JP2007031595A - ボールペン用水性インキ及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【目的】 ペン先からのインキ漏れがなく、コート紙に筆記しても中抜けのない筆跡を得ることのできるボールペン用水性インキ。
【構成】 25℃における、剪断速度0.35s−1の粘度(初期粘度)を測定した後、剪断速度を35s−1まで上げて5分間維持してから、剪断速度を0.35s−1に戻して5分間後の粘度(剪断後粘度)を測定したとき、前記剪断後粘度が前記初期粘度に対して80%以下の値であるボールペン用水性インキ。
【選択図】 なし

Description

本発明は、非ニュートン粘性、剪断減粘性などで表現される、大きい剪断応力で粘度を測定するほど低粘度となる性質を有し、静置時には比較的高粘度で中空パイプなどのインキタンク内に繊維集束体などのインキ吸蔵部材によらずに直接に充填され、筆記時にボールの剪断力にて粘度が低下して水性インキが吐出されるようなした、ボールペン用水性インキに関する。
近年、インキ収容管に直接、剪弾減粘性の水性インキを充填したボールペンが知られている。この剪弾減粘性の水性インキは、粘度調整剤を使用して、水性インキに適切な剪断減粘性を付与し、非筆記時には比較的高粘度としてペン先からのインキ漏れを抑制し、筆記時には回転するボールの剪断応力によって粘度を低下させて滑らかに吐出するものである。このような、水性インキに剪断減粘性を付与する粘度調節剤として、種々の多糖類を用いることが提案されている。その一例として、特開昭59−74175号公報(特許文献1参照)には、キサンタンガムが、特開平4−214782号公報(特許文献2参照)には、ウエランガムが、特開平6−88050号公報(特許文献3参照)にはサクシノグルカンが、それぞれ開示されている。
特開昭59−74175号公報(第1頁、特許請求の範囲) 特開平4−214782号公報(第3頁第3欄5行) 特開平6−88050号公報(第2頁第1欄41行〜46行)
上記特許文献1〜3に記載の発明に開示されている水性インキは、静置状態でのインキ粘度が高いためインキ漏れや顔料の沈降抑制等に効果的であり、更にボールの回転による剪断応力で粘度が低くなるので吐出が得られるものである。ボールペンチップからのインキ吐出は、ボールと、このボールを回転自在に抱持するボールホルダーの隙間よりなされ、ボールに付着した水性インキが紙などの被筆記面に転写すると共に、筆跡の幅方向で見ると両脇部分より流出するものとがあるが、筆跡の中心部分ではボールに付着した水性インキが転写することによるので、筆記方向が変わった場合など、ボールの水性インキが付着していない部分が紙面と接触する場合もあり、筆跡の中心部分に水性インキが無い「中抜け」と呼ばれる不具合となることがあった。上記の特許文献に記載の発明に開示されている水性インキは、筆記時にボールペンチップから吐出されて被筆記面上に乗った状態ではボールの回転による剪断応力が除去された状態であるので、静置時の粘度である元の流動し難い状態である高い粘度に復元する。このような高粘度となった水性インキの筆跡においては、上述の「中抜け」が発生しても、筆跡の両脇の水性インキが中心部分に流動、浸透していき難く、「中抜け」状態の筆跡が維持されてしまうものであった。この現象は、インキの浸透がない表面をコートされたアート紙の様な紙において特に顕著であった。
本発明は、25℃における、剪断速度0.35s−1の粘度(初期粘度)を測定した後、剪断速度を35s−1まで上げて5分間維持してから、剪断速度を0.35s−1に戻して5分間維持した時の粘度(剪断後粘度)を測定したとき、前記剪断後粘度が前記初期粘度に対して80%以下の値であるボールペン用水性インキを要旨とするものである。
本発明のボールペン用インキは、筆記前の静置時におけるペン先からのインキ漏れを防止するような高粘度の水性インキとしても、筆記時の剪断応力によって低下した水性インキの粘度が維持されるため、筆跡の範囲内で水性インキの吐出されない部分が発生しても、その流動性にてカバーされ中抜けのない綺麗な線を筆記することができる。
また、剪断速度を35s−1まで上げて5分間維持してから、剪断速度を0.35s−1に戻して5分間維持した時の粘度を8000mPa・s以下とすることにて、より中抜けの発生が抑制された水性インキとすることができる。
