JP4561005B2 - クロマ信号復調装置及び映像信号処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クロマ復調処理を行うクロマ信号復調装置及びコンポジット映像信号をデジタルのコンポーネント映像信号に変換する映像信号処理装置に関し、特にSECAM放送方式に対応したクロマ信号復調装置及び映像信号処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
テレビジョン放送の放送方式には、フランス,ロシア,東欧諸国で採用されているSECAM方式がある。
【0003】
SECAM方式と日本で用いられているNTSC方式との大きな違いとして、NTCS方式では色差信号の変調方式が直交変調であるのに対して、SECAM方式の色差信号の変調方式は、FM変調であることがあげられる。
【0004】
コンポジット映像信号を生成する際において色差信号の変調方式にFM変調方式を採用すると、輝度信号と搬送色信号との間で周波数インタリーブ関係を作り出すことができず、また、FM変調後の搬送波の振幅は色飽和度に関係なく一定となってしまう。従って、このような映像信号の場合、色飽和度が小さい場合には輝度成分が目立ちやすくなってしまうという問題が生じる。そのため、SECAM方式では、色飽和度が大きければ搬送色信号の振幅を大きくし、色飽和度が小さければ搬送色信号の振幅を小さくするというように、搬送色信号の周波数特性を色飽和度に応じて変化させるフィルタを設けて、このような問題を解決している。このように搬送色信号の周波数特性を色飽和度に応じて変化させるフィルタのことをベルフィルタと呼ぶ。
【0005】
具体的にSECAM方式で規定されているベルフィルタの周波数特性は、図8に示すようになる。これを式で表すと、下式のようになる。
【0006】
【数1】
【0007】
すなわち、このベルフィルタは、中心周波数(f0:4.286MHz)でゲインが最小となり、この中心周波数から周波数が離れるにつれゲインが大きくなる周波数特性となっている。
【0008】
また、SECAM方式では、2つの色差信号(DR信号,DB信号)を、それぞれ異なるキャリア周波数の搬送波にFM変調し、それらを1水平ライン毎交互に伝送している。具体的には、DR信号を4406.25kHzのキャリア周波数に変調し、DB信号を4250.00kHzのキャリア周波数に変調している。このため、2つの色差信号(DR信号,DB信号)間のクロストークが理論的に無くなる。しかしながら、FM復調をしたのちの2つの色差信号間には、キャリア周波数差に応じたオフセット差が生じてしまう。そのため、少なくともいずれか一方の色差信号には、必ずオフセットが存在してしまう。従って、SECAM方式の受信機では、このオフセットをうち消す調整回路が必要となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、以上のようなベルフィルタの実装や上記オフセットの調整には、十分な周波数特性を再現しようとすると、精度の高い調整回路が必要となり、コストがかかってしまっていた。
【0010】
本発明は、このような実情を鑑みてなされたものであり、SECAM方式の搬送色信号及びコンポジット映像信号を復調する際に、各種調整を簡単に行うことができるクロマ信号復調装置及び映像信号処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるクロマ信号復調装置は、色差信号がFM変調された搬送色信号から、当該色差信号を復調するクロマ信号復調装置であって、色飽和度に応じて上記搬送色信号の振幅を調整するベルフィルタ特性の中心周波数の逓倍の周波数の基準クロックで、上記搬送色信号をサンプリングしてデジタル化するデジタル化手段と、上記搬送色信号に対して、送信側で調整されたベルフィルタ特性の逆特性を与えるデジタルベルフィルタと、上記デジタルベルフィルタによりフィルタリングされた上記搬送色信号をデジタルFM復調して、上記基準クロックでサンプリングされた色差信号を生成するFM復調手段とを備える。
【0012】
このクロマ信号復調装置では、ベルフィルタ特性の中心周波数の逓倍の周波数の基準クロックで、搬送色信号をサンプリングしてデジタル化し、デジタルFM復調処理によって上記搬送色信号から色差信号を復調する。
【0013】
