JP6562067B2 - 電波時計 - Google Patents

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Description

この発明は、測位衛星からの電波を受信して日時の修正を行う電波時計に関する。
従来、外部から日時情報を含む電波を受信して正確な日時情報を取得し、表示日時を修正することの出来る電子時計(電波時計)がある。この電波時計に用いられる電波の送信元の一つとして、GNSS(Global Navigation Satellite System)に係る測位システムを構成する測位衛星がある。衛星軌道上の多数の測位衛星からの電波の何れかを受信することにより、地球上の広範囲で電波受信及び日時情報の取得を行うことが出来る。
この測位システムの一つとして、アメリカのGPS(Global Positioning System)が広く民生利用されている。このGPSに係る測位衛星(GPS衛星と記す)から送信される電波により送られる日時情報と衛星軌道情報とに基づいて、位置情報及び日時情報が取得される。
GPS衛星から電波送信される信号では、日時情報や衛星軌道情報が所定のパターンで符号化され、30秒単位のフレームデータが25個連なった12.5分で全ての情報が送信されるフォーマットとなっている。これらの情報を全て取得すると、電波時計、特に、小型のものでは、バッテリの負荷に比して電力消費が非常に大きくなるという問題が生じる。また、携帯型の電子時計のように日常生活において持ち運びされるものでは、屋内やビル陰などの電波受信が困難な環境へ移動してしまうと電波受信が途中で途切れてそれまでの受信処理が無駄になるという問題がある。そこで、近年、電波時計では、各サブフレームに含まれている日時情報と、電波時計が自身で計数している日時情報とを組み合わせて、1サブフレーム程度の短時間の受信データのみで正確な日時情報を取得する技術が用いられている。
GPS衛星の電波信号を解読する場合、信号フォーマットのうち、どの位置の符号であるかを同定する必要がある。各サブフレームの先頭では、固定符号列であるプリアンブルが出力されており、通常、このプリアンブルを同定することでデータ内の位置を特定し、必要な情報を解読する。しかしながら、1サブフレーム以下の受信時間でプリアンブルを1回のみ受信する場合、近接する符号配列に別途プリアンブルと同一の符号列が存在する場合にこれらが混同され、誤った情報が取得されたり、日時が算出出来ずにやり直しになったりするという虞がある。
そこで、特許文献1には、予めRTC(Real Time Clock)から日時を取得し、当該日時情報に基づいて、プリアンブルの予測位置に合わせてGPS衛星からの電波受信を開始させる技術について記載されている。また、特許文献2には、1サブフレーム分の長さ(6秒)の信号を受信し、当該期間に2回以上プリアンブルと同一の符号列があるか否かを判別して、2回以上なかった場合には、信号の受信開始位置に依らずその1サブフレーム分の長さのデータで日時情報を取得すると共に、プリアンブルと同一の符号列が2回以上ある場合にのみ信号の受信を更に続けて従来通り確実にプリアンブルを同定する技術について開示されている。
特開平10−232276号公報 特開平11−223669号公報
しかしながら、日時情報の受信には、プリアンブルと日時に係るデータとが取得されれば良いので、常に6秒を受信すると受信時間が不要に長くなるという課題がある。その一方で、単純に受信時間が1サブフレームより更に短くなると、受信されたプリアンブルと同一符号列の受信が本当のプリアンブルであるか否かが更に判別し難くなり、確実に日時が取得出来ないという課題がある。
この発明の目的は、必要以上に受信時間を延ばさず、且つ、より確実に日時を取得することが可能な電波時計を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、
受信した衛星信号を解読して日時情報を取得する制御手段を備え、
前記制御手段は、
所定の受信期間に前記衛星信号内での特定の位置を示す特定符号列が検出された場合には、前記特定符号列の受信タイミングを基準として前記衛星信号内での日時情報を示す日時符号列部分が受信される期間、前記所定の受信期間を延長し、前記特定符号列を基準とした前記日時符号列部分を解読して日時情報を取得し、
前記所定の受信期間に前記特定符号列が検出されなかった場合には、前記所定の受信期間の前に受信して検出された前記特定符号列の数及び位置関係に基づいて当該特定符号列のうち前記特定の位置を示す符号列を判別し、当該符号列を基準とした前記日時符号列部分を解読して日時情報を取得する
ことを特徴とする電波時計である。
本発明に従うと、電波時計において必要以上に受信時間を延ばさずに、より確実に日時を取得することが出来るという効果がある。
本発明の実施形態の電子時計の内部構成を示すブロック図である。 GPS衛星の信号フォーマットについて説明する図である。 日時取得処理の制御手順を示すフローチャートである。 プリアンブルと同一符号列の検出パターンについて説明する図である。 日時取得処理の制御手順の変形例を示すフローチャートである。 プリアンブルと同一符号列の検出パターンの他の例について説明する図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の電波時計の実施形態である電子時計1の内部構成を説明する図である。
この電子時計1は、特には限られないが、指針を用いた表示を行うアナログ式電子時計である。電子時計1は、CPU41(Central Processing Unit:ずれ算出手段)と、ROM42(Read Only Memory)と、RAM43(Random Access Memory)と、発振回路44と、分周回路45と、計時回路46(計時手段)と、操作部47と、標準電波受信部48及びそのアンテナ49と、受信手段としてのGPS受信処理部50及びそのアンテナ51と、駆動回路52と、光センサ53及びそのドライバ54と、電源部55と、秒針61と、分針62と、時針63と、日車64と、輪列機構71〜73と、ステッピングモータ81〜83と、などを備えている。
CPU41は、各種演算処理を行い、電子時計1の動作を制御統括する。CPU41は、ROM42に格納された制御プログラムや設定データを読み出して日時データの修正や、日時の表示といった指針動作の制御を行う。
