JPH092915A - 歯科用接着剤 - Google Patents
歯科用接着剤Info
- Publication number
- JPH092915A JPH092915A JP7156268A JP15626895A JPH092915A JP H092915 A JPH092915 A JP H092915A JP 7156268 A JP7156268 A JP 7156268A JP 15626895 A JP15626895 A JP 15626895A JP H092915 A JPH092915 A JP H092915A
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- barbituric acid
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- aryl
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Abstract
(57)【要約】
【目的】本発明の目的は、貯蔵中にゲル化が起こらない
優れた接着性および貯蔵安定性をもった歯科用接着剤を
提供することにある。 【構成】(チオ)バルビツル酸誘導体、ジチオカルバミ
ン酸誘導体を重合性単量体に溶解した溶液からなる歯科
用接着剤。
優れた接着性および貯蔵安定性をもった歯科用接着剤を
提供することにある。 【構成】(チオ)バルビツル酸誘導体、ジチオカルバミ
ン酸誘導体を重合性単量体に溶解した溶液からなる歯科
用接着剤。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、歯科用接着剤に関する
ものである。
ものである。
【0002】
【従来の技術】歯の矯正または修復のための接着剤とし
て、(メタ)アクリル酸エステル系ビニル単量体等のラ
ジカル重合性単量体と触媒からなるものが多数提案され
ていて、(メタ)アクリル酸エステル系ビニル単量体と
(メタ)アクリロイルオキシ基含有芳香族カルボン酸
(無水物)、アミン及びスルフィン酸(塩)からなる硬
化性組成物(特開昭60−44508号)や常温で液状
の(メタ)アクリル酸エステル、アミン、スルフィン酸
(塩)、過酸化物からなる接着剤(特開昭53−393
31号)等がある。しかしながら、従来の接着剤や硬化
性組成物では、歯質に対して十分な接着力及び適合性を
得ることが困難であった。
て、(メタ)アクリル酸エステル系ビニル単量体等のラ
ジカル重合性単量体と触媒からなるものが多数提案され
ていて、(メタ)アクリル酸エステル系ビニル単量体と
(メタ)アクリロイルオキシ基含有芳香族カルボン酸
(無水物)、アミン及びスルフィン酸(塩)からなる硬
化性組成物(特開昭60−44508号)や常温で液状
の(メタ)アクリル酸エステル、アミン、スルフィン酸
(塩)、過酸化物からなる接着剤(特開昭53−393
31号)等がある。しかしながら、従来の接着剤や硬化
性組成物では、歯質に対して十分な接着力及び適合性を
得ることが困難であった。
【0003】そこで(チオ)バルビツル酸誘導体を使用
した重合開始剤組成物(特開平4−126703)を提
案したが、(チオ)バルビツル酸誘導体を重合性単量体
に溶解したものは安定性が悪く貯蔵中に重合が起こり硬
化してしまうため、(チオ)バルビツル酸誘導体と重合
性単量体とを二つに分けることが不可欠であり、操作性
の点で問題があった。
した重合開始剤組成物(特開平4−126703)を提
案したが、(チオ)バルビツル酸誘導体を重合性単量体
に溶解したものは安定性が悪く貯蔵中に重合が起こり硬
化してしまうため、(チオ)バルビツル酸誘導体と重合
性単量体とを二つに分けることが不可欠であり、操作性
の点で問題があった。
【0004】また、これを防ぐ目的で通常使用されてい
るハイドロキノンなどのキノン類は重合硬化を防止する
効果が低く、ヒドロキシアニリノフェノールは効果があ
るが溶液に着色がみられるなど問題が大きかった。
るハイドロキノンなどのキノン類は重合硬化を防止する
効果が低く、ヒドロキシアニリノフェノールは効果があ
るが溶液に着色がみられるなど問題が大きかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、貯蔵
時に重合、ゲル化を起こすことのない優れた接着性およ
び貯蔵安定性が得られるような歯科用接着剤を提供する
ことにある。
時に重合、ゲル化を起こすことのない優れた接着性およ
び貯蔵安定性が得られるような歯科用接着剤を提供する
ことにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は(チオ)バル
ビツル酸誘導体を溶解した重合性単量体の安定化剤とし
て種々の化合物を検討した結果、ジチオカルバミン酸誘
導体が効果の高いことを見いだした。すなわち本発明
は、(チオ)バルビツル酸誘導体、ジチオカルバミン酸
誘導体を重合性単量体に溶解した溶液からなる歯科用接
着剤である。
ビツル酸誘導体を溶解した重合性単量体の安定化剤とし
て種々の化合物を検討した結果、ジチオカルバミン酸誘
導体が効果の高いことを見いだした。すなわち本発明
は、(チオ)バルビツル酸誘導体、ジチオカルバミン酸
誘導体を重合性単量体に溶解した溶液からなる歯科用接
着剤である。
【0007】本発明に使用される重合性単量体は、(メ
タ)アクリレート系モノマーが好ましく、例えばメチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、カルボ
キシル基やリン酸基を側鎖に有する(メタ)アクリル酸
のエステル等があり、重合性単量体かつ架橋剤となるも
のには、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジオール
類のアクリル酸またはメタクリル酸のエステル類、ビス
フェノールA−グリシジルメタクリレート付加物、ウレ
タンジメタクリレート等がある。
タ)アクリレート系モノマーが好ましく、例えばメチル
(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、
イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)ア
クリレート等のアルキル(メタ)アクリレート、カルボ
キシル基やリン酸基を側鎖に有する(メタ)アクリル酸
のエステル等があり、重合性単量体かつ架橋剤となるも
のには、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート等のジオール
類のアクリル酸またはメタクリル酸のエステル類、ビス
フェノールA−グリシジルメタクリレート付加物、ウレ
タンジメタクリレート等がある。
【0008】本発明の対象となる(チオ)バルビツル酸
誘導体は、5置換の(チオ)バルビツル酸であり、例え
ば1,3,5−トリメチル(チオ)バルビツル酸、1,
3,5−トリエチル(チオ)バルビツル酸、1,3−ジ
メチル−5−エチル(チオ)バルビツル酸、1−メチル
−3−プロピル−5−エチル(チオ)バルビツル酸、
1,5−ジメチル(チオ)バルビツル酸、1−メチル−
5−エチル(チオ)バルビツル酸、5−メチル(チオ)
バルビツル酸、5−ブチル(チオ)バルビツル酸、5−
エチル(チオ)バルビツル酸、5−プロピル(チオ)バ
ルビツル酸、1−シクロヘキシル−5−エチル(チオ)
バルビツル酸等があげられ、好ましくは1,3,5−ト
リメチルバルビツル酸である。
誘導体は、5置換の(チオ)バルビツル酸であり、例え
ば1,3,5−トリメチル(チオ)バルビツル酸、1,
3,5−トリエチル(チオ)バルビツル酸、1,3−ジ
メチル−5−エチル(チオ)バルビツル酸、1−メチル
−3−プロピル−5−エチル(チオ)バルビツル酸、
1,5−ジメチル(チオ)バルビツル酸、1−メチル−
5−エチル(チオ)バルビツル酸、5−メチル(チオ)
バルビツル酸、5−ブチル(チオ)バルビツル酸、5−
エチル(チオ)バルビツル酸、5−プロピル(チオ)バ
ルビツル酸、1−シクロヘキシル−5−エチル(チオ)
バルビツル酸等があげられ、好ましくは1,3,5−ト
リメチルバルビツル酸である。
【0009】本発明の対象となるジチオカルバミン酸誘
導体としては、ジチオカルバミン酸塩として、ジメチル
ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバ
ミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチル
ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバ
ミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチル
フェニルジチオカルバミン酸亜鉛等があり、好ましくは
ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウムがあげられる。
また、ジチオカルバミン酸エステルとして、ジメチルジ
チオカルバミン酸メチル、ジメチルジチオカルバミン酸
エチル、ジエチルジチオカルバミン酸エチル、ジエチル
ジチオカルバミン酸フェニル等を使用することもでき
る。ジチオカルバミン酸誘導体の量は、通常重合製単量
体に対して10〜1000ppm、好ましくは50〜5
00ppmであり、使用量が少なすぎると重合製単量体
の重合を抑制することができず、また多すぎると実際に
使用する際の重合を阻害してしまう。
導体としては、ジチオカルバミン酸塩として、ジメチル
ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカルバ
ミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチル
ジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカルバ
ミン酸亜鉛、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチル
フェニルジチオカルバミン酸亜鉛等があり、好ましくは
ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウムがあげられる。
また、ジチオカルバミン酸エステルとして、ジメチルジ
