JP4552313B2 - 車両の運動制御装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マスタシリンダおよびブレーキペダルの非操作時にマスタシリンダを自動的に駆動する駆動装置を有する自動液圧発生装置の発生液圧を、液圧制御弁を介してホイールシリンダに供給する車両の運動制御装置に関し、特に制動操舵制御装置(車両横すべり防止制御装置)やトラクション制御装置に適用可能である。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の車両の運動制御装置として、例えば特許第2790288号公報に示されるトラクション制御装置が知られている。
【0003】
このものにおいては、マスタシリンダによって生じる流体圧力は、ブレーキペダル上に作用される実際の圧力と真空サーボユニットにより与えられる補完的な圧力とによって与えられるようになされている。真空サーボユニットは電磁バルブを有しており、この電磁バルブは、ある被駆動ホイールが他のホイールよりも早くスピンしはじめたときに付勢され、サーボユニットを大気に連通せしめてそれが独力で流体圧力をホイールブレーキへと加えるように構成されている。そして、各ホイールブレーキには、通常開(ノーマルオープン)のソレノイドバルブと通常閉(ノーマルクローズド)のソレノイドバルブとが接続され、トラクション制御中には、スピンしている被駆動ホイールのソレノイドバルブが駆動制御され、他のホイールのノーマルオープンバルブが閉じられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述のトラクション制御中にブレーキペダルの操作又は操作量(所謂増し踏み)を検出した場合には、この検出結果に基づきトラクション制御を終了させることが望ましい。このブレーキペダルの操作量を正確かつ安価に検出するために、ブレーキペダルのストロークを検出するストロークセンサを用いることが望ましい。
【0005】
ところが、上記従来技術において、ストロークセンサを用いてトラクション制御中のブレーキペダル操作量を検出すると、次の問題点が生じる恐れがある。
【0006】
トラクション制御中にマスタシリンダと全てのホイールシリンダとの連通が遮断された場合には、マスタシリンダ内のブレーキ液の逃げ場がなくなるため、ブレーキペダルをストロークさせることができない。そのため、ストロークセンサによりブレーキペダルの操作量を検出できず、トラクション制御中にブレーキペダルを操作しても、同制御を終了させることができない。
【0007】
故に、本発明は、ブレーキペダルの非操作時にマスタシリンダを自動的に駆動する自動液圧発生装置および液圧制御弁を駆動制御し自動加圧制御を行い、かつストロークセンサによりブレーキペダルストロークを検出する車両の運動制御装置において、自動液圧発生装置が駆動制御されている際に、マスタシリンダと全てのホイールシリンダとの連通が遮断された場合にも、ブレーキペダルストロークを確保し得る車両の運動制御装置を提供することを、その技術的課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記技術的課題を解決するため、請求項1の発明の車両の運動制御装置は、車両の各車輪に装着され制動トルクを付与するホイールシリンダと、少なくともブレーキペダル非操作時に、マスタシリンダを自動的に駆動し前記ホイールシリンダの各々に対しマスタシリンダ液圧を供給する自動液圧発生装置と、前記自動液圧発生装置と前記ホイールシリンダの各々との間に配設され前記ホイールシリンダのブレーキ液圧を調整する液圧制御弁と、少なくとも前記ブレーキペダルの非操作時に、前記車両の運動状態に応じて前記自動液圧発生装置を駆動制御すると共に前記液圧制御弁を駆動制御し、前記ホイールシリンダに対し自動加圧制御を行なう制御手段とを備えた車両の運動制御装置において、少なくとも前記自動液圧発生装置が駆動制御されている際に、前記ブレーキペダルのストロークを検出するストロークセンサを更に備え、前記制御手段は、前記ストロークセンサの検出結果に基づき所定の処理を行うと共に、前記自動液圧発生装置が駆動制御されている状態で、前記マスタシリンダを車両の運動状態に応じて前記自動加圧制御が行われる制御車輪と前記自動加圧制御が行われない非制御車輪の全てのホイールシリンダから遮断するように前記液圧制御弁が駆動制御されている時間が第1の所定時間以上連続した場合に、前記マスタシリンダを少なくとも1つの前記非制御車輪のホイールシリンダに連通するように前記液圧制御弁を駆動制御するマスタカット時特定制御を最大第2の所定時間実施した後、前記マスタカット時特定制御を終了し、その後前記ストロークセンサの検出結果に応じた目標減速度が車両に発生するように、前記非制御車輪の制動力を制御するものである。
【0009】
ここで、上記自動加圧制御には、制動操舵制御(車両横すべり抑制制御)、トラクション制御装置、車両横転防止制御等のブレーキペダル非操作時の制御がある。
【0010】
請求項1の発明によれば、自動液圧発生装置が駆動制御されている状態で、マスタシリンダが全てのホイールシリンダから遮断されている場合に、マスタシリンダを少なくとも1つのホイールシリンダに連通するように液圧制御弁を駆動制御するので、マスタシリンダのブレーキ液は液圧制御弁を介してホイールシリンダに供給され、結果、ブレーキペダルの可動範囲が増加し、ブレーキペダルストロークを確保することができる。従って、この場合においても、ストロークセンサによりブレーキペダルストロークを確実に検出でき、その結果を用いて適切な処理を行なうことができる。
【0011】
請求項1において、請求項2の発明に示すように、前記ホイールシリンダに接続しブレーキ液を収容するリザーバを更に備え、前記液圧制御弁は、前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダの各々との間に配設された常開の電磁弁と、前記ホイールシリンダの各々と前記リザーバとの間に配設された常閉の電磁弁とを備え、前記制御手段は、前記マスタカット時特定制御時に、少なくとも1つの前記非制御対象車輪用の前記常開の電磁弁および前記常閉の電磁弁を開位置にするように構成されていると、好ましい。
【0012】
この構成によれば、自動加圧制御中に、マスタシリンダが全てのホイールシリンダから遮断された状態が所定時間以上継続したときに、少なくとも1つの非制御対象車輪用の常開の電磁弁および常閉の電磁弁を開位置にするので、マスタシリンダが非制御対象車輪のホイールシリンダおよびリザーバに連通し、マスタシリンダ液圧は非制御対象車輪のホイールシリンダおよびリザーバに供給され、結果、ブレーキペダルストロークを確保することができる。また、この際、非制御対象車輪のホイールシリンダがリザーバに連通するため、非制御対象車輪に制動力が付与されるのを回避できる。
