JP4552445B2 - インクジェット記録装置および記録ヘッドユニットの製造方法 - Google Patents

インクジェット記録装置および記録ヘッドユニットの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、インクジェット記録装置および記録ヘッドユニットの製造方法に関し、特に、フレキシブル配線基板を記録ヘッドに接合するための接合構造およびそのフレキシブル配線基板を記録ヘッドに接合して記録ヘッドユニットを製造する製造方法に関するものである。
実開平2−17336号公報に開示されているように、インク滴を吐出するために駆動される圧電素子を備える記録ヘッドと、その圧電素子と電気的に接続されるパターン銅箔(以後、「配線パターン」と称す)が形成されたフレキシブル配線基板とが接合された記録ヘッドユニットが知られている。このフレキシブル配線基板と記録ヘッドとの接合は、フレキシブル配線基板の各圧電素子に対応する位置に形成された予備はんだをはんだごてで熱溶融して行われる。また、特開平7−108681号公報には、積層圧電素子の上面に、外部共通電極、複数の外部選択電極が形成され、FPC(フレキシブルプリントケーブル)に共通電極パタン、複数の選択電極パタンが形成され、圧電素子の電極と対応するFPCの電極パタンとが熱圧着により、FPCの電極パタンに予め施されたはんだメッキを溶融して接合されることが開示されている。特開2003−145758号公報には、アクチュエータプレートとアルミナ基板との間に、異方導電性膜が介在され、圧力を加えることによりアクチュエータプレートの入力電極とアルミナ基板と出力電極とが異方導電性膜中の導電粒子により電気的に導通されることが記載されている。
実開平2−17336号公報 特開平7−108681号公報 特開2003−145758号公報
近年、記録の高解像度化のために、多数のノズルに信号を入力する電極が高密度化されており、特許文献1,2のように、はんだを溶融させるものでは、予め施されたはんだの高さが不均一であると、同時に多数の電極に対して熱と圧力を加えたとき、接合不良が生じたり、はんだがはみ出して短絡するなどのことがあって、製造の歩留まりが悪くなる。
また、共通電極には、全ノズルに対する電流が集中するため、ノズル数が多くなるほど大電流に対応する必要があり、特許文献3のように異方導電性膜を用いるものでは、電気的な接触部が小さく、信頼性に劣る問題があった。
本発明は、上述した問題を解決するためになされたものであり、フレキシブル配線基板と記録ヘッドとを接合する際の作業効率を向上すると共に電極の接合不良や短絡が生じることが少なく、また多数のノズルに対する大電流にも対応することができるインクジェット記録装置および記録ヘッドユニットの製造方法を提供する。
この目的を達成するために請求項1記載のインクジェット記録装置は、記録媒体に記録を行うためにインクを吐出する複数のノズルと、その複数のノズルから個別にインクを吐出させるための駆動信号を入力する複数の個別電極と、その個別電極に対して共通の電極となる1又は複数の共通電極とを有する記録ヘッドと、前記個別電極とそれぞれ電気的に接続される個別配線パターンおよび前記共通電極とそれぞれ電気的に接続される共通配線パターンが形成された可撓性を有するフレキシブル配線基板とを備えており、前記フレキシブル配線基板の共通配線パターンにおいて前記共通電極に対応する位置に前記記録ヘッド側に突起して形成され、熱により溶融され押圧されることにより前記共通電極とその共通電極に対応する共通配線パターンとの間を互いに電気的に接続する共通バンプと、前記フレキシブル配線基板と記録ヘッドとの間に複数の個別電極にわたって配設され、押圧されることにより前記個別電極とその個別電極に対応する個別配線パターンとの間を互いに電気的に接続する異方導電性部材とを備えている。
請求項2記載のインクジェット記録装置は、請求項1記載のインクジェット記録装置において、前記フレキシブル配線基板は、前記個別配線パターンにおいて前記個別電極に対応する位置に前記記録ヘッド側に突起して形成された個別バンプを備えており、前記異方導電性部材は、前記個別電極とその個別電極に対応する個別バンプとの間で押圧されることによりその両者を互いに電気的に接続するものである。
請求項3記載のインクジェット記録装置は、請求項2記載のインクジェット記録装置において、前記共通バンプと個別バンプとは、略同形状に形成されている。
請求項4記載のインクジェット記録装置は、請求項1記載のインクジェット記録装置において、前記フレキシブル配線基板は、前記記録ヘッド側となる面に少なくとも前記個別配線パターンを覆う絶縁シートと、その絶縁シートの前記個別電極に対応する位置に前記個別配線パターンを露出する露出口とを備えており、前記異方導電性部材は、押圧されることにより前記露出口に入って前記個別電極とその個別電極に対応する個別配線パターンとの間を互いに電気的に接続するものである。
請求項5記載のインクジェット記録装置は、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記複数の個別電極は複数の列状に配列され、前記異方導電性部材は、絶縁性を有するフィルム状の絶縁性接着部材と、その絶縁性接着部材内部に内在する導電性を有する複数の導電性粒子とを備えており、その異方導電性部材は、前記列状に配列された複数の個別電極またはそれに対応する部分の個別配線パターンを覆う大きさに構成されている。
請求項6記載のインクジェット記録装置は、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置において、前記複数の個別電極は複数の列状に配列され、前記異方導電性部材は、絶縁性を有するペースト状の絶縁性接着部材と、その絶縁性接着部材内部に内在する導電性を有する導電性粒子とを備えており、その異方導電性部材は、前記列状に配列された複数の個別電極またはそれに対応する部分の個別配線パターンを覆って塗布されるものである。
