JP4545487B2 - アニリド化合物の製造方法 - Google Patents

アニリド化合物の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP4545487B2
JP4545487B2 JP2004159234A JP2004159234A JP4545487B2 JP 4545487 B2 JP4545487 B2 JP 4545487B2 JP 2004159234 A JP2004159234 A JP 2004159234A JP 2004159234 A JP2004159234 A JP 2004159234A JP 4545487 B2 JP4545487 B2 JP 4545487B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
general formula
alkyl group
alkali metal
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004159234A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005336123A (ja
Inventor
祐介 濱田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ihara Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Ihara Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ihara Chemical Industry Co Ltd filed Critical Ihara Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP2004159234A priority Critical patent/JP4545487B2/ja
Publication of JP2005336123A publication Critical patent/JP2005336123A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4545487B2 publication Critical patent/JP4545487B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

本発明は農医薬の中間体として有用なアニリド化合物の製造方法に関するものである。
従来、アニリド化合物を得る方法として、インドール化合物を酸化開裂で得る方法が既に提案されている(特許文献1参照)。
国際公開公報 WO 02/32882 A1
しかし、取り扱いが容易な酸化剤を用い、金属等を使用せず環境に優しい、より簡便なアニリド化合物の製造方法が望まれていた。
上記のような状況に鑑み、本発明者がアニリド化合物を製造する方法について鋭意研究を重ねた結果、意外にも、原料のインドール化合物を、過酸化水素、ニトリル化合物、及びケトン化合物の共存下、塩基性条件で反応させることによって上記課題を解決でき、目的のアニリド化合物を製造し得ることを見出し、この知見に基づき本発明を完成するに至った。
本発明方法により、アニリド化合物の新規な工業的製造法が提供される。本発明方法によれば、原料として、入手容易なインドール化合物を用いて、安全で腐食性が無い過酸化水素を酸化剤として、目的のアニリド化合物を簡便に製造することができる。更に、本発明方法では、特殊な設備が不要であり、有害な廃棄物も出ないので廃棄物処理が容易で環境にも優しく、工業的な利用価値が高い。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、下記〔1〕及び〔2〕項に記載の発明を提供する事により前記課題を解決したものである。
〔1〕一般式(1)
Figure 0004545487

(式中、R、R及びRは、各々独立に、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、フェニル基、C1〜C6アルコキシ基で置換されてもよいピリミジニル基又は水素原子を示し、R4C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルコキシC1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、ニトロ基又は水素原子を示す。)
で表されるインドール化合物を、一般式(2)
Figure 0004545487

(式中、Rは、C1〜C6アルキル基又はフェニル基を示す。)
で表されるニトリル化合物、及び、一般式(4)
Figure 0004545487


(式中、R 及びR は、各々独立に、C1〜C6アルキル基又はC1〜C6ハロアルキル基を示すか、或いは、R 、R は、互いに結合することによって形成したC5又はC6シクロアルキル基を示す。)
で表されるケトン化合物の存在下、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属燐酸塩、アルカリ金属燐酸水素塩又はアルカリ金属水酸化物のいずれか1種以上の塩基による塩基性条件で過酸化水素と反応させることを特徴とする、一般式(3)
Figure 0004545487

