JP2004198324A - 土壌含有重金属の分析方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】土壌中の有害重金属を短時間に分析する方法を提供する。
【手段】土壌試料を秤量し、硝酸とフッ化水素酸および過酸化水素水を容器に密封し、マイクロ波による加圧酸分解を進めた後に、容器内の試料溶液に蒸留水を加えて重量調整して一定容量にし、これを多元素同時分析装置に導入して試料中の有害重金属濃度を測定し、試料の秤量値に基づいて土壌試料中の有害重金属量を求めることを特徴とする土壌含有重金属の分析方法であり、従来の公定法に比較して試料調製から元素分析にいたる所要時間が極めて短く、土壌中の有害重金属を迅速に、かつ精度よく分析することができる。
【選択図】 なし
【手段】土壌試料を秤量し、硝酸とフッ化水素酸および過酸化水素水を容器に密封し、マイクロ波による加圧酸分解を進めた後に、容器内の試料溶液に蒸留水を加えて重量調整して一定容量にし、これを多元素同時分析装置に導入して試料中の有害重金属濃度を測定し、試料の秤量値に基づいて土壌試料中の有害重金属量を求めることを特徴とする土壌含有重金属の分析方法であり、従来の公定法に比較して試料調製から元素分析にいたる所要時間が極めて短く、土壌中の有害重金属を迅速に、かつ精度よく分析することができる。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、環境庁告示に示される有害重金属(ヒ素、セレン、カドミウム、鉛、クロム、亜鉛、銅、水銀)を含む汚染土壌について、これらの重金属を短時間に精度よく分析することができる土壌含有重金属の分析方法に関する。本発明の分析方法は、汚染土壌中の有害重金属を短時間に分析する必要のある分野、例えば、土壌浄化設備において処理剤の原料や処理時間のコントロールなどにおいて有用である。
【0002】
【従来の技術】
汚染土壌に含まれる有害重金属を分析する方法としては、汚染土壌を加圧酸分解する方法(「土壌分析有害成分」ぶんせき、1992年、No.7、p544−p548)、分解手段としてマイクロウェーブを用い、複数の重金属を同時に分析する方法(「マイクロ波分解/誘導結合デラズマ発光分析法による地球化学的試料中の多元素迅速定量」分析化学、2001年、No.5、p273−p279)、抽出・予備分解後にマイクロウェブ分解を行う方法(特開昭58−187855号)、加熱機構付きオートサンプラーで試料を酸分解した後に多元素を同時分析する方法(特開平09−178735号)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の酸分解法は試料を完全分解するために酸を再添加するなど処理操作が煩雑である。また、分析する金属種ごとに分析方法を変えているため大量の試料が必要であり、処理時間が長く人手もかかる。また、水銀の測定方法として湿式法と乾式法が実施されているが、湿式処理法は水銀の揮散を抑えるために90℃〜95℃程度で試料を分解しなければならず、処理時間がかかる。一方、乾式処理法は試料を高温燃焼させて水銀蒸気を金に付着させるために測定系が煩雑であり、捕集用金の性能維持が面倒である。
【0004】
本発明は、汚染土壌に含まれる有害重金属の分析について、従来の分析法における上記問題を解決したものであり、汚染土壌の有害重金属を短時間に迅速に分析することができる方法を提供する。因みに、従来の分析方法では、試料の調製から測定結果を得るまでに最短でも概ね72〜94時間程度かかるが、本発明の分析方法によれば、30試料に含まれる8元素(As,Se,Cd,Pb,Cr,Zn,Cu,Hg)を6時間以内に精度よく分析することができる。
【0005】
【課題を解決する手段】
本発明は以下の構成からなる土壌含有重金属の分析方法に関する。
(1)土壌試料を秤量し、硝酸とフッ化水素酸および過酸化水素水を容器に入れて密封し、マイクロ波による加圧酸分解を進めた後に、容器内の試料溶液に蒸留水を加えて重量調整して一定容量にし、これを多元素同時分析装置に導入して試料中の有害重金属濃度を測定し、試料の秤量値に基づいて土壌試料中の有害重金属量を求めることを特徴とする土壌含有重金属の分析方法。