請求項7記載のインクジェット記録装置は、請求項5又は6に記載のインクジェット記録装置において、前記共通電極は、前記列状に配列された個別電極の外縁に沿って複数配設されている。
請求項8記載の記録ヘッドユニットの製造方法は、記録媒体に記録を行うためにインクを吐出する複数のノズルと、その複数のノズルから個別にインクを吐出させるための駆動信号を入力する複数の個別電極と、その個別電極に対して共通の電極となる1又は複数の共通電極とを有する記録ヘッドと、前記個別電極とそれぞれ電気的に接続される個別配線パターンおよび前記共通電極とそれぞれ電気的に接続される共通配線パターンが形成された可撓性を有するフレキシブル配線基板とを備えており、前記フレキシブル配線基板の共通配線パターンにおいて前記共通電極に対応する位置に前記記録ヘッド側に突起した共通バンプを形成するバンプ形成工程と、前記フレキシブル配線基板と記録ヘッドとの間に複数の個別電極にわたって異方導電性部材を配設すると共に、前記共通電極に前記共通バンプが対応するよう前記フレキシブル配線基板を前記記録ヘッドに重ね合わせる工程と、前記共通バンプを熱により溶融し、押圧することにより前記共通電極とその共通電極に対応する共通配線パターンとの間を互いに電気的に接続する第1接合工程と、前記異方導電性部材を押圧することにより前記個別電極とその個別電極に対応した個別配線パターンとの間を互いに電気的に接続する第2接合工程とを備えている。
請求項9記載の記録ヘッドユニットの製造方法は、請求項8記載の記録ヘッドユニットの製造方法において、前記フレキシブル配線基板に、前記個別配線パターンの前記個別電極に対応する位置に前記記録ヘッド側に突起した個別バンプを形成する工程をさらに備えており、前記第2接合工程は、前記異方導電性部材が押圧されることにより前記個別電極とその個別電極に対応する個別バンプとの間を互いに電気的に導通するものである。
請求項10記載の記録ヘッドユニットの製造方法は、請求項9記載の記録ヘッドユニットの製造方法において、前記共通バンプと個別バンプとは、略同形状に形成されている。
請求項11記載の記録ヘッドユニットの製造方法は、請求項8記載の記録ヘッドユニットの製造方法において、前記フレキシブル配線基板は、前記記録ヘッド側となる面に少なくとも前記個別配線パターンを覆う絶縁シートと、その絶縁シートの前記個別電極に対応する位置に前記個別配線パターンを露出する露出口とを備えており、前記第2接合工程は、前記異方導電性部材が押圧されることにより前記露出口に入って前記個別電極とその個別電極に対応する個別配線パターンとの間を互いに電気的に導通するものである。
請求項12記載の記録ヘッドユニットの製造方法は、請求項8から11のいずれかに記載の記録ヘッドユニットの製造方法において、前記第1接合工程と第2接合工程とは、同時に行われる工程である。
請求項13記載の記録ヘッドユニットの製造方法は、請求項8から11のいずれかに記載の記録ヘッドユニットの製造方法において、前記第1接合工程は、前記共通バンプを溶融可能な熱が供給されて接合が行われ、前記第2接合工程は、前記異方導電性部材を溶融可能な熱が供給されて接合が行われるのもであり、前記第1接合工程と第2接合工程との加熱温度の制御は、別々に行われる。
請求項14記載の記録ヘッドユニットの製造方法は、請求項8から13のいずれかに記載の記録ヘッドユニットの製造方法において、前記複数の個別電極は複数の列状に配列され、前記異方導電性部材は、絶縁性を有するフィルム状の絶縁性接着部材と、その絶縁性接着部材内部に内在する導電性を有する複数の導電性粒子とを備えており、その異方導電性部材は、前記列状に配列された複数の個別電極をまたはそれに対応する部分の個別配線パターン覆う大きさに構成されている。
請求項15記載の記録ヘッドユニットの製造方法は、請求項8から13のいずれかに記載の記録ヘッドユニットの製造方法において、前記複数の個別電極は複数の列状に配列され、前記異方導電性部材は、絶縁性を有するペースト状の絶縁性接着部材と、その絶縁性接着部材内部に内在する導電性を有する導電性粒子とを備えており、その異方導電性部材は、前記重ね合わせる工程において前記列状に配列された複数の個別電極またはそれに対応する部分の個別配線パターンを覆って塗布されるものである。
請求項16記載の記録ヘッドユニットの製造方法は、請求項14又は15に記載の記録ヘッドユニットの製造方法において、前記共通電極は、前記列状に配列された個別電極の外縁に沿って複数配設されている。
請求項1記載のインクジェット記録装置によれば、フレキシブル配線基板の共通配線パターンの共通電極に対応する位置には、熱により溶融され押圧されることにより共通電極とその共通電極に対応する共通配線パターンとの間を互いに電気的に接続する共通バンプが記録ヘッド側に突起して形成されている。また、フレキシブル配線基板と記録ヘッドとの間には、押圧されることにより個別電極とその個別電極に対応する個別配線パターンとの間を互いに電気的に接続する異方導電性部材が複数の個別電極にわたって配設されている。よって、記録ヘッドの個別電極が高密度に配置されても、従来のはんだバンプのように高さの不均一による接合不良や、溶融して拡がることによる隣接個別電極間での短絡が少なく、複数の個別電極に対して信頼性の高い電気的な接続を行うことができる。
また、共通電極とその共通電極に対応する共通配線パターンとの接続は、共通バンプの溶融により行われており、共通電極は、複数の個別電極に対応する共通の電極であるため電流が集中するが、接合面積が十分に確保され、大電流に対して信頼性の高い接続を行うことができるという効果もある。
請求項2記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、フレキシブル配線基板は、個別配線パターンにおいて個別電極に対応する位置に記録ヘッド側に突起して形成された個別バンプを備えており、異方導電性部材は、個別電極とその個別電極に対応する個別バンプとの間で押圧されることによりその両者を互いに電気的に接続するものである。よって、記録ヘッド側に突起した個別バンプを介して両者が互いに電気的に導通するので、両者の電気的な接続性を向上することができ、また、個別バンプの高さが不均一であったとしても両者を確実に接続することができる。したがって、接合不良などの生産不良品の発生を防止し、生産の歩留まりを向上することができるという効果がある。
請求項3記載のインクジェット記録装置によれば、請求項2記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、共通バンプと個別バンプとは、略同形状に形成されているので、フレキシブル配線基板に共通バンプを形成する作業と個別バンプを形成する作業とを共通化することができ、作業効率を向上することができるという効果がある。
請求項4記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、フレキシブル配線基板は、記録ヘッド側となる面に少なくとも個別配線パターンを覆う絶縁シートと、その絶縁シートの個別電極に対応する位置に個別配線パターンを露出する露出口とを備えており、異方導電性部材は、押圧されることにより露出口に入って個別電極とその個別電極に対応する個別配線パターンとの間を互いに電気的に接続するものである。よって、絶縁シートによって各個別配線パターン同士が導通することを防止しつつ、個別電極とその個別電極に対応する個別配線パターンとの間を異方導電性部材を介して確実に接続することができるという効果がある。
請求項5記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、異方導電性部材は、絶縁性を有するフィルム状の絶縁性接着部材と、その絶縁性接着部材内部に内在する導電性を有する複数の導電性粒子とを備え、列状に配列された複数の個別電極またはそれに対応する部分の個別配線パターンを覆う大きさに構成されているので、複数の個別電極とその複数の個別電極に対応する配線パターンとを同時に接続することができると共にフレキシブル配線基板と記録ヘッドとを確実に接着することができ、効率的に接続作業をすることができるという効果がある。
請求項6記載のインクジェット記録装置によれば、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、異方導電性部材は、絶縁性を有するペースト状の絶縁性接着部材と、その絶縁性接着部材内部に内在する導電性を有する導電性粒子とを備え、列状に配列された複数の個別電極またはそれに対応する部分の個別配線パターンを覆って塗布されるので、複数の個別電極とその複数の個別電極に対応する配線パターンとを同時に接続することができると共にフレキシブル配線基板と記録ヘッドとを確実に接着することができ、効率的に接続作業をすることができるという効果がある。
請求項7記載のインクジェット記録装置によれば、請求項5又は6に記載のインクジェット記録装置の奏する効果に加え、共通電極は、列状に配列された個別電極の外縁に沿って複数配設されているので、共通電極および共通配線パターンを電流集中に対応して十分な幅に形成することができ、また、異方導電性部材を配設する位置がまとまるので、配設作業が容易となり作業効率が向上するという効果がある。
請求項8記載の記録ヘッドユニットの製造方法によれば、バンプ形成工程によってフレキシブル配線基板の共通配線パターンにおいて共通電極に対応する位置に記録ヘッド側に突起した共通バンプが形成され、重ね合わせる工程によってフレキシブル配線基板と記録ヘッドとの間に複数の個別電極にわたって異方導電性部材を配設すると共に、共通電極に共通バンプが対応するようフレキシブル配線基板を記録ヘッドに重ね合わせられる。その後、第1接合工程によって共通バンプを熱により溶融し、押圧することにより共通電極とその共通電極に対応する共通配線パターンとの間を互いに電気的に接続し、第2接合工程によって異方導電性部材を押圧することにより個別電極とその個別電極に対応した個別配線パターンとの間を互いに電気的に接続する。よって、記録ヘッドの個別電極が高密度に配置されても、第2の接合工程で、従来のはんだバンプのように高さの不均一による接合不良や、溶融して拡がることによる隣接個別電極間での短絡が少なく、複数の個別電極に対して信頼性の高い電気的な接続を行うことができる。
また、第1接合工程で、共通電極とその共通電極に対応する共通配線パターンとの接続は、共通バンプの溶融により行われており、共通電極は、複数の個別電極に対応する共通の電極であるため電流が集中するが、接合面積が十分に確保され、大電流に対して信頼性の高い接続を行うことができるという効果もある。
請求項9記載の記録ヘッドユニットの製造方法によれば、請求項8記載の記録ヘッドユニットの製造方法の奏する効果に加え、フレキシブル配線基板に、個別配線パターンの個別電極に対応する位置に記録ヘッド側に突起した個別バンプを形成する工程がさらに備えられ、第2接合工程は、異方導電性部材が押圧されることにより個別電極とその個別電極に対応する個別バンプとの間を互いに電気的に導通するものである。よって、記録ヘッド側に突起した個別バンプを介して両者が互いに電気的に導通するので、両者の電気的な接続性を向上することができ、また、個別バンプの高さが不均一であったとしても両者を確実に接続することができる。したがって、接合不良などの生産不良品の発生を防止し、歩留まりを向上することができるという効果がある。
請求項10記載の記録ヘッドユニットの製造方法によれば、請求項9記載の記録ヘッドユニットの製造方法の奏する効果に加え、共通バンプと個別バンプとは、略同形状に形成されているので、共通バンプの形成工程と、個別バンプの形成工程とを共通化して行うことができ、作業効率を向上することができるという効果がある。
請求項11記載の記録ヘッドユニットの製造方法によれば、請求項8記載の記録ヘッドユニットの製造方法の奏する効果に加え、フレキシブル配線基板は、記録ヘッド側となる面に少なくとも個別配線パターンを覆う絶縁シートと、その絶縁シートの個別電極に対応する位置に個別配線パターンを露出する露出口とを備えており、第2接合工程は、異方導電性部材が押圧されることにより露出口に入って個別電極とその個別電極に対応する個別配線パターンとの間を互いに電気的に導通するものである。よって、絶縁シートによって各個別配線パターン同士が導通することを防止しつつ、個別電極とその個別電極に対応する個別配線パターンとの間を異方導電性部材を介して確実に接続することができるという効果がある。
請求項12記載の記録ヘッドユニットの製造方法によれば、請求項8から11のいずれかに記載の記録ヘッドユニットの製造方法の奏する効果に加え、第1接合工程と第2接合工程とは、同時に行われる工程であるので、個別電極とその個別電極に対応する個別配線パターンの接続および共通電極とその共通電極に対応する共通配線パターンとの接続が一度にでき、フレキシブル配線基板と記録ヘッドとの接合を一つの工程で同時に行うことができるという効果がある。
請求項13記載の記録ヘッドユニットの製造方法によれば、請求項8から11のいずれかに記載の記録ヘッドユニットの製造方法の奏する効果に加え、第1接合工程は、共通バンプを溶融可能な熱が供給されて接合が行われ、第2接合工程は、異方導電性部材を溶融可能な熱が供給されて接合が行われるのもであり、第1接合工程と第2接合工程とは、別々に行われる工程である。よって、共通バンプおよび異方導電性部材の溶融特性に応じた熱をそれぞれ供給して接合を行えるので、確実に接合を行うことができるという効果がある。
請求項14記載の記録ヘッドユニットの製造方法によれば、請求項8から13のいずれかに記載の記録ヘッドユニットの製造方法の奏する効果に加え、異方導電性部材は、絶縁性を有するフィルム状の絶縁性接着部材と、その絶縁性接着部材内部に内在する導電性を有する複数の導電性粒子とを備え、列状に配列された複数の個別電極またはそれに対応する部分の個別配線パターンを覆う大きさに構成されているので、複数の個別電極とその複数の個別電極に対応する配線パターンとを同時に接続することができると共にフレキシブル配線基板と記録ヘッドとを確実に接着することができ、効率的に接続作業をすることができるという効果がある。
請求項15記載の記録ヘッドユニットの製造方法によれば、請求項8から13のいずれかに記載の記録ヘッドユニットの製造方法の奏する効果に加え、異方導電性部材は、絶縁性を有するペースト状の絶縁性接着部材と、その絶縁性接着部材内部に内在する導電性を有する導電性粒子とを備え、列状に配列された複数の個別電極またはそれに対応する部分の個別配線パターンを覆って塗布されるので、複数の個別電極とその複数の個別電極に対応する配線パターンとを同時に接続することができると共にフレキシブル配線基板と記録ヘッドとを確実に接着することができ、効率的に接続作業をすることができるという効果がある。
請求項16記載の記録ヘッドユニットの製造方法によれば、請求項14又は15に記載の記録ヘッドユニットの製造方法の奏する効果に加え、共通電極は、列状に配列された個別電極の外縁に沿って複数配設されているので、共通電極および共通配線パターンを電流集中に対応して十分な幅に形成することができ、また、異方導電性部材を配設する位置がまとまるので、配設作業が容易となり作業効率が向上するという効果がある。
以下、本発明の好ましい実施例について、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明が適用されるインクジェット記録装置1を示した概略図である。
インクジェット記録装置1は、インクカートリッジ2を着脱可能に装着する装着部3と、インクカートリッジ2からインク供給チューブ4を介して供給されるインクを貯留するインクタンク5と、そのインクタンク5に貯留されたインクを記録媒体6に向けて吐出する記録ヘッド7と、インクタンク5と記録ヘッド7とを備える記録ヘッドユニット8が搭載され直線方向に往復動作するキャリッジ9と、そのキャリッジ9が往復移動するガイドとなるキャリッジ軸10と、記録媒体6を搬送する搬送機構11と、パージ装置12とを備えている。
インクカートリッジ2は、シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等の複数色のカラーインク毎に設けられ、インクジェット記録装置1に装着されてカラー印刷が可能に構成されている。
装着部3は、ベース部3aと、そのベース部3aの両側から立設するガイド部3bとから成り、ガイド部3bに挟まれたベース部3aからは、インクカートリッジ2内に貯留されたインクを抽出する中空状のインク抽出管13と、インクカートリッジ2内に外気を導入する中空状の外気導入管14とが突出して配設されている。
このインク抽出管13の一端側には、インク供給チューブ4が連結され、インク抽出管13は、インク供給チューブ4を介してインクタンク5と連通されている。外気導入管14の一端側には、外気導入チューブ15が連結され、外気導入管14は、外気導入チューブ15を介して外気と連通されている。
パージ装置12は、記録範囲外であって記録ヘッド7に対向するように配置されており、記録ヘッド7のノズル(図示せず)形成面を覆うパージキャップ12aと、パージキャップ12aと連通する廃インクチューブ12bと、廃インクチューブ12bを介してノズル16からインクを吸引するポンプ12cとを備えている。
次に、図2及び図3を参照して、記録ヘッドユニット8の構造を説明する。図2は、記録ヘッドユニット8の断面図であり、図3は、記録ヘッド7a及びフレキシブル配線基板27aの分解斜視図である。なお、記録ヘッド7bは、記録ヘッド7aと同様な構成であるため、記録ヘッド7b及びフレキシブル配線基板7bの分解斜視図は省略する。
記録ヘッドユニット8は、上述したようにインクタンク5及び記録ヘッド7を備えており、そのインクタンク5を内側に配置すると共に記録ヘッド7を支持するヘッドホルダ20と、そのヘッドホルダ20の上部に位置しインクジェット記録装置1の本体側に静置された制御回路とフレキシブルケーブルを介して接続されるプリント基板21とをさらに備えている。