ROM42には、制御プログラムや初期設定データなどが予め格納されている。ROM42としては、マスクROMなどの再書込み不能なものが用いられても良いし、或いは、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)やフラッシュメモリなどの不揮発性メモリが用いられても良い。
RAM43は、CPU41に作業用のメモリ空間を提供し、一時データを記憶する。また、RAM43には、各種設定データ、電子時計1の動作に係る履歴やステータスデータが記憶される。記憶される設定データとしては、例えば、アラーム報知時刻及びその報知の有無に係るデータが含まれる。履歴、ステータスデータとしては、例えば、直近にGPS受信処理部50や標準電波受信部48の動作により日時データが取得され、計時回路46の日時データが更新された日時及び種別に係るデータが含まれる。
発振回路44は、所定の周波数信号を生成して出力する。発振回路44は、例えば、水晶発振器を備える。
分周回路45は、発振回路44から出力された周波数信号をCPU41や計時回路46により利用される周波数の信号に分周して出力する。出力される周波数は、CPU41からの制御信号により変更可能に設定されていても良い。
計時回路46は、所定の日時を示す初期値に分周回路45から入力される分周信号を計数して加算していくことにより現在の日時を計数する。この計時回路46により計数される日時は、発振回路44の精度に応じた計時誤差(歩度)、例えば、一日に0.5秒程度、を有する。この計時回路46の計数する日時は、CPU41からの制御信号により修正されることが可能となっている。
操作部47は、ユーザからの入力操作を受け付ける。操作部47には、例えば、押しボタンスイッチやりゅうずスイッチが含まれる。押しボタンスイッチが押下されたり、りゅうずスイッチが引き出され、押し戻され、また、回転動作がなされたりした場合には、動作種別に応じた電気信号がCPU41に出力される。
標準電波受信部48は、アンテナ49を用いて長波長帯の電波を受信して、振幅変調された標準電波の時刻信号出力(TCO)を復調し、CPU41に出力する。標準電波受信部48による長波長帯の同調周波数は、CPU41の制御により受信対象の標準電波送信局からの送信周波数に応じて変更される。また、標準電波受信部48は、受信感度を向上させるための各種処理を行い、アナログ信号を所定のサンプリング周波数でデジタル化してCPU41に出力する。
GPS受信処理部50は、アンテナ51を用いてL1帯(1.6GHz付近)の電波を受信し、測位衛星、ここでは例えば、GPS(Global Positioning System)に係る測位衛星(GPS衛星)からのスペクトラム拡散された送信電波を復調して衛星信号(航法メッセージデータ)を復号、解読する。GPS受信処理部50では、解読された航法メッセージデータの内容に対して、更に、必要に応じて各種演算処理が行われ、CPU41からの要求に応じたデータ、即ち、日時情報や位置情報が予め設定されたフォーマットでCPU41に出力される。これらの受信、解読、演算及び出力に係る動作制御は、GPS受信処理部50に設けられた制御部50a(マイコン:解読手段、第1受信設定手段、第2受信設定手段)によりなされる。これらのGPS受信処理部50における受信処理に係る各構成は、まとめて一つのモジュールとしてチップ上に形成され、CPU41と接続される。GPS受信処理部50の動作は、CPU41により、電子時計1の他の各部の動作とは独立にオンオフの制御がなされる。
光センサ53は、入射する光量を検出して信号として出力する。光センサ53としては、例えば、フォトダイオードが用いられる。ドライバ54は、光センサ53の動作に係る電力供給(バイアス電圧など)の可否を設定し、また、光センサ53からの出力信号をCPU41に出力する形式に変換してCPU41に出力する。CPU41に出力する信号形式としては、例えば、所定のサンプリングレートでAD変換を行った信号や、所定の閾値と比較して比較結果をCPU41の入出力に係る二値信号の電圧にそれぞれ対応する二値信号で出力するコンパレータの出力信号などがある。
電源部55は、各部の動作に係る電力を所定電圧で供給する。電源部55は、バッテリを有し、このバッテリとしては、例えば、ソーラバッテリと二次電池とが用いられている。或いは、バッテリとして交換可能なボタン型の乾電池を用いても良い。また、電源部55から複数の異なる電圧が出力される場合には、例えば、スイッチング電源などを用いて所望の電圧に変換して出力可能な構成とすることが出来る。
秒針61、分針62、時針63及び日車64は、それぞれ、日時の「秒」、「分」、「時」及び「日」を表示するのに用いられる。また、秒針61、分針62及び時針63(まとめて時刻指針61〜63とも記す)は、ユーザの操作部47への入力操作に応じて他の機能、例えば、ストップウォッチ機能やアラーム報知機能に係る表示に用いられても良い。
駆動回路52は、CPU41からの制御信号に従ってステッピングモータ81〜83に所定電圧の駆動パルスを出力する。駆動回路52は、電子時計1の状態などに応じて駆動パルスの長さ(パルス幅)を変更させることが出来る。また、複数の指針を同時に駆動させる制御信号が入力された場合に、負荷を低減させるために僅かに駆動パルスの出力タイミングをずらしたりすることが出来る。
ステッピングモータ81〜83は、駆動回路52から入力される駆動パルスに応じてロータがステータに対して回転動作し、当該回転を複数の歯車の配列である輪列機構71〜73を介してそれぞれ時刻指針61〜63及び日車64に伝えることで、これら時刻指針61〜63及び日車64を動作させる。ここでは、特には限られないが、輪列機構72は、分針62と時針63とを連動して動作させる。
次に、GPS受信処理部50の日時取得動作について説明する。
本実施形態の電子時計1では、発振回路44の出力周波数の誤差に応じた計時回路46の計数誤差を修正するために、日時情報の受信を定期的に行う。日時情報の取得としては、標準電波受信部48による標準電波の受信と、GPS受信処理部50によるGPS衛星からの航法メッセージの受信が適宜選択されて又は併用されて行われる。ここでは、例えば、計時回路46の計数誤差が1日当たり0.5秒程度であり、1日1回受信、修正動作が行われることで、約0.5秒以上のずれが生じないように設定されている。GPS受信処理部50の動作開始は、更に、屋内などでGPS衛星からの電波が捕捉出来ない状況での動作を避けるために、例えば、各日において光センサ53により屋外の太陽光に相当する所定の光量が検出されることを条件とすることが出来る。
