JP2514172B2 - 放射線画像情報読取装置 - Google Patents

放射線画像情報読取装置

Info

Publication number
JP2514172B2
JP2514172B2 JP7022213A JP2221395A JP2514172B2 JP 2514172 B2 JP2514172 B2 JP 2514172B2 JP 7022213 A JP7022213 A JP 7022213A JP 2221395 A JP2221395 A JP 2221395A JP 2514172 B2 JP2514172 B2 JP 2514172B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reading
panel
light
radiation
excitation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP7022213A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH07261296A (ja
Inventor
正文 斎藤
英幸 半田
誠 熊谷
三喜夫 竹内
満 石井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP7022213A priority Critical patent/JP2514172B2/ja
Publication of JPH07261296A publication Critical patent/JPH07261296A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2514172B2 publication Critical patent/JP2514172B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)
  • Transforming Light Signals Into Electric Signals (AREA)
  • Facsimile Scanning Arrangements (AREA)
  • Conversion Of X-Rays Into Visible Images (AREA)
  • Radiography Using Non-Light Waves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線画像情報を蓄積
記録している画像変換パネルを励起走査して画像情報を
読み取る放射線画像情報読取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、輝尽性螢光体にX線、紫外線等
の放射線を照射すると、この放射線のエネルギーの一部
が螢光体に蓄積記録され、この後にその螢光体に励起光
を照射すると、蓄積されていたエネルギーに応じてその
螢光体が輝尽発光する。
【0003】放射線画像変換パネルは、このような特性
を持つ輝尽性螢光体層を有するパネル(以下、特別の場
合を除き単に“パネル”と称する。)であり、この輝尽
性螢光体は人体等のX線等の放射線画像を潜像として記
録可能であり、この潜像部分をレーザ光等の励起光で照
射すれば、その潜像の濃度に対応した強度の輝尽発光が
起る。したがって、その輝尽発光光をフォトマル(光電
子増倍管)等の光検出器で検出して適宜処理すれば、記
録されていた放射線画像を得ることが可能となる。
【0004】そして、この放射線画像を得た後は、ハロ
ゲンランプ光等の消去光をパネルに照射し、パネルに残
存する残像を消去して、パネルを繰り返し使用可能な状
態にしていた。
【0005】ところで、従来のこのような読取装置にお
いては、パネルに励起光を照射して放射線画像を読み取
る読取部と、消去光を照射して残像を消去する消去部と
の間の距離が離れているため、読取装置全体が非常に大
きいという問題があり、装置の小型化が望まれていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、読取部と消去
部とを近接させることが考えられるが、この場合は次の
ような問題が生じることになる。
【0007】つまり、小型化により、励起・読取手段と
消去手段とを近接させると、励起・読取動作が終了した
時点で、消去手段がパネル上に存在することになる。す
ると、残像消去のため消去ランプを点灯させる際、立上