(2)土壌試料0.5gに対して硝酸6〜8ml、フッ化水素酸2〜3ml、過酸化水素水0.5〜1.5mlを使用し、この混合物を定量容器に密封し、マイクロ波を照射して加圧酸分解させ、この分解時に20分間で210℃の割合で昇温し、到達温度に数分間保持した後に徐冷し、容器内の試料溶液に蒸留水を加えて25〜50gに調整して一定容量にし、これを多元素同時分析装置に導入して試料中の有害重金属濃度を測定する上記(1)の分析方法。
(3)土壌に含まれるヒ素、セレン、カドミウム、鉛、クロム、亜鉛、銅について請求項1または2の分析方法を行い、一方、別に秤量した土壌試料に硫酸と硝酸および過マンガン酸を加えて加熱し、加圧酸分解を進めて試料溶液を調製し、この試料溶液を用いて土壌中の水銀を分析する土壌含有重金属の分析方法。
【0006】
【具体的な説明】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の分析方法は、土壌試料を秤量し、硝酸とフッ化水素酸および過酸化水素水を容器に密封し、マイクロ波による加圧酸分解を進めた後に、容器内の試料溶液に蒸留水(純水)を加えて重量調整して一定容量にし、これを多元素同時分析装置に導入して試料中の有害重金属濃度を測定し、試料の秤量値に基づいて土壌試料中の有害重金属量を求めることを特徴とする土壌含有重金属の分析方法である。
【0007】
本発明の分析方法は、具体的には、例えば、土壌試料0.5gに対して硝酸6〜8ml、フッ化水素酸2〜3ml、過酸化水素水0.5〜1.5mlを使用し、この混合物を定量容器に密封し、マイクロ波を照射して加圧酸分解させ、この分解時に20分間で210℃の割合で昇温し、到達温度に数分間保持した後に徐冷し、容器内の試料溶液に蒸留水を加えて25〜50g重量に調整して一定容量にし、これを多元素同時分析装置に導入して試料中の有害重金属濃度を測定する分析方法である。
【0008】
土壌試料は0.5gを基準にし、この基準量に対して硝酸6〜8ml、フッ化水素酸2〜3ml、過酸化水素水0.5〜1.5mlの割合で硝酸、フッ化水素酸、過酸化水素水を加えると良い。土壌試料が上記基準量より多量であると有害金属成分の分解に時間がかかり、あるいは未分解の残渣が生じる。一方、土壌試料が基準量より少ないと土壌中の含有金属の定量下限を得るのが難しい。硝酸が上記添加量より少ないと土壌中の有機性物質を十分に分解できない。また、フッ化水素酸が上記添加量より少ないと二酸化ケイ素の分解が不完全となり、残物を多量に生じる。過酸化水素水が上記添加量より少ないと硝酸の分解によって生じるNOxを酸化しきれず、容器の内圧が上昇して防爆弁が作動するなどによって正常な分解ができない。一方、各試薬について添加量が上記範囲より多いと空試験値が増大するので好ましくない。
【0009】
土壌試料に硝酸、フッ化水素酸、過酸化水素水を加えた混合物を定量容器に密封し、マイクロ波を照射して加圧酸分解させる。土壌試料を分解するための密封定量容器としては、例えば、図1の容器を用いると良い。この容器10は、筒状の保護シールド1と、この保護シールド1に収納されるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の内筒2、内筒2の開口に嵌着する蓋状のカバー3と樹脂製プレート4、プレート4を抑えるスプリング5、これらを内筒2に固定するインジケータリング6を有している。内筒2に土壌試料を封入して加熱分解する。試料の分解によって上昇した内部圧は一定以上になると樹脂製プレート4を僅かに押し上げて隙間から逃げるので、内筒を一定の内圧に保つことができる。
【0010】
マイクロ波を用いることによって短時間に試料溶液のみを加熱することができる。マイクロ波による分解時に、20分間で210℃の割合で昇温し、到達温度に数分間保持した後に徐冷する。なお、分解時の最大出力の上限は700Wが好ましい。これより出力が高いと、容器内の昇温速度が上記範囲を上回り、分解反応が急速に進行して容器内の圧力が上昇し、防爆弁の作動などによって正常な分解ができない。分解時の最大到達温度は一般に210℃が好ましい。210℃未満では有機性物質の分解が不完全であり、分析精度が低下する。また、210℃より高いと容器内の圧力上昇が著しくなるので好ましくない。最大到達温度の保持時間は7分程度が好ましい。保持時間がこれより大幅に短いと有機性物質の分解が不完全になる。また最大到達温度の保持時間がこれより長くても分析精度は大差ない。
