JP4551764B2 - ピラゾール誘導体及びその製造方法 - Google Patents

ピラゾール誘導体及びその製造方法 Download PDF

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Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、農医薬製造中間体として有用なピラゾール誘導体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
除草剤として有効なイソオキサゾリン誘導体の製造法としては、例えば特開2002−308857号公報に、イソオキサゾリン環を有する原料化合物を水硫化ナトリウム水和物と反応させた後、炭酸カリウム及びロンガリットの存在下、4−ブロモメチル−5−クロロ−1−フェニル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾールを反応させる、ピラゾール環を有するイソオキサゾリン誘導体の製造例が記載されている。
【特許文献1】
特開2002−308857号公報
【0003】
本発明は、前記イソオキサゾリン誘導体の有用な製造中間体及び当該中間体の製造方法を提供することを目的としている
【発明の開示】
【0004】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意検討の結果、容易に入手可能な原料から製造可能な、特定のピラゾール誘導体を製造中間体として使用する事により、前記イソオキサゾリン誘導体を、更に効率的且つ簡便に製造することができることを見出し、当該ピラゾール誘導体が前記イソオキサゾリン誘導体の製造において極めて有用な製造中間体となることを知り、本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明は下記(1)乃至(12)の発明を提供することにより上記課題を解決したものである。
【0006】
(1)一般式[I]
【化9】
{式中、Rは、C1〜C6アルキル基を示し、Rは、C1〜C3ハロアルキル基を示し、Rは、水素原子、下記置換基群αから選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよいC1〜C3アルキル基又はホルミル基を示し、Rは、水素原子又はC1〜C3ハロアルキル基を示す(但し、Rが水素原子又はホルミル基である場合、RはC1〜C3ハロアルキル基を示し、Rが下記置換基群αから選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよいC1〜C3アルキル基である場合、Rは水素原子又はC1〜C3ハロアルキル基を示す。}で表されるピラゾール誘導体又はその塩。
「置換基群α」
ハロゲン原子、−SH基、−SC(=NH)NH
【0007】
(2)RがC1〜C3ハロアルキル基である(1)記載のピラゾール誘導体又はその塩。
【0008】
(3)RがC1〜C3アルキル基であり、Rが水素原子である(1)記載のピラゾール誘導体又はその塩。
【0009】
(4)Rが置換基群αから選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよいメチル基である(1)記載のピラゾール誘導体又はその塩。
【0010】
(5)Rがメチル基である(1)記載のピラゾール誘導体又はその塩。
【0011】
(6)
【化10】
(式中、R及びRは(1)におけるそれらと同じ意味を示し、RはC1〜C3アルキル基、フェニル基又はベンジル基を示し、RはC1〜C3アルキル基を示し、前記フェニル基及びベンジル基は、ハロゲン原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10アルキルチオ基、C1〜C10アルキルスルホニル基、アシル基、C1〜C10アルコキシカルボニル基、シアノ基、カルバモイル基(該基の窒素原子は同一又は異なって、C1〜C10アルキル基で置換されていてもよい)、ニトロ基、又はアミノ基(該基の窒素原子は同一又は異なって、C1〜C10アルキル基、C1〜C6アシル基、C1〜C4ハロアルキルカルボニル基、C1〜C10アルキルスルホニル基、又はC1〜C4ハロアルキルスルホニル基で置換されていてもよい)で置換されていてもよい。)
一般式[1]で表される化合物と、一般式[2]で表される化合物とを反応させることを特徴とする、一般式[3]で表されるピラゾール誘導体の製造方法。
【0012】
(7)
【化11】
(式中、R 及び (1)におけるそれらと同じ意味を示し、Rは(6)におけるそれと同じ意味を示し、R 41 はC1〜C3ハロアルキル基を示す。)
一般式[4]で表される化合物とトリフェニルホスフィン、一般式[7]で表される化合物及びアゾ化合物[8]とを反応させることを特徴とする、一般式[6]で表されるピラゾール誘導体の製造方法。
【0014】
(8)
【化12】
(式中、R、R及びRは(1)におけるそれらと同じ意味を示し、R及びRは水素原子又はC1〜C3アルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)
一般式[9]で表される化合物と、ハロゲン化剤とを反応させることを特徴とする、一般式[10]で表されるピラゾール誘導体の製造方法。
【0015】
(9)
【化13】
(式中、R、R及びRは(1)におけるそれらと同じ意味を示し、R、R及びXは()におけるそれらと同じ意味を示す。)
一般式[10]で表される化合物と、化合物[11]とを反応させることを特徴とする、一般式[12]で表されるピラゾール誘導体の製造方法。
【0016】
(10)
【化14】
(式中、R、R及びRは(1)におけるそれらと同じ意味を示し、R及びRは()におけるそれらと同じ意味を示す。)
一般式[12]で表される化合物を加水分解反応させることを特徴とする、一般式[13]で表されるピラゾール誘導体の製造方法。
【0017】
(11)
【化15】
(式中、R、R及びRは(1)におけるそれらと同じ意味を示し、R及びRは()におけるそれらと同じ意味を示す。)
一般式[10]で表される化合物と硫化物とを反応させることを特徴とする、一般式[13]で表されるピラゾール誘導体の製造方法。
【0018】
(12)
【化16】
(式中、R、R及びRは(1)におけるそれらと同じ意味を示し、Xは()におけるそれらと同じ意味を示す。)
一般式[18]で表される化合物をハロメチル化させることを特徴とする、一般式[19]で表されるピラゾール誘導体の製造方法。
【0021】
尚、本明細書において、用いられる用語の定義を以下に示す。
【0022】
C1〜C6等の表記は、この場合ではこれに続く置換基の炭素数が、1〜6であることを示している。
【0023】
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又はヨウ素原子を示す。
【0024】
C1〜C3アルキル基とは、特に限定しない限り、炭素数が1〜3の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基又はiso−プロピル基等を挙げることができる。
【0025】
C1〜C6アルキル基とは、特に限定しない限り、炭素数が1〜6の直鎖又は分岐鎖状のアルキル基を示し、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、iso−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、iso−ヘキシル基、又は3,3−ジメチルブチル基等を挙げることができる。
【0026】
C1〜C3ハロアルキル基とは、特に限定しない限り、同一又は異なって、ハロゲン原子1〜7で置換されている炭素数が1〜3の直鎖又は分岐鎖のアルキル基を示し、例えばフルオロメチル基、クロロメチル基、ブロモメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ジクロロフルオロメチル基、クロロジフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、1−フルオロ−1−メチルエチル基又は1−トリフルオロメチル−2,2,2−トリフルオロエチル基等を挙げることができる。
【0027】
C1〜C4アルキルスルホニルオキシ基とは、アルキル基部分が前記と同じ意味を示す(C1〜C4アルキル)−SO−O−基を示し、例えばメタンスルホニルオキシ基又はエタンスルホニルオキシ基等を挙げることができる。
【0028】
C1〜C3ハロアルキルスルホニルオキシ基とは、ハロアルキル基部分が前記と同じ意味を示す(C1〜C3ハロアルキル)−SO−O−基を示し、例えばトリフルオロメタンスルホニルオキシ基又はトリクロロメタンスルホニルオキシ基等を挙げることができる。
【0029】
(置換されていてもよい)フェニル基、(置換されていてもよい)フェニルスルホニルオキシ基、(置換されていてもよい)ベンジル基又は(置換されていてもよい)ベンジルスルホニルオキシ基における、「置換されていてもよい基」とは、例えばハロゲン原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10アルキルチオ基、C1〜C10アルキルスルホニル基、アシル基、C1〜C10アルコキシカルボニル基、シアノ基、カルバモイル基(該基の窒素原子は同一又は異なって、C1〜C10アルキル基で置換されていてもよい)、ニトロ基、又はアミノ基(該基の窒素原子は同一又は異なって、C1〜C10アルキル基、C1〜C6アシル基、C1〜C4ハロアルキルカルボニル基、C1〜C10アルキルスルホニル基、又はC1〜C4ハロアルキルスルホニル基で置換されていてもよい)等で置換されていてもよいことを示す。
【0030】
塩とは、一般式[I]を有する化合物において、その構造中に、水酸基、−SH基又は−SC(=NH)NH基等が存在する場合に、一般式[I]を有する化合物と、金属もしくは有機塩基との塩又は鉱酸もしくは有機酸との塩である。ここで金属としては、ナトリウム又はカリウム等のアルカリ金属或いはマグネシウム又はカルシウム等のアルカリ土類金属を挙げることができ、有機塩基としてはトリエチルアミン又はジイソプロピルアミン等を挙げることができ、鉱酸としては塩酸、臭化水素酸又は硫酸等を挙げることができ、有機酸としては酢酸、メタンスルホン酸又はp−トルエンスルホン酸等を挙げることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
次に、一般式[I]で表されるピラゾール誘導体又はその塩(本発明化合物)の代表的な化合物例を表1〜表11に記載する。しかしながら、本発明化合物はこれらに限定されるものではない。
【0032】
本明細書における表中の次の表記は下記の通りそれぞれ該当する基を表す。
【0033】
Me :メチル基
Et :エチル基
Pr−n :n−プロピル基
Pr−i :iso−プロピル基
Bu−n :n−ブチル基
Bu−i :iso−ブチル基
Bu−s :sec−ブチル基
Bu−t :tert−ブチル基
Pen−n :n−ペンチル基
Hex−n :n−ヘキシル基
【0034】
尚、本発明化合物が、置換基として水酸基を含む場合、ケト−エノール互変異性体を有する化合物があるが、何れの異性体もその混合物も本発明化合物に含まれる。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【表5】
【0040】
【表6】
【0041】
【表7】
【0042】
【表8】
【0043】
【表9】
【0044】
【表10】
【0045】
【表11】
【0046】
一般式[I]で表される本発明化合物は、例えば、以下に示す製造法に従って製造することができるが、これらの方法に限定されるものではない。
【0047】
以下、製造方法を製造法毎に詳説する。
【0048】
<製造法1>
【化17】
(式中、R及びRは前記と同じ意味を示し、RはC1〜C3アルキル基、置換されてもよいフェニル基又は置換されてもよいベンジル基を示し、RはC1〜C3アルキル基を示す。)
【0049】
(工程1)
一般式[3]で表される化合物は、一般式[1]で表される化合物と、一般式[2]で表される化合物とを、溶媒中又は溶媒の非存在下で(好ましくは適当な溶媒中)、酸触媒の存在下又は非存在下で反応させることにより製造することができる。
【0050】
反応温度はいずれの反応も−50℃から反応系における還流温度までの任意の温度で行い、好ましくは−20℃〜100℃の温度範囲であり、反応は化合物により異なるが0.5時間〜72時間で終了する。
【0051】
反応に供される試剤の量は一般式[1]で表される化合物1当量に対して、一般式[2]で表される化合物は1〜3当量であり、酸触媒を使用する場合は、酸触媒0.01〜2当量である。
【0052】
溶媒としては、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン又はジメトキシエタン等のエーテル類;ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン又はジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド又はN−メチル−2−ピロリジノン等のアミド類;ジメチルスルホキシド又はスルホラン等の硫黄化合物;ベンゼン、トルエン又はキシレン等の芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール又は2−メチル−2−プロパノール等のアルコール類;ギ酸又は酢酸等のカルボン酸類;水;或いはこれらの混合物が挙げられる。溶媒の使用量は一般式[1]で表される化合物1モルに対して溶媒0.1〜20リットルの割合であり、好ましくは0.1〜5リットルの割合である。