記録ヘッド7は、ヘッドホルダ20の記録媒体6と対向する底部に2個7a,7b支持されている。記録ヘッド7a,7bは、キャリッジ9の往復移動方向(図2の矢印Y方向)に並んで支持されている。なお、図示しないが、記録ヘッド7aの下面には、イエローインク用のノズル及びマゼンタインク用のノズルが、記録ヘッド7bの下面には、ブラックインク用のノズル及びシアンインク用のノズルが形成され、それぞれ2列の千鳥格子状に配列され、この各ノズルからインクが吐出されて記録媒体6に記録が行われる。
インクタンク5は、各インクの色に応じて、ブラックインク用のインクタンク5k、シアンインク用のインクタンク5c、イエローインク用のインクタンク5y及びマゼンタインク用のインクタンク5mから成る。各タンクは、管31k,31c,31y,31mによって記録ヘッド7a,7bの後述するインク供給口30k,30c,30y,30mに接続される。
ヘッドホルダ20は、上下に立ち上がった一対の側壁20bと、その一対の側壁20bと連接される一対の側壁(図示せず)とにより略箱状に形成され、その内部に、記録ヘッド7a,7bが配置される空間22とインクタンク5k,5c,5y,5mが配置される空間23とを区画する底壁20aを有する。
ヘッドホルダ20の開放された下面には、空間22を閉塞すると共に、各ノズルを外部に露出する露出口が形成された閉塞部材24が固着されている。記録ヘッド7a,7bは、底壁20aの下面に接着剤(図示せず)によって固着されている。
各記録ヘッド7a,7bは、それぞれ複数のプレートを積層して形成されるキャビティプレート25a,25bと、プレート型の圧電アクチュエータプレート26a,26bとにより構成されている。キャビティプレート25a,25bは、上面にインク供給口30k,30c,30y,30m(記録ヘッド7aについてのみ図3で図示)を有し、公知のものと同様に、その各インク供給口から延びるマニホールド流路を介して複数の圧力室にインクが分配され、各圧力室から対応する各ノズルに至る構成である。圧電アクチュエータプレート26a,26bは、上記各圧力室と対応する複数の圧力発生手段すなわち圧電変形部を有し、その上面に各圧電変形部に接続され各圧電変形部を駆動し個別にインクを吐出させるための駆動信号が入力される個別電極41k,41c,41y,41m(記録ヘッド7aについてのみ図3で図示)を有する。個別電極41k,41c,41y,41mは、各2列の千鳥格子状に配列されており、その個別電極41k,41cおよび個別電極41y,41mの外縁に沿って、各記録ヘッド7a,7b毎に各圧電変形部に共通のコモン電極となる共通電極42が、複数形成されている。なお、共通電極42は、各個別電極に共通となる電極であるので、その数を1つとするものとしても良い。
図3に示すように、各圧電アクチュエータプレート26a,26bの上面には、可撓性を有するフレキシブル配線基板27a、27bがそれぞれ積層される。フレキシブル配線基板27a,27bは、個別電極41k,41c,41y,41mの列方向に幅を有し、2つの記録ヘッド7a,7bから互いに反対方向であってかつ個別電極の列方向に略直交する方向に延びる。
フレキシブル配線基板27a,27bは、底壁20aに形成される連通路28a,28b(図2参照)を通って上部の空間23に入り、2個の記録ヘッド7a,7bの配列方向両側の側壁20bと略平行にヘッドホルダ20上方に延びて配設されている。そしてフレキシブル配線基板27a,27bの先端の端子部43aは、それぞれヘッドホルダ20の上部に配置されたプリント基板21上のコネクタ32a,32bに接続される。
ICチップ33a,33bは、それぞれフレキシブル配線基板27a,27b上に実装され、各圧電変形部に駆動信号を出力する駆動回路を内装する。
ヒートシンク35a,35bは、ICチップ33a,33bと熱伝導可能に接触してそのICチップ33a,33bが発する熱を外部に放熱するものである。ヒートシンク35a,35bは、図2に示すように、2個の記録ヘッド7a,7bの配列方向両側の側壁20b,20bの内側に、その側壁20b,20bと間隔を置いて平行に配置される側壁部37a,37bと、各側壁部37a,37bの上端を延長して側壁20b,20bの上部を逆U字状に越えヘッドホルダ20の外方に露出する露出部38a,38bとを備えている。
また、ヒートシンク35a,35bの露出部38a,38bの湾曲した部分には、フレキシブル配線基板27a,27bを記録ヘッド7a,7b側からプリント基板21(図2参照)側に通す貫通孔(図示せず)がそれぞれ形成されている。ヒートシンク35a,35bは、底壁20aに突出した2つの取付ボス34によってそれぞれ固着され、ヘッドホルダ20内に取り付けられている。
ここで、図4を参照して、フレキシブル配線基板27a,27bの構造について説明する。図4は、フレキシブル配線基板27aの圧電アクチュエータプレート26a(記録ヘッド7a側)と対向する面を示した図である。なお、フレキシブル配線基板27a,27bは同様に構成されているため、フレキシブル配線基板27bの圧電アクチュエータ26bと対向する面を示した図は省略する。
図4に示すように、フレキシブル配線基板27a,27bの圧電アクチュエータプレート26a,26bと対向する面には、駆動回路を内装するICチップ33a,33bから延びると共に、個別電極41k,41c,41y,41mとそれぞれ電気的に接続される個別配線パターン50と、各共通電極42とそれぞれ電気的に接続される共通配線パターン51とが形成されている。
フレキシブル配線基板27a,27bの個別配線パターン50の各個別電極41k,41c,41y,41mに対応する位置には、圧電アクチュエータプレート26a,26b側に突起した個別バンプ52k,52c,52y,52m(フレキシブル配線基板27aについてのみ図示)が複数形成されており、その複数の個別バンプ52k,52cおよび個別バンプ52y,52mを覆う大きさに構成された異方導電性部材53がそれぞれ配設されている。即ち、異方導電性部材53は、フレキシブル配線基板27a,27bが圧電アクチュエータプレート26a,26bと積層された状態で、各個別電極41k,41cおよび各個別電極41y,41mにわたる位置に配設されている。また、その大きさは、各個別電極41k,41cおよび各個別電極41y,41mを覆う大きさに形成されている。なお、個別配線パターン50は、個別バンプ52k,52c,52y,52mそれぞれに対応して独立して形成されている。
また、フレキシブル配線基板27a,27bの共通配線パターン51の各共通電極42に対応する位置には、圧電アクチュエータプレート26a,26b側に突起した共通バンプ54が形成されている。共通配線パターン51は、フレキシブル配線基板27a,27bの外周に沿って個別配線パターン50よりも広い幅の帯状に形成されている。なお、本第1実施例では、各個別バンプ52k,52c,52y,52mおよび各共通バンプ54は、導電性ろう材、例えば鉛とスズとの合金で構成されたはんだを用いるものとし、その形状は略同形状に形成されている。そのため、各バンプの形成を共通して行うことができ、バンプの形成作業の作業効率を向上することができる。
次に、図5及び図6を参照して、圧電アクチュエータ26a,26bにフレキシブル配線基板27a,27bを接合する第1の実施例の構造およびその接合工程について説明する。図5は、共通電極42に共通バンプ54が接続される様子を示した断面図であり、図5(a)は接続前であり、図5(b)は接続後である。図6は、個別電極と個別バンプとが異方導線性部材53を介して接続される様子を示した断面図であり、図6(a)は接続前であり、図6(b)は接続後である。なお、図6では、全個別電極を41mで、また全個別バンプを52mでそれぞれ代表して示す。
フレキシブル配線基板27a,27bは、電気絶縁材料(例えばポリイミド)で構成された絶縁シート55に、共通配線パターン51及び個別配線パターン50が印刷またはエッチングにより形成され、その配線パターンを覆って電気絶縁材料で構成されたレジストフィルム56が形成された構造である。圧電アクチュエータプレート26a,26bに対向する側の絶縁シート55には、共通電極42及び個別電極41mに対応する位置の共通配線パターン51及び個別配線パターン50を露出させるための露出口57が、レーザ加工またはエッチングにより形成されている。
そして、この露出口57内の、共通配線パターン51及び個別配線パターン50上には、それぞれ共通バンプ54、個別バンプ52mが、絶縁シート55の下面よりも圧電アクチュエータプレート側に突出して形成される。このバンプ形成は、共通配線パターン51及び個別配線パターン50上に公知の印刷法によって行われる。
次に、共通バンプ54および個別バンプ52mが形成されたフレキシブル配線基板27a,27bと圧電アクチュエータプレート26a,26bとの間に、異方導電性部材53が1つの圧電アクチュエータプレート上の全個別電極41mまたは1つのフレキシブル配線基板上の全個別バンプ52mにわたって配設されると共に、共通電極42に共通バンプ54、個別電極41mに個別バンプ52mがそれぞれ対応するようフレキシブル配線基板27a,27bが圧電アクチュエータプレート26a,26bに重ね合わされる。具体的には、異方導電性部材53は、図6(a)のように、フレキシブル配線基板27a,27bの圧電アクチュエータプレート26a,26b側に貼着されるが、圧電アクチュエータプレート26a,26bに貼着されても良い。
異方導電性部材53は、絶縁性と接着性を有するフィルム状の絶縁性接着部材61とその絶縁性接着部材61の内部に内在する導電性を有する複数の導電性粒子62とによって構成されている。
その後、重ね合わされたフレキシブル配線基板27a,27bと圧電アクチュエータプレート26a,26bとに、両者が接近する方向(矢印Z方向)に圧力が加えられると同時に加熱される。すると、図5(b)のように、共通バンプ54が溶融され共通電極42に沿って拡がり接合され、共通電極42とそれに対応する共通配線パターン51との間が互いに電気的に接続される。
また、図6(b)のように、個別電極41mと個別バンプ52mとの間にある余分な絶縁性接着部材61が溶融され両側に流れ出す。これにより、個別バンプ50mと個別電極41mとが導電性粒子62によって互いに接触し電気的に接続される。同時に、絶縁性接着部材61によりフレキシブル配線基板と圧電アクチュエータプレートとが接着される。
なお、フレキシブル配線基板27aを圧電アクチュエータプレート26aに対して押圧するとき、共通バンプ54が溶融される分だけ、個別バンプを押圧する治具の面よりも共通バンプ54を押圧する治具の面の方が突出しているか、あるいは治具のストロークが前者よりも後者の部分において大きく構成される。
以上、説明したように、共通電極42と共通配線パターン51との接続は、その共通電極42に対応して形成された共通バンプ54を熱によって溶融し、押圧することで両者を互いに電気的に接続し、個別電極41k,41c,41y,41mと個別配線パターン50との接続は、その各個別電極41k,41c,41y,41mを覆う位置に配設された異方導電性部材53を押圧することで、両者を互いに電気的に接続することができる。よって、高密度に形成される各個別電極と個別配線パターン50との接合を効率良くかつ接合不良や短絡が少なく行える。また、大電流が流れる共通電極42は、共通バンプ54の溶融によって広い面積で接続されるので、信頼性を確保することができる。
図7は、第2実施例における個別電極41mと個別配線パターン50とが異方導線性部材53を介して接続される様子を示した断面図であり、図7(a)は接続前であり、図7(b)は接続後である。なお、第1実施例と同一の部分には同一の符号を付して、その説明は省略する。
第2実施例のフレキシブル配線基板127a,127bは、絶縁シート155が第1実施例の絶縁シート55に比べて薄く形成されている。その絶縁シート155の各個別電極41k,41c,41y,41mに対応する位置に個別配線パターン50をキャビティプレート26a,26b側に露出する露出口157が形成されている。1つの絶縁シート155の全個別電極41mに対応する位置には、異方導電性部材53が貼着されている。