【0011】
加熱分解後、分解容器に土壌試料を入れた状態で容器に蒸留水を加えて試料を25〜50gに調整して一定容量にする。本発明は密閉容器内で加熱分解を行うので分解時に土壌含有成分の出入りがなく、従って、試料の重量を調整することによって試料溶液をほぼ一定容量にすることができる。このため、試料溶液の調製が極めて迅速に行うことができ、また不純物が混入せず、測定精度も高い。
【0012】
一方、従来の分析方法のように、土壌試料を定量容器に移し換えて容量調整する方法では、分解容器中の試料溶液全量をフラスコなどへ移入する作業が必要であるため迅速な調製ができない。また、移し換えの際に器具等からの汚染や劇物による危険性が高いので好ましくない。
【0013】
試料溶液を重量調整して一定容量にする場合、25g未満に調整すると塩濃度が高いために可溶性塩類の溶解が不十分になる。また、最終的な測定時に分析装置の試料導入部分が目詰りを生じることにもなる。一方、50gより多くすると最終的な測定の際に土壌含有率基準の定量下限が得るのが難しい。
【0014】
汚染土壌中に含まれる水銀は揮発性であるので、上記処理方法とは別に分解用の酸として硫酸、硝酸、過マンガン酸を用い、これを上記試料とは別の土壌試料に加え、密閉容器を用い、加熱加圧下で酸分解を行うことによって水銀の揮散を抑えて分解を進める。
【0015】
以上のようにして調整した試料を多元素同時分析が可能な高周波誘導結合プラズマ発光分光装置や、無炎原子吸光分析装置などに導入して、試料中の有害重金属類の含有量を測定し、試料の秤量値で除することにより当該試料中の重金属濃度を算出する。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示す。
〔実施例1〜3〕
表1に示す土壌種について、土壌試料0.5gを秤量し、これに硝酸6〜8ml、フッ化水素酸2〜3ml、過酸化水素水0.5〜1.5mlを加えて密閉容器に入れて密封した。この試料をマイクロ波分解装置に装入し、マイクロ波を照射し(最大出力700W)、室温から20分かけて210℃まで昇温し、この温度を7分間保持保持して容器内の試料を加圧酸分解させた。分解後、徐冷した後に、各容器内に蒸留水を加えて30.0gに調整し、これを多元素同時分析装置(ICP-AES、AAS)に導入して試料中のCd、Pb、As、Se、Crを定量した。一方、同一の土壌試料について公定法による分析を行い、公定法による分析値に対する本発明方法による分析値の比(%)を表1に示した。
この結果に示すように、本発明の分析方法による値は公定法による分析値と良く一致する結果が得られた。一方、公定法による分析は試料調製から元素分析まで24時間かかったが、本発明の分析方法の所要時間は6時間であり、測定時間が大幅に短縮された。
【0017】
【表1】
【0018】
〔実施例4〕
実施例1と同様の土壌試料を30サンプル調製して、同様にして試料に含まれる8元素(As,Se,Cd,Pb,Cr,Zn,Cu,Hg)について、多元素分析を行ったところ試料調製から元素分析までの所要時間は6時間であった。一方、公定法によって上記8元素の分析に要した時間は24時間であった。
【0019】
【発明の効果】
本発明の分析法は、従来の公定法に比較して試料調製から元素分析にいたる所要時間が極めて短く、土壌中の有害重金属を迅速に分析することができる。しかも公定法の分析値に対して本発明の分析値は約80%以上一致しており、確度の高い分析値を迅速に提供することができる。具体的には、例えば、土壌30試料中の8元素を6時間以内に分析することができる。従って、本発明の分析方法は分析結果を短時間に必要とする分野、例えば土壌浄化設備を有する工場などにおいて、処理剤の減量や処理待ち時間の短縮を達成させる手段として有用である。また、土壌浄化に関する全般的な工期短縮によるコスト削減に大きく貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる定容分解容器の組立外観図
【符号の説明】1−保護シールド、2−PTFE製の内筒、3−蓋状のカバー、4−樹脂製プレート、5−スプリング、6−インジケータリング、10―容器。
【発明の属する技術分野】
本発明は、環境庁告示に示される有害重金属(ヒ素、セレン、カドミウム、鉛、クロム、亜鉛、銅、水銀)を含む汚染土壌について、これらの重金属を短時間に精度よく分析することができる土壌含有重金属の分析方法に関する。本発明の分析方法は、汚染土壌中の有害重金属を短時間に分析する必要のある分野、例えば、土壌浄化設備において処理剤の原料や処理時間のコントロールなどにおいて有用である。
【0002】
【従来の技術】
汚染土壌に含まれる有害重金属を分析する方法としては、汚染土壌を加圧酸分解する方法(「土壌分析有害成分」ぶんせき、1992年、No.7、p544−p548)、分解手段としてマイクロウェーブを用い、複数の重金属を同時に分析する方法(「マイクロ波分解/誘導結合デラズマ発光分析法による地球化学的試料中の多元素迅速定量」分析化学、2001年、No.5、p273−p279)、抽出・予備分解後にマイクロウェブ分解を行う方法(特開昭58−187855号)、加熱機構付きオートサンプラーで試料を酸分解した後に多元素を同時分析する方法(特開平09−178735号)などが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の酸分解法は試料を完全分解するために酸を再添加するなど処理操作が煩雑である。また、分析する金属種ごとに分析方法を変えているため大量の試料が必要であり、処理時間が長く人手もかかる。また、水銀の測定方法として湿式法と乾式法が実施されているが、湿式処理法は水銀の揮散を抑えるために90℃〜95℃程度で試料を分解しなければならず、処理時間がかかる。一方、乾式処理法は試料を高温燃焼させて水銀蒸気を金に付着させるために測定系が煩雑であり、捕集用金の性能維持が面倒である。
【0004】
本発明は、汚染土壌に含まれる有害重金属の分析について、従来の分析法における上記問題を解決したものであり、汚染土壌の有害重金属を短時間に迅速に分析することができる方法を提供する。因みに、従来の分析方法では、試料の調製から測定結果を得るまでに最短でも概ね72〜94時間程度かかるが、本発明の分析方法によれば、30試料に含まれる8元素(As,Se,Cd,Pb,Cr,Zn,Cu,Hg)を6時間以内に精度よく分析することができる。
【0005】
【課題を解決する手段】
本発明は以下の構成からなる土壌含有重金属の分析方法に関する。
(1)土壌試料を秤量し、硝酸とフッ化水素酸および過酸化水素水を容器に入れて密封し、マイクロ波による加圧酸分解を進めた後に、容器内の試料溶液に蒸留水を加えて重量調整して一定容量にし、これを多元素同時分析装置に導入して試料中の有害重金属濃度を測定し、試料の秤量値に基づいて土壌試料中の有害重金属量を求めることを特徴とする土壌含有重金属の分析方法。
(2)土壌試料0.5gに対して硝酸6〜8ml、フッ化水素酸2〜3ml、過酸化水素水0.5〜1.5mlを使用し、この混合物を定量容器に密封し、マイクロ波を照射して加圧酸分解させ、この分解時に20分間で210℃の割合で昇温し、到達温度に数分間保持した後に徐冷し、容器内の試料溶液に蒸留水を加えて25〜50gに調整して一定容量にし、これを多元素同時分析装置に導入して試料中の有害重金属濃度を測定する上記(1)の分析方法。
(3)土壌に含まれるヒ素、セレン、カドミウム、鉛、クロム、亜鉛、銅について請求項1または2の分析方法を行い、一方、別に秤量した土壌試料に硫酸と硝酸および過マンガン酸を加えて加熱し、加圧酸分解を進めて試料溶液を調製し、この試料溶液を用いて土壌中の水銀を分析する土壌含有重金属の分析方法。
【0006】
【具体的な説明】
以下、本発明を具体的に説明する。
本発明の分析方法は、土壌試料を秤量し、硝酸とフッ化水素酸および過酸化水素水を容器に密封し、マイクロ波による加圧酸分解を進めた後に、容器内の試料溶液に蒸留水(純水)を加えて重量調整して一定容量にし、これを多元素同時分析装置に導入して試料中の有害重金属濃度を測定し、試料の秤量値に基づいて土壌試料中の有害重金属量を求めることを特徴とする土壌含有重金属の分析方法である。
【0007】
