JP4562819B2 - コーティング材組成物 - Google Patents
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Description
【発明に技術分野】
本発明は、歯牙、骨組織などの修復に用いられるホウ素含有重合開始剤を使用した硬化性組成物の表面にコーティングすることによって、表面硬度を向上させるコーティング材組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】
分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した外科・歯科用組成物は、重合・硬化時の変色が少ないこと、および、歯質への接着性が優れていることなどの利点があり、既に数多くの提案がなされており、利用されている。
【0003】
しかしながら、こうした組成物の硬化物を口腔内で適用した場合、重合硬化までに時間がかかるために、適用部位によっては重合が進行せず、あるいは重合中に唾液や組織液等の影響を受け口腔外で硬化させた場合の硬化物の硬さが得られないことがあり、たとえば、このような状態の硬化物を歯質表面に皮膜状に形成しても、歯科用治具である探針などとの接触によりその部分が削り取られてしまうことがあり、せっかく形成した皮膜が損傷を受けることがある。
【0004】
歯科あるいは整形外科の分野では、従来上記のような分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した組成物から形成された被膜上に直接、コンポジットレジンあるいは金属などを配置して接着しているため、分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した組成物から形成された被膜が損傷を受けると、その部分の接着強度が低くなることがあり、また、この被膜の下には歯髄などの神経組織があり、このような比較的軟質の被膜の上からコンポジットレジンの充填の際、あるいは、金属を接着させる際の圧力がこの比較的軟質の被膜を介して歯髄等の神経組織にまで達することがあり、分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した組成物から形成された皮膜の軟質性が治療の際の痛みの原因となることがあった。
【0005】
【発明の目的】
上記の問題を解決するために、機械的な負荷から該組成物を保護することを目的に、表面硬度を向上させるコーティング材組成物を用いたコーティング材組成物を提供することにある。
【0006】
【発明の概要】
本発明のコーティング材組成物は、重合開始剤としてトリ-n-ブチルホウ素の部分酸化物を使用して歯牙の修復に用いられる硬化性組成物から形成された硬化体皮膜の表面をさらに被覆するコーティング材組成物であり、
該コーティング材組成物が、
(A)ジイソシアナート化合物1モルと水酸基含有(メタ)アクリレート2モルとの付加物である分子内にウレタン結合を有するジ(メタ)アクリレート、
(B)次式[I]で表される分子内にオキシエチレン単位を有する(メタ)アクリレートよりなる群から選ばれる分子内にオキシエチレン単位を有するジ(メタ)アクリレート;
【化2】
(C)揮発性化合物、および
(D)α-ケトカルボニル化合物から形成されており、
上記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の合計重量100重量部中に、上記(A)成分を30〜80重量部、(B)成分を5〜40重量部、(C)成分を5〜40重量部、そして(D)成分を0.01〜10重量部の量で含有し、重合開始剤としてトリ-n-ブチルホウ素の部分酸化物を使用して歯牙の修復に用いられる硬化性組成物から形成された硬化体皮膜の表面に、皮膜厚さが5〜500μmになり、上記硬化体皮膜の表面に形成されたコーティング層のブルネル硬度が8〜40の範囲内になるように成分組成が調整されていることを特徴としている。
【0007】
これらの成分を含有する本発明のコーティング材組成物は、上記の成分を含有する未硬化の組成物を、ホウ素含有重合開始剤を使用して既に硬化している硬化被膜上に塗布して、この表面のコーティング材組成物として使用される。
【0008】
本発明のコーティング材組成物は、上記成分に加えて、さらに、コーティング材組成物100重量部に対して、
(E)アミン化合物を0.01〜10重量部の範囲内の量、
(F)たとえば次式で表されるレゾルシン(メタ)アクリレート化合物(RDMA)を1〜50重量部の範囲内の量、
【0009】
【化1】
【0010】
(G)4-(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸(4-MET)および/またはその無水物(4-META)を1〜30重量部の範囲内の量、
(H)フィラーを1〜70重量部の範囲内の量で含有することができる。
【0011】
本発明のコーティング材組成物を使用することにより、ホウ素含有重合開始剤を使用した硬化性組成物の皮膜の表面に硬質のコーティング層を形成することができ、このコーティング層はホウ素含有重合開始剤を使用した硬化性組成物の皮膜を探針などによる機械的な外力から保護すると共に、この上に塗設されるコンポジットレジンやレジンセメント、グラスアイオノマーセメント等に対しても良好な接着性を有する。
