JP4564027B2 - 放射線画像読取装置および方法 - Google Patents

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本発明は、蓄積性蛍光体(輝尽性蛍光体)に蓄積された情報を消去する手段に特徴のある放射線画像読取装置および方法に関するものである。
ある種の蛍光体に放射線(X線、α線、β線、γ線、紫外線等)を照射すると、この放射線エネルギーの一部が蛍光体中に蓄積される。この蛍光体に励起光を照射すると、蓄積されたエネルギーに応じて蛍光体が輝尽発光を示すことが知られている。このような性質を示す蛍光体は蓄積性蛍光体または輝尽性蛍光体と呼ばれている。
この蓄積性蛍光体を利用して、X線回折等の放射線画像情報を蓄積性蛍光体のプレート(以下、イメージングプレートと称する)に記録し、このイメージングプレートをレーザ光等の励起光で走査して輝尽発光の光を生じさせ、得られた輝尽発光の光を光検出器で読み出して画像情報を得ることができる。
また、イメージングプレートを読み取った後に、十分な強度の消去光(基本的には、励起光と同様の波長の光)を照射することにより、イメージングプレートに蓄積された放射線画像情報を消去できる。
この消去のためには、輝尽励起の波長範囲で十分な強度の光を照射することが必要であり、そのための光源として、通常は、蛍光灯やハロゲンランプを用いている。このような消去用光源は比較的大型になるので、読取装置の小型化を必要とする場合には、小型の消去用光源が望まれている。そのような小型の消去用光源として、発光ダイオードを用いることが知られている(特許文献1乃至特許文献3を参照)。
特開昭61−80234号公報 特開平4−240632号公報 特開平11−119356号公報
特許文献1に記載されている消去用光源は、波長が400〜600nmのライン状の発光ダイオードアレイである。この消去用光源は、発熱が少なくてイメージングプレートに近接配置でき、かつ、小型化できる。
特許文献2に記載されている消去用光源は、波長が500〜800nmのライン状の発光ダイオードアレイである。実施例では中心波長が650nmの発光ダイオードを用いている。
特許文献3に記載されている消去用光源は、波長が600〜700nmのライン状の発光ダイオードアレイである。この消去用光源を用いると、イメージングプレートの読取動作と消去動作を同時に実施できる。
現在実用化されている蓄積性蛍光体は、励起光の波長について考えると、最も良好な輝尽励起感度を有する波長は600〜700nmの付近である。可視光の色でいうと、赤色の付近である。したがって、消去用光源として発光ダイオードを使う場合は、赤色の発光ダイオードを使うことになる。上述の特許文献2と特許文献3は赤色の発光ダイオードを使っている例である。
ところが、赤色の発光ダイオードは光度の大きいものが入手できない、という問題がある。現在実用化されている最高光度の赤色発光ダイオードでも、1チップ当たり、動作電流が20mA程度で、光度が80mcd(ミリカンデラ)程度である。多数の発光ダイオードチップを並べれば全体の光度が増加するが、消去用光源をできるだけ小型化しようとする場合は、多数のチップを並べることができない。したがって、単一のチップで十分な光度を得るには、赤色の発光ダイオードでは光度不足である。光度が小さいと、蓄積性蛍光体の残存潜像を消去する時間が長くなる、という問題がある。
X線回折測定データの記録に蓄積性蛍光体を使うことを想定すると、残存潜像の強度は、最大感度に対して少なくとも1万分の1、好ましくは100万分の1程度まで減らす必要がある。残存潜像の強度を十分に減らさないと、消去済みのイメージングプレートに再び測定データを記録するときのノイズとなって、十分なダイミックレンジが確保できない、という問題がある。十分なダイミックレンジを必要とするイメージングプレートの消去に赤色の発光ダイオードを使うと、長時間の消去時間を取られることになる。潜像の読み出しはきわめて短時間で済むので、潜像の読み出しと消去を同時に実行するシステムを開発するときには、消去に要する時間が、全体の処理時間を短縮する際の障害になる。一方、蛍光灯やハロゲンランプなどの大型の消去用光源を用いれば消去時間は短縮するが、消去用光源の小型化ができないので、潜像の読み出しと消去を同時に実行するシステムにおいては、消去用光源を潜像読取装置に内蔵させるときの障害になる。
本発明は上述の問題点を解決するためになされたものであり、その目的は、小型でかつ十分な光度が得られる消去用光源を用いた放射線画像読取装置および方法を提供することにある。
