JP4639782B2 - 液体噴射ヘッド - Google Patents

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本発明は、インクジェット式記録ヘッド等の液体噴射ヘッドに係り、特に、圧力発生素子の作動によって圧力室内の液体に圧力変動を生じさせてノズル開口から液滴を吐出する液体噴射ヘッドに関する。
圧力室内の液体に圧力変動を生じさせることでノズル開口から液滴として吐出させる液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられるインクジェット式記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等がある。
このような液体噴射ヘッドの一種に、振動板の表面に形成された圧電振動子(圧力発生素子の一種)を駆動、具体的には、撓み変形させることで液滴を吐出させるようにしたものがある。この液体噴射ヘッドは、例えば、圧力室と圧電振動子とを備えたアクチュエータユニットと、ノズル開口や共通液室を備えた流路ユニットとから構成される。この液体噴射ヘッドでは、駆動信号を供給して圧電振動子を駆動させることで圧力室容積を変化させ、圧力室内に貯留された液体に圧力変動を生じさせる。そして、この圧力変動を利用することでノズル開口から液滴を吐出させる。
上記圧電振動子は個別に駆動端子を有しており、この駆動端子に配線部材が接続され、この配線部材を通じて駆動信号が供給されるようになっている。この配線部材としては、例えば、TAB(Tape Automated Bonding)方式におけるTCP(Tape Carrier Package)やCOF(Chip On Film)等のフィルム状のものが好適に用いられる。
この配線部材は、ポリイミドやポリエステル等の絶縁性フィルムの表面に、銅箔で導体パターン(リードパターン)が形成され、配線端子(アウターリード)以外の部分をレジストで覆って構成されている。この配線部材の配線端子の部分には、予めハンダメッキが施されており、この配線端子を圧電振動子の駆動端子にハンダ付けすることによって、配線部材がアクチュエータユニットに取り付けられる(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−291337号公報(第7図)
従来、配線部材に施されるハンダメッキとしては、鉛ハンダメッキが主に使用されていたのだが、近年、環境保全の要請に鑑み、このハンダメッキを、錫ハンダ等の無鉛のものに切り替える必要性が生じてきた。
ところが、無鉛のハンダは、接合強度の面で鉛ハンダに劣る。そのため、この無鉛ハンダを使用する場合、配線部材をアクチュエータユニットに取り付けた後の工程で駆動端子と配線端子との接合部分に何らかの要因で外力が加わったときに、剥離が生じやすいという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、アクチュエータユニットと配線部材との接合部分の接合強度をより向上させることが可能な液体噴射ヘッドを提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために提案されたものであり、ノズル開口に連通する圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ得る圧力発生素子及び該圧力発生素子に導通する駆動端子が列設されたアクチュエータユニットと、
前記アクチュエータユニットに対向した面および前記駆動端子の列設方向の一方において前記アクチュエータユニットに対向した面に対して折り曲げられた折り曲げ面を有し、さらに前記アクチュエータユニットの駆動端子に接合される配線端子および前記アクチュエータユニットの共通接地端子に接合される接地端子を有し、前記圧力発生素子に駆動信号を供給するための配線部材と、を備え、
前記配線部材を通じて駆動信号を供給して圧力発生素子を駆動させることによりノズル開口から液滴を吐出する液体噴射ヘッドであって、
前記配線部材は、前記配線端子の列設方向のうち当該配線部材の前記折り曲げ面側に前記接地端子を複数有し、前記配線端子および前記接地端子とは別に鑞付け部を有し、
前記アクチュエータユニットには、前記駆動端子の列設方向の前記折り曲げ面側に、前記接地端子に対応させて前記共通接地端子を複数設け、前記配線部材の鑞付け部に対応した位置に接合補強部を設け、
前記駆動端子と前記配線端子とを接合し、前記共通接地端子と前記接地端子とを接合すると共に、前記鑞付け部と前記接合補強部とを接合したことを特徴とする。
