部42の第1部分42cは第1メサ部43を搭載し、第2メサ部42の第2部分42dは上面42aを有する。上面42aは、第1メサ部43の底を囲む。
必要な場合には、面発光レーザ(1A、1B、1C)は、第3メサ部41を更に含むことができる。本実施例では、第3メサ部41は、上面41a及び側面41bを有し、側面41bは、第1軸Ax1の方向に延在する。第3メサ部41は、第1軸Ax1の方向に延在する第1部分41c及び第2部分41dを有し、第1部分41cは第2部分41dを囲む。第3メサ部41の第1部分41cは第2メサ部42を搭載し、第3メサ部41の第2部分41dは上面41aを有する。上面41aは、第2メサ部42の底を囲む。
第1メサ部43、第2メサ部42及び第3メサ部41の各々は、柱状の形状を有し、第1メサ部43、第2メサ部42及び第3メサ部41の各々における上面の縁によって規定される形状は、例えば円形、楕円、四辺形、矩形、正方形といった形である。第1メサ部43、第2メサ部42及び第3メサ部41の円の中心は互いに一致するようにしてもよい。
図1に示すように、面発光レーザ(1A、1B、1C)は、第1メサ部43、第2メサ部42及び第3メサ部41を規定する溝47、並びにテラス45を含む。テラス45並びに第1メサ部43、第2メサ部42及び第3メサ部41は、第1メサ部43、第2メサ部42及び第3メサ部41それぞれのレベルにおいて溝47を規定する。テラス45は、第2領域10b上に設けられ、また、第1メサ部43、第2メサ部42及び第3メサ部41の積み重ねからなる積層構造と同じ積層構造を有し、また上面45a及び側面45bを有する。
第1メサ部43は、第1積層16の一部又は全部、及び第1コンタクト層15の上部分を含む。第2メサ部42は、第1コンタクト層15の下部分、電流狭窄層14、活性層13、及び第2コンタクト層12の上部分を含み、更に、第2積層11の一部を含むことができる。第1コンタクト層15は、第2メサ部42の上面42a、第1メサ部43の側面の底部分に現れている。第2コンタクト層12は、第2メサ部42の側面の底部分に現れている。第3メサ部41は、基板10の一部と、基板10上に設けられた第2積層11と、第2積層11上に設けられた第2コンタクト層12の一部とを含む。
必要な場合には、面発光レーザ(1A、1B、1C)の第1メサ部43は、第1積層16の一部を含むことができる。第1積層16の残りは、第2メサ部42内に設けられることができ、良好な導電性を得るためにドーパント添加される。また、第1コンタクト層15の下部分及び電流狭窄層14が、第2メサ部42の第1積層16内に配置されるようにしてもよい。好ましくは、図2に示されるように、第1メサ部43は、第1積層16の全部を含み、第1コンタクト層15は、電流狭窄層14と第1積層16との間に位置する。
面発光レーザ(1A、1B、1C)では、第1コンタクト層15、具体的には第1導電型(例えばp型)の半導体層は、p型GaAsといったp型III−V族化合物半導体を含む。第1コンタクト層15の厚さは、例えば0.2〜1.0マイクロメートルであり、第1コンタクト層15のドーパント濃度は、例えば1×1018〜1×1019cm−3である。第1コンタクト層15は、活性層13上に設けられている。
面発光レーザ(1A、1B、1C)では、第1オーミック電極31は、第1導電型の半導体層、具体的には第1コンタクト層15に電気的に接続される。第1オーミック電極31は、例えばTi/Ptといった金属材料を含む。第1オーミック電極31は、第1コンタクト層15の第1部分15bに接触を成す。第1オーミック電極31は、第2メサ部42の上面42a上において、第1メサ部43を囲む閉じた線に沿って延在しており、例えば環状といった形状を有する。
図3を参照しながら、面発光レーザ(1A、1B、1C)に適用可能な第1コンタクト層15の構造を説明する。第1コンタクト層15は、第1部分15b及び第2部分15cを有し、第2部分15cは、第1部分15bより厚い。第1部分15bは、第2メサ部42の第1部分42cに含まれる。第1コンタクト層15の第2部分15cは、第2メサ部42の第1部分42cに含まれる。第1軸Ax1の方向に配列された第1メサ部43及び第2メサ部42の配列によれば、第1コンタクト層15には、第1段差部15aが提供される。第1段差部15aは、例えば第2メサ部42内の第1コンタクト層15の側面及び上面、並びに第1メサ部43内の第1コンタクト層15の側面により規定される。第1段差部15aによれば、第1積層16外において、第1オーミック電極31を第1コンタクト層15に繋げることができる。
