JP6165907B2 - 筆記具 - Google Patents
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Description
ペン先保持部材と、
ボールと前記ボールを回転可能に抱持するボール抱持部とを具備してなり、前記ペン先保持部材の一端に取り付けられたペン先と、
前記ペン先保持部材の他端に取り付けられたインキタンクと
前記インキタンクに収容された、潤滑界面層形成性化合物を含んでなる筆記具用インキを具備してなる筆記具であって、
前記ボール表面、または前記ボール抱持部の前記ボールとの接触部分の少なくとも一方に炭素質膜が形成されるとともに、前記炭素質膜が炭素原子及び該炭素原子と結合した酸素原子とを有し、
前記ボールと前記ボール抱持部内面とのクリアランスが、5μm以上25μm以下である
ことを特徴とするものである。
前記先軸5は、両端が開口された筒状構造、例えば円筒体よりなり、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリカーボネート等)の射出成形等により得られる。前記先軸5の後端部には、縮径された筒状の螺合部51と、該螺合部51の内側に同心円状に配置される筒状の結合部52とを備える。前記螺合部51の外面には、雄ネジ部51aが形成される。前記結合部52は、インキタンク4の取り付け時、インキタンク4の開口部内に圧入される。さらに、前記結合部52の後端の一部には、インキタンク4の取り付け時にインキタンク4の開口部の栓体41を後方へ押し外して開栓させるための突片52aが形成される。
前記後軸6は、先端側が開口された有底筒状体よりなり、合成樹脂(例えば、ポリプロピレン、ポリカーボネート等)の射出成形等により得られる。前記後軸6の先端側開口部の内周面には、前記先軸5の螺合部51の雄ネジ部51aに着脱自在に螺合可能な雌ネジ部61が形成されている。また、前記後軸6は、インキタンク4内のインキ残量を外部より視認可能なよう、透明性を有することが好ましい。
前記ペン先保持部材3は、合成樹脂(例えば、ABS樹脂等)の射出成形等により得られる。このペン先保持部材3にはペン先2とインキタンク4とが取り付けられている。図1において、インキタンク4は着脱自在に、ペン先2は着脱不可能に取り付けられている。すなわち、本発明においては、特定のペン先と特定のインキとの組み合わせにより、ペン先の摩耗が低減されているために交換の必要性がなく、そのためにペン先を着脱可能とする必要がないのである。ただし、より長期にわたって使用することを意図して、ペン先を着脱可能に取り付けることも可能である。
図1に示された筆記具において、前記インキタンク4は、合成樹脂(例えは、ポリエチレン等)の射出成形等により得られる。前記インキタンク4は、一般に先端が開口され且つ後端が閉鎖された有底筒状体であり、開口部の内周面には、インキタンク4内を封鎖する栓体41が、嵌着、溶着または接着等により設けられている。前記インキタンク4内には、筆記具用インキが直接収容されている。尚、前記インキタンク4は、内部のインキ残量が視認可能なよう、透明性を有することが好ましい。なお、図1には有底筒状体のインキタンクが示されているが、これに限定されない。すなわち、末端部が開口したインキ収容管であってもよい。
さらに、本発明に用いられるインキの粘度も、特に限定されるものではないが、筆記時の粘度が10mPa・s未満(20℃)であるインキを用いた場合にも、同様に本発明の効果が顕著に表れるので好ましい。
前記ペン先2は、先端に設けられたボール抱持部内に回転可能にボール24が抱持された構造を有している。このような構造はボールペンチップとも呼ばれる。ここでボール抱持部においては、金属製のパイプ21(例えばステンレス、銅、アルミニウム、ニッケルなどからなるパイプ)の先細状の先端部を径方向内方に押圧変形することにより形成した内向きの先端縁部22と、前記パイプの先端近傍側壁を径方向内方に押圧変形することにより形成した複数(例えば、3個または4個)の内方突出部23とによってボール24が回転可能に抱持されている。前記複数の内方突出部23は、パイプ2内面に周状に一般に等間隔に配置されている。この最先端部22と内方突出部23とによって、ペン先からボールが離脱しないように抱持されている。ここで、先端縁部22のかしめ角度は、紙当たり角度やインキ流路を考慮して50度〜100度とされるのが一般的である。
