JP2009040006A - 流体噴射ヘッド及びその製造方法、流体噴射装置 - Google Patents

流体噴射ヘッド及びその製造方法、流体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】流体噴射装置において、圧電振動板とフレキシブル基板との良好な接合状態を確保して剥離を防止する。
【解決手段】インクを噴射するノズル開口を有するノズルプレートと、インクをノズル開口から噴射させるためのアクチュエータ部321と、を有するヘッドユニットと、アクチュエータ部321に電気的に接続され、アクチュエータ部321に駆動信号を供給するフレキシブル基板330と、を備え、アクチュエータ部321およびフレキシブル基板330は、互いに導通を得るための複数のコネクタ端子22,30をそれぞれ有し、これらコネクタ端子22,30を含むようにして接合領域A,Bに設けられた異方性導電接着材50によって、電気的に接続されている。
【選択図】図7

Description

本発明は、流体噴射ヘッド及びその製造方法、流体噴射装置に関するものである。
流体噴射装置として、記録ヘッド(噴射ヘッド)に形成されたノズルより記録媒体にインクを噴射するインクジェット式記録装置が知られている。このような流体噴射ヘッドの一種に、振動板の表面に形成された圧電素子を撓み変形させることで液滴を吐出させるようにしたものがある。
この流体噴射ヘッドは、例えば、圧力室と圧電素子とを備えたアクチュエータユニットと、ノズル開口や共通インク室を備えた流路ユニットとから構成される。そして、駆動信号を供給して圧電素子を駆動させることで圧力室の容積を変化させ、圧力室内に貯留された液体に圧力変動を生じさせる。そして、この圧力変動を利用することでノズル開口から液滴を吐出させる。
上記圧電素子は個別に駆動端子を有しており、この駆動端子に配線部材が接続され、この配線部材を通じて駆動信号が供給されるようになっている。この配線部材としては、例えば、TAB(Tape Automated Bonding)方式におけるTCP(Tape Carrier Package)やCOF(Chip On Film)等のフィルム状のものが好適に用いられる。
配線部材は、ポリイミドやポリエステル等の絶縁性フィルムの表面に、銅箔で導体パターンが形成され、配線端子以外の部分をレジストで覆って構成されている。この配線部材の配線端子の部分には、予めはんだメッキが施されており、この配線端子を圧電素子の駆動端子にはんだ付けすることによって、配線部材がアクチュエータユニットに取り付けられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−291337号公報
近年、環境保全の要請に鑑み、上記はんだメッキが、錫はんだ等の無鉛のものに切り替えられてきている。しかしながら、接合強度の面で鉛はんだに劣るという問題がある。さらに、はんだ接合では、接合端子部分の面積によって接合強度に差が生じてしまうため、その後の製造工程において、接合部分に何らかの要因で外力が加わったときに、剥離が生じやすい。また、使用が長期的になると、はんだに含まれる錫等が析出するなどして、接合端子間がショートするという問題もある。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、流体噴射装置において、圧電振動板とフレキシブル基板との良好な接合状態を確保し、剥離を防止することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、流体を噴射するノズル開口を有するノズル形成部と、流体をノズル開口から噴射させるためのアクチュエータ部と、を有するヘッドユニットと、アクチュエータ部に電気的に接続され、当該アクチュエータ部に駆動信号を供給するフレキシブル基板と、を備え、アクチュエータ部およびフレキシブル基板は、互いに導通を得るための複数のコネクタ端子をそれぞれ有し、複数のコネクタ端子が形成された接合領域に設けられた異方性導電接着材によって、電気的に接続されていることを特徴とする。
本発明によれば、アクチュエータ部とフレキシブル基板との接合に異方性導電接着材を用いているため、従来のはんだを用いた接合よりも低コストで容易に製造することができる。また、アクチュエータ部及びフレキシブル基板のコネクタ端子間を埋めるようにして、接合領域に異方性導電接着材が設けられており、コネクタ端子部分だけでなく、接合領域内におけるコネクタ端子が形成されていない領域も接合されている。これにより、コネクタ端子部分のみを接合するはんだ接合よりも接合面積が増加するため、接合強度が高まるとともに、接合領域内での接合強度が平均化されて、製造工程中や使用中にアクチュエータ部とフレキシブル基板とが剥離することが防止される。さらに、異方性導電接着材によって接合端子の表面を覆う状態となるため、端子の腐食が防止され、流体噴射ヘッドとしての長期的な信頼性も確保できる。
また、両コネクタ端子間を含む接合領域が異方性導電接着材で充填されていることが好ましい。
このような構成によれば、アクチュエータ部及びフレキシブル基板のコネクタ端子間を含む接合領域が異方性導電接着材で充填されているため、コネクタ端子部分だけでなく、接合領域内におけるコネクタ端子が形成されていない領域も接合される。これにより、コネクタ端子部分のみを接合するはんだ接合よりも接合面積が増加するため、接合強度が高まるとともに、接合領域内での接合強度が平均化されて、製造工程中や使用中にアクチュエータ部とフレキシブル基板とが剥離することを防止できる。
上記目的を達成するために、本発明は、流体を噴射するノズル開口を有するノズル形成部と、流体をノズル開口から噴射させるためのアクチュエータ部と、を有するヘッドユニットと、アクチュエータ部に接続され、当該アクチュエータ部に駆動信号を供給するフレキシブル基板と、を備えた流体噴射ヘッドの製造方法であって、互いに導通を得るための複数のコネクタ端子をそれぞれ備えた接合領域をそれぞれ有するアクチュエータ部あるいはフレキシブル基板のいずれか一方の接合領域全体に異方性導電接着材を配置する工程と、アクチュエータ部とフレキシブル基板とを異方性導電接着材を介して接合する工程と、を有することを特徴とする。
本発明によれば、アクチュエータ部及びフレキシブル基板のいずれか一方のコネクタ端子を覆うようにして、その接合領域全体に異方性導電接着材を塗布し、この異方性導電接着材を介してアクチュエータ部とフレキシブル基板とを接合し、電気的な導通を得ている。
アクチュエータ部とフレキシブル基板とを接合する際、例えば接合領域をフレキシブル基板側からアクチュエータ部に向かって部分的に押圧することで、アクチュエータ部とフレキシブル基板との間の隙間を埋めるようにして異方性導電接着材が充填され、接合領域全体に隙間なく異方性導電接着材を配することができる。
このように、異方性導電接着材を用いることによってフレキシブル基板とコネクタ端子との導電接続が容易になり、且つ、コネクタ端子のない領域においては通常の接着剤として機能するので、フレキシブル基板のコネクタ端子(アクチュエータ部のコネクタ端子)が形成されていない領域における接着強度を高めることができる。
よって、接合領域内での接合強度が平均化されて、製造工程中や使用中にアクチュエータ部とフレキシブル基板とが剥離することが防止される。さらに、異方性導電接着材によって接合端子の表面を覆う状態となるため、端子の腐食が防止され、流体噴射ヘッドとしての長期的な信頼性も確保できる。
また、両コネクタ端子間を含む接合領域を異方性導電接着材で充填することが好ましい。
このような方法によれば、アクチュエータ部及びフレキシブル基板のコネクタ端子間を含む接合領域を異方性導電接着材で充填するため、コネクタ端子部分だけでなく、接合領域内におけるコネクタ端子が形成されていない領域も接合できる。これにより、コネクタ端子部分のみを接合するはんだ接合よりも接合面積が増加するため、接合強度が高まるとともに、接合領域内での接合強度が平均化されて、製造工程中や使用中にアクチュエータ部とフレキシブル基板とが剥離することを防止できる。
本発明の流体噴射装置は、上記流体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、製品信頼性を長期的に確保可能とした流体噴射装置を得ることができる。