第1部分15bのドーパント濃度が第2部分15cのドーパント濃度よりも高い第1コンタクト層15では、第1部分15bのドーパント濃度は例えば1×1019〜4×1019cm−3であり、第2部分15cのドーパント濃度は例えば1×1018〜1×1019cm−3である。このようなドーパント分布は、例えばイオン注入により第1部分15bに第1導電型のドーパントが追加されることによって形成され得る。
第1積層16は、半導体による分布ブラッグ反射(DBR)構造を含む。第1積層16の厚さは、例えば2.0〜5.0マイクロメートルである。DBR構造は、例えばIII−V族化合物半導体からなる超格子構造を含み、この超格子構造は、例えばAlGaAs/GaAs超格子構造である。第1コンタクト層15上に位置する第1積層16の半導体は、第1コンタクト層15から活性層13へのキャリア流の経路から外れている。第1コンタクト層15上に位置する第1積層16の半導体の少なくとも一部は、第1コンタクト層15から活性層13へのキャリア流に低い電気抵抗を提供できるドーパント濃度未満であることができ、1×1015cm−3以下のドーパント濃度又はアンドープであることができ、本実施例では、第1積層16の全部がアンドープである。
第2コンタクト層12は、第2導電型(例えばn型)の半導体を含む。第2コンタクト層12は、例えばn型GaAsといった第2導電型のIII−V族化合物半導体を含む。第2コンタクト層12は、基板10と活性層13との間に設けられることができる。第2コンタクト層12の厚さは、例えば0.2〜1.0マイクロメートルであり、第2コンタクト層12のドーパント濃度は、例えば1×1018〜1×1019cm−3である。既に説明したように、第2メサ部42は、第2コンタクト層12の上部分を含み、第2コンタクト層12は、第2メサ部42内に到達している。第2メサ部42を搭載する下地、本実施例では第3メサ部41は、第2コンタクト層12の下部分を含む。第2メサ部42の下地の表面には、第2コンタクト層12の上面を含む。第2コンタクト層12は、本実施例では、第2積層11と活性層13との間に位置する。
図3を参照しながら、面発光レーザ(1A、1B、1C)に適用可能な第2コンタクト層12の構造を説明する。第2コンタクト層12は、第1部分12b及び第2部分12cを有し、第2部分12cは、第1部分12bより厚い。第1部分12bは、第2メサ部42を搭載する下地に含まれる。本実施例では、第2部分12cは、第2メサ部42だけでなく、例えば、下地として働く第3メサ部41の第1部分に含まれる。第1軸Ax1の方向に配列された第2メサ部42及び第3メサ部41の接続によれば、第2コンタクト層12は、第2段差部12aを含む。第2段差部12aは、例えば、第3メサ部41内の第2コンタクト層12の上面、並びに第2メサ部42内の第2コンタクト層12の側面によって規定される。第2段差部12aによれば、第2積層11外において、第2オーミック電極32を第2コンタクト層12に繋げることができる。第2オーミック電極32が、第2段差部12aにおける第3メサ部41の上面41aに設けられて、上面41aにおいて第2コンタクト層12に接触を成す。
第2積層11は、半導体による分布ブラッグ反射(DBR)構造を含む。DBR構造は、例えばIII−V族化合物半導体からなる超格子構造を含み、この超格子構造は、例えばAlGaAs/GaAs超格子構造である。第2積層11は、基板10と活性層13との間に設けられ、本実施例では、基板10と第2コンタクト層12との間に設けられている。第2積層11の厚さは、例えば2.0〜5.0マイクロメートルである。第2積層11を構成する半導体の少なくとも一部は、アンドープであり、本実施例では、第2積層11の全半導体がアンドープである。
活性層13は、量子井戸構造を有することができ、量子井戸構造は、例えばアンドープのIII−V族化合物半導体層を含む。活性層13は、AlGaAs/GaAs多重量子井戸構造を含む。活性層13は、第2コンタクト層12と第1コンタクト層15との間に位置する。活性層13は、第2コンタクト層12及び第1コンタクト層15からキャリアの注入に応答して、光を発生する。
電流狭窄層14は、活性層13と第1コンタクト層15又は第2コンタクト層12との間に設けられる。図3に示すように、電流狭窄層14は、導電性の半導体領域14aと、絶縁性の誘電体領域14bとを有する。誘電体領域14bは、第2メサ部42の側面42bに達しており、半導体領域14aを囲む閉じた形状を有する。半導体領域14aは、III族構成元素としてアルミニウムを含むIII−V化合物半導体を含み、例えばp型AlGaAs、p型AlAsといった第1導電型のIII−V化合物半導体を含む。誘電体領域14bは、例えば半導体領域14aの半導体構成元素の一部又は全部による酸化物を含む。