チオカルバミン酸メチル、ジメチルジチオカルバミン酸
エチル、ジエチルジチオカルバミン酸エチル、ジエチル
ジチオカルバミン酸フェニル等を使用することもでき
る。ジチオカルバミン酸誘導体の量は、通常重合製単量
体に対して10〜1000ppm、好ましくは50〜5
00ppmであり、使用量が少なすぎると重合製単量体
の重合を抑制することができず、また多すぎると実際に
使用する際の重合を阻害してしまう。
【0010】本発明の歯質接着剤は、上記の重合性単量
体、(チオ)バルビツル酸誘導体、ジチオカルバミン酸
誘導体と重合開始剤とからなり、(チオ)バルビツル酸
とレドックスを形成可能な金属塩を含んだプライマーを
併用することが好ましい。
体、(チオ)バルビツル酸誘導体、ジチオカルバミン酸
誘導体と重合開始剤とからなり、(チオ)バルビツル酸
とレドックスを形成可能な金属塩を含んだプライマーを
併用することが好ましい。
【0011】この開始剤としては光重合開始剤が多く用
いられ、これらには増感剤と還元剤の組み合わせが一般
に用いられる。増感剤としてはカンファーキノン、ベン
ジル、ジアセチル、ベンジルジメチルケタール、ベンジ
ルジエチルケタール、ベンジルジ(2−メトキシエチ
ル)ケタール、アントラキノン、チオキサントン、2−
クロロチオキサントン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾフェノン、ビス(4−
ジメチルアミノフェニル)ケトン、4,4’−ビスジエ
チルアミノベンゾフェノンなどがあり、単独または組み
合わせて使用される。
いられ、これらには増感剤と還元剤の組み合わせが一般
に用いられる。増感剤としてはカンファーキノン、ベン
ジル、ジアセチル、ベンジルジメチルケタール、ベンジ
ルジエチルケタール、ベンジルジ(2−メトキシエチ
ル)ケタール、アントラキノン、チオキサントン、2−
クロロチオキサントン、ベンゾインメチルエーテル、ベ
ンゾインエチルエーテル、ベンゾフェノン、ビス(4−
ジメチルアミノフェニル)ケトン、4,4’−ビスジエ
チルアミノベンゾフェノンなどがあり、単独または組み
合わせて使用される。
【0012】還元剤としては3級アミン、スルフィン酸
ソーダ誘導体、有機金属化合物などが用いられ、具体的
にはジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチル−
p−トルイジン、トリエタノールアミン、ジエタノール
−p−トルイジン、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム、
トルエンスルフィン酸ナトリウムなどがあり。また1,
3,5−トリメチル(チオ)バルビツル酸などの(チ
オ)バルビツル酸を同時に還元剤として使用することも
可能である。
ソーダ誘導体、有機金属化合物などが用いられ、具体的
にはジメチルアミノエチルメタクリレート、ジメチル−
p−トルイジン、トリエタノールアミン、ジエタノール
−p−トルイジン、ベンゼンスルフィン酸ナトリウム、
トルエンスルフィン酸ナトリウムなどがあり。また1,
3,5−トリメチル(チオ)バルビツル酸などの(チ
オ)バルビツル酸を同時に還元剤として使用することも
可能である。
【0013】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細に
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもので
はない。
【0014】(実施例1)1,3,5−ジメチルバルビ
ツル酸 0.2g、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリ
ウム3水和物(関東化学社製) 0.002g、カンフ
ァーキノン(東京化成社製) 0.05gをウレタンジ
メタクリレート(新中村化学社製 SH500S)とト
リエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学社
製 3G)との1:1混合物9.748gに溶解した溶
液を調製した。安定性試験、接着性試験の結果を表1に
示す。
ツル酸 0.2g、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリ
ウム3水和物(関東化学社製) 0.002g、カンフ
ァーキノン(東京化成社製) 0.05gをウレタンジ
メタクリレート(新中村化学社製 SH500S)とト
リエチレングリコールジメタクリレート(新中村化学社
製 3G)との1:1混合物9.748gに溶解した溶
液を調製した。安定性試験、接着性試験の結果を表1に
示す。
【0015】(実施例2)1,3,5−ジメチルバルビ
ツル酸 0.2g、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリ
ウム3水和物(関東化学社製) 0.001g、カンフ
ァーキノン(東京化成社製) 0.05g、2,2−ジ
メトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.05gをウ
レタンジメタクリレート(新中村化学社製 SH500