本発明のボールペン用水性インキは、被筆記時では高粘度で、中空パイプなどのインキ収容部にて、繊維集束体などのインキ吸蔵部材によらずに流動し難い状態を維持し、水性インキが漏れ出さず、筆記時にはボールの回転による剪断力にてペン先部分の水性インキの粘度が低下し水性インキが吐出されるものである。本発明の水性インキを使用するボールペンとしては、ペン先としてのボールペンチップは、タングステンカーバイドやシリコンカーバイドなどからなる筆記部材であるボールと、このボールを貫通孔内に、先端開口部より一部臨出した状態で回転自在に抱持する、ステンレスや洋白などによるボールホルダーとからなり、直接若しくは継ぎ手部材を介して中空パイプ状のインキ収容部に接続され、ボールホルダーの貫通孔にインキ接続されてボールペン本体が構成される。本発明の水性インキはインキ収容部では高粘度状態であるので、漏れ難いものであるが、落下衝撃などを考慮して水性インキと任意に相溶しない、ポリブテンなどをゲル化した粘稠性物質をインキの界面部分に接触して配置して、水性インキの後退防止や、インキ消費に伴って移動するインキ界面よりインキ収容部の内壁に残存して付着した水性インキをかきとらせてもよい。
本発明のボールペン用水性インキに使用される着色剤としては、従来公知の酸性染料、塩基性染料、直接染料といった染料や顔料を使用することができる。
染料の具体例として、酸性染料としては、C.I.アシッドブラック1、同2、同24、同26、同31、同52、同107、同109、同110、同119、同154、C.I.アシッドイエロー1、同7、同17、同19、同23、同25、同29、同38、同42、同49、同61、同72、同78、同110、同127、同135、同141、同142、C.I.アシッドレッド8、同9、同14、同18、同26、同27、同35、同37、同51、同52、同57、同82、同83、同87、同92、同94、同111、同129、同131、同138、同186、同249、同254、同265、同276、C.I.アシッドバイオレット15、同17、同49、C.I.アシッドブルー1、同7、同9、同15、同22、同23、同25、同40、同41、同43、同62、同78、同83、同90、同93、同100、同103、同104、同112、同113、同158、C.I.アシッドグリーン3、同9、同16、同25、同27、C.I.アシッドオレンジ56、塩基性染料としては、C.I.ベーシックイェロー1、同2、C.I.ベーシックオレンジ14、C.I.ベーシックレッド1、同9、同12、C.I.ベーシックヴァイオレット1、同3、同10、同14、C.I.ベーシックブルー1、同5、同7、同9、同26、C.I.ベーシックグリーン1、同4、C.I.ベーシックブラウン1、直接染料としては、C.I.ダイレクトブラック17、同19、同22、同32、同38、同51、同71、C.I.ダイレクトイエロー4、同26、同44、同50、C.I.ダイレクトレッド1、同4、同23、同31、同37、同39、同75、同80、同81、同83、同225、同226、同227、C.I.ダイレクトブルー1、同15、同41、同71、同86、同87、同106、同108、同199等が挙げられる。
顔料の具体例としては、ファーネストブラック、コンタクトブラック、サーマルブラック、アセチレンブラック等のカーボンブラック、黒色酸化鉄、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、群青、紺青、コバルトブルー、チタンイエロー、ターコイズ、モリブデートオレンジ、酸化チタン等の無機顔料、C.I.PIGMENT RED2、同3、同5、同17、同22、同38、同41、同48:2、同48:3、同49、同50:1、同53:1、同57:1、同58:2、同60、同63:1、同63:2、同64:1、同88、同112、同122、同123、同144、同146、同149、同166、同168、同170、同176、同177、同178、同179、同180、同185、同190、同194同206、同207、同209、同216、同245、C.I.PIGMENT ORANGE 5、同10、同13、同16、同36、同40、同43、C.I.PIGMENTVIOLET 19、同23、同31、同33、同36、同38、同50、C.I.PIGMENT BLUE 2、同15、同15:1、同15:2、同15:3、同15:4、同15:5、同16、同17、同22、同25、同60、同66、C.I.PIGMENTBROWN 25、同26、C.I.PIGMENTYELLOW 1、同3、同12、同13、同24、同93、同94、同95、同97、同99、同108、同109、同110、同117、同120、同139、同153、同166、同167、同173C.I.PIGMENT GREEN 7、同10、同36等の有機顔料のほかに、アルミニウム粉末、真鍮粉末などの金属粉顔料や、蛍光顔料、雲母系顔料、ガラス粉系顔料などが挙げられる。これらは、1種もしくは2種以上混合して用いることが出来る。