り時の不安定な消去光が照射されることになって、消去
ムラが発生する。しかし、これを防ぐために、消去ラン
プ点灯が安定するまで待機すると、余分な処理時間がか
かってしまう。
【0008】本発明の目的は、装置本体の小型化を達成
するとともに、消去ランプを効率的に動作でき、処理の
効率化が達成できるようにした放射線画像情報読取装置
を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、放射線により
被写体の放射線画像が蓄積記録されている輝尽性螢光体
層を有する放射線画像変換パネルを、励起光で走査して
前記蓄積記録されている放射線画像情報を光電的に読み
取る励起・読取手段と、前記放射線画像情報の読み取り
の終了した後に前記放射線画像変換パネルの残像を消去
する消去手段とを有する放射線画像情報読取装置におい
て、前記励起・読取手段および消去手段を、前記放射線
画像変換パネルに対して往復移動させ、前記励起・読取
手段の往復移動の往路で励起・読取を行ない復路で消去
を行なうように構成し、且つ前記消去手段を、前記励起
・読取手段よりも前記放射線画像変換パネルの読取終了
端側に配設するようにした。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。図
2は放射線画像情報記録読取装置の全体の構成のブロッ
クを示す図であり、胸部放射線撮影に適用した場合の例
を示すものである。
【0011】放射線発生源1は、放射線制御装置2によ
って制御されて、被写体(人体胸部等)Mに向けて放射
線を照射する。放射線画像情報読取装置3は、被写体M
を挟んで放射線発生源1と対向する面に上記したパネル
4を備え、そのパネル4は放射線発生源1からの照射放
射線量に対する被写体Mの放射線透過率分布に従ったエ
ネルギーを輝尽性螢光体層に蓄積することで、そこに被
写体Mの潜像を形成する。
【0012】光ビーム発生部5は、出射強度が制御され
た光ビームを発生し、その光ビームは後記する種々の光
学系を経由して走査器6に到達し、そこで偏向を受け、
更に反射鏡7で光路を変更されて、パネル4に励起走査
光として導かれる。
【0013】集光体8は、励起光が走査されるパネル4
に近接して光ファイバでなる集光端が位置され、上記光
ビームで走査されたパネル4からの潜像エネルギーにほ
ぼ比例した輝尽発光光を受光する。9は集光体8から導
入された光から輝尽発光波長領域の光のみを通過させる
フィルタであり、そこを通過した光はフォトマル10に
入射して、その入射光に対応した電流信号に変換され
る。
【0014】フォトマル10からの出力電流は、電流/
電圧変換器11で電圧信号に変換され、増幅器12で増
幅された後、A/D変換器13でデジタルデータに変換
される。そして、このデジタルデータは画像メモリ14
に順次記憶される。15はCPUであり、メモリ14に
格納された画像情報に対して種々の画像処理(例えば、
階調処理、周波数処理、移動、回転、統計処理等)を施
し、その処理結果としての画像情報は、画像表示装置1
6で表示される。17はメモリ14内の画像情報を外部
に伝送するための、或いは外部からの同様な情報を受け
取るためのインターフェースである。18は読取ゲイン
調整回路であり、この回路により、光ビーム発生部5の
光ビーム強度調整、フォトマル用高圧電源19の電源電
圧調整によるフォトマルのゲイン調整、電流/電圧変換
器11と増幅器12の利得調整、及びA/D変換器13
の入力ダイナミックレンジ調整が行なわれ、放射線画像
情報の読取ゲインが総合的に調整される。
【0015】図1は、パネル4を固定配置し、励起・読
取・消去ユニット30を移動可能に設けた本実施例の放
射線画像情報読取装置3の構成を示す図である。21は
装置3の本体の外枠を構成するフレームである。
【0016】励起・読取・消去ユニット30は、その全
体が移動板31に固定状態で構成されている。この移動
板31には雌ねじ体(図示せず)が固定され、この雌ね
じ体はフレーム21に取り付けたモータ25により回転
する雄ねじ棒26に螺合している。27はガイド棒であ
る。従って、モータ25を駆動することにより、移動板
31は矢印Y方向或いはそれと反対方向に移動可能であ
る。
【0017】この移動板31には前記した光ビーム発生
部5が搭載(図1では図示せず)され、そこからのビー
ムはビーム径を整形(拡張)するビームエキスパンダ等
の光学系(図示せず)を経由してガルバノメータミラー
