JP4552761B2 - ボールペン - Google Patents
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Description
尚、筆記時にはボールの回転によって、インキ吐出口に堆積した樹脂エマルション粒子のごく弱い目詰まりが容易に破壊されスムーズに水性インキが吐出するため、カスレのない連続的な筆記線が得られる。
非イオン性界面活性剤の具体例として、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、デカグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ボリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレンラノリン・ラノリン・アルコール・ミツロウ誘導体、ポリオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミド等、陰イオン性界面活性剤の具体例としてアルキル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、N−アシルアミノ酸またはその塩、N−アシルメチルタウリン塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルリン酸またはその塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸またはその塩等が挙げられる。そして、その使用量は、水性インキ全量に対して、0.05重量%以上10.00重量%以下が好ましい。使用量が少ないと可塑剤として十分な効果が得られないし、また使用量が多くなると筆跡が滲んだりする。
また、剪断速度383s−1の粘度(25℃)が20mPa・s未満であると水性インキの吐出量が多く筆跡が滲むし、200mPa・sより大きいと筆記時に水性インキの追従性が減少しカスレが発生するので好ましくない。
図1に示したものは、本発明に用いるボールペンチップの一例の要部拡大図である。筆記部材であるボール1は、ステンレス製のボールホルダー2に一部突出しつつ回転自在に抱持されている。このボールホルダー2は水性インキ3の通路としての内孔4を有しており、ボールホルダー2の先端のインキ吐出口5は、ボール1の直径未満にかしめ加工が施されていて、ボール1の抜け止めがなされている。内孔4には、複数の内方突出部6が放射状に形成されており、ボール1の後方移動位置を規定している。内方突出部6には、ボール1を受けるボール受け座7が形成されており、このボール受け座7は、ボール1が被筆記面と接触することにより受けた筆圧を受ける部分となる。尚、荷重100gで筆記したときにボール1とボール受け座7にかかる力は、ボール1の直径が0.25mmの場合、およそ9000g/mm2である。本発明では、このボール1とボール受け座7にかかる力によって、筆記時に水性インキ3中の樹脂エマルション粒子が扁平状に変形し、変形した樹脂エマルションがインキ吐出口5付近でごく弱い目詰まりを起こすことにより、非筆記時に水性インキ3がインキ吐出口5から漏れ出すことを防止できるものと推測される。また、隣り合った内方突出部6の間には、インキ通路の一部となる放射状溝9が形成されている。内方突出部6の中心部分にはインキ通路である中孔8があり、この中孔8は内孔4と放射状溝9に連通している。放射状溝9は、ボール1がボール受け座7と接触して中孔8を塞いだ場合に、インキの通路を確保できるように形成されている。
図2は本発明に用いるボールペンの一例である。図1に示したボールペンチップの後端部分を、継手部材10を介してインキ収容管11に連結してリフィルと成し、該リフィルを軸体12に収納してある。継手部材10内のインキ流路13は、図1に示すボールペンチップ内の内孔4と連通しており、インキ収容管11に充填される水性インキ3が順次インキ流路13を通じてボール1の周辺に供給されるようになっている。水性インキ3の後端部には水性インキの消費とともにインキ収容管内の水性インキを掻き取り、水性インキ残量を明確にするためのインキフォロワー14を充填している。インキ収容管の構造によってはインキフォロワー14を充填する必要はない。なお、図3に例示したボールペンは、水性インキ3の非筆記時の乾燥防止のために、着脱自在なキャップ15を取り付けてある。キャップ15内には、弾性体16が配置されており、キャップ15を軸体12に嵌めた状態で、ボールペンチップのボールホルダー2の先端のインキ吐出口5とボール1とは弾性体16に当接してインキの流出口となる両者の隙間は閉塞される。
ボールホルダーの材質としては、洋白、真鍮、ステンレスの金属製、合成樹脂等が挙げられる。