図2は、GPS受信処理部50により受信されるGPS衛星の送信電波に含まれる航法メッセージのフォーマットを示す図である。
GPS衛星から送信される航法メッセージは、30秒単位のフレーム25個で構成されている。各フレームには、6秒単位のサブフレームが5個含まれており、更に、各サブフレームには、0.6秒単位のワード(WORD)が10個含まれている。
各ワードは、30ビットで構成されている。このうち、各サブフレームの先頭から2つのワードであるWORD1及びWORD2のフォーマットは、全てのサブフレームで共通である。WORD1の先頭の22ビットは、テレメトリワード(TLM)を表し、このうち更に先頭の8ビットは、毎回固定されたプリアンブル(Preamble:特定符号列)である。また、WORD2の先頭の22ビットは、ハンドオーバワード(HOW)を表し、このうち更に先頭の17ビットは、曜日以下の日時(週内経過時間)を示すTOW−Count(Time of Week、Zカウントとも呼ぶ:日時符号列部分)である。
一方、WORD3以降の各ワードは、サブフレームごとに異なる内容を示している。サブフレーム1のWORD3では、先頭の10ビットが週番号WNを示す。また、サブフレーム2及びサブフレーム3のWORD3以降には、当該GPS衛星の軌道データ(エフェメリスデータ)が含まれている。サブフレーム4の一部のWORD3以降には、位置や日時を求めるための各種補正パラメータが含まれ、サブフレーム4の他の一部及びサブフレーム5のWORD3以降には、全てのGPS衛星の予測軌道データ(アルマナックデータ)が含まれている。
従って、何れかのGPS衛星から送信されるサブフレーム1のデータで得られる週番号WNと週内経過時間TOW−Countの組み合わせにより、日時情報が得られる。また、4機以上のGPS衛星から送信される日時情報及びエフェメリスデータが取得されることで、位置情報が取得される。このとき、通常では、併せて補正パラメータやアルマナックデータも取得される。従って、1フレーム分のデータが取得されることで、位置データの算出及び出力が可能になる。なお、本実施形態の電子時計1では、複数衛星からのデータを並列に取得することが可能となっている。
本実施形態の電子時計1では、日時情報のみを取得する場合、GPS受信処理部50は、外部、ここでは、CPU41から、日時情報を取得しておくことが出来る。GPS受信処理部50は、この日時情報のうち、例えば、日付データを保持した状態で何れかのサブフレームにおける週内経過時間TOW−Countを取得すると、当該週内経過時間TOW−Countの時刻部分と保持している日付とに基づいて日時を算出して出力することが出来る。或いは、GPS受信処理部50は、取得した日時情報から週番号WNを逆算しておき、当該週番号WNと受信された週内経過時間TOW−Countとから得られる日時を算出しても良い。
なお、日時情報(日付データ)を保持している状態で週番号WNと週内経過時間TOW−Countの両方が受信、取得された場合には、保持している日時情報の日付を取得された日時(日付)で上書きする構成とすることが出来る。
従って、RAM43にGPS受信処理部50や標準電波受信部48により日時情報が取得された履歴を記憶させておき、計時回路46が計数する日時に週番号WNを誤同定しない程度の小さなずれしかないと想定される場合には、CPU41からGPS受信処理部50に日時データを出力して週番号WNの代わりにこの出力した日時データに係る日付を利用させることで、週内経過時間TOW−Countのみの受信で日時を取得するように変更することが出来る。このようなずれの大きさは、CPU41がGPS受信処理部50に日時を取得させる前に、予め取得されている計時回路46の計時誤差に計時回路46の日時が直近に修正されたタイミングからの経過時間を乗ずることで求められる。
このとき、週内経過時間TOW−Countの位置を特定するために、プリアンブルを受信、同定する必要がある。従って、何れかのサブフレームのWORD1及びWORD2が受信されることで、日時情報が得られることになる。
しかしながら、歩度は、温度など種々の条件によって変化するので、ずれの大きさが増大すると、WORD1の受信タイミングが正確に求めづらくなる。また、8ビットのプリアンブルと同一の符号配列は、他の部分でも出現する可能性がある。従って、同定されたプリアンブルと同一の符号配列が本当にプリアンブルか否かを確認せずに日時情報を取得すると、誤った日時が解読されてしまう場合があり得る。
本実施形態の電子時計1では、計時回路46の計数する日時のずれが十分に小さい場合(例えば、上述のように0.5秒程度(所定時間)以内)に、当該日時に基づいて、各サブフレームの先頭から受信可能と見積もられるタイミングでGPS受信処理部50による受信動作を開始して3ワード分の長さのデータ(1.8秒、90bit)を取得し、その後、6ワード分の長さ(3.6秒)待機した後に、更に必要な長さのデータを取得する。
図3は、本実施形態の電子時計1においてGPS受信処理部50によって実行される日時取得処理の制御部50aによる制御手順を示すフローチャートである。
この日時取得処理は、CPU41からの起動命令によりGPS受信処理部50に電力が供給されて起動されることで開始される。CPU41からの起動命令は、上述のように、電子時計1において所定の条件が満たされたことをCPU41が検出した場合や、ユーザから操作部47への入力操作により動作開始の命令が取得された場合に出力される。
日時取得処理が開始されると、制御部50aは、起動処理を行い、また、初期設定を行う(ステップS101)。この初期設定では、制御部50aは、CPU41から上述の日時情報が入力されたか否かを判別して、入力されたと判別された場合には、当該日時データを初期値として内部メモリに記憶する。制御部50aは、当該日時データに基づいてWORD1の先頭から受信可能なタイミングを見積もる。