やポリゴンミラー等(図ではガルバノミラーを示す。)
の走査器6で反射されて走査光となって、ピント調整用
のfθレンズ等の集光レンズ32を通り、反射鏡71〜
73で光路を変更されて励起光81となる。
【0018】パネル4は上記励起・読取・消去ユニット
30の移動範囲の図1において左方に固定されており、
上記励起光81がこのパネル4の上に走査線80となっ
て走査される。
【0019】ここで、光ビーム発生部5から反射鏡71
までの励起光光路は、同一平面上にあり、かつパネル4
と平行になるように構成されているが、このようにする
ことにより、装置の組み立てや位置精度を必要とする光
ビームの光路調整作業等を容易に行なうこともでき、更
に装置をコンパクトにすることも可能となる。
【0020】フォトマル10は移動板31に固定され、
そのフォトマル10に輝尽発光光を伝達する集光体8の
集光端面8aが走査線80の近傍に位置しその走査線8
0と平行に並んでいる。
【0021】さて、この装置3では、パネル4上のX方
向(図1の図面の紙面に垂直な方向)の主走査は、光ビ
ーム発生部5から出射したビームが走査器6で振られ
(走査され)、集光レンズ32でパネル4の面に対して
ピントを合わせられることにより行われる。
【0022】一方、Y方向の副走査は、本実施例におい
てはパネル4が固定され、移動板31のY方向への移
動、つまり励起・読取・消去ユニット30自体の移動に
より行われる。すなわち、ユニット30は、パネル4に
対して相対的に往復移動するように構成されている。そ
して、図1ではパネル4の上側が読取を開始する読取開
始端、下側が読取を終了する読取終了端となっている。
【0023】従って、パネル4上を励起光81で二次元
的に走査することができ、その励起光81で走査された
部分において潜像の濃度に対応する輝尽発光光が発生す
ると、その発光が集光体8で集光されてフォトマル10
に導かれ、そこで検出され電気信号となる。そして、こ
の電気信号を主走査及び副走査と同期して処理すること
により、パネル4上に潜像として記録されていた画像を
再生することができるのである。
【0024】本実施例の装置では、上記のように励起・
読取・消去ユニット30を一体的に構成しているので、
各部分の相互の位置ずれ(狂い)が少なくなり、より安
定した画像読取が可能となる。
【0025】また、上記したようにパネル4がフレーム
21に固定されており、よってパネル4に損傷を与える
可能性を極限まで小さくすることができ、また、パネル
4の移動に要するスペースは必要ない。更にY方向の副
走査は励起・読取・消去ユニット30自体が移動し、し
かもこの移動範囲はパネル4のY方向の長さで十分であ
る。従って、装置全体を小型にすることができる。
【0026】また、パネル自体の移動に要するスペース
が必要ないと共に、パネルの駆動部材も必要がないの
で、パネル4と被写体との間隔を大幅に狭めることが可
能となり、被写体等から発生する散乱線を大幅に減少さ
せることができ、画像情報の品質低下を防止することが
できる。
【0027】そして、前述のように、励起・読取・消去
ユニット30はパネル4に対して相対的に往復移動可能
になっており、更に図1に示すように、消去ランプ33
が励起・読取部より往路方向(図1のY方向)の先頭側
に位置している。すなわち、消去手段を励起・読取手段
よりも放射線画像変換パネル4の読取終了端側(図1で
は放射線画像変換パネル4の下側)に配設する構成とし
ている。このような構成であると、励起・読取部分が、
パネル4の最終端(下端)へ移動し、励起・読取が終了
する時点(図1の二点鎖線で示す位置へ移動した時点)
では、消去ランプ33は自ずとパネル4面上から外れる
こととなる。すなわち、消去ランプ33はその点灯時に
は、パネル4面上から外れていることとなる。よって、
点灯タイミングを早めることができ、消去ランプ33の
立上りが遅いものであっても、安定した点灯状態により
迅速確実な消去を行なうことができるようになる。
【0028】図3にパネル固定部分の詳細を示す。パネ
ル4はパネル固定板22に対して接着剤等で一体化さ
れ、フレーム21に取り付けられる外装23の放射線照
射部を含む一部が切欠かれて、そこにパネル4を含むパ
ネル固定板22が着脱自在に設置されていて、外装23
の一部を構成している。24はパネル固定板22の取付
板である。このようにパネル4をフレーム21に一体化
して取付構成することにより、パネル4と被写体との間
隔を大幅に減少できるのである。