また、顔料インキ製造上有利なことから、顔料を水性媒体に分散した分散顔料の水性インキ組成物ベースを用いることもできる。具体的には、富士色素(株)製のFuji.SPシリーズ、山陽色素(株)製のEmacolシリーズ、Sandyeシリーズ、オリエント化学工業(株)製のMicroPigmoシリーズ、MicroJetシリーズ、東洋インキ(株)製のRio、Fastシリーズ、EM Colorシリーズ(以上、無機、有機顔料の分散体)、日本蛍光化学(株)製のNKWシリーズ、東洋ソーダ(株)製のコスモカラーシリーズ、シンロイヒ(株)製のシンロイヒ・カラーベースシリーズ(以上、蛍光顔料の分散体)等が挙げられる。これらは1種もしくは2種以上混合して用いることが出来る。
尚、上記顔料、分散顔料、染料は混合して使用することもできる。
着色剤の媒体としては、水は主溶剤として用いる。
主溶剤である水の他に、ペン先でのインキ乾燥防止、低温環境下でのインキの凍結防止などの目的で、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ヘキシレングリコール、1,3−ブチレングリコール、チオジエチレングリコール、グリセリン等のグリコール類やエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のグリコールエーテル類や、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、トリエタノールアミン等の水溶性有機溶剤を使用することが好ましい。これらの水溶性有機溶剤は、単独或は混合して使用することができる。その使用量はボールペン用水性インキ全量に対して10重量%以上60重量%以下が好ましい。
本発明のボールペン用水性インキは、静置時に高粘度で、剪断力が付与された際には低粘度となる、所謂剪断減粘性の水性インキであるが、このような剪断減粘性は粘度調整剤を使用することにて付与される。
粘度調整剤としては、多糖類を使用することができ、少量添加で高粘度となる分子量の大きな高分子が望ましく、特に平均分子量が1×10以上1×1010以下である多糖類は剪断減粘性が大きく好適である。
このような多糖類を使用した水性インキは、50℃以上の恒温室中で所定期間熱掛け処置すると、溶媒である水が分子鎖の中に溶解して分子鎖を膨潤させ、水と会合し新たな網目構造を形成する。そのため、多糖類の添加が少量でも、筆記前の静置時におけるインキ漏れを十分防ぐ程度にインキ粘度を上昇させることができる。また、筆記時にボールの回転による剪断応力が該ボールペン用水性インキにかかると、多糖類と水の会合した網目構造が破壊され、インキ粘度が低下することによって滑らかに水性インキを吐出させることができる。さらに、上記網目構造は高温状態において形成が促進されたものであり、一度破壊された網目構造は室温では再形成するのに時間を要するため、吐出後の水性インキは直ぐには筆記前の粘度には戻らず低粘度を維持するので中抜けのない筆跡とすることができる。
多糖類の具体例としては、微生物由来の酸性多糖類であるキサンタンガム(日清製油(株)製)やアルカシーガム(伯東(株)製)が挙げられる。
キサンタンガムは、天然物由来であるためそのモル比等を一つのものとして確定することは困難だが、例えば、グルコース2個、マンノース2個、グルクロン酸1個を構成単位とする結合ブロックの反復よりなる高分子量の多糖類である。特に水素結合により物理的に架橋し、高次構造をもたせたキサンタンガムが有効である。
アルカシーガムも同様に、天然物由来であるためそのモル比等を一つのものとして確定することは困難だが、例えば、高分子成分と低分子成分を約7:1で含む混合物であり、その主成分である高分子成分が、グルコース、グルクロン酸、フコース、ラムノースを2:1:1:1のモル比で含むユニットから構成された酸性多糖類である。