制御部50aは、当該見積もられたタイミングに実際の受信を開始し、受信回路の立ち上げ処理を行い、次いで、GPS衛星からの電波の捕捉処理を行う(ステップS102)。なお、このタイミングには、GPS衛星からの電波を捕捉する時間が含まれる必要がある。日時データが取得されなかった場合には、制御部50aは、即座に受信動作を開始する。
制御部50aは、捕捉処理において、全てのGPS衛星に係るC/Aコードを用いて逆スペクトラム拡散処理を試みて航法メッセージに係る信号の検出を行う。なお、GPS受信処理部50にエフェメリスデータやアルマナックデータが保持されている場合には、当該データを参照して現在の日時に前回と同一地点で可視状態にあるGPS衛星に係るC/Aコードを優先的に用いることが出来る。
制御部50aは、捕捉されたGPS衛星から3ワード分1.8秒間(第1受信期間)のデータを取得する(ステップS103)。ここで、計時回路46の計時誤差がない場合には、WORD1からWORD3までが受信されるが、この計時誤差などにより見積もり日時がずれた場合には、当該ずれ分だけ受信時間がずれる。上述のように、想定されるずれ時間は、約0.5秒以内であるので、受信開始時のデータは、通常、WORD10又はWORD1の途中の符号となるが、この範囲内では、必ずWORD2の週内経過時間TOW−Countが受信期間に含まれる。
CPU41は、一度受信動作を中断し、6ワード分3.6秒の間待機する(ステップS104)。それから、制御部50aは、再度受信動作を行って、約1ワード分(ここでは、37ビット:第2受信期間)のデータを受信する(ステップS105)。この37ビットは、受信動作の開始タイミングがWORD1の先頭と同時であった場合に、WORD10を含み、且つ、次のWORD1のプリアンブルの終端が受信されない一方で、その1ビット後に受信動作が開始された場合に当該次のWORD1のプリアンブルが終端まで受信される長さである。制御部50aは、当該約1ワード分の受信データの中にプリアンブルと同一の符号列が無かったか否かを判別する(ステップS106)。無かったと判別された場合には(ステップS106で“YES”)、制御部50aは、受信動作を終了し、最初に受信された3ワード中で同定されているプリアンブルに基づいて週内経過時間TOW−Countを解読し、日時情報を取得する(ステップS107)。それから、制御部50aの処理は、ステップS109に移行する。
取得された約1ワード分のデータ中にプリアンブルと同一の符号列があったと判別された場合には(ステップS106で“NO”)、制御部50aは、そのまま受信を続けて(受信期間を延長して)次のサブフレームにおけるWORD1、WORD2に対応する期間まで含めた合計3ワード分のデータを受信する(ステップS117)。制御部50aは、受信動作を終了し、後半に受信された3ワードから、最初の約1ワード分のデータで検出されたプリアンブルに基づいて週内経過時間TOW−Countを解読し、日時情報を取得する(ステップS118)。それから、制御部50aの処理は、ステップS109に移行する。
ステップS109の処理に移行すると、制御部50aは、取得された日時情報を所定のフォーマットでCPU41に出力する(ステップS109)。そして、制御部50aは、終了処理を行って日時取得処理を終了する。この終了処理に基づいてCPU41がGPS受信処理部50への電力供給を遮断することで、GPS受信処理部50がオフされる。
CPU41は、GPS受信処理部50から日時データが取得されると、当該日時データに基づいて計時回路46の計数する日時を修正する。このとき、計時回路46の日時と取得された日時との差や、前回の日時修正履歴に基づいて、取得された日時が間違っていると判断される場合、例えば、日付が2日以上ずれている場合、前回の取得日時よりも過去に戻る場合や、前回の日時修正からの経過時間に比して非常に大きく変化する場合などには、日時の修正を行わないこととしても良い。
図4は、日時取得処理におけるデータの取得パターンの例について説明する図である。この図では、横軸にデータ受信開始からの経過時間を示し、枠内の数字が各タイミングでGPS衛星から送信(ここでは、送信後、電子時計1までの伝播時間を含む)されているワードの番号を示している。
上述のように、計時誤差が0.5秒以内である計時回路46の計数する日時に基づいて受信開始タイミングを設定し、困難なくGPS衛星からの送信電波が捕捉出来た場合には、受信データは、WORD10又はWORD1の途中から受信されることになる。
図4(a1)〜(a3)には、本来のプリアンブル以外に当該プリアンブルと同一の符号列が出現しない場合の受信パターンを示している。
図4(a1)、(a2)に示すように、WORD1の送信タイミングより早く又は同時に受信が開始された場合には、受信開始後、1ワードに相当する0.6秒未満でプリアンブルの符号列(太実線)の先頭が検出される。また、3ワードに相当する1.8秒以内の受信期間(ステップS103)に週内経過時間TOW−Countを示す符号列(細実線)が受信される。その後、一度受信を中断した後(ステップS104)、最初の受信開始から5.4秒後に受信を再開する。この図4(a1)、(a2)の例では、この再開タイミングでWORD9又はWORD10のデータが受信されるので、このタイミングでは、プリアンブルと同一の符号列が検出されない(ステップS106で”YES”)。
一方、図4(a3)に示すように、WORD1の送信タイミングより遅く受信が開始された場合には、受信開始後1.8秒以内の受信期間(ステップS103)にプリアンブルが検出されない。また、受信中断(ステップS104)後、再開されてから0.6秒以内(ステップS105)にWORD1が受信されてプリアンブルの少なくとも先頭が検出される(ステップS106で”NO”)。そして、受信再開から3ワード分1.8秒以内(ステップS117)にこのプリアンブルに引き続いて送信される週内経過時間TOW−Countを示す符号列が受信される。