また、インキ収容管としては、水性インキ残量を確認できる透明性又は半透明性の合成樹脂製等が挙げられるが、不透明、金属製であってもよい。
なお、本発明では、上記図1のボールペンチップの構造に限定されるものではなく、ボールの直径が0.29mm以下の超極細チップを使用したものであれば、ボールペンチップを含む水性ボールペン体の構造は特に限定されるものではない。また、ボールホルダー、インキ収容管、継手部材の材質、大きさ(内径、長さ)等はボールペンチップ構造、ボールの直径、水性インキ成分などに応じて適宜設定される。
(インキa)
NKW−6204E-P(橙色着色スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂エマルション粒子、日本蛍光化学(株)製) 50.0重量部
ペミュレンTR−1の2%水溶液(増粘剤、アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、
BFGoodlich製) 21.0重量部
ホステンHLP(陰イオン系界面活性剤、ラウリルリン酸、日光ケミカルズ(株)製)
0.4重量部
TAMNO−15(非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン(15)オレイルアミン、日光ケミカルズ(株)製) 1.7重量部
グリセリン 18.3重量部
エチレングリコール 4.0重量部
ベンゾトリアゾール 1.0重量部
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン20重量%含有、アビシア
社製) 0.2重量部
水 3.4重量部
上記成分中、ペミュレンTR−1の2%水溶液以外を混合し、プロペラ撹拌機で30分間攪拌後、ペミュレンTR−1の2%水溶液を添加しさらに1時間攪拌した。その後2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール水溶液でpHを7.0に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターを通して剪断速度1.92−1の時の粘度が2000mPa・sであり、剪断速度384s−1の時の粘度が160mPa・sである橙色ボールペン用水性インキを得た。
NKW−2105E(蛍光黄色着色スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂エマルション粒子、日本蛍光化学(株)製) 45.0重量部
POLUX BLUE PC−5T1020(青色顔料分散体、住化カラー(株)製)
5.0重量部
ペミュレンTR−1の2%水溶液(増粘剤、アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、BFGoodlich製) 16.0重量部
ジャガー8060の1%水溶液(増粘剤、ヒドロキシプロピルグァーガム、三晶(株)製)
4.5重量部
GF−185M(陰イオン性界面活性剤、アルキル燐酸エステル、東邦化学工業(株)製)
1.0重量部
グリセリン 20.4重量部
ベンゾトリアゾール 1.0重量部
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン20重量%含有、アビシア
社製) 0.2重量部
ジョンクリル61j(水溶性スチレン−アクリル共重合体、固形分30%、ジョンソンポ
リマー(株)製) 0.5重量部
水 6.4重量部
上記成分中、ペミュレンTR−1の2%水溶液とジャガー8060の1%水溶液以外を混合し、プロペラ撹拌機で30分間攪拌後、ペミュレンTR−1の2%水溶液とジャガーHP60の1%水溶液を添加しさらに1時間攪拌した。その後2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール水溶液でpHを7.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターを通して剪断速度1.92s−1の時の粘度が1500mPa・sであり、剪断速度384s−1の時の粘度が130mPa・sである緑色ボールペン用水性インキを得た。
NKW−6207E(桃色着色スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂エマルション粒子、日本蛍光化学(株)製) 50.0重量部
ペミュレンTR−1の2%水溶液(増粘剤、アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、BFGoodlich製) 21.0重量部
GF−393M(陰イオン性界面活性剤、アルキル燐酸エステル、東邦化学工業(株)製)
1.0重量部
グリセリン 20.0重量部
プロピレングリコール 5.0重量部