【0053】
酸触媒としては、例えば塩酸、臭化水素酸又は硫酸等の鉱酸類;ギ酸、酢酸、メタンスルホン酸又はp−トルエンスルホン酸等の有機酸類が挙げられる。
【0054】
<製造法2>
【化18】
(式中、R、R、R及びRは前記と同じ意味を示し、Lはハロアルキル化して残ったハロゲン原子より反応性の高い脱離基であって、ハロゲン原子、C1〜C3アルキルスルホニルオキシ基、C1〜C3ハロアルキルスルホニルオキシ基、置換されていてもよいフェニルスルホニルオキシ基又は置換されていてもよいベンジルスルホニルオキシ基等を示すのであり、例えばRがCHF基の場合は塩素原子又は臭素原子を表し、CHCF基の場合は塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、p−トルエンスルホニルオキシ基、トリフルオロメタンスルホニルオキシ基又はメタンスルホニルオキシ基等を示す。)
【0055】
(工程2)
一般式[6]で表される化合物は、一般式[4]で表される化合物と、一般式[5]で表される化合物とを、溶媒中又は溶媒の非存在下で(好ましくは適当な溶媒中)、触媒の存在下又は非存在下で、塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
【0056】
反応温度はいずれの反応も0℃から反応系における還流温度までの任意の温度で行い、好ましくは0℃〜100℃の温度範囲であり、反応は化合物により異なるが0.5時間〜24時間で終了する。
【0057】
反応に供される試剤の量は一般式[4]で表される化合物1当量に対して、一般式[5]で表される化合物で表される化合物は1〜5当量であり、好ましくは1〜3当量であり、塩基は1〜20当量であり、好ましくは1〜10当量であり、触媒は0.01〜2.0当量であり、好ましくは0.01〜0.5当量である。
【0058】
塩基としては、例えば炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、炭酸水素ナトリウム又は炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩、水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、水素化カリウム又は水素化ナトリウム等アルカリ金属水素化物、ナトリウムエトキシド又はナトリウムメトキシド等のアルカリ金属アルコラート、或いは1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、トリエチルアミン又はピリジン等の有機塩基が挙げられる。
【0059】
溶媒としては、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン又は1,2−ジメトキシエタン等のエーテル類;ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン又はジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド又はN−メチル−2−ピロリジノン等のアミド類;ジメチルスルホキシド又はスルホラン等の硫黄化合物;ベンゼン、トルエン又はキシレン等の芳香族炭化水素類;メタノール、エタノール、n−プロパノール、2−プロパノール、n−ブタノール又は2−メチル−2−プロパノール等のアルコール類;アセトン又はメチルエチルケトン等のケトン類;アセトニトリル等のニトリル類;水;或いはこれらの混合物が挙げられる。溶媒の使用量は一般式[4]で表される化合物1モルに対して溶媒0.1〜20リットルの割合であり、好ましくは0.1〜5リットルの割合である。
【0060】
触媒としては、例えば18−クラウン−6又は15−クラウン−5等のクラウンエーテル類;テトラ−n−ブチルアンモニウムブロミド又はベンジルトリメチルアンモニウムブロミド等の四級アンモニウム塩;或いはテトラ−n−ブチルホスホニウムブロミド等の四級ホスホニウム塩が挙げられる。
【0061】
<製造法3>
【化19】
(式中、R 及びは前記と同じ意味を示し、R 41 はC1〜C3ハロアルキル基を示す。)
【0062】
(工程3)
一般式[6]で表される化合物は、一般式[4]で表される化合物を溶媒中、[8]のアゾ化合物及びトリフェニルホスフィンの存在下、一般式[7]で表される化合物とを、シンセシス(Synthesis),1981年,1−28頁に記載の方法に準じて反応させることにより製造することができる。
【0063】
この反応は通常、反応温度−30〜100℃で、10分〜24時間反応させる。
【0064】
反応に供される試剤の量は、一般式[4]で表される化合物1当量に対して、一般式[7]で表される化合物1〜1.5当量、[8]のアゾ化合物1〜1.5当量、トリフェニルホスフィン1〜1.5当量が望ましいが、反応の状況に応じて任意に変化させることができる。
【0065】
溶媒としては、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;1,2−ジク
ロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン又はジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド又はN−メチル−2−ピロリジノン等のアミド類;ジメチルスルホキシド又はスルホラン等の硫黄化合物;ベンゼン、トルエン又はキシレン等の芳香族炭化水素類;アセトニトリル等のニトリル類;又はこれらの混合物等が挙げられる。溶媒の使用量は、一般式[4]で表される化合物1モルに対して溶媒0.1〜20リットルの割合であり、好ましくは0.1〜5リットルの割合である。
【0066】
[8]のアゾ化合物としては、例えばアゾジカルボン酸ジエチル又はアゾジカルボン酸ジイソプロピル等が挙げられる。
【0067】
<製造法4>
【化20】
(式中、R、R及びRは前記と同じ意味を示し、R及びRは水素原子又はC1〜C3アルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)
【0068】
(工程4)
一般式[10]で表される化合物は、一般式[9]で表される化合物と、ハロゲン化剤とを溶媒中、触媒の存在下又は非存在下で反応させることにより製造することができる。本工程では光照射下で反応をおこなってもよい。さらに副生する酸を捕捉する為に、塩基の存在下でおこなってもよい。
【0069】
この反応は通常、反応温度20〜150℃で10分〜48時間反応させる。
【0070】
反応に供される試剤の量は、一般式[9]で表される化合物1当量に対して、ハロゲン化剤1〜10当量が望ましいが、反応の状況に応じて任意に変化させることができる。触媒は0.01〜3.0当量、好ましくは0.01〜1.5当量である。
【0071】
ハロゲン化剤としては、例えば臭素又は塩素等のハロゲン類;N−ブロモコハク酸イミド、N−クロロコハク酸イミド等のN−ハロコハク酸イミド類;過臭化ピリジニウム等のピリジン塩類、塩化スルフリル、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン等が挙げられる。
【0072】
溶媒としては、例えば1,2−ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン、フルオロベンゼン又はジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン;ギ酸又は酢酸等のカルボン酸類;水;或いはこれらの混合物が挙げられる。溶媒の使用量は、一般式[9]で表される化合物1モルに対して溶媒0.1〜20リットルの割合であり、好ましくは0.1〜5リットルの割合である。
【0073】
触媒としては、例えば過酸化ベンゾイル、過酸化水素水、α,α’−アゾビスイソブチロニトリル又はこれらの混合物等が挙げられる。
【0074】
塩基としては、例えば水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物、炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩、或いは炭酸水素ナトリウム又は炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩等が挙げられる。
【0075】
<製造法5>
【化21】
(式中、R、R、R、R、R及びXは前記と同じ意味を示す。)
【0076】
(工程5)
一般式[12]で表される化合物は、一般式[10]で表される化合物を溶媒中、式[11]で表される化合物(チオ尿素)と反応させることにより製造することができる。
【0077】
反応に供される試剤の量は、一般式[10]で表される化合物1当量に対して、式[11]で表される化合物1〜1.5当量が望ましいが、反応の状況に応じて任意に変化させることができる。
【0078】
溶媒としては、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン又はジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン又はキシレン等の芳香族炭化水素類;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド又はN−メチル−2−ピロリジノン等のアミド類;メタノール、エタノール又は2−プロパノール等のアルコール類;アセトニトリル等のニトリル類;アセトン又はメチルエチルケトン等のケトン類;水、或いはこれらの混合物等が挙げられる。溶媒の使用量は、一般式[10]で表される化合物1モルに対して溶媒0.1〜20リットルの割合であり、好ましくは0.1〜5リットルの割合である。
【0079】
(工程6)
一般式[13]で表される化合物は、一般式[12]で表される化合物を溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、加水分解反応させることにより製造することができる。本工程は、還元剤の存在下又は不活性ガス気流下で製造してもよい。また一般式[13]で表される化合物は、単離精製すること無く次反応に用いてよい。
【0080】
反応に供される試剤の量は一般式[12]で表される化合物1当量に対して、塩基1〜10当量が望ましいが、反応の状況に応じて任意に変化させることができる。
【0081】
溶媒としては、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン又はジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン又はキシレン等の芳香族炭化水素類;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド又はN−メチル−2−ピロリジノン等のアミド類;ジメチルスルホキシド又はスルホラン等の硫黄化合物;アセトニトリル等のニトリル類;メタノール、エタノール又は2−プロパノール等のアルコール類;アセトン又はメチルエチルケトン等のケトン類;水;或いはこれらの混合物等が挙げられる。溶媒の使用量は、一般式[12]で表される1モルに対して溶媒0.1〜20リットルの割合であり、好ましくは0.1〜5リットルの割合である。
【0082】
塩基としては、例えば炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;炭酸水素ナトリウム又は炭酸水素カリウム等のアルカリ金属重炭酸塩;ナトリウムエトキシド又はナトリウムメトキシド等のアルカリ金属アルコラート;或いは1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等の有機塩基が挙げられる。
【0083】
還元剤としては、例えば水素化ホウ素ナトリウム等が挙げられる。
【0084】
不活性ガスとしては、例えば窒素又はアルゴン等が挙げられる。
【0085】
(工程7)
一般式[13]で表される化合物は、一般式[10]で表される化合物を溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、硫化物と反応させることにより製造することができる。本工程は、還元剤の存在下又は不活性ガス気流下で製造してもよい。また一般式[13]で表される化合物は、単離精製すること無く次反応に用いてもよい。
【0086】
反応に供される試剤の量は、一般式[10]で表される化合物1当量に対して、硫化物1〜5当量、塩基1〜10当量が望ましいが、反応の状況に応じて任意に変化させることができる。
【0087】
溶媒としては、例えばジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類;ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼン又はジクロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン又はキシレン等の芳香族炭化水素類;N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド又はN−メチル−2−ピロリジノン等のアミド類;ジメチルスルホキシド又はスルホラン等の硫黄化合物;アセトニトリル等のニトリル類;メタノール、エタノール又は2−プロパノール等のアルコール類;アセトン又はメチルエチルケトン等のケトン類;水;或いはこれらの混合物等が挙げられる。溶媒の使用量は、一般式[10]で表される1モルに対して溶媒0.1〜20リットルの割合であり、好ましくは0.1〜5リットルの割合である。