本発明の放射線画像読取装置は消去用の光源に特徴があり、蓄積性蛍光体と、励起光を放出する第1の光源と、輝尽発光の光を検出する光検出器と、消去光を放出する第2の光源とを備えている。蓄積性蛍光体は潜像が記録されるものである。第1の光源は、潜像を読み出すための励起光を蓄積性蛍光体に向けて放出するものである。光検出器は、励起光が照射された蓄積性蛍光体の領域から出てくる放出光を検出するものである。第2の光源は、残存する潜像を消去するための消去光を放出するものである。この第2の光源は発光ダイオードと蛍光体の組み合わせからなる。発光ダイオードは、発光強度が最大値となる波長が第1の波長である。蛍光体には発光ダイオードの光が照射され、その蛍光体が発光ダイオードの光を吸収して、発光ダイオードの光を、「発光強度が最大値となる波長が前記第1の波長よりも長い第2の波長である光」に変換する。そして、この第2の光源は、励起光が照射されたあとの蓄積性蛍光体の領域に消去光を照射するように配置される。
上述の第1の波長は400〜500nmの範囲内にあることが好ましく、第2の波長は600〜700nmの範囲内にあることが望ましい。すなわち、発光ダイオードとしては青色発光ダイオードを用いて、その青色発光ダイオードの光を、蛍光体を用いて赤色の光に変換する。この赤色の光を消去光に用いる。
上述の第1の光源と光検出器と第2の光源は共通の筐体に収納することができる。そして、この筐体を蓄積性蛍光体に対して相対的に移動可能にすることで、潜像の読み取りと消去を同時に実施可能なシステムを作ることができる。
蓄積性蛍光体の形状は帯状にすることができ、その場合、帯状の輝尽性蛍光体の長手方向に沿った1次元のデータとして潜像を読み取ることができる。帯状の輝尽性蛍光体は、直線状であってもよいし、円弧状に湾曲していてもよい。
本発明の放射線画像読取方法は、読取装置と同様に、消去用の光源に特徴があり、次の(ア)乃至(エ)の段階を備えている。(ア)潜像が記録された蓄積性蛍光体を準備する段階。(イ)前記潜像を読み出すための励起光を前記蓄積性蛍光体に照射する段階。(ウ)前記励起光が照射された蓄積性蛍光体の領域から出てくる放出光を検出する段階。(エ)前記蓄積性蛍光体の前記励起光が照射されたあとの領域に、残存する前記潜像を消去するために消去光を照射する段階であって、発光強度が最大値となる波長が第1の波長である発光ダイオードの光を蛍光体に照射して、その蛍光体により前記発光ダイオードの光を、発光強度が最大値となる波長が前記第1の波長よりも長い第2の波長である光に変換して、その変換光を前記消去光とする段階。
本発明は、青色発光ダイオードの光を蛍光体で赤色に変換して、この赤色の光を蓄積性蛍光体の消去光として用いているので、発光強度の大きな青色発光ダイオードの利点を生かして、発光強度が大きくてかつ小型の消去用光源を得ることができる。そのような消去用光源の光を利用して、読み取りと消去を同時に実施可能な放射線画像読取装置及び方法を実現できる。
以下、図面を参照して本発明の実施例を詳しく説明する。図1は本発明の放射線画像読取装置の第1実施例の斜視図である。イメージングプレート10は、幅が10mmの細長い帯状をしたものであり、直線状に延びている。このイメージングプレート10は、X線回折パターンを1次元のデータとして記録することを想定している。すなわち、イメージングプレート10の長手方向にX線回折角度2θをとって、2θの各角度位置での回折強度を潜像として記録するようにすることを想定している。イメージングプレートの幅方向に分布するデータは、その合計した潜像強度を検出することになる。
潜像を読み取る光学系は、ラインポインタ用のレーザ光源12と偏向プリズム14とダイクロイックミラー16と集光レンズ系18と紫外線検出ダイオード20からなる。レーザ光源12が本発明における第1の光源に相当し、紫外線検出ダイオード20が本発明における光検出器に相当する。
レーザ光源12は、波長が660nm(赤色)の半導体レーザであり、出力は15mWである。このレーザ光源は、光の出射端から5cm離れたところでの照射断面のサイズが10mm×25μmとなるように設計されている。すなわち、ライン状の光を放出する。
偏向プリズム14はレーザ光源12から放出されたライン状の光22(励起光である)の進行方向をほぼ直角に曲げるためのものである。
ダイクロイックミラー16は、励起光22を透過させ、一方で、蓄積性蛍光体から放出される輝尽発光の光24(紫外線)を反射するミラーである。ダイクロイックミラー16は励起光22の進行方向に対して約45度の角度をなすように傾斜していて、輝尽発光の光24の進行方向をほぼ直角に曲げて集光レンズ系18に向ける働きがある。