【0013】
請求項1または請求項2の何れかにおいて、請求項3の発明に示すように、前記制御手段が、前記自動加圧制御の終了後所定時間、前記自動液圧発生装置を延長して駆動すると共に前記マスタシリンダを前記ホイールシリンダの全てから遮断するように前記液圧制御弁を駆動制御する終了特定制御を行い、この終了特定制御が上記所定時間よりも短い設定時間以上継続した場合、前記マスタシリンダを少なくとも1つの前記ホイールシリンダに連通するように前記液圧制御弁を駆動制御すると、好ましい。
【0014】
この構成によれば、自動加圧制御の終了後所定時間、自動液圧発生装置を延長して駆動する終了特定制御を行なうので、自動加圧制御終了後所定時間内に再び自動加圧制御が開始された場合には、自動液圧発生装置は駆動されたままとなる。その結果、自動液圧発生装置の駆動を開始する頻度を減らすことができ、駆動切換音の回数を減らすことができる。また、終了特定制御中にはマスタシリンダをホイールシリンダの全てから遮断するように液圧制御弁を駆動制御するので、終了特定制御中に自動液圧発生装置の発生液圧がホイールシリンダに供給されるのを防止でき、運転者の意志に反して車輪に制動力が付与されることはない。
【0015】
更に、前述のように終了特定制御中はマスタシリンダが全てのホイールシリンダから遮断されるが、この状態が設定時間以上継続した場合、マスタシリンダを少なくとも1つのホイールシリンダに連通するように液圧制御弁を駆動制御するので、マスタシリンダ液圧は液圧制御弁を介してホイールシリンダに供給され、結果、ブレーキペダルストロークを確保できる。
【0016】
請求項3において、請求項4の発明に示すように、前記ホイールシリンダに接続しブレーキ液を収容するリザーバを更に備え、前記液圧制御弁は、前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダの各々との間に配設された常開の電磁弁と、前記ホイールシリンダの各々と前記リザーバとの間に配設された常閉の電磁弁とを備え、前記制御手段は、終了特定制御が所定時間以上継続して実行されたときに、少なくとも1つのホイールシリンダに接続された前記常開の電磁弁および前記常閉の電磁弁を開位置にするように構成されていると、好ましい。
【0017】
この構成によれば、終了特定制御が所定時間以上継続したときに、少なくとも1つの非制御対象車輪用の常開の電磁弁および常閉の電磁弁を開位置にするので、マスタシリンダが非制御対象車輪のホイールシリンダおよびリザーバに連通し、マスタシリンダ液圧は非制御対象車輪のホイールシリンダおよびリザーバに供給され、結果、ブレーキペダルストロークを確保することができる。また、この際、非制御対象車輪のホイールシリンダがリザーバに連通するため、非制御対象車輪に制動力が付与されるのを回避できる。
【0018】
請求項1において、請求項5の発明に示すように、前記自動液圧発生装置は、ブレーキペダルの操作に応じてマスタシリンダ液圧を発生するマスタシリンダと、前記ブレーキペダルの操作に応じて前記マスタシリンダを倍力駆動する助勢装置および少なくとも前記ブレーキペダルの非操作時に前記助勢装置を自動的に駆動し、前記マスタシリンダにマスタシリンダ液圧を発生させる助勢駆動装置とを備え、前記助勢装置は、可動壁と、前記可動壁の前方に形成し負圧が導入される定圧室と、前記可動壁の後方に形成し前記定圧室に連通して負圧が導入される状態と前記定圧室から遮断し大気に連通する状態に選択的に設定される変圧室と、前記ブレーキペダルの操作に応じて、前記定圧室と前記変圧室との間の連通を断続すると共に前記変圧室と大気との間の連通を断続する弁機構とを備えたバキュームブースタであり、前記助勢駆動装置は、少なくとも前記ブレーキペダルの非操作時に、前記弁機構を駆動し前記バキュームブースタを駆動するブースタ駆動装置であると、好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の望ましい実施の形態を図面を参照して説明する。
【0022】
図1は本実施形態の車両の運動制御装置の全体構成を示すもので、前輪駆動車両の車輪FL,FR,RL,RRに夫々ホイールシリンダWfl,Wfr,Wrl,Wrrが装着されている。尚、車輪FLは運転席からみて前方左側の駆動輪、車輪FRは前方右側の駆動輪を示し、車輪RLは後方左側の従動輪、車輪RRは後方右側の従動輪を示す。
【0023】
同図の運動制御装置においては、ブレーキペダルBPの操作に応じてバキュームブースタ(助勢装置)VBを介してマスタシリンダMCが倍力駆動され、マスタリザーバLRS内のブレーキ液が昇圧されて車輪FR,RL及び車輪FL,RR側の液圧系統にマスタシリンダ液圧が出力されるようになっている。つまり、所謂X配管が構成されている。マスタシリンダMCはタンデム型のマスタシリンダで、2つの圧力室MCa、MCbが夫々各ブレーキ液圧系統に接続されている。即ち、第1の圧力室MCaは車輪FR,RL側のブレーキ液圧系統に連通接続され、第2の圧力室MCbは車輪FL,RR側のブレーキ液圧系統に連通接続される。
【0024】
車輪FR,RL側のブレーキ液圧系統においては、第1の圧力室MCaは主液圧路MF1及びその分岐液圧路MFr,Mrlを介して夫々ホイールシリンダWfr,Wrlに接続されている。分岐液圧路MFr,Mrlには夫々、常開型の2ポート2位置の電磁開閉弁PC1及びPC2(以下、単に開閉弁PC1,PC2という)が配設されている。また、これらと並列に夫々逆止弁CV1,CV2が配設されている。逆止弁CV1,CV2は、マスタシリンダMC方向へのブレーキ液の流れのみを許容するもので、これらの逆止弁CV1,CV2を介してホイールシリンダWfr,Wrl内のブレーキ液がマスタシリンダMCひいてはマスタシリンダリザーバLRSに戻されるようになっている。また、ホイールシリンダWfr,Wrlに連通接続される排出側の分岐液圧路RFr,RFlに、夫々常閉型の2ポート2位置電磁開閉弁PC5,PC6(以下、単に開閉弁PC5,PC6という)が配設され、分岐液圧路RFr,RFlが合流した排出液圧路RFは補助リザーバRS1に接続されている。
【0025】