本発明による筆記具においては、前記ボール表面、または前記ボール抱持部の前記ボールとの接触部分の少なくとも一方に炭素質膜が形成されている。前記ボール表面と前記接触部分の両方に炭素質膜が形成されていてもよい。図3には、ボール本体24Aの表面に中間層24B(詳細後述)を介して、炭素質膜24Cが形成されている例が示されている。本発明においては、ボール本体24Aにこれらの中間層24Bおよび炭素質膜24Cを含めたものを含めてボール24ということがある。なお、ボール抱持部に炭素質膜が形成される場合には、ボールと接触する部分だけに炭素質膜が形成されていればよいが、製造の容易さや、使用による変形などの観点から、実際の接触部分よりも広い範囲に炭素質膜が形成されていてもよい。さらには、ボール抱持部の内面全部に炭素質膜が形成されていてもよい。
本発明による筆記具においては、ボールまたはボール抱持部の少なくとも一方に炭素質膜が形成されている。次に、炭素質膜の形成方法について説明する。ここでは、例としてボール表面に炭素質膜を形成させる方法を説明する。ボール抱持部に炭素質膜を形成させる場合にも同様の方法を応用することができる。
前記した方法により、ボール表面に炭素質膜を形成させたボール(DLC−1)と、プラズマ照射条件を変えることにより、炭素−酸素結合の割合が異なる炭素質膜を得たボール(DLC−2)を作成した。具体的には、DLC−1は、高周波電源の出力を10Wとし、60秒秒間酸素プラズマを照射した。DLC−2は、高周波電源の出力を50Wとし、60秒間酸素プラズマを照射した。これらのボールに形成された炭素質膜に含まれる各結合の割合を前記した方法で測定した。得られた結果は表1に示す通りであった。
また、これらの炭素質膜におけるsp3炭素−炭素結合のsp2炭素−炭素結合に対する比率は0.3以上であった。
一方、DLC−1、DLC−2については、3000m、5000mの筆記においても安定した筆記性能を維持することができた。
2 ペン先
21 パイプ
22 先端縁部
23 内方突出部
24 ボール
24A ボール本体
24B 中間層
24C 炭素質膜
3 インキ保溜部材
31 櫛歯
32 保溜溝
33 誘導溝
34 鍔部
35 連通溝
36 凹溝
37 中心孔
4 インキタンク
41 栓体
5 先軸
51 螺合部
51a 雄ネジ部
52 結合部
52a 突片
6 後軸
61 雌ネジ部
7 ホルダー
8 インキ誘導部材
81 第1のインキ誘導部材
82 第2のインキ誘導部材
83 第3のインキ誘導部材
Claims (10)
- ペン先保持部材と、
ボールと前記ボールを回転可能に抱持するボール抱持部とを具備してなり、前記ペン先保持部材の一端に取り付けられたペン先と、
前記ペン先保持部材の他端に取り付けられたインキタンクと
前記インキタンクに収容された、有機酸基または有機酸残基を含んでなる有機化合物から選択される潤滑界面層形成性化合物を含んでなる筆記具用インキを具備してなる筆記具であって、
前記ボール表面、または前記ボール抱持部の前記ボールとの接触部分の少なくとも一方に炭素質膜が形成されるとともに、前記炭素質膜が炭素原子及び該炭素原子と結合した酸素原子とを有し、
前記ボールと前記ボール抱持部内面とのクリアランスが、5μm以上25μm以下である
ことを特徴とする筆記具。 - 前記ペン先の先端部のかしめ角度が50度〜100度である、請求項1に記載の筆記具。
- 前記ボール表面、および前記ボール抱持部の前記ボールとの接触部分の両方に炭素質膜が形成された、請求項1または2に記載の筆記具。
- 前記ボールの材質が、金属、セラミックス、またはそれらからなる合金からなる群から選択される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の筆記具。
- 前記炭素質膜に含まれるsp3炭素−炭素結合のsp2炭素−炭素結合に対する比率が0.3以上である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の筆記具。
- 前記炭素質膜に含まれる、炭素の全結合に対する酸素を含む結合の割合が、0.1以上0.5以下である、請求項5に記載の筆記具。
- 前記炭素質膜が、前記ボール表面、または前記ボール抱持部の前記ボールとの接触部分に中間層を介して形成されており、前記中間層が、炭素及びケイ素を含むものである、請求項1〜6のいずれか1項に記載のボールペン。
- 前記ペン先が、前記ペン先保持部材の一端に、着脱不可能に取り付けられた、請求項1〜7のいずれか1項に記載の筆記具。
- 前記有機酸基が、カルボキシル基である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の筆記具。
- 前記筆記具用インキのpHが7〜13である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の筆記具。
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