そして、本発明における多糖類の使用量は、上記熱掛け処置を考慮した場合、ボールペン用水性インキ全量に対して0.10重量%以上0.40重量%以下が好ましい。0.10重量%未満では、インキ粘度が低すぎて、水性インキが漏れる傾向となる。一方、0.40重量%を越えた場合、粘度が高くなり過ぎるため、中抜けする傾向がある。特に、多糖類がアルカシーガムの場合は0.15重量%以上0.25重量%以下、多糖類がキサンタンガムの場合は0.2重量%以上0.4重量%以下の範囲が特に好適である。
多糖類の分子鎖には多く水酸基があり、分子鎖同士が水素結合により強固に結合している。そのため、該多糖類は水に対する溶解性が悪くなっているので、該多糖類の水に対する溶解性をあげてボールペン用水性インキに剪断減粘性をより醸し出すためには、80℃や90℃といった高温で溶解させるか、或いは高剪断力を有する機械を用いて溶解することが有効である。但し、高剪断力すぎると分子鎖が切断され逆効果となってしまう場合がある。
上記成分以外、従来の、ボールペン用水性インキに使用されている種々の添加剤を使用することができる。
尿素、エチレン尿素、チオ尿素などの湿潤剤や、ベンゾチアゾリン系、オマジン系などの防腐剤、ベンゾトリアゾールなどの防錆剤、顔料を被筆記面に定着させるためにスチレン−アクリル共重合体やそのアルカリ塩、酢酸ビニル系やアクリル系やスチレン−アクリル系の樹脂等のエマルジョン、水酸化ナトリウムや2,2−アミノメチル−1,3−プロパンジオール、ジエタノールアミン等のpH調整剤、シリコーン系エマルジョン等の消泡剤等といった種々の添加剤を必要に応じて使用することもできる。
本発明のボールペン用水性インキを製造するに際しては、従来知られている種々の方法が採用できる。
例えば高剪断力を有するヘンシェルミキサー等の撹拌機に水と多糖類を入れ撹拌溶解した後、ボールミル、ビーズミル、ロールミル等の分散機により分散した顔料やその他残りの成分を入れ、更にホモジナイザーやヘンシェルミキサー等で混合撹拌することにより容易に得られる。脱泡機による泡の除去や濾過機による粗大物の濾過等を必要に応じて行った後、密閉容器に得られたインキを入れ50℃〜60℃の恒温槽で熱掛け処置をすることにより得られる。
各実施例、比較例のボールペン用水性インキを以下のとおり作成した。粘度は粘度計RB−80L STロータ(東機産業(株)製)により測定した(25℃)。回転数1rpm(剪断速度0.35s−1)で5分間維持したときの粘度を測定(初期粘度)し、連続して回転数を100rpm(剪断速度35s−1)まで上げ、剪断速度35s−1の状態を5分間維持した後、回転数を1rpm(剪断速度0.35s−1)に戻し、回転数1rpmの状態で5分間維持したときの粘度(剪断後粘度)を測定した。
(増粘剤溶液A)
イオン交換水 73.5重量部
エチレングリコール 25.0重量部
プロクセルGXL 0.5重量部
アルカシーガム(多糖類、伯東(株)製) 1.0重量部
上記成分をヘンシェルミキサーに入れ、2800rpmにて60分間攪拌し、アルカシーガムの1%溶液を得た。
(増粘剤溶液B)
イオン交換水 69.5重量部
エチレングリコール 25.0重量部
プロクセルGXL 0.5重量部
ノムコートZ(キサンタンガム、多糖類、日清製油(株)製) 5.0重量部
上記成分をヘンシェルミキサーに入れ、1400rpmにて60分間攪拌し、キサンタンガムの5%溶液を得た。
(実施例1)
イオン交換水 29.8重量部
エチレングリコール 9.0重量部
グリセリン 14.0重量部
ベンゾトリアゾール 0.4重量部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.1重量部
フォスファノールRB410(ポリオキシエチレンオレイルエーテルリン酸、東邦化学
工業(株)製)のナトリウム塩20%水溶液 5.0重量部
ジョンクリルJ734(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 1.0重量部
増粘剤溶液A 16.0重量部
FUJI SP BLACK 8970(冨士色素(株)製) 25.0重量部
ジエタノールアミン 0.4重量部
上記成分をヘンシェルミキサーに入れ、1400rpmで30分攪拌後、回転数を2800rpmにして更に30分攪拌する。取り出し後、濾過、脱泡を行い、ステンレス製密閉容器に20kg入れ、60℃恒温室に1日放置して熱掛け処置し、初期粘度9200mPa・s、剪断後粘度6400mPa・s(初期粘度に対して約70%)のボールペン用水性インキを得た。
(実施例2)
イオン交換水 24.7重量部
プロピレングリコール 10.0重量部
グリセリン 15.0重量部
ベンゾトリアゾール 0.4重量部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.1重量部
サルコシネートOH(オレイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製)のナトリウム塩
20%水溶液 5.0重量部
ジョンクリルJ45(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー(株)
製) 1.0重量部
増粘剤溶液A 18.0重量部
FUJI SP BLACK 8970(冨士色素(株)製) 25.0重量部
トリエタノールアミン 0.8重量部
上記成分中、増粘剤溶液AとFUJI SP BLACK 8970をヘンシェルミキサーに入れ、1400rpmで20分攪拌後、残りの成分を入れ、回転数を2800rpmにして30分攪拌する。取り出し後、濾過、脱泡を行い、ステンレス製密閉容器に20kg入れ、60℃恒温室に1日放置して熱掛け処置し、初期粘度10000mPa・s、剪断後粘度6900mPa・s(初期粘度に対して約69%)のボールペン用水性インキを得た。
(実施例3)
イオン交換水 40.7重量部
エチレングリコール 8.0重量部
グリセリン 12.0重量部
ベンゾトリアゾール 0.4重量部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.1重量部
サルコシネートOH(オレイルサルコシン、日光ケミカルズ(株)製)のナトリウム塩
20%水溶液 5.0重量部
ジョンクリルJ45(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー(株)
製) 1.0重量部
増粘剤溶液B 7.0重量部
FUJI SP BLACK 8970(冨士色素(株)製) 25.0重量部
トリエタノールアミン 0.8重量部
上記成分をヘンシェルミキサーに入れ、回転数を1400rpmにして60分攪拌する。取り出し後、濾過、脱泡を行い、ステンレス製密閉容器に20kg入れ、60℃恒温室に1日放置して熱掛け処置し、初期粘度9700mPa・s、剪断後粘度7600mPa・s(初期粘度に対して約78%)のボールペン用水性インキを得た。
(実施例4)
実施例1において、60℃恒温室に1日放置して熱掛け処置を行う工程を、50℃恒温室に1日放置して熱掛け処置を行う工程に変えた以外は、実施例1と同様になして、初期粘度8000mPa・s、剪断後粘度5500mPa・s(初期粘度に対して約69%)のボールペン用水性インキを得た。
(比較例1)
実施例1において、60℃恒温室に1日放置して熱掛け処置を行う工程を、室温(25℃)で一日放置する工程に変えた以外は、実施例1と同様になして、初期粘度4800mPa・s、剪断後粘度4500mPa・s(初期粘度に対して約94%)のボールペン用水性インキを得た。
(比較例2)
実施例2において、60℃恒温室に1日放置して熱掛け処置を行う工程を、室温(25℃)で一日放置する工程に変えた以外は、実施例2と同様になして、初期粘度5800mPa・s、剪断後粘度5300mPa・s(初期粘度に対して約91%)のボールペン用水性インキを得た。
(比較例3)
イオン交換水 32.8重量部
エチレングリコール 9.0重量部
グリセリン 14.0重量部
ベンゾトリアゾール 0.4重量部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.1重量部
フォスファノールRB410(P.O.Eオレイルエーテルリン酸、東邦化学工業(株)
製)のナトリウム塩20%水溶液 5.0重量部
ジョンクリルJ734(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 1.0重量部
増粘剤溶液A 13.0重量部
FUJI SP BLACK 8970(冨士色素(株)製) 25.0重量部
ジエタノールアミン 0.4重量部