S)とトリエチレングリコールジメタクリレート(新中
村化学社製 3G)との1:1混合物9.699gに溶
解した溶液を調製した。安定性試験、接着性試験の結果
を表1に示す。
ツル酸 0.2g、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリ
ウム3水和物(関東化学社製) 0.001g、カンフ
ァーキノン(東京化成社製) 0.05g、2,2−ジ
メトキシ−2−フェニルアセトフェノン0.05gをウ
レタンジメタクリレート(新中村化学社製 SH500
S)とトリエチレングリコールジメタクリレート(新中
村化学社製 3G)との1:1混合物9.699gに溶
解した溶液を調製した。安定性試験、接着性試験の結果
を表1に示す。
【0016】(実施例3)1,5−ジメチルバルビツル
酸 0.2g、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム
3水和物(関東化学社製) 0.002g、カンファー
キノン(東京化成社製) 0.05gをウレタンジメタ
クリレート(新中村化学社製 SH500S)とトリエ
チレングリコールジメタクリレート(新中村化学社製
3G)との1:1混合物9.748gに溶解した溶液を
調製した。安定性試験、接着性試験の結果を表1に示
す。
酸 0.2g、ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム
3水和物(関東化学社製) 0.002g、カンファー
キノン(東京化成社製) 0.05gをウレタンジメタ
クリレート(新中村化学社製 SH500S)とトリエ
チレングリコールジメタクリレート(新中村化学社製
3G)との1:1混合物9.748gに溶解した溶液を
調製した。安定性試験、接着性試験の結果を表1に示
す。
【0017】(比較例1)ジメチルジチオカルバミン酸
ナトリウムを加えずに実施例1と同様に溶液を調製し
た。安定性試験の結果を表1に示す。
ナトリウムを加えずに実施例1と同様に溶液を調製し
た。安定性試験の結果を表1に示す。
【0018】(比較例2) (A)カンファーキノン(東京化成社製) 0.05g
をウレタンジメタクリレート(新中村化学社製 SH5
00)とトリエチレングリコールジメタクリレート(新
中村化学社製 3G)との1:1混合物9.95gに溶
解した溶液、(B)1,3,5−トリメチルバルビツル
酸0.2gをエタノール9.8gに溶解した溶液の2つ
を調製しておき接着試験の直前に混合して接着剤として
使用し、弱エアーでエタノールを乾燥させた後同様に接
着試験を行った。
をウレタンジメタクリレート(新中村化学社製 SH5
00)とトリエチレングリコールジメタクリレート(新
中村化学社製 3G)との1:1混合物9.95gに溶
解した溶液、(B)1,3,5−トリメチルバルビツル
酸0.2gをエタノール9.8gに溶解した溶液の2つ
を調製しておき接着試験の直前に混合して接着剤として
使用し、弱エアーでエタノールを乾燥させた後同様に接
着試験を行った。
【0019】(安定性の試験)調製した溶液を50℃の
オーブンに入れ、1週間保存し、溶液の状態を確認し
た。
オーブンに入れ、1週間保存し、溶液の状態を確認し
た。
【0020】(接着力の評価方法)牛前歯の唇側面を切
削して象牙質を露出させ600番のエメリー紙で仕上げ
て接着面とした。そのまま乾燥し5mmφの穴の開いた
ポリエステル製粘着テープを張り付け被着面積を規定し
た。0.01重量%の塩化第二銅、30重量%のメタク
リロイルオキシエチル−2−ピロリドンを水に溶解した
プライマーを塗布して30秒間静置した後、乾燥した。
接着剤として安定性試験後の溶液を塗布し、光照射器ト
ランスルックス(クルツァー社製)で20秒間光照射を
行った。厚さ1mm、直径6mmの穴のあいたシリコー
ンゴムのスペーサーをのせ、3M社製コンポジットレジ
ン「Silux Plus」を充填し、40秒間光照射
を行い硬化させた、スペーサーを外し、即時重合レジン
によりアクリル棒を接着し、室温で30分放置後、さら
に37℃水中に24時間浸漬した後、室温で2mm/m
inの速度で引っ張り試験を行った。結果は5個の試験
片についての平均値で表した。
削して象牙質を露出させ600番のエメリー紙で仕上げ
て接着面とした。そのまま乾燥し5mmφの穴の開いた
ポリエステル製粘着テープを張り付け被着面積を規定し
た。0.01重量%の塩化第二銅、30重量%のメタク
リロイルオキシエチル−2−ピロリドンを水に溶解した
プライマーを塗布して30秒間静置した後、乾燥した。
接着剤として安定性試験後の溶液を塗布し、光照射器ト
ランスルックス(クルツァー社製)で20秒間光照射を
行った。厚さ1mm、直径6mmの穴のあいたシリコー
ンゴムのスペーサーをのせ、3M社製コンポジットレジ
ン「Silux Plus」を充填し、40秒間光照射
を行い硬化させた、スペーサーを外し、即時重合レジン
によりアクリル棒を接着し、室温で30分放置後、さら
に37℃水中に24時間浸漬した後、室温で2mm/m
inの速度で引っ張り試験を行った。結果は5個の試験
片についての平均値で表した。
【0021】
【表1】
【0022】
【発明の効果】本発明によれば、(チオ)バルビツル酸