【0029】なお、パネル4と励起・読取・消去ユニッ
ト30との間の平行度が変化すると、読取精度が悪くな
るので、パネル固定板22は剛性で、且つ平面性の良好
な材質のものを選択することが重要である。また、パネ
ル固定板22は放射線吸収量のできるだけ少ないものを
選ぶ必要もある。
【0030】パネル固定板22の材料としては、後で詳
細に説明するように、各種高分子材料、ガラス、金属等
を用いることが可能であるが、放射線吸収量が少ない点
から、剛性炭素材料が好ましい。また、パネル4は支持
体4a、螢光体層4b、保護層4cで構成されるが、パ
ネル固定板22が支持体4aを兼ねるように構成すれ
ば、なお一層好ましい。
【0031】本実施例では、移動体が励起・読取・消去
ユニット30を搭載した移動板31であるために、急激
な速度変化は好ましくなく、副走査の開始及び停止時は
読取に影響ない範囲で速度調整をする必要がある。図4
はその一連の動作時における副走査速度変化を示すもの
で、(a)のように急激な速度変化を行うと、光学系に
衝撃を与える恐れがあるが、(b)のように移動開始と
停止時の速度調整を行えば、衝撃を与え難い。更に、
(c)のように速度変化が緩慢となるように調整すれば
より好ましくなる。なお、(b)或いは(c)のような
速度変化に加えて、移動板31のストロークの両終端に
衝撃吸収構造を採用すれば、移動板31に搭載された励
起・読取・消去ユニット30への衝撃緩和がより好まし
いものとなる。
【0032】更に、上記実施例では反射鏡71〜73に
よって光路を曲げているが、このようにすれば走査器6
とパネル4上の走査線80との間の実質的光路長さを変
化させずに、扇状の走査光の占有する空間を小さくでき
るので、このような反射鏡を複数枚光路内に挿入すれ
ば、装置の小型化に大きく寄与する。
【0033】また、図1において、励起光81はパネル
4に対して斜め下方向から入射している。もし、パネル
4に対して励起光が垂直方向から入射した場合は、パネ
ル4面での反射により励起光が直接光ビーム発生部5ま
で戻ってしまい、光ビームパワーの変動につながる恐れ
がある。
【0034】励起・読取・消去ユニット30を移動させ
る機構では、コンパクト、軽量、安価という点で光ビー
ム発生部5としては、レーザ光源、特に半導体レーザを
使用することが好ましいが、半導体レーザの活性領域に
反射光が入射すると、レーザ発振モードが変化して、光
ビームパワーが大きく変動し、画像読取に対して悪い影
響を及ぼす。そこで本実施例では、上記したように励起
光81をパネル4に対して斜めの方向から入射すること
にした。
【0035】また、本実施例では、図1において集光体
8の入射端面を、パネル4に対してほぼ平行に配置して
いる。このような構成をとると、パネル4上に発生する
輝尽発光光の集光効率が最も高くなって、S/N比の高
い読取画像情報を得ることができる。
【0036】ところで、図3で説明したようにパネル4
をフレーム21から取り外さなくても反復して使用でき
るようにするためには、読み取った後でも残っている潜
像を消去する必要がある。この消去はパネル4に強力な
光を照射することにより行うことができるので、図1に
示すように、消去ランプ33を集光体8とほぼ平行に設
け、このランプ33を移動板31に固定すれば良い。ま
た、このランプ33は、そこからの光を効率良くパネル
4に対して照射するために、反射板34で覆い、且つ必
要時にのみパネル4に対面するように、パネル4との間
にシャッタ35を介在させている。
【0037】消去ランプ33の取付位置としては、パネ
ル4に近ければ消費電力も少なく、ランプ33自体の小
型・軽量化も可能となる。また、図1に示すように集光
体8と消去ランプ33との間に励起光81を通すことに
より、デッドスペースが少なくなり、装置3そのものを
大幅にコンパクト化することが可能となる。ここで使用
する消去ランプ33としては、ハロゲンランプがある。
【0038】なお、本実施例では、集光体8と消去ラン
プ33をユニット30内で一体化しているので、画像読
取を行いながらその読取を完了した部分を順次消去する
ことが可能であるが、消去ランプ33の光が集光体8に
入射したり、現在読取中の走査線80を照射すると大き
なノイズとなってフォトマル10で検知されるという問
題が発生する。
【0039】そこで、これを防止するためには矢印Yの
向きへの副走査時に読み取りを行い、その反対の向きへ
の戻り時に消去を行うというプロセスを採用することが
好ましい。