【0088】
硫化物としては、硫化ナトリウム又は硫化カリウム等のアルカリ金属硫化物、水硫化ナトリウム又は水硫化カリウム等のアルカリ金属水硫化物、硫化水素、硫化アンモニウム、チオ酢酸ナトリウム及びチオ酢酸カリウム等が挙げられる。
【0089】
塩基としては、例えば炭酸ナトリウム又は炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;水酸化ナトリウム又は水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水素化カリウム又は水素化ナトリウム等のアルカリ金属水素化物;ナトリウムエトキシド又はナトリウムメトキシド等のアルカリ金属アルコラート;或いは1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン等の有機塩基が挙げられる。
【0090】
還元剤及び不活性ガスとしては、製造法5工程6と同様なものが挙げられる。
【0091】
<製造法6>
【化22】
(式中、R及びRは前記と同じ意味を示す。)
【0092】
(工程8)
一般式[15]で表される化合物は、オーガニック シンセシス(Org.Synth.),第IV巻,831頁(1963)に記載のビルスマイヤー(Vilsmeier)法に準じて、一般式[14]で表される化合物とN,N−ジメチルホルムアミドとを、塩化ホスホリル、ホスゲン又は塩化チオニルの存在下、溶媒中又は溶媒の非存在下で反応させるか、或いはケミーシェ ベリヒテ(Chem.Ber.),第93巻,88頁(1960)に記載の方法に準じて、一般式[14]で表される化合物とジハロゲノメチルエーテルとを、溶媒中、ルイス酸存在下で反応させた後、加水分解させる方法により製造することができる。
【0093】
この反応は通常、反応温度−40〜150℃で10分〜24時間反応させる。
【0094】
反応に供される試剤の量は、一般式[14]で表される化合物1当量に対して、塩化ホスホリル、ホスゲン、塩化チオニル、N,N−ジメチルホルムアミド、ルイス酸又はジハロゲノメチルエーテル1〜1.5当量が望ましいが、反応の状況に応じて任意に変化させることができる。
【0095】
ルイス酸としては、例えば四塩化チタン、四塩化スズ、塩化亜鉛、塩化アルミニウム又は臭化亜鉛等が挙げられる。
【0096】
ジハロゲノメチルエーテルとしては例えばジクロロメチルメチルエーテル等が挙げられる。
【0097】
溶媒としては、例えばジクロロエタン、四塩化炭素又はクロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;ヘキサン又はヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ジオキサン又はテトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸等のカルボン酸類;N,N−ジメチルホルムアミド等のアミド類;二硫化炭素;或いはそれらの混合物が挙げられる。溶媒の使用量は、一般式[14]で表される化合物1モルに対して溶媒0.1〜20リットルの割合であり、好ましくは0.2〜5リットルの割合である。
【0098】
<製造法7>
【化23】
(式中、R、R、R及びLは前記と同じ意味を示す。)
【0099】
(工程9)
一般式[17]で表される化合物は、一般式[16]で表される化合物と、一般式[5]で表される化合物とを、溶媒中又は溶媒の非存在下で(好ましくは適当な溶媒中)、触媒の存在下又は非存在下で、塩基の存在下で反応させることにより製造することができる。
【0100】
反応温度はいずれの反応も0℃から反応系における還流温度までの任意の温度で行い、好ましくは0℃〜100℃の温度範囲であり、反応は化合物により異なるが0.5時間〜24時間で反応させる。
【0101】
反応に供される試剤の量は一般式[16]で表される化合物1当量に対して、一般式[5]で表される化合物は1〜5当量であり、好ましくは1〜3当量であり、塩基は1〜20当量であり、好ましくは1〜10当量であり、触媒は0.01〜2.0当量であり、好ましくは0.01〜0.5当量である。
【0102】
溶媒、塩基及び触媒としては、製造法2工程2と同様なものが挙げられる。
【0103】
<製造法8>
【化24】
(式中、R、R、R及びXは前記と同じ意味を示す。)
【0104】
(工程10)
一般式[19]で表される化合物は、オーガニック シンセシス(Org.Synth.),第III巻,557頁(1955)又はジャーナル オブ ジ アメリカン ケミカル ソサエティ(J.Amer.Chem.Soc.),第72巻,2216頁(1950)に記載の方法に準じて、一般式[18]で表される化合物とハロゲン化水素及びホルムアルデヒドもしくはパラホルムとを溶媒中、ルイス酸存在下もしくは非存在下で反応させるか、或いはジャーナル オブ ジ アメリカン ケミカル ソサエティ(J.Amer.Chem.Soc.),第97巻,6155頁(1975)に記載の方法に準じて、一般式[18]で表される化合物とハロゲノメチルエーテルとを溶媒中又は無溶媒で、ルイス酸存在下で反応させる方法により製造することができる。
【0105】
この反応は通常、反応温度−40〜150℃で、10分〜24時間反応させる。
【0106】
反応に供される試剤の量は、一般式[18]で表される化合物1当量に対して、ハロゲン化水素1〜2当量、ホルムアルデヒドもしくはパラホルム1〜2当量、ルイス酸1〜2当量、及びハロゲノメチルエーテル1〜2当量が望ましいが、反応の状況に応じて任意に変化させることができる。
【0107】
ルイス酸としては、例えば四塩化チタン、塩化亜鉛、塩化アルミニウム又は臭化亜鉛等が挙げられる。
【0108】
ハロゲン化水素としては、塩化水素、臭化水素又はヨウ化水素が挙げられる。
【0109】
ハロゲノメチルエーテルとしては、例えばクロロメチルメチルエーテル又はブロモメチルメチルエーテル等が挙げられる。
【0110】
溶媒としては、例えばジクロロエタン、四塩化炭素又はクロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;ヘキサン又はヘプタン等の脂肪族炭化水素類;ジオキサン又はテトラヒドロフラン等のエーテル類;酢酸等のカルボン酸類;二硫化炭素;或いはこれらの混合物が挙げられる。溶媒の使用量は、一般式[18]で表される化合物1モルに対して溶媒0.1〜20リットルの割合であり、好ましくは0.1〜5リットルの割合である。
【0111】
尚、一般式[18]で表される化合物は、対応する、Rが水素原子である化合物の当該水素原子を、製造法2又は3に準じて、Rに変換することにより製造することができる。
【0112】
次に、実施例をあげて本発明化合物の製造法を具体的に説明する。また、各実施例で製造した又は準じて製造した本発明化合物の物性等を示す。
【実施例1】
【0113】
1−tert−ブチル−5−ジフルオロメトキシ−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号021)の製造
1−tert−ブチル−5−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール10.4g(50.0ミリモル)のN,N−ジメチルホルムアミド50ml溶液に、室温にて無水炭酸カリウム7.6g(55.0ミリモル)を加えた。反応溶液を攪拌しながら、80℃でクロロジフルオロメタンを反応溶液中に過剰量導入した。原料の消失を確認した後、クロロジフルオロメタンの導入を停止し、反応溶液を室温まで冷却した。その後反応溶液を水中に注ぎ、ジイソプロピルエーテルで抽出した。得られた有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣を減圧蒸留し黄色液体の1−tert−ブチル−5−ジフルオロメトキシ−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール10.8g(収率:83.7%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.53(1H,t,J=71.9Hz),6.14(1H,s),1.63(9H,s)
【実施例2】
【0114】
1−tert−ブチル−5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号022)の製造
1−tert−ブチル−5−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール50.0g(240.2ミリモル)のテトラヒドロフラン1000ml溶液に、室温にてトリフェニルホスフィン75.6g(288.2ミリモル)及び2,2−ジフルオロエタノール23.7g(288.8ミリモル)を加え、攪拌した。さらに氷冷下反応溶液中にアゾジカルボン酸ジイソプロピル58.3g(288.3ミリモル)を加え、5時間攪拌した。反応終了確認後、反応溶液を水中に注ぎジエチルエーテルにて抽出した。得られた有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣を減圧蒸留して1−tert−ブチル−5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール38.2g(収率:58.4%)を得た。
沸点:98−100℃/6KPa(45mmHg)
屈折率(n 20):1.3921
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.10(1H,tt,J=3.8,54.5Hz),5.84(1H,s),4.25(2H,dt,J=3.8,13.0Hz),1.60(9H,s)
【実施例3】
【0115】
1−tert−ブチル−4−クロロメチル−5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号141)の製造
1−tert−ブチル−5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール13.6g(50.0ミリモル)の酢酸50ml溶液に、室温にてパラホルム5.0g(純度90%,150.0ミリモル)及び塩化亜鉛20.5g(150.0ミリモル)を加え、攪拌した。さらに氷冷下反応溶液中に過剰量の塩化水素を導入し、1時間攪拌した。反応終了確認後、反応溶液を水中に注ぎジエチルエーテルにて抽出した。得られた有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、ガスクロマトグラフィー分析を行い、1−tert−ブチル−4−クロロメチル−5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾールが50.1%生成していることを確認した。
【実施例4】
【0116】
5−ヒドロキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(本発明化合物番号281)の製造
5−ヒドロキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール16.6g(100.0ミリモル)のN,N−ジメチルホルムアミド15.4g溶液中に、0℃にてオキシ塩化リン16.2g(105.0ミリモル)を加え室温にて1時間攪拌した。さらに100℃にて1時間攪拌した。反応終了確認後、反応溶液を水中にあけ25%水酸化ナトリウム溶液にてpH≧10とした後、水層を酢酸エチルにて洗浄した。得られた水層を飽和クエン酸溶液にてpH≒4とした後、酢酸エチルにて抽出した。得られた有機層を水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、5−ヒドロキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド4.5g(収率:23.2%)を得た。
【実施例5】
【0117】
5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド(本発明化合物番号026)の製造
5−ヒドロキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒド1.7g(8.8ミリモル)のテトラヒドロフラン20ml溶液に、室温にて粉末状水酸化カリウム2.5g(43.8ミリモル)、テトラブチルアンモニウムブロミド0.14g(0.44ミリモル)を加え攪拌した。さらに反応溶液中へ反応系内が飽和となるまでクロロジフルオロメタンを導入した。その後室温にて一夜攪拌した。反応終了確認後、反応溶液を水中にあけ酢酸エチルにて抽出した。得られた有機層を水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、ガスクロマトグラフィー分析を行い、5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−カルボアルデヒドが8.8%生成していることを確認した。