第2実施例では、フレキシブル配線基板127a,127bには、第1実施例と同様に、共通バンプ54のみが形成される。
第1実施例と同様に、フレキシブル配線基板127a,127bと圧電アクチュエータプレート26a,26bが重ね合わせられ、共通バンプ54の溶融によって共通電極42と共通バンプ54とが接合される。同時に、図7(b)のように、露出口157に対向する異方導電性部材53が個別電極41mに押されて露出口157内に侵入すると共に余分な絶縁性接着部材61が溶融され両側に流れ出す。その結果、個別配線パターン50と個別電極41mとが導電性粒子62によって互いに接触し電気的に接続される。
個別電極パターン50と個別電極41mとが、導電性粒子62を介して接触したとき、図7(b)のように、フレキシブル配線基板127aの下面と圧電アクチュエータプレート26aとの間は、個別電極パターン50と個別電極41mとの間の間隔よりも大きい間隔を置き、異方導電性部材53内の導電性粒子62を介してフレキシブル配線基板127aの下面と圧電アクチュエータプレート26aとが接触しないことが好ましい。なお、個別電極パターン50の下面が電気絶縁性のフィルムで覆われているならば、前者の間隔と後者の間隔はほぼ同じであっても差し支えない。
以上、説明したように、第2実施例によれば、第1実施例と同様に、共通電極42と共通配線パターン51との接続は、共通バンプ54によって行われ、個別電極41k,41c,41y,41mと個別配線パターン50との接続は、異方導電性部材53によって露出口157を介して行われる。よって、第1実施例と同様の効果を奏する。
以上、実施例に基づいて本発明を説明したが、本発明は、上記実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
例えば、上記各実施例では、異方導電性部材53を加熱と同時に押圧するものとしたが、絶縁性接着材61が常温において柔軟なものならば圧力を加えるだけでも良い。
また、共通バンプ54が熱溶融する温度と異方導電性部材53が熱溶融する温度とが異なる場合には、その両者の温度制御は別々に行い、あるいは、両接合工程を別々に行うものとしても良い。
また、上記各実施例では、異方導電性部材53をフィルム状のものを用いるものとしたが、絶縁性接着部材61がペースト状の異方導電性部材を用いるものとしても良い。この場合、異方導電性部材をフレキシブル配線基板27a,27bの個別バンプ52またはキャビティプレート26a,26b側の個別電極41k,41c,41y,41mの内、少なくとも一方を覆って塗布するものとする。
また、上記実施例では、異方導電性部材53を1つの圧電アクチュエータの全個別電極を覆う大きさで形成するものとしたが、少なくとも複数の個別電極を覆う大きさであれば、その大きさは限定されない。
本発明の実施例におけるインクジェット記録装置を示す概略図である。 記録ヘッドユニットの構造を示す断面図である。 記録ヘッド及びフレキシブル配線基板の分解斜視図である。 フレキシブル配線基板の記録ヘッドと対向する面を示した図である。 共通電極に共通バンプが接続される様子を示した断面図であり、図5(a)は接続前であり、図5(b)は接続後である。 第1実施例の個別電極と個別バンプとが異方導線性部材を介して接続される様子を示した断面図であり、図6(a)は接続前であり、図6(b)は接続後である。 第2実施例の個別電極と個別配線パターンとが異方導線性部材を介して接続される様子を示した断面図であり、図7(a)は接続前であり、図7(b)は接続後である。
符号の説明
1 インクジェット記録装置
6 記録媒体
7a,7b 記録ヘッド
26a,26b 圧電アクチュエータプレート
27a,27b フレキシブル配線基板
41k,41c,41y,41m 個別電極
42 共通電極
50 個別配線パターン
51 共通配線パターン
52 個別バンプ
53 異方導電性部材
54 共通バンプ
55,155 絶縁シート
57,157 露出口
61 絶縁性接着部材
62 導電性粒子

Claims (16)

  1. 記録媒体に記録を行うためにインクを吐出する複数のノズルと、その複数のノズルから個別にインクを吐出させるための駆動信号を入力する複数の個別電極と、その個別電極に対して共通の電極となる1又は複数の共通電極とを有する記録ヘッドと、
    前記個別電極とそれぞれ電気的に接続される個別配線パターンおよび前記共通電極とそれぞれ電気的に接続される共通配線パターンが形成された可撓性を有するフレキシブル配線基板とを備えたインクジェット記録装置において、
    前記フレキシブル配線基板の共通配線パターンにおいて前記共通電極に対応する位置に前記記録ヘッド側に突起して形成され、熱により溶融され押圧されることにより前記共通電極とその共通電極に対応する共通配線パターンとの間を互いに電気的に接続する共通バンプと、
    前記フレキシブル配線基板と記録ヘッドとの間に複数の個別電極にわたって配設され、押圧されることにより前記個別電極とその個別電極に対応する個別配線パターンとの間を互いに電気的に接続する異方導電性部材とを備えていることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記フレキシブル配線基板は、前記個別配線パターンにおいて前記個別電極に対応する位置に前記記録ヘッド側に突起して形成された個別バンプを備え、
    前記異方導電性部材は、前記個別電極とその個別電極に対応する個別バンプとの間で押圧されることによりその両者を互いに電気的に接続するものであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記共通バンプと個別バンプとは、略同形状に形成されていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記フレキシブル配線基板は、前記記録ヘッド側となる面に少なくとも前記個別配線パターンを覆う絶縁シートと、その絶縁シートの前記個別電極に対応する位置に前記個別配線パターンを露出する露出口とを備え、
    前記異方導電性部材は、押圧されることにより前記露出口に入って前記個別電極とその個別電極に対応する個別配線パターンとの間を互いに電気的に接続するものであることを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記複数の個別電極は複数の列状に配列され、
    前記異方導電性部材は、絶縁性を有するフィルム状の絶縁性接着部材と、その絶縁性接着部材内部に内在する導電性を有する複数の導電性粒子とを備え、
    その異方導電性部材は、前記列状に配列された複数の個別電極またはそれに対応する部分の個別配線パターンを覆う大きさに構成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記複数の個別電極は複数の列状に配列され、
    前記異方導電性部材は、絶縁性を有するペースト状の絶縁性接着部材と、その絶縁性接着部材内部に内在する導電性を有する導電性粒子とを備え、
    その異方導電性部材は、前記列状に配列された複数の個別電極またはそれに対応する部分の個別配線パターンを覆って塗布されるものであることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記共通電極は、前記列状に配列された個別電極の外縁に沿って複数配設されていることを特徴とする請求項5又は6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 記録媒体に記録を行うためにインクを吐出する複数のノズルと、その複数のノズルから個別にインクを吐出させるための駆動信号を入力する複数の個別電極と、その個別電極に対して共通の電極となる1又は複数の共通電極とを有する記録ヘッドと、
    前記個別電極とそれぞれ電気的に接続される個別配線パターンおよび前記共通電極とそれぞれ電気的に接続される共通配線パターンが形成された可撓性を有するフレキシブル配線基板とを備えた記録ヘッドユニットの製造方法において、
    前記フレキシブル配線基板の共通配線パターンにおいて前記共通電極に対応する位置に前記記録ヘッド側に突起した共通バンプを形成するバンプ形成工程と、
    前記フレキシブル配線基板と記録ヘッドとの間に複数の個別電極にわたって異方導電性部材を配設すると共に、前記共通電極に前記共通バンプが対応するよう前記フレキシブル配線基板を前記記録ヘッドに重ね合わせる工程と、
    前記共通バンプを熱により溶融し、押圧することにより前記共通電極とその共通電極に対応する共通配線パターンとの間を互いに電気的に接続する第1接合工程と、
    前記異方導電性部材を押圧することにより前記個別電極とその個別電極に対応した個別配線パターンとの間を互いに電気的に接続する第2接合工程とを備えていることを特徴とする記録ヘッドユニットの製造方法。
  9. 前記フレキシブル配線基板に、前記個別配線パターンの前記個別電極に対応する位置に前記記録ヘッド側に突起した個別バンプを形成する工程をさらに備え、
    前記第2接合工程は、前記異方導電性部材が押圧されることにより前記個別電極とその個別電極に対応する個別バンプとの間を互いに電気的に導通するものであることを特徴とする請求項8に記載の記録ヘッドユニットの製造方法。
  10. 前記共通バンプと個別バンプとは、略同形状に形成されていることを特徴とする請求項9に記載の記録ヘッドユニットの製造方法。
  11. 前記フレキシブル配線基板は、前記記録ヘッド側となる面に少なくとも前記個別配線パターンを覆う絶縁シートと、その絶縁シートの前記個別電極に対応する位置に前記個別配線パターンを露出する露出口とを備え、
    前記第2接合工程は、前記異方導電性部材が押圧されることにより前記露出口に入って前記個別電極とその個別電極に対応する個別配線パターンとの間を互いに電気的に導通するものであることを特徴とする請求項8に記載の記録ヘッドユニットの製造方法。
  12. 前記第1接合工程と第2接合工程とは、同時に行われる工程であることを特徴とする請求項8から11のいずれかに記載の記録ヘッドユニットの製造方法。
  13. 前記第1接合工程は、前記共通バンプを溶融可能な熱が供給されて接合が行われ、
    前記第2接合工程は、前記異方導電性部材を溶融可能な熱が供給されて接合が行われるのもであり、
    前記第1接合工程と第2接合工程との加熱温度の制御は、別々に行われることを特徴とする請求項8から11のいずれかに記載の記録ヘッドユニットの製造方法。
  14. 前記複数の個別電極は複数の列状に配列され、
    前記異方導電性部材は、絶縁性を有するフィルム状の絶縁性接着部材と、その絶縁性接着部材内部に内在する導電性を有する複数の導電性粒子とを備え、
    その異方導電性部材は、前記列状に配列された複数の個別電極またはそれに対応する部分の個別配線パターンを覆う大きさに構成されていることを特徴とする請求項8から13のいずれかに記載の記録ヘッドユニットの製造方法。
  15. 前記複数の個別電極は複数の列状に配列され、
    前記異方導電性部材は、絶縁性を有するペースト状の絶縁性接着部材と、その絶縁性接着部材内部に内在する導電性を有する導電性粒子とを備え、
    その異方導電性部材は、前記重ね合わせる工程において前記列状に配列された複数の個別電極またはそれに対応する部分の個別配線パターンを覆って塗布されるものであることを特徴とする請求項8から13のいずれかに記載の記録ヘッドユニットの製造方法。
  16. 前記共通電極は、前記列状に配列された個別電極の外縁に沿って複数配設されていることを特徴とする請求項14又は15に記載の記録ヘッドユニットの製造方法。
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