【0040】また、このランプ33による消去時の光に
よってフォトマル10の光電面が劣化することを抑える
ために、走査線80からフォトマル10に至る光路に、
遮光手段36(図1)を設けることが好ましい。このよ
うにすれば、フォトマル10へのランプ光を遮断するこ
とが可能となり、その寿命を長くすることが可能となる
上に、次回の読み取りの支障が減少される。
【0041】この場合の遮光手段36として用いられる
遮光板は、輝尽発光光を透過させ励起光を減衰させるフ
ィルタと差し換える機構としても良い。また、遮光手段
36としては、液晶シャッタを用いることもできる。更
に、この遮光手段36は、消去ランプ光を遮光すると共
に、撮影時の放射線も遮断できることが好ましく、この
場合は材質として鉛板等を付加したものが好適である。
【0042】図5は画像記録読取における各部の動作タ
イミングを示す図である。装置3の停止時には、ユニッ
ト30は最下位にあり、起動スイッチをオンすることに
より、上位の放射線照射待機位置にまで移動する。この
移動時の途中で、消去ランプ33が点灯すると共にシャ
ッタ35が開き、パネル4に残存しているノイズ等の潜
像が消去され、これにより新旧画像のカブリが防止され
る。次に、ユニット30がこの待機位置にあるときに、
撮影(放射線照射)スイッチをオンすると、放射線照射
が行われ、被写体Mを通過した放射線量に応じてパネル
4への放射線画像記録が行われる。そして、その後一定
時間経過後に励起・読取・消去ユニット30の移動によ
る読取動作が開始する。この一定時間とは、放射線照射
によるパネル4の瞬時発光や瞬時残光が充分に減衰し、
且つパネル4に記録蓄積されたエネルギーが大幅に自然
放出されないまでの時間をいう。具体的には、0.01〜6
0秒程度が良いが、好ましくは0.01〜10秒程度が良
い。
【0043】読み取りにおいては、移動板31の移動速
度が安定した後に、光ビーム発生部5、走査器6が所定
時間だけオンとなって能動となるとともに遮光手段36
も所定時間だけ光を透過させるように開放となり、メイ
ンスイッチ投入後、常にオン状態が保持されているフォ
トマル10での検知が可能となる。この所定時間の間に
おいて読み取りが行われる。このように、フォトマル1
0を除く各部分を必要時間のみ動作させるようにすれ
ば、寿命長期化に効果的である。また、メインスイッチ
投入後、メインスイッチがオフされるまでの間、フォト
マル10をオン状態で保持することにより、オンとなっ
てから感度が安定するまでに数秒から数十秒の時間を必
要とするフォトマルでも、常に安定した感度での検知が
可能となる。ただし、オン後直ちに感度が安定するフォ
トマルを用いた場合には、前記ビーム発生部5や走査器
6と同様に所定時間だけオンすることも可能である。そ
して、読み取りが終わった後は、移動板31が矢印Y方
向と反対方向に復帰する際に、消去ランプ33が点灯す
ると共に、シャッタ35が開いてパネル4に残留してい
る潜像が上記同様に消去されるのである。
【0044】ところで、上記のようにユニット30を移
動する構造とし、放射線照射時に照射野内の規定場所に
そのユニット30を移動させることにより、放射線検出
器の代わりに使用することができ、このようにすれば、
新たに放射線検出器を設けることもなく、また本来の読
み取りに先立つ先読み等も行なう必要がない。
【0045】即ち、励起・読取ユニット30内のフォト
マル10等の光検出器を放射線検出器として兼用するこ
とができ、放射線照射時に発生する放射線、瞬時発光、
瞬時残光等を利用して、(1)放射線量が規定量に達し
た時、放射線照射を停止させる信号を発生させ、パネル
4への放射線量変動を防止して画像記録条件を安定化さ
せることができ、(2)パネル4への放射線受量を正確
に検出・計測し、輝尽発光の読取ゲインを調整すること
ができる。
【0046】また、移動する励起・読取ユニット30上
には、図2に示した電流/電圧変換器11、増幅器1
2、及びA/D変換器13を搭載する方が、ノイズの影
響を受けやすいアナログ信号でなくデジタル信号により
そこから出力できる点から、好ましい。
【0047】また、上記実施例では、パネル4を垂直に
縦に配置した立位用の記録読取装置を示したが、パネル
4を水平方向に寝かせた所謂“臥位”用にも同様の構成
で実現できることは勿論であり、他にC−アーム(X線
源−読取装置一体)、車載タイプとすることもできる。
【0048】本発明のパネル4に用いられる輝尽性螢光
体としては、アルカリハライド螢光体を使用する。この