ベンゾトリアゾール 1.0重量部
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン20重量%含有、アビシア
社製) 0.2重量部
水 1.8重量部
上記成分中、ペミュレンTR−1の2%水溶液以外を混合し、プロペラ撹拌機で30分間攪拌後、ペミュレンTR−1の2%水溶液を添加しさらに1時間攪拌した。その後2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール水溶液でpHを7.0に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターを通して剪断速度1.92s−1の時の粘度が1800mPa・sであり、剪断速度384s−1の時の粘度が180mPa・sである桃色ボールペン用水性インキを得た。
NKW−2167E−P(紫色着色スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂エマルション粒子、日本蛍光化学(株)製) 40.0重量部
ペミュレンTR−1の2%水溶液(増粘剤、アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、BFGoodlich製) 20.0重量部
サルコシネートOH(陰イオン性界面活性剤、N−アシルアミノ酸、日光ケミカルズ(株)製) 1.0重量部
グリセリン 25.0重量部
エチレングリコール 4.0重量部
ベンゾトリアゾール 1.0重量部
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン20重量%含有、アビシア
社製) 0.2重量部
ジョンクリル61j(水溶性スチレン−アクリル共重合体、固形分30%、ジョンソンポ
リマー(株)製) 0.5重量部
水 8.3重量部
上記成分中、ペミュレンTR−1の2%水溶液以外を混合し、プロペラ撹拌機で30分間攪拌後、ペミュレンTR−1の2%水溶液を添加しさらに1時間攪拌した。その後トリエタノールアミンでpHを7.0に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターを通して剪断速度1.92s−1の時の粘度が2100mPa・sであり、剪断速度384s−1の時の粘度が150mPa・sである紫色ボールペン用水性インキを得た。
NKW−C2108E(空色着色スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂エマルション粒子、日本蛍光化学(株)製) 46.5重量部
POLUX BLUE PC−5T1020(青色顔料分散体、住化カラー(株)製)
3.5重量部
ペミュレンTR−1の2%水溶液(増粘剤、アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、BFGoodlich製) 16.0重量部
ジャガー8060の1%水溶液(増粘剤、ヒドロキシプロピルグァーガム、三晶(株)製)
4.5重量部
サルコシネートOH(陰イオン性界面活性剤、N−アシルアミノ酸、日光ケミカルズ(株)製) 1.0重量部
グリセリン 17.4重量部
ベンゾトリアゾール 1.0重量部
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン20重量%含有、アビシア
社製) 0.2重量部
ジョンクリル61j(水溶性スチレン−アクリル共重合体、固形分30%、ジョンソンポ
リマー(株)製) 0.5重量部
水 9.4重量部
上記成分中、ペミュレンTR−1の2%水溶液とジャガー8060の1%水溶液以外を混合し、プロペラ撹拌機で30分間攪拌後、ペミュレンTR−1の2%水溶液とジャガーHP60の1%水溶液を添加しさらに1時間攪拌した。その後2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール水溶液でpHを7.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターを通して剪断速度1.92s−1の時の粘度が1100mPa・sであり、剪断速度384s−1の時の粘度が140mPa・sである空色ボールペン用水性インキを得た。
NKW−75E(無色スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂エマルション粒子、日本蛍光化学(株)製) 5.0重量部
NKW−6205E(黄色着色スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂エマルション粒子、日本蛍光化学(株)製) 45.0重量部
キサンタンガム(増粘剤、三晶(株)製) 0.3重量部