集光レンズ系18は、この実施例では2枚の凸レンズを組み合わせたものであり、輝尽発光の光24を紫外線検出ダイオード20の検出領域に集束させる働きがある。
紫外線検出ダイオード20はGaAsPフォトダイオードであり、検出する波長領域は380〜580nmである。検出領域のサイズは0.8mm角である。
潜像の読取光学系の動作を説明する。レーザ光源12から放出された励起光22は、偏向プリズム14でほぼ直角に進行方向を曲げられてから、ダイクロイックミラー16を透過して、イメージングプレート10に当たる。レーザ光源12の出射端からイメージングプレート10までの光路の距離は約50mmであり、イメージングプレート10の表面では、励起光22の照射領域26のサイズは10mm×25μmとなる。この照射領域26からは、潜像の強度に応じた発光強度の輝尽発光の光24が放出される。この輝尽発光の光24はダイクロイックミラー16で反射して、その進行方向をほぼ直角に曲げられる。この輝尽発光の光24は集光レンズ系18で集束させられて、紫外線検出ダイオード20でその強度が検出される。
残存潜像を消去する光学系は消去用の光源28で構成される。この消去用の光源28が本発明における第2の光源に相当する。消去用の光源28は、後述するように、青色発光ダイオードと、この青色発光ダイオードが発光する青色の光を赤色の光に変換する蛍光体との組み合わせからなる。消去用の光源28から放出された消去光30は、励起光が照射されたあとのイメージングプレートの領域を照射して、残存している潜像を消去する。
潜像の読取光学系と消去光学系は共通の筐体32に収納されている。この実施例では、イメージングプレート10は静止していて、筐体32はイメージングプレート10の長手方向に沿って移動可能である。すなわち、矢印34の方向に移動可能である。
3次元の直交座標軸XYZを図1に示すように定義すると、帯状のイメージングプレート10はY軸に平行に延びていて、その幅方向はX軸に平行である。イメージングプレート10の記録面はXY平面に平行である。励起光22はX軸に平行に進行して、その後、Z軸に平行になるように向きを変える。輝尽発光の光24はZ軸に平行に進行して、その後、X軸に平行になるように向きを変える。筐体32はY軸に平行に移動する。
この放射線画像読取装置の全体の動作を説明する。まず、潜像が記録されたイメージングプレート10を準備する。このイメージングプレート10は、別の場所で潜像を記録したものを放射線画像読取装置にセットしてもよいし、潜像を読み取り可能な位置のままで潜像記録作業を実施してもよい。後者の場合は、潜像記録作業(例えば、X線回折測定によってイメージングプレートに回折パターンを記録する作業)のときは、読取光学系と消去光学系とを収容した筐体32を、記録作業の邪魔にならない位置まで待避させておく。
筐体32をイメージングプレート10の読取開始位置まで動かしてから、筐体32を矢印34の方向に動かしながら、読取作業と消去作業を同時に実施する。具体例を説明すると、筐体32は矢印34の方向に、1ミリ秒の時間間隔で25μmずつステップ移動する。そして、1ミリ秒の読取周期のうちの680マイクロ秒の間だけ、レーザ光源12から励起光22を照射する。レーザ光源のパワーは約30mWである。励起光22が照射された照射領域26からは潜像の強度に応じた輝尽発光の光24が放出され、その強度が5桁程度のダイナミックレンジをもって紫外線検出ダイオード20で検出される。したがって、この実施例では、イメージングプレート上の潜像を25μmの位置分解能で1次元データとして読み取ることになる。
照射領域26のすぐ後ろ側(進行方向34から見た後ろ側)には消去用の光源28があり、ここから消去光30が照射される。消去光30は連続点灯の状態であり、筐体32が矢印方向34に移動することで、励起光が照射されたイメージングプレートの領域の上を消去光30が通過していく。これにより、読取作業と同時に消去作業が行われる。消去光30の照射により、読取作業で残存した潜像がほぼ完全に消去される。
図2(A)は消去用の光源の具体例の側面断面図である。この消去用の光源は、青色発光ダイオードと、青色の光を赤色の光に変換する蛍光体との組み合わせからなるものであり、この種の光源は次の特許文献4に開示されている。
特開2005−235934号公報