従って、図4のパターンでは、検出されたプリアンブルが正しいプリアンブルであり、前半の受信データ中でプリアンブルが検出された場合には、再開後1秒以内に開始されるプリアンブル配列が検出されない時点(ステップS106で”YES”)で受信を終了すると共に、検出された前半の受信データ中のプリアンブル符号配列に基づいて当該前半のデータに含まれる週内経過時間TOW−Countの位置を同定し、現在の日時を算出する(ステップS107)。また、前半の受信データでプリアンブルが検出されなかった場合には、再開後1秒以内(ステップS105)に開始されるプリアンブルを検出し(ステップS106で”NO”)、更に、追加受信期間で(ステップS117)、このプリアンブルに基づいて定まる期間で送信されている週内経過時間TOW−Countを受信する。そして、この受信された週内経過時間TOW−Countに基づいて現在の日時を算出する(ステップS118)。
ここで、上述のように、WORD2には、週内経過時間TOW−Countが含まれる。この週内経過時間TOW−Countは毎週繰り返し「0」から順番に計数される値であり、予め定まった期間に必ず17ビット中の8ビットがプリアンブルと同一の符号配列となる。従って、これらの期間では、WORD2の受信によりプリアンブルが誤同定される可能性がある。また、17ビット中の上位ビットでプリアンブルと同一の符号配列が出現している場合には、当該符号配列が複数のサブフレームに亘って同一位置で連続してこのプリアンブルと同一の符号配列が現れることになる。
図4(b1)〜(b3)には、本来のプリアンブルに加えてWORD2の週内経過時間TOW−Countで連続的にプリアンブルと同一の符号列が出現する場合の受信パターンを示している。
図4(b1)、(b2)に示すように、WORD1の受信タイミングより早く又は同時に受信が開始された場合には、受信開始後、1ワードに相当する0.6秒未満でプリアンブルの符号列(太実線)の先頭が検出される。また、3ワードに相当する1.8秒の受信期間内(ステップS103)に週内経過時間TOW−Countを示す符号列(細実線)が受信されるが、この期間中にプリアンブルと同一の符号配列が再度検出される。その後、一度受信を中断した後(ステップS104)、最初の受信開始から5.4秒後に受信を再開すると、受信再開から約0.6秒間に受信される(ステップS105)WORD9又はWORD10のデータにおいて、当該受信再開から1秒以内に開始されるプリアンブルと同一の符号列は検出されない(ステップS106で”YES”)。従って、この場合には、前半の受信データで1つ目のプリアンブルと同一符号配列が正しいプリアンブルであると同定されて、当該前半の受信データから週内経過時間TOW−Countが取得される(ステップS107)。
図4(b3)に示すように、WORD1の受信タイミングより遅く受信が開始された場合には、前半の受信データにおいてWORD1先頭のプリアンブルが検出されないが、その後、WORD2において、週内経過時間TOW−Count内でプリアンブルと同一の符号配列が検出されることになる。この場合には、受信再開後約0.6秒の受信期間(ステップS105)内のデータにWORD1のデータの少なくとも先頭部分が含まれ(ステップS106で”NO”)、当該受信再開1秒以内に開始されるプリアンブル符号列が再度検出されることになる。
即ち、図4(b3)の場合にのみ、前半データと後半データの両方でプリアンブルと同一の符号列が検出されるが、後半データでプリアンブルが検出された場合には(ステップS106で”NO”)、この後半データの最初のプリアンブル符号列が正しいプリアンブルであり、当該プリアンブル符号列に基づいて同定された週内経過時間TOW−Countに基づいて日時情報が取得される(ステップS117、S118)。
なお、処理で想定されていない珍しい状況、例えば、3回以上プリアンブルと同一の符号列が検出されたり、反対に、1度もプリアンブルと同一の符号列が検出されなかったり、受信されたプリアンブルの位置関係からではサブフレームの先頭位置が特定出来ないといった状況が生じた場合には、その時点で日時を取得するための処理を通常の1サブフレーム受信や12ワード分の連続受信などに移行させることが出来る。また、プリアンブルと同一の符号列がアラートフラグやTLMメッセージなどで問題等が生じていることが示された結果である場合には、その時点で受信を中止しても良い。
[変形例]
図5は、本実施形態の電子時計1においてGPS受信処理部50が実行する日時取得処理の変形例を示すフローチャートである。
この日時取得処理の変形例では、上記実施形態の電子時計1における日時取得処理に対し、ステップS107の処理がステップS107a〜S107dの処理に分割され、また、ステップS118の処理がステップS118a〜S118dに分割された点を除いて同一であり、同一の処理には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
ステップS106の判別処理で受信再開後の受信データにプリアンブルと同一の符号配列がないと判別された場合(ステップS106で“YES”)には、制御部50aは、受信動作を終了する(ステップS107a)。次いで、制御部50aは、1.8秒間取得された前半データのうち、最初の0.6秒間(1ワードに相当)に開始されるプリアンブルと同一の符号配列が2つあったか否かを判別する(ステップS107b)。2つあったと判別された場合には(ステップS107bで“YES”)、後から現れたプリアンブルと同一の符号配列を正しいプリアンブルとして週内経過時間TOW−Countを取得し、日時を算出する(ステップS107c)。それから、制御部50aの処理は、ステップS109に移行する。
プリアンブルと同一の符号配列が2つ無かったと判別された場合には(ステップS107bで“NO”)、1つの当該符号配列をプリアンブルとして週内経過時間TOW−Countを取得し、日時を算出する(ステップS107d)。それから、制御部50aの処理は、ステップS109に移行する。
一方、ステップS117の処理が終了すると、制御部50aは、受信動作を終了し(ステップS118a)、後半の受信データ内にプリアンブルと同一の符号配列が0.6秒未満の間隔で出現したか否かを判別する(ステップS118b)。0.6秒未満の間隔で2つ出現したと判別された場合には(ステップS118bで“YES”)、制御部50aは、後から出現したプリアンブルと同一の符号配列を正しいプリアンブルとして週内経過時間TOW−Countを取得し、日時を算出する(ステップS118c)。それから、制御部50aの処理は、ステップS109に移行する。