(式中、R、R及びRは前記と同じ意味を示し、RC1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、フェニル基、C1〜C6アルコキシ基で置換されてもよいピリミジニル基又は水素原子を示す。)
で表されるアニリド化合物の製造方法。
〔2〕Rが水素原子であり、RC1〜C6アルキル基であり、RC1〜C6アルコキシ基で置換されたピリミジニル基である、〔1〕項に記載のアニリド化合物の製造方法。
まず、本明細書における用語について説明する。
ハロゲン原子とは、ブロモ、クロロ、フルオロ、ヨ−ド等の原子を示す。
アルキル基とは、炭素数1乃至6(以下、炭素数については、例えば炭素数が1乃至6である場合には、これを「C1〜C6」の様に略記する。)の直鎖又は分岐C1〜C6アルキル基を示し、具体的には例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基等を例示することができる。
アルコキシ基とは、直鎖又は分岐C1〜C6アルコキシ基、すなわち(直鎖又は分岐C1〜C6アルキル)−O−基を示し、具体的には例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等を例示することができる。
アルコキシアルキル基とは、前記意味を有する(直鎖又は分岐C1〜C6アルコキシ)で置換された(直鎖又は分岐C1〜C6アルキル基)、すなわち(直鎖又は分岐C1〜C6アルコキシ)−(直鎖又は分岐C1〜C6アルキル)基を示し、具体的には、例えばメトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基等を例示することができる。
ハロアルキル基とは、1以上のハロゲンで置換された直鎖又は分岐C1〜C6アルキル基を示し、具体的には例えば、フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基等を例示することができる。
シクロアルキル基とは、具体的にはシクロペンチル基又はシクロヘキシル基を挙げることができる。
本発明方法の原料として用いる、一般式(1)で表されるインドール化合物(原料化合物)について説明する。
一般式(1)中のR、R及びRは、各々独立に、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、フェニル基、C1〜C6アルコキシ基で置換されてもよいピリミジニル基又は水素原子を示し、R4C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルコキシC1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、ニトロ基又は水素原子を示す
一般式(1)中のR4は、C1〜C6アルキル基、C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルコキシC1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、ニトロ基又は水素原子を示す。
従って、当反応に使用できる一般式(1)で表されるインドール化合物(原料化合物)の例としては、具体的には例えば、3−メチルインドール、2−メチルインドール、1−メチル−3−メチルインドール、2,3−ジメチルインドール、3−エチルインドール、2−フェニルインドール、3−フェニルインドール、2,3−フェニルインドール、2,3−ジメチル−7−ニトロインドール、3−エチル−7−メチルインドール、2,3−ジメチル−7−メトキシメチルインドール、7−メトキシメチル−3−メチルインドール、3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−2−メチルインドール、3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−7−エチル−2−メチルインドール、3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−7−メトキシメチル−2−メチルインドール、3−(4,6―ジエトキシピリミジン−2−イル)−7−メトキシメチルインドール等が挙げられるが、本発明方法においては一般式(1)で表されるアニリド化合物ならば何れでも使用できるのであり、これら例示化合物に限定されない。
過酸化水素は、任意の純度のものを使用できる。安全性を考慮すると60%以下の過酸化水素水を使用することが好ましく、市販の35%過酸化水素水等を使用できる。
過酸化水素の使用量は、一般式(1)で表されるインドール化合物(原料化合物)の反応性に応じて、一般式(1)で表されるインドール化合物(原料化合物)1モルに対して、通常2〜30モル、好ましくは2〜20モルの範囲であれば良い。作業の安全性を考慮すると、過酸化水素は分割投入するのが好ましく、さらに好ましくは徐々に滴下することにより添加する手法を例示できる。
ニトリル化合物としては、一般式(2)で表されるニトリル化合物であれば良く、例えばアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル等の直鎖または分岐(C1−C6アルキル)ニトリル化合物;ベンゾニトリル等を挙げることができる。入手性や取り扱いの簡便さ、反応性等の観点からは、アセトニトリルや、ベンゾニトリルが好ましい。
一般式(2)で表されるニトリル化合物量としては、一般式(1)で表されるインドール化合物(原料化合物)の反応性に応じて、一般式(1)で表されるインドール化合物(原料化合物)1モルに対して通常2〜50モル、好ましくは2〜20モルの範囲であれば良いが、この例示範囲にとらわれずより過剰量用いて溶媒を兼ねて使用しても良い。