補助リザーバRS1には、逆止弁CV6を介して液圧ポンプHP1の吸入側が接続され、その吐出側は逆止弁CV7を介して開閉弁PC1,PC2の上流側に接続されている。液圧ポンプHP1は、液圧ポンプHP2と共に単一の電動モータMによって駆動され、補助リザーバRS1からブレーキ液を吸入し吐出側に戻す。補助リザーバRS1は、マスタシリンダMCのマスタリザーバLRSとは独立して設けられたもので、アキュムレータということもでき、ピストンとスプリングを備え、所定の容量のブレーキ液を貯蔵し得るように構成されている。逆止弁CV6,CV7は、液圧ポンプHP1を介して吐出されるブレーキ液の流れを一定方向に規制する吸入弁及び吐出弁であり、通常は液圧ポンプHP1内に一体的に構成されている。尚、液圧ポンプHP1の吐出側にダンパDP1が配設されている。
【0026】
一方、車輪FL,RR側のブレーキ液圧系統においても同様に、常開型の電磁開閉弁PC3,PC4、常閉型の電磁開閉弁PC7,PC8、逆止弁CV3,CV4,CV9,CV10、補助リザーバRS2及びダンパDP2が設けられている。液圧ポンプHP2は、前述のように、電動モータMによって液圧ポンプHP1と共に駆動される。
【0027】
尚、開閉弁PC1〜PC8は、各車輪のホイールシリンダのブレーキ液圧を調整するもので、本発明の液圧制御弁を構成する。
【0028】
バキュームブースタVBの内部には、ブレーキペダル操作とは無関係に(少なくともブレーキペダル非操作時に)、バキュームブースタVBを自動的に駆動するブースタ駆動装置VDが設けられている。マスタシリンダMC、バキュームブースタVB及びブースタ駆動装置VDは、本発明の自動液圧発生装置を構成する。なお、バキュームブースタVB及びブースタ駆動装置BDの詳細な構成は後述する。
【0029】
車輪FR,RL,FL,RRには、夫々車輪速度センサWSl,WS2,WS3,WS4が配設され、各車輪の回転速度、即ち車輪速度に比例するパルス数のパルス信号が電子制御装置ECUに入力されるように構成されている。更に、ブレーキペダルの操作を検出するブレーキスイッチBS、ブレーキペダルBPのストロークStを検出するストロークセンサBS、車両前方の車輪FL,FRの舵角θfを検出する前輪舵角センサSSf、車両のヨーレイトγを検出するヨーレイトセンサYS、車両の横加速度Gyを検出する横GセンサGY、エンジンのインテークマニホールド(図示せず)に配設されているスロットルバルブ(図示)の開度(スロットル開度)θthを検出するスロットルセンサTH等が電子制御装置ECUに接続されている。なお、ヨーレイトセンサYSにおいては、車両重心を通る鉛直軸回りの車両回転角(ヨー角)の変化速度、即ちヨー角速度(ヨーレイト)が検出され、実ヨーレイトγとして電子制御装置ECUに出力される。
【0030】
電子制御装置ECUは、バスを介して相互に接続されたプロセシングユニット(CPU)、メモリ(ROM、RAM)、入力及び出力ポート(図示せず)等から成るマイクロコンピュータ(図示せず)を備えている。上記車輪速度センサWSl乃至WS4、ブレーキスイッチBS、ストロークセンサBST、前輪舵角センサSSf、ヨーレイトセンサYS、横GセンサGY、スロットルセンサTHの出力信号は増幅回路(図示せず)を介して夫々入力ポートからCPUに入力されるように構成されている。また、出力ポートからは駆動回路(図示せず)を介して液圧制御弁PC1〜PC8、液圧ポンプHP1、HP2およびブースタ駆動装置BDに夫々制御信号が出力されるように構成されている。マイクロコンピュータにおいては、ROMは図3等に示したフローチャートを含む種々の処理に供するプログラムを記憶し、CPUは図示しないイグニッションスイッチが閉成されている間当該プログラムを実行し、RAMは当該プログラムの実行に必要な変数データを一時的に記憶する。
【0031】
次に、図2を参照してバキュームブースタVB及びブースタ駆動装置BD等の構成を説明する。
【0032】
バキュームブースタVBの構成は、従前のものと同一であり、可動壁B1により定圧室B2と変圧室B3が形成されており、可動壁B1はパワーピストンB4と一体的に連結されている。定圧室B2は常時エンジンEGのインテークマニホールド(図示せず)に連通し負圧が導入されるように構成されている。パワーピストンB4は、後述する固定コアD2及びリアクションディスクB9を介して出力ロッドB10に力伝達可能に連結され、出力ロッドB10はマスタシリンダMCに連結されている。
【0033】
パワーピストンB4内には、定圧室B2と変圧室B3との間の連通を断続するバキュームバルブV1と、変圧室B3と大気との間の連通を断続するエアバルブV2とから成る弁機構B5が設けられている。バキュームバルブV1は、パワーピストンB4に形成された環状弁座V11と、この環状弁座V11に着脱可能な弾性弁体V12とを備える。エアバルブV2は、弾性弁体V12に装着された弾性弁座V21と、この弾性弁座V21に着脱可能な弁体V22とを備える。弁体V22は、ブレーキペダルBPに連動可能な入力ロッドB6に連結され、スプリングB7の付勢力により弾性弁座21に着座する方向に付勢される。スプリングB8の付勢力により、バキュームバルブV1の弾性弁体V12は環状弁座V11に着座する方向に付勢されると共に、エアバルブV2の弾性弁座V21は弁体22に着座する方向に付勢されている。
【0034】
而して、ブレーキペダルBPの操作に応じて弁機構B5のバキュームバルブV1及びエアバルブV2が開閉し、定圧室B2と変圧室B3との間にブレーキペダルBPの操作力に応じた差圧が生じ、その結果、ブレーキペダルBPの操作に応じて増幅された出力がマスタシリンダMCに伝達される。
【0035】
ブースタ駆動装置BDは、リニアソレノイドD1と、固定コアD2と、可動コアD3とを備える。リニアソレノイドD1は、通電時に可動コアD3を固定コアD2に向けて吸引し、駆動電流に比例したその吸引力を出力するもので、図1に示す電子制御装置ECUに接続されている。固定コアD2は、パワーピストンB4とリアクションディスクB9の間に配設され、パワーピストンB4からリアクションディスクB9へ力伝達可能となっている。可動コアD3は、リニアソレノイドD1内で固定コアD2と対向するように配置され、固定コアD2との間に磁気ギャップD4を形成している。可動コアD3は、エアバルブV2の弁体V22に係合しており、磁気ギャップD4を減少させる方向に固定コアD2に対し相対移動することにより、エアバルブV2の弁体V22を一体的に移動させ得る。
【0036】
入力ロッドB6は、第1入力ロッドB61と第2入力ロッドB62とから構成されている。第1入力ロッドB61は、ブレーキペダルBPに一体的に連結されている。第2入力ロッドB62は、第1入力ロッドB61に対し相対移動可能で、パワーピストンB4によってキー部材B11を介して出力ロッドB10側に力伝達可能に構成されている。従って、第2入力ロッドB62のみが前進駆動されると、第1入力ロッドB61は残置され、これらの第1及び第2入力ロッドB61,B62によって所謂ペダル残置機構が構成される。
