JP4556490B2 - タイムレコーダ - Google Patents

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Description

この発明は、タイムレコーダに関するものであり、特に、電波時計を備えたタイムレコーダに関するものである。
時計性能の高精度化及び時刻修正などのメンテナンスの無用化を図って電波時計を搭載したタイムレコーダが知られている(例えば、特許文献1、特許文献2など)。電波時計は、標準時のタイムコード信号を発信する標準電波(日本においては長波JJY)を、所定の時間に受信して内部時計の時刻を自動較正するものであり、単体製品としての電波時計は、一般に毎時0分から受信動作に入って時刻較正を行う。
標準電波は、分、時、一月一日からの通算日、年、曜日、うるう秒の時刻情報を含む60ビットタイムコード信号を一周期60秒のタイミングで繰返し送信するものであるが、送信出力が小さいので、地形や設置場所、時間などによって受信条件が悪い場合は、全く受信できなかったり、60ビットタイムコード信号を完全な形で受信できずパリティチェックでエラーとなったりすることが多い。したがって、一回の受信動作の継続限度を、例えば15分間として、その間にタイムコード信号を取得できるまで受信を継続するようにしているが、その間にタイムコード信号を取得できない場合もある。
このように、毎時、受信動作を行うことは単体の電波時計では当然であるが、電波時計を搭載した電子機器においては、一定の時間毎に受信モードに入ることがその他の動作の障害となることがある。例えば、タイムレコーダにおいては、タイムカードが挿入される都度、カード送り、印字、打刻時刻保存処理などが実行されるので、このとき受信部及び制御部が受信モードに入っていると、タイムカードに対する上記の処理が実行できなかったり、処理速度が著しく低下したりする不都合が生じる。また、モータや印字ヘッド、CPUなどが発する電気的ノイズが、微弱な標準電波の受信を阻害することにもなる。
このような不都合を解消する技術として、本願出願人は、任意に電波時計の受信動作時刻を設定できる受信時刻設定手段を設けたタイムレコーダを提案している(特許文献3)。ここには、さらに、一日の最初の打刻時刻から全員が退勤するまでの間は電波時計の電波受信動作を禁止する制御手段を設けたタイムレコーダと、タイムレコーダに蓄積されている過去の出勤時刻データから最も早い出勤時刻データと最も遅い退勤時刻データとを読込み、この出勤時刻と退勤時刻との間は電波時計の電波受信動作を禁止する制御手段を設けたタイムレコーダも開示している。
特開2001-093013号公報 特開2001-356184号公報 特開2002-008079号公報
特許文献3記載のタイムレコーダは、任意に電波時計の受信動作時刻を設定できる受信時刻設定手段を設けることにより、勤務時間帯以外の時刻に受信時刻を設定して、タイムレコーダの勤務時間帯における動作を阻害しないようにしているが、設定された時刻における一回の受信動作では、標準電波のタイムコード信号取得に失敗することがあり得る。
また、一日の最初の打刻時刻から全員が退勤するまでの間は電波時計の電波受信動作を禁止する制御手段を設けたタイムレコーダの場合は、登録されている全てのタイムカードに退勤時刻を打刻したときに全員の退勤を検知する構成であり、一枚でも退勤登録を行わないタイムカードがあると(打刻操作を忘れた場合や出張して直帰した場合など)、標準電波受信モードに入らないという不都合がある。
また、タイムレコーダに蓄積されている過去の出勤時刻データから最も早い出勤時刻データと最も遅い退勤時刻データとを読込み、この出勤時刻と退勤時刻との間は電波時計の電波受信動作を禁止する制御手段を設けたタイムレコーダの場合は、最も早い出勤時刻と最も遅い退勤時刻とが重なると標準電波受信モードに入ることができなくなることになる。
そこで、電波時計を内蔵したタイムレコーダにおいて、タイムレコーダとしての動作を阻害することなく、標準電波のタイムコード信号取得確率を向上させるために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明は上記課題を解決することを目的とする。
