JP2010228158A - 液体噴射ヘッド、その製造方法および液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド、その製造方法および液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】液体の噴射のばらつきの少ない液体噴射ヘッドとその製造方法および画質の低下の少ない液体噴射装置を提供すること。
【解決手段】位置合わせ孔360が塞がれているために、個別端子22と接点端子30とを接合して電気的に接続する際に、接合領域A,Bまたは接合領域A,B付近に形成された位置合わせ孔360への異方性導電接着材50の流れ込みを少なくでき、接合領域A,Bで接合に寄与する異方性導電接着材50の減少を抑えることができる。したがって、アクチュエーターユニット321とフレキシブル基板330との接合抵抗のばらつきを少なくでき、インクの噴射のばらつきの少ない記録ヘッドを得ることができる。
【選択図】図7

Description

本発明は、液体噴射ヘッド、その製造方法およびこれらを用いた液体噴射装置に関する。
液体噴射装置として、液体噴射ヘッドである記録ヘッドに形成されたノズル開口より、記録媒体に液体としてのインクを噴射するインクジェット式記録装置が知られている。このような記録ヘッドの一種に、振動板の表面に形成された圧電素子を撓み変形させることで液滴を噴射させるようにしたものがある。
記録ヘッドは、例えば、圧力室と圧電素子とを備えたアクチュエーターユニットと、ノズル開口や共通インク室を備えた流路ユニットとを備えている。駆動信号を供給して圧電素子を駆動させることで圧力室の容積を変化させ、圧力室内に貯留されたインクに圧力変動を生じさせる。そして、この圧力変動を利用することでノズル開口からインクの液滴を噴射させる。
圧電素子は個別端子を有しており、この個別端子に配線基板が接続され、この配線基板を通じて駆動信号が供給されるようになっている。配線基板の接点端子と個別端子とは、半田付けされている。
この配線基板としては、例えば、TAB(Tape Automated Bonding)方式におけるTCP(Tape Carrier Package)やCOF(Chip On Film)等のフィルム状のものが用いられる。
また、配線基板は、ポリイミドやポリエステル等の絶縁性フィルムの表面に、銅箔で導体パターンが形成され、接点端子以外の部分をレジストで覆って構成されている。この配線基板の接点端子の部分には、予め半田メッキが施されており、この接点端子を圧電素子の個別端子に半田付けすることによって、配線基板がアクチュエーターユニットに取り付けられる(例えば、特許文献1参照)。
また、アクチュエーターユニットと流路ユニットとを取り付けるときの位置合わせを行うために、アクチュエーターユニットには、位置を合わせるための貫通孔が設けられている。
特開2003−291337号公報(3頁および4頁、図7)
半田は、環境保全の点から錫半田等の無鉛のものに切り替えられてきている。しかしながら、接合強度の面で鉛半田に劣り、半田接合では、接合端子部分の面積によって接合強度に差が生じてしまうため、接合部分に何らかの要因で外力が加わったときに、剥離が生じやすい。また、使用が長期的になると、半田に含まれる錫等が析出するなどして、接合端子間がショートするという問題もある。
これらの問題点を解決するために、配線基板の接点端子と圧電素子の個別端子とを、半田以外の異方性導電接着材を用いて接合する方法がある。
しかしながら、異方性導電接着材が流動化したときに、アクチュエーターユニットの位置を合わせるための貫通孔に異方性導電接着材が流れ込んでしまい、貫通孔付近の接合のための異方性導電接着材量が少なくなる。したがって、接合強度が低下したり、接合面積が確保できないために、圧電素子との接合抵抗にばらつきが生じ、液体の噴射のばらつきによる画質等の低下が生じる。
本発明は、上述の課題を少なくとも1つを解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
圧電素子を備えたアクチュエーターと前記アクチュエーターによって一部が区画されている圧力室とを備えたアクチュエーターユニットと、前記圧力室に連通し、液体を噴射するノズル開口を備えた流路ユニットと、前記アクチュエーターユニットに電気的に接続され、前記アクチュエーターユニットに駆動信号を供給するフレキシブル基板と、前記アクチュエーターユニットと前記フレキシブル基板との導通を得るための接合領域に設けられたコネクター端子と、前記アクチュエーターユニットと前記流路ユニットとの位置を合わせるために、前記アクチュエーターユニットの前記接合領域または前記接合領域付近に形成された貫通孔とを備え、前記貫通孔は塞がれ、前記コネクター端子が形成された前記接合領域に設けられた異方性導電接着材によって、前記アクチュエーターユニットに設けられた前記コネクター端子と前記フレキシブル基板に設けられた前記コネクター端子とが電気的に接続されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
この適用例によれば、貫通孔が塞がれているために、コネクター端子同士を接合して電気的に接続する際に、接合領域または接合領域付近に形成された貫通孔への異方性導電接着材の流れ込みが少なく、接合領域で接合に寄与する異方性導電接着材の減少が抑えられる。したがって、アクチュエーターユニットとフレキシブル基板との接合抵抗のばらつきが少なくなり、液体の噴射のばらつきの少ない液体噴射ヘッドが得られる。
[適用例2]
上記液体噴射ヘッドであって、前記コネクター端子間を含む前記接合領域が前記異方性導電接着材で充填されていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
この適用例では、コネクター端子間の接合領域にも異方性導電接着材が充填されていることにより、接合強度がより強まる。したがって、液体の噴射のばらつきのより少ない液体噴射ヘッドが得られる。
[適用例3]
上記液体噴射ヘッドであって、前記貫通孔は、紫外線硬化型接着剤によって塞がれていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
この適用例では、紫外線硬化型接着剤を用いているので、短時間で貫通孔を塞げる。したがって、製造時間が短縮され、製造コストが低減した液体噴射ヘッドが得られる。
[適用例4]
圧電素子を備えたアクチュエーターと前記アクチュエーターによって一部が区画されている圧力室とを備えたアクチュエーターユニットと、前記圧力室に連通し、液体を噴射するノズル開口を備えた流路ユニットと、前記アクチュエーターユニットに電気的に接続され、前記アクチュエーターユニットに駆動信号を供給するフレキシブル基板と、前記アクチュエーターユニットと前記フレキシブル基板との導通を得るための接合領域に設けられたコネクター端子と、前記アクチュエーターユニットと前記流路ユニットとの位置を合わせるために、前記アクチュエーターユニットの前記接合領域または前記接合領域付近に形成された貫通孔とを備えた液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記貫通孔を塞ぐ工程と、前記接合領域を有する前記アクチュエーターユニットあるいは前記フレキシブル基板のいずれか一方の前記接合領域に異方性導電接着材を配置する工程と、前記アクチュエーターユニットと前記フレキシブル基板とを前記異方性導電接着材を介して接合する工程とを含むことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
この適用例によれば、貫通孔を塞さいだ後に、コネクター端子同士を異方性導電接着材で接合して電気的に接続するので、接合領域または接合領域付近に形成された貫通孔への異方性導電接着材の流れ込みが少なく、接合領域で接合に寄与する異方性導電接着材の減少が抑えられる。したがって、アクチュエーターユニットとフレキシブル基板との接合抵抗のばらつきが少なくなり、液体の噴射のばらつきの少ない液体噴射ヘッドの製造方法が得られる。
[適用例5]
上記液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記コネクター端子間を含む前記接合領域を前記異方性導電接着材で充填することを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
この適用例では、コネクター端子間の接合領域にも異方性導電接着材を充填することにより、接合強度がより強まる。したがって、液体の噴射のばらつきのより少ない液体噴射ヘッドの製造方法が得られる。
[適用例6]
上記液体噴射ヘッドの製造方法であって、前記貫通孔を、紫外線硬化型接着剤によって塞ぐことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
この適用例では、紫外線硬化型接着剤を用いているので、短時間で貫通孔を塞げる。したがって、製造時間が短縮され、製造コストが低減した液体噴射ヘッドの製造方法が得られる。
[適用例7]
上記に記載の液体噴射ヘッドを備えたことを特徴とする液体噴射装置。
この適用例によれば、液体の噴射のばらつきが少ないので、画質等の低下を抑えた液体噴射装置が得られる。
実施形態における記録装置を示す概略斜視図。 記録ヘッドの要部を示す概略斜視図。 記録ヘッドの概略分解斜視図。 ヘッドユニットの構成を説明する要部断面図。 アクチュエーターユニットの構成を示す部分平面図。 フレキシブル基板構成を示す平面図。 アクチュエーターユニットとフレキシブル基板との接合状態を示す(a)は拡大部分平面図、(b)は(a)におけるC−C断面図。 比較例におけるアクチュエーターユニットとフレキシブル基板との接合状態を示す(a)は拡大部分平面図、(b)は(a)におけるD−D断面図。
以下、実施形態を図面に基づいて詳しく説明する。
図1は、実施形態にかかる液体噴射装置としてのインクジェット式記録装置(以下「記録装置」という)100を示す概略斜視図である。
図1において、記録装置100は、キャリッジ101を備えている。キャリッジ101は、キャリッジモーター102により駆動されるタイミングベルト103を介し、ガイド部材104に案内されてプラテン105の軸方向に往復移動されるように構成されている。
図1において、キャリッジ101の記録用紙200に対向する側には、液体噴射ヘッドである、例えば、インクジェット式記録ヘッド(以下「記録ヘッド」という)300が搭載され、その上部には、記録ヘッド300に、液体である例えば、インクを供給するブラックインクカートリッジ106およびカラー用インクカートリッジ107が着脱可能に装填されている。
そして、記録用紙200は、印字等領域Pに配置されて、記録ヘッド300によってインクが噴射され、印字等される構成となっている。
また、図1において、記録用紙200が配置されない非印字等領域である例えば、ホームポジションHには、キャップ部材や吸引手段等を有するクリーニング手段である例えば、キャッピング手段120、吸引ポンプ130、そしてワイピング部材140が配置されている。
図2は、記録ヘッド300の要部を示す概略斜視図、図3は、図2の記録ヘッド300の概略分解斜視図である。
図2において、記録ヘッド300は、ケースヘッド310やカバーケース311を有している。また、ケースヘッド310の底部にはカバーケース340が配置されている。
図3において、ケースヘッド310は、図1に示したブラックインクカートリッジ106やカラー用インクカートリッジ107からインクを導く針312やインクを濾すフィルター313を有している。また、ケースヘッド310は、後述するフレキシブル基板330を接続するためのケースヘッド側基板314、そして、ケースヘッド側基板314を覆うためのカバーケース311等を有している。
また、ヘッドユニット320は、ケースヘッド310の下方に配置され、カバーケース340内に収容されている。
図4は、ヘッドユニット320の構成を説明する要部断面図である。
図3および図4において、ヘッドユニット320は、最も下に、インクを噴射するためのノズル開口19が形成されているノズルプレート324を有している。ノズル開口19は、ドット形成密度に応じたピッチで開設されている。
ノズルプレート324の上には、ノズルプレート324にインク等を供給するための供給プレート323やリザーバプレート322が配置され、流路ユニット325を構成している。リザーバプレート322の上には、電圧が印加されるとたわみ振動をする圧電素子21を複数備えたアクチュエーターユニット321が配置されている。
アクチュエーターユニット321は、圧力室28となる通孔を開設した圧力室プレート29、圧電素子21が複数横並びに実装されると共に、圧力室28の一部を区画する振動子プレート33、供給側連通口32およびノズル連通口23を形成した連通口プレート34を積層してなる。
圧電素子21は、駆動電極36と共通電極37で圧電体層38を挟んだ状態に形成されている。この圧電素子21は、圧力室28とは反対側の振動子プレート33の表面に、圧力室28を覆い隠すように形成され、各圧力室28に対応してノズル列方向に列設されている。
圧電素子21と振動子プレート33とを合わせて、アクチュエーター210と呼ぶ。したがって、アクチュエーター210によって圧力室28の一部が区画されている。
流路ユニット325とアクチュエーターユニット321とは、接着されて一体化され、ヘッドユニット320を構成している。すなわち、電圧がアクチュエーターユニット321に印加されると圧電素子21がたわみ振動し、その振動によってノズルプレート324のノズル開口19からインクが噴射される構成となっている。
また、図3に示すように、ヘッドユニット320のアクチュエーターユニット321の上で、ケースヘッド310との間には、アクチュエーターユニット321に接続され、アクチュエーターユニット321に駆動信号を供給するフレキシブル基板330が配置されている。アクチュエーターユニット321に接続されたフレキシブル基板330は、アクチュエーターユニット321に対して起立した状態に折り曲げられている。
フレキシブル基板330は、アクチュエーターユニット321の各圧電素子21に駆動信号を供給するケースヘッド310に配置されているケースヘッド側基板314と接続され、ケースヘッド側基板314から電力の供給を受ける構成となっている。
一体化されたヘッドユニット320は、駆動信号の供給を受けるフレキシブル基板330を介してケースヘッド310の底部に接着される構成となっている。このように、ケースヘッド310とヘッドユニット320がフレキシブル基板330を介して接着されることにより、ケースヘッド310側よりヘッドユニット320側へインクが円滑に供給される構成となる。
図5は、図3に示すアクチュエーターユニット321の構成を示す平面図である。
図3、図4および図5において、アクチュエーターユニット321は、圧電発生素子として機能する複数の圧電素子21を図4に示した各圧力室28毎に備えている。各圧電素子21には、駆動電極36に駆動信号を供給するためのコネクター端子としての個別端子22が形成されており、この個別端子22にフレキシブル基板330の一端側に形成される後述のコネクター端子としての接点端子30が電気的に接続される。
図5において、各個別端子22は、アクチュエーターユニット321の長手方向(ノズル列方向)に列設されて駆動端子列40を構成しており、この駆動端子列40は、アクチュエーターユニット321の幅方向(ノズル列方向に直交する方向)の中心寄りに2列形成されている。
駆動端子列40の領域の少なくとも一部を含む領域を接合領域Aとする。なお、接合領域は、2つの接合領域Aと2つの接合領域A間の領域とを合わせた領域であってもよい。
図5において、アクチュエーターユニット321には、図3および図4に示した流路ユニット325との接着の際に用いる貫通孔である位置合わせ孔360が形成されている。 アクチュエーターユニット321と流路ユニット325とは、位置合わせ孔360で位置合わせ後に接着されている。位置合わせは、位置合わせ孔360に図示しないピン等でガイドすることによって行う。
位置合わせ孔360は、アクチュエーターユニット321を小型化するために、列設されている駆動端子列40間の空いたスペースに形成されている。また、位置合わせ孔360の平面での位置は、位置合わせの精度を向上するために、アクチュエーターユニット321を平面視したときの長手方向の中心部と端部に形成されている。
したがって、位置合わせ孔360は、接合領域Aまたは接合領域A付近に形成されていることとなる。
アクチュエーターユニット321の位置合わせ孔360は、紫外線硬化型接着剤361によって塞がれている。
紫外線硬化型接着剤361としては、例えば、アクリル系、エポキシ系樹脂のものを用いることができ、一液性無溶剤のラジカル硬化型、カチオン硬化型を用いることができる。
図6は、図3に示すフレキシブル基板330の構成を示す部分平面図である。
図6において、フレキシブル基板330は、ポリイミド等の絶縁フィルムから成るベースフィルム43の表面に、銅箔等の導体材料で、図5に示したアクチュエーターユニット321の各圧電素子21に駆動信号を供給するための導体パターン(配線パターン)が形成されたフィルム状の配線部材である。
フレキシブル基板330の一端側には、圧電素子21の個別端子22と電気的に接続されるコネクター端子としての接点端子30が形成されており、アクチュエーターユニット321の個別端子22毎に対応させて列設されている。ここでは、接点端子30が列設された領域の少なくとも一部を含む領域が、接合領域Bとなる。なお、接合領域は、2つの接合領域Bと2つの接合領域B間の領域とを合わせた領域であってもよい。
また、他端側には、接点端子30側とは反対側の端部に、図3に示したケースヘッド側基板314のコネクター端子(図示せず)と電気的に接続されるコネクター端子31(図3に示した)が形成されており、これら接点端子30およびコネクター端子31以外の部がレジスト45で覆われて構成されている。
フレキシブル基板330には、図3に示したケースヘッド側基板314からの駆動信号を圧電素子21に対して選択的に供給する制御を行うICチップ46が実装されている。
図7は、アクチュエーターユニット321とフレキシブル基板330との接合状態を示す概略図である。(a)は拡大部分平面図であり、(b)は(a)におけるC−C断面図である。拡大平面図は、フレキシブル基板330側から見た図である。
アクチュエーターユニット321とフレキシブル基板330とが異方性導電フィルム(ACF:Anisotropic Conductive Film)や異方性導電ペースト(ACP:Anisotropic Conductive Paste)を含む異方性導電接着材50を用いて接合されている。
具体的には、図5および図6に示した互いの接合領域A,Bが異方性導電接着材50によって接着され、異方性導電接着材50内に分散された導電粒子によって、圧電素子21の個別端子22と、フレキシブル基板330の接点端子30とが接合され、電気的に接続されている。
図5、図6および図7において、アクチュエーターユニット321における接合領域Aは、少なくとも、複数の個別端子22が形成されている領域であって、個別端子22の配列方向に延びている。また、フレキシブル基板330における接合領域Bは、少なくとも、複数の接点端子30が形成されている領域であって、接点端子30の配列方向に延びている。