この面発光レーザ(1A、1B、1C)では、活性層13にて発生した光が第1積層16と第2積層11との間で共振することにより、レーザ光Lが発生する。レーザ光Lは、基板10の主面10dに垂直な方向に沿って、第1メサ部43の上面43aから外部へ出射する。面発光レーザ1Aの発振波長は、例えば850nmである。
面発光レーザ(1A、1B、1C)は、絶縁膜21を備え、絶縁膜21は、基板10、及び基板10の主面10d上の半導体領域を覆う保護膜である。具体的には、絶縁膜21は、第1メサ部43の上面43a及び側面43b、第2メサ部42の上面42a及び側面42b、第3メサ部41の上面41a及び側面41b、テラス45の側面45b及び上面45a、並びに第3メサ部41をテラス45から分離する溝47の底面を覆い、これらの面と接している。絶縁膜21は、例えばSiNといった無機絶縁体を含む。また、面発光レーザ(1A、1B、1C)は、第1導電体33及び第2導電体34を更に備える。
第1導電体33は、パッド電極33a及び配線導体33bを含む。パッド電極33aは、テラス45の上面45a上に設けられ、絶縁膜21によってテラス45の導電性半導体から絶縁される。パッド電極33aは、面発光レーザ(1A、1B、1C)を外部に接続するボンディングワイヤの一端を接続する金属下地を提供する。配線導体33bの一端は、テラス45の上面45aにおいてパッド電極33aに接続される。配線導体33bは、パッド電極33aから絶縁膜21の上面に沿って延在して、第1オーミック電極31に接続される。配線導体33bの他端は、絶縁膜21の開口を通じて第1オーミック電極31に接続される。第2メサ部42の上面42a上において、配線導体33bは、第1オーミック電極31に沿って延在しており、第1メサ部43を囲むように閉じた形状、例えば環状の形状を有する。
第2導電体34は、パッド電極34a及び配線導体34bを含む。パッド電極34aは、テラス45の上面45a上に設けられ、絶縁膜21によってテラス45の導電性半導体から絶縁される。パッド電極34aは、面発光レーザ1Aを外部に接続するボンディングワイヤを接続する金属下地を提供する。配線導体34bの一端は、テラス45の上面45aにおいてパッド電極34aに接続される。配線導体34bは、パッド電極34aから絶縁膜21の上面に沿って延在して、第2オーミック電極32に接続される。配線導体34bの他端は、絶縁膜21の開口を通じて第2オーミック電極32に接続される。第3メサ部41の上面41a上において、配線導体34bは、第2オーミック電極32に沿って延在する。
必要な場合には、面発光レーザ(1A、1C)では、第2メサ部42は、第2積層11の少なくとも一部を含むことができ、第2積層11の一部は、良好な導電性を得るためにドーパント添加されて、第2導電型を有することができる。第2積層11の残りは、第2メサ部42下に位置する下地内に設けられることができ、本実施例では、第2メサ部42の下地は、例えば第3メサ部41である。好ましくは、図2に示されるように、第2メサ部42は、第2積層11を含まずに、第2コンタクト層12は、活性層13と第2積層11との間に位置する。
第2コンタクト層12と基板10との間に位置する第2積層11の半導体は、第2コンタクト層12から活性層13へのキャリア流の経路から外れている。第2コンタクト層12より下に位置する第2積層11の半導体の少なくとも一部は、第2コンタクト層12から活性層へのキャリア流に低い電気抵抗を提供できるドーパント濃度未満であることができ、1×1015cm−3以下のドーパント濃度又はアンドープであることができ、本実施例では、第2積層11の全部がアンドープである。
(実施例1)
図8は、実施形態の実施例1に係る面発光レーザ1Aの断面を模式的に示す図である。図8を参照すると、面発光レーザ1Aにおいて電流CRNTの経路が示される。電流CRNTは、第1オーミック電極31及び第2オーミック電極32の一方から他方に流れる。電流狭窄層14が電流CRNTの経路上に設けられる。本実施例に面発光レーザ1Aでは、電流狭窄層14は、活性層13と第1コンタクト層15との間に設けられており、例えば電流狭窄層14により狭窄された電流CRNTが、活性層13に達する。活性層13は、第1積層16及び第2積層11を含む光共振器内に設けられ、また電流CRNTとして供給されるキャリアの再結合に伴う光遷移による光を生成する。光共振器及び活性層13は、レーザ光Lを発生させ、このレーザ光Lは、基板10の主面に垂直な方向に出射される。具体的には、図8に示される面発光レーザ1Aは、第1積層16と第2積層11との間に設けられた第1コンタクト層15及び第2コンタクト層12を含み、第1コンタクト層15及び第2コンタクト層12は光共振器内に配置されて、この配置により、第1コンタクト層15及び第2コンタクト層12から活性層13までのキャリア経路が短縮される。