この発明は、上記目的を達成するために提案するものであり、
所定の時間に標準電波を受信して時計の時刻を較正する電波時計を内蔵し、
一日の受信回数と各受信動作の開始時刻とを設定する設定機能を備えたタイムレコーダであって、
上記電波時計の一日の受信回数を入力することで、
設定された受信開始時刻から所定の時間間隔で複数回の受信動作が行われるように構成して成ることを特徴とするタイムレコーダを提供するものである。
また、所定時間に標準電波を受信して時計の時刻を較正する電波時計を内蔵し、
一日の受信回数を設定する設定機能と、
タイムレコーダの日付変更時刻に応じて受信開始時刻を自動的に設定する設定機能を備えたタイムレコーダであって
上記電波時計の一日の受信回数を入力することで、
設定された受信開始時刻から所定の時間間隔で複数回の受信動作が行われるように構成して成ることを特徴とするタイムレコーダを提供するものである。
また、請求項3記載の発明は、日付変更時刻以降のタイムカードへの打刻操作が行われない時間帯に、受信開始時刻を割り当てるように構成した請求項2記載のタイムレコーダ、及び、請求項4記載の発明は、1回の受信継続時間を設定可能となるように構成した請求項1,2または3記載のタイムレコーダを提供するものである。
本発明のタイムレコーダは、電波時計の受信動作を任意の時刻に任意の回数実行させることができるので、一日のうちで電波状態のよい時間帯に複数回の受信を実行させることができ、高い確率で標準電波のタイムコード信号を取得でき、タイムレコーダの時計精度の向上に効果を奏する。
この発明は、所定の時間に標準電波を受信して時計の時刻を較正する電波時計を内蔵したタイムレコーダにおいて、一日の受信回数及びその受信開始時刻と受信停止時刻を任意に設定できる機能を備えることにより、標準電波受信成功率を向上するという目的を達成した。
図1はタイムレコーダ1の構成の一例を示し、2はCPU、3はタイムレコーダ制御プログラムを格納したROM、4はタイムカード毎の出勤・退勤時刻データなどを格納するRAMである。5はアンテナ、6は長波の標準電波受信機、7は時計ICであり、ROM 3に格納されている時計較正プログラムにしたがって CPU 2が標準電波受信機6を駆動し、標準電波のタイムコード信号を取得して時計IC 7の時刻を較正する。
CPU 2は、時計IC 7から時刻情報を読み込み、表示部駆動回路13を駆動してLED表示部14に現在時刻や曜日、日付などを表示する。CPU 2 には、マイクロスイッチ或いはフォトインタラプタなどのカード挿入検知センサ8、タイムカードの送り量を検出するロータリエンコーダなどのカード位置検出センサ9、フォトインタラプタまたは反射形フォトセンサによるカードID読取りセンサ10、及び、設定モードを選択するための複数のMODEキー(図示せず)からなる機能キーブロック11、時間や曜日の値を増減するためのUPキーとDOWNキー、設定ステップを移動させるためのFORWARDキーとBACKWARDキー、CLEARキーやSETキーなどの複数の設定キー(図示せず)からなる設定キーブロック12が接続されている。
タイムレコーダ1のカード挿入スロットにタイムカードが挿入されると、カード挿入検知センサ8がオンし、このオン信号によってCPU 2はモータ駆動回路15を制御してカード送りモータ16を駆動し、タイムカードを所定の位置まで引込む。タイムカードの右端または左端近傍には、複数のパンチ穴またはバーコードが縦一列に配列されていて、この複数のパンチ穴またはバーコードによる複数ビットの信号によって一枚毎に異なるカードIDコードを表している。カードID読取りセンサ10はカード位置検出センサ9と連携動作し、パンチ穴付タイムカードの引込み時に、タイムカードのパンチ穴の通過光或いはバーコード部分の反射光によって検出されるビット情報からカードIDコードを取得する。
タイムカードを所定の位置まで引込み、カードIDコードを読取った後に、CPU 2はカード送りモータ16を逆転駆動してタイムレコーダを上昇させ、カード位置検出センサ9の出力信号を監視してタイムカードの当日の日付の欄が印字ヘッド18の高さ位置に達したときにカード送りモータ16を停止し、印字駆動回路17を介して印字ヘッド18を駆動し、現在時刻を当日の出勤欄または退出欄へ印字する。これと同時にその時刻データをカードIDコードへ関連付けてRAM 4のデータテーブルに書込む。