【0037】
ここで、少なくともブレーキペダル非操作時に制御対象車輪のホイールシリンダを自動加圧する自動加圧制御(例えば制動操舵制御やトラクション制御)を行なう際の、ブースタ駆動装置BD、バキュームブースタVB等の作動について説明する。
【0038】
電子制御装置ECUにより自動加圧制御要と断定されると、リニアソレノイドD1が通電され、可動コアB3が磁気ギャップD4側に移動し、エアバルブV2の弁体V22がスプリングB7の付勢力に抗して可動コアB3と一体移動する。
その結果、スプリングB8によりバキュームバルブV1の弾性弁体V12が環状弁座V11に着座し、変圧室B3と定圧室B1との連通状態が遮断される。その後、エアバルブV2の弁体V22が更に移動するため、弁体V22が弾性弁座V21から離脱し、変圧室B3に大気が導入される。これにより、変圧室B3及び定圧室B1間の差圧が発生し、パワーピストンB4、固定コアD1、リアクションディスクB9及び出力ロッドB10がマスタシリンダMC側に前進し、結果、マスタシリンダMCが自動的に液圧を発生する。
【0039】
そして、パワーピストンB4がキー部材B11に係合した後、キー部材B11に係合する第2入力ロッドB62がパワーピストンB4と一体的に前進する。一方、第1入力ロッドB61にはパワーピストンB4の前進力が伝達されないため、初期位置に維持される。つまり、ブースタ駆動装置BDによりバキュームブースタVBが自動的に駆動されている際に、ブレーキペダルBPは初期位置に維持される。
【0040】
上記ブースタ駆動装置BD、開閉弁PC1及至PC8及び電動モータMは、電子制御装置ECUによって駆動制御され、制動操舵制御(オーバーステア抑制制御又はアンダーステア抑制制御)が行われる。イグニッションスイッチ(図示せず)が閉成されると、6msの演算周期で図3のフローチャートに対応した運動制御のプログラムが実行される。
【0041】
先ずステップ101にてマイクロコンピュータが初期化され、各種の演算値がクリアされる。次にステップ102において、車輪速度センサWS1乃至WS4、前輪舵角センサSSfの検出信号(舵角θf)、ヨーレイトセンサYSの検出信号(実ヨーレイトγ)、横加速度センサGYの検出信号(実横加速度Gy)、ストロークセンサBSの検出信号(ブレーキペダルBPのストロークSt)、スロットルセンサTHの検出信号(スロットル開度θth)が読み込まれる。
【0042】
続いてステップ103に進み、各車輪の車輪速度Vw** が演算されると共に、各車輪の車輪速度Vw** が微分されて各車輪の車輪加速度DVw** が演算され、フィルター(図示せず)によりノイズが除かれて正規の各車輪の車輪加速度FDVw** が得られる。次いで、ステップ104において、各車輪の車輪速度Vw** に基づき車両の重心位置における推定車体速度(以下重心位置車体速度という)Vsoが演算される。具体的には、重心位置車体速度Vsoが、車両の加速走行中又は定速走行中であればVso=MIN(Vw** )として、ブレーキペダル操作中(制動中)であればVso=MAX(Vw** )として演算される。次いで、各車輪位置における推定車体速度(以下各輪位置車体速度という)Vso**が求められる。そして、必要に応じ、この各輪位置車体速度Vso**に対し、車両旋回時の内外輪差等に基づく誤差を低減するため正規化が行われる。即ち、正規化車体速度NVso**がNVso**=Vso**(n)−ΔVr**(n)として演算される。ここで、ΔVr**(n)は旋回補正用の補正係数で、例えば以下のように設定される。即ち、補正係数ΔVr**(**は各車輪FR等を表し、特にFWは前二輪、RWは後二輪を表す)は、車両の旋回半径R及びγ・VsoFW(=横加速度Gy) に基づき、基準とする車輪を除き各車輪毎のマップ(図示省略)に従って設定される。例えば、ΔVrFLを基準とすると、これは0とされるが、ΔVrFRは内外輪差マップに従って設定され、ΔVrRLは内々輪差マップに従い、ΔVrRRは外々輪差マップ及び内外輪差マップに従って設定される。また、重心位置における車体速度Vsoを微分することにより推定車体加速度DVsoが演算される。
【0043】
次いで、ステップ105にて、上記ステップ103及び104で求められた各車輪の車輪速度Vw** と各輪位置車体速度Vso**に基づき、各車輪の実スリップ率Sa** がSa**=(Vso**−Vw**)/Vso**として演算される。
【0044】
次いで、ステップ106にて、推定車体加速度DVso及び横加速度センサGYの検出信号Gyに基づき、路面摩擦係数μが近似的にμ=(DVso+Gy1/2 として推定される。尚、この路面摩擦係数μ及び各車輪のホイールシリンダ液圧の推定値に基づき、各車輪位置の路面摩擦係数μ**も演算しても良い。続いて、ステップ107にて、ヨーレイトセンサYSの検出信号(実ヨ−レートγ)、横加速度センサYGの検出信号(実横加速度Gy)及び重心位置車体速度Vsoに基づき、車体横すべり角速度DβがDβ=Gy/Vso−γとして求められる。次いで、ステップ108にて車体横すべり角βがβ=∫Dβdtとして求められる。ここで、上記の車体横すべり角βは、車両の進行方向に対し車体の向きのなす角度であり、車体横すべり角速度Dβは車体横すべり角βの微分値dβ/dtである。尚、車体横すべり角βは、進行方向の車速Vx とこれに垂直な横方向の車速Vyの比に基づき、β=tan-1(Vy/Vx)として求めることもできる。
【0045】
次に、ステップ109に進み、制動操舵制御演算処理が実行され、制動操舵制御対象車輪用の目標スリップ率が設定され、次いで、ステップ110に進み、非制御輪の目標スリップ率Stncが演算される。そして、ステップ111において、液圧サーボ制御が実行され、車両の運動状態に応じて開閉弁PC1〜PC8、ブースタ駆動装置BDのリニアソレノイドD1等が制御される。これらのステップ109〜111の詳細については後述する。
【0046】
そして、ステップ112に進み、制御終了時特定制御処理が行われ、最後にステップ113に進み、マスタシリンダカット時特定制御処理、即ちマスタシリンダが全てのホイールシリンダから遮断されているときの液圧制御弁PC**の特定制御が行われた後、ステップ102に戻る。これらのステップ112及び113の詳細についても後述する。
【0047】
図4を用いて、図3のステップ109における制動操舵制御演算の詳細について説明する。ここで、制動操舵制御にはオーバーステア(OS)抑制制御及びアンダーステア(US)抑制制御が含まれ、制御対象車輪に関しオーバーステア抑制制御及び/又はアンダーステア抑制制御に応じた目標スリップ率が設定される。
【0048】