図8は、実施形態の実施例1に係る面発光レーザ1Aの断面を模式的に示す図である。図8を参照すると、面発光レーザ1Aにおいて電流CRNTの経路が示される。電流CRNTは、第1オーミック電極31及び第2オーミック電極32の一方から他方に流れる。電流狭窄層14が電流CRNTの経路上に設けられる。本実施例に面発光レーザ1Aでは、電流狭窄層14は、活性層13と第1コンタクト層15との間に設けられており、例えば電流狭窄層14により狭窄された電流CRNTが、活性層13に達する。活性層13は、第1積層16及び第2積層11を含む光共振器内に設けられ、また電流CRNTとして供給されるキャリアの再結合に伴う光遷移による光を生成する。光共振器及び活性層13は、レーザ光Lを発生させ、このレーザ光Lは、基板10の主面に垂直な方向に出射される。具体的には、図8に示される面発光レーザ1Aは、第1積層16と第2積層11との間に設けられた第1コンタクト層15及び第2コンタクト層12を含み、第1コンタクト層15及び第2コンタクト層12は光共振器内に配置されて、この配置により、第1コンタクト層15及び第2コンタクト層12から活性層13までのキャリア経路が短縮される。
(実施例2)
図9は、実施例2に係る面発光レーザ1Bの断面を模式的に示す図である。図9を参照すると、第2積層11が、第2コンタクト層12と活性層13との間に設けられている。具体的には、面発光レーザ1Bでは、第2メサ部42は、第2コンタクト層12の上部と、第2コンタクト層12上に設けられた第2積層11と、第2積層11上に設けられた活性層13と、活性層13上に設けられた電流狭窄層14と、電流狭窄層14上に設けられた第1コンタクト層15の一部とを含む。必要な場合には、面発光レーザ1Bは第3メサ部41を含み、第3メサ部41は、基板10上に設けられた第2コンタクト層12の一部と、基板10の一部とを含む。本実施例では、電流狭窄層14は、電流の経路上に設けられ、具体的には活性層13と第1コンタクト層15との間に設けられる。第1コンタクト層15からのキャリアが、電流狭窄層14により狭窄されて、活性層13に達する。活性層13は、電流として供給されるキャリアの再結合による光遷移による光を生成し、また第1積層16及び第2積層11を含む光共振器内に設けられる。光共振器及び活性層13は、レーザ光Lを発生させ、このレーザ光Lは、基板10の主面に垂直な方向に出射される。
図9は、実施例2に係る面発光レーザ1Bの断面を模式的に示す図である。図9を参照すると、第2積層11が、第2コンタクト層12と活性層13との間に設けられている。具体的には、面発光レーザ1Bでは、第2メサ部42は、第2コンタクト層12の上部と、第2コンタクト層12上に設けられた第2積層11と、第2積層11上に設けられた活性層13と、活性層13上に設けられた電流狭窄層14と、電流狭窄層14上に設けられた第1コンタクト層15の一部とを含む。必要な場合には、面発光レーザ1Bは第3メサ部41を含み、第3メサ部41は、基板10上に設けられた第2コンタクト層12の一部と、基板10の一部とを含む。本実施例では、電流狭窄層14は、電流の経路上に設けられ、具体的には活性層13と第1コンタクト層15との間に設けられる。第1コンタクト層15からのキャリアが、電流狭窄層14により狭窄されて、活性層13に達する。活性層13は、電流として供給されるキャリアの再結合による光遷移による光を生成し、また第1積層16及び第2積層11を含む光共振器内に設けられる。光共振器及び活性層13は、レーザ光Lを発生させ、このレーザ光Lは、基板10の主面に垂直な方向に出射される。
(実施例3)