【0012】
このような組成のコーティング材から形成された層は、分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した外科・歯科用組成物よりも、硬度が高いので、たとえば、このコーティング材からなる層を配置することにより、下地層であるは分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した組成物からなる層を保護することができる。また、この層の上にコンポジットレジンやレジンセメント等を適用する際、あるいは、金属等を貼着する場合の圧力を、この硬質のコーティング材からなる層全体で受けるために、歯髄等の神経組織に伝達される圧力が低下し、治療の際の苦痛を緩和することができる。
【0013】
【発明の具体的説明】
次に本発明のコーティング材組成物について具体的に説明する。
本発明における(A)成分は、分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレートである。このような分子内にウレタン結合を有する(メタ)アクリレートは分子内に少なくとも1個のウレタン結合を有する多官能(メタ)アクリレート単量体である。このような(メタ)アクリレート化合物の例としては、ジイソシアナート化合物1モルと2-ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート2モルとの付加物などを挙げることができる。前記ジイソシアナート化合物としては、脂肪族系ジイソシアナート、脂環族系ジイソシアナート、芳香族ジイソシアナートのいずれをも使用することができ、さらにこれらを組み合わせて使用することもできる。
【0014】
このような化合物の具体的な例としては、ヘキサメチレンジイソシアナート、リジンジイソシアナート、2,2,(4),4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアナート、ジシクロヘキシルジメチルメタン-p,p'-ジイソシアナート、イソホロンジイソシアナート、キシリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナートおよびナフタレンジイソシアナート等を挙げることができる。さらに具体的には、以下に示す化合物を挙げることができる。
【0015】
【化2】
【0016】
【化3】
【0017】
【化4】
【0018】
これらの中でも脂肪族または脂環族系(メタ)アクリレートが好ましく、さらに、下記式で表される多官能(メタ)アクリレート系単量体が特に好ましく使用される。
【0019】
【化5】
【0020】
上記(A)成分は、(A)〜(D)成分の合計100重量部中に、30〜80重量部の範囲内の量で含有されていることが必要であり、さらに40〜70重量部の範囲内で、殊に45〜65重量%の範囲内の量で使用することが好ましい。
【0021】
本発明で使用される(B)成分は、分子内にオキシエチレン単位を有する(メタ)アクリレートである。この(メタ)アクリレートは、分子内に少なくとも1個の(メタ)アクリロキシ基を有していればよい。このような(B)成分の例としては、ジエチレングリコールの一方の水酸基が(メタ)アクリロキシ基に、他方がメトキシ基またはエトキシ基等のアルキルエーテル基に置換されている化合物を挙げることができる。また、ジエチレングリコールの代わりにトリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ノナエチレングリコール、ポリエチレングリコールであってもよい。
【0022】
上記のような量で使用することにより、コーティング材組成物が好適な硬度を有するようになる。
本発明において、好適に使用される(B)成分として以下に記載する式[I]で表される化合物を挙げることができる。
【0023】
【化6】
【0024】
ここで、q、nおよびmの数が大きいと皮膜の吸水量が増大し、その硬度を低下させることがある。
上記式[I]で表される多官能(メタ)アクリレート単量体としては、たとえばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコールなどのグリコールのジ(メタ)アクリレート類;2,2,-ビス(4-メタクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(4-メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン(m+n=2,6のもの、以下、このものを「2,6E」と記載することもある)等の2,2-ビス(4-メタクリロキシポリエトキシフェニル)プロパン類などを挙げることができる。これらの(メタ)アクリレート系単量体は単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0025】
本発明において、上記(B)成分は、(A)〜(D)成分の合計100重量部中に5〜40重量部の量で含有されていることが必要であり、好ましくは10〜30重量部、さらに好ましくは15〜25重量部の量で使用される。
【0026】