先ず、ステップ201,202においてオーバーステア抑制制御及びアンダーステア抑制制御の開始終了判定が行われる。
【0049】
ステップ201におけるオーバーステア抑制制御の開始終了判定は、図9の斜線で示す制御領域にあるか否かに基づいて行われる。即ち、判定時における車体横すべり角βと車体横すべり角速度Dβの値が制御領域に入ればオーバーステア抑制制御が開始され、制御領域を脱すればオーバーステア抑制制御が終了され、図9の矢印の曲線で示したように制御される。そして、制御領域と非制御領域の境界(図9の2点鎖線)から制御領域側に外れるに従って制御量が大となるように各車輪の制動力が制御される。
【0050】
一方、アンダーステア抑制制御の開始・終了判定は、図10の斜線で示す制御領域にあるか否かに基づいて行なわれる。即ち、判定時において目標横加速度Gytに対する実横加速度Gyの変化に応じて、一点鎖線で示す理想状態から外れて制御領域に入ればアンダーステア抑制制御が開始され、制御領域を脱すればアンダーステア抑制制御が終了とされ、図10の矢印の曲線で示したように制御される。
【0051】
続いて、ステップ203にてオーバーステア抑制制御が制御中か否かが判定され、制御中でなければステップ204にてアンダーステア抑制制御が制御中か否かが判定され、これも制御中でなければそのまま図3のメインルーチンに戻る。
ステップ204にてアンダーステア抑制制御中と判定されればステップ205に進み、旋回内側後輪及び両前輪が選択され、それらの目標スリップ率が夫々アンダーステア抑制制御におけるSturi,Stufo, Stufiに設定される。ここで示したスリップ率(S)の符号については"t" は「目標」を表し、後述の「実測」を表す"a" と対比される。"u" は「アンダーステア抑制制御」を表し、"f" は「前輪」を、"r" は「後輪」を表し、 "o"は「外側」を、 "i"は「内側」を夫々表す。
【0052】
この目標ステップ率の設定には、目標横加速度Gytと実横加速度Gyとの差が用いられる。この目標横加速度GytはGyt=γ(θf)・Vsoに基づいて求められる。ここで、γ(θf)はγ(θf)={(θf/N)・L}・Vso/(1+Kh ・Vso2 )として求められ、Kh はスタビリティファクタ、Nはステアリングギヤレシオ、Lはホイールベースを表す。アンダーステア抑制制御に供する目標スリップ率は、目標横加速度Gytと実横加速度Gyの偏差ΔGy に基づいて以下のように設定される。即ち、Stufoは、K5・ΔGyに設定され、定数K5は加圧方向(もしくは減圧方向)の制御を行なう値に設定される。またStufi及びSturiは夫々K6・ΔGy 及びK7・ΔGy に設定され、定数K6,K7は何れも加圧方向の制御を行う値に設定される。
【0053】
一方、ステップ203において、オーバーステア抑制制御中と判定されると、ステップ206に進みアンダーステア抑制制御中か否かが判定され、アンダーステア抑制制御中でなければステップ207に進む。ステップ207にて旋回外側の前輪及び旋回内側後輪が選択され、それらの目標スリップ率が夫々Stefo,Steri(=0)に設定される。尚、 "e"は「オーバーステア抑制制御」を表す。
【0054】
この目標スリップ率の設定には、車体横すべり角βと車体横すべり角速度Dβが用いられる。即ち、Stefo=K1 ・β+K2 ・Dβ、Steri=K3・β+K4 ・Dβとして設定される。ここで、K1〜K4は定数で、旋回外側の前輪の目標スリップ率Stefoは、加圧方向(制動力を増大する方向)の制御を行なう値に設定され、旋回内側の車輪の目標スリップ率Steriは、減圧方向(制動力を低減する方向)の制御を行なう値に設定される。従って、ブレーキペダルの非操作時には、Steri=0とされる。尚、K3 ≦K1 /5,K4 ≦K2/5に設定されている。
【0055】
ステップ206でアンダーステア抑制制御も制御中と判定されると、ステップ208に進み、旋回外側の前輪の目標スリップ率がオーバーステア抑制制御用Stefoに設定され、旋回内側前後輪の目標スリップ率がアンダーステア抑制制御用Sturi,Stufiに設定される。即ち、オーバーステア抑制制御とアンダーステア抑制制御が同時に行なわれるときには、旋回外側の前輪はオーバーステア抑制制御の目標スリップ率と同様に設定され、旋回内側前後輪は何れもアンダーステア抑制制御の目標スリップ率と同様に設定される。
【0056】
何れの制御の場合も、旋回外側の後輪(即ち、前輪駆動車における従動輪)は、重心位置車体速度Vso演算用のため非制御対象とされる。
【0057】
次に、図5を用いて、図3のステップ110の非制御車輪の目標スリップ率演算処理の詳細について説明する。
【0058】
先ず、ステップ301において、制動操舵制御中か否か、即ちオーバーステア抑制制御及びアンダーステア抑制制御の少なくとも一方の制御が実行されているか否かが判定される。制動操舵制御中であれば、ステップ302に進み、演算対象輪が非制御車輪か否かが判定され、そうであればステップ303に進む。ステップ303では、ストロークセンサBSTにより検出されたブレーキペダルBPのストロークSTに基づき、目標マスタシリンダ液圧Ptmcが演算される。具体的には、図示するストローク−マスタシリンダ液圧マップを用いて、目標マスタシリンダ液圧Ptmcが、ブレーキペダルBPのストロークSTに対応するマスタシリンダ液圧に設定される。次いで、ステップ304に進み、図示するマスタシリンダ液圧−車体減速度マップを用いて、目標マスタシリンダ液圧Ptmcに基づき目標車体減速度Gtが演算される。即ち、このマップにおいては、目標マスタシリンダ液圧Ptmcが所定圧Pt1以下の場合には、目標車体減速度Gtが目標マスタシリンダ液圧Ptmcが高くなるに従いリニアに増加するが、目標マスタシリンダ液圧Ptmcが所定圧Pt1よりも高い場合には、目標車体減速度Gtが所定の上限値Gt1に維持される。次に、ステップ305に進み、ステップ304で演算された目標車体減速度Gtおよび図3のステップ104で演算された推定車体加速度DVsoに基づき、車体減速度偏差ΔGがΔG=Gt−|DVso|として演算される。
【0059】
最後に、ステップ306に進み、車体減速度偏差−目標スリップ率マップを用いて、車体減速度偏差ΔGに基づき非制御車輪の目標スリップ率Stncが演算される。このマップにおいては、車体減速度偏差ΔGが0<ΔG≦G1(G1:正の所定値)のとき、目標スリップ率Stncは、車体減速度偏差ΔGが大きくなるに従いリニアに増加するように設定され、G1≦ΔGのときには目標スリップ率Stncが正の上限値St1に設定される。また、車体減速度偏差ΔGがG2<ΔG≦0(G2:負の所定値)のとき、目標スリップ率Stncが正の所定スリップ率St2に設定され、G3<ΔG≦G2(G3:G2よりも小さい負の所定値)のとき、目標スリップ率Stncは、車体減速度偏差ΔGが小さくなるに従いリニアに減少するように設定され、ΔG≦G3のときには目標スリップ率Stncが負の下限値St3に設定される。