図10は、実施例3に係る面発光レーザ1Cの断面を模式的に示す図である。図10に示すように、電流狭窄層14は、電流経路上に設けられ、具体的には、第2コンタクト層12及び第2積層11と活性層13との間に設けられており、第2コンタクト層12からのキャリアが、電流狭窄層14により狭窄されて、活性層13に達する。活性層13は、キャリアの光遷移(再結合)によって光を生成し、また第1積層16及び第2積層11を含む光共振器内に設けられる。光共振器及び活性層13は、レーザ光Lを発生させ、このレーザ光Lは、基板10の主面に垂直な方向に出射される。面発光レーザ1Cでは、電流狭窄層14は、第2コンタクト層12及び第2積層11と活性層13との間に設けられており、面発光レーザ1Cは、第1コンタクト層15と活性層13との間に設けられる追加の電流狭窄層14を更に備えることができる。
図10は、実施例3に係る面発光レーザ1Cの断面を模式的に示す図である。図10に示すように、電流狭窄層14は、電流経路上に設けられ、具体的には、第2コンタクト層12及び第2積層11と活性層13との間に設けられており、第2コンタクト層12からのキャリアが、電流狭窄層14により狭窄されて、活性層13に達する。活性層13は、キャリアの光遷移(再結合)によって光を生成し、また第1積層16及び第2積層11を含む光共振器内に設けられる。光共振器及び活性層13は、レーザ光Lを発生させ、このレーザ光Lは、基板10の主面に垂直な方向に出射される。面発光レーザ1Cでは、電流狭窄層14は、第2コンタクト層12及び第2積層11と活性層13との間に設けられており、面発光レーザ1Cは、第1コンタクト層15と活性層13との間に設けられる追加の電流狭窄層14を更に備えることができる。
本実施形態に係る面発光レーザ(1A、1B、1C)は、上述した実施例に限られるものではなく、他に様々な変形が可能である。
引き続き、本実施形態に係る面発光レーザを製造する方法を説明する。図4〜図7は、面発光レーザを製造する方法における主要な工程を模式的に示す図である。引き続く説明において、理解を容易にするために、可能な場合には、図1〜図3に付された参照符合を用いる。
面発光レーザを製造する方法では、図4の(a)部に示されるように、第2積層11、第2コンタクト層12、活性層13、Al含有半導体層17(例えばAlGaAs、Al組成=0.98)、第1コンタクト層15、及び第1積層16のための半導体層を基板10上に順に成長して、半導体積層構造61を形成する。基板10は、第2積層11、第2コンタクト層12、活性層13、第1コンタクト層15、及び第1積層16のための半導体をエピタキシャル成長可能な材料の主面を有することができる。面発光レーザ1B及び面発光レーザ1Cの形成では、面発光レーザ1B及び面発光レーザ1Cの構造のためのエピ構造を有するに例えば半導体積層構造61を形成する。引き続く説明は、特に面発光レーザ1Aを製造する方法について行われる。
半導体積層構造61の例示。
基板10:半絶縁性GaAs基板。
第2積層11:AlGaAs/GaAs超格子構造。
第2コンタクト層12:Siドープn型GaAs。
活性層13:アンドープAlGaAs/GaAs多重量子井戸構造。
Al含有半導体層17:例えばAlGaAs、Al組成=0.98。
第1コンタクト層15:Znドープp型GaAs。
第1積層16:AlGaAs/GaAs超格子構造。
半導体積層構造61の例示。
基板10:半絶縁性GaAs基板。
第2積層11:AlGaAs/GaAs超格子構造。
第2コンタクト層12:Siドープn型GaAs。
活性層13:アンドープAlGaAs/GaAs多重量子井戸構造。
Al含有半導体層17:例えばAlGaAs、Al組成=0.98。
第1コンタクト層15:Znドープp型GaAs。
第1積層16:AlGaAs/GaAs超格子構造。
図4の(b)部に示すように、半導体積層構造61の表面上にエッチングマスクM1を形成する。エッチングマスクM1は、第1メサ部43を規定するパターンを有する。エッチングマスクM1は、第1メサ部43となるべき領域のためのパターンを規定する開口を有する。エッチングマスクM1を用いて、半導体積層構造61のドライエッチングを行って、エッチングされた半導体積層構造61を形成する。エッチングされた半導体積層構造61aは、第1メサ部43、及びエッチングにより第1コンタクト層15に提供される上面(具体的には、第1段差部15aのためのエリア)を含む。このエッチングの終点検出は、以下のように行われる。エッチング炉内のプラズマモニタを用いて、エッチングが第1コンタクト層15のための半導体層に達したことを検出する。エッチング装置は、プラズマモニタからの信号に応答して、第1コンタクト層15を少しオーバーエッチングした時刻で、エッチングを停止する。エッチングされた半導体積層構造61aの表面から第1コンタクト層15の上面までのエッチングの深さは、例えば2.0〜5.0マイクロメートルである。エッチングの後に、エッチングマスクM1を除去する。