本発明で使用される(C)成分は、本発明のコーティング材組成物の粘度の調整および塗布した際の皮膜厚さを調整し、さらに硬化直後に表面に生ずる表面未重合層の形成を防止するとの作用を有する。この(C)成分は、揮発性化合物からなり、25℃で液体であって、沸点が180℃以下、好ましくは150℃以下の液体である。この揮発性成分は、上記(A)成分あるいは(B)成分と反応性を有していてもよい。この(C)成分の具体的な例としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸テトラヒドロフランなどの(メタ)アクリレート類;アセトン、メタノール、エタノール、テトラヒドロフラン、ジクロロエタン、クロロホルム、酢酸エチルなどの有機溶媒を挙げることができる。特に生体への安全性を考慮するとアセトン、エタノール、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチルが好ましい。これらの揮発性成分は単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0027】
本発明において、上記(C)成分は、(A)〜(D)成分の合計100重量部中に5〜40重量部の量で含有されていることが必要であり、好ましくは10〜30重量部、さらに好ましくは15〜25重量部の量で使用される。
【0028】
本発明において、(D)成分は、α-ケトカルボニル化合物である。本発明においてα-ケトカルボニル化合物(D)としては、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分に溶解若しくは分散する化合物が使用される。このようなα-ケトカルボニル化合物の例としては、α-ジケトン、α-ケトアルデヒド、α-ケトカルボン酸、α-ケトカルボン酸エステルなどを挙げることができる。
【0029】
さらに具体的には、ジアセチル、2,3-ペンタジオン、2,3-ヘキサジオン、ベンジル、4,4'-ジエトキシベンジル、4,4'-オキシベンジル、4,4'-ジクロルベンジル、4-ニトロベンジル、α-ナフチル、β-ナフチル、カンファーキノン、1,2-シクロへキサンジオン等のα-ジケトン;メチルグリオキザール、フェニルグリオキサザール等のα-ケトアルデヒド、ピルビン酸、ベンゾイルギ酸、フェニルピルビン酸、ピルビン酸メチル、ベンゾイルギ酸エステル、フェニルピルビン酸メチル、フェニルピルビン酸エチルなどを挙げることができる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0030】
これらのα-ケトカルボニル化合物のうちでは安定性等の面からα-ジケトンを使用することが好ましく、さらにα-ジケトンのうちではジアセチル、ベンジル、カンファーキノンが好ましい。
【0031】
本発明において、上記(D)成分は、(A)〜(D)成分の合計100重量部中に0.01〜10重量部の量で含有されていることが必要であり、好ましくは0.1〜8重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部の量で使用される。
【0032】
本発明のコーティング材組成物は、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分から形成されており、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の合計の配合量は100重量部である。
【0033】
本発明のコーティング材組成物は、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の他に、他の成分を配合することができる。
本発明のコーティング材組成物には、上記成分に加えて、(E)成分として、アミン化合物を配合することができる。本発明においてアミン化合物(E)としては、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分に溶解若しくは分散する化合物が使用される。本発明においてアミン化合物(E)としては、脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族アミンのいずれであってもよく、また第一アミン、第二アミンあるいは第三アミンのいずれであってもよいが、好ましくは芳香族アミンであり、さらに好ましくは芳香族第三アミンである。
【0034】
本発明で(E)成分として使用されるアミン化合物の例としては、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、トリペンチルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、トリヘキシルアミン、トリオクチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピルアミン、ジプロピルアミン、ジブチルアミン、ジヘキシルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチルアミン、デシルアミン、ドデシルアミン等の脂肪族アミン;トリシクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、シクロヘキシルアミンなどの脂環族アミン;アニリン、トルイジン、フェニレンジアミン、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジエチルアニリン、N,N-ジエタノールアニリン、N,N-ジメチルトルイジン(DMPT)、N,N-ジエチルトルイジン、N,N-ジエタノールトルイジン(DEPT)、N,N-ジメチル-tert-ブチルアニリン、N,N-ジエチル-p-tert-ブチルアニリン、N,N-ジエチル-p-tert-ブチルアニリン、N,N-ジメチルアニシジン、N,N-ジエチルアニシジン、N,N-ジメチル-p-クロルアニリン、N,N-ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N-ジメチルアミノ安息香酸、そのアルキルエステルおよびそのアルコキシアルキルエステル、N,N-ジエチルアミノ安息香酸(DEAEA)、そのアルキルエステルおよびそのアルコキシアルキルエステル、N,N-ジプロピルアミノ安息香酸、そのアルキルエステルおよびそのアルコキシアルキルエステル、N-プロピルアミノ安息香酸、そのアルキルエステルおよびそのアルコキシアルキルエステル、N-イソプロピル-N-メチルアミノ安息香酸、そのアルキルエステルおよびそのアルコキシアルキルエステル等で代表される脂肪族アルキルアミノ安息香酸、そのアルキルエステルおよびそのアルコキシアルキルエステル類;N,N-ジメチルアミノベンツアルデヒド(DMABAd)、N,N-ジエチルアミノベンツアルデヒド、N,N-ジプロピルアミノベンツアルデヒド、N-イソプロピル-N-メチルアミノベンツアルデヒド等で代表される脂肪族アルキルアミノベンツアルデヒド類;N,N-ジメチルアミノアセチルベンゼン、N,N-ジエチルアミノアセチルベンゼン、N,N-ジプロピルアミノアセチルベンゼン、N-イソプロピルアミノアセチルベンゼン、N-イソプロピル-N-メチルアセチルベンゼンなどで代表される脂肪族アルキルアミノアセチルベンゼン、および、脂肪族アルキルアミノアシルベンゼン類;、N-フェニルグリシン(NPG)、N-トリルグリシン(NTG)、N,N-(3-メタクリロキシオキシ-2-ヒドロキシプロピル)フェニルグリシン(NPG−GMA)を挙げることができる。これらは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0035】
本発明において、上記(E)成分は、(A)〜(D)成分の合計100重量部に対して通常は、0.01〜10重量部の量で使用され、好ましくは0.1〜8重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部の量で使用される。
【0036】
本発明のコーティング材組成物には、上記成分に加えてさらに(F)成分としてたとえば次式で表されるレゾルシン(メタ)アクリレート(RDMA)を配合することが好ましい。この(F)成分であるレゾルシン(メタ)アクリレート(RDMA)を配合することにより、本発明のコーティング材組成物が硬化した際の皮膜の吸水性を低下させ、さらに表面硬度を向上させることができる。
【0037】
【化7】
【0038】
この(F)成分であるレゾルシン(メタ)アクリレート(RDMA)は、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分の合計重量100重量部に対して、通常は1〜50重量部、好ましくは3〜40重量部、さらに好ましくは5〜30重量部の量で配合される。
【0039】
また、本発明のコーティング材組成物には、さらに(G)成分として4-(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸(4-MET)および/またはその無水物(4-META)配合することが好ましい。ここで4-(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸(4-MET)はナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウム、鉄および銅等の金属 および/または(E)成分として記載したアミン化合物と塩を形成していてもよい。さらにこれらの4−METおよび4−METは単独であるいは組み合わせて使用することができる。
【0040】
この(G)成分である4-(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸(4-MET)および/またはその無水物(4-META)は、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分、(D)成分の合計重量100重量部に対して、通常は1〜30重量部、好ましくは3〜20重量部、さらに好ましくは5〜20重量部の量で配合される。
【0041】
さらに、本発明のコーティング材組成物には、さらに(H)成分としてフィラーを配合することが好ましい。この(H)成分としてのフィラーは、本発明のコーティング材組成物を用いて形成された皮膜の表面硬度や皮膜厚さを調整するために用いられ、特に有機複合フィラーを用いると、コーティング材組成物が硬化した際に、表面に生ずることもある表面未重合層の形成を抑制することができるという利点がある。