【0060】
なお、ステップ301で制動操舵制御中でないと判定された場合、およびステップ302で演算対象輪が非制御輪でないと判定された場合、そのまま図3のメインルーチンに戻る。
【0061】
次に、図6を用いて、図3のステップ111の液圧サーボ制御の詳細について説明するが、ここでは制御車輪および非制御車輪についてホイールシリンダ液圧のスリップ率サーボ制御が行なわれる。
【0062】
先ず、ステップ401において、図4のステップ205,207,208にて設定された制動操舵制御の対象車輪の目標スリップ率St** 及び図5のステップ306にて設定された非制御対象車輪の目標スリップ率Stncが読み出される。
【0063】
そして、ステップ402において車輪毎にスリップ率偏差ΔSt**が演算されると共に、ステップ403にて車体加速度偏差ΔDVso**が演算される。具体的には、ステップ402において、各車輪の目標スリップ率St** と実スリップ率Sa** の差が演算され、スリップ率偏差ΔSt** が、制御車輪についてはΔSt**=St**−Sa**として演算され、ΔSt**=Stnc−Sa**として演算される。また、ステップ403において、重心位置車体加速度DVsoと各車輪の車輪加速度DVw **の差が演算され、車体加速度偏差ΔDVso**が求められる。
【0064】
続いて、ステップ404に進み、ブレーキ液圧制御に供する一つのパラメータY**がGs**・ΔSt**(但、Gs:定数)として演算される。また、ステップ405において、ブレーキ液圧制御に供する別のパラメーラX**がGd** ・ΔDVso**(但、Gd**:定数)として演算される。
【0065】
この後、ステップ406に進み、車輪毎に、上記パラメータX**,Y**に基づき、図11に示す液圧制御マップに従って液圧モードが設定される。図11においては、予め急減圧領域、パルス減圧領域、保持領域、パルス増圧領域及び急増圧領域の各領域が設定されており、ステップ406にてパラメータX**及びY**の値に応じて、何れの領域に該当するかが判定される。つまり、制御車輪だけでなく非制御車輪についても、液圧モードが設定される。また、パルス増圧モードおよびパルス減圧モードにおいては、液圧制御弁駆動用のデューティ(1周期内の増圧出力時間もしくは減圧出力時間の占める割合)が設定される。パルス増圧モードにおいては、図11において急増圧側に向かうに従いデューティが大きくなるように設定され、パルス減圧モードにおいては、図11において急減圧側に向かうに従いデューティが大きくなるように設定されている。
【0066】
ここで、車体減速度偏差ΔGが0の場合、即ち推定車体減速度|DVso|が目標車体減速度Gtに一致している場合には、ステップ306に示すように、非制御車輪の目標スリップ率Stncが正の所定値St2に設定されるため、非制御車輪のスリップ率偏差ΔSt**が正の値となり、結果、非制御車輪の液圧モードは、図11に示すマップによりパルス増圧モードに設定される。これにより、制動操舵制御中に全車輪のホイールシリンダがマスタシリンダから遮断されるのを極力防止でき、制動操舵制御中に運転者がブレーキペダルを操作した場合にはペダルストロークを確保できる。
【0067】
尚、制動操舵制御が非制御状態では液圧制御モードは設定されない(全ソレノイドオフ)。
【0068】
次いで、ステップ407において、ブースタ駆動用のソレノイドD1の駆動処理が行われ、その後、ステップ408に進み、ステップ406で設定された液圧モード及びデュ−ティに応じて液圧制御弁である開閉弁PC*が制御され、ホイールシリンダのブレーキ液圧が増圧、保持又は減圧される。最後に、ステップ409において、モータMの駆動処理が行われる。制動操舵制御が実行されている間、モータMはフル通電される。
【0069】
以上示したように、本実施形態では、制動操舵制御中にはブレーキペダルBPのストロークSTに基づき非制御車輪の目標スリップ率Stncが設定され、この目標スリップ率に基づき非制御車輪の液圧モードが設定されて非制御車輪用の液圧制御弁が駆動制御されるため、制動操舵制御中に運転者によりブレーキペダルBPが操作された場合、非制御車輪のホイールシリンダのブレーキ液圧をブレーキペダルのストロークに対応する液圧に近づくように調整でき、運転者の減速要求に合う車両減速度を発生させることができる。
【0070】
具体的には、例えば、ブレーキペダル非操作時のオーバーステア抑制制御においては、旋回外側前輪および旋回内側後輪が制御車輪に設定され、旋回内側前輪および旋回外側前輪が非制御車輪として設定される。そして、旋回外側前輪の制動力が増加されると共に、旋回内側後輪の制動力が0とされる。このオーバーステア抑制制御中にブレーキペダルが操作されると、旋回内側前輪および旋回外側後輪の制動力はブレーキペダルのストロークに対応して増加され、旋回内側後輪の制動力が0に維持される。ここで、旋回外側前輪の制動力をBffo,ブレーキペダル操作後の旋回内側前輪および旋回外側後輪の制動力をそれぞれBffi,Bfroとすると、ブレーキペダル操作前の左右車輪間の制動力差の和ΔBfpは、Bffoとなり、ブレーキペダル操作後の左右車輪間の制動力差の和ΔBfaは、ΔBfa=(Bffo+Bfro)−Bffiとなる。BfroはBffiに略等しいので、ブレーキペダル操作後の左右車輪間の制動力差の和ΔBfa=Bffoとなり、ブレーキペダル操作前の左右車輪間の制動力差の和ΔBfpに等しくなる。従って、ブレーキペダル操作前後で発生する旋回外向きのヨーモーメント(オーバーステア抑制モーメント)を同等にでき、ブレーキペダル操作後もオーバーステア抑制効果を確実に発揮できる。
【0071】
このように、本実施形態では、オーバーステア抑制制御中にブレーキペダルが操作された場合に、旋回外向きのヨーモーメントを維持した状態で、ブレーキペダルのストロークに応じて非制御車輪用の液圧制御弁を制御している。
【0072】
次に、図7を参照して、図3のステップ112の制御終了時特定制御について説明する。
【0073】