以下、この発明の好適な実施の形態を添付図面等を参照しながら、詳細に説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
(記録装置の構成)
図1は本発明の液体噴射装置の実施の形態にかかるインクジェット式記録装置(以下「記録装置」という)100を示す概略斜視図である。
図1に示すように、記録装置100は、キャリッジ101を有し、このキャリッジ101はキャリッジモータ102により駆動されるタイミングベルト103を介し、ガイド部材104に案内されてプラテン105の軸方向に往復移動されるように構成されている。
図1のキャリッジ101の記録用紙200に対向する側には、後述する流体噴射ヘッドである例えば、インクジェット式記録ヘッド(以下「記録ヘッド」という)300(図2参照)が搭載され、その上部には、記録ヘッド300に液体である例えば、インクを供給するブラックインクカートリッジ106及びカラー用インクカートリッジ107が着脱可能に装填されている。
そして、図1の記録用紙200は、印字等領域Pに配置されて、記録ヘッド300によってインクが吐出され、印字等される構成となっている。
また、図1に示すように、記録用紙200が配置されない非印字等領域である例えば、ホームポジションHには、キャップ部材や吸引手段等を有するクリーニング手段である例えば、キャッピング手段120、吸引ポンプ130、そしてワイピング部材140が配置されている。
(記録ヘッドの構成)
図2は、記録ヘッドの要部を示す概略斜視図、図3は、図2の記録ヘッドの概略分解斜視図、図4は、上記ヘッドユニットの構成を説明する要部断面図である。
記録ヘッド300は、図2に示すように、ケースヘッド310やカバーケース311を有している。また、ケースヘッド310の図において底部にはカバーケース340が配置され、このカバーケース340内には、ヘッドユニット320(図3参照)が収容されている。
図3に示すように、ケースヘッド310には、図1のブラックインクカートリッジ106やカラー用インクカートリッジ107からインクを導く針312やインクを濾すフィルタ313を有している。また、ケースヘッド310は、後述するフレキシブル基板330を接続するためのケースヘッド側基板314、そして、ケースヘッド側基板314を覆うためのカバーケース311等を有している。
また、ケースヘッド310の下方には、ヘッドユニット320が配置される。図3及び図4に示すように、ヘッドユニット320は、最も下に、インクを吐出するためのノズル開口19が形成されているノズルプレート324(ノズル形成部)を有している。ノズル開口19は、ドット形成密度に応じたピッチで開設されている。
ノズルプレート324の上には、ノズルプレート324にインク等を供給するための供給プレート323やリザーバプレート322が配置されている。リザーバプレート322の上には、電圧が印加されるとたわみ振動をする圧電素子21を複数備えたアクチュエータ部321が配置されている。
アクチュエータ部321は、圧力室28となる通孔を開設した圧力室プレート29、圧電素子21が複数横並びに実装されると共に、圧力室28の一部を区画する振動子プレート33、及び、供給側連通口32及びノズル連通口23を形成した連通口プレート34を積層してなる。
圧電素子21は、駆動電極36と共通電極37で圧電体層38を挟んだ状態に形成されている。この圧電素子21は、圧力室28とは反対側の振動子プレート33の表面に、圧力室28を覆い隠すように形成され、各圧力室28に対応してノズル列方向に列設されている。
そして、これらノズルプレート324、供給プレート323、リザーバプレート322及びアクチュエータ部321は、接着されて一体化され、ヘッドユニット320を構成している。すなわち、電圧がアクチュエータ部321に印加されると圧電素子21がたわみ振動し、その振動によってノズルプレート324のノズル開口19からインクが吐出される構成となっている。
また、図3に示すように、ヘッドユニット320のアクチュエータ部321の上で、ケースヘッド310との間には、アクチュエータ部321に接続され、アクチュエータ部321に駆動信号を供給するフレキシブル基板330が配置されている。アクチュエータ部321に接続されたフレキシブル基板330は、アクチュエータ部321に対して起立した状態に折り曲げられている。
このようなフレキシブル基板330は、アクチュエータ部321の各圧電素子21に駆動信号を供給するケースヘッド310に配置されているケースヘッド側基板314と接続され、ケースヘッド側基板314から電力の供給を受ける構成となっている。
そして、一体化されたヘッドユニット320は、駆動信号の供給を受けるフレキシブル基板330を介してケースヘッド310の底部に接着される構成となっている。このように、ケースヘッド310とヘッドユニット320がフレキシブル基板330を介して接着されることにより、ケースヘッド310側よりヘッドユニット320側へインクが円滑に供給される構成となる。
図5は、図3に示すアクチュエータ部321の構成を示す平面図である。
図5に示すように、アクチュエータ部321は、圧電発生素子として機能する複数の圧電素子21を各圧力室28毎に備えている。各圧電素子21には、駆動電極に駆動信号を供給するためのコネクタ端子22が形成されており、このコネクタ端子22にフレキシブル基板330の一端側に形成される後述のコネクタ端子30が電気的に接続される。
各コネクタ端子22は、アクチュエータ部321の長手方向(ノズル列方向)に列設されて駆動端子列40を構成しており、この駆動端子列40は、アクチュエータ部321の幅方向(ノズル列方向に直交する方向)の中心寄りに2列形成されている。
図6は、図3に示すフレキシブル基板330の構成を示す平面図である。
図6に示すように、このフレキシブル基板330は、ポリイミド等の絶縁フィルムから成るベースフィルム43の表面に、銅箔等の導体材料で、アクチュエータ部321の各圧電素子21に駆動信号を供給するための導体パターン(配線パターン)が形成されたフィルム状の配線部材である。
フレキシブル基板330の一端側には、圧電素子21のコネクタ端子22と電気的に接続されるコネクタ端子30が形成されており、アクチュエータ部321のコネクタ端子22毎に対応させて列設されている。また、他端側には、コネクタ端子30側とは反対側の端部にケースヘッド側基板314のコネクタ端子(図示せず)と電気的に接続されるコネクタ端子31(図3参照)が形成されており、これらコネクタ端子30,31以外の部がレジスト45で覆われて構成されている。
また、このフレキシブル基板330には、ケースヘッド側基板314からの駆動信号を圧電素子21に対して選択的に供給する制御を行うICチップ46が実装されている。
図7は、アクチュエータ部321とフレキシブル基板330との接合状態を示す要部拡大断面図である。
本実施形態では、アクチュエータ部321とフレキシブル基板330とが異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)や異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)を含む異方性導電接着材50を用いて接合されている。
具体的には、互いの接合領域A,Bが異方性導電接着材50によって接着され、異方性導電接着材50内に分散された導電粒子によって、圧電素子21のコネクタ端子22と、フレキシブル基板330のコネクタ端子30とが導電接続されている。
ここで、アクチュエータ部321における接合領域Aは、少なくとも、複数のコネクタ端子22が形成されている領域であって、コネクタ端子22の配列方向に延びている。また、フレキシブル基板330における接合領域Bは、少なくとも、複数のコネクタ端子30が形成されている領域であって、コネクタ端子30の配列方向に延びている。
このような接合領域A,Bは互いに対応しており、コネクタ端子22,30を含むようにして、接合領域A,B全体に設けられた異方性導電接着材50によって接合されている。