また、本発明にかかる映像信号処理装置は、色差信号がFM変調されたコンポジット映像信号をデジタルのコンポーネント映像信号に変換する映像信号処理装置であって、所定の周波数のシステムクロックでサンプリングされたコンポジット映像信号のサンプリングポイントから、色飽和度に応じて上記搬送色信号の振幅を調整するベルフィルタ特性の中心周波数の逓倍の周波数の基準クロックのタイミングに対応したサンプリングポイントを抽出し、抽出したサンプリングポイントに同期した第1のタイミング信号を生成する第1のタイミング信号生成手段と、上記システムクロックでサンプリングされたコンポジット映像信号の各サンプリングポイントの信号レベルから、上記基準クロックのサンプリングポイントにおける信号レベルを補間して、基準クロックでサンプリングされたコンポジット映像信号を生成し、この基準クロックでサンプリングされたコンポジット映像信号を上記第1のタイミング信号に同期させて出力する第1の補間手段と、上記基準クロックでサンプリングされたコンポジット映像信号を、基準クロックでサンプリングされた輝度信号と基準クロックでサンプリングされた搬送色信号とに分離するY/C分離手段と、上記基準クロックでサンプリングされた搬送色信号に対して送信側で調整されたベルフィルタ特性の逆特性を与えるデジタルベルフィルタと、上記デジタルベルフィルタによりフィルタリングされた上記搬送色信号をデジタルFM復調して、上記基準クロックでサンプリングされた色差信号を生成するFM復調手段と、上記第1のタイミング信号のサンプリングポイント中から、出力クロックのタイミングに対応したサンプリングポイントを抽出し、抽出したサンプリングポイントに同期した第2のタイミング信号を生成する第2のタイミング信号生成手段と、上記基準クロックでサンプリングされた輝度信号及び色差信号の各サンプリングポイントの信号レベルから、上記出力クロックのサンプリングポイントにおける信号レベルを補間して、出力クロックでサンプリングされた輝度信号及び色差信号を生成し、この出力クロックでサンプリングされた上記輝度信号及び色差信号を上記第2のタイミング信号に同期させて出力する第2の補間手段とを備える。
【0014】
この映像信号処理装置では、任意の1つのシステムクロックに同期させたタイミング信号を生成し、任意の周波数のシステムクロックでサンプリングされた映像信号を基準クロックにサンプリングレート変換し、その結果を上記タイミング信号に同期させて出力する。このようにすることによって、Y/C分離処理、クロマデコード処理、出力信号タイミングへの周波数変換処理を、1つのシステムクロックのみで行えるようになる。そして、この映像信号処理装置では、上記基準クロックの周波数を、ベルフィルタ特性の中心周波数の逓倍の周波数とし、デジタルFM復調処理によって上記搬送色信号から色差信号を復調する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態として、本発明を適用したクロマデコーダについて説明をする。
【0016】
本実施の形態のクロマデコーダは、SECAM方式のコンポジット映像信号を輝度信号及び色差信号に分離し、分離した輝度信号及び色差信号を、サンプリングクロックが13.5MHzのITU−R601勧告に基づくデジタル信号規格の映像信号にして出力する装置である。
【0017】
図1に本発明の実施の形態のクロマデコーダ1のブロック図を示す。
【0018】
クロマデコーダ1は、システムクロック発振器11と、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)12と、アナログ/デジタルコンバータ(A/Dコンバータ)13と、クランプ回路14と、同期検出回路(SYNC回路)15と、第1のタイミング発振器(DTO)16と、第1のサンプリングレートコンバータ(SRC)17と、輝度/クロマ分離回路(Y/C分離回路)18と、クロマ復調回路19と、第2のタイミング発振器(DTO)20と、第2のサンプリングレートコンバータ(SRC)21と、視覚補正回路22と、同期検出回路(SYNC回路)23と、付加情報回路24と、フォーマッタ25と、ファーストイン/ファーストアウトメモリ(FIFO)26とを備えている。
【0019】
システムクロック発振器11は、システムクロックCsを発生し、本クロマデコーダ1内の各回路に供給する。本クロマデコーダ1内の各回路は、このシステムクロックCsに基づき動作する。このシステムクロックCsの周波数は、SECAMのベルフィルタの中心周波数の4倍(17.14MHz)を基準として、この周波数の2倍以上の周波数に設定するのが好ましい。ここでは、例えば、システムクロックCsの周波数は、40MHzとする。
【0020】
DSP12は、本クロマデコーダ1内の各回路の制御を行う。
【0021】
A/Dコンバータ13には、外部から供給されたアナログのコンポジット映像信号(CVBS)が入力される。A/Dコンバータ11は、入力されたコンポジット映像信号をシステムクロックCsでサンプリングして、デジタルデータに変換する。
【0022】
クランプ回路14は、入力されたコンポジット映像信号のペデスタルレベルが一定となるように、クランプ処理を行う。
【0023】
SYNC回路15は、入力されたコンポジット映像信号から同期信号を抽出して、垂直同期タイミング、水平同期タイミングを検出する。同期タイミングは、DSP12に供給される。
【0024】
以上のように、クランプ処理がされ、さらに、システムクロックCsでサンプリングされたデジタルのコンポジット映像信号は、第1のSRC17に供給される。
【0025】
第1のDTO16は、第1のタイミング信号T1を生成し、生成した第1のタイミング信号T1を第1のSRC17に供給する。第1のタイミング信号T1は、システムクロックCsに同期した信号で、且つ、パルス発生周期を平均化したときに第1の仮想クロックCv1の周期に一致する信号である。
【0026】
ここで、第1の仮想クロックCv1は、コンポジット映像信号からデジタル処理で輝度/色差分離をし、そののちデジタル処理でクロマ復調をするために必要となるサンプリングクロックである。この第1の仮想クロックCv1の周波数は、ベルフィルタの中心周波数の4倍(17.14MHz)のクロックである。
【0027】
このような第1の仮想クロックCv1に対して、第1のタイミング信号T1は、システムクロックCsと同期した信号である。第1の仮想クロックCv1とシステムクロックCsとはなんら逓倍関係がない。そのため、第1の仮想クロックCv1と第1のタイミング信号T1との間も、同期していない。従って、第1のタイミング信号T1は、パルス発生周期を平均化したときには第1の仮想クロックCv1の周期に一致するが、つまり、長期的にサンプリング周波数を平均化すれば第1の仮想クロックCv1の周波数に一致するが、各々のサンプリング間隔をみれば周期が一定でない不揃いな信号となる。
【0028】
DSP12は、入力されたコンポジット映像信号に対して信号の判断処理を行い、判断した信号方式に応じて適宜第1の仮想クロックCv1を設定し、第1のDTO16をコントロールする。第1のDTO16は、DSP12により設定された第1の仮想クロックCv1の周波数に基づき、第1のタイミング信号T1を生成する。
【0029】
なお、第1の仮想クロックCv1の周波数は、ベルフィルタの中心周波数の4倍に限らず、ベルフィルタの中心周波数の逓倍であればよい。もっとも、システムクロックCsの1/2以下の周波数であることが望ましい。
【0030】
第1のSRC17は、アナログのコンポジット映像信号を第1の仮想クロックCv1でサンプリングした場合における各サンプリングポイントの各信号レベルを、システムクロックCsでサンプリングされたコンポジット映像信号の各サンプリングポイントの信号レベルから補間することにより求める。すなわち、第1のSRC17は、コンポジット映像信号のサンプリングレートを、システムクロックCsから第1の仮想クロックCv1へ変換する、いわゆるサンプリングレート変換をする。そして、第1のSRC17は、レート変換を行った後の各サンプル信号を、第1のDTO16により生成された第1のタイミング信号T1に同期させて出力する。
【0031】
従って、第1のSRC17からは、データそのものは第1の仮想クロックCv1のタイミングでサンプリングされた値の信号であるが、その出力タイミングがシステムクロックCsに同期した、サンプル周期が一定ではない不揃いの状態のコンポジット映像信号が出力される。
【0032】
第1の仮想クロックCv1へサンプリングレート変換がされたコンポジット映像信号は、Y/C分離回路18に供給される。
【0033】
Y/C分離回路18は、第1の仮想クロックCv1でサンプリングされたコンポジット映像信号を、輝度信号Yと搬送色信号C(色副搬送波に変調された状態の色差信号)とに分離する。このY/C分離回路18は、コンポジット映像信号のサンプリングレートが第1の仮想クロックCv1となっていることにより、デジタル的に合理的に処理することができる。この輝度信号Yは、第2のSRC21に供給される。また、分離された搬送色信号Cは、クロマ復調回路19に供給される。
【0034】
クロマ復調回路19は、第1の仮想クロックCv1でサンプリングされた搬送色信号Cから色差信号(DR/DB)を復調する。このクロマ復調回路19は、搬送色信号Cのサンプリングレートが第1の仮想クロックCv1となっていることにより、デジタル的に合理的に処理することができる。復調された色差信号(DR/DB)は第2のSRC21に供給される。このクロマ復調回路19の構成についてはその詳細を後述する。
【0035】
なお、Y/C分離回路18及びクロマ復調回路19には、データサンプルが周期的に不揃いな状態で入力されるが、デジタル処理を行うので、問題なく処理を行うことができる。
【0036】
第2のDTO20は、第2のタイミング信号T2を生成し、生成した第2のタイミング信号T2を第2のSRC21に供給する。第2のタイミング信号T2は、第1のタイミング信号T1に同期した信号で、且つ、パルス発生周期を平均化したときに第2の仮想クロックCv2の周期に一致する信号である。
【0037】
ここで、第2の仮想クロックCv2は、本クロマデコーダ1から出力されるコンポーネント映像出力の出力クロックである。つまり、第2の仮想クロックは、ITU−R601勧告に基づくデジタル信号規格の13.5MHzのクロックである。
【0038】
このような第2の仮想クロックCv2に対して、第2のタイミング信号T2は、第1のタイミング信号T1に同期した信号、つまり、システムクロックCsに同期した信号である。第2の仮想クロックCv2とシステムクロックCsとはなんら逓倍関係がない。そのため、第2の仮想クロックCv2と第2のタイミング信号T2との間も、同期していない。従って、第2のタイミング信号T2は、パルス発生周期を平均化したときには第2の仮想クロックCv2の周期に一致するが、つまり、長期的にサンプリング周波数を平均化すれば第2の仮想クロックCv2の周波数に一致するが、各々のサンプリング間隔をみれば周期が一定でない不揃いな信号となる。
【0039】
第2のDTO20は、第2の仮想クロックCv2の周波数に基づき、第2のタイミング信号T2を生成する。
【0040】
第2のSRC21は、アナログの輝度信号Y及び色差信号(DR/DB)を第2の仮想クロックCv2でサンプリングした場合における各サンプリングポイントの各信号レベルを、第1の仮想クロックCv1でサンプリングされた輝度信号Y及び色差信号(DR/DB)の各サンプリングポイントの信号レベルから補間することにより求める。すなわち、第2のSRC21は、コンポジット映像信号のサンプリングレートを、第1の仮想クロックCv1から第2の仮想クロックCv2へ変換する、いわゆるサンプリングレート変換をする。そして、第2のSRC21は、レート変換を行った後の各サンプル信号を、第2のDTO20により生成された第2のタイミング信号T2に同期させて出力する。
【0041】
従って、第2のSRC21からは、データそのものは第2の仮想クロックCv2のタイミングでサンプリングされた値の信号であるが、その出力タイミングがシステムクロックCsに同期した、サンプル周期が一定ではない不揃いの状態のコンポジット映像信号が出力される。
【0042】
第2の仮想クロックCv2へサンプリングレート変換がされた輝度信号Yは、視覚補正回路22に供給される。また、第2の仮想クロックCv2へサンプリングレート変換がされた色差信号(DR/DB)はフォーマッタ25へ供給される。
【0043】
視覚補正回路22は、入力された輝度信号Yに対して階調補正を行って視覚補正を行う。視覚補正がされた輝度信号Yは、フォーマッタ25に供給される。
【0044】
SYNC回路23は、輝度信号Y成分から垂直同期信号(V)及び水平同期信号(H)を検出し、その同期タイミングをDSP12に通知する。
【0045】
付加情報検出回路24は、ブランキング期間に含まれている情報を検出して、その内容をDSP12に通知する。
【0046】
フォーマッタ25は、入力された輝度信号Y及び色差信号(DR/DB)に、外部から入力されるOSD(On Screen Display)信号を合成する。フォーマッタ25から出力された輝度信号Y及び色差信号(DR/DB)は、FIFO26に供給される。
【0047】
FIFO26は、第2のタイミング信号T2に同期して周期が不揃いな状態で入力される輝度信号Y及び色差信号(DR/DB)を一旦記憶し、例えば外部から入力される13.5MHzのクロックタイミングで読み出し、スムージングした状態でデータを出力する。
【0048】
つぎに、上述した第1のDTO16について詳細に説明をする。
【0049】
図2に、第1のDTO16の回路構成図を示す。
【0050】
DTO16は、第1のアダー回路31と、第2のアダー回路32と、遅延素子33とから構成されている。このDTO16を構成する各回路は、システムクロックCsのタイミングで動作をする。
【0051】
第1のアダー回路31には、オフセット量Aと、微調整量Bとが入力される。
このオフセット量A及び微調整量Bは、DSP12から供給される。第1のアダー回路31は、オフセット量Aと微調整量Bとを加算して、傾き値(A+B)を出力する。
【0052】
第2のアダー回路32には、傾き値(A+B)と、遅延素子33が格納している前サンプルにおける加算値Yとが入力される。第2のアダー回路32は、傾き値(A+B)と前サンプル加算値Yと加算して、現サンプル加算値((A+B)+Y)を出力する。この現サンプル加算値((A+B)+Y)は、遅延素子33に格納され、次のクロックタイミングで、遅延素子33から第2のアダー回路32に前サンプル加算値Yとしてフィードバックされる。すなわち、第2のアダー回路32と遅延素子33とで、各サンプル毎に傾き値(A+B)を累積加算していく。なお、この累積加算出力を、以下、アダー出力Yと呼ぶ。
【0053】
また、この第2のアダー回路32は、その出力がNビットの範囲で表現されるようになっている。つまり、“N2”までしか出力できず、それ以上の値はオーバーフローとなる。第2のアダー回路32は、もし、加算結果が“N2”を越えてオーバーフローした場合には、“N2”を越えたあまり値を0から折り返して出力する。すなわち、加算結果((A+B)+Y)がN2を以上となった場合には、{((A+B)+Y)−N2}が出力されることとなる。また、さらに、この第2のアダー回路32は、オーバーフローする場合には、オーバーフローフラグが出力される。
【0054】
第1のDTO16は、図3に示すように、このオーバーフローフラグを第1のタイミング信号T1として出力する。
【0055】
ここで、第1のタイミング信号T1の平均周期を、第1の仮想クロックCv1の周期に一致するようにするためには、DSP12により傾き値(A+B)を以下のように設定すればよい。
【0056】
A+B=2N×(fv1/fs)
ここで、“fs”はシステムクロックCsの周波数であり、“fv1”は第1の仮想クロックCv1の周波数である。
【0057】
例えば、システムクロックCsの周波数が40MHzであり、第2のアダー回路32が8ビット出力(N=8)である場合には、傾き値(A+B)は以下のように設定される。
A+B = 255*(17.14MHz/40MHz)=109.27
なお、傾き値(A+B)の値は、本来、整数値として与えられなければデジタル処理を行うことができない。そのため、DSP12からの実際の設定値は、少数点以下を切り上げるか切り下げて、整数値で設定しなければならない。しかしながら、小数点以下を丸めた場合、その丸め分が蓄積していって周波数誤差となってしまう。
【0058】
そのため、DSP12は、小数点以上の値をオフセット値AとしてDSP12から各サンプルタイミング毎固定で出力し、小数点以下の値を微調整値Bとして所定数のサンプルタイミング毎に適宜DSP12から出力して、周波数誤差が蓄積しないように調整する。
【0059】
以上第1のDTO16の回路構成例について説明したが、第2のDTO20も、この第1のDTO16の回路構成と同一である。
【0060】
ただし、第2のDTO20の場合、各回路が動作するクロックは、システムクロックCsではなく、第1のタイミング信号T1となる。また、第2のタイミングT2が、第2の仮想クロックCv2の周期に一致するようにするためには、DSP12により傾き値(A+B)が以下のように設定される。
【0061】
A+B=2N×(fv2/fv1)
ここで、“fv1”は第1の仮想クロックCv1の周波数であり、“fv2”は第2の仮想クロックCv2の周波数である。
【0062】
従って、第2の仮想クロックCv2が13.5MHzであり、第2のアダー回路32が8ビット出力(N=8)である場合には、傾き値(A+B)は以下のように設定される。
SECAM : A+B = 255*(13.5 MHz/17.14MHz)=200.85
(SRC)
つぎに、上述した第1のSRC17について詳細に説明をする。
【0063】
第1のSRC17は、例えば、図4に示すような、FIRフィルタを用いた補間フィルタにより構成することができる。ここでは、9タップのFIRフィルタを用いた例を示す。
【0064】
第1のSRC17は、図4に示すように、第1から第8の遅延回路41〜48と、第1〜第9の乗算器51〜59と、加算器60とにより、9タップのFIRフィルタを構成している。
【0065】
また、この第1のSRC17は、各乗算器51〜59にタップ係数を与える係数ROM61と、加算器60からのフィルタリング出力を第1のタイミング信号T1で取り込むレジスタ62とを有している。
【0066】
この第1のSRC17では、各遅延素子をシステムクロックCsで動作させ、第1のタイミング信号で得られる補間結果のみレジスタ62に取り込み、補間結果として出力している。
【0067】
ここで、第1のSRC17では、システムクロックCsでサンプリングされたコンポジット映像信号の各サンプリングポイントの信号レベルから、第1の仮想クロックCv1でコンポジット映像信号をサンプリングしたときの各信号レベルを補間するのであるが、システムクロックCsと第1の仮想クロックCv1とは周波数が異なっているため、システムクロックCsと第1の仮想クロックCv1との位相ずれを考慮して、補間を行わなければならない。さらに、その位相ずれは各サンプル毎変動していくので、FIRフィルタのタップ係数を各サンプル毎変化させていかなければならない。
【0068】
図5に、第1のSRC17に関係する各信号のタイミングチャートを示す。
【0069】
図5(A)に示した信号は、入力されるコンポジット映像信号である。このコンポジット映像信号上に示した白丸及び黒丸は、システムクロックCsでのサンプリングポイントを示している。また、各点のうち黒丸で示している部分は、第1のタイミング信号T1に同期した位置のサンプル点である。図5(B)は、システムクロックCsを示している。図5(C)は、第1のタイミング信号T1を示している。また、図5(D)は、第1のDTO16のアダー出力Yを示している。図5(E)は、第1の仮想クロックCv1を示している。
【0070】
ここで、システムクロックCsの所定のサンプリングポイントをD(0)とする。このD(0)は、第1のタイミング信号T1に同期したサンプリングポイントである。この所定のサンプリングポイントの信号D(0)から所定の位相差θをもった、第1の仮想クロックCv1の所定のサンプリングポイントの信号Dreal(0)を、FIRフィルタにより補間して求めるとする。
【0071】
まず、位相差θは、図5に示すように、D(0)出力時、つまり、第1のタイミング信号T1がアサートされたときにおける、アダー出力Yで表される。これは、アダー出力Yが、0からオーバーフローするまでの値が第1の仮想クロックCv1の周期に対応するように、DSP12により傾き値(A+B)が予め設定されているからである。
【0072】
そして、この位相差θは、図6に示すように、FIRフィルタのインパルス応答の遅延量Tに対応する。
【0073】
すなわち、第1の仮想クロックCv1の所定のサンプリングポイントの信号であるDreal(0)は、FIRフィルタのインパルス応答に所定の窓関数をかけて得られる基本のタップ係数から、所定の時間Tの遅延量補正をかけたタップ係数(K'(-4),K'(-3),K'(-2),K'(-1),K'(0),K'(1),K'(2),K'(3),K'(4))により以下のように求めることができる。
【0074】
従って、位相遅延量θと、その遅延量θに対応したタップ係数群を予め係数ROM61に格納しておき、アダー出力Yをアドレスとしてそのタップ係数を読み出し、読み出したタップ係数を各乗算器51〜59に与えれば、適宜位相ずれを補正した補間処理を行うことができる。
【0075】
以上第1のSRC17の回路構成例について説明したが、第2のSRC21も、この第1のSRC17の回路構成と同一である。
【0076】
ただし、第2のSRC21の場合、各回路が動作するクロックは、システムクロックCsではなく、第1のタイミング信号T1となる。そのため、係数ROM61に格納される値も異なることとなる。また、レジスタ62に取り込まれるタイミングは、第2のタイミング信号T2となる。
【0077】
(クロマ復調回路)
つぎに、上述したクロマ復調回路19について詳細に説明をする。
【0078】
図7に、クロマ復調回路19の回路構成図を示す。
【0079】
クロマ復調回路19は、ベルフィルタ71と、FM復調回路72と、オフセット調整回路73と、ディエンファシスフィルタ74とから構成されている。
【0080】
ベルフィルタ71には、Y/C分離回路18から出力された搬送色信号C(色副搬送波に変調された状態の色差信号)が入力される。ベルフィルタ71は、送信側で与えられたベルフィルタ特性と逆の周波数特性を、入力された搬送色信号Cに与えて波形整形する。すなわち、図8に示した周波数特性とは逆に、中心周波数(f0:4.286MHz)でゲインが最大となり、この中心周波数から周波数が離れるにつれゲインが小さくなるように波形整形を行う。このベルフィルタ71は、搬送色信号Cのサンプリング周波数(17.14MHz)を考慮して係数が定められたデジタルIIRフィルタで構成される。なお、搬送色信号Cのサンプリング周波数は、上述したように、このベルフィルタ特性の中心周波数の逓倍となっているため、本ベルフィルタの回路構成を単純化することができる。
ベルフィルタ71により波形整形された搬送色信号Cは、FM復調回路72に供給される。
【0081】
FM復調回路72は、色副搬送波にFM変調されている色差信号をデジタル復調する。そのFM復調は、グッドラッチャ、ROM、CORDICなどにより構成されたデジタル回路で行われる。なお、SECAM方式の場合、DR信号とDB信号とがそれぞれ異なる中心周波数の色副搬送波に変調されている。そのため、FM復調の際の基準信号の中心周波数の設定値と、キャリア周波数との差に応じたオフセット量が復調出力に加算される。つまり、復調時の基準周波数に応じて、DR信号、DB信号のいずれか一方、或いは、両者にオフセット量が加算された状態で復調出力が得られることとなる。FM復調されて得られた色差信号(DR/DB)は、オフセット調整回路73に供給される。
【0082】
オフセット調整回路73は、入力された色差信号(DR/DB)に、所定のオフセット量をデジタル的に加算して、FM復調時に生じた復調出力からオフセットを取り除く処理を行う。FM復調後に生じるオフセット量は、その信号がDR信号かDB信号かによって異なる。SECAM方式ではDR信号とDB信号とがライン毎に交互に挿入されてため、オフセット調整回路73は、そのラインがDR信号かDB信号かの判断に応じて、1ライン毎に異なるオフセット値を入力された色差信号に加算する。このDR信号とDB信号との判断、及び、加算するオフセット値の調整は、DSP12により例えば以下のように行われる。DSP12は、あるラインの水平同期区間内での復調レベルを検出し、前のラインの水平同期区間内の復調レベルと比較する。比較した結果、前のラインの復調レベルの方が大きければ例えばDR信号と判断し、前のライン復調レベルの方が小さければ反対のDB信号と判断する。そして、DSP12が、それぞれの信号に適応したオフセット値をオフセット調整回路73に与えて補正が行われる。
【0083】
このようにこのオフセット調整回路73では、FM復調で生じるオフセットをデジタル的に簡単に調整することができる。そのため、例えば、従来外付け部品等により行っていた調整をDSP12に内蔵されたソフトウェア等で行うことができ、コスト削減を行うことができる。
【0084】
オフセット調整が行われた色差信号(DR/DB)は、ディエンファシスフィルタ74に供給される。
【0085】
ディエンファシスフィルタ74は、入力された色差信号に対してディエンファシス処理を行う。ディエンファシス処理は、送信側で与えられるプリエンファシス処理と逆の周波数特性与えて波形整形をする処理である。プリエンファシスは、周波数が高くなるに従い出力信号のゲインが上昇する特性であり、FM変調の際のS/N特性が改善する。このディエンファシスフィルタは、色差信号のサンプリング周波数(17.14MHz)を考慮して係数が定められたデジタルIIRフィルタにより構成される。
【0086】
そして、このディエンファシスフィルタ74から出力された色差信号は、後段のSRC21に供給される。
【0087】
以上のように本発明の実施の形態のクロマデコーダ1では、任意の1つのシステムクロックCsに同期させたタイミング信号T1,T2を生成し、任意の周波数のシステムクロックCsでサンプリングされた映像信号を仮想クロックCv1,Cv2にサンプリングレート変換し、その結果をタイミング信号T1,t2に同期させて出力する。このようにすることによって、Y/C分離処理、クロマデコード処理、出力信号タイミングへの周波数変換処理を、1つのシステムクロックのみで行えるようになる。
【0088】
また、本発明の実施の形態のクロマデコーダ1では、ベルフィルタ特性の中心周波数の逓倍の周波数のクロックで、搬送色信号Cをサンプリングしてデジタル化し、FM復調処理によって搬送色信号Cから色差信号(DR/DB)を復調している。
【0089】
このため本発明の実施の形態のクロマデコーダ1では、ベルフィルタをIIRフィルタで構成したときに、合理的な簡易な回路構成となる。また、デジタル処理によって色差信号の復調を行うことによって、FM復調したとき出力にオフセット差が生じたとしても、そのオフセットの補正を非常に簡単に行うことができる。
【0090】
【発明の効果】
本発明にかかるクロマ信号復調装置では、ベルフィルタ特性の中心周波数の逓倍の周波数の基準クロックで、搬送色信号をサンプリングしてデジタル化し、デジタルFM復調処理によって上記搬送色信号から色差信号を復調する。
【0091】
このため本クロマ信号復調装置では、ベルフィルタをIIRフィルタで構成したときに、合理的な簡易な回路構成となる。また、デジタル処理によって色差信号の復調を行うことによって、SECAMのように2つの色差信号を互いに異なる周波数の搬送波に変調されていて、FM復調したとき出力にオフセット差が生じたとしても、そのオフセットの補正を非常に簡単に行うことができる。
【0092】
また、本発明にかかる映像信号処理装置では、任意の1つのシステムクロックに同期させたタイミング信号を生成し、任意の周波数のシステムクロックでサンプリングされた映像信号を基準クロックにサンプリングレート変換し、その結果を上記タイミング信号に同期させて出力する。このようにすることによって、Y/C分離処理、クロマデコード処理、出力信号タイミングへの周波数変換処理を、1つのシステムクロックのみで行えるようになる。そして、この映像信号処理装置では、上記基準クロックの周波数を、ベルフィルタ特性の中心周波数の逓倍の周波数とし、デジタルFM復調処理によって上記搬送色信号から色差信号を復調する。
【0093】
このため本映像信号処理装置では、ベルフィルタをIIRフィルタで構成したときに、合理的な簡易な回路構成となる。また、デジタル処理によって色差信号の復調を行うことによって、SECAMのように2つの色差信号を互いに異なる周波数の搬送波に変調されていて、FM復調したとき出力にオフセット差が生じたとしても、そのオフセットの補正を非常に簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したクロマデコーダのブロック構成を示す図である。
【図2】上記クロマデコーダ内のDSOの回路構成を示す図である。
【図3】上記DSOの出力信号のタイミングチャートである。
【図4】上記クロマデコーダ内のSRCの回路構成を示す図である。
【図5】上記SRCに関する信号のタイミングチャートである。
【図6】FIRフィルタのインパルス応答を示す波形図である。
【図7】上記クロマデコーダ内のクロマ復調回路の回路構成を示す図である。
【図8】ベルフィルタの特性を示す図である。
【符号の説明】
1 クロマデコーダ、11 システムクロック発振器、12 デジタルシグナルプロセッサ、13 アナログ/デジタルコンバータ、14 、15,23 同期検出回路、16 第1のタイミング発振器、17 第1のサンプリングレートコンバータ、18 輝度/クロマ分離回路、19 クロマ復調回路、20 第2のタイミング発振器、21 第2のサンプリングレートコンバータ、22 視覚補正回路、24 付加情報検出回路、25 フォーマッタ、26 ファーストイン/ファーストアウトメモリ、71 ベルフィルタ、72 FM復調回路、73オフセット調整回路、74 ディエンファシスフィルタ
Claims (8)
- 色差信号によってFM変調された搬送色信号から、当該色差信号を復調するクロマ信号復調装置において、
色飽和度に応じて上記搬送色信号の振幅を調整するベルフィルタ特性の中心周波数の逓倍の周波数の基準クロックで、上記搬送色信号をサンプリングしてデジタル化するデジタル化手段と、
上記搬送色信号に対して、送信側で調整されたベルフィルタ特性の逆特性を与えるデジタルベルフィルタと、
上記デジタルベルフィルタによりフィルタリングされた上記搬送色信号をデジタルFM復調して、上記基準クロックでサンプリングされた色差信号を生成するFM復調手段と
を備えるクロマ信号復調装置。 - 上記デジタル化手段は、
アナログの搬送色信号を所定の周波数のシステムクロックでサンプリングしてデジタル化するアナログ/デジタル変換部と、
上記所定の周波数のシステムクロックでサンプリングされた搬送色信号のサンプリングポイントから、上記基準クロックに対応したサンプリングポイントを抽出し、抽出したサンプリングポイントに同期したタイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、
上記システムクロックでサンプリングされた搬送色信号の各サンプリングポイントの信号レベルから、上記基準クロックのサンプリングポイントにおける信号レベルを補間して、基準クロックでサンプリングされた搬送色信号を生成し、この基準クロックでサンプリングされた搬送色信号を上記タイミング信号に同期させて出力する補間部とからなること
を特徴とする請求項1記載のクロマ信号復調装置。 - 上記搬送色信号は、SECAM方式のテレビジョン信号の搬送色信号であり、
上記基準クロックの周波数は、SECAM方式におけるベルフィルタ特性の中心周波数の逓倍の周波数であること
を特徴とする請求項2記載のクロマ信号復調装置。 - 出力手段をさらに備え、
上記出力手段は、
上記基準クロックのサンプリングポイント中から、出力クロックのタイミングに対応したサンプリングポイントを抽出し、抽出したサンプリングポイントに同期したタイミング信号を生成するタイミング信号生成部と、
上記基準クロックでサンプリングされた上記色差信号の各サンプリングポイントの信号レベルから、上記出力クロックのサンプリングポイントにおける信号レベルを補間して、出力クロックでサンプリングされた色差信号を生成し、この出力クロックでサンプリングされた上記色差信号を上記タイミング信号に同期させて出力する補間部とからなること
を特徴とする請求項1記載のクロマ信号復調装置。 - 上記搬送色信号は、SECAM方式のテレビジョン信号の搬送色信号であり、
上記基準クロックの周波数は、SECAM方式におけるベルフィルタ特性の中心周波数の逓倍であり、
上記出力クロックの周波数は、ITU−R601勧告に基づくデジタル信号規格の周波数であること
を特徴とする請求項4記載のクロマ信号復調装置。 - 色差信号がFM変調されているコンポジット映像信号をデジタルのコンポーネント映像信号に変換する映像信号処理装置において、
所定の周波数のシステムクロックでサンプリングされたコンポジット映像信号のサンプリングポイントから、色飽和度に応じて上記搬送色信号の振幅を調整するベルフィルタ特性の中心周波数の逓倍の周波数の基準クロックのタイミングに対応したサンプリングポイントを抽出し、抽出したサンプリングポイントに同期した第1のタイミング信号を生成する第1のタイミング信号生成手段と、
上記システムクロックでサンプリングされたコンポジット映像信号の各サンプリングポイントの信号レベルから、上記基準クロックのサンプリングポイントにおける信号レベルを補間して、基準クロックでサンプリングされたコンポジット映像信号を生成し、この基準クロックでサンプリングされたコンポジット映像信号を上記第1のタイミング信号に同期させて出力する第1の補間手段と、
上記基準クロックでサンプリングされたコンポジット映像信号を、基準クロックでサンプリングされた輝度信号と基準クロックでサンプリングされた搬送色信号とに分離するY/C分離手段と、
上記基準クロックでサンプリングされた搬送色信号に対して送信側で調整されたベルフィルタ特性の逆特性を与えるデジタルベルフィルタと、
上記デジタルベルフィルタによりフィルタリングされた上記搬送色信号をデジタルFM復調して、上記基準クロックでサンプリングされた色差信号を生成するFM復調手段と、
上記第1のタイミング信号のサンプリングポイント中から、出力クロックのタイミングに対応したサンプリングポイントを抽出し、抽出したサンプリングポイントに同期した第2のタイミング信号を生成する第2のタイミング信号生成手段と、
上記基準クロックでサンプリングされた輝度信号及び色差信号の各サンプリングポイントの信号レベルから、上記出力クロックのサンプリングポイントにおける信号レベルを補間して、出力クロックでサンプリングされた輝度信号及び色差信号を生成し、この出力クロックでサンプリングされた上記輝度信号及び色差信号を上記第2のタイミング信号に同期させて出力する第2の補間手段と
を備える映像信号処理装置。 - 上記搬送色信号は、SECAM方式のテレビジョン信号の搬送色信号であり、
上記基準クロックの周波数は、SECAM方式におけるベルフィルタ特性の中心周波数の逓倍の周波数であること
を特徴とする請求項1記載の映像信号処理装置。 - 上記出力クロックの周波数は、ITU−R601勧告に基づくデジタル信号規格の周波数であること
を特徴とする請求項2記載の映像信号処理装置。
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