誘導体を重合性単量体に溶解した接着剤にジチオカルバ
ミン酸誘導体を加えることにより貯蔵中にゲル化が起こ
らず安定化が可能である。また、(チオ)バルビツル酸
誘導体とレドックスを形成可能な金属塩を含んだプライ
マーを併用することにより歯質との接着性能に優れ、操
作の簡便な1液型とすることができる。
誘導体を重合性単量体に溶解した接着剤にジチオカルバ
ミン酸誘導体を加えることにより貯蔵中にゲル化が起こ
らず安定化が可能である。また、(チオ)バルビツル酸
誘導体とレドックスを形成可能な金属塩を含んだプライ
マーを併用することにより歯質との接着性能に優れ、操
作の簡便な1液型とすることができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 (チオ)バルビツル酸誘導体、ジチオカ
ルバミン酸誘導体を重合性単量体に溶解した溶液からな
る歯科用接着剤。 【化1】 (ただし、式中R1は炭素原子数1〜10のアルキル、
アリール、またはシクロアルキル基、R2およびR3は
水素原子または同一または互いに異なる炭素原子数1〜
10のアルキル、アリール、またはシクロアルキル基で
あり、またXは酸素原子または硫黄原子である。) 【化2】 (ただし、式中R1、R2はアルキルまたはアリール
基、R3は金属元素またはアルキル、アリール基であ
る。) - 【請求項2】 前記(チオ)バルビツル酸誘導体が、ト
リメチル(チオ)バルビツル酸、5−プロピル−1−メ
チル(チオ)バルビツル酸、5−ブチル−1−メチル
(チオ)バルビツル酸、5−ブチル(チオ)バルビツル
酸から選ばれた少なくとも1種である請求項1に記載の
歯科用接着剤。 - 【請求項3】 前記ジチオカルバミン酸誘導体が、ジメ
チルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジメチルジチオカ
ルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエ
チルジチオカルバミン酸ナトリウム、ジエチルジチオカ
ルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸メチル、
ジメチルジチオカルバミン酸エチル、ジエチルジチオカ
ルバミン酸エチル、ジエチルジチオカルバミン酸フェニ
ルから選ばれた少なくとも1種である請求項1または2
に記載の歯科用接着剤。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7156268A JPH092915A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 歯科用接着剤 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7156268A JPH092915A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 歯科用接着剤 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH092915A true JPH092915A (ja) | 1997-01-07 |
Family
ID=15624105
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7156268A Pending JPH092915A (ja) | 1995-06-22 | 1995-06-22 | 歯科用接着剤 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH092915A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11189745A (ja) * | 1997-12-26 | 1999-07-13 | San Medical Kk | コーティング材組成物 |
JP2001192529A (ja) * | 2000-01-13 | 2001-07-17 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 硬化性樹脂組成物、接着剤組成物、硬化体及び複合体 |
-
1995
- 1995-06-22 JP JP7156268A patent/JPH092915A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH11189745A (ja) * | 1997-12-26 | 1999-07-13 | San Medical Kk | コーティング材組成物 |
JP4562819B2 (ja) * | 1997-12-26 | 2010-10-13 | サンメディカル株式会社 | コーティング材組成物 |
JP2001192529A (ja) * | 2000-01-13 | 2001-07-17 | Denki Kagaku Kogyo Kk | 硬化性樹脂組成物、接着剤組成物、硬化体及び複合体 |
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