上記成分をヘンシェルミキサーに入れ、1400rpmで30分攪拌後、回転数を2800rpmにして更に30分攪拌する。取り出し後、濾過、脱泡を行い、ステンレス製密閉容器に20kg入れ、60℃恒温室に1日放置して熱掛け処置し、初期粘度6200mPa・s、剪断後粘度5300mPa・s(初期粘度に対して約85%)のボールペン用水性インキを得た。
(比較例4)
イオン交換水 29.8重量部
エチレングリコール 9.0重量部
グリセリン 14.0重量部
ベンゾトリアゾール 0.4重量部
TSA739(消泡剤、シリコーンエマルジョン、GE東芝シリコーン(株)製)
0.1重量部
フォスファノールRB410(P.O.Eオレイルエーテルリン酸、東邦化学工業(株)
製)のナトリウム塩20%水溶液 5.0重量部
ジョンクリルJ734(スチレン・アクリル系樹脂エマルジョン、ジョンソンポリマー
(株)製) 1.0重量部
増粘剤溶液A 23.0重量部
FUJI SP BLACK 8970(冨士色素(株)製) 25.0重量部
ジエタノールアミン 0.4重量部
上記成分をヘンシェルミキサーに入れ、1400rpmで30分攪拌後、回転数を2800rpmにして更に30分攪拌する。取り出し後、濾過、脱泡を行い、室温(25℃)に1日放置して、初期粘度12000mPa・s、剪断後粘度10800mPa・s(初期粘度に対して約90%)のボールペン用水性インキを得た。
(比較例5)
比較例4において、室温(25℃)で一日放置する工程を、60℃恒温室に1日放置して熱掛け処置を行う工程に変えた以外は、初期粘度21000mPa・s、剪断後粘度17400mPa・s(初期粘度に対して約83%)のボールペン用水性インキを得た。
(比較例6)
実施例1において、60℃恒温室に1日放置して熱掛け処置を行う工程を、45℃恒温室に30日放置して熱掛け処置を行う工程に変えた以外は、実施例1と同様になして、初期粘度5500mPa・s、剪断後粘度4800mPa・s(初期粘度に対して約87%)のボールペン用水性インキを得た。
ぺんてる(株)製のハイブリッドK105のインキ収容管をボールペンチップホルダーを介して、直径0.5mmのボールからなるボールペンチップに接続し、実施例1〜4及び比較例1〜6で得たボールペン用水性インキを上記インキ収容管に充填して、インキ界面に上記K105に使用されている逆流防止体組成物を層状に配置した後に、ペン先が外側を向くように遠心処理を施し脱泡して得た試験用ボールペンを用いて、下記の試験を行った。試験結果を表1に示す。
(中抜け試験)
自転式連続螺旋筆記試験機(MODEL TS−4C−20、精機工業研究所製)にて、筆記速度4m/分、筆記角度70°、筆記荷重100gの条件で高級ダルアートA(アート紙、三菱製紙製)にて試験用ボールペンを回転させながら10m螺旋筆記し、目視にて中抜けしている部分の距離を測定した。
(速書き性試験)
自転式連続螺旋筆記試験機(MODEL TS−4C−20、精機工業研究所製)にて、筆記速度6m/分、筆記角度70°、筆記荷重100gの条件で(旧JIS P3201に規定する筆記用紙A;化学パルプ100%を原料に抄造された上質紙、坪量範囲40〜157(g/m)、白色度75.0%以上)に100m筆記し、筆記線が途切れた部分を数えた。
(インキ漏れ試験)
室温25℃の環境下でボールペンチップの先端をキャップしない状態で、下向きにして中に浮かせた状態で固定し、1時間放置した後、ボールペンチップ先端の外に水性インキが出てきているか目視確認した。
Figure 2007031595

Claims (4)

  1. 25℃における、剪断速度0.35s−1の粘度(初期粘度)を測定した後、剪断速度を35s−1まで上げて5分間維持してから、剪断速度を0.35s−1に戻して5分間維持した時の粘度(剪断後粘度)を測定したとき、前記剪断後粘度が前記初期粘度に対して80%以下の値であるボールペン用水性インキ。
  2. 前記剪断後粘度が8000mPa・s以下である請求項1記載のボールペン用水性インキ。
  3. 少なくとも水と多糖類と着色剤を含有している請求項1または請求項2に記載のボールペン用水性インキ。
  4. 50℃以上の温度で熱掛け処置を行う請求項1乃至請求項3記載のボールペン用水性インキの製造方法。
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