螢光体は下記一般式 MI X・aMIIX’2 ・bMIII X”3 :cA (但し、MI はLi、Na、K、Rb及びCsから選ば
れる少なくとも1種のアルカリ金属であり、MIIはB
e、Mg、Ca、Sr、Ba、Zn、Cd、Cu及びN
iから選ばれる少なくとも1種の二価金属である。M
III はSc、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、S
m、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Y
b、Lu、Al、Ga及びInから選ばれる少なくとも
1種の三価金属である。X、X’及びX”は、F、C
l、Br及びIから選ばれる少なくとも1種のハロゲン
である。AはEu、Tb、Ce、Tm、Dy、Pr、H
o、Nd、Yb、Er、Gd、Lu、Sm、Y、Tl、
Na、Ag、Cu及びMgから選ばれる少なくとも1種
の金属である。またaは、0≦a<0.5 の範囲の数値で
あり、bは0≦b<0.5 の範囲の数値であり、cは0<
c<0.2 の範囲の数値である。)で表されるアルカリハ
ライド螢光体が挙げられる。このアルカリハライド螢光
体は、蒸着、スパッタリング等の方法で輝尽性螢光体層
を形成させたものであっても良い。
【0049】上記したアルカリハライド螢光体は、単独
で用いる必要はなく、他の輝尽性螢光体と混合して用い
ても良い。ただしこのように混合して用いる場合は、そ
のアルカリハライド螢光体の混合比は、50wt%以上、
更には70wt%以上とすることが好ましい。
【0050】このアルカリハライド螢光体は、図6の実
線で示す輝尽励起スペクトル、輝尽発光スペクトルの如
く、500 〜900 nmの波長の励起光によって250 〜500 nm
の波長の光を輝尽発光するもので、発光感度は従来装置
に使用する螢光体(破線)に比べて良好であり、半導体
レーザ光源の発振波長領域とのマッチングがよく好まし
い。
【0051】また、本発明装置に使用する螢光体は、図
7に示すように、励起光を破線で示す時間(10μsec)
だけ励起したところ、実線の如く立上り、立下りの曲線
(a)が急勾配となっている。これは、一点鎖線で示す
従来装置に使用する螢光体の曲線(b)及び二点鎖線で
示す曲線(c)に比べて輝尽発光の応答特性が良好で、
しかも(a)は(b)に対して2倍以上の高速読取が可
能となる。また、本図から本発明装置に使用する螢光体
は、従来装置に使用する螢光体に比べて輝尽発光残光が
ほとんどなく、寿命も短いことが判るため、高速読取を
行っても画質が劣化することはない。従来の装置(パネ
ル搬送タイプ)では、記録場所から読取場所へパネルを
移動させねばならず、このための移動時間を必要とした
が、本発明では、パネルが固定されているために移動時
間も不必要となり、またアルカリハライド螢光体は放射
線照射・記録時の瞬時発光残光も少なく寿命も短いた
め、瞬時発光残光が消えるまで、読取開始を遅らせる必
要もないため、記録(撮影)とほとんど同時に読取を開
始することができ、このためすばやく画像の観察を行う
ことも可能となる。
【0052】本発明の放射線変換パネルにおいては、輝
尽性螢光体層に自己支持能がない場合には該輝尽性螢光
体層を支持するための支持体が設けられる。この支持体
としては、前記したように各種高分子材料、ガラス、金
属等が用いられ、セルロースアセテートフィルム、ポリ
エステルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィル
ム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィムル、トリア
セテートフィルム、ポリカーボネイトフィルム等のプラ
スチックフィルム、アルミニウムシート、鉄シート、銅
シート等の金属シート、或いは該金属酸化物の被覆層を
有する金属シートが好ましい。
【0053】これらの支持体の表面は滑面であっても良
いし輝尽性螢光体層との接着性を向上させる目的でマッ
ト面としても良い。更にこれらの支持体は、同様の目的
で輝尽性螢光体層が設けられる面に下引層を設けても良
い。また、これら支持体の層厚は用いられる支持体の材
質等によって異なるが、一般適には50〜2,000 μmであ
り、取り扱いの点からさらに好ましくは、80〜1,000 μ
mが良い。
【0054】本発明の放射線画像変換パネルにおいて
は、一般的に輝尽性螢光体層の支持体が設けられる面と