図2(A)において、アルミナセラミックス製の基板36に2本のリードワイヤ38,40が固定されている。一方のリードワイヤ38の端部には青色発光ダイオード素子42が固定されている。青色発光ダイオード素子42の下部電極は導電性ペーストによってリードワイヤ38に電気的に接続されている。青色発光ダイオード素子42の上部電極は金細線44によって他方のリードワイヤ40に電気的に接続されている。青色発光ダイオード素子42の周囲は、蛍光体粉末が分散された透明なエポキシ樹脂46で覆われている。樹脂46に分散された蛍光体粉末の材質は、CaAlSiN結晶相を主体とする窒化物である。この蛍光体は、青色発光ダイオード素子42からの青色の光を吸収して、赤色の光を発する。青色発光ダイオード素子42が放出する光のピーク波長(発光強度が最大値となる波長)は460nmであり、蛍光体が放出する光のピーク波長は653nmである。上述の460nmが本発明における第1の波長に相当し、653nmが本発明における第2の波長に相当する。
基板36上には壁面部材48が固定されている。壁面部材48の中央部には空所があり、空所の内面は湾曲した反射面50になっている。蛍光体からの赤色の光は反射面50で反射して図2(A)の上方に向かうようになっている。壁面部材48は白色のシリコーン樹脂で形成されている。空所の内部は透明なエポキシ樹脂52で満たされている。
図2(B)は消去用の光源の別の例の側面断面図である。図2(A)の光源と異なる点は、青色発光ダイオード素子42の周囲には、蛍光体粉末が分散された樹脂は存在せずに、壁面部材48の外側に、蛍光体粉末が分散された透明なエポキシ樹脂からなるカバー54が配置されていることである。このような構成でも、図2(A)と同様の消去光を放出することができる。
図3は図2(A)に示す消去用の光源の発光スペクトルである。青色発光ダイオードの放出する青色の光のスペクトル56と、蛍光体が放出する赤色の光のスペクトル58が現れる。青色発光ダイオードの青色の光は、蛍光体に吸収されて赤色に変換されるが、青色の光の一部は、蛍光体粉末が分散された透明樹脂を透過して、外部に抜けてくる。その光がスペクトル56である。この青色の光のピーク波長は460nmである。この青色のスペクトルも潜像の消去に役立つので、そのまま消去光の一部として利用する。青色の光は、潜像を消去するには効率の悪い波長領域ではあるが、多少は消去に寄与する。なお、波長が400nm以下の光になると、イメージングプレートを記録する(潜像を形成する)作用が出てくるので、そのような波長の短い光を消去光として用いることは適切ではない。
赤色の光のピーク波長は653nmである。この赤色の光のスペクトル58は、青色の光のスペクトル56と比較して、ブロードな(すなわち、半値幅の大きい)スペクトルとなっている。青色発光ダイオード素子は、赤色発光ダイオード素子と比較して、2桁程度も発光光度の大きな光を放出できるので、青色発光ダイオード素子の光を蛍光体で赤色に変換して赤色の光を得ることにより、赤色発光ダイオード素子を使った場合と比較して、2桁程度、発光光度の大きい赤色の光を得ることができる。例えば、赤色発光ダイオード素子は定格電流が20mA程度であるが、青色発光ダイオード素子は定格電流が2A程度である。
上述のように、青色発光ダイオードの光を蛍光体で赤色に変換してからこれを消去光とすることで、小型の光源を用いて発光強度の大きな赤色の光を得ることができ、短時間でイメージングプレートを十分に消去できる。実施例では、1ミリ秒当たり25μmの進行速度で(すなわち、1秒当たり25mmの範囲を)、最大感度の1万分の1以下の残像強度まで、十分に消去できる。
図4はイメージングプレートの輝尽励起感度スペクトルと消去光のスペクトルを比較したグラフである。使用したイメージングプレートの輝尽発光励起スペクトル60は、630〜640nm付近の波長をピークとしたなだらかなスペクトルである。本発明の実施例で使用した消去光の赤色付近のスペクトル58は、ピーク波長が653nmの比較的なだらかなスペクトルである。この消去光を用いてイメージングプレートを効率的に消去することができる。参考までに、市販の赤色発光ダイオードのスペクトル62の一例を示す。この赤色発光ダイオードのスペクトルの位置は、輝尽励起感度スペクトル60の最高感度のところに一致しているので、この赤色発光ダイオードを用いて当該イメージングプレートを効率的に消去できることは間違いない。ただし、その発光強度が弱いために、消去に時間がかかるのが難点である。なお、図4のグラフは、三つのスペクトルについて、それぞれ、最大強度が1.0になるように規格化したものであり、スペクトルの形に意味がある。実際の発光強度で比較すると、本発明の実施例で得られる消去光のスペクトル58の発光強度は、赤色発光ダイオードのスペクトル62の発光強度よりも2桁程度大きい。