先ず、ステップ501において、制動操舵制御後の遅延時間Tdが所定時間に設定される。次いで、ステップ502に進み、制動操舵制御が終了と判定された後、遅延時間Tdが経過したか否かが判定される。制動操舵制御が終了と判定されたが、遅延時間Tdが経過してなければステップ503に進み、アクセル操作量が所定値Ka以上か否かが判定される。即ち、スロットルセンサTHによって検出されたスロットル開度θthが所定開度以上か否かが判定され、そうであればステップ504に進み、ブレーキスイッチBSがオフか否かが判定される。ブレーキスイッチBSがオフであれば、ステップ505に進み、終了特定制御フラグFtが1にセットされる。そして、ステップ506及び507に進み、終了特定制御が実行される。即ち、ステップ506において、ブースタ駆動装置BDが作動状態、即ちリニアソレノイドD1が通電状態に維持され、ステップ507において全車輪の液圧制御弁PC*が保持モードとされる。つまり、全ての常閉の液圧制御弁PC5〜PC8を閉状態とした状態で、全ての常開の液圧制御弁PC1〜PC4が閉位置に作動される。
【0074】
ステップ502において、制動操舵制御終了後遅延時間Tdが経過していれば、ステップ508に進み、終了特定制御フラグFtが0にセットされ、ステップ509及び510に進み、終了特定制御が終了される。即ち、ステップ509において、ブースタ駆動装置BDが非作動状態とされ、即ちリニアソレノイドD1への通電が解除され、ステップ510において全車輪の液圧制御弁PC*が増圧モードとされる。つまり、全ての常閉の液圧制御弁PC5〜PC8を閉状態とした状態で、全ての常開の液圧制御弁PC1〜PC4が開位置に作動される。
【0075】
このように、アクセル操作量が所定量以上又はブレーキ非操作中であれば、制動操舵制御終了後所定時間Tdの間、ブースタ駆動装置BDが延長して駆動されるため、制動操舵制御後所定時間内に再び制動操舵制御が開始された場合には、ブースタ駆動装置BDが駆動されたままとなる。その結果、ブースタ駆動装置BD、つまり自動液圧発生装置の駆動を開始する頻度を減らすことができ、定圧室B2の負圧の消費を低減できると共に、駆動切換音の回数を減らすことができる。
【0076】
次に、図8を参照して、本発明の主要部である図3のステップ113のマスタシリンダカット時特定制御の詳細について説明する。
【0077】
先ず、ステップ601において、制動操舵制御中か否かが判定され、そうであればステップ602に進み、常開の液圧制御弁PC1〜PC4の全てが閉状態か否かが判定される。全てが閉状態であれば、ステップ603に進み、マスタカットタイマーTmcが1だけインクリメントされるが、少なくとも1つの常開の制御弁PC1〜PC4が開状態であれば、ステップ604に進み、マスタカットタイマーTmcがリセットされる。ここで、マスタカットタイマーTmcは、制動操舵制御中又は終了特定制御中に常開の制御弁PC1〜PC4の全てが閉位置になっている時間を意味する。なお、Tmc=1は6ms経過したことを意味する。
【0078】
また、ステップ601で制動操舵制御中でないと判定されると、ステップ605に進み、終了特定制御フラグFtが1、即ち終了特定制御中か否かが判定される。終了特定制御中であれば、常開の制御弁PC1〜PC4の全てが閉状態であるため(図7参照)、自動的にステップ602を経てステップ603に進み、マスタカットタイマーTmcが1だけインクリメントされる。
【0079】
ステップ603及び604の処理後、ステップ606に進み、マスタカットタイマーTmcが所定値Tk1以上か否かが判定される。即ち、制動操舵制御中又は終了特定制御中に常開の制御弁PC1〜PC4の全てが閉になっている状態が所定時間以上継続したか否かが判定される。ここで、Tk1は
そうであれば、ステップ607に進み、連通タイマーTreが1だけインクリメントされる。この連通タイマーTreは、後述するマスタカット時特定制御の実行時間を意味する。次いで、ステップ608に進み、連通タイマ―Treが所定値Tk2と比較され、所定値Tk2以内であれば、ステップ609においてマスタカット時特定制御が実行される。即ち、制動操舵制御中であれば、非制御車輪用の常開及び常閉の制御弁PC*の全てが開位置に切り換えられ、マスタシリンダMCが非制御車輪用のリザーバRS*に連通され、結果、マスタシリンダ液圧(自動液圧発生装置の出力液圧)がリザーバRS*に供給される。この時、非制御車輪のホイールシリンダもリザーバに連通されるため、マスタシリンダ液圧に基づく制動力は非制御車輪に対し付与されない。また、制動操舵制御終了時の終了特定制御中であれば、全車輪用の常開及び常閉の制御弁PC*が開位置に切り換えられ、マスタシリンダ液圧(自動液圧発生装置の出力液圧)が両方のリザーバRS*に供給される。
【0080】
なお、本実施形態では、非制御車輪の常開及び常閉の制御弁PC*の全てもしくは全車輪の常開及び常閉の制御弁PC*を開位置に切り換えているが、1つの非制御車輪の常開及び常閉の制御弁を開位置に切換えても良く、更に常開の制御弁のみを開位置に連通させても良い。
【0081】
一方、ステップ608において連通タイマ―Treが所定値Tk2以上と判定されると、ステップ610及び611において、連通タイマーTreおよびマスタカットタイマーTmcがリセットされる。即ち、ステップ609に示すマスタカット時特定制御が所定時間以上実行された場合、マスタカット時特定制御が終了される。
【0082】
なお、ステップ605において、終了特定制御フラグが1でない、即ち終了特定制御中でもないと判定されると、ステップ612及び613において、マスタカットタイマーTmcおよび連通タイマーTreがリセットされ、マスタカット時特定制御は実行されない。また、ステップ606においてマスタカットタイマーTmcが所定値以下と判定された場合、ステップ613において連通タイマーTreがリセットされ、マスタカット時特定制御は実行されない。
【0083】
このように、制動操舵制御中にマスタシリンダが全てのホイールシリンダから遮断された状態が所定時間以上継続したとき、もしくは終了特定制御が所定時間以上継続したときには、全非制御車輪もしくは全車輪の常開および常閉の制御弁PC*を開位置にするので、マスタシリンダがホイールシリンダおよびリザーバに連通し、マスタシリンダ液圧はホイールシリンダおよびリザーバに供給され、結果、ブレーキペダルの可動範囲が増大し、ブレーキペダルストロークを確保することができる。また、この際、ホイールシリンダもリザーバに連通するため、車輪に制動力が付与されるのを回避できる。
【0084】
尚、本実施形態では、自動液圧発生装置をマスタシリンダMC、バキュームブースタVB及びブースタ駆動装置BDで構成したが、自動液圧発生装置を、マスタシリンダ、液圧によりマスタシリンダの作動を助勢する液圧ブースタおよびブレーキペダル操作とは無関係に液圧ブースタを駆動するブースタ駆動装置(例えば電磁弁等)から構成しても良い。
【0085】