上記構成によれば、アクチュエータユニット上には、駆動端子の列設方向の配線部材の折り曲げ面側に、接地端子に対応させて共通接地端子を複数設けると共に、配線部材の鑞付け部に対応する位置に接合補強部を設け、配線部材には、配線端子と、配線端子の列設方向のうち当該配線部材の折り曲げ面側に配置された複数の接地端子と、鑞付け部とを設け、アクチュエータユニットと配線部材との接合の際に接合補強部と鑞付け部とを接合するようにしたので、接合面積をより多く確保することができる。これにより、アクチュエータユニットと配線部材との接合強度を向上させることができ、アクチュエータユニットと配線部材の接合部分における剥離を抑制することができる。その結果、歩留りを向上させることが可能となる。また、配線部材をアクチュエータユニットに接合後、折り曲げ面側の一部を折り曲げることで引っ張られる等して外力が加わりやすい折り曲げ面側に外力が加わったとしても、この外力を分散できる。これにより、折り曲げ面側の接合部分で剥離が生じるのを抑制することができる。
上記構成において、前記接合補強部は、前記アクチュエータユニットにおける駆動端子の列設方向の両側に配置されていることが望ましい。
この構成によれば、アクチュエータユニットにおける駆動端子列設方向の中央側に接合補強部を配置する場合と比較して、外力をより分散させることができるので、アクチュエータユニットと配線部材の接合部分における剥離をより抑えることが可能となる。
また、上記構成において、前記接合補強部は、前記駆動端子から離隔した位置に設けられていることが望ましい。
この構成によれば、接合補強部と駆動端子が離隔しているので、接合補強部と駆動端子との間でこれらの端子に含まれる金属イオンが移動することで短絡状態となる所謂マイグレーションを抑制して絶縁不良を防止することができる。
また、上記各構成において、前記接合補強部は、前記駆動端子と同一の材料で、且つ、同一の工程で形成されていることが望ましい。
この構成によれば、簡単な仕様の変更のみで、且つ、工数を増加させることなく容易に接合補強部を形成することができる。
また、上記各構成において、接合補強部が、配線端子の列設方向に直交する方向に隣り合う共通接地端子の間に設けられる構成を採用することが望ましい。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面等を参照して説明する。なお、以下に述べる実施の形態では、本発明の好適な具体例として種々の限定がされているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。また、以下の説明は、本発明の液体噴射ヘッドとして、インクジェット式記録装置(液体噴射装置の一種。以下、単にプリンタという)に搭載されるインクジェット式記録ヘッド(以下、単に記録ヘッドという)を例に挙げて行う。
図1は、記録ヘッド1の構成の一例を説明する分解斜視図である。この記録ヘッド1は、図示しないインクカートリッジ内に貯留されたインクをヘッド内部に導入するインク供給針2が複数配設された供給針ユニット3と、圧電振動子30(図2等参照)を有するアクチュエータユニット4及び流路ユニット5から成るヘッドユニット6とを、ヘッドケース9に備えて概略構成される。また、この記録ヘッド1において、ヘッドケース9の先端側(供給針ユニット3の接合面とは反対側)には、ヘッドユニット6を保護すると共に、ノズルプレート8を接地電位に調整するための金属製のカバー10が取り付けられるようになっている。
供給針ユニット3は、インク供給針2がヘッド主走査方向(ノズル列直交方向)に横並びに配設された合成樹脂製の部材である。この供給針ユニット3に配設されるインク供給針2の先端部は円錐状に尖っており、インクカートリッジ内に挿入し易くなっている。また、この先端部には、インク供給針2の内外を連通する導入孔が複数穿設されており、これらの導入孔を通じてインクカートリッジ内のインクがヘッド内に導入される。そして、本実施形態の記録ヘッド1は4種類のインクを吐出可能であるため、供給針ユニット3には、合計4本のインク供給針2が先端を上方に突出した姿勢で配設されている。
ヘッドケース9は、上記供給針ユニット3や配線基板11が取り付けられるベース部12と、このベース部12の底部から下方に向けて延出し、開口面にヘッドユニット6が取り付けられる中空箱体状のケース部13とにより構成される部材である。本実施形態においては、このヘッドケース9と上記供給針ユニット3は、例えば、変性PPE(ポリフェニレンエーテル)樹脂等の合成樹脂によって作製されている。そして、ヘッドケース9のベース部12には、ヘッドユニット6側にインクを供給する収束流路(図示せず)の上部開口14が、供給針ユニット3の各インク供給針2に対応した位置にそれぞれ開設されている。また、ベース部12には、配線基板11を配設するための基板配設部15が区画されている。