図5は本発明の放射線画像読取装置の第2実施例の斜視図である。この第2実施例が第1実施例と異なる点は、帯状のイメージングプレート10が円弧状に湾曲していることである。円弧状に湾曲しているイメージングプレート10は、X線回折測定における粉末回折パターンのデータを記録するのに好都合である。このような湾曲したイメージングプレートを読み取るには、読取光学系と消去光学系を搭載した筐体32を、湾曲した搬送機構に沿って移動させることが好ましい。筐体32に搭載した読取光学系と消去光学系は、図1で説明した第1実施例のものと同じである。
本発明の放射線画像読取装置の第1実施例の斜視図である。 消去用の光源の具体例の側面断面図である。 消去用の光源の発光スペクトルである。 イメージングプレートの輝尽励起感度スペクトルと消去光のスペクトルを比較したグラフである。 本発明の放射線画像読取装置の第2実施例の斜視図である。
符号の説明
10 イメージングプレート
12 レーザ光源(第1の光源)
14 偏向プリズム
16 ダイクロイックミラー
18 集光レンズ系
20 紫外線検出ダイオード(光検出器)
22 励起光
24 輝尽発光の光
26 照射領域
28 消去用の光源(第2の光源)
30 消去光
32 筐体
42 青色発光ダイオード素子
46 蛍光体粉末を分散させた樹脂
56 青色発光ダイオードの放出する光のスペクトル
58 蛍光体の放出する光のスペクトル

Claims (8)

  1. 次の(ア)乃至(エ)を備える放射線画像読取装置。
    (ア)潜像が記録される蓄積性蛍光体。
    (イ)前記潜像を読み出すための励起光を前記蓄積性蛍光体に向けて放出する第1の光源。
    (ウ)前記励起光が照射された蓄積性蛍光体の領域から出てくる放出光を検出する光検出器。
    (エ)残存する前記潜像を消去するための消去光を放出する第2の光源であって、発光強度が最大値となる波長が第1の波長である発光ダイオードと、この発光ダイオードの光が照射されることによりその発光ダイオードの光を発光強度が最大値となる波長が前記第1の波長よりも長い第2の波長である光に変換する蛍光体との組み合わせからなり、前記励起光が照射されたあとの蓄積性蛍光体の領域に前記蛍光体が発生する光を前記消去光として照射するように配置された第2の光源。
  2. 請求項1に記載された放射線画像読取装置において、前記第1の波長が400〜500nmの範囲内にあり、前記第2の波長が600〜700nmの範囲内にあることを特徴とする放射線画像読取装置。
  3. 請求項1または2に記載された放射線画像読取装置において、前記第1の光源と前記光検出器と前記第2の光源が共通の筐体に収納されていて、この筐体が前記蓄積性蛍光体に対して相対的に移動可能であることを特徴とする放射線画像読取装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項に記載された放射線画像読取装置において、前記蓄積性蛍光体の形状が帯状であって、帯状の輝尽性蛍光体の長手方向に沿った1次元のデータとして前記潜像が読み取られることを特徴とする放射線画像読取装置。
  5. 請求項4に記載された放射線画像読取装置において、前記蓄積性蛍光体が直線状に延びた帯状であることを特徴とする放射線画像読取装置。
  6. 請求項4に記載された放射線画像読取装置において、前記蓄積性蛍光体が円弧状に湾曲した帯状であることを特徴とする放射線画像読取装置。
  7. 次の(ア)乃至(エ)の段階を備える放射線画像読取方法。
    (ア)潜像が記録された蓄積性蛍光体を準備する段階。
    (イ)前記潜像を読み出すための励起光を前記蓄積性蛍光体に照射する段階。
    (ウ)前記励起光が照射された蓄積性蛍光体の領域から出てくる放出光を検出する段階。
    (エ)前記蓄積性蛍光体の前記励起光が照射されたあとの領域に、残存する前記潜像を消去するために消去光を照射する段階であって、発光強度が最大値となる波長が第1の波長である発光ダイオードの光を蛍光体に照射して、その蛍光体により前記発光ダイオードの光を、発光強度が最大値となる波長が前記第1の波長よりも長い第2の波長である光に変換して、その変換光を前記消去光とする段階。
  8. 請求項7に記載された放射線画像読取方法において、前記第1の波長が400〜500nmの範囲内にあり、前記第2の波長が600〜700nmの範囲内にあることを特徴とする放射線画像読取方法。
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