0.6秒未満で2つ出現しなかった場合、即ち、2つ出現しなかったか又は2つ出現したが0.6秒以上の間隔であった場合には、制御部50aは、後半データで最初に出現したプリアンブルと同一の符号配列を正しいプリアンブルとして週内経過時間TOW−Countを取得し、日時を算出する(ステップS118d)。それから、制御部50aの処理は、ステップS109に移行する。
図6は、日時取得処理におけるプリアンブルと同一符号列の検出パターンの他の例について説明する図である。
ここでは、WORD10にプリアンブルと同一の符号配列が出現する可能性が考慮される。WORD10の内容は、エフェメリスデータやアルマナックデータに係る設定情報、衛星の健康情報や予備ビットであるが、各サブフレームで異なり、更に、サブフレーム4、5では、フレームごとでも異なる。従って、連続するサブフレームで続けてプリアンブルと同一の符号配列が出現する可能性は極めて低く、本変形例では、当該符号列が一度のみ出現する場合について考慮されている。
図6(c1)に示すように、WORD1の送信タイミングよりも早く航法メッセージの受信が開始された場合、前半データにおいてWORD10の途中とWORD1の先頭に2回プリアンブルと同一の符号配列が現れる場合がある。この場合、後半データにおいてWORD10ではプリアンブルと同一の符号配列は現れないので(ステップS106で”YES”)、前半データに含まれる当該配列の何れかがプリアンブルであることが分かる。このとき、WORD2の途中で現れるプリアンブルと同一の符号配列は、WORD1の先頭位置からWORD一つ分、即ち30ビット以上間隔が離れるのに対し、WORD10の途中で現れるプリアンブルと同一の符号配列は、WORD1の先頭位置からの距離が30ビット以下となる。そこで、この距離差が30ビット未満の場合、即ち、航法メッセージの受信開始から0.6秒未満の間に2回プリアンブルと同一の符号配列が開始された場合には(ステップS107bで”YES”)、1回目の当該符号配列がWORD10におけるものである、即ち、2回目のプリアンブルと同一の符号配列が正しいプリアンブルであると判別される(ステップS107c)。一方、受信開始から0.6秒未満の間に1回しかプリアンブルと同一符号列が開始されなかった場合、及び、0.6秒以上の間隔で2回開始された場合には、図4のステップS107の処理と同様にプリアンブルが同定される。
同様に、図6(c2)、(c3)に示すように、後半データにおいてWORD10の受信データ中にプリアンブルと同一の符号配列が出現する場合であっても、当該符号配列の開始位置と、WORD1の先頭における正しいプリアンブルの開始位置との差は、30ビット以内となる。そこで、後半データの最初の0.6秒以内にプリアンブルと同一の符号配列が検出された場合に(ステップS106で”NO”)、更に、当該配列の先頭と0.6秒未満の間隔でプリアンブルと同一の符号配列が検出された場合には(ステップS118bで”YES”)、後半データで2回検出されたプリアンブルと同一の符号配列のうち後者を正しいプリアンブルとして判別することが出来る(ステップS118c)。なお、この場合、受信開始タイミングによって図6(c2)、(c3)のように、WORD1の正しいプリアンブルが前半データに現れる場合、即ち、後半データの受信再開から0.6秒以内に開始されない場合と、WORD1の正しいプリアンブルが前半データに現れない場合、即ち、後半データの受信再開から0.6秒以内に開始される場合とがある。従って、前半データに依らず、また、後半データ全体に対してWORD10におけるプリアンブルと同一符号配列の出現タイミングからの経過時間のみによって判断する。一方、後半データの受信再開から0.6秒以内にプリアンブルと同一の符号列が開始され、この後0.6秒以内に更にプリアンブルと同一の符号列が検出されなかった場合には、図3のステップS118の処理と同様に、当該プリアンブルと同一の符号列が正しいプリアンブルである。
以上のように、本実施形態の電子時計1は、測位衛星(GPS衛星)の送信電波を受信するGPS受信処理部50と、日時を計数する計時回路46手段と、を備える。GPS受信処理部50では、受信された送信電波の航法メッセージを制御部50aにより解読して日時情報を取得する。このとき、制御部50aは、計時回路46の計数する日時に基づいて、プリアンブルと週内経過時間TOW−Countとが受信される期間としてWORD1〜WORD3の受信タイミングを見積もり、当該見積もられた期間を第1受信期間として定めて受信し、その後、受信中断期間を挟み、計時回路46の計数する日時に基づいて、WORD10の先頭受信タイミングから次のサブフレームにおけるプリアンブルの終端が受信されると見積もられるタイミング前、即ち、次のサブフレームの7ビット目までを第2受信期間として定めて受信する。制御部50aは、第2受信期間でプリアンブルが検出された場合には、このプリアンブルの受信タイミングを基準として週内経過時間TOW−Countが受信される期間まで、ここでは、受信再開後の合計受信時間が3ワード分(WORD10〜WORD2)になるまで第2受信期間を延長し、この週内経過時間TOW−Countを解読して日時情報を取得する。他方、制御部50aは、第2受信期間にプリアンブルが検出されなかった場合には、第1受信期間に検出されたプリアンブルが1つの場合にはこのプリアンブルと判別し、プリアンブルが2つ以上検出された場合には、先に検出されたほうのプリアンブルをサブフレームの先頭と判別する。そして、この判別されたプリアンブルを基準として同定される週内経過時間TOW−Countを解読して日時情報を取得する。
従って、従来不要であった受信期間では、受信動作を中断するので、電力消費が低減される。また、最初の受信期間でプリアンブルが検出されれば、当該サブフレームのWORD10が受信された段階で当該プリアンブルが同定されるので、2サブフレーム目の受信に入る必要が無く、受信時間が短縮されて速やかに日時を算出、出力することが出来る。また、最初の受信期間でプリアンブルが検出されなくても、次のサブフレームのWORD3が受信される前にプリアンブル及び週内経過時間TOW−Countが同定、取得されるので、不要に受信期間が延びない。これらにより、必要以上に受信時間を延ばさず、且つ、より確実に日時を取得することが可能となる。