上記配線基板11は、コネクタ16を備えており、このコネクタ16には、プリンタ本体側からのFFC(フレキシブルフラットケーブル)等の配線ケーブル(図示せず)が装着されるようになっている。また、配線基板11には、接続用端子17が形成されており、この接続用端子17には、TCP(テープキャリアパッケージ)等のフィルム状のフレキシブルケーブル18(本発明における配線部材の一種に相当)が電気的に接続される。そして、この配線基板11は、プリンタ本体側からの駆動信号をFFCを通じて受けると共に、この駆動信号をフレキシブルケーブル18を介してアクチュエータユニット4の圧電振動子30に供給するようになっている。
ノズルプレート8は、流路ユニット5を構成する部材の1つであり、例えば、ステンレス鋼等の金属製の板材をプレス加工することで作製されている。このノズルプレート8には、ドット形成密度に応じたピッチで複数のノズル開口19が列状に開設されており、本実施形態においては、このノズル開口19の列(ノズル列)が、主走査方向に複数条(4列)並設されている。そして、このノズルプレート8は、流路ユニット5において、アクチュエータユニット4の接合面側とは反対側に配置される。
図2は、上記ヘッドユニット6の構成を説明する要部断面図である。同図に示すヘッドユニット6は、アクチュエータユニット4と流路ユニット5を重ね合わせた状態で一体化して構成されている。
流路ユニット5は、オリフィスとして機能するインク供給口22及びノズル連通口23の一部となる通孔が形成された供給口プレート24と、インク供給針2側からのインクが供給されるリザーバ25(共通液体室)及びノズル連通口23の一部となる通孔が形成されたリザーバプレート26と、上記ノズルプレート8とから構成されている。そして、流路ユニット5は、リザーバプレート26の一方の面にノズルプレート8を、他方の面に供給口プレート24をそれぞれ配置し、これらの部材の間を熱溶着フィルム等によって接合して構成されている。この流路ユニット5は、リザーバ25からノズル開口19に至るまでのインク流路(液体流路)を形成している。
アクチュエータユニット4は、圧力室28となる通孔を開設した圧力室プレート29、圧電振動子30が複数横並びに実装されると共に、圧力室28の一部を区画する振動子プレート31、及び、供給側連通口32となる通孔及びノズル連通口23となる通孔を形成した連通口プレート34を積層した状態で備えている。これらの圧力室プレート29、振動子プレート31、及び、連通口プレート34は、アルミナや酸化ジルコニウム等のセラミックスで作製されており、焼成によって一体化される。
上記の圧力室28は、ノズル列とは直交する方向に細長い空部となっており、ノズル開口19に対応して複数形成されている。そして、各圧力室28の一端側は、供給側連通口32及びインク供給口22を通じてリザーバ25に連通している。また、供給側連通口32とは反対側の圧力室28の他端側は、ノズル連通口23を通じてノズル開口19に連通している。この圧力室28の一部、即ち、連通口プレート34とは反対側となる面は、振動子プレート31によって区画されている。
本実施形態において、圧力発生素子の一種として機能する圧電振動子30は、付与された電界に応じて撓み振動を行う所謂撓みモードの圧電振動子であり、駆動電極36と共通電極37で圧電体層38を挟んだ状態に形成されている。この圧電振動子30は、圧力室28とは反対側の振動子プレート31の表面に、圧力室28を覆い隠す状態に形成されている。即ち、各圧電振動子30は、各圧力室28に対応してノズル列方向に列設されている。
なお、圧電振動子列の端部に位置するものは、インク滴の吐出に関与しない、つまり、駆動信号が供給されず駆動しないダミー振動子となっている。
上記圧電振動子30の長手方向の一側には、圧電振動子30毎に個別の駆動端子39が形成されている。この駆動端子39は、圧電振動子30の駆動電極36に導通すると共に、フレキシブルケーブル18の配線端子44(図6参照)と電気的に接続される部分である。また、共通電極37は、図示しない共通幹電極を介して共通接地端子41(図4,5参照)に導通している。