【0042】
このようなフィラー(H)としては、有機質フィラー、無機質フィラーおよび有機質複合フィラーを使用することができる。
このフィラー(H)の配当により、主としてコーティング材組成物の硬化層の機械的強度が向上する。
【0043】
ここで有機質フィラーとしては、たとえば上述の(A)成分に対して不溶性の重合体の粉砕物もしくは分散重合によって得られた粉末重合体を使用することができる。
【0044】
ここで使用できるフィラーの原料となる重合性単量体の種類に特に制限はないが、(A)成分の説明の際に例示した重合性単量体あるいはこれらを組み合わせたものを挙げことができる。こうした重合性単量体から形成されたフィラーを構成する樹脂の例としては、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)、ポリメタクリル酸エチル、ポリメタクリル酸プロピルおよびポリメタクリル酸ブチル(PBMA)のようなポリメタクリル酸アルキルエステル;ポリ酢酸ビニル(PVAc);ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール(PPG)およびポリビニルアルコール(PVA)などを架橋剤によって不溶化させた粉末重合体を挙げることができる。また、MMA-ブタジエン-スチレン3元共重合体などを挙げることができる。
【0045】
無機質フィラーの例としては、シリカ、シリカアルミナ、アルミナ、アルミナ石英、ガラス(バリウムガラスを含む)、チタニア、ジルコニア(酸化ジルコニウム)、炭酸カルシウム、カオリン、クレー、雲母、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、酸化チタン、リン酸カルシウム等を挙げることができる。これらの無機質フィラーは予めシランカップリング剤あるいはチタンカップリング剤などで表面処理して、親水化または疎水化されたものであってもよい。
【0046】
有機質複合フィラーの例としては、前述の無機質フィラーの表面を、重合性単量体を(共)重合させることによって被覆した後粉砕して得られるフィラー、または、無機質フィラーと重合性単量体とを懸濁重合して得られるフィラーを挙げることができる。具体的には、無機質フィラーのうち、微粉末シリカをトリメチロールプロパン(メタ)アクリレート(TMPT)を主成分とする重合性単量体を重合させることにより被覆し、得られた重合体を粉砕したフィラー(TMPT-f)を挙げることができる。またPMMAを溶解したアセトンなどの溶液にシリカや酸化ジルコニウムなどの無機フィラーを加えて分散させ、溶媒を留去して乾燥した後に粉砕することによって得られる。
【0047】
本発明のコーティング材組成物は、上記の(A)〜(D)成分、さらに必要により、(E)成分、(F)成分、(G)成分、(H)成分を混合することにより製造することができる。上記の成分のうち、(D)α-ケトカルボニル化合物として、カンファーキノンのような光重合開始剤を用いる場合には、本発明の得られた本発明のコーティング剤を光を透過しない包装材料で包装する。また、このコーティング剤が熱硬化性を有する場合、あるいは水等を吸収して反応硬化を有する場合には、重合開始剤と、重合性モノマーとは別に梱包し、使用直前に混合して使用する。
【0048】
上記のようなコーティング材組成物は、分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した硬化性組成物の上に塗布される。ここで分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した硬化性組成物としては、たとえば特開昭49-5143号、特開昭52-113089号、特公平7-59487号および特公平7-64699号等の各公報に記載されている硬化性組成物を挙げることができる。
【0049】
たとえば本発明のコーティング材は、歯牙等の表面に塗設された分子内のホウ素を含有する重合開始剤を使用した硬化性組成物の硬化体の表面に塗布して使用する。この分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した硬化性組成物の硬化体は硬度が低いが、本発明のコーティング層が硬質であることから探針のような金属と接触しても、歯質表面に塗設された分子内のホウ素を含有する重合開始剤を使用した硬化性組成物の層は損傷を受けにくくなる。
【0050】
このような分子内にホウ素を含有する重合開始剤を含む硬化性組成物の具体的な例としては、「重合可能なアクリル酸又はメタアクリル酸誘導体と粉末状ビニール重合体及び硬化剤とからなり、硬化剤としてトリアルキルホウ素に対して0.3〜0.9モル反応させた生成物を使用したアクリル系樹脂硬化層」、「少なくとも1個の重合性官能基を有する、リン酸エステル化合物または該化合物を1成分とし、トリアルキルホウ素-過酸化物を硬化剤として重合することにより得られる高分子化合物を含有する樹脂層」、「(A)単官能(メタ)アクリレート系単量体、(B)1分子中に少なくとも1個のウレタン結合を有する多官能(メタ)アクリレート系単量体、(C)1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を含有する酸性基含有(メタ)アクリレート系単量体、および、(D)トリアルキルホウ素またはその酸化物からなる硬化性からなる硬化性組成物」、「(A)単官能(メタ)アクリレート系単量体、(B)一般式[I]