【実施例6】
【0118】
1,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号036)の製造
メチルヒドラジン20.9g(454.2ミリモル)のエタノール500ml溶液に、氷冷下、4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−3−オキソブタン酸エチル90.0g(454.2ミリモル)を、攪拌下、10℃を超えない様に滴下した。滴下終了後、室温にて30分攪拌した。反応溶液中に濃塩酸10mlを加え、還流下2日間攪拌した。反応終了確認後、溶媒を減圧下留去した。残渣に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。得られた有機層を水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をn−ヘキサンにて洗浄し白色結晶(融点:148〜151℃)の1,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール61.0g(収率:74.6%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):3.70(3H,d),1.99(3H,d)
融点:148〜151℃
【実施例7】
【0119】
5−ジフルオロメトキシ−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号076)の製造
1,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール78.6g(436.4ミリモル)の2−プロパノール500ml溶液中に、室温にて粉末状水酸化カリウム153.1g(2728.6ミリモル)を加え攪拌した。さらに反応溶液中へ過剰量のクロロジフルオロメタンを導入しながら、攪拌した。その後反応温度が発熱により70℃まで一旦上昇し、2時間後には室温にまで戻った。反応終了確認後、反応溶液を水中にあけ酢酸エチルにて抽出した。得られた有機層を水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を蒸留し無色透明液体の5−ジフルオロメトキシ−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール88.9g(収率:88.5%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.52(1H,t,J=71.5Hz),3.78(3H,s),2.07(3H,s)
沸点:98〜100℃/6KPa(45mmHg)
屈折率(n 20):1.3921
【実施例8】
【0120】
4−ブロモメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号151)の製造
5−ジフルオロメトキシ−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール11.5g(50.0ミリモル)の四塩化炭素溶液50mlに、N−ブロモこはく酸イミド9.8g(55.0ミリモル)及びα,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.41g(2.5ミリモル)を加え攪拌下加熱還流した。反応溶液に外部から光を1時間照射した。反応終了確認後、反応溶液を水中にあけ、クロロホルムで抽出した。得られた有機層を水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、4−ブロモメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール17.8g(純度:72.0%、収率:82.7%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.73(1H,t,J=71.5Hz),4.39(2H,s),3.82(3H,d)
屈折率(n 20):1.4401
【実施例9】
【0121】
4−ブロモメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号151)の製造
5−ジフルオロメトキシ−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール0.50g(2.17ミリモル)の四塩化炭素溶液5mlに、臭素0.90g(5.64ミリモル)及び過酸化ベンゾイル微量を加え攪拌下加熱還流した。反応溶液に外部から光を2時間30分照射した。反応終了後ガスクロマトグラフィー分析を行い、4−ブロモメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾールが80.2%生成していることを確認した。
【実施例10】
【0122】
2−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)−イソチオ尿素臭化水素酸塩(本発明化合物番号197)の製造
4−ブロモメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール19.1g(純度75.0%、46.3ミリモル)のエタノール溶液30mlに、チオ尿素3.5g(46.3ミリモル)を加え攪拌下1時間加熱還流した。溶媒を減圧留去し、酢酸エチル、n−ヘキサン混合溶媒にて洗浄し白色結晶(融点:130〜131℃)の2−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)−イソチオ尿素臭化水素酸塩13.8g(収率:77.5%)を得た。
H−NMR値(CDCl+DMSO−d6/TMS δ(ppm)):9.21(2H,br),9.12(2H,br),6.92(1H,t,J=71.2Hz),4.40(2H,s),3.83(3H,s)
【実施例11】
【0123】
(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−メタンチオール(本発明化合物番号216)の製造
2−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)−イソチオ尿素臭化水素酸塩1.00g(2.60ミリモル)のN,N−ジメチルホルムアミド2ml溶液中に、無水炭酸カリウム0.43g(3.12ミリモル)及び水1mlを加え室温にて1時間攪拌した。反応終了確認後、反応溶液を水中にあけジエチルエーテルにて抽出した。得られた有機層を水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−メタンチオール0.66g(純度:84.9%、収率:82.4%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.72(1H,t,J=71.7Hz),3.81(3H,s),3.63(2H,s),3.20(1H,br)
【実施例12】
【0124】
(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−メタンチオール(本発明化合物番号216)の製造
4−ブロモメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール1.55g(5.00ミリモル)のエタノール10ml溶液中に、水硫化ナトリウムn水和物0.48g(純度:70.0%、6.00ミリモル)を加え室温にて1時間攪拌した。反応終了後ガスクロマトグラフィー分析を行い、(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−メタンチオールが40.0%生成していることを確認した。
【実施例13】
【0125】
4−クロロメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号123)の製造
5−ジフルオロメトキシ−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール11.5g(50.0ミリモル)の四塩化炭素溶液50mlに、塩化スルフリル10.1g(75.0ミリモル)及びα,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.8g(5.0ミリモル)を加え攪拌下加熱還流した。反応溶液に外部から光を11時間照射した。反応終了確認後、反応溶液を水中にあけ、クロロホルムで抽出した。得られた有機層を水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、無色透明液体の4−クロロメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール4.8g(純度:83.4%、収率:30.3%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.69(1H,t,J=71.5Hz),4.51(2H,s),3.82(3H,s)
屈折率(n 20):1.4157
【実施例14】
【0126】
4−クロロメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号123)の製造
5−ジフルオロメトキシ−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール1.00g(4.35ミリモル)の四塩化炭素溶液10mlに、炭酸水素ナトリウム0.55g(6.52ミリモル)を加え攪拌下加熱還流した。反応溶液に外部から光を照射し、さらにガスクロマトグラフィーにて目的物の生成量を確認しながら塩素ガスを適量導入した。反応終了後ガスクロマトグラフィー分析を行い、4−クロロメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾールが61.7%生成していることを確認した。
【実施例15】
【0127】
2−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)−イソチオ尿素塩酸塩(本発明化合物番号178)の製造
4−クロロメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール3.7g(純度83.4%、11.7ミリモル)のエタノール溶液20mlに、チオ尿素0.8g(11.1ミリモル)を加え室温にて一夜さらに50℃にて1時間加熱攪拌した。溶媒を減圧留去し、n−ヘキサンにて洗浄し白色結晶(融点:117〜119℃)の2−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)−イソチオ尿素塩酸塩3.8g(収率:96.4%)を得た。
【実施例16】
【0128】
1−エチル−5−ヒドロキシ−4−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号037)の製造
エチルヒドラジン1.2g(20.0ミリモル)のエタノール20ml溶液に、氷冷下4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−3−オキソブタン酸エチル4.4g(20.0ミリモル)を、攪拌下、反応系内温度が10℃を超えないように滴下した。滴下終了後、室温にて30分攪拌した。反応溶液中に濃塩酸1mlを加え、還流下2日間攪拌した。反応終了確認後、溶媒を減圧下留去した。残渣に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。得られた有機層を水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をn−ヘキサンにて洗浄し白色結晶(融点:150〜152℃)の1−エチル−5−ヒドロキシ−4−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール2.8g(収率:71.8%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.78(1H,br),4.06(2H,q),1.98(3H,d),1.37(3H,t)
【実施例17】
【0129】
5−ヒドロキシ−4−メチル−1−iso−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号038)の製造
iso−プロピルヒドラジン7.4g(100.0ミリモル)のエタノール100ml溶液に、氷冷下4,4,4−トリフルオロ−2−メチル−3−オキソブタン酸エチル23.3g(純度85.0%、100.0ミリモル)を、攪拌下、反応系内温度が10℃を超えないように滴下した。滴下終了後、室温にて30分攪拌した。反応溶液中に濃塩酸1mlを加え、還流下2日間攪拌した。反応終了確認後、溶媒を減圧下留去した。残渣に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。得られた有機層を食塩水で洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をn−ヘキサンにて洗浄し白色結晶(融点:150〜153℃)の5−ヒドロキシ−4−メチル−1−iso−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール18.1g(収率:87.0%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):4.58(1H,m),1.98(3H,d),1.44(6H,d)