このタイムレコーダ1においては、標準電波の受信時刻を任意の時刻且つ複数設定できるように時計較正プログラムを構成しており、機能キーブロック11のMODEキーにより受信時刻設定モードを選択し、設定キーブロック12のUPキーとDOWNキー、SETキーを操作して受信時刻を設定する。一回目の受信時刻設定後にFORWARDキーを押せば、二回目の受信時刻設定に入り上記と同様の操作にて設定することができる。
このようにして、一日に何回でも受信時刻を設定することができるが、タイムカードの打刻操作が行われない時間帯に受信時刻を設定することが好ましく、一般的な勤務条件においては日付変更時刻後から早朝の間に設定すれば、昼間よりも比較的電波状態のよい深夜に受信することになって、受信成功の確率が高まる。
また、受信停止の時刻を手動設定するようにしてもよいが、受信時間を例えば15分間に固定して、受信開始時刻の設定により自動的に受信停止時刻も決定されるようにすれば、設定操作が簡易化する。
また、日付変更時刻の設定に応じて受信開始時刻が自動設定され、受信回数のみを設定すれば、所定の時間間隔で複数回の受信動作が行われるようにしてもよい。例えば、日付変更時刻の30分後から30分ごとに受信が実行されるようにスケジュールを設定し、一回の受信継続時間を15分間に設定しておけば、図2に示すように、日付変更時刻を03:00、受信回数を二回に設定したときに、第一回目の受信が03:30−03:45、第二回目の受信が04:00−04:15に自動的にセットされて便利である。
図3は時計較正動作の制御ルーチンを示し、CPU 2は時計IC 7の時刻を監視していて(ステップ01)、現在時刻が一回目の受信設定時刻となったときに標準電波受信機6を駆動して受信動作に入る(ステップ02)。これと同時に受信時間のカウントを開始して(ステップ03)、タイムコード信号の取得に成功するまで所定の時間(ここでは15分間)は受信を継続し、タイムコード信号を取得したときに、ステップ04からステップ05へ進み、タイムコード信号に基づいて時計IC 7の時刻を較正する。
また、15分以内にタイムコード信号を取得できなかったときはステップ03からステップ01へ戻り、二回目の受信設定時刻になったときに上記の受信動作を開始する。
このように、任意に設定した時刻で複数回に亘って標準電波受信を実行するので、タイムレコーダの設置条件及び使用条件に合わせて、適切と思われる時間帯に受信動作時刻を設定することにより、タイムコード信号の受信成功率が向上する。
尚、この発明は上記の実施形態に限定するものではなく、この発明の技術的範囲内において種々の改変が可能であり、この発明がそれらの改変されたものに及ぶことは当然である。
タイムレコーダの回路ブロック図。 標準電波受信スケジュールの解説図。 本発明のタイムレコーダの時刻較正動作のフローチャート。
符号の説明
1 タイムレコーダ

Claims (4)

  1. 所定の時間に標準電波を受信して時計の時刻を較正する電波時計を内蔵し、
    一日の受信回数と各受信動作の開始時刻とを設定する設定機能を備えたタイムレコーダであって、
    上記電波時計の一日の受信回数を入力することで、
    設定された受信開始時刻から所定の時間間隔で複数回の受信動作が行われるように構成して成ることを特徴とするタイムレコーダ。
  2. 所定時間に標準電波を受信して時計の時刻を較正する電波時計を内蔵し、
    一日の受信回数を設定する設定機能と、
    タイムレコーダの日付変更時刻に応じて受信開始時刻を自動的に設定する設定機能を備えたタイムレコーダであって
    上記電波時計の一日の受信回数を入力することで、
    設定された受信開始時刻から所定の時間間隔で複数回の受信動作が行われるように構成して成ることを特徴とするタイムレコーダ。
  3. 日付変更時刻以降のタイムカードへの打刻操作が行われない時間帯に、受信開始時刻を割り当てるように構成した請求項2記載のタイムレコーダ。
  4. 1回の受信継続時間を設定可能となるように構成した請求項1,2または3記載のタイムレコーダ。
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