JP4559932B2 - 金属不純物の分析方法 - Google Patents

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本発明は、試料を灰化処理して、試料中の金属不純物の量を分析する新規な金属不純物の分析方法に関する。特に、黒鉛に含まれる金属不純物の分析に適した金属不純物の分析方法に関する。
従来から、試料に含まれる金属不純物の分析は、様々な方法で行われている。中でも、酸などによる化学分解が難しいものについては、試料を燃焼させる、いわゆる灰化処理することにより、試料に含まれる金属不純物を分析する方法が用いられている。具体的には、試料を灰化させ、得られた灰分を酸で溶解して回収した後、回収したサンプルを発光分光分析、プラズマ発光分光分析(IPC−AES)、原子吸光分析(AES)、誘導結合プラズマ質量分析(IPC−MS)等により分析する方法である。上記方法は、灰化処理する際に、揮発しない金属不純物の分析に対して有効な方法であり、種々の試料に適用できるものである。
特に、金属不純物を分析する試料の中でも、黒鉛は、上記方法を利用して、様々な金属不純物の分析が行われている。黒鉛は、耐熱性、耐食性に優れ、電気、熱の伝導性に優れた性質を示すことから、原子力分野や半導体関連分野に多用されており、これら分野においては特に高純度のものが望まれている。そのため、特に上記分野に使用される黒鉛については、黒鉛中に含まれる金属不純物が問題となるおそれがあるため、黒鉛中に含まれる金属不純物の量を、正確に短時間で分析することが重要となっている。
灰化処理による黒鉛中の金属不純物の分析方法において、特に多元素の金属を分析する従来の方法を具体的に例示すれば、以下の通りである。
(1)試料を白金からなる容器に入れ、灰化処理した後、得られた灰分に塩酸、硝酸、硫酸、フッ化水素酸、過塩素酸等を加え、加熱処理して灰分を溶解させ、金属不純物を分析する方法(灰化−酸溶解法 非特許文献1参照)。
(2)試料を白金からなる容器に入れ、灰化処理した後、得られた灰分に炭酸ナトリウム等を加え加熱融解させ、塩酸、硫酸等を加え、加熱処理して灰分を溶解させ、金属不純物を分析する方法(灰化−融解法 非特許文献1参照)。
以上の通り、通常、灰化処理を行う際には、試料を白金製の容器に入れて行っている。しかしながら、特に黒鉛のような炭素からなる試料を分析する場合、白金製の容器では、白金が炭素と合金を作り、融点降下や脆化を起こしやすいため、高額な容器の取替えを頻繁に行わなければならない場合が生じ、経済的な面で改善の余地があった。また、白金容器では、金属不純物が含まれる場合があり、分析するものによっては、分析精度が低下するおそれがあり、改善の余地があった。
一方、白金以外に石英の容器を使用した分析方法も提案されている。
(3)試料を石英からなる容器に入れた後、これをプラズマアッシャーに入れ、酸素を流しながら400℃以下で32時間灰化させ、得られた灰分を石英容器ごと密閉容器に入れ、硝酸で100℃、8時間加熱溶解させ、金属不純物を分析する方法(プラズマ灰化法 非特許文献2参照)。
このように石英容器を使用して、黒鉛中の金属不純物を分析しているが、灰分を溶解させるためには、密閉容器に硝酸を入れ、長時間加熱しなければならず、操作的な面で改善の余地があった。
また、総じて、試料を灰化させて、金属不純物を分析する従来の方法においては、前記(1)〜(3)に示した通り、白金または石英容器に焼き付いた灰分を溶解させるため、酸を加えて高温で加熱したり、アルカリ金属塩を加え融解させる等の処理を行わなければならないため、汚染が起こり易い欠点があった。さらに操作性の改善や分析にかかる時間の短縮も望まれていた。
JAERI−M93−013、「高純度黒鉛の分析―標準試料の製作と分析方法の開発」 核燃料・炉材料等分析研究委員会 日本原子力研究所 p.42〜p.66 1993年3月 鈴木 均、宮谷 俊行、吉本 修:「誘導結合プラズマ質量分析法及びメタル炉原子吸光法による黒鉛中の不純物元素の定量」、分析化学、vol.42、p.485 1993年
従って、本発明の目的は、灰化処理して、試料に含まれる金属不純物を分析する方法において、安価な石英容器を使用し、かつ容器に焼き付いた灰分を容易に溶解させ、分析時間の短縮が可能で、しかも、高度に試料中の金属不純物を分析できる分析方法を提供することにある。
本発明者等は、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた。その結果、石英容器を使用し、更に、灰分をフッ化水素酸により溶解させることにより、前記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、試料を灰化処理し、得られた灰分を酸で溶解させて回収した後、回収したサンプルを分析することにより、試料に含まれる金属不純物の量を分析する方法において、石英容器中で試料を灰化処理し、得られた灰分をフッ化水素酸で溶解させて回収することを特徴とする金属不純物の分析方法である。
本発明の分析方法によれば、フッ化水素酸を用いて、石英容器に焼き付いた灰分を温和な条件で簡単且つ短時間に完全回収できる。そのため分析操作に伴う汚染を最小限に抑えられ、分析精度が向上する。また、石英容器は、現在、高純度のもの、特に、金属不純物の少ないものを入手できるので、目的とする分析物(金属不純物)に応じて、該容器からの金属不純物による汚染を大幅に低減することができる。そのため、本発明の分析方法は、分析精度をより向上させることができる。さらに、白金と比べて安価な石英容器を使用するため経済的にも有利となる。中でも、本発明は、金属不純物の分析が重要である黒鉛において、鉄、クロム、ニッケル等の不純物の分析が高度に、短時間で容易に行うことができため、工業的に非常に利用価値が高いものである。
本発明の分析方法は、試料を灰化処理し、得られた灰分を酸で溶解させて回収した後、回収したサンプルを分析することにより、試料に含まれる金属不純物の量を分析する方法であって、灰化処理する際に石英容器を使用し、得られた灰分をフッ化水素酸で溶解させることを特徴とするものである。
本発明において、分析の対象となる試料は、特に制限されるものではなく、一般に灰化させて分析できるものが挙げられ、具体的には、熱可塑性・熱硬化性樹脂、黒鉛のようなものが挙げられる。中でも、原子力分野や半導体関連分野に多用される黒鉛は、特に高純度のものが要求され、金属不純物の量の分析が重要となるため、本発明の分析方法が好適に使用される。
本発明において、前記試料を灰化処理する方法は、石英容器を用いて分析しようとする金属不純物が揮発しない温度で灰化すれば、公知の方法を採用すればよい。黒鉛を灰化処理する方法を具体的に例示すれば、700〜1000℃、より好適には800〜900℃で酸素の存在下で電気炉や石英燃焼管内で灰化してやればよい。この際、プラズマ灰化装置を使用すれば、低温での灰化が可能となる。
本発明において、前記灰化処理は、金属不純物の分析を行おうとする試料を石英容器に入れて行う。石英容器を使用することにより、白金を使用するよりも経済的に有利であって、かつ、容器に焼き付いた灰分をフッ化水素酸により、容易に短時間で加熱することなく、溶解させることができる。
本発明において、前記石英容器は、特に制限されるものではなく、通常の分析に用いるものを使用することができる。現在、分析用に使用される石英容器は、金属不純物の少ないものを入手することができ、中でも、石英容器に含まれる金属不純物中、ナトリウム、カリウム、鉄、クロム、ニッケル、銅が1ppm以下のものを使用することが好ましい。このような純度の石英容器を使用することで、分析しようとする金属不純物量の誤差が少なくなるため好ましい。尚、前記石英容器には、分析しようとする金属不純物以外の不純物が含まれていたとしても、分析に大きな影響を与えることはない。
本発明の最大の特徴は、灰化処理を石英容器中で行い、更に、得られた灰分をフッ化水素酸で溶解させ回収することである。本発明は、この組み合わせにより、短時間で精度良く、更に、加熱処理等をすることなく、試料に含まれる金属不純物の量の分析が可能となる。かかる効果が発揮される理由は明らかではないが、以下のように推定される。
従来より、灰化処理においては、得られる灰分がどうしても容器に焼き付いてしまう。白金容器を使用した場合、白金と灰分との結合状態は明らかではないが、非常に強固に密着しているため、硫酸や過塩素酸のような強酸化性の酸を用いたとしても、表面のみの溶解に留まり、密着している部分まで完全溶解するには、どうしても高温・長時間の加熱処理など、かなり過酷な条件が必要である。
本発明においては、灰化処理に石英容器を使用し、灰分の溶解に石英を溶解させるフッ化水素酸を使用することで上記問題を解決することが可能となった。
石英容器を用いて灰化処理した場合でも、やはり石英容器に灰分が焼き付いてしまう。そこで、灰分の溶解にフッ化水素酸を使用すると、灰分とともに石英容器の表面も同時に溶解する。そのため、石英容器と灰分が密着した部分が容易に溶解し、短時間で加熱することもなく、灰分を溶解・回収できるものと考えられる。尚、本発明者等の検討によれば、石英容器がフッ化水素酸により溶解されたとしても、黒鉛に含まれる鉄、クロム、ニッケル等の金属不純物の分析には大きな影響を与えないことが分かった。また、後記に詳述するが、石英容器のみによるブランク値を求めて差を取れば、より精度の高い金属不純物の分析が可能となる。
本発明において、灰化処理して得られる灰分を溶解させるフッ化水素酸は、特に制限されるものではないが、石英容器を過剰に溶解させず、精度良く金属不純物の分析を行うためには、濃度が5〜30重量%の水溶液であることが好ましい。中でも、室温付近で灰分を溶解させ、石英の溶解を抑え、操作性をより向上させるためには、フッ化水素酸の濃度は、10〜20重量%であることがより好ましい。
また、本発明において、フッ化水素酸の使用量も、特に制限されるものではなく、灰分の量、フッ化水素酸の濃度、接触時間、温度等に応じて適宜決定できるが、前記濃度範囲のフッ化水素酸の水溶液を使用する場合には、灰分1g当たり、3〜30mlのフッ化水素酸の水溶液を使用することが好ましい。
また、本発明において、灰分とフッ化水素酸とを接触させ、灰分を溶解させる時間も、特に制限されるものではなく、灰分を十分に溶解させるまで接触させればよい。前記濃度範囲、前記使用量のフッ化水素酸を使用した場合、室温付近でより操作性を向上させるためには、3〜20分であることが好ましい。尚、石英容器とフッ化水素酸とが接触させる際は、灰分が十分に溶解されるように接触させればよく、なるべく両者が接する部分の面積が少ない方が、石英容器の過剰溶解を防ぐ上で好ましい。
更に、本発明において、灰分をフッ化水素酸により溶解させる際の温度も、特に制限されるものではなく、灰分を十分に溶解できる温度に設定してやればよい。前記フッ化水素酸の濃度、使用量、接触時間(溶解時間)を選択した場合には、室温付近、すなわち10〜30℃程度の温度で作業を進めることが可能となる。
本発明においては、前記の通り、溶解させる灰分の量、その性質に応じて、フッ化水素酸の濃度、使用量を適宜決定し、石英容器の溶解を考慮することにより、接触時間(溶解時間)、溶解温度を調整することができるため、短時間でしかも室温における操作を行うことが可能となる。
次いで、本発明においては、前記灰分をフッ化水素酸により溶解させ回収し、回収したサンプルを公知の分析装置により分析し、金属不純物の量を算出する。回収したサンプルに含まれる金属不純物が、微粒子状で存在する場合も想定されるため、前記分析装置を使用する場合、該サンプルに濃硝酸等を加えて、金属不純物を完全に溶解させた後、分析することが好ましい。分析方法の具体的な例を述べれば、必要に応じて濃硝酸を加えたサンプルをマイクロ波などで加熱して(例えば、特開2001−141721号公報の方法など)、蒸発乾固してフッ化水素酸を除き、乾固後のサンプルに硝酸を加えて溶解させ、公知の分析装置により、金属不純物の量を検出してやればよい。
本発明において、前記分析装置は、特に制限されるものでなく、公知のプラズマ発光分光分析(IPC−AES)、原子吸光分析(AES)、誘導結合プラズマ質量分析(IPC−MS)等により分析することができ、中でもIPC−MSの使用は、ppbレベルの金属不純物が同時分析できるため好ましい。
本発明において、金属不純物量を算出するには、試料を処理する場合と同じ条件(試料の灰化から分析前処理までの緒条件)で、予め、灰化処理に用いる石英容器または同形状の石英容器を用いて空試験を行い、溶出する金属不純物の量をブランク値として測定し、これを試料測定値から差し引くことが好ましい。分析する金属不純物の種類によっては、石英容器から溶出される量は、試料に含まれる量に対して無視できるほど少なく、前記差し引きを行なうほどでもないが、前記計算を行うことによって、より精度の高い分析が可能となる。
本発明において、試料中に含まれる金属不純物の分析は、アルミニウム、マグネシウム、カルシウム、クロム、鉄、ニッケル、モリブデン等が分析可能である。中でも、試料が黒鉛であって、半導体分野の反応容器材料などとして使用される場合、その分野において汚染物質になりうる鉄、ニッケル、クロム等の定量には、石英中に前記元素の含有量が少ないため、本発明は有効な分析方法となりうる。尚、本発明の分析方法においては、石英容器表面の少なくとも一部を溶解させるため、試料中に含まれる不純物元素の内、珪素の分析には適さない。
次に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、下記の実施例、比較例、および参考例に使用した黒鉛は、当然のことながら、同じ黒鉛材料から採取したものである。
実施例1
直径5cm、高さ3cmの石英容器(石英中のナトリウム、カリウム、鉄、クロム、ニッケル、銅が1ppm以下のもの)に、黒鉛の粉末試料1gを精秤して加え、ガス導入口を持つ蓋付きの石英製箱に入れた。この箱をマッフル炉に入れ、酸素ガスを1l/minで流しながら800℃で灰化した。灰化処理に要する時間は3時間であった。冷却後に石英製箱から石英容器を取り出してドラフト内に置いた。次いで、超純水を用いて10重量%のフッ化水素酸の水溶液を調整し、20mlを石英容器に加えて、室温(23℃)で10分間静置し、灰分を溶解させた。ピペットでフッ化水素酸の水溶液をテフロン(登録商標)製容器に移しいれ、石英容器内部を超純水10mlで洗浄して、この洗浄液も同じくテフロン(登録商標)製容器に移しいれた。サンプル液中の金属不純物を完全に溶解するため該テフロン(登録商標)製容器に60重量%硝酸2mlを加えた後、マイクロ波を用いてテフロン(登録商標)製容器を加熱し、溶液を蒸発乾固させた。乾固後の容器に1重量%硝酸を加え、残渣を溶解させて100mlに調整した。これをICP−MSで分析して金属不純物の量を調べた(表1には試料測定値と示す。)。また、黒鉛の試料を加えずに、同様な操作を行いブランク値とした。黒鉛中の金属不純物濃度(表1には試料中濃度と示す)は前者から後者を差し引いたものである。結果を表1に示す。
実施例2
灰分の溶解に10重量%のフッ化水素酸を用い、室温で20分間静置する以外は実施例1と同様の操作を行なった。結果を同じく表1に示す。
実施例3
灰分の溶解に20重量%のフッ化水素酸を用い、室温で3分間静置する以外は実施例1と同様の操作を行なった。結果を同じく表1に示す。
実施例4
直径2cm、高さ4cmの石英容器を用いて灰化処理を行ない、灰分の溶解に10重量%のフッ化水素酸5mlを用い、室温で15分間静置する以外は実施例1と同様の操作を行なった。結果を同じく表1に示す。
比較例1
実施例1と同様に灰化処理を行ない、60重量%硝酸20mlを石英容器に加えて、室温(23℃)で20分間静置し、灰分を溶解させた。ピペットで硝酸溶液をテフロン(登録商標)製容器に移しいれ、石英容器内部を超純水10mlで洗浄して、この洗浄液も同じくテフロン(登録商標)製容器に移しいれた。マイクロ波を用いてテフロン(登録商標)製容器を加熱し、溶液を蒸発乾固させた。乾固後の容器に1重量%硝酸を加え、残渣を溶解させて100mlに調整して、これをICP−MSで分析した。また、試料を加えずに、同様な操作を行いブランク値とした。黒鉛中の金属不純物濃度は前者から後者を差し引いたものである。結果を表1に示す。
比較例2
60重量%硝酸20mlを加えた石英容器を、150℃のホットプレート上で20分間加熱し、灰分を溶解させる以外は比較例1と同様の操作を行なった。結果を同じく表1に示す。
比較例3
灰分を溶解するために石英容器に加える酸を、60重量%硝酸10mlおよび38重量%塩酸10mlにする以外は比較例1と同様の操作を行なった。結果を同じく表1に示す。
参考例1
直径2cm、高さ4cmの石英容器を用いて灰化処理を行なった。石英容器を取り出してドラフト内で、超純水1容量、60重量%硝酸1容量、38重量%塩酸1容量、からなる溶解液5mlを加えた。これをテフロン(登録商標)製の密閉容器に入れ、さらにこれを高圧用分解容器(三愛科学製HU−100)に入れて、乾燥機で200℃16時間加熱し、灰分を溶解させた。冷却後にサンプルを取り出し、その後は比較例1と同様な操作をおこなった。結果を表1に示す。
Figure 0004559932
実施例においては、灰分の溶解を室温で3分〜20分で処理することができ、分析にかかる時間を短縮することができた。また、溶解にかかる時間も短くなりすぎず、操作性に優れることが明らかとなった。更に、実施例においては、従来の技術である参考例1(灰分を時間かけて溶解させたもの)の分析結果と比較して、同じ黒鉛材料から採取した黒鉛中の金属不純物量がほぼ同程度の値を示しており、本発明の分析方法が精度よく金属不純物量を分析できることが確認された。

Claims (2)

  1. 試料を灰化処理し、得られた灰分を酸で溶解させて回収した後、回収したサンプルを分析することにより、試料に含まれる金属不純物の量を分析する方法において、石英容器中で試料を灰化処理し、得られた灰分をフッ化水素酸で溶解させて回収することを特徴とする金属不純物の分析方法。
  2. 前記試料が黒鉛であることを特徴とする請求項1に記載の金属不純物の分析方法。

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