また、最初の受信範囲と再開後の受信範囲とがサブフレームに対してずれるように配置されているので、週内経過時間TOW−Countに連続してプリアンブルと同一の符号配列が現れるような場合でも効率良く確実にプリアンブルとプリアンブル以外とを判別することが出来る。
また、受信再開後の受信時間を暫定的に約1ワード分の短時間とし、必要な場合だけ延長する構成であるので、不要な電力消費を防ぎながら速やかに確実な日時情報を取得することが出来る。
また、最初の受信期間は、計時回路46の計数する日時のずれが大きく、受信タイミングの見積もりのずれが大きくない限り、確実に週内経過時間TOW−Countが含まれる長さに設定されているので、受信時間を可能な限り短縮しつつ、二度手間になるような受信のし方を避けることが出来る。
また、受信再開後更に延長された受信期間にプリアンブルと同一の符号列が複数回検出された場合には、当該複数回のプリアンブルの検出間隔が0.6秒以上であれば、1回目がプリアンブル、2回目が週内経過時間TOW−Countと判別し、一方、0.6秒以下であれば、1回目がワード10、2回目がプリアンブルと判別する。従って、判断に係る処理が非常に容易で負荷をかけない。また、ワード10からワード2の間でその他の部分は、TLMメッセージやアラートフラグ、アンチスプーフィングフラグなど、通常では値が変化せず、又は、値が変化する場合には問題が生じている場合、正確なデータの取得が難しい場合が多いものが多いので、日時情報が取得可能な場合には、容易に正確な日時情報を取得することが出来る処理とすることが出来る。
また、特に、広く民生利用されているGPS衛星の航法メッセージの受信による日時情報の取得に対して本発明を適用することで、従来の受信回路や制御回路を大きく変更せず、容易且つコストの上昇を抑えて効率良く取得された日時情報の確実性を上昇させることが出来る。
なお、本発明は、上記実施の形態に限られるものではなく、様々な変更が可能である。
例えば、上記実施の形態では、受信再開後約1ワード分の受信期間にプリアンブルと同一の符号列が検出された場合には、一律に受信再開後3ワード分のデータが取得されるまで受信を行うこととしたが、受信と並行してプリアンブルの同定を行う場合には、プリアンブルが同定され、且つ、当該プリアンブルを基準として週内経過時間TOW−Countが取得される長さ分の受信が行われれば、受信期間は不定であっても良い。
また、受信再開後最初に受信される約1ワード分の長さは、厳密に1ワード+2ワード目の7ビットで区切る必要は無く、多少長くても良い。但し、この場合、2ワード目に入ってから開始されたプリアンブルと同一の符号列は、受信期間延長に係る判断対象から除外する。また、再開後の受信長を1ワード分の長さで区切り、当該1ワードの末尾にプリアンブルと同一の符号配列の先頭部分と同一の符号配列が検出された場合には、当該符号配列の続きがプリアンブルと同一である限り受信を続け、8ビット全てが同一の場合には、その後週内経過時間TOW−Countが取得されるまで更に受信を続ける構成であっても良い。
また、上記実施の形態では、最初の受信時間が3ワード分とされたが、計時回路46のずれの影響も含めて、週内経過時間TOW−Countが受信範囲に確実に入る長さであれば良い。この場合、受信再開時のタイミングがずれないように、当該受信時間に応じて受信の中断時間も変更される。このとき、最初の受信時間と二度目の受信時間との間に中断が入る限り、最初の受信時間が3ワードより長くすることも出来るが、プリアンブルと週内経過時間TOW−Count以外の符号配列は、日時の取得に利用されない上に、プリアンブルと同一の符号配列が出現する可能性が上昇するだけであるので、必要以上に長くしないことが好ましい。
また、上記第1実施形態では、単純に複数検出されたプリアンブルと同一の符号配列の出現順のみを考慮したが、当該プリアンブル間の時間間隔が0.6秒以上であることを確認しても良い。
また、上記実施の形態では、最初の受信開始タイミングがプリアンブルの先頭とあうように示したが、最初の受信で出来る限りプリアンブルを受信することで受信再開後の受信時間の延長頻度を抑えるために(図4(a1)、(a2)、(b1)、(b2)、図6(c1))、受信の開始タイミングを若干前倒しして(例えば、0.5ワード分程度)開始させることとしても良い。この場合、3ワード分1.8秒で受信を中断しても良いし、1〜3ワード分の受信期間にこの前倒し分の時間を加えた時間受信を行っても良い。
また、GPS衛星に限らず、同様のフォーマットを採用する又は採用予定の測位衛星からの日時の取得に係る電波受信について、本発明を適用することが出来る。
また、上記の実施形態で示した標準電波受信部48が設けられていなくても良いし、或いは、他の方法で日時情報が取得可能であっても良い。この場合、計時回路46の計数する日時が前回修正されてから所定期間以上経過して正確な日時からのずれが大きい(サブフレーム長以上など)と想定される場合には、可能な限り標準電波受信部や他の日時取得方法に誘導しても良い。或いは、初めから通常のサブフレーム受信などを行わせても良い。
その他、上記実施の形態で示した構成、構造、処理の内容や手順といった具体的な細部は、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において適宜変更可能である。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、本発明の範囲は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された発明の範囲とその均等の範囲を含む。
以下に、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲に記載した発明を付記する。付記に記載した請求項の項番は、この出願の願書に最初に添付した特許請求の範囲の通りである。
[付記]
<請求項1>
測位衛星の送信電波を受信する受信手段と、
受信された前記送信電波の衛星信号を解読して日時情報を取得する解読手段と、
日時を計数する計時手段と、
前記計数されている日時に基づいて前記衛星信号内での特定の位置を示す特定符号列と、日時情報を示す所定の日時符号列部分とが受信される期間を見積もり、当該見積もられた期間を第1受信期間として定めて前記受信手段に受信させる第1受信設定手段と、