【0051】
【化8】
【0052】
(式中、R1は少なくとも1個の芳香族環を有しかつ分子内に酸素原子または硫黄原子を有していてもよい2価の芳香族残基を示し、R2およびR3はそれぞれ水素原子またはメチル基を示し、nおよびmは正の整数を示す)で表される多官能(メタ)アクリレート系単量体、(C)1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシル基を含有する酸性基含有(メタ)アクリレート系単量体、および、(D)トリアルキルホウ素またはその酸化物からなる硬化性組成物」を挙げることができる。
【0053】
上記のような組成物は、骨組織表面、歯質表面、あるいは、表面処理された骨組織表面あるは表面処理された歯質表面に直接塗布される。分子内にホウ素を含有する重合開始剤を含む硬化性組成物は、反応硬化性であるが、比較的硬度が低く、たとえば歯科機材である探針などによって容易に傷がつき剥離することもある。また、こうした組成物の下には歯髄等があり、たとえばこうした組成物から形成された皮膜上にコンポジットレジンなどを塗設する際に押圧力が、こうした組成物から形成された皮膜が撓むことにより歯髄に直接伝達され、これが治療の際の激しい痛みとなることが多い。このような硬化物は、一般にブリネル硬度が5〜7程度である。
【0054】
本発明のコーティング材を、上記のような分子内にホウ素を含有する重合開始剤を含む硬化性組成物から形成された皮膜上に塗布し硬化させることにより硬質のコーティング材層を形成することができる。このコーティング材層は、下層よりも硬質であり、ブルネル硬度が8〜40、好ましくは9〜30の範囲内にある。従って、たとえば歯科機材が強く接触したとしても、このコーティング材層が損傷を受けることがなく、また、このコーティング材層の硬度が高いために、押圧力を面で受けるようになり、たとえばコンポジットレジンなどを充填する際の圧力が局所的にかかることが少なくなり、治療時の痛みを緩和することができる。
【0055】
さらに、このコーティング材層は下層との親和性がよく、さらにこのコーティング材層上に塗設されるコンポジットレジンやレジンセメント等とも親和性がよいので、歯質とコンポジットレジンやレジンセメントと接着力が低下することもない。
【0056】
本発明のコーティング材は、上記のような分子内にホウ素を含有する重合開始剤を含む硬化性組成物から形成された皮膜上に、皮膜厚さが通常は5〜500μm、好ましくは10〜300μmの厚さになるように塗布される。さらに詳しくは、凸形表面への塗布は通常は5〜100μm、好ましくは10〜70μm、さらに好ましくは15〜50μmの厚さで塗布され、凹形表面には通常は30〜500μm、好ましくは50〜300μm、さらに好ましくは70〜200μmの厚さで塗布される。本発明のコーティング材の塗布には、たとえばはけ塗りなど、通常歯科あるいは整形外科などにおいて接着性組成物を塗布する際に採用されている方法を利用することができる。
【0057】
本発明のコーティング材は、硬化剤の種類により、光硬化性、熱硬化性、反応硬化性等とすることができる。
コーティング材が硬化した後、このコーティング材表面には、所謂コンポジットレジン等が塗設される。
【0058】
このようなコンポジットレジンなどは上記コーティング材からなる層上に直接塗設してもよいが、上記コーティング材からなる層とコンポジットレジンとの間に、たとえば特公平7-45370号に記載されているような裏装剤からなる層を介在させてもよい。このような裏装着剤の例としては、「[I](A)単官能(メタ)アクリレート系単量体、(B)多官能(メタ)アクリレート系単量体、(C)1分子中に少なくとも1個の(メタ)アクリロイルオキシ基を含有する酸性基含有(メタ)アクリレート系単量体、および、(D)トリアルキルホウ素またはその酸化物、からなる接着性硬化性組成物、ならびに、[II](O)数平均分子量が400以上である多官能(メタ)アクリレート系単量体が30ないし60重量部、(P)充填剤が40ないし70重量部(ただし、(O)および(P)の合計は100重量部である)および(Q)重合開始剤からなる硬化性組成物の[I]および[II]の組み合わせから形成される裏装剤」を挙げることができる。
【0059】
分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した硬化性組成物の硬化物について測定したブリネル硬度は、通常5〜7の範囲で経時的に増大し、適切な条件下で硬化させて37℃水中に1日浸積すると10〜12程度であり、たとえば探針等と強く接触することにより、この硬化物からなる層は傷つくことが多い。これに対して、本発明のコーティング材組成物の硬化体のブルネル硬度は、7〜50程度であり、光照射直後から硬質である。従って、歯科用治具である探針等と強く接触しても、このコーティング材層が損傷を受けにくい。
【0060】