このような接合領域A,Bは互いに対応しており、個別端子22と接点端子30とが、接合領域A,B全体に設けられた異方性導電接着材50によって接合されている。
より詳しくは、異方性導電接着材50は、接合領域A,Bを含むアクチュエーターユニット321とフレキシブル基板330との間の隙間を埋めるように配置(充填)されており、接合領域A,B内の個別端子22および接点端子30が形成されていない部分では絶縁性を保った状態で、通常の接着剤として機能する。
そのため、アクチュエーターユニット321およびフレキシブル基板330は、個別端子22および接点端子30部分の導電接合のみならず、個別端子22および接点端子30の接続部分以外の個別端子22と接点端子30との間の領域までもが接合され、これによって、互いの接合領域A,B全体が接合された状態となっている。
異方性導電接着材50は、位置合わせ孔360付近でも均一に広がっている。
このようにして、アクチュエーターユニット321とフレキシブル基板330とが異方性導電接着材50を介して接合され、記録ヘッド300が構成される。
以下に、実施形態の記録ヘッド300の製造方法について説明する。
記録ヘッド300の製造方法は、ヘッドユニット320とアクチュエーターユニット321との位置合わせおよび接着工程と、位置合わせ孔360を塞ぐ工程と、接合領域A,Bを有するアクチュエーターユニット321あるいはフレキシブル基板330のいずれか一方の接合領域Aまたは接合領域Bに異方性導電接着材50を配置する工程と、アクチュエーターユニット321とフレキシブル基板330とを異方性導電接着材50を介して接合する工程とを含む。
なお、以下では、アクチュエーターユニット321とフレキシブル基板330とを接続する手順について主に説明し、記録ヘッド300のうち、ノズルプレート324、供給プレート323、リザーバプレート322、アクチュエーターユニット321の製造および接続は既に完了しているものとし、ヘッドユニット320として用意する。また、配線パターンが形成されたフレキシブル基板330も用意する。
位置合わせおよび接着工程では、ヘッドユニット320とアクチュエーターユニット321とをアクチュエーターユニット321に形成された位置合わせ孔360を用いて位置合わせを行い接着する。位置合わせは、ヘッドユニット320にも図示しない位置合わせ孔を設け、両方の位置合わせ孔にピン等を挿入することによって行う。
位置合わせ孔を塞ぐ工程では、位置合わせ孔360に液体状あるいはペースト状の紫外線硬化型接着剤361を充填し、紫外線硬化型接着剤361に紫外線を照射して紫外線硬化型接着剤361を硬化させる。
紫外線硬化型接着剤361は、アクチュエーターユニット321とフレキシブル基板330とを接合する際に邪魔にならないように、位置合わせ孔360から多くはみ出さないように充填するのが好ましい。より好ましくは、個別端子22の高さより低くなるように充填する。
紫外線の照射は、紫外線硬化型接着剤361の硬化に適した紫外線を発生する周知の紫外線照射装置を用いて行う。
異方性導電接着材の配置工程では、フレキシブル基板330の下面(アクチュエーターユニット321に対向する面)、あるいはアクチュエーターユニット321のうち少なくともいずれか一方の所定領域(接合領域Aあるいは接合領域B)に、1つの異方性導電接着材50を配置する。このとき、異方性導電接着材50の膜厚が、例えば20〜40μmであることが好ましい。
接合する工程では、先ず、フレキシブル基板330の下面側をアクチュエーターユニット321に対向させて互いの個別端子22と接点端子30との位置合わせを行う。
次に、フレキシブル基板330とアクチュエーターユニット321との間に、異方性導電接着材50を介在させた状態で、フレキシブル基板330側から押圧部材(図示せず)による押圧を行い、その状態を所定時間保持し接合する。なお、異方性導電接着材50がホットメルトタイプの場合、押圧と同時に加熱を行うことで異方性導電接着材50を溶融させて接合する。
押圧および加熱によって、個別端子22および接点端子30間に異方性導電接着材50が入り込み、フレキシブル基板330とアクチュエーターユニット321との間の空間に異方性導電接着材50が隙間なく充填される。
このようにして、フレキシブル基板330およびアクチュエーターユニット321の接合領域A,B全体を接合し、ヘッドユニット320にフレキシブル基板330を装着する。
また、フレキシブル基板330の折り曲げは、フレキシブル基板330とアクチュエーターユニット321とを接合したのち、剥離が生じないように押圧部材によってフレキシブル基板330をアクチュエーターユニット321側へ押圧した状態でフレキシブル基板330を接合面より所定の角度で折り曲げる。
なお、好ましくは、フレキシブル基板330を予め折り曲げておき、所定の形態とされたフレキシブル基板330をアクチュエーターユニット321に接合する方がよい。これにより、フレキシブル基板330をアクチュエーターユニット321へ接合する際に折り曲げる必要がなくなるため、接合工程における剥離をより確実に防止することができる。