また、本実施形態では、制動操舵制御について説明したが、本発明は、トラクション制御、ロールオーバー制御(車両横転防止制御)等のブレーキペダル非操作時にホイールシリンダを自動加圧する制御にも適用可能である。
【0086】
【発明の効果】
本発明によれば、自動液圧発生装置が駆動制御されている状態で、マスタシリンダが全てのホイールシリンダから遮断されている場合に、マスタシリンダを少なくとも1つのホイールシリンダ及び/又はリザーバに連通するように液圧制御弁を駆動制御するので、ブレーキペダルストロークを確保することができる。従って、ストロークセンサによりブレーキペダルストロークを確実に検出でき、その結果を用いて適切な処理を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る車両の運動制御装置の全体構成図である。
【図2】図1のバキュームブースタ及びブースタ駆動装置の部分断面図である。
【図3】本実施形態における制動操舵制御の流れを示すフローチャートである。
【図4】図3の制動操舵制御演算の詳細を示すフローチャートである。
【図5】図3の非制御輪目標スリップ率演算の詳細を示すフローチャートである。
【図6】図3の液圧サーボ制御の詳細を示すフローチャートである。
【図7】図3の制御終了時特定制御の詳細を示すフローチャートである。
【図8】図3のマスタシリンダカット時特定制御の詳細を示すフローチャートである。
【図9】本実施形態のオーバーステア抑制制御の制御領域を示すグラフである。
【図10】本実施形態のアンダーステア抑制制御の制御領域を示すグラフである。
【図11】本実施形態において、ブレーキ液圧制御に供するパラメータと液圧モードとの関係を示すグラフである。
【符号の説明】
FR,FL,RR,RL 車輪
Wfr,Wfl,Wrr,Wrl ホイールシリンダ
BP ブレーキペダル
MC マスタシリンダ(自動液圧発生装置)
PC1〜PC8 開閉電磁弁(液圧制御弁)
VB バキュームブースタ(自動液圧発生装置)
B1 可動壁
B2 定圧室
B3 変圧室
V1 バキュームバルブ(弁機構)
V2 エアバルブ(弁機構)
BD ブースタ駆動装置(自動液圧発生装置)
BS ストロークセンサ
ECU 電子制御装置

Claims (5)

  1. 車両の各車輪に装着され制動トルクを付与するホイールシリンダと、少なくともブレーキペダル非操作時に、マスタシリンダを自動的に駆動し前記ホイールシリンダの各々に対しマスタシリンダ液圧を供給する自動液圧発生装置と、前記自動液圧発生装置と前記ホイールシリンダの各々との間に配設され前記ホイールシリンダのブレーキ液圧を調整する液圧制御弁と、少なくとも前記ブレーキペダルの非操作時に、前記車両の運動状態に応じて前記自動液圧発生装置を駆動制御すると共に前記液圧制御弁を駆動制御し、前記ホイールシリンダに対し自動加圧制御を行なう制御手段とを備えた車両の運動制御装置において、少なくとも前記自動液圧発生装置が駆動制御されている際に、前記ブレーキペダルのストロークを検出するストロークセンサを更に備え、
    前記制御手段は、前記ストロークセンサの検出結果に基づき所定の処理を行うと共に、前記自動液圧発生装置が駆動制御されている状態で、前記マスタシリンダを車両の運動状態に応じて前記自動加圧制御が行われる制御車輪と前記自動加圧制御が行われない非制御車輪の全てのホイールシリンダから遮断するように前記液圧制御弁が駆動制御されている時間が第1の所定時間以上連続した場合に、前記マスタシリンダを少なくとも1つの前記非制御車輪のホイールシリンダに連通するように前記液圧制御弁を駆動制御するマスタカット時特定制御を最大第2の所定時間実施した後、前記マスタカット時特定制御を終了し、その後前記ストロークセンサの検出結果に応じた目標減速度が車両に発生するように、前記非制御車輪の制動力を制御することを特徴とする車両の運動制御装置。
  2. 請求項1において、
    前記ホイールシリンダに接続しブレーキ液を収容するリザーバを更に備え、
    前記液圧制御弁は、前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダの各々との間に配設された常開の電磁弁と、前記ホイールシリンダの各々と前記リザーバとの間に配設された常閉の電磁弁とを備え、
    前記制御手段は、前記マスタカット時特定制御時に、少なくとも1つの前記非制御対象車輪用の前記常開の電磁弁および前記常閉の電磁弁を開位置にするように構成されていることを特徴とする車両の運動制御装置。
  3. 請求項1または請求項2の何れかにおいて、
    前記制御手段は、前記自動加圧制御の終了後所定時間、前記自動液圧発生装置を延長して駆動すると共に前記マスタシリンダを前記ホイールシリンダの全てから遮断するように前記液圧制御弁を駆動制御する終了特定制御を行い、この終了特定制御が上記所定時間よりも短い設定時間以上継続した場合、前記マスタシリンダを少なくとも1つの前記ホイールシリンダに連通するように前記液圧制御弁を駆動制御することを特徴とする車両の運動制御装置。
  4. 請求項3において、
    前記ホイールシリンダに接続しブレーキ液を収容するリザーバを更に備え、前記液圧制御弁は、前記マスタシリンダと前記ホイールシリンダの各々との間に配設された常開の電磁弁と、前記ホイールシリンダの各々と前記リザーバとの間に配設された常閉の電磁弁とを備え、前記制御手段は、終了特定制御が所定時間以上継続して実行されたときに、少なくとも1つのホイールシリンダに接続された前記常開の電磁弁および前記常閉の電磁弁を開位置にするように構成されていることを特徴とする車両の運動制御装置。
  5. 請求項1において、
    前記自動液圧発生装置は、ブレーキペダルの操作に応じてマスタシリンダ液圧を発生するマスタシリンダと、前記ブレーキペダルの操作に応じて前記マスタシリンダを倍力駆動する助勢装置および少なくとも前記ブレーキペダルの非操作時に前記助勢装置を自動的に駆動し、前記マスタシリンダにマスタシリンダ液圧を発生させる助勢駆動装置とを備え、前記助勢装置は、可動壁と、前記可動壁の前方に形成し負圧が導入される定圧室と、前記可動壁の後方に形成し前記定圧室に連通して負圧が導入される状態と前記定圧室から遮断し大気に連通する状態に選択的に設定される変圧室と、前記ブレーキペダルの操作に応じて、前記定圧室と前記変圧室との間の連通を断続すると共に前記変圧室と大気との間の連通を断続する弁機構とを備えたバキュームブースタであり、前記助勢駆動装置は、少なくとも前記ブレーキペダルの非操作時に、前記弁機構を駆動し前記バキュームブースタを駆動するブースタ駆動装置であることを特徴とする車両の運動制御装置。
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