また、このコーティング材組成物の硬化体は、分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した硬化性組成物との接着性も高く、かつ、このコーティング材組成物の硬化体上に塗設されるコンポジットレジンとの接着性も良好である。そして、このコーティング材組成物の表面にコンポジットレジン等と塗設する際の押圧も、この硬質のコーティング材組成物の硬化体層によって分散され、歯質局部に直接到達しにくいので、たとえば歯科の治療の際の苦痛も緩和される。
【0061】
【発明の効果】
本発明のコーティング材組成物を用いることによって、分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した硬化性組成物の表面硬さを向上させることができる。
【0062】
従って、治療の際に分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した硬化性組成物からなる層が損傷を受けることが少なくなり、また、この層が硬質であることからこの層上にコンポジットレジン等を塗設する場合の圧力が分散され、圧力の直接的に神経組織に到達しにくくなり、治療の際の苦痛が緩和される。
【0063】
【実施例】
次に本発明のコーティング材組成物について具体的な例を示して説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
【0064】
[ブリネル硬度の測定]
本発明において、ブリネル硬度は、ミクロブリネル硬度計を用いて、JIS−Z−2243に準じて測定した。
【0065】
ただし、試験体は、直径5×3mmのものを穴のあいたテフロンモールド中に硬化性組成物を填入し、ポリエステルフィルムにはさんで硬化させることにより調製した。ここで、ホウ素を含有する重合開始剤を使用する硬化組成物の場合には、填入後、直ちに37℃の恒温室に30分間静置後にモールドから取り出し測定に供した。本発明の硬化性組成物は、揮発性組成物を圧搾エアーにて揮発させながらモールド内に充填し、「α-ライト」((株)モリタ製作所製)にて、180秒間、片面に光照射して硬化させた後、モールドから取り出して照射面を測定に供した。また、ミクロブリネル硬度計の圧子径は、1mm,25kgの加重をかけて測定した。
【0066】
【実施例1】
本発明のコーティング材組成物として、56重量部の下記式で表される1,6-ビス(メタクリロキシエトキシカルボニルアミノ)-2,2,4-(若しくは-2,4,4- )トリメチルへキサン(UDMA)、19重量部のトリエチレングリコールジメタクリレート(3G)、20.8重量部のメチルメタクリレート(MMA)および2.1重量部のカンファーキノン(CQ)からなるコーティング材組成物を調製した。
【0067】
【化9】
【0068】
【実施例2】
本発明のコーティング材組成物として、56重量部の下記式で表される1,6-ビス(メタクリロキシエトキシカルボニルアミノ)-2,2,4-(若しくは-2,4,4-)トリメチルへキサン(UDMA)、19重量部のトリエチレングリコールジメタクリレート(3G)、20.8重量部のメチルメタクリレート(MMA)、2.1重量部のカンファーキノン(CQ)および2.1重量部の(N,N-ジエチルアミノ安息香酸(4-エトキシ)n-ブチル(DEDB)からなるコーティング材組成物を調製した。
【0069】
このコーティング材組成物のブリネル硬度は17であった。
【0070】
【化10】
【0071】
これとは別に分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した硬化性組成物として、メチルメタクリレート(MMA)4g、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)4g、次式で表される多官能化合物(2.6E)4g、4-メタクリロキシエトキシカルボニルフタル酸無水物(4−META)1g、ポリメチルメタクリレート(PMMA)0.1gおよびハイドロキノンモノメチルエーテル(HQME)2mgを室温下混合してモノマー混合液を調製した。この混合液2重量部に対してトリ-n-ブチルホウ素の部分酸化物(TBB・O)1重量部を混合して硬化性組成物を調製した。
【0072】
【化11】
【0073】
上記の硬化性組成物を歯牙(象牙質)上に硬化後の層厚が約300〜500μmになるように塗布して硬化させた。
次いで、この層の上に、上記のようにして調製したコーティング材組成物を硬化後の厚さが100〜300μmになるようにはけ塗りして塗布し硬化させてコーティング材層を形成した。
【0074】
このコーティング材層を探針によってけずっても剥離しなかった。
【0075】
【実施例3】
実施例1において、コーティング材組成物として、56重量部のUDMA、19重量部の3G、20.8重量部のアセトン、2.1重量部のCQおよび2.1重量部のDEDBにからなる組成物を使用した以外は同様にしてコーティング材組成物を調製した。また、同様にして測定した厚さ約50μmのブリネル硬度は15であった。
【0076】
このコーティング材層について、上記と同様にして探針を当てたが剥離しなかった。
【0077】
【実施例4】
実施例1において、コーティング材組成物として、37重量部のUDMA、12重量部の3G、34.6重量部のアセトン、13.6重量部のMMA、1.4重量部のCQおよび1.4重量部のDEDBからなる組成物を使用した以外は同様にしてコーティング材層を形成した。上記組成物のブリネル硬度は16であり、探針を当てたが剥離しなかった。
【0078】
【実施例5】
実施例1において、コーティング材組成物として、52重量部のUDMA、17重量部の3G、19重量部のMMA、2重量部のCQ、2重量部のDEDBおよび8重量部の微粉末シリカ(R812、日本アエロジル(株)製)からなる組成物を使用した以外は同様にしてコーティング材層を形成した。組成物のブリネル硬度は20であり、このコーティング材層について、上記と同様にして探針を当てたが剥離しなかった。
【0079】
【実施例6】
実施例1において、コーティング材組成物として、64重量部のUDMA、22重量部の3G、2重量部のCQ、2重量部のDEDBおよび10重量部の微粉末シリカ(R812、日本アエロジル(株)製)からなる組成物を使用した以外は同様にしてコーティング材層を形成した。組成物のブリネル硬度は21であり、このコーティング材層について、上記と同様にして探針を当てたが剥離しなかった。
【0080】
【比較例1】
分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した硬化性組成物として、商品名;スーパーボンドC&B(サンメディカル(株)製)を取扱説明書書に準じてポリマー粉末クリアを標準処方で使用し、硬化物の表面硬さ(ブリネル硬度)を測定したところ、5であった。また、適用10分後に探針を当てるとその一部が剥離並びに削られた。
【0081】
【比較例2】
分子内にホウ素を含有する重合開始剤を使用した硬化性組成物として、メチルメタクリレート(MMA)4g、2-ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)4g、次式で表される多官能化合物(2.6E)4g、4-メタクリロキシエトキシカルボニルフタル酸無水物(4−META)1g、ポリメチルメタクリレート(PMMA)0.1gおよびハイドロキノンモノメチルエーテル(HQME)2mgを室温下混合してモノマー混合液を調製した。この混合液2重量部に対してトリ-n-ブチルホウ素の部分酸化物(TBB・O)1重量部を混合して硬化性組成物を調製した。
【0082】
【化12】
【0083】
上記の硬化性組成物のブリネル硬度は7であった。また、適用後、10分後に探針を当てるとその一部が削られた。
Claims (5)
- 重合開始剤としてトリ-n-ブチルホウ素の部分酸化物を使用して歯牙の修復に用いられる硬化性組成物から形成された硬化体皮膜の表面をさらに被覆するコーティング材組成物であり、
該コーティング材組成物が、
(A)ジイソシアナート化合物1モルと水酸基含有(メタ)アクリレート2モルとの付加物である分子内にウレタン結合を有するジ(メタ)アクリレート、
(B)次式[I]で表される分子内にオキシエチレン単位を有する(メタ)アクリレートよりなる群から選ばれる分子内にオキシエチレン単位を有するジ(メタ)アクリレート;
(D)α-ケトカルボニル化合物から形成されており、
上記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の合計重量100重量部中に、上記(A)成分を30〜80重量部、(B)成分を5〜40重量部、(C)成分を5〜40重量部、そして(D)成分を0.01〜10重量部の量で含有し、重合開始剤としてトリ-n-ブチルホウ素の部分酸化物を使用して歯牙の修復に用いられる硬化性組成物から形成された硬化体皮膜の表面に、皮膜厚さが5〜500μmになり、上記硬化体皮膜の表面に形成されたコーティング層のブルネル硬度が8〜40の範囲内になるように成分組成が調整されていることを特徴とするコーティング材組成物。 - 上記コーティング材組成物が、さらに、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の合計重量100重量部に対して、(E)アミン化合物を0.01〜10重量部の範囲内の量で含有することを特徴とする請求項第1項記載のコーティング材組成物。
- 上記コーティング材組成物が、さらに、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の合計重量100重量部に対して、(F)レゾルシン(メタ)アクリレートを1〜50重量部の範囲内の量で含有することを特徴とする請求項第1項記載のコーティング材組成物。
- 上記コーティング材組成物が、さらに、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の合計重量100重量部に対して、(G)4-(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメリット酸および/またはその無水物を1〜30重量部の範囲内の量で含有することを特徴とする請求項第1項または第2項記載のコーティング材組成物。
- 上記コーティング材組成物が、さらに、上記(A)成分、(B)成分、(C)成分および(D)成分の合計重量100重量部に対して、(H)フィラーを1〜70重量部の範囲内の量で含有することを特徴とする請求項第1項乃至第3項のいずれかの項記載のコーティング材組成物。
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