より詳述すると、異方性導電接着材50は、接合領域A,B内におけるアクチュエータ部321及びフレキシブル基板330間の隙間を埋めるように配置(充填)されており、接合領域A,B内のコネクタ端子22,30が形成されていない部分では絶縁性を保った状態で、通常の接着剤として機能する。そのため、アクチュエータ部321及びフレキシブル基板330は、コネクタ端子22,30部分の導電接合のみならず、コネクタ端子22,30の接続部分以外の領域までもが接合され、これによって、互いの接合領域A,B全体が接合された状態となっている。
このようにして、アクチュエータ部321とフレキシブル基板330とが異方性導電接着材50を介して接合され、記録ヘッド300が構成される。
(記録ヘッドの製造方法)
次に、本実施の形態の記録装置100の製造方法について説明する。
なお、以下では、アクチュエータ部321とフレキシブル基板330とを接続する手順について主に説明し、記録ヘッド300のうち、ノズルプレート324、供給プレート323、リザーバプレート322、アクチュエータ部321の製造及び接続は既に完了しているものとし、ヘッドユニット320として用意する。また、配線パターンが形成されたフレキシブル基板330も用意する。
フレキシブル基板330の下面(アクチュエータ部321に対向する面)、あるいはアクチュエータ部321のうち少なくともいずれか一方の所定領域(接合領域Aあるいは接合領域B)に、異方性導電接着材50を配置する。このとき、異方性導電接着材50の膜厚が、例えば20〜40μmであることが好ましい。
その後、フレキシブル基板330の下面側をアクチュエータ部321に対向させて互いのコネクタ端子22とコネクタ端子30との位置合わせを行う。フレキシブル基板330とアクチュエータ部321との間に、異方性導電接着材50を介在させた状態で、フレキシブル基板330側から押圧部材(図示せず)による押圧を行い、その状態を所定時間保持し接合する。なお、異方性導電接着材50がホットメルトタイプの場合、押圧と同時に加熱を行なうことで異方性導電接着材50を溶融させて接合する。
押圧及び加熱によって、コネクタ端子22及びコネクタ端子30間に異方性導電接着材50が入り込み、フレキシブル基板330とアクチュエータ部321との間の空間に異方性導電接着材50が隙間なく充填される。
このようにして、フレキシブル基板330及びアクチュエータ部321の接合領域A,B全体を接合し、ヘッドユニット320にフレキシブル基板330を装着する。
また、フレキシブル基板330の折り曲げは、フレキシブル基板330とアクチュエータ部321とを接合したのち、剥離が生じないように押圧部材によってフレキシブル基板330をアクチュエータ部321側へ押圧した状態でフレキシブル基板330を接合面より所定の角度で折り曲げる。
なお、好ましくは、フレキシブル基板330を予め折り曲げておき、所定の形態とされたフレキシブル基板330をアクチュエータ部321に接合する方がよい。これにより、フレキシブル基板330をアクチュエータ部321へ接合する際に折り曲げる必要がなくなるため、接合工程における剥離をより確実に防止することができる。
また異方性導電接着材50の膜厚を厚くしすぎると、押圧した際に、接合領域A,B以外にはみ出す虞があるため、押圧強度等を考慮した上で異方性導電接着材50の塗布量を調整する。
上述したように、フレキシブル基板330とアクチュエータ部321との接合に際して、コネクタ端子22,30間の隙間を埋めるようにして接合領域A,B全体に異方性導電接着材50を配すことにより、コネクタ端子22及びコネクタ端子30間の電気的な導通接合が得られるとともに、コネクタ端子22,30が形成されていない部分も絶縁性を保持した状態で接合することができる。
このように、コネクタ端子22,30が形成されていない領域においてもフレキシブル基板330とアクチュエータ部321との接合を行って、互いの接合面積を大きくしているので、その後のアセンブリ工程において、フレキシブル基板330に掛かる引張等の力によって、アクチュエータ部321からフレキシブル基板330が剥離したり、あるいは、アクチュエータ部321とフレキシブル基板330とが互いに剥離することが防止される。
つまり、フレキシブル基板330とアクチュエータ部321との接合領域A,B全体を接合することにより、接合領域A,B内における接合強度が均一化されるため、局所的に負荷が掛かる箇所がなくなって剥離が防止される。