1.0重量部
グリセリン 25.0重量部
エチレングリコール 4.0重量部
ベンゾトリアゾール 1.0重量部
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン20重量%含有、アビシア
社製) 0.2重量部
水 19.5重量部
上記成分中、ケルザンと水とグリセリンとエチレングリコールをホモミキサーにて5分間撹拌して得たケルザン水溶液中に、残りの上記各成分を加え、更に1時間プロペラ撹拌機にて混合撹拌した後、水酸化ナトリウム水溶液でpHを8.0に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターを通して剪断速度1.92s−1の時の粘度が890mPa・sであり、剪断速度384s−1の時の粘度が100mPa・sである黄色ボールペン用水性インキを得た。
NKW−6217E(桃色着色スチレン−アクリロニトリル共重合体樹脂エマルション粒子、日本蛍光化学(株)製) 50.0重量部
ペミュレンTR−1の2%水溶液(増粘剤:アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、BFGoodlich製) 21.0重量部
ホステンHLP(陰イオン系界面活性剤:ラウリルリン酸、日光ケミカルズ(株)製)
0.4重量部
TAMNO−15(非イオン性界面活性剤、ポリオキシエチレン(15)オレイルアミン、日光ケミカルズ(株)製) 1.7重量部
グリセリン 21.0重量部
プロピレングリコール 5.0重量部
ベンゾトリアゾール 1.0重量部
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン20重量%含有、アビシア
社製) 0.2重量部
水 1.8重量部
上記成分中、ペミュレンTR−1の2%水溶液以外を混合し、プロペラ撹拌機で30分間攪拌後、ペミュレンTR−1の2%水溶液を添加しさらに1時間攪拌した。その後2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール水溶液でpHを7.0に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターを通して剪断速度1.92s−1の時の粘度が890mPa・sであり、剪断速度384s−1の時の粘度が170mPa・sである桃色ボールペン用水性インキを得た。
エポスターMX100W(白色ポリメタクリル酸メチル系架橋物樹脂エマルション粒子、(株)日本触媒(製)) 5.0重量部
POLUX BLUE PC−5T1020(青色顔料分散体、住化カラー(株)製)
30.0重量部
ペミュレンTR−1の2%水溶液(増粘剤、アクリル酸−メタクリル酸アルキル共重合体、BFGoodlich製) 20.0重量部
GF−185M(陰イオン性界面活性剤、アルキル燐酸エステル、東邦化学工業(株)製)
1.0重量部
グリセリン 20.9重量部
ベンゾトリアゾール 1.0重量部
プロクセルGXL(1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン20重量%含有、アビシア
社製) 0.2重量部
ジョンクリル61j(水溶性スチレン−アクリル共重合体、固形分30%、ジョンソンポ
リマー(株)製) 0.5重量部
水 21.4重量部
上記成分中、ペミュレンTR−1の2%水溶液以外を混合し、プロペラ撹拌機で30分間攪拌後、ペミュレンTR−1の2%水溶液添加しさらに1時間攪拌した。その後2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール水溶液でpHを7.5に調整した後1ミクロン糸巻きフィルターを通して剪断速度1.92s−1の時の粘度が1700mPa・sであり、剪断速度384s−1の時の粘度が180mPa・sである青色ボールペン用水性インキを得た。
インキdにおいて、ペミュレンTR−1の2%水溶液を配合せず、その分水を増加した以外は、インキdと同様になして、剪断速度1.92s−1の時の粘度が200mPa・sであり、剪断速度384s−1の時の粘度が180mPa・sである紫色ボールペン用水性インキを得た。
インキcにおいて、ペミュレンTR−1の2%水溶液を26.0重量部に増量し、その分グリセリンを5.0重量部に減量した以外は、インキcと同様になして、剪断速度1.92s−1の時の粘度が4200mPa・sであり、剪断速度384s−1の時の粘度が300mPa・sである紫色ボールペン用水性インキを得た。
インキaにおいて、NKW−6204Eの代わりに、FUJI SP ブラック 8922(界面活性剤分散カーボンブラック水性インキベース、冨士色素(株))20.0重量部と水を30.0重量部配合した以外は、インキaと同様になして、剪断速度1.92s−1の時の粘度が1000mPa・sであり、剪断速度384s−1の時の粘度が80mPa・sである黒色ボールペン用水性インキを得た。