反対側の面に、輝尽性螢光体層を物理的に或いは化学的
に保護するための保護層が設けられても良い。この保護
層は、保護層用塗布液を輝尽性螢光体層上に直接塗布し
て形成しても良いし、予め別途形成した保護層を輝尽性
螢光体層上に接着しても良い。或いは、別途形成した保
護層上に輝尽性螢光体層を形成する手順をとっても良
い。
【0055】保護層の材料としては、酢酸セルロース、
ニトロセルロース、ポリメチルメタクリレート、ポリビ
ニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリカーボネ
ート、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、ポ
リエチレン、ポリ塩化ビニリデン、ナイロン、ポリ四フ
ッ化エチレン、ポリ三フッ化−塩化エチレン、四フッ化
エチレン−六フッ化プロピレン共重合体、塩化ビニリデ
ン−塩化ビニル共重合体、塩化ビニリデン−アクリロニ
トリル共重合体等の通常の保護層用材料が用いられる。
また、この保護層は、蒸着法、スパッタリング法等によ
りSiC 、SiO2、SiN 、 Al 2O3 等の無機物質を積層し
て形成しても良い。これらの保護層の層厚は一般には
0.1〜100 μm程度が好ましい。
【0056】
【発明の効果】以上から本発明によれば、読取部と消去
部を一体に設けてユニット化した場合でも、消去ランプ
を効率的に動作させることができる。それ故、装置本体
を小型化できるのに加え、残像消去不良に伴う画質の劣
化を生じることなく、励起・読取から残像消去、次回読
取再開までの時間を短縮できるという、処理の効率化が
図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 放射線画像情報読取装置の機構を示す側面図
である。
【図2】 放射線画像情報記録読取装置の全体構成のブ
ロック図ある。
【図3】 パネル取付構造を示す側面図である。
【図4】 励起・読取・消去ユニットの移動特性図であ
る。
【図5】 装置の動作タイミングを示すタイムチャート
である。
【図6】 輝尽性螢光体のスペクトル特性図である。
【図7】 輝尽性螢光体の応答特性図である。
【符号の説明】
1:放射線発生源、2:放射線制御装置、3:放射線画
像情報読取装置、4:放射線画像変換パネル、5:光ビ
ーム発生部、6:走査器、7:反射鏡、8:集光体、
9:フィルタ、10:フォトマル、11:電流/電圧変
換器、12:増幅器、13:A/D変換器、14:画像
メモリ、15:CPU、16:表示器、17:インター
フェース、18:ゲイン調整回路、19:高圧電源、2
1:フレーム、22:パネル固定板、23:パネル固定
板用の取付板、24:外装、25:モータ、26:雄ね
じ棒、27:ガイド棒、28:枠、30:励起・読取・
消去ユニット、31:移動板、32:集光レンズ、3
3:消去ランプ、34:反射板、35:シャッタ、3
6:遮光手段、71〜73:反射鏡、80:走査線、8
1:励起光。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 竹内 三喜夫 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株 式会社内 (72)発明者 石井 満 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株 式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−236886(JP,A) 特開 昭60−165643(JP,A) 特開 昭59−202099(JP,A) 特開 昭58−207038(JP,A) 特公 平6−5362(JP,B2) 特公 平5−78981(JP,B2) 特公 平5−78982(JP,B2) 特公 平7−74885(JP,B2) 特公 平4−52933(JP,B2) 特公 平4−49699(JP,B2) 特公 昭62−55128(JP,B2)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】放射線により被写体の放射線画像が蓄積記
    録されている輝尽性螢光体層を有する放射線画像変換パ
    ネルを、励起光で走査して前記蓄積記録されている放射
    線画像情報を光電的に読み取る励起・読取手段と、前記
    放射線画像情報の読み取りの終了した後に前記放射線画
    像変換パネルの残像を消去する消去手段とを有する放射