また、フレキシブル基板330及びアクチュエータ部321のいずれか一方の接合領域Aあるいは接合領域B一帯に異方性導電接着材50をベタ状に配すため、各コネクタ端子30あるいは各コネクタ端子22上に選択的に配すよりも簡単で作業性がよく、短時間で効果的に製造することができる。
また、各コネクタ端子22,30の表面が異方性導電接着材50によって被覆されるため、表面の腐食が防止され、錫等の析出による端子間のショートが生じることもなく、長期的な使用が可能となる。
このように、フレキシブル基板330とアクチュエータ部321との接合に異方性導電接着材50を用いることで、はんだを用いて接合していた従来の方法よりも低コストで簡単に製造することが可能となる。また、長期的な使用においても吐出不良等が発生することなく記録装置としての信頼性が確保される。
本発明は、上述の実施の形態に限定されない。さらに、上述の各実施の形態は、相互に組み合わせて構成するようにしてもよい。また、本発明は、インクジェット式記録装置に限らず、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等の液体を吐出する流体噴射ヘッドを用いた液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置等にも適用できる。
本発明の一実施形態に係る記録装置の概略構成図。 本発明の一実施形態に係る記録装置が備える記録ヘッドの概略構成図。 本発明の一実施形態に係る記録ヘッドの分解斜視図。 本発明の一実施形態に係るヘッドユニットの断面図。 本発明の一実施形態に係るアクチュエータ部を圧電素子側から見た斜視図。 本発明の一実施形態に係るフレキシブル基板を端子側から見た平面図。 本発明の一実施形態に係るヘッドユニット及びフレキシブル基板を説明する断面図。
符号の説明
21…圧電素子、22…圧電素子のコネクタ端子、30,31…フレキシブル基板のコネクタ端子、50…異方性導電接着材、100…記録装置(流体噴射装置)、300…記録ヘッド(流体噴射ヘッド)、320…ヘッドユニット、321…アクチュエータ部、324…ノズルプレート(ノズル形成部)、330…フレキシブル基板、A,B…接合領域

Claims (5)

  1. 流体を噴射するノズル開口を有するノズル形成部と、前記流体を前記ノズル開口から噴射させるためのアクチュエータ部と、を有するヘッドユニットと、
    前記アクチュエータ部に電気的に接続され、当該アクチュエータ部に駆動信号を供給するフレキシブル基板と、を備え、
    前記アクチュエータ部および前記フレキシブル基板は、互いに導通を得るための複数のコネクタ端子をそれぞれ有し、前記複数のコネクタ端子が形成された接合領域に設けられた異方性導電接着材によって、電気的に接続されていることを特徴とする流体噴射ヘッド。
  2. 前記両コネクタ端子間を含む接合領域が異方性導電接着材で充填されていることを特徴とする請求項1記載の流体噴射ヘッド。
  3. 流体を噴射するノズル開口を有するノズル形成部と、前記流体を前記ノズル開口から噴射させるためのアクチュエータ部と、を有するヘッドユニットと、前記アクチュエータ部に接続され、当該アクチュエータ部に駆動信号を供給するフレキシブル基板と、を備えた流体噴射ヘッドの製造方法であって、
    互いに導通を得るための複数のコネクタ端子をそれぞれ備えた接合領域をそれぞれする前記アクチュエータ部あるいは前記フレキシブル基板のいずれか一方の前記接合領域全体に異方性導電接着材を配置する工程と、
    前記前記アクチュエータ部と前記フレキシブル基板とを前記異方性導電接着材を介して接合する工程と、を有することを特徴とする流体噴射ヘッドの製造方法。
  4. 前記両コネクタ端子間を含む接合領域を異方性導電接着材で充填することを特徴とする請求項3記載の流体噴射ヘッドの製造方法。
  5. 請求項1または請求項2に記載の流体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする流体噴射装置。
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