(直径0.25mmボールを使用したボールペンチップ)
ボール(素材:超硬合金、ボールの直径:0.25mm、インキ吐出口のクリアランス:5μm)を、ステンレス製のボールホルダーの貫通孔に一部突出しつつ回転自在に抱持させた、図1に示す構造のボールペンチップを、ぺんてる(株)製のハイブリッドテクニカKN103のインキ収容管に取り付け、上記のインキa〜hを該インキ収容管に0.5g程度充填し、ボールペンチップを外向きにして遠心機にて300gの遠心力を5分間加え加えて水性インキ中の気泡を脱気して、ボールの直径が0.25mmの試験用ボールペンを作成した。
ステンレス製のボールペンチップからなるボールペンとして、ぺんてる(株)製のハイブリッドテクニカKN103(ボール素材:超硬合金、ボールの直径:0.30mm、インキ吐出口のクリアランス:7μm)のリフィルに上記のインキa〜iを0.7g程度充填し、ボールペンチップを外向きにして遠心機にて300gの遠心力を5分間加え加えて水性インキ中の気泡を脱気して、ボールの直径が0.30mmの試験用ボールペンを作成した。
ステンレス製のボールペンチップからなるボールペンとして、ぺんてる(株)製のハイブリッドテクニカKN105(ボール素材:超硬合金、ボールの直径:0.50mm、インキ吐出口のクリアランス:10μm)のリフィルに上記のインキa〜iを0.7g程度充填し、ボールペンチップを外向きにして遠心機にて300gの遠心力を5分間加え加えて水性インキ中の気泡を脱気して、ボールの直径が0.50mmの試験用ボールペンを作成した。
これらの試験用ボールペンを用いて、下記の試験1乃至試験3を行った。結果を表1に示す。
上記で作製した各試験用ボールペンを自転式連続螺旋筆記試験機(MODEL TS−4C−20、精機工業研究所製)にて、上質紙(JIS P3201筆記用紙A)に筆記速度7cm/秒、筆記角度70゜、筆記荷重100gの条件で筆記し、筆記距離1m時点の筆跡を充分乾燥させたものと、各実施例、比較例の水性インキをそれぞれ上質紙にゴム製のヘラを用いて、荷重100g、ヘラが上質紙と接触する幅0.2mm、インキ幅が10mmとなるようにヘラ引きし充分乾燥させたものを、走査型電子顕微鏡(JSM−5310、日本電子(株)製)で筆跡中の任意の20μm四方に存在する樹脂エマルション粒子を観察する。観察範囲内の100個の樹脂エマルション粒子の短径の長さをa、長径の長さをbとしたとき、自転式連続螺旋筆記試験機を用いた筆跡におけるアスペクト比b/aの平均値を表1の「筆跡」の欄に、ヘラ引きした水性インキにおけるアスペクト比b/aの平均値を表1の「ヘラ引き」の欄に示した。アスペクト比b/a=1ならば樹脂エマルション粒子の変形がなく、この数値が多きくなるにつれ樹脂エマルション粒子の変形度が大きい。上記条件でヘラ引きする際に水性インキにかかる単位面積あたりの力はおよそ50g/mm2、同荷重で筆記したときにボールとボール受け座にかかる力は、ボールの直径が0.25mmの場合、およそ9000g/mm2、ボールの直径が0.3mmの場合、およそ5000g/mm2、ボールの直径が0.5mmの場合、およそ1500g/mm2である。ボールの直径が0.25mmのボールペンを用いて筆記した時に、樹脂エマルション粒子の変形度が大きくなっていることが確認された。
上記筆記試験で筆記した各試験用ボールペンを、室温にて、ペン先を下向きにして1時間放置したときにペン先から漏れ出て先端にたまるインキ玉の、ボール先端から重力方向の長さを測定した。
上記試験2でペン先を下向きにして1時間放置した各試験用ボールペンを、画線機(ぺんてる(株)製、型式TO51)を使用して、筆記角度70°、筆記荷重100g、筆記速度を7cm/secにて筆記し、書き始めの場所からカスレがなく連続した筆記線が得られるまでの距離を測定した。
2 ボールホルダー
3 水性インキ
4 内孔
5 インキ吐出口
6 内方突出部
7 ボール受け座
8 中孔
9 放射状溝
10継手部材
11インキ収容管
12軸体
13インキ流路
14インキフォロワー
15キャップ
16弾性体
Claims (1)
- 筆記部材として直径が0.25mmのボールを有し、筆記時にボールとボール受け座に働く力により押しつぶされて、アスペクト比が1.3以上2.0以下である樹脂エマルジョンを含有し、剪断速度1.92s −1 の粘度(25℃)が400mPa・s以上4000mPa・s以下、剪断速度383s −1 の粘度(25℃)が20mPa・s以上200mPa・s以下である水性インキを備えるボールペン。
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