本発明の分析方法は、具体的には、例えば、土壌試料0.5gに対して硝酸6〜8ml、フッ化水素酸2〜3ml、過酸化水素水0.5〜1.5mlを使用し、この混合物を定量容器に密封し、マイクロ波を照射して加圧酸分解させ、この分解時に20分間で210℃の割合で昇温し、到達温度に数分間保持した後に徐冷し、容器内の試料溶液に蒸留水を加えて25〜50g重量に調整して一定容量にし、これを多元素同時分析装置に導入して試料中の有害重金属濃度を測定する分析方法である。
【0008】
土壌試料は0.5gを基準にし、この基準量に対して硝酸6〜8ml、フッ化水素酸2〜3ml、過酸化水素水0.5〜1.5mlの割合で硝酸、フッ化水素酸、過酸化水素水を加えると良い。土壌試料が上記基準量より多量であると有害金属成分の分解に時間がかかり、あるいは未分解の残渣が生じる。一方、土壌試料が基準量より少ないと土壌中の含有金属の定量下限を得るのが難しい。硝酸が上記添加量より少ないと土壌中の有機性物質を十分に分解できない。また、フッ化水素酸が上記添加量より少ないと二酸化ケイ素の分解が不完全となり、残物を多量に生じる。過酸化水素水が上記添加量より少ないと硝酸の分解によって生じるNOxを酸化しきれず、容器の内圧が上昇して防爆弁が作動するなどによって正常な分解ができない。一方、各試薬について添加量が上記範囲より多いと空試験値が増大するので好ましくない。
【0009】
土壌試料に硝酸、フッ化水素酸、過酸化水素水を加えた混合物を定量容器に密封し、マイクロ波を照射して加圧酸分解させる。土壌試料を分解するための密封定量容器としては、例えば、図1の容器を用いると良い。この容器10は、筒状の保護シールド1と、この保護シールド1に収納されるポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の内筒2、内筒2の開口に嵌着する蓋状のカバー3と樹脂製プレート4、プレート4を抑えるスプリング5、これらを内筒2に固定するインジケータリング6を有している。内筒2に土壌試料を封入して加熱分解する。試料の分解によって上昇した内部圧は一定以上になると樹脂製プレート4を僅かに押し上げて隙間から逃げるので、内筒を一定の内圧に保つことができる。
【0010】
マイクロ波を用いることによって短時間に試料溶液のみを加熱することができる。マイクロ波による分解時に、20分間で210℃の割合で昇温し、到達温度に数分間保持した後に徐冷する。なお、分解時の最大出力の上限は700Wが好ましい。これより出力が高いと、容器内の昇温速度が上記範囲を上回り、分解反応が急速に進行して容器内の圧力が上昇し、防爆弁の作動などによって正常な分解ができない。分解時の最大到達温度は一般に210℃が好ましい。210℃未満では有機性物質の分解が不完全であり、分析精度が低下する。また、210℃より高いと容器内の圧力上昇が著しくなるので好ましくない。最大到達温度の保持時間は7分程度が好ましい。保持時間がこれより大幅に短いと有機性物質の分解が不完全になる。また最大到達温度の保持時間がこれより長くても分析精度は大差ない。
【0011】
加熱分解後、分解容器に土壌試料を入れた状態で容器に蒸留水を加えて試料を25〜50gに調整して一定容量にする。本発明は密閉容器内で加熱分解を行うので分解時に土壌含有成分の出入りがなく、従って、試料の重量を調整することによって試料溶液をほぼ一定容量にすることができる。このため、試料溶液の調製が極めて迅速に行うことができ、また不純物が混入せず、測定精度も高い。
【0012】
一方、従来の分析方法のように、土壌試料を定量容器に移し換えて容量調整する方法では、分解容器中の試料溶液全量をフラスコなどへ移入する作業が必要であるため迅速な調製ができない。また、移し換えの際に器具等からの汚染や劇物による危険性が高いので好ましくない。
【0013】
試料溶液を重量調整して一定容量にする場合、25g未満に調整すると塩濃度が高いために可溶性塩類の溶解が不十分になる。また、最終的な測定時に分析装置の試料導入部分が目詰りを生じることにもなる。一方、50gより多くすると最終的な測定の際に土壌含有率基準の定量下限が得るのが難しい。
【0014】
汚染土壌中に含まれる水銀は揮発性であるので、上記処理方法とは別に分解用の酸として硫酸、硝酸、過マンガン酸を用い、これを上記試料とは別の土壌試料に加え、密閉容器を用い、加熱加圧下で酸分解を行うことによって水銀の揮散を抑えて分解を進める。
【0015】
以上のようにして調整した試料を多元素同時分析が可能な高周波誘導結合プラズマ発光分光装置や、無炎原子吸光分析装置などに導入して、試料中の有害重金属類の含有量を測定し、試料の秤量値で除することにより当該試料中の重金属濃度を算出する。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例を示す。
〔実施例1〜3〕
表1に示す土壌種について、土壌試料0.5gを秤量し、これに硝酸6〜8ml、フッ化水素酸2〜3ml、過酸化水素水0.5〜1.5mlを加えて密閉容器に入れて密封した。この試料をマイクロ波分解装置に装入し、マイクロ波を照射し(最大出力700W)、室温から20分かけて210℃まで昇温し、この温度を7分間保持保持して容器内の試料を加圧酸分解させた。分解後、徐冷した後に、各容器内に蒸留水を加えて30.0gに調整し、これを多元素同時分析装置(ICP-AES、AAS)に導入して試料中のCd、Pb、As、Se、Crを定量した。一方、同一の土壌試料について公定法による分析を行い、公定法による分析値に対する本発明方法による分析値の比(%)を表1に示した。
この結果に示すように、本発明の分析方法による値は公定法による分析値と良く一致する結果が得られた。一方、公定法による分析は試料調製から元素分析まで24時間かかったが、本発明の分析方法の所要時間は6時間であり、測定時間が大幅に短縮された。
【0017】
【表1】
【0018】
〔実施例4〕
実施例1と同様の土壌試料を30サンプル調製して、同様にして試料に含まれる8元素(As,Se,Cd,Pb,Cr,Zn,Cu,Hg)について、多元素分析を行ったところ試料調製から元素分析までの所要時間は6時間であった。一方、公定法によって上記8元素の分析に要した時間は24時間であった。
【0019】
【発明の効果】
本発明の分析法は、従来の公定法に比較して試料調製から元素分析にいたる所要時間が極めて短く、土壌中の有害重金属を迅速に分析することができる。しかも公定法の分析値に対して本発明の分析値は約80%以上一致しており、確度の高い分析値を迅速に提供することができる。具体的には、例えば、土壌30試料中の8元素を6時間以内に分析することができる。従って、本発明の分析方法は分析結果を短時間に必要とする分野、例えば土壌浄化設備を有する工場などにおいて、処理剤の減量や処理待ち時間の短縮を達成させる手段として有用である。また、土壌浄化に関する全般的な工期短縮によるコスト削減に大きく貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる定容分解容器の組立外観図
【符号の説明】1−保護シールド、2−PTFE製の内筒、3−蓋状のカバー、4−樹脂製プレート、5−スプリング、6−インジケータリング、10―容器。
Claims (3)
- 土壌試料を秤量し、硝酸とフッ化水素酸および過酸化水素水を容器に入れて密封し、マイクロ波による加圧酸分解を進めた後に、容器内の試料溶液に蒸留水を加えて重量調整して一定容量にし、これを多元素同時分析装置に導入して試料中の有害重金属濃度を測定し、試料の秤量値に基づいて土壌試料中の有害重金属量を求めることを特徴とする土壌含有重金属の分析方法。
- 土壌試料0.5gに対して硝酸6〜8ml、フッ化水素酸2〜3ml、過酸化水素水0.5〜1.5mlを使用し、この混合物を定量容器に密封し、マイクロ波を照射して加圧酸分解させ、この分解時に20分間で210℃の割合で昇温し、到達温度に数分間保持した後に徐冷し、容器内の試料溶液に蒸留水を加えて25〜50gに調整して一定容量にし、これを多元素同時分析装置に導入して試料中の有害重金属濃度を測定する請求項1の分析方法。
- 土壌に含まれるヒ素、セレン、カドミウム、鉛、クロム、亜鉛、銅について請求項1または2の分析方法を行い、一方、別に秤量した土壌試料に硫酸と硝酸および過マンガン酸を加えて加熱し、加圧酸分解を進めて試料溶液を調製し、この試料溶液を用いて土壌中の水銀を分析する土壌含有重金属の分析方法。
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