図3は、アクチュエータユニット4における駆動端子39の配設状態を説明する平面図、図4は図3における領域Aの拡大図、図5は図3における領域Bの拡大図である。なお、図3〜5においては、駆動端子39を主に示しており、便宜上、圧電振動子30は図示していない。これらの図に示すように、各駆動端子39は、ノズル列方向に列設されて駆動端子列40を構成しており、この駆動端子列40は、アクチュエータユニット4の幅方向(ノズル列方向に直交する方向)の中心寄りに2列形成されている。
図4,5に示すように、駆動端子列方向の両側には、共通接地端子41が設けられている。この共通接地端子41は、共通幹電極を介して圧電振動子30の共通電極37と導通すると共に、フレキシブルケーブル18の接地端子47(図7,8参照)が接続される部分である。本実施形態においては、各駆動端子列40の一側(領域B)の端から1番目と2番目、他側(領域A)の端から1〜3番目の端子が、それぞれ共通接地端子41となっている。これらの駆動端子39及び共通接地端子41は、銀等の金属材料によって作製されており、本実施形態においては、スクリーン印刷によって、アクチュエータユニット4の表面に形成されている。
また、上記アクチュエータユニット4には、駆動端子39及び共通接地端子41の他に、圧電振動子30の駆動に関与しないダミー端子42(本発明における接合補強部の一種に相当)が設けられている。本実施形態においては、駆動端子列方向の両側であって、アクチュエータユニット4幅方向の両側の共通接地端子41の間に、合計2つのダミー端子42a,42bが配置されている。このダミー端子42も、駆動端子39及び共通接地端子41と同様に、銀を用いてスクリーン印刷によって形成されている。つまり、ダミー端子42は、駆動端子39や共通接地端子41と同一工程において、且つ、同一の材料で形成される。これにより、例えば、マスクパターンの変更等の簡単な仕様の変更のみで、工数を増加させることなく容易にダミー端子42を形成することができる。このダミー端子42の機能については後述する。
上記駆動端子39を通じて駆動電極36に駆動信号が供給されると、駆動電極36と共通電極37との間には電位差に応じた電界が発生する。この電界は圧電体層38に付与され、圧電体層38は付与された電界の強さに応じて撓み変形する。即ち、駆動電極36に供給する駆動信号の電位を高くする程、圧電体層38は、流路ユニット5に近づく方向に変位し、圧力室30の容積28の容積を減少するように圧力室プレート29を変形させる。一方、駆動電極36に供給する駆動信号の電位を低くする程、圧電体層38は、流路ユニット5よりも遠ざかる方向に変位し、圧力室28の容積を増加させるように圧力室プレート29を変形させる。このような圧電振動子30の駆動により、圧力室28が収縮又は膨張し、これにより、圧力室28内のインクに圧力変動が生じる。この圧力変動を利用することで、圧力室28内のインクをノズル開口19からインク滴として吐出させることができる。
図6は、上記フレキシブルケーブル18の構成を説明する平面図であり、圧電振動子30に接続される先端側部分を示している。また、図7は、図6における領域Aの拡大図、図8は、図6における領域Bの拡大図である。このフレキシブルケーブル18は、ポリイミド等の絶縁フィルムから成るベースフィルム43の表面に、銅箔等の導体材料で導体パターン(配線パターン)が形成され、配線端子44以外の部分がレジスト45で覆われて構成されている。また、このフレキシブルケーブル18には、配線基板11側からの駆動信号を圧電振動子30に対して選択的に供給する制御を行うICチップ46が実装されている。
フレキシブルケーブル18の各配線端子44は、アクチュエータユニット4に対向した面において該アクチュエータユニット4の駆動端子39毎に対応させて列設されており、これらの配線端子44の列設方向の両側には、アクチュエータユニット4の共通接地端子41と接続されて圧電振動子30の共通電極37を接地電位に調整するための接地端子47が設けられている。具体的には、図7,8に示すように、フレキシブルケーブル18の先端側(領域B)に1本、基端側(領域A。駆動端子39の列設方向の一方においてアクチュエータユニット4に対向した面に対して折り曲げられた面(図1参照)側。本発明における折り曲げ面側の一種に相当)に2本の接地端子47が、配線端子列毎に設けられている。基端側の接地端子47に関し、通常1本で足りるところを2本としたのは、基端側はアクチュエータユニット4との接合後、配線基板11との接合工程が行われる際に基端側の一部を折り曲げることで引っ張られる等して外力が加わりやすいため、この外力を分散するためである。即ち、このようにすると、基端側の接合部分で剥離が生じるのを抑制することができる。