エッチングマスクM1を除去した後に、図5の(a)部に示すように、エッチングされた半導体積層構造61aの表面上にエッチングマスクM2を形成する。エッチングマスクM2は、第2メサ部42を規定するパターンを有しており、本実施例では、第1メサ部43の上面43a及び側面43b、並びに第1コンタクト層15の露出された上面の一部分(第1段差部15aのためのエリア)を覆う。エッチングマスクM2は、第2メサ部42となるべき領域を覆うパターンを規定する開口を有する。既にエッチングされた半導体積層構造61aのドライエッチングをエッチングマスクM2を用いて行って、二度エッチングされた半導体積層構造61bを形成する。二度エッチングされた半導体積層構造61bは、第1メサ部43、第2メサ部42、エッチングにより形成された第1コンタクト層15の露出された上面(具体的には、第1段差部15aの外縁)及びエッチングにより形成された第2コンタクト層12の露出された上面(具体的には、第2段差部12aのためのエリア)を形成する。このエッチングの終点検出は、以下のように行われる。エッチング装置内のプラズマモニタを行って、エッチングが第2コンタクト層12に達したことを検出する。エッチング装置は、プラズマモニタからの信号に応答して、第2コンタクト層12を少しオーバーエッチングした時刻で、エッチングを停止する。第1コンタクト層15の上面から第2コンタクト層12の上面までの深さは、例えば0.4〜1.5マイクロメートルである。このエッチング深さを可能にするエッチングマスクM2は、エッチングマスクM1よりも厚い。エッチングの後に、エッチングマスクM2を除去する。
必要な場合には、第三回目のエッチングを行う。本実施例では、図5の(b)部に示すように、二度エッチングされた半導体積層構造61bの表面上にエッチングマスクM3を形成する。エッチングマスクM3は、第1メサ部43の上面43a及び側面43b、第2メサ部42の側面42b、並びに第2コンタクト層12の表面を覆う。エッチングマスクM3は、第3メサ部41となるべき領域のためのパターンを規定する開口を有する。エッチングマスクM3を用いて、二度エッチングされた半導体積層構造61bのドライエッチングを行って、三度エッチングされた半導体積層構造61cを形成する。このエッチングは、基板10に到達するように行われる。三度エッチングされた半導体積層構造61cは、第1メサ部43、第2メサ部42、第3メサ部41、テラス45、及び溝47を有する。第2コンタクト層12の上面から基板10にまでの深さは、例えば2.0〜5.0マイクロメートルである。この深さを可能にするエッチングマスクM3は、エッチングマスクM2よりも厚い。エッチングの後に、エッチングマスクM3を除去する。
上記のエッチング工程が終了してエッチングマスクM3を除去した後に、図6の(a)部に示すように、電流狭窄構造を形成する。電流狭窄層14の形成では、本実施例では、エッチングされた半導体積層構造61cを酸化炉に配置する。メサ内のAl含有半導体層17を高温の酸化雰囲気、具体的には、第2メサ部42の側面42bに現れるAl含有半導体層17を高温の水蒸気に曝す。この温度は、例えば摂氏400度である。スチーム酸化により、Al含有半導体層17の側面から内側へ向けて酸化が進む。酸化工程は、Al含有半導体層17の外側部分をIII族酸化物に変化させて誘電体領域14bを形成すると共に、Al含有半導体層17の内側部分を酸化せずに元の半導体を残して低抵抗の電流アパーチャ(半導体領域14a)を形成する。
電流狭窄層14を形成した後に、図6の(b)部に示すように、第1オーミック電極31及び第2オーミック電極32を形成する。この工程では、例えば第1コンタクト層15の第1段差部15a上に開口を有するマスクを形成すると共に、第1オーミック電極31のための金属をマスク上及び開口内に堆積する。リフトオフにより、マスクと一緒にマスク上の金属を除去して、第1オーミック電極31を形成する。また、例えば第2コンタクト層12の第2段差部12a上に開口を有するマスクを形成すると共に、第2オーミック電極32のための金属をマスク上及び開口内に堆積する。リフトオフにより、マスクと一緒にマスク上の金属を除去して、第2オーミック電極32を形成する。
第1オーミック電極31:Ti/Pt。
第2オーミック電極32:Au/Ge/Ni。
第1オーミック電極31:Ti/Pt。
第2オーミック電極32:Au/Ge/Ni。