【実施例18】
【0130】
5−ジフルオロメトキシ−4−メチル−1−iso−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号084)の製造
5−ヒドロキシ−4−メチル−1−iso−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール17.1g(82.1ミリモル)の2−プロパノール100ml溶液中に、室温にて粉末状水酸化カリウム23.0g(410.7ミリモル)を加え攪拌した。さらに反応溶液中へ過剰量のクロロジフルオロメタンを導入しながら、攪拌した。その後反応温度が発熱により70℃まで一旦上昇し、2時間後には室温にまで戻った。反応終了確認後、反応溶液を水中にあけ酢酸エチルにて抽出した。得られた有機層を水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣を蒸留し無色透明液体の5−ジフルオロメトキシ−4−メチル−1−iso−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール15.9g(収率:75.0%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.52(1H,t,J=71.5Hz),4.58(1H,m),1.98(3H,d),1.44(6H,d)
沸点:84〜86℃/3.33KPa(25mmHg)
屈折率(n 20):1.3974
【実施例19】
【0131】
4−ブロモメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−iso−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号158)の製造
5−ジフルオロメトキシ−4−メチル−1−iso−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール10.3g(40.0ミリモル)の四塩化炭素溶液40mlに、N−ブロモコハク酸イミド7.8g(44.0ミリモル)及びα,α’−アゾビスイソブチロニトリル0.3g(2.0ミリモル)を加え攪拌下加熱還流した。反応溶液に外部から光を1時間照射した。反応終了確認後、反応溶液を水中にあけ、クロロホルムで抽出した。得られた有機層を水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し無色透明液体の4−ブロモメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−iso−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール5.5g(収率:40.7%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.72(1H,t,J=71.9Hz),4.62(1H,m),4.40(2H,s),1.47(6H,d,J=6.8Hz)
屈折率(n 20):1.4383
【実施例20】
【0132】
1,4−ジメチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号079)の製造
1,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール4.4g(24.4ミリモル)のN,N−ジメチルホルムアミド50ml溶液中に、室温にて無水炭酸カリウム5.1g(36.6ミリモル)及び2,2,2−トリフルオロエチルトリフルオロメタンスルホネート6.3g(26.8ミリモル)を加え3時間室温にて攪拌した。反応終了確認後、反応溶液を水中にあけ酢酸エチルにて抽出した。得られた有機層を水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、淡黄色液体の1,4−ジメチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール6.1g(収率:95.3%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):4.41(2H,q),3.74(3H,d),2.08(3H,d)
屈折率(n 20):1.3872
【実施例21】
【0133】
5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−1,4−ジメチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号078)の製造
1,4−ジメチル−5−ヒドロキシ−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール9.0g(50.0ミリモル)のテトラヒドロフラン50ml溶液中に、室温にてトリフェニルホスフィン14.4g(55.0ミリモル)及び2,2−ジフルオロエタノール4.5g(55.0ミリモル)を加え攪拌した。さらに氷冷下にてアゾジカルボン酸ジイソプロピル12.3g(60.0ミリモル)を加え一夜室温にて攪拌した。反応終了確認後、反応溶液を水中にあけ酢酸エチルにて抽出した。得られた有機層を水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。溶媒を減圧留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し、淡黄色液体の1,4−ジメチル−5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール6.8g(収率:55.7%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.05(1H,tt,J=3.8,54.3Hz),4.27(2H,dt,J=3.8,13.5Hz),3.73(3H,s),2.08(3H,d)
屈折率(n 20):1.4070
【実施例22】
【0134】
5−ヒドロキシ−4−メチル−1−n−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号039)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):8.75(1H,br),3.94(2H,t),1.96(3H,d),1.77(2H,m),0.88(3H,t)
融点:133〜134℃
【実施例23】
【0135】
1−n−ブチル−5−ヒドロキシ−4−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号040)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):
7.73(1H,br),3.98(2H,t),1.97(3H,d),1.74(2H,m),1.29(2H,m),0.91(3H,t)
融点:132〜133℃
【実施例24】
【0136】
1−tert−ブチル−5−ヒドロキシ−4−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号043)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):5.45(1H,br),1.97(3H,d),1.60(9H,s)
融点:159〜160℃
【実施例25】
【0137】
5−ジフルオロメトキシ−4−メチル−1−エチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号080)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.49(1H,t,J=71.9Hz),4.10(2H,q),2.07(3H,d),1.42(3H,t)
沸点:88〜91℃/3.73KPa(28mmHg)
屈折率(n 20):1.3971
【実施例26】
【0138】
1−エチル−4−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号083)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):4.42(2H,q),4.07(2H,q),2.09(3H,d),1.41(3H,t)
【実施例27】
【0139】
4−メチル−1−iso−プロピル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号087)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):4.55(1H,m),4.41(2H,q),2.08(3H,d),1.45(6H,d)
【実施例28】
【0140】
4−メチル−1−n−プロピル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号090)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):4.41(2H,q),3.97(2H,t),2.09(3H,d),1.84(2H,m),0.91(3H,t)
【実施例29】
【0141】
1−n−ブチル−4−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号093)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):4.41(2H,q),4.00(2H,t),2.09(3H,d),1.80(2H,m),1.30(2H,m),0.93(3H,t)
【実施例30】
【0142】
1−tert−ブチル−4−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号102)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):4.43(2H,q),2.09(3H,d),1.59(9H,s)
【実施例31】
【0143】
4−エチル−1−メチル−5−ジフルオロメトキシ−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号105)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.50(1H,t,J=71
.7Hz),3.78(3H,s),2.51(2H,q),1.15(3H,t)
屈折率(n 20):1.4021
【実施例32】
【0144】
4−ブロモメチル−1−メチル−5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号153)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.11(1H,tt,J=3.5,54.2Hz),4.52(2H,dt,J=3.5,13.5Hz),4.43(2H,s),3.76(3H,s)
屈折率(n 20):1.4490
【実施例33】
【0145】
4−ブロモメチル−1−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号154)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):4.68(2H,q),4.41(2H,s),3.77(3H,s)
屈折率(n 20):1.3872
【実施例34】
【0146】
4−ブロモメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−エチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号155)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.73(1H,t,J=71.7Hz),4.40(2H,s),4.13(2H,q),1.46(3H,t)
【実施例35】
【0147】
4−ブロモメチル−1−tert−ブチル−5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール(本発明化合物番号168)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.15(1H,tt,J=3.7,54.1Hz),4.56(2H,dt,J=3.7,13.4Hz),4.45(2H,s),1.60(9H,s)
【実施例36】
【0148】
2−(5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)−イソチオ尿素臭化水素酸塩(本発明化合物番号199)
H−NMR値(CDOD/TMS δ(ppm)):6.26(1H,tt,J=3.4,53.9Hz),4.51(2H,dt,J=3.2,14.1Hz),4.41(2H,s),3.78(3H,s)
【実施例37】
【0149】
2−(5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)−イソチオ尿素臭化水素酸塩(本発明化合物番号200)