これらの配線端子44及び接地端子47の表面には、アクチュエータユニット4側の各端子と接続するために、予めハンダメッキが予め施されている。具体的には、金属材料(金属イオン)を含む電解質溶液(メッキ液)中にフレキシブルケーブル18を浸漬し、端子部分に通電することで電気ハンダメッキが施される。この電気ハンダメッキの金属材料としては、環境保護の観点から、鉛以外の材料を用いるのが望ましい。本実施形態においては、錫等が用いられる。そして、図7,8中、符号49(49a,49b)で示すものは、電気ハンダメッキを施す際の通電に用いられる接点端子である。この接点端子49は、ハンダメッキが施されるが、駆動信号の供給には関与しない部分であり、本発明における鑞付け部の一種に相当する。
ところで、本実施形態のように、鉛以外の金属材料を用いたハンダメッキは、接合強度の面で、鉛を用いたハンダメッキに劣る。そのため、この無鉛ハンダメッキを使用する場合、配線部材をアクチュエータユニットに取り付けた後の工程でアクチュエータユニット4側の駆動端子39と、フレキシブルケーブル18側の配線端子44との接合部分に何らかの要因で外力が加わったときに、剥離が生じやすいという問題がある。
そこで、本実施形態では、アクチュエータユニット4上の、フレキシブルケーブル18の接点端子49に対応する位置にダミー端子42を設け、フレキシブルケーブル18との接合の際には、駆動端子39(及び共通接地端子41)と配線端子44(及び接地端子47)とを接合すると同時に、ダミー端子42に接点端子49を接合することで、接合強度を向上させている。
図9は、アクチュエータユニット4とフレキシブルケーブル18の接合部分を拡大して示した図であり、ダミー端子42の形成位置における断面図である。アクチュエータユニット4とフレキシブルケーブル18との接合時には、共通接地端子41に接地端子47を重ね、駆動端子39に配線端子44を重ねると共に、ダミー端子42に接点端子49を重ねた状態でフレキシブルケーブル18の表面側からヒートツール(加熱部材)50を押圧し、これらの端子間を同時に半田付けする。
この際、アクチュエータユニット4の一側に配設されている2つの共通接地端子41のうち、最も端の共通接地端子41のみが接点端子47と接続され、他方は接続されないようになっている。また、アクチュエータユニット4の他側の3つの共通接地端子41のうち、端から1番目と2番目の共通接地端子41のみが接点端子47と接続され、3番目の共通接地端子41は接続されないようになっている。即ち、実際にグラウンドとして使用する共通接地端子41は、駆動端子39から少なくとも1端子分離隔することになる。上記ダミー端子42も、実際に使用する共通接地端子41の近傍に配設しているため、駆動端子39から離隔する。これにより、駆動端子39と、共通接地端子41或いはダミー端子42との間で金属イオンが移動してこれらの端子間が短絡状態となる所謂マイグレーションを抑制することができ、その結果、絶縁不良を防止することができる。
このように、上記記録ヘッド1では、アクチュエータユニット4上の、フレキシブルケーブル18の接点端子49に対応する位置に、圧電振動子30の駆動に関与しないダミー端子42を設け、アクチュエータユニット4とフレキシブルケーブル18との接合の際に、ダミー端子42と接点端子49とを接合するようにしたので、接合面積をより多く確保することができる。これにより、アクチュエータユニット4とフレキシブルケーブル18との接合強度を向上させることができる。具体的には、アクチュエータユニット4とフレキシブルケーブル18との接合部分の引っ張り強度が、従来と比較して、70%〜80%程度向上することが実験的に分かった。このように接合強度を向上させることで、アクチュエータユニット4とフレキシブルケーブル18の接合部分における剥離を抑制することができ、その結果、歩留りを向上させることが可能となる。
また、本実施形態では、ダミー端子42は、アクチュエータユニット4における駆動端子列設方向の両側に配置されているので、駆動端子列設方向の中央側にダミー端子42を配置する場合と比較して、外力をより分散させることができる。その結果、アクチュエータユニット4とフレキシブルケーブル18との接合部分における剥離をより抑えることが可能となる。
ところで、本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて種々の変形が可能である。
上記ダミー端子42に関し、上記実施形態においては、駆動端子列方向の両側に合計2つ設けるようにしたが、これには限定されず、フレキシブルケーブル18のハンダメッキが施されている部分に対応する位置であれば、上記実施形態とは異なる位置に設けることができる。また、ダミー端子42を1つ或いは3つ以上設けるようにしても良い。