第1オーミック電極31及び第2オーミック電極32を形成した後に、図7の(a)部に示すように、基板10及びエッチングされた半導体積層構造61c上に絶縁膜21を形成する。この工程では、例えばプラズマCVDによって、半導体積層構造61cを覆う絶縁膜21を形成する。
図7の(b)部に示すように、第1導電体33及び第2導電体34を形成する。この工程では、例えば第1オーミック電極31に接続される第1導電体33を形成すべき領域、及びに第2オーミック電極32に接続される第2導電体34を形成すべき領域に開口を有するマスクを形成すると共に、第1導電体33及び第2導電体34のための金属をマスク上及び開口内に形成する。金属の形成は、例えば蒸着法又はメッキ法によって可能になる。リフトオフにより、マスクと一緒にマスク上の金属を除去して、第1導電体33及び第2導電体34を形成する。これら工程を経て、本実施形態の面発光レーザ1Aが作製される。
第1導電体33:金。
第2導電体34:金。
第1導電体33:金。
第2導電体34:金。
以上の構成を備える本実施形態の面発光レーザ1A、1B、1Cは、基板10の主面に交差する方向に延在するポスト構造を有する。ポスト構造は、共振器の向きを規定すると共に、共振器のためのDBR構造を含む。上部DBR構造のための第1積層16が、第1コンタクト層15と活性層13との間に設けられていない。しかしながら、上部DBR構造のための第1積層16の一部又は全部が第1コンタクト層15上に設けられることができ、第1コンタクト層15は、上部DBR構造のための第1積層16の少なくとも一部分と活性層13との間に位置することができる。本実施例では、第1コンタクト層15は、第1積層16の全てと活性層13との間に設けられている。
図12は、比較例による面発光レーザ200の断面構造を模式的に示す図である。この面発光レーザ200では、第2コンタクト層212が基板210と光反射部211との間に配置され、第1コンタクト層215が光反射部216上に配置されている。具体的には、第2コンタクト層212と活性層213との間に光反射部211が位置し、第1コンタクト層215と活性層213との間に光反射部216が位置している。従って、面発光レーザ200に供給される電流CRNTが光反射部211及び光反射部216を通過することとなるので、第2コンタクト層12及び第1コンタクト層15と活性層13との間の電気抵抗が高くなってしまう。なお、厚さ方向における第2積層111及び第2積層116の各々における電気抵抗値は、例えば50オームである。
面発光レーザ(1A、1B、1C)では、第1コンタクト層15が、第1積層16と活性層13との間に位置しており、第1積層16が第1コンタクト層15と活性層13との間に位置しない。この面発光レーザ(1A、1B、1C)によれば、供給された電流CRNTが第1積層16を通過することなく活性層13に到達することを可能する。第2コンタクト層12、第1コンタクト層15、及び活性層13の配置によれば、第2コンタクト層12と第1コンタクト層15との間の電気抵抗を低減できる。
また、面発光レーザ(1A、1C)では、第2積層11が、基板10と第2コンタクト層12との間に位置しており、第2コンタクト層12と活性層13との間に位置しない。この面発光レーザ(1A、1C)によれば、供給された電流CRNTが第1積層16及び第2積層11を通過することなく活性層13に到達することを可能する。第2コンタクト層12、第1コンタクト層15、及び活性層13の配置によれば、第2コンタクト層12と第1コンタクト層15との間の電気抵抗を低減できる。
第2コンタクト層12と第1コンタクト層15との間における電気抵抗の低減によれば、変調周波数の上限が高められ、具体的には25GHzといった高い周波数の変調動作を面発光レーザ1Aにおいて可能にする。
面発光レーザ(1A、1B、1C)といった面発光レーザの製造では、図4〜図7を参照した説明から理解されるように、単一のエピタキシャル成長により、第2積層11、第2コンタクト層12、活性層13、電流狭窄層14、第1コンタクト層15、及び第1積層16のための半導体層を含む半導体積層体を基板10上に形成する。この半導体積層体に二度又は三度のエッチング工程を適用して、第1軸Ax1の方向に配列された複数のメサ構造を作製できる。本実施形態に係る面発光レーザの製造では、ブラッグ反射器のために半導体積層を利用できる。
本実施形態において説明したように、面発光レーザ(1A、1B、1C)の第1積層16は、アンドープの半導体を含むことができ、ドーパントによるレーザ光Lの吸収損失を低減して、面発光レーザ(1A、1B、1C)の発光効率を高めることができる。第1積層16の全部がアンドープ半導体からなることにより、ドーパントによるレーザ光Lの吸収損失を更に低減できる。