融点:128〜131℃
【実施例38】
【0150】
2−(5−ジフルオロメトキシ−1−エチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)−イソチオ尿素臭化水素酸塩(本発明化合物番号201)
融点:139〜141℃
【実施例39】
【0151】
2−(5−ジフルオロメトキシ−1−iso−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)−イソチオ尿素臭化水素酸塩(本発明化合物番号204)
融点:146〜148℃
【実施例40】
【0152】
(5−ジフルオロメトキシ−1−iso−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−メタンチオール(本発明化合物番号223)
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.72(1H,t,J=72.2Hz),4.60(1H,m),3.62(2H,s),1.46(6H,d)
上記の化合物以外にも、以下の表に化合物番号で示す化合物については、物性値や機器分析データを確認した。
【0153】
【表12】
【0154】
以下に、一般式[I]で表される本発明化合物を中間体として用いた、イソオキサゾリン誘導体(特開2002−308857号記載)の製造、及び当該イソオキサゾリン誘導体の有する除草作用を説明する。
【0155】
まず、一般式[I]で表される本発明化合物(ピラゾール誘導体又はその塩)を用いた、イソオキサゾリン誘導体(特開2002−308857号記載)の製造について説明する。
【0156】
【化25】
(式中、R、R、R、R、R及びXは前記と同じ意味を示し、R及びR10は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基又はシクロアルキルアルキル基を示すか、或いはRとR10とが一緒になって、これらの結合した炭素原子と共にC3〜C7のスピロ環を示し、R11及びR12は、同一又は異なって、水素原子、アルキル基又はシクロアルキル基を示すか、或いはR11とR12とが一緒になって、これらの結合した炭素原子と共にC3〜C7のスピロ環を示し、さらにR、R10、R11及びR12はこれらの結合した炭素原子と共に5〜8員環を形成することもできる。R13はC1〜C4アルキル基、置換されていてもよいフェニル基又は置換されていてもよいベンジル基を示し、Lはハロゲン原子、C1〜C4アルキルスルホニル基、置換されていてもよいフェニルスルホニル基又は置換されていてもよいベンジルスルホニル基等の脱離基を示す。)
【0157】
以下、上記の、イソオキサゾリン誘導体の製造方法を、各工程毎に説明する。
【0158】
(工程11)
一般式[23]で表されるスルフィド誘導体は、一般式[20]で表される化合物と、一般式[21]で示される水硫化ナトリウム水和物を、溶媒中又は溶媒の非存在下で(好ましくは適当な溶媒中)、塩基の存在下反応させることにより一般式[22]で表されるメルカプタンの塩を反応系内で製造した後、メルカプタンの塩[22]を単離することなく、本発明化合物である一般式[10]で表されるハロゲン誘導体と反応させること(場合によっては不活性ガス雰囲気下で行うか又は還元剤を添加することができる)によって製造することができる。
【0159】
(工程12)
一般式[25]で表されるスルホキシド誘導体は、一般式[23]で表されるスルフィド誘導体と酸化剤を、適当な溶媒中で反応させることにより製造することができる。
【0160】
(工程13)
一般式[26]で表されるスルホン誘導体は、一般式[25]で表されるスルホキシド誘導体と酸化剤を、適当な溶媒中で反応させることにより製造することができる。
【0161】
(工程14)
一般式[26]で表されるスルホン誘導体は、適当な溶媒中、一般式[23]で表されるスルフィド誘導体と好適な酸化剤の量により、一般式[25]で表されるスルホキシド誘導体を単離することなく製造することができる。
【0162】
(工程15)
一般式[23]で示されるスルフィド誘導体は、一般式[24]で表される化合物に対し、本発明化合物である一般式[13]で示されるメルカプタン誘導体を、溶媒中又は溶媒の非存在下で(好ましくは適当な溶媒中)、塩基の存在下で反応させること(場合によっては不活性ガス雰囲気下で行うか又は還元剤を添加することができる)により製造することができる。本発明化合物である一般式[13]で示されるメルカプタン誘導体は、製造法5工程6又は工程7の記載の方法により反応系内において製造し使用することもできる。
【0163】
次に、参考例をあげて、一般式[I]で表される本発明化合物を用いた、イソオキサゾリン誘導体(特開2002−308857号記載)の製造を具体的に説明する。
【0164】
<参考例1>
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチルチオ)−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリンの製造
【0165】
1)3−エタンスルホニル−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン6.7g(35
.0ミリモル)のN,N−ジメチルホルムアミド50ml溶液に、水硫化ナトリウム5.6g(純度70%、70.0ミリモル)を加え,室温にて1時間攪拌した。その後炭酸カリウム4.8g(35.0ミリモル)及び4−ブロモメチル−5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール10.8g(35.0ミリモル)を加え室温にて一夜攪拌した。反応終了確認後、反応溶液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を水および食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し白色結晶(融点:39〜40℃)の3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチルチオ)−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン7.3g(収率57.9%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.72(1H,t,J=72.0Hz),4.19(2H,s),3.81(3H,s),2.78(2H,s),1.42(6H,s)
【0166】
2)2−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)−イソチオ尿素臭化水素酸塩1.93g(5.00ミリモル)のエタノール10ml溶液中に、水酸化ナトリウム0.48g(12.00ミリモル)及び水10mlを加え室温にて30分間攪拌した。そこへ3−クロロ−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン0.67g(5.00ミリモル)を室温にて加え、さらに還流下12時間攪拌した。反応終了確認後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を水中にあけ、酢酸エチルにて抽出した。得られた有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチルチオ)−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン1.02g(収率56.7%)を得た。
【0167】
3)2−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチル)−イソチオ尿素臭化水素酸塩1.93g(5.00ミリモル)のエタノール10ml溶液中に、無水炭酸カリウム0.83g(6.00ミリモル)及び水5mlを加え室温にて30分間攪拌した。そこへ3−エタンスルホニル−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン0.95g(5.00ミリモル)のN,N−ジメチルホルムアミド5ml溶液及び無水炭酸カリウム0.83g(6.00ミリモル)を室温にて加え、さらに50℃にて3時間攪拌した。反応終了確認後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣を水中にあけ、酢酸エチルにて抽出した。得られた有機層を水洗し、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製し3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチルチオ)−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン1.55g(収率86.1%)を得た。
【0168】
<参考例2>
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルフィニル)−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリンの製造
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチルチオ)−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン6.2g(17.3ミリモル)のクロロホルム40ml溶液に、氷冷下、m−クロロ過安息香酸3.4g(純度70%,13.8ミリモル)を加え1時間攪拌した。その後、さらに室温で3時間攪拌した。反応終了確認後、反応溶液を水に注ぎクロロホルムで抽出した。得られた有機層を亜硫酸水素ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた固体をn−ヘキサンで洗浄し,白色粉末(融点:112〜114℃)の3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルフィニル)−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン4.1g(収率63.2%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.95(1H,q,J=69.5,74.4Hz),4.16(2H,s),3.85(3H,s),3.11(2H,q,J=17.2Hz),1.52(6H,d,J=5.5Hz)
【0169】
<参考例3>
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリンの製造
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメチルチオ)−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン7.3g(20.3ミリモル)のクロロホルム50ml溶液に、氷冷下、m−クロロ過安息香酸12.5g(純度70%,50.8ミリモル)を加え1時間攪拌した。その後、さらに室温で一夜攪拌した。反応終了確認後、反応溶液を水に注ぎクロロホルムで抽出した。得られた有機層を亜硫酸水素ナトリウム水溶液、炭酸水素ナトリウム水溶液、水及び食塩水で順次洗浄した後、無水硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下溶媒を留去し、得られた固体をn−ヘキサンで洗浄し,白色粉末(融点:129〜130℃)の3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン6.4g(収率80.6%)を得た。
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.83(1H,t,J=71.9Hz),4.60(2H,s),3.88(3H,s),3.11(2H,s),1.52(6H,s)
【0170】
<参考例4>
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−エチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
融点:98〜100℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.83(1H,t,J=72.0Hz),4.60(2H,s),4.19(2H,q),3.11(2H,s),1.51(6H,s),1.49(3H,s)
【0171】
<参考例5>
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−iso−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
屈折率(n 20):1.4621
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.83(1H,t,J=72.1Hz),4.70(1H,m),4.60(2H,s),3.10(2H,s),1.52(6H,s),1.49(6H,s)
【0172】
<参考例6>
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−n−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
屈折率(n 20):1.4629
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.82(1H,t,J=71.7Hz),4.60(2H,s),4.09(2H,t),3.10(2H,s),1.92(2H,m),1.52(6H,s),0.94(3H,t)
【0173】
<参考例7>
3−(1−iso−ブチル−5−ジフルオロメトキシ−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
屈折率(n 20):1.4601
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.81(1H,t,J=71.7Hz),4.60(2H,s),3.94(2H,d),3.10(2H,s),2.30(1H,m),1.51(6H,m),0.92(6H,d)
【0174】
<参考例8>
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−5−エチル−5−メチル−2−イソオキサゾリン
融点:77〜78℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.83(1H,t,J=71.9Hz),4.60(2H,s),3.88(3H,s),3.09(2H,ABq,J=17.4Hz,Δν=46.7Hz),1.78(2H,q),1.47(3H,s),0.98(3H,t)
【0175】
<参考例9>
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−5−メチル−5−シクロプロピル−2−イソオキサゾリン
融点:96〜98℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.83(1H,t,J=71.9Hz),4.59(2H,s),3.88(3H,s),3.13(2H,ABq,J=17.3Hz,Δν=53.4Hz),1.48(3H,s),1.14(1H,m),0.36〜0.58(4H,m)
【0176】
<参考例10>
7−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−5−オキサ−6−アザスピロ[3.4]−6−オクテン
融点:149〜151℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.83(1H,t,J=71.9Hz),4.58(2H,s),3.87(3H,s),3.40(2H,s),2.62(2H,m),2.27(2H,m),1.91(1H,m),1.67(1H,m)
【0177】
<参考例11>
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−2−イソオキサゾリン
融点:115〜117℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.83(1H,t,J=71.7Hz),4.66(2H,t),4.61(2H,s),3.88(3H,s),3.37(2H,t)
【0178】
<参考例12>
6−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−4−オキサ−5−アザスピロ[2.4]−5−ヘプテン
融点:125〜126℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.83(1H,t,J=71.9Hz),4.61(2H,s),3.88(3H,s),3.42(2H,s),1.31(2H,t),0.91(2H,t)
【0179】
<参考例13>
3−[1−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−エタンスルホニル]−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
屈折率(n 20):1.4657
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.92(1H,m),4.83(1H,q),3.88(3H,s),3.07(2H,d),1.83(3H,d),1.50(6H,d)
【0180】
<参考例14>
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イル−メタンスルホニル)−3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−ベンゾ[d]イソオキサゾール
融点:97〜98℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.84(1H,t,J=72.0Hz),4.69(1H,m),4.61(2H,s),3.88(3H,s),3.48(1H,m),1.26〜2.17(9H,m)
【0181】
<参考例15>
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−5−メチル−2−イソオキサゾリン
融点:106〜107℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.83(1H,t,J=71.9Hz),5.05(1H,m),4.60(2H,s),3.88(3H,s),3.44(1H,dd),2.96(1H,dd),1.48(3H,d)
【0182】
<参考例16>
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−5−iso−プロピル−2−イソオキサゾリン
融点:85〜86℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.83(1H,t,J=71.7Hz),4.67(1H,m),4.59(2H,s),3.88(3H,s),3.30(1H,dd),3.08(1H,dd),1.97(1H,m),0.98(6H,dd)
【0183】
<参考例17>
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−4,5,5−トリメチル−2−イソオキサゾリン
屈折率(n 20):1.4646
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.84(1H,t,J=71.9Hz),4.61(2H,q),3.88(3H,s),3.36(1H,q),1.44(3H,s),1.38(3H,s),1.30(3H,d)
【0184】
<参考例18>
3−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル)−4−メチル−2−イソオキサゾリン
屈折率(n 20):1.4673
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.83(1H,t,J=71.8Hz),4.71(1H,t),4.62(2H,q),4.25(1H,t),3.88(3H,s),3.81(1H,m),1.44(3H,d)
【0185】
<参考例19>
3−[1−(5−ジフルオロメトキシ−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イル)−プロパン−1−スルホニル]−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
屈折率(n 20):1.4669
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.91(1H,t,J=72.9Hz),4.60(1H,q),3.89(3H,s),3.05(2H,d),2.30(2H,m),1.49(6H,d),0.94(3H,t)
【0186】
<参考例20>
3−[5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル]−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
融点:93〜95℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):4.68(2H,q),4.59(2H,s),3.84(3H,s),3.12(2H,s),1.53(6H,s)
【0187】
<参考例21>
3−[5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−1−メチル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル]−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
融点:89〜91℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.11(1H,tt,J=3.5,54.4Hz),4.58(2H,s),4.48(2H,dt,J=3.7,15.3Hz),3.88(3H,s),3.11(2H,s),1.52(6H,s)
【0188】
<参考例22>
3−[1−tert−ブチル−5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル]−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.14(1H,tt,J=3.9,54.4Hz),4.61(2H,s),4.54(2H,dt,J=3.6,13.4Hz),3.08(2H,s),1.63(9H,s),1.51(6H,s)
【0189】
<参考例23>
3−[5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−1−iso−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル]−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
融点:88〜89℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.11(1H,tt,J=3.4,54.6Hz),4.58〜4.65(3H,m),4.47(2H,dt,J=3.7,13.4Hz),3.10(2H,s),1.52(6H,s),1.46(6H,d)
【0190】
<参考例24>
3−[1−エチル−5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル]−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
屈折率(n 20):1.4687
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.11(1H,tt,J=3.7,54.5Hz),4.58(2H,s),4.48(2H,dt,J=3.7,13.4Hz),4.16(2H,q),3.10(2H,s),1.52(6H,s),1.47(3H,t)
【0191】
<参考例25>
3−[5−(2,2−ジフルオロエトキシ)−1−n−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル]−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
屈折率(n 20):1.4658
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):6.11(1H,tt,J=3.7,54.3Hz),4.59(2H,s),4.47(2H,dt,J=3.7,13.5Hz),4.04(2H,t),3.09(2H,t),1.90(2H,m),1.52(6H,s),0.94(3H,t)
【0192】
<参考例26>
3−[5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1−iso−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル]−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
融点:109〜110℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):4.55〜4.70(5H,m),3.11(2H,s),1.52(6H,s),1.49(6H,d)
【0193】
<参考例27>
3−[5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−1−n−プロピル−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル]−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
融点:49〜51℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):4.68(2H,q),4.59(2H,s),4.04(2H,t),3.11(2H,s),1.88(2H,m),1.52(6H,s),0.94(3H,t)
【0194】
<参考例28>
3−[1−n−ブチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル]−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
屈折率(n 20):1.4533
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):4.67(2H,q),4.59(2H,s),4.07(2H,t),3.10(2H,s),1.84(2H,m),1.52(6H,s),1.35(2H,m),0.95(3H,t)
【0195】
<参考例29>
3−[1−エチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル]−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
融点:84〜86℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):4.68(2H,q),4.59(2H,s),4.14(2H,q),3.11(2H,s),1.52(6H,s),1.47(3H,t)
【0196】
<参考例30>
3−[1−tert−ブチル−5−(2,2,2−トリフルオロエトキシ)−3−トリフルオロメチル−1H−ピラゾール−4−イルメタンスルホニル]−5,5−ジメチル−2−イソオキサゾリン
融点:91〜92℃
H−NMR値(CDCl/TMS δ(ppm)):4.77(2H,q),4.60(2H,s),3.11(2H,s),1.63(9H,s),1.52(6H,s)
【0197】
続いて、一般式[I]で表されるピラゾール誘導体又はその塩(本発明化合物)を用いることにより製造しうる、一般式[26]で示される化合物(特開2002−308857号記載のイソオキサゾリン誘導体)の示す除草作用について説明する。
【0198】
一般式[26]で示される化合物(特開2002−308857号記載のイソオキサゾリン誘導体)を除草剤として使用するには、それ自体で用いてもよいが、製剤化に一般的に用いられる担体、界面活性剤、分散剤または補助剤等を配合して、粉剤、水和剤、乳剤、フロアブル剤、微粒剤または粒剤等に製剤して使用することもできる。
【0199】
製剤化に際して用いられる担体としては、例えばタルク、ベントナイト、クレー、カオリン、珪藻土、ホワイトカーボン、バーミキュライト、炭酸カルシウム、消石灰、珪砂、硫安、尿素等の固体担体、イソプロピルアルコール、キシレン、シクロヘキサン、メチルナフタレン等の液体担体等があげられる。
【0200】
界面活性剤及び分散剤としては、例えばアルキルベンゼンスルホン酸金属塩、ジナフチルメタンジスルホン酸金属塩、アルコール硫酸エステル塩、アルキルアリールスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、ポリオキシエチレングリコールエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノアルキレート等があげられる。補助剤としては、例えばカルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、アラビアゴム等があげられる。使用に際しては適当な濃度に希釈して散布するかまたは直接施用する。
【0201】
一般式[26]で示される化合物は茎葉散布、土壌施用または水面施用等により使用することができる。有効成分の配合割合については必要に応じて適宜選ばれるが、粉剤または粒剤とする場合は0.01〜10%(重量)、好ましくは0.05〜5%(重量)の範囲から適宜選ぶのがよい。乳剤及び水和剤とする場合は1〜50%(重量)、好ましくは5〜30%(重量)の範囲から適宜選ぶのがよい。また、フロアブル剤とする場合は1〜40%(重量)、好ましくは5〜30%(重量)の範囲から適宜選ぶのがよい。
【0202】
一般式[26]で示される化合物の除草剤としての施用量は、使用される化合物の種類、対象雑草、発生傾向、環境条件ならびに使用する剤型等によってかわるが、粉剤及び粒剤のようにそのまま使用する場合は、有効成分として1ヘクタール当り1g〜50kg、好ましくは10g〜10kgの範囲から適宜選ぶのがよい。また、乳剤、水和剤及びフロアブル剤とする場合のように液状で使用する場合は、0.1〜50,000ppm、好ましくは10〜10,000ppmの範囲から適宜選ぶのがよい。
【0203】
また、一般式[26]で示される化合物は必要に応じて殺虫剤、殺菌剤、他の除草剤、植物生長調節剤、肥料等と混用してもよい。
【0204】
次に代表的な製剤例をあげて製剤方法を具体的に説明する。化合物、添加剤の種類及び配合比率は、これのみに限定されることなく広い範囲で変更可能である。以下の説明において「部」は重量部を意味する。
【0205】
<参考製剤例1> 水和剤
一般式[26]で示される化合物の10部にポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテルの0.5部、β−ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物ナトリウム塩の0.5部、珪藻土の20部、クレーの69部を混合粉砕し、水和剤を得た。
【0206】
<参考製剤例2> フロアブル剤
粗粉砕した一般式[26]で示される化合物の20部を水69部に分散させ、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩4部、エチレングリコール7部を加えるとともにシリコーンAF−118N(旭化成工業株式会社製)を製剤に対し200ppm加え、高速攪拌機で30分間混合した後、湿式粉砕機で粉砕しフロアブル剤を得た。
【0207】
<参考製剤例3> 乳剤
一般式[26]で示される化合物の30部にキシレンとイソホロンの等量混合物60部、界面活性剤ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、ポリオキシエチレンアルキルアリールポリマー及びアルキルアリールスルホネートの混合物の10部を加え、これらをよくかきまぜることによって乳剤を得た。
【0208】
<参考製剤例4> 粒剤
一般式[26]で示される化合物の10部、タルクとベントナイトを1:3の割合の混合した増量剤の80部、ホワイトカーボンの5部、界面活性剤ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、ポリオキシエチレンアルキルアリールポリマー及びアルキルアリールスルホネートの混合物の5部に水10部を加え、よく練ってペースト状としたものを直径0.7mmのふるい穴から押し出して乾燥した後に0.5〜1mmの長さに切断し、粒剤を得た。
【0209】
次に試験例をあげて一般式[26]で示される化合物の奏する効果を説明する。
【0210】
<参考試験例1> 水田土壌処理による除草効果試験
100cm2プラスチックポットに水田土壌を充填し、代掻後、タイヌビエ、コナギの
種子を播種し、水深3cmに湛水した。翌日、製剤例1に準じて調製した水和剤を水で希釈し、水面滴下した。施用量は、有効成分を、1ヘクタール当り250g又は1000gとした。その後、温室内で育成し、処理後21日目に、表13の基準に従って除草効果を調査した。結果を表14に示す。
【0211】
【表13】
【0212】
【表14】
【0213】
<参考試験例2> 畑地土壌処理による除草効果試験
80cm2プラスチックポットに畑土壌を充填し、イヌビエ、エノコログサの種子を播
種して覆土した。製剤例1に準じて調製した水和剤を水で希釈し、1ヘクタール当り有効成分が250g又は1000gになる様に、1ヘクタール当り1000lを小型噴霧器で土壌表面に均一に散布した。その後、温室内で育成し、処理21日目に、表13の基準に従って、除草効果を調査した。結果を表15に示す。
【0214】
【表15】
【0215】
<参考試験例3> 畑地茎葉処理による除草効果試験
80cm2プラスチックポットに砂を充填し、イヌビエ、エノコログサの種子を播種し、温室内で2週間育成後、製剤例1に準じて調製した水和剤を水に希釈し、1ヘクタール当り有効成分が250g又は1000gになる様に、1ヘクタール当り1000lを小型噴霧器で植物体の上方から全体に茎葉散布処理した。その後、温室内で育成し、処理14日目に、表13の基準に従って、除草効果を調査した。結果を表16に示す。
【0216】
【表16】
【産業上の利用可能性】
【0217】
本発明により、優れた除草作用を有するイソオキサゾリン誘導体(特開2002−308857号記載)の製造中間体として有用な、一般式[I]で表されるピラゾール誘導体又はその塩が提供される。本発明化合物を製造中間体として利用することによって、優れた除草作用を有する前記特開2002−308857号記載のイソオキサゾリン誘導体を、より短い工程(より少ない工程数)で、全工程収率良く、簡便に製造することが可能となるので、本発明化合物の価値は高い。

Claims (12)

  1. 一般式[I]
    {式中、Rは、C1〜C6アルキル基を示し、Rは、C1〜C3ハロアルキル基を示し、Rは、水素原子、下記置換基群αから選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよいC1〜C3アルキル基又はホルミル基を示し、Rは、水素原子又はC1〜C3ハロアルキル基を示す(但し、Rが水素原子又はホルミル基である場合、RはC1〜C3ハロアルキル基を示し、Rが下記置換基群αから選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよいC1〜C3アルキル基である場合、Rは水素原子又はC1〜C3ハロアルキル基を示す。}で表されるピラゾール誘導体又はその塩。
    「置換基群α」
    ハロゲン原子、−SH基、−SC(=NH)NH
  2. がC1〜C3ハロアルキル基である請求項1記載のピラゾール誘導体又はその塩。
  3. がC1〜C3アルキル基であり、Rが水素原子である請求項1記載のピラゾール誘導体又はその塩。
  4. が置換基群αから選ばれる1個以上の置換基で置換されていてもよいメチル基である請求項1記載のピラゾール誘導体又はその塩。
  5. がメチル基である請求項1記載のピラゾール誘導体又はその塩。
  6. (式中、R及びRは請求項1におけるそれらと同じ意味を示し、RはC1〜C3アルキル基、フェニル基又はベンジル基を示し、RはC1〜C3アルキル基を示し、前記フェニル基及びベンジル基は、ハロゲン原子、C1〜C10アルキル基、C1〜C4ハロアルキル基、C1〜C10アルコキシアルキル基、C1〜C10アルコキシ基、C1〜C10アルキルチオ基、C1〜C10アルキルスルホニル基、アシル基、C1〜C10アルコキシカルボニル基、シアノ基、カルバモイル基(該基の窒素原子は同一又は異なって、C1〜C10アルキル基で置換されていてもよい)、ニトロ基、又はアミノ基(該基の窒素原子は同一又は異なって、C1〜C10アルキル基、C1〜C6アシル基、C1〜C4ハロアルキルカルボニル基、C1〜C10アルキルスルホニル基、又はC1〜C4ハロアルキルスルホニル基で置換されていてもよい)で置換されていてもよい。)
    一般式[1]で表される化合物と、一般式[2]で表される化合物とを反応させることを特徴とする、一般式[3]で表されるピラゾール誘導体の製造方法。
  7. (式中、R 及び 請求項1におけるそれらと同じ意味を示し、Rは請求項6におけるそれと同じ意味を示し、R 41 はC1〜C3ハロアルキル基を示す。)
    一般式[4]で表される化合物とトリフェニルホスフィン、一般式[7]で表される化合物及びアゾ化合物[8]とを反応させることを特徴とする、一般式[6]で表されるピラゾール誘導体の製造方法。
  8. (式中、R、R及びRは請求項1におけるそれらと同じ意味を示し、R及びRは水素原子又はC1〜C3アルキル基を示し、Xはハロゲン原子を示す。)
    一般式[9]で表される化合物と、ハロゲン化剤とを反応させることを特徴とする、一般式[10]で表されるピラゾール誘導体の製造方法。
  9. (式中、R、R及びRは請求項1におけるそれらと同じ意味を示し、R、R及びXは請求項におけるそれらと同じ意味を示す。)
    一般式[10]で表される化合物と、化合物[11]とを反応させることを特徴とする、一般式[12]で表されるピラゾール誘導体の製造方法。
  10. (式中、R、R及びRは請求項1におけるそれらと同じ意味を示し、R及びRは請求項におけるそれらと同じ意味を示す。)
    一般式[12]で表される化合物を加水分解反応させることを特徴とする、一般式[13]で表されるピラゾール誘導体の製造方法。
  11. (式中、R、R及びRは請求項1におけるそれらと同じ意味を示し、R、R及びXは請求項におけるそれらと同じ意味を示す。)
    一般式[10]で表される化合物と硫化物とを反応させることを特徴とする、一般式[13]で表されるピラゾール誘導体の製造方法。
  12. (式中、R、R及びRは請求項1におけるそれらと同じ意味を示し、Xは請求項におけるそれと同じ意味を示す。)
    一般式[18]で表される化合物をハロメチル化させることを特徴とする、一般式[19]で表されるピラゾール誘導体の製造方法。
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