また、以上では、液体噴射ヘッドとして、インクジェット式記録ヘッド1を例に挙げて説明したが、本発明は他の液体噴射ヘッドにも適用することができる。例えば、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレー、FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド、バイオチップ(生物化学素子)の製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等にも本発明を適用することができる。
記録ヘッドの構成を説明する分解斜視図である。 記録ヘッドの構成を説明する要部断面図である。 アクチュエータユニットの構成を説明する平面図である。 図3における領域Aの拡大図である。 図3における領域Bの拡大図である。 フレキシブルケーブルの構成を説明する平面図である。 図6における領域Aの拡大図である。 図6における領域Bの拡大図である。 アクチュエータユニットとフレキシブルケーブルの接合部分を拡大して示した図であり、ダミー端子の形成位置における断面図である。
符号の説明
1 記録ヘッド,2 インク供給針,3 供給針ユニット,4 アクチュエータユニット,5 流路ユニット,6 ヘッドユニット,8 ノズルプレート,9 ヘッドケース,10 カバー,11 配線基板,12 ベース部,13 ケース部,14 上部開口,15 基板配設部,16 コネクタ,17 接続用端子,18 フレキシブルケーブル,19 ノズル開口,22 インク供給口,23 ノズル連通口,24 供給口プレート,25 リザーバ,26 リザーバプレート,28 圧力室,29 圧力室プレート,30 圧電振動子,31 振動子プレート,32 供給側連通口,34 連通口プレート,36 駆動電極,37 共通電極,38 圧電体層,39 駆動端子,40 駆動端子列,41 共通接点端子,42 ダミー端子,43 ベースフィルム,44 配線端子,45 ソルダーレジスト,46 ICチップ,47 接地端子,49 接点端子,50 ヒートツール

Claims (5)

  1. ノズル開口に連通する圧力室内の液体に圧力変動を生じさせ得る圧力発生素子及び該圧力発生素子に導通する駆動端子が列設されたアクチュエータユニットと、
    前記アクチュエータユニットに対向した面および前記駆動端子の列設方向の一方において前記アクチュエータユニットに対向した面に対して折り曲げられた折り曲げ面を有し、さらに前記アクチュエータユニットの駆動端子に接合される配線端子および前記アクチュエータユニットの共通接地端子に接合される接地端子を有し、前記圧力発生素子に駆動信号を供給するための配線部材と、を備え、
    前記配線部材を通じて駆動信号を供給して圧力発生素子を駆動させることによりノズル開口から液滴を吐出する液体噴射ヘッドであって、
    前記配線部材は、前記配線端子の列設方向のうち当該配線部材の前記折り曲げ面側に前記接地端子を複数有し、前記配線端子および前記接地端子とは別に鑞付け部を有し、
    前記アクチュエータユニットには、前記駆動端子の列設方向の前記折り曲げ面側に、前記接地端子に対応させて前記共通接地端子を複数設け、前記配線部材の鑞付け部に対応した位置に接合補強部を設け、
    前記駆動端子と前記配線端子とを接合し、前記共通接地端子と前記接地端子とを接合すると共に、前記鑞付け部と前記接合補強部とを接合したことを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記接合補強部は、前記アクチュエータユニットにおける駆動端子の列設方向の両側に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記接合補強部は、前記駆動端子から離隔した位置に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記接合補強部は、前記駆動端子と同一の工程において且つ同一の材料で形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記接合補強部は、配線端子の列設方向に直交する方向に隣り合う共通接地端子の間に設けられたことを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の液体噴射ヘッド。
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