本実施形態において説明したように、面発光レーザ(1A、1C)の第2積層11は、アンドープの半導体を含むことができ、ドーパントによるレーザ光Lの吸収損失を低減して、面発光レーザ(1A、1C)の発光効率を高めることができる。第2積層11の全部がアンドープ半導体からなることにより、ドーパントによるレーザ光Lの吸収損失を更に低減できる。
第1部分15b及び第2部分15cを有する第1コンタクト層15を含む面発光レーザ(1A、1B、1C)によれば、第2積層11と第1積層16との間に位置する第2部分15cのドーパント濃度が第1部分15bのドーパント濃度より低い。レーザ光が大きな電界強度を持つ第2部分15cに、低いドーパント濃度を提供でき、面発光レーザの発光効率を高めることができる。
また、本実施形態の面発光レーザ(1A、1C)のように、第2コンタクト層12は、第2オーミック電極32に接触を成す上面42aを有する第1部分12bと、第2積層11を搭載する第2部分12cとを有し、第2部分12cのドーパント濃度が、第1部分12bのドーパント濃度よりも低くてもよい。第2コンタクト層12の構造により、第2コンタクト層12と第2オーミック電極32とのコンタクトを良好に得ることができ、またドーパントによるレーザ光Lの吸収損失を低減できる。
第1部分12b及び第2部分12cを有する第2コンタクト層12を含む面発光レーザ(1A、1C)によれば、第2積層11と第1積層16との間に位置する第2部分12cのドーパント濃度が第1部分12bのドーパント濃度より低い。レーザ光が大きな電界強度を持つ第2部分12cに、低いドーパント濃度を提供でき、面発光レーザの発光効率を高めることができる。
好適な実施の形態において本発明の原理を図示し説明してきたが、本発明は、そのような原理から逸脱することなく配置および詳細において変更され得ることは、当業者によって認識される。本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。したがって、特許請求の範囲およびその精神の範囲から来る全ての修正および変更に権利を請求する。
1A,1B,1C…面発光レーザ、10…基板、10a…第1領域、10b…第2領域、10c…第3領域、10d…主面、11…第2積層、16…第1積層、12…第2コンタクト層、15…第1コンタクト層、13…活性層、14…電流狭窄層、14a…半導体領域、14b…誘電体領域、17…Al含有半導体層、21…絶縁膜、31…第1オーミック電極,32…第2オーミック電極、33…第1導電体、33a…パッド電極、33b…配線導体、34…第2導電体、34a…パッド電極、34b…配線導体、41…第3メサ部,42…第2メサ部,43…第1メサ部、45…テラス、47…溝、61…半導体積層構造、CRNT…電流、L…レーザ光。
Claims (5)
- 面発光レーザであって、
基板と、
前記基板上に設けられ、分布ブラッグ反射のための第1積層と、
前記基板上に設けられた活性層と、
前記基板上に設けられた第1コンタクト層と、
前記第1コンタクト層の上面に接触を成す第1オーミック電極と、
を備え、
前記基板、前記活性層、前記第1コンタクト層、及び前記第1積層は、第1軸の方向に順に配列される、面発光レーザ。 - 前記基板と前記活性層との間に設けられ、分布ブラッグ反射のための第2積層と、
前記基板と前記活性層との間に設けられた第2コンタクト層と、
前記第2コンタクト層の上面に接触を成す第2オーミック電極と、
を備える、請求項1に記載された面発光レーザ。 - 前記第2コンタクト層が前記第2積層と前記活性層との間に設けられ、
前記第2積層がアンドープ半導体を含む、請求項2に記載された面発光レーザ。 - 前記第1積層がアンドープ半導体を含む、請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載された面発光レーザ。
- 前記第1コンタクト層は、前記第1積層を搭載する第1部分と、前記第1コンタクト層の前記上面を有する第2部分とを有し、
前記第1部分のドーパント濃度が、前記第2部分のドーパント濃度よりも低い部分を有する、請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載された面発光レーザ。
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