前記計数されている日時に基づいて、前記第1受信期間の終了後であって次の前記特定符号列の終端が受信されると見積もられるタイミング前までの所定期間を第2受信期間として定めて前記受信手段に受信させる第2受信設定手段と、
を備え、
前記第2受信設定手段は、前記第2受信期間に前記特定符号列が検出された場合には、当該特定符号列の受信タイミングを基準として前記日時符号列部分が受信される期間、前記第2受信期間を延長し、
前記解読手段は、前記第2受信期間に前記特定符号列が検出された場合には、当該特定符号列を基準とした前記日時符号列部分を解読して日時情報を取得し、前記第2受信期間に前記特定符号列が検出されなかった場合には、前記第1受信期間に検出された前記特定符号列の数及び位置関係に基づいて当該特定符号列のうち前記特定の位置を示す符号列を判別し、当該符号列を基準とした前記日時符号列部分を解読して日時情報を取得する
ことを特徴とする電波時計。
<請求項2>
前記計時手段の計時誤差と、当該計時手段の日時を修正した直近のタイミングからの経過時間とに基づいて前記計時手段のずれを算出するずれ算出手段を備え、
前記解読手段は、前記算出されたずれに応じた前記見積もりのずれが所定時間以内の場合に、日時情報の取得を行う
ことを特徴とする請求項1記載の電波時計。
<請求項3>
前記解読手段は、前記延長された第2受信期間に前記特定符号列と同一の符号列が複数回検出された場合には、当該複数回の検出タイミングの時間間隔に応じて何れが前記特定の位置を示す符号列であるかを判別し、当該判別された符号列を基準として前記日時符号列部分を解読することを特徴とする請求項1又は2記載の電波時計。
<請求項4>
GPS衛星の送信電波を受信する受信手段と、
受信された前記送信電波の航法メッセージを解読して日時情報を取得する解読手段と、
日時を計数する計時手段と、
前記計数されている日時に基づいて前記航法メッセージ内の何れかのサブフレームにおけるワード1からワード3までのデータが受信される期間を見積もり、当該見積もられた期間を第1受信期間として定めて前記受信手段に受信させる第1受信設定手段と、
前記計数されている日時に基づいて当該サブフレームにおけるワード10のデータが受信される期間を見積もり、当該見積もられた期間を第2受信期間として定めて前記受信手段に受信させる第2受信設定手段と、
を備え、
前記第2受信設定手段は、前記第2受信期間にプリアンブルと同一の符号列が検出された場合には、前記第2受信期間を延長して前記ワード10のデータに係るサブフレームの次のサブフレームにおけるワード1及びワード2のデータが受信されると見積もられる期間のデータを受信し、
前記解読手段は、前記第2受信期間に前記符号列が検出された場合には、当該符号列をプリアンブルと同定し、このプリアンブルを基準とした週内経過時間を示す符号列部分を解読して日時情報を取得し、前記第2受信期間に前記符号列が検出されなかった場合には、前記第1受信期間に検出された前記符号列の数及び位置関係に基づいてプリアンブルを判別し、前記プリアンブルを基準とした前記週内経過時間を示す符号列部分を解読して日時情報を取得する
ことを特徴とする電波時計。
1 電子時計
41 CPU
42 ROM
43 RAM
44 発振回路
45 分周回路
46 計時回路
47 操作部
48 標準電波受信部
49 アンテナ
50 GPS受信処理部
50a 制御部
51 アンテナ
52 駆動回路
53 光センサ
54 ドライバ
55 電源部
61 秒針
62 分針
63 時針
64 日車
71〜73 輪列機構
81〜83 ステッピングモータ

Claims (4)

  1. 受信した衛星信号を解読して日時情報を取得する制御手段を備え、
    前記制御手段は、
    所定の受信期間に前記衛星信号内での特定の位置を示す特定符号列が検出された場合には、前記特定符号列の受信タイミングを基準として前記衛星信号内での日時情報を示す日時符号列部分が受信される期間、前記所定の受信期間を延長し、前記特定符号列を基準とした前記日時符号列部分を解読して日時情報を取得し、
    前記所定の受信期間に前記特定符号列が検出されなかった場合には、前記所定の受信期間の前に受信して検出された前記特定符号列の数及び位置関係に基づいて当該特定符号列のうち前記特定の位置を示す符号列を判別し、当該符号列を基準とした前記日時符号列部分を解読して日時情報を取得する
    ことを特徴とする電波時計。
  2. 日時を計数する計時手段と、
    前記計時手段の計時誤差と、当該計時手段の日時を修正した直近のタイミングからの経過時間とに基づいて前記計時手段のずれを算出するずれ算出手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、前記算出されたずれに応じた見積もりのずれが所定時間以内の場合に、日時情報の取得を行う
    ことを特徴とする請求項記載の電波時計。
  3. 前記制御手段は、前記延長された所定の受信期間に前記特定符号列と同一の符号列が複数回検出された場合には、当該複数回の検出タイミングの時間間隔に応じて何れが前記特定の位置を示す符号列であるかを判別し、当該判別された符号列を基準として前記日時符号列部分を解読することを特徴とする請求項1又は2記載の電波時計。
  4. 受信した航法メッセージを解読して日時情報を取得する制御手段を備え、
    前記制御手段は、
    所定の受信期間にプリアンブルと同一の符号列が検出された場合には、前記所定の受信期間を延長して、前記航法メッセージ内のサブフレームにおけるワード10のデータに係るサブフレームの次のサブフレームにおけるワード1及びワード2のデータが受信されると見積もられる期間のデータを受信し、
    前記所定の受信期間に前記符号列が検出された場合には、当該符号列をプリアンブルと同定し、このプリアンブルを基準とした週内経過時間を示す符号列部分を解読して日時情報を取得し、
    前記所定の受信期間に前記符号列が検出されなかった場合には、前記所定の受信期間の前に受信して検出された前記符号列の数及び位置関係に基づいてプリアンブルを判別し、前記プリアンブルを基準とした前記週内経過時間を示す符号列部分を解読して日時情報を取得する
    ことを特徴とする電波時計。
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