    線画像情報読取装置において、 前記励起・読取手段および消去手段を、前記放射線画像
    変換パネルに対して往復移動させ、前記励起・読取手段
    の往復移動の往路で励起・読取を行ない復路で消去を行
    なうように構成し、且つ前記消去手段を、前記励起・読
    取手段よりも前記放射線画像変換パネルの読取終了端側
    に配設することを特徴とする放射線画像情報読取装置。
JP7022213A 1995-01-17 1995-01-17 放射線画像情報読取装置 Expired - Fee Related JP2514172B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7022213A JP2514172B2 (ja) 1995-01-17 1995-01-17 放射線画像情報読取装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7022213A JP2514172B2 (ja) 1995-01-17 1995-01-17 放射線画像情報読取装置

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP61267828A Division JPH065362B2 (ja) 1986-11-12 1986-11-12 放射線画像情報読取装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH07261296A JPH07261296A (ja) 1995-10-13
JP2514172B2 true JP2514172B2 (ja) 1996-07-10

Family

ID=12076531

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7022213A Expired - Fee Related JP2514172B2 (ja) 1995-01-17 1995-01-17 放射線画像情報読取装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2514172B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JPH07261296A (ja) 1995-10-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2514172B2 (ja) 放射線画像情報読取装置
JP2002303947A (ja) 放射線画像記録読取方法および装置ならびに蓄積性蛍光体シート
JPH065362B2 (ja) 放射線画像情報読取装置
JP2835622B2 (ja) 放射線画像読取装置
JP2652031B2 (ja) 放射線画像情報読取装置
JP2514010B2 (ja) 放射線画像情報記録読取装置
JPH065360B2 (ja) 放射線画像情報読取装置
JPH08152695A (ja) 放射線画像読取装置
JPS5974545A (ja) 放射線画像読取方法
JP2764700B2 (ja) 放射線画像撮影読取装置
JP2873834B2 (ja) 放射線画像情報記録読取装置
JP3277296B2 (ja) 放射線画像読取り装置
JPH06235983A (ja) 放射線画像情報記録読取装置
JPS6337769A (ja) 放射線画像情報記録読取装置
JPH065358B2 (ja) 放射線画像情報読取装置
JPH0389337A (ja) 放射線画像情報記録読取装置
JPH065359B2 (ja) 放射線画像情報の読取装置
JP2990287B2 (ja) 放射線画像読取方法及びその装置
JP2514171B2 (ja) 画像読取装置
JPS62145634A (ja) 透過型電子顕微鏡
JP2976122B2 (ja) 放射線画像読取方法及びその装置
JP2670605B2 (ja) 放射線画像撮影読取装置
JPH0764218A (ja) 放射線画像読取装置
JPH0220851A (ja) 放射線画像撮影装置
JPH065361B2 (ja) 放射線画像読取装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19960213

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees