JP2000074800A - 微量金属元素の定量方法 - Google Patents

微量金属元素の定量方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】有機ケイ素ポリマー樹脂中の金属系の各不純物
元素濃度を容易に、かつppbレベルの高感度に測定可
能な有機ケイ素ポリマー樹脂中の不純物分析方法の提供
を目的とする。 【解決手段】有機ケイ素系ポリマー類に酸化剤を利用し
て、ケイ素を二酸化ケイ素に 転換させた後、この二酸
化ケイ素を有機物から分離し、次いで有機物を酸化性酸
で分解除去し、残存金属不純物を定量することを特徴と
する有機ケイ素ポリマー樹脂中の超微量金属元素の定量
方法。例えば、ポリシラン中の金属系の不純物元素濃度
が数ppb レベルで定量可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリシランやシロ
キサン等の有機ケイ素を含むポリマー樹脂に含まれる超
微量の金属元素を定量する微量金属元素の定量方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置(素子)は機能アッ
プ、もしくは容量増大が要求されている一方、半導体装
置のコンパクト化という相反する命題も求められてい
る。そして、このような要望に対応して、様々な技術が
開発・推進されている。
【0003】たとえば集積回路の製造においては、能動
素子のパターニングにあたり、ポリシランやシロキサン
などの有機ケイ素を含むポリマー樹脂が活用されてい
る。しかし、有機系ケイ素ポリマーにアルカリ金属や、
重金属などの金属系の不純物が存在する( 含有されてい
る) と、たとえその量がごく微量であったとしても、絶
縁酸化膜の耐圧不良およびPN接合リーク不良などを引き
起こす原因となる。つまり、ULSIの製造工程で用い
た有機系ケイ素ポリマー樹脂に、含有されていた極微量
の金属系不純物が、最終的に製造されたULSIの機能
的な信頼性に重要な影響を与える。従って、この種の有
機系ケイ素ポリマー樹脂においては、可能な限り金属系
不純物を除去することが望まれている。
【0004】上記の要求に対して、一般的にフォトレジ
ストやエポキシ樹脂をはじめとする半導体用有機系ポリ
マー試料41は、図4に示す手順での有機溶媒希釈42
による操作の後、5分程度で分解43してこれら樹脂試
料中の不純物元素を黒鉛炉原子吸収法44等で定量して
いる。具体的には、例えば脂肪族炭化水素、芳香族炭化
水素、エーテル類、ケトン類が好適に用いられ、これら
の有機溶媒に有機ポリマーを溶解し、この樹脂溶液を直
接ICP質量分析装置や黒鉛炉原子吸光装置を用いて微
量金属元素の定量を行う。
【0005】しかしながら、この方法を有機ケイ素ポリ
マー樹脂に試みようとすると、樹脂中に存在する有機物
のみならず、ケイ素がマトリックスとして、各元素のシ
グナルや吸光度などに著しく影響を及ぼし、正確な定量
が困難であるという問題点があった。
【0006】さらに、上記有機ケイ素ポリマー樹脂溶媒
を用いて定量する方法は、希釈をその基本とするため、
未だアルカリ金属元素や重金属元素の検出感度が悪く、
たとえば金属系の各不純物濃度を0 .1ppm以下で測定す
ることは困難であり、現在の非常に高純度な有機ケイ素
ポリマー樹脂に対しては、その検出感度の悪さから限界
があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】従来の微量金属元素の
分析方法は、有機ケイ素ポリマー樹脂中に不純物として
存在するシリコンが測定の邪魔をするために金属系の各
不純物元素濃度を0.001ppmレベルの高感度で測定するこ
とができなかった。
【0008】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであり、有機ケイ素ポリマー樹脂中の金属系の
各不純物元素濃度を0.001ppmレベルの高感度で測定可能
な半導体デバイスの製造プロセス用などに適する高純度
の有機ケイ素ポリマー樹脂中の超微量金属元素の分析方
法の提供を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の微量金属元素の定量方法は、有機ケイ素
を含むポリマー樹脂に含有するケイ素を二酸化ケイ素に
転換する酸化工程と、前記二酸化ケイ素を前記ポリマー
樹脂から分離する二酸化ケイ素除去工程と、次いで前記
ポリマー樹脂を少なくとも一つの酸化性酸を含む有機物
分解溶媒で分解除去し残存金属不純物を定量する定量工
程とを具備する事を特徴とする。
【0010】請求項2の微量金属元素の定量方法は、請
求項1において、前記酸化工程が、硫酸、過酸化水素、
硝酸、過マンガン酸カリウム、過ヨウ素カリウム、過ヨ
ウ素酸、オゾン水、及び紫外線吸収を利用した酸化作用
の中から選択する方法であることを特徴とする。
【0011】請求項3の微量金属元素の定量方法は、請
求項2において、前記硫酸が、1%-20%範囲望ましくは3%
〜7%範囲に調製された酸である事を特徴とする。請求項
4の微量金属元素の定量方法は、請求項1において、前
記有機物分解溶媒が、硫酸、硝酸、過塩素酸、塩酸、ふ
っ化水素酸から選ばれた試薬である事を特徴とする。
【0012】請求項5の微量金属元素の定量方法は、請
求項1において、前記有機ケイ素を含むポリマー樹脂
が、ポリシラン、ポリシラン重合体、ポリシラン誘導
体、シロキサン、シロキサン重合体、及びシロキサン誘
導体から選ばれる樹脂であることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】本発明に関わる有機ケイ素ポリマ
ー樹脂中の超微量金属元素の分析方法は、不純物を含有
する有機ケイ素ポリマー樹脂にプロトン性溶媒を利用し
て、ケイ素を二酸化ケイ素に転換させる工程と、形成さ
れた二酸化ケイ素を不純物侵入を防止しながら分離する
工程と、次いで有機物を酸化性酸で分解除去し、残存金
属不純物を定量する工程とを具備して成ることを特徴と
する。
【0014】そして、この発明は有機ケイ素ポリマー樹
脂など電子部品用樹脂において、微量含有している金属
不純物の除去・低減の方策を鋭意、検討・ 研究した結
果、酸化性酸などを用いて処理を施した場合、樹脂中の
二酸化ケイ素が分離し、除去できることが明らかとなっ
た知見に基づく。この現象を利用して各樹脂中の金属不
純物元素濃度をそれぞれ0.001ppmレベルという従来より
100 倍以上の高感度で、容易にかつ確実に定量できると
の知見に基づいてなされたものである。
【0015】本発明において、被処理対象となる不純物
を含有する有機ケイ素を含むポリマー樹脂としては、従
来公知のいずれの方法で製造された有機ケイ素ポリマー
樹脂であっても良く、例えばポリシラン類としては、ポ
リシランの最も一般的な合成法であるアルカリ金属等と
多価ハロシランとの反応により得られるものなどが使用
されるが、特に一般式(数1)で示されるポリシラン類
が好適に使用される。
【0016】
【数1】 また、シロキサン類としては、数2で示されるシロキサ
ン類に好適に使用される。
【0017】
【数2】
【0018】上記有機ケイ素ポリマー樹脂に含有される
不純物としては、例えばナトリウム(Na),カリウム
(K),鉄(Fe)、銅(Cu)、カルシウム(C
a),マグネシウム(Mg)等が挙げられ、これら金属
の不純物中、例えば鉄(2+もしくは3+)、ナトリウ
ム(1+)、カリウム(1+)、銅(1+もしくは2
+)、カルシウム(2+)、マグネシウム(2+)のよ
うにイオン表示されるものである。
【0019】本発明において、使用する酸および溶媒な
どは、可能な限り高純度であることが必要で、含有する
金属の不純物濃度として、鉄及び銅:0.1ppb以下、カル
シウム及びマグネシウム:0.05ppb 以下、ナトリウム及
びカリウム:0.01ppb 以下が望ましい。そして、所要の
分解処理時に酸を用いる場合の温度条件は、高温にする
ほど反応効果が向上することから、その温度を50℃以
上、好ましくは70℃以上で処理することにより有効性
が現れる。上限温度については被処理樹脂が熱分解を起
こさない範囲に設定することが必要で、一般的に被処理
樹脂の熱分解温度より20℃以下を上限とすることが好
ましい。また、酸化剤の使用量は特に制限がないが、よ
り十分な効果を達成する面と、試薬からの汚染を最小限
に防止する観点から、被処理樹脂の十倍の容量以下の範
囲で選択することが好ましい。本発明においては、樹脂
の分解処理工程など一連の操作で使用する装置(容器や
器具)、分離装置、乾燥装置など新たな汚染源となるこ
とを回避するため、不純物が溶出しない材質、例えばテ
フロンや合成石英(もしくはこれらでコーテイングした
構成)などを用いたり、作業環境( 雰囲気) を考慮する
ことは勿論である。含有シリコンを酸化する酸化工程で
使用するプロトン性溶媒は、1%−20%に調製された
硫酸、35%過酸化水素、30−68%硝酸、過マンガ
ン酸カリウム、過ヨウ素カリウム、過ヨウ素酸、あるい
は紫外線吸収を利用した波長、あるいはオゾン水の中か
ら少なくとも1つで有る事が望ましい。
【0020】上記本発明に関わる方法においては、例え
ばナトリウムやカリウム等の不純物を含有する有機ケイ
素ポリマー樹脂を、まず希硫酸と接触させ、加水分解作
用により二酸化ケイ素を分離する。一般に二酸化ケイ素
はSiO2+6HF → H2SiF6+2H2Oの反
応により、ケイフッ化物として除去可能となる。また、
この際にSiが残存する場合は硝酸+フッ化水素酸系に
よる数3の反応により、二酸化ケイ素として同様に除去
できる。
【0021】
【数3】
【0022】この処理後の溶液には、炭化水素や芳香属
炭化水素などが残分するが、これらの樹脂は硝酸や硫酸
などの酸化性酸により、容易に分解できるので、目的と
する金属不純物のみが溶液に残存する。
【0023】以上の処理を施した結果、分離前にはマト
リックスとして残存し、測定の妨害となっていたSiや
有機物によるピークが減少し、目的元素ピークが明らか
に検出されるようになった。このように、本法を利用す
ることにより従来法より10〜100倍の高感度で不純
物元素を定量することが可能となった。
【0024】
【実施例】以下、本発明に関わる一実施例を図面を参照
にして説明する。図1はこの発明に関わる分析方法を実
施する上でのフローチャートを示した。なお、本発明は
下記実施例に制限されるものではない。また、各例にお
いてはMeはメチル基、Phはフェニル基であり、Mn
は数平均分子量、Mwは重量平均分子量を示すものであ
る。
【0025】(実施例1)トルエン溶媒還流中、ナトリ
ウムとメチルフェニルジクロロシランを反応させること
により得られたポリシラン類の(MePhsi)n(M
n23000、Mw97000)10gをトルエン19
0gに溶解した。
【0026】このポリシラン溶液1mlをテフロン容器
に収容し、さらに5%硫酸10mlを加え、100 ℃に加
温保持した状態で1 時間加水分解を行った。その後、ニ
酸化ケイ素が表面に析出した。ここまでが、有機ケイ素
を含むポリマー樹脂に含有するケイ素を二酸化ケイ素に
転換する酸化工程である。
【0027】この溶液に硝酸+フッ化水素酸(1:1)
混合溶液5mlを加えて、230 ℃で30分分解した。この
工程が、前記二酸化ケイ素を前記ポリマー樹脂から分離
する二酸化ケイ素除去工程である。を具備する事を特徴
とする。
【0028】次に、硝酸+過塩素酸(1:1)混合溶液
5mlを加え、230 ℃で溶液がほとんど蒸発するまで加
熱分解した。この後、溶液は透明な溶液(この透明度が
有機物を除去した指標となる)となった。得られた試料
溶液をゼ−マン原子吸光装置(Perkin-Elmer:5100ZL)に
かけて、Na,K,Fe,Cu,Alの分析を行った。
以上の工程がポリマー樹脂を酸化性酸で分解除去し残存
金属不純物を定量する定量工程である。ゼ−マン原子吸
光装置での測定条件は以下の通りである。乾燥:120
℃,30秒。灰化:Naは600℃、Kは700℃、F
eとCuとAlは1000℃でそれぞれ30秒間。原子
化:Naは2500℃、Kは2700℃、FeとCrと
Alは2800℃でそれぞれ4秒間。キャリアガス:ア
ルゴンで300ml/分、ただし原子化のときは通流し
ない。測定波長:Naは589.0nm,Kは766.
5nm,Feは248.3nm,Crは324.8n
m、Alは309.3nm 。図2は248.3nmで
のFeの測定波長強度を示したもので、ピーク出力結果
が出ており定量化することができた。その他の原子につ
いても同様に定量化することがでたた。
【0029】以上の結果、 Na:5ppb,K:3p
pb,Fe:8ppb,Cu:7.5ppb、Al:1
0ppbであった。 (比較例1)実施例1で用いたポリシランと同種類のポ
リシランを、図4に示すシリコンを酸化物として除去す
ることなく測定する従来のフローチャートで分析を行っ
た。その結果を図2と同様に248.3nmでのFeの
吸収波長について測定したので図3である。シリコンの
マトリックスの妨害により、測定は困難であった。
【0030】(実施例2)この実施例が実施例1と異な
るのは、被測定対象物としての、不純物を含有する有機
ケイ素ポリマー樹脂がシロキサン系樹脂を使用した点が
大きく異なる。
【0031】まず、攪拌装置、温度計、および還流冷却
装置付きの反応容器にジメチルジクロロシラン51gお
よび触媒として塩化アルミニウム0.3gを投入した。
この系に滴下ロートから4―ビフェニルジメチルシラン
33gを15〜20℃で2時間かけて滴下し、反応液を
得た。反応液へアニソール0.4gを添加して塩化アル
ミニウムを失活させた後、蒸留によりジシラン含有オリ
ガノポリシロキサンを得た。
【0032】このシロキサン溶液1mlを実施例1と同
様に、テフロン容器に収容し、さらにプロトン発生剤と
して5%硫酸10mlを加え、150 ℃に加温保持した状
態で1 時間加水分解を行った。その後、ニ酸化ケイ素が
表面に析出した。ここまでが、酸化工程である。
【0033】この溶液に硝酸+フッ化水素酸(1:1)
混合溶液10mlを加えて、230 ℃で1 時間分解した。
この工程が、二酸化ケイ素除去工程である。次に、硝酸
+過塩素酸(1:1)混合溶液5mlを加え、230 ℃で
溶液がほとんど蒸発するまで加熱分解した。この後、溶
液は透明な溶液となった。得られた試料溶液をゼ−マン
原子吸光装置(Perkin-Elmer:5100ZL)にかけて、Na,
K,Fe,Cu、Alの分析を行った。その結果、 N
a:10ppb,K:2ppb,Fe:3ppb,C
u: 1ppbとして、Al:5ppbで定量化するこ
とができた。
【0034】(比較例2)実施例1で用いたシロキサン
と同種類のシロキサンを、図4に示すフローチャート即
ちシリコンを酸化物にして除去する工程をとらずにその
他の工程は実施例2と同様にした上で分析を行った。そ
の結果、、比較例1と同様にマトリックスの妨害によ
り、測定は困難であった。
【0035】(実施例3)実施例1と同様の操作で得ら
れたポリシラン(MePhSi)n (Mn23000, MW97000)の溶液
1mlをテフロン容器に収容し、5 %硫酸10mlを加
え、100 ℃に加温保持した状態で1 時間加水分解を行っ
た。表面に二酸化ケイ素が析出後、硝酸+フッカ水素酸
(1:1)混合溶液5mlを加えて、230℃で30分分
解した。次に、硝酸+過塩素酸(1:1)混合溶液5m
lを加え、230 ℃で溶液がほとんど蒸発するまで加熱分
解した。
【0036】得られた試料溶液を加熱気化ICP 質量分析
装置(セイコー電子工業製:SPS8000 )にかけて、Fe,N
i,Al,Cu の分析を行った。乾燥1段階:100 ℃、60
秒。乾燥2 段階:200 ℃で30秒。灰化:400 ℃、30秒。
気化:2300℃、5 秒。測定質量数は27Al,56Fe,63Cu,59N
i を用いた。以上の結果、Al: 10ppb、 Fe: 8pp
b, Cu:7ppb、Ni: 2ppb であった。
【0037】(比較例3)実施例1で用いたポリシラン
と同種類のポリシランを、図1に示すフローチャートで
分析を行った。27Alは28Siの妨害、56Feは28Si28Siの妨
害が著しく、その他の元素も有機物マトリックスの妨害
により、測定は困難であった。
【0038】(実施例4〜15)以下の実施例4〜15
は実施例1における酸化工程で使用するプロトン性溶媒
を硫酸からその他の薬剤に種々替え、その他の工程は同
一にして金属不純物を測定したものである。そのプロト
ン性溶媒、測定条件、測定結果等をまとめたのが表1で
ある。
【0039】
【表1】
【0040】この表1から明らかなように、プロトン性
溶媒としては、過酸化水素、硝酸、過マンガン酸カリウ
ム、過ヨウ素カリウム、過ヨウ素酸、オゾン水を使用す
ることができ、また、紫外線吸収を利用した酸化作用を
利用してもプロトン性溶媒の使用と同様の効果を期待す
る事ができる事が判明した。さらに、硫酸は、1%-20%範
囲に調製された酸であることがの点から望ましく、特に
望ましくは3%〜7%範囲にで有る事が望ましい。
【0041】
【発明の効果】以上説明したように、本願第一および第
二の発明によれば、従来困難であった有機ケイ素ポリマ
ー樹脂の分解を迅速にしかも低汚染の分解溶液を供給す
るとが可能となった。従って、本発明方法によれば、従
来方法および装置に比較して高能率で有機ケイ素ポリマ
ー樹脂の分解を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明装置のの有機ケイ素ポリマー樹脂の分
析方法を示したフローチャート
【図2】本願発明の実施例1に係る原子吸光法における
バックグラウンド吸収ピークを示す図
【図3】従来法による原子吸光法におけるバックグラウ
ンド吸収ピーク
【図4】従来の有機ケイ素ポリマー樹脂の分析方法を示
したフローチャート
【符号の説明】
1 試料 2 加熱工程 3 酸化工程 4 酸化物除去工程 5 蒸発乾燥工程 6 黒鉛炉原子吸光法

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】有機ケイ素を含むポリマー樹脂に含有する
    ケイ素を二酸化ケイ素に転換する酸化工程と、前記二酸
    化ケイ素を前記ポリマー樹脂から分離する二酸化ケイ素
    除去工程と、次いで前記ポリマー樹脂を酸化性酸で分解
    除去し残存金属不純物を定量する定量工程とを具備する
    事を特徴とする微量金属元素の定量方法。
  2. 【請求項2】前記酸化工程は、硫酸、過酸化水素、硝
    酸、過マンガン酸カリウム、過ヨウ素カリウム、過ヨウ
    素酸、オゾン水、及び紫外線吸収を利用した酸化作用の
    中から選択する方法であることを特徴とする請求項1記
    載の微量金属元素の定量方法。
  3. 【請求項3】前記硫酸は、1%-20%範囲望ましくは3%〜7%
    範囲に調製された酸である事を特徴とする請求項2に記
    載の微量金属元素の定量方法。
  4. 【請求項4】前記有機物分解用溶媒が、硫酸、硝酸、過
    塩素酸、塩酸、ふっ化水素酸から選ばれる事を特徴とす
    る請求項1記載の微量金属元素の定量方法。
  5. 【請求項5】前記有機ケイ素を含むポリマー樹脂が、ポ
    リシラン、ポリシラン重合体、ポリシラン誘導体、シロ
    キサン、シロキサン重合体、及びシロキサン誘導体から
    選ばれる樹脂である請求項1記載の微量金属元素の定量
    方法。
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