また異方性導電接着材50の膜厚を厚くしすぎると、押圧した際に、接合領域A,B以外にはみ出す虞があるため、押圧強度等を考慮した上で異方性導電接着材50の塗布量を調整する。
(比較例)
比較例では、位置合わせ孔360を紫外線硬化型接着剤361で塞いでいない。その他の構成および製造方法は、実施形態と同様である。
図8に、比較例におけるアクチュエーターユニット321とフレキシブル基板330との接合状態を示す概略図を示した。(a)は拡大部分平面図であり、(b)は(a)におけるD−D断面図である。
図8において、比較例では、異方性導電接着材50が位置合わせ孔360に入り込み、位置合わせ孔360付近の異方性導電接着材50の幅bが図7に示した実施形態における異方性導電接着材50の幅aと比較して狭くなっている。したがって、位置合わせ孔360付近の異方性導電接着材50による接合面積も狭くなる。
このような本実施形態によれば、以下の効果がある。
(1)位置合わせ孔360が塞がれているために、個別端子22と接点端子30とを接合して電気的に接続する際に、接合領域A,Bまたは接合領域A,B付近に形成された位置合わせ孔360への異方性導電接着材50の流れ込みを少なくでき、接合領域A,Bで接合に寄与する異方性導電接着材50の減少を抑えることができる(比較例を参照)。したがって、アクチュエーターユニット321とフレキシブル基板330との接合抵抗のばらつきを少なくでき、インクの噴射のばらつきの少ない記録ヘッド300を得ることができる。
(2)個別端子22と接点端子30との間の接合領域A,Bにも異方性導電接着材50が充填されていることにより、接合強度をより強めることができる。したがって、インクの噴射のばらつきのより少ない記録ヘッド300を得ることができる。
(3)紫外線硬化型接着剤361を用いているので、短時間で位置合わせ孔360を塞ぐことができる。したがって、製造時間を短縮でき、製造コストが低減した記録ヘッド300を得ることができる。
(4)位置合わせ孔360を塞いだ後に、個別端子22と接点端子30とを異方性導電接着材50で接合して電気的に接続するので、接合領域A,Bまたは接合領域A,B付近に形成された位置合わせ孔360への異方性導電接着材50の流れ込みを少なくでき、接合領域A,Bで接合に寄与する異方性導電接着材50の減少を抑えることができる。したがって、アクチュエーターユニット321とフレキシブル基板330との接合抵抗のばらつきを少なくでき、インクの噴射のばらつきの少ない記録ヘッド300の製造方法を得ることができる。
(5)個別端子22と接点端子30との間の接合領域A,Bにも異方性導電接着材50を充填することにより、接合強度をより強めることができる。したがって、インクの噴射のばらつきのより少ない記録ヘッド300の製造方法を得ることができる。
(6)紫外線硬化型接着剤361を用いているので、短時間で位置合わせ孔360を塞ぐことができる。したがって、製造時間を短縮でき、製造コストが低減した記録ヘッド300の製造方法を得ることができる。
(7)インクの噴射のばらつきを少なくでき、画質等の低下を抑えた記録装置100を得ることができる。
上述した実施形態以外にも、種々の変更を行うことが可能である。
位置合わせ孔360を塞ぐのは紫外線硬化型接着剤361に限らない。例えば、エポキシ系の熱硬化型接着剤、シアノ系の接着剤等であってもよい。
また、位置合わせ孔360の形成位置も、接合領域A,Bまたは接合領域A,B付近に形成されていれば、実施形態に示した配置に限らない。例えば、アクチュエーターユニット321を平面視したときの長手方向の両端部に形成されていてもよいし、両端部と中心部に形成されていてもよい。
さらに、実施形態においては、1つの異方性導電接着材50を接合領域Aまたは接合領域Bに配置したが、2つの異方性導電接着材50を2つの接合領域Aまたは2つの接合領域Bに分けて配置してもよい。この場合であっても、接合領域A,Bまたは接合領域付近に形成された位置合わせ孔360への異方性導電接着材50の流れ込みを防ぐことができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されない。また、本発明は、インクジェット式記録装置に限らず、プリンター等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド、液晶ディスプレイ等のカラーフィルターの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレイ、FED(面発光ディスプレイ)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等の液体を噴射する液体噴射ヘッドを用いた液体噴射装置、精密ピペットとしての試料噴射装置等にも適用できる。
19…ノズル開口、21…圧電素子、22…コネクター端子としての個別端子、28…圧力室、30…コネクター端子としての接点端子、50…異方性導電接着材、100…液体噴射装置としての記録装置、210…アクチュエーター、300…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、321…アクチュエーターユニット、325…流路ユニット、330…フレキシブル基板、360…貫通孔としての位置合わせ孔、361…紫外線硬化型接着剤、A,B…接合領域。

Claims (7)

  1. 圧電素子を備えたアクチュエーターと前記アクチュエーターによって一部が区画されている圧力室とを備えたアクチュエーターユニットと、
    前記圧力室に連通し、液体を噴射するノズル開口を備えた流路ユニットと、
    前記アクチュエーターユニットに電気的に接続され、前記アクチュエーターユニットに駆動信号を供給するフレキシブル基板と、
    前記アクチュエーターユニットと前記フレキシブル基板との導通を得るための接合領域に設けられたコネクター端子と、
    前記アクチュエーターユニットと前記流路ユニットとの位置を合わせるために、前記アクチュエーターユニットの前記接合領域または前記接合領域付近に形成された貫通孔とを備え、
    前記貫通孔は塞がれ、前記コネクター端子が形成された前記接合領域に設けられた異方性導電接着材によって、前記アクチュエーターユニットに設けられた前記コネクター端子と前記フレキシブル基板に設けられた前記コネクター端子とが電気的に接続されている
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 請求項1に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記コネクター端子間を含む前記接合領域が前記異方性導電接着材で充填されている
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  3. 請求項1または請求項2に記載の液体噴射ヘッドにおいて、
    前記貫通孔は、紫外線硬化型接着剤によって塞がれている
    ことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  4. 圧電素子を備えたアクチュエーターと前記アクチュエーターによって一部が区画されている圧力室とを備えたアクチュエーターユニットと、前記圧力室に連通し、液体を噴射するノズル開口を備えた流路ユニットと、前記アクチュエーターユニットに電気的に接続され、前記アクチュエーターユニットに駆動信号を供給するフレキシブル基板と、前記アクチュエーターユニットと前記フレキシブル基板との導通を得るための接合領域に設けられたコネクター端子と、前記アクチュエーターユニットと前記流路ユニットとの位置を合わせるために、前記アクチュエーターユニットの前記接合領域または前記接合領域付近に形成された貫通孔とを備えた液体噴射ヘッドの製造方法であって、
    前記貫通孔を塞ぐ工程と、
    前記接合領域を有する前記アクチュエーターユニットあるいは前記フレキシブル基板のいずれか一方の前記接合領域に異方性導電接着材を配置する工程と、
    前記アクチュエーターユニットと前記フレキシブル基板とを前記異方性導電接着材を介して接合する工程とを含む
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  5. 請求項4に記載の液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前記コネクター端子間を含む前記接合領域を前記異方性導電接着材で充填する
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  6. 請求項4または請求項5に記載の液体噴射ヘッドの製造方法において、
    前記貫通孔を、紫外線硬化型接着剤によって塞ぐ
    ことを特徴とする液体噴射ヘッドの製造方法。
  7. 請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の液体噴射ヘッドを備えた
    ことを特徴とする液体噴射装置。
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JP2013202938A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Seiko Epson Corp 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置

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