塩基としては、例えば炭酸カリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリ金属炭酸塩類;例えば炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩類;例えば燐酸二水素ナトリウム、燐酸二水素カリウム等のアルカリ金属燐酸二水素塩類;例えば燐酸水素二ナトリウム、燐酸水素二カリウム等の、二アルカリ金属燐酸水素塩類;例えば燐酸ナトリウム、燐酸カリウム等の、アルカリ金属燐酸塩類;例えば二燐酸ナトリウム等のアルカリ金属二燐酸塩類;例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を例示できる。塩基は単独で使用するか、また酸との組み合わせで、アルカリ性にpHを調節してもよく、また、反応液のpHを一定にコントロールするために、固体状の塩基を徐々に加える手法や、塩基の水溶液を滴下する手法を採用することもできる。入手性や取り扱いの簡便さ、反応性等の観点からは、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の炭酸塩、炭酸水素塩が好ましい。
塩基の量としては、一般式(1)で表されるインドール化合物(原料化合物)の反応性に応じて、1モルに対して通常0.01〜10モル、好ましくは0.1〜2モルの範囲であれば良い。
当反応は、更に一般式(4)で表されるケトン化合物の存在下で実施する
一般式(4)で表されるケトン化合物としては、例えばアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルn-ブチルケトン、メチルイソブチルケトン等の、直鎖又は分岐ジ(C1−C6アルキル)ケトン;例えば、1,1,1−トリフルオロアセトン、1,1,1−トリクロロアセトン等の、(C1−C6ハロアルキル)(C1−C6アルキル)ケトン;例えば、ヘキサフルオロアセトン、ヘキサクロロアセトン等のジ(C1−C6ハロアルキル)ケトン等を挙げることができる。尚、一般式(4)で表されるケトン化合物におけるR 、R は、互いに結合することによって形成したC5又はC6シクロアルキル基であってもよく、この場合、一般式(4)で表されるケトン化合物はシクロペンタノン又はシクロヘキサノンとなる。
一般式(4)で表されるケトン化合物としては、入手性や取り扱いの簡便さ、反応性等の観点からは、アセトン等のジ(C1−C6アルキル)ケトン、トリフルオロアセトン等の(C1−C6ハロアルキル)(C1−C6アルキル)ケトン、シクロヘキサノン等のC5−C6シクロアルキルケトンが好ましい。
一般式(4)で表されるケトン化合物の量としては、一般式(1)で表されるインドール化合物(原料化合物)の反応性に応じて、一般式(1)で表されるインドール化合物(原料化合物)1モルに対して通常0.01〜50モル、好ましくは0.1〜20モルの範囲であれば良いが、この例示範囲にとらわれず、より過剰量用いて溶媒を兼ねて使用しても良い。
当反応は、上記ニトリル化合物及び/またはケトン化合物を過剰量使用することにより溶媒として使用しても良いが、他の溶媒を添加しても良い。当反応に用いうる溶媒としては、反応を阻害しないものであれば良く、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族炭化水素類;ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化脂肪族炭化水素類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等の酢酸エステル類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホリックトリアミド(HMPA)、プロピレンカーボネート等の非プロトン性極性溶媒類;ジエチルエ−テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエ−テル系溶媒類;ペンタン、n−ヘキサン等の脂肪族炭化水素類等が挙げられる。好ましくは、反応性の観点から水;アルコール類;酢酸エステル類;非プロトン性極性溶媒類が好ましく、特に水、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、酢酸エチル、酢酸ブチル、ジメチルホルムアミドが好ましい。溶媒は単独で、又は任意の混合割合の混合溶媒として用いることができる。
溶媒量としては、反応系の攪拌が充分にできる量であれば良いが、一般式(1)で表されるインドール化合物(原料化合物)1モルに対して通常0.1〜10l、好ましくは0.5〜5lの範囲であれば良い。
当本反応の反応温度は、0℃〜100℃を例示できるが、好ましくは20℃〜70℃の範囲が良い。
当反応の反応時間は特に制限されないが、副生物抑制の観点等から、好ましくは1時間〜30時間がよい。
当反応により一般式(3)で表されるアニリド化合物を製造することができる。一般式(3)中の、R、R、Rは原料化合物の構造を維持しており、Rは、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、フェニル基、C1〜C6アルコキシ基で置換されてもよいピリミジニル基又は水素原子である。
次に、実施例を挙げて本発明化合物の製造方法を具体的に説明するが、本発明は、これら実施例によって何ら限定されるものではない。
実施例1:
2−(4,6―ジメトキシピリミジン−2−イルカルボニル)−6―メトキシメチルアセトアニリドの製造
攪拌機、還流冷却器、および温度計を備えた100mlの四つ口フラスコに、3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−7−メトキシメチル−2−メチルインドール3.13g(0.01mol)、1,1,1−トリフルオロアセトン0.34g(0.003mol)、アセトニトリル7.79g(0.190mol)、炭酸カリウム1.38g(0.01mol)、水10mlを仕込み、35%過酸化水素水9.72g(0.1mol)を25℃で1時間かけて滴下した。さらに25℃で6時間攪拌熟成させた。反応液を液体クロマトグラフィーで分析したところ、2−(4,6―ジメトキシピリミジン−2−イルカルボニル)−6―メトキシメチルアセトアニリドは、収率77%で得られていることがわかった。
実施例2〜11
下記(化5)及び(表1)の組み合わせによりに表現される原料A、B、C、Dいずれかの原料を用いて、(表2)に示した、過酸化水素/ケトン/ニトリル/塩基/水/反応温度/反応時間の条件で、実施例1と同様な操作で実施した。結果を(表2)に示す。
Figure 0004545487
Figure 0004545487
Figure 0004545487
実施例12:
2−(4,6―ジメトキシピリミジン−2−イルカルボニル)−6―メトキシメチルアセトアニリドの製造
攪拌機、還流冷却器、および温度計を備えた300mlの四つ口フラスコに、3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−7−メトキシメチル−2−メチルインドール28.2g(0.090mol)、アセトン52.3g(0.900mol)、アセトニトリル18.5g(0.45mol)、炭酸水素ナトリウム1.9g(0.023mol)、水45mlを仕込み60℃に昇温した。35%過酸化水素水36.7g(0.378mol)を60℃で2時間かけて滴下し、さらに60℃で6時間熟成攪拌した。酢酸ブチル45mlを加えた後、25℃に冷却し、20%亜硫酸ナトリウム水溶液68.0g(0.108mol)を1時間かけて25℃で滴下した後、未反応の過酸化水素が残っていないことをヨウ化カリウムデンプン紙で確認した。35%塩酸2.35g(0.023mol)を、25℃で30分かけて滴下し、55℃で分液した。水層を酢酸ブチル72mlで再抽出した。そして、有機層を合わせ内容量が90gになるまで濃縮し、5℃まで冷却し、ろ過して単黄色結晶を取り出した。得られた結晶を60℃で12時間乾燥し、2−(4,6―ジメトキシピリミジン−2−イルカルボニル)−6―メトキシメチルアセトアニリド24.9gを得た(収率80%)。
実施例13
2−(4,6―ジメトキシピリミジン−2−イルカルボニル)−6―メトキシメチルアセトアニリドの製造
攪拌機、還流冷却器、および温度計を備えた200mlの四つ口フラスコに、3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−7−メトキシメチル−2−メチルインドール25.1g(0.080mol)、アセトン46.5g(0.800mol)、アセトニトリル16.4g(0.400mol)、水20mlを仕込み60℃に昇温した。35%過酸化水素水32.6g(0.336mol)を60℃で7.5時間かけて滴下した。この過酸化水素水の滴下は、50%炭酸カリウム水溶液を適時に滴下することにより反応液のpHを9.5付近にコントロールしながら行なった。過酸化水素水の滴下終了後、さらに60℃で1時間熟成攪拌した。酢酸ブチル50mlを加え、20%亜硫酸ナトリウム水25.2g(0.040mol)を1時間かけて60℃で滴下し、未反応の過酸化水素が残っていないかヨウ化カリウムデンプン紙で確認した。35%塩酸1.04g(0.010mol)を、60℃で30分かけて滴下し、55℃で分液した。水層を酢酸ブチル64mlで再抽出した。そして、有機層を合わせ内容量が80gまで濃縮し、5℃まで冷却し、ろ過して単黄色結晶を取り出した。60℃で12時間乾燥し、2−(4,6―ジメトキシピリミジン−2−イルカルボニル)−6−メトキシメチルアセトアニリド21.5gを得た(収率78%)。
比較例1
2−アセチルホルムアニリドの製造
攪拌機、還流冷却器、および温度計を備えた50mlの四つ口フラスコに、3−メチルインドール0.66g(0.005mol)、アセトン5.81g(0.100mol)、炭酸カリウム0.69g(0.005mol)、水5mlを仕込み、35%過酸化水素水4.86g(0.050mol)を25℃で1時間かけて滴下した。さらに25℃で24時間攪拌熟成させた。反応液を液体クロマトグラフィーで分析したところ、2−アセチルホルムアニリドは、収率7%で得られていることがわかった。
比較例2
2−アセチルホルムアニリドの製造
攪拌機、還流冷却器、および温度計を備えた50mlの四つ口フラスコに、3−メチルインドール0.66g(0.005mol)、アセトニトリル3.08g(0.075mol)、炭酸カリウム0.69g(0.005mol)、水5mlを仕込み、35%過酸化水素水3.40g(0.035mol)を25℃で1時間かけて滴下した。さらに25℃で24時間攪拌熟成させた。反応液を液体クロマトグラフィーで分析したところ、2−アセチルホルムアニリドは、収率40%で得られていることがわかった。
本発明方法により、アニリド化合物の新規な工業的製造法が提供される。本発明方法によれば、原料として、入手容易なインドール化合物を用いて、安全で腐食性が無い過酸化水素を酸化剤と、環境に優しい活性化剤を使用して、目的のアニリド化合物を簡便に製造することができる。更に、本発明方法では、特殊な設備が不要である点や、有害な廃棄物も出ないので廃棄物処理が容易で環境にも優しい点等、工業的な利用価値が高い。

Claims (2)

  1. 一般式(1)
    Figure 0004545487


    (式中、R、R及びRは、各々独立に、C1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、フェニル基、C1〜C6アルコキシ基で置換されてもよいピリミジニル基又は水素原子を示し、R4C1〜C6アルキル基C1〜C6アルコキシ基、C1〜C6アルコキシC1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、ニトロ基又は水素原子を示す。)
    で表されるインドール化合物を、一般式(2)
    Figure 0004545487


    (式中、Rは、C1〜C6アルキル基又はフェニル基を示す。)
    で表されるニトリル化合物、及び、一般式(4)
    Figure 0004545487


    (式中、R 及びR は、各々独立に、C1〜C6アルキル基又はC1〜C6ハロアルキル基を示すか、或いは、R 、R は、互いに結合することによって形成したC5又はC6シクロアルキル基を示す。)
    で表されるケトン化合物の存在下、アルカリ金属炭酸塩、アルカリ金属炭酸水素塩、アルカリ金属燐酸塩、アルカリ金属燐酸水素塩又はアルカリ金属水酸化物のいずれか1種以上の塩基による塩基性条件で過酸化水素と反応させることを特徴とする、一般式(3)
    Figure 0004545487


    (式中、R、R及びRは前記と同じ意味を示し、RC1〜C6アルキル基、C1〜C6ハロアルキル基、フェニル基、C1〜C6アルコキシ基で置換されてもよいピリミジニル基又は水素原子を示す。)
    で表されるアニリド化合物の製造方法。
  2. が水素原子であり、RC1〜C6アルキル基であり、RC1〜C6アルコキシ基で置換されたピリミジニル基である、請求項1記載のアニリド化合物の製造方法。
JP2004159234A 2004-05-28 2004-05-28 アニリド化合物の製造方法 Expired - Fee Related JP4545487B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004159234A JP4545487B2 (ja) 2004-05-28 2004-05-28 アニリド化合物の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004159234A JP4545487B2 (ja) 2004-05-28 2004-05-28 アニリド化合物の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005336123A JP2005336123A (ja) 2005-12-08
JP4545487B2 true JP4545487B2 (ja) 2010-09-15

Family

ID=35490077

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004159234A Expired - Fee Related JP4545487B2 (ja) 2004-05-28 2004-05-28 アニリド化合物の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4545487B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11100391A (ja) * 1996-11-21 1999-04-13 Daihachi Chemical Industry Co Ltd 有機リン化合物の製造方法
JP2002105054A (ja) * 2000-09-27 2002-04-10 Fuji Photo Film Co Ltd ピリジン化合物の製造方法
WO2002032882A1 (fr) * 2000-10-17 2002-04-25 Ihara Chemical Industry Co., Ltd. Procede de production de compose aniline substituee
JP2002521032A (ja) * 1998-07-24 2002-07-16 サムスン ファイン ケミカルズ カンパニー リミテッド 光学的に純粋な(S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンの製造方法
JP2004026959A (ja) * 2002-06-24 2004-01-29 Univ Waseda ポリフェニレンエーテルの製造方法

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11100391A (ja) * 1996-11-21 1999-04-13 Daihachi Chemical Industry Co Ltd 有機リン化合物の製造方法
JP2002521032A (ja) * 1998-07-24 2002-07-16 サムスン ファイン ケミカルズ カンパニー リミテッド 光学的に純粋な(S)−3−ヒドロキシ−γ−ブチロラクトンの製造方法
JP2002105054A (ja) * 2000-09-27 2002-04-10 Fuji Photo Film Co Ltd ピリジン化合物の製造方法
WO2002032882A1 (fr) * 2000-10-17 2002-04-25 Ihara Chemical Industry Co., Ltd. Procede de production de compose aniline substituee
JP2004026959A (ja) * 2002-06-24 2004-01-29 Univ Waseda ポリフェニレンエーテルの製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005336123A (ja) 2005-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN1138763C (zh) 二或三氟甲磺酰苯胺衍生物、其制备方法和包含所述衍生物作为活性成分的除草剂
JP2009508873A5 (ja)
TWI531566B (zh) 製備2-(三羰基)磺醯替苯胺類的方法
JP4545487B2 (ja) アニリド化合物の製造方法
CA2613689A1 (en) Process for the preparation of 1-[cyano (4-hydroxyphenyl)methyl]cyclohexanol compounds
KR100697737B1 (ko) 5-[(4-클로로페닐)메틸]-2,2-디메틸시클로펜탄온의 제조방법
JP3948745B2 (ja) 3,5−ジアリールピラゾールの製造
WO2014157021A1 (ja) ピリダジノン化合物の製造方法
KR100785395B1 (ko) 알콕시-테트라졸-1-일-벤즈알데히드 화합물 및 그의제조방법
HU201533B (en) Process for producing intermediary compounds for the purpose or obtaining tetrazole derivatives reducing pathologically high cholesterin level of blood
JP4979170B2 (ja) 5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンの製造方法
JP2005336101A (ja) フェニルオキサジアゾール類の製造法
US20050080288A1 (en) Process for the preparation of 1-[cyano(phenyl)methyl]cyclohexanol compounds
JP2003267907A (ja) ケトンの製造方法
US8563749B2 (en) Process for preparing substituted 1,3-dihydro-2H-indol-2-ones
JP2011178706A (ja) アルコキシ置換トリアジン化合物の製造方法
JP4608054B2 (ja) 置換ベンゾイルチオエーテル化合物の製造方法
IL195734A (en) Process for production of halogen-substituted benzenedimethanol
JP2003113153A (ja) β−オキソニトリル誘導体又はそのアルカリ金属塩の製法
KR101226332B1 (ko) 2-(2-n-부틸-4-히드록시-6-메틸-피리미딘-5-일)-N,N-디메틸아세트아미드의 신규한 제조방법
WO2004048346A1 (ja) 1-置換-4-カルバモイル-1,2,4-トリアゾール-5-オン誘導体の製造方法
JP2007077161A (ja) ジアルコキシニトリル誘導体及びその製法
TW201726624A (zh) 2-胺基菸鹼酸苄酯衍生物之製造方法
JP2007509092A (ja) α−(3−アリールチオ)−アセトフェノン類の製造方法
JPS5931765A (ja) アゾリルメチルケトン及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070511

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100316

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100510

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100514

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20100510

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100630

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130709

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees