JP4979170B2 - 5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンの製造方法 - Google Patents

5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンの製造方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、農園芸用殺菌剤メトコナゾールの重要な中間体である、5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンの製造方法に関する。
背景技術
特開平1−93574号や、特開平1−301664号には、5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンが記載されており、且つ、当該化合物のカルボニル基をエポキシ基に変換し、次いで、アゾリル化して、5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタノール(メトコナゾール)に誘導できることが記載されている。この5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンの製法として、特開平1−93574号には、下記反応式1の方法が記載されている。
反応式1
Figure 0004979170
反応式1において、化合物(1)から化合物(2)への反応における化合物(2)の収率が81%で、化合物(2)から化合物(3)への反応における化合物(3)の収率が86%であり、それ故、化合物(1)から化合物(3)への通算収率は70%である。
また、特開平8−245517には、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルに、モレキュラーシーブスの存在下で、苛性ソーダと臭化メチルを反応させて5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンを得る下記反応式2の方法が記載されている。
反応式2
Figure 0004979170
しかし、反応式2において、化合物(4)から化合物(2)への反応における化合物(2)の収率は71%であり、充分高いものとは言えない。
反応式2において、Rがイソプロピルの場合、収率が90%との記載があるが、生成物(2)[R=イソプロピル]が、次工程の加水分解に対する抵抗性が高いため、5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンを得る原料として好適なものとは言えない。
また、反応式2における化合物(4)の製造法は、下記反応式3のように特開平1−93574号に記載されているが、収率の記載がない。
反応式3
Figure 0004979170
反応式3における化合物(5)の製法として、精密有機合成(南江堂)に、下記反応式4の記載があるが、いずれの工程も充分高い収率とはいえない。
反応式4
Figure 0004979170
このように工業的に容易に入手できるアジピン酸ジメチルやアジピン酸ジエチルから高収率で5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンを得る方法は知られておらず、効率良い製造方法の提供が求められている。
発明の開示
本発明は、上記の実情に鑑み成されたものであり、その目的は、簡便な操作で農園芸用殺菌剤メトコナゾールの重要な中間体である高品質の5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンを高収率で製造する方法を提供することにある。
本発明者等は、工業的に容易に入手できるアジピン酸ジメチルやアジピン酸ジエチルから得られた1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルを原料として、特定の条件下で反応を行うことにより、高収率で高品質の5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンを製造出来ることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明の第1の要旨は、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルに、水素化ナトリウムとハロゲン化メチルを作用させて、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルを得、これを加水分解することから成る5−(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンの製造方法に存する。
本発明の第2の要旨は、(1)アジピン酸ジメチル、または、アジピン酸ジエチルと金属アルコキシドを反応させ、(2)生成するアルコールを除去した後にハロゲン化メチルと反応させ、(3)反応終了後、再び金属アルコキシドと反応させ、(4)生成するアルコールを除去した後に(4−クロロフェニル)メチルクロリドと反応させ、(5)得られた1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルに、水素化ナトリウムとハロゲン化メチルを作用させて、(6)得られた1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルを加水分解することから成る5−(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンの製造方法に存する。
本発明の第3の要旨は、(1)アジピン酸ジメチル、または、アジピン酸ジエチルと金属アルコキシドを反応させ、(2)生成するアルコールを除去した後にハロゲン化メチルと反応させ、(3)反応終了後、再び金属アルコキシドと反応させ、(4)生成するアルコールを除去した後に(4−クロロフェニル)メチルクロリドと反応させることから成る1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルの製造方法に存する。
本発明の第4の要旨は、5−(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンを、メトコナゾールを製造するための中間体または農園芸用殺菌剤を製造するための中間体として使用する方法に存する。
本発明の第5の要旨は、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルを、5−(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンを製造するための中間体、メトコナゾールを製造するための中間体または農園芸用殺菌剤を製造するための中間体として使用する方法に存する。
本発明の第6の要旨は、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルを製造するための中間体、メトコナゾールを製造するための中間体または農園芸用殺菌剤を製造するための中間体として使用する方法に存する。
以下、本発明を詳細に説明する。
1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、および、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルは、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチル、および、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルと化学的にほぼ同等であるので、本発明の製造方法をメチルエステル化合物で説明する。
まず、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルの製造工程について説明する。
1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルを得る工程は、次の4つの工程より成る。
第一工程(縮合閉環反応):
アジピン酸メチルと金属メトキシドとを反応させ、脱メタノールし、2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルエステルナトリウム塩を生成する。
第二工程(第一メチル化反応):
2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルエステルナトリウム塩とハロゲン化メチルとを反応させ、1−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルを生成する。
第三工程(開環−縮合閉環反応):
1−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルと金属メトキシドとを反応させ、開環と縮合閉環を経て、3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルエステルナトリウム塩を生成する。
第四工程((4−クロロフェニル)メチル化反応):
3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルエステルナトリウム塩と(4−クロロフェニル)メチルクロリドとを反応させ、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルを生成する。
以下、上記第一工程〜第四工程を詳細に説明する。
本発明による1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルの高収率での製造は、上記第一工程〜第四工程を途中の単離や精製工程無しに連続で行うことと、次のような操作(仕込み量、反応条件他)で行うことにより可能となる。
第一工程:
第一工程の反応は、生成物である2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルエステルナトリウム塩が固体であるので、溶媒中で行う。用いる溶媒としては、メタノールを蒸留で除く必要があるので、沸点が75℃以上の非プロトン溶媒が好ましい。例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族化合物、ジメトキシエタン、ジオキサンなどのエーテル系化合物等が挙げられる。より好ましい溶媒として、トルエン、キシレン、クロロベンゼンが挙げられる。
この溶媒中にアジピン酸ジメチルと金属メトキシドを仕込み、得られた混合物を常圧下、あるいは減圧下で加熱し、溶媒とともに、メタノールを留去させる。反応温度は、通常70〜150℃、好ましくは80〜130℃である。必要があれば、溶媒を追加添加する。
金属メトキシドとしては、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド等が挙げられ、好ましくは、ナトリウムメトキシドである。この金属メトキシドは粉末状またはメタノール溶液のものも使用可能である。金属メトキシドの使用量は仕込んだアジピン酸ジメチル1モルに対して通常0.9〜1.0モルである。0.9モルより少ない場合は、アジピン酸ジメチルの転化率が低下する。1.0モルより多い場合は、反応系中のメタノールの除去が困難になり、収率低下が起こる。
反応の進行と共に生成物である2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルエステルナトリウム塩が析出する。生成するスラリーの粘度を下げるために、少量の非プロトン性極性溶媒を添加することが、攪拌を容易にする上で、効果的である。この非プロトン性極性溶媒として、DMSO、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダリジノン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドなどが例示できる。
この反応においては、反応系中生成するメタノールを充分に取り除くことが重要である。少量でもメタノールが系内に残ると、著しい収率低下が起こる。
第二工程:
第一工程で得られた2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルエステルナトリウム塩とハロゲン化メチルを反応させる。反応温度は、通常50〜120℃、より好ましくは70〜100℃である。
ハロゲン化メチルとして、塩化メチル、臭化メチル、沃化メチルが挙げられる。ハロゲン化メチルの使用量は、第一工程で仕込んだアジピン酸ジメチル1モルに対して通常0.9〜1.1モルである。0.9モルより少ないと反応が完結しない。1.1モルより多い場合は、反応に顕著な悪影響はないが、これ以上多く用いても有利な効果は無い。
反応終了後、過剰のハロゲン化メチルが残っておれば、蒸留で除去する。過剰のハロゲン化メチルが残ったまま、次工程に進むと、これが次工程で加える金属メトキサイドを消費して反応に悪影響を与える。
この工程の生成物である1−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルは比較的低沸点であり、水溶性も高いので、この段階で水洗や、溶媒留去を行うと、著しい収率低下を起こす。
第三工程:
第二工程の反応生成物に金属メトキシドを仕込み、得られた混合物を第一工程と同じ要領で、常圧下、あるいは減圧下で加熱し、溶媒とともに、メタノールを留去する。反応温度は、通常70〜150℃、好ましくは80〜130℃である。必要があれば、溶媒を追加添加する。
金属メトキシドとしては、第一工程と同一のものを使用することが好ましい。金属メトキシドの使用量は、第一工程で仕込んだアジピン酸ジメチル1モルに対して通常0.9〜1.0モルである。0.9モルより少ないと、アジピン酸ジメチルの転化率が低下する。1.0モルより多い場合は、反応系中のメタノールの除去が困難になり、収率低下が起こる。
反応の進行と共に生成物である3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルエステルナトリウム塩が析出する。生成するスラリーのスラリー粘度を下げるために、少量の非プロトン性極性溶媒を添加することが、攪拌を容易にする上で、効果的である。この非プロトン性極性溶媒として、DMSO、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダリジノン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドなどが例示できる。
この反応では、反応系中のメタノールを充分に取り除くことが重要である。少量でもメタノールが系内に残ると、著しい収率低下が起こる。
第四工程:
第三工程で得られた3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルエステルナトリウム塩と(4−クロロフェニル)メチルクロリドを反応させる。反応温度は、通常60〜150℃、好ましくは80〜130℃である。(4−クロロフェニル)メチルクロリドの使用量は、第一工程で仕込んだアジピン酸ジメチル1モルに対して通常0.9〜1.0モルである。0.9モルより少ないと、第三工程での生成物である3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルエステルナトリウム塩が消費されずに残り、結果的に収率低下を起こす。また、1.0モルより多い場合は、加えた(4−クロロフェニル)メチルクロリド反応終了後にも未反応で残り、次工程で副反応を引き起こす。
反応原料が消費されたところで、反応を停止し、水洗後、溶媒を留去して、高品質の1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルを単離する。得られた1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルは、沸点が高く、また水に対する溶解度が低いため、上記の後処理でのロスは無視できる程度のものである。
次に、引き続き5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンの製造工程について説明する。
1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルから5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンを得る工程は次の2つの工程から成る。
第五工程(第二メチル化反応):
1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルと水素化ナトリウムとハロゲン化メチルを反応させ、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルを生成する。
第六工程(加水分解):
1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルを加水分解して5−(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンを生成する。
以下、上記第五工程〜第六工程を詳細に説明する。
5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンの高収率での製造は、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルに、次のような操作(仕込み量、反応条件他)を行うことにより可能となる。
第五工程:
1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルと水素化ナトリウムとハロゲン化メチルとを溶媒中、通常60〜120℃、好ましくは80〜100℃で反応させる。反応温度が、60℃より低いと反応速度が遅くて実用的ではない、また、120℃より高いと、O−アルキル化などの副反応が増加する。
使用する溶媒としては、非プロトン性の溶媒で水素化ナトリウムやハロゲン化アルキルと反応しないものであれば特に制限は無いが、次のような化合物を例示できる。ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン等の芳香族化合物、THF、ジメトキシエタン、ジオキサン等のエーテル系化合物、ジメチルフォルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルフォキシド等の非プロトン性極性化合物などである。これらは単独で用いても良いが、複数のものを混合して用いても良い。特に、芳香族化合物と、エーテル系化合物や非プロトン性極性化合物との混合系溶媒が好ましい。
第五工程の水素化ナトリウムの使用量は、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル1モルに対して、通常1.0〜1.3モル、好ましくは1.1〜1.2モルである。1.0モルより少ないと、反応が完結しないため、収率が低下する。また、1.3モルより多い場合は、反応終了後の後処理が煩雑になる。
ハロゲン化メチルとしては、塩化メチル、臭化メチル、沃化メチルが挙げられ、臭化メチルと沃化メチルが好ましい。臭化メチルを使用する場合、触媒量の沃化ナトリウムや、沃化カリウムを添加しても良い。ハロゲン化メチルの使用量は、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル1モルに対して、通常1.0〜1.3モル、好ましくは1.0から1.2モルである。1.0モルより少ないと、反応が完結せず、収率が低下し、また、1.3モルより多い場合は、ハロゲン化メチルの原単位が悪化する。
第五工程の反応は、強い発熱反応で、水素が生成するため、まず溶媒に水素化ナトリウムを加えて、反応温度を維持しながら、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルとハロゲン化メチルを加える方法が好ましい。原料である1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルの消失した後、窒素下で反応生成物を水中に入れ、水洗、溶媒留去して、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3、3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルが単離される。
第六工程:
1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3、3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルの加水分解脱炭酸反応を、酸性、塩基性いずれかの条件下で、通常50℃〜還流点で行う。
この反応を酸性条件で行う場合は、水の他に好ましい溶媒として有機酸、特に好ましくは酢酸を使用する。また、触媒として、塩酸、臭化水素酸、硫酸などの無機酸を加える。このときの反応温度は、通常50℃から還流点、好ましくは80℃から還流点である。
また、塩基性条件で行う場合は、水の他に低級アルコールや芳香族炭化水素を併用した系で行う。塩基として、アルカリ金属塩基、好ましくは水酸化ナトリウムや水酸化カリウムが挙げられる。この時の反応温度は、通常50℃〜還流点、好ましくは80℃〜還流点である。
出発原料の1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3、3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルの消失した後、反応混合物を溶媒で抽出、水洗し、溶媒を留去して5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンを単離する。この後、必要に応じて、蒸留などの精製を行う。
発明を実施するための最良の形態
次に、実施例により、発明を具体的に説明するが、本発明は、その要旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
実施例1
2リットルの4つ口フラスコに、溶媒としてのトルエンを1リットル、アジピン酸ジメチル174.2g、28%ナトリウムメチラート189.1g、DMF15gを仕込み、窒素下で攪拌しながら、常圧で加熱し、メタノール/トルエンを留去した。途中、0.5リットルのトルエンを適宜追加した。メタノールの留去が終了した後、反応混合物を80℃に冷却し、その温度で100gの臭化メチルを滴下した。
滴下後、得られた混合物を80℃で2時間攪拌し、次いで減圧下で過剰の臭化メチルを留去した。
得られた反応液に、28%ナトリウムメチラート187.2g、DMF15gを加え、窒素下攪拌しながら、常圧で加熱し、メタノール/トルエンを留去した。途中、トータル0.5リットルのトルエンとDMF15gを適宜追加した。メタノールの留去が終了した後、反応混合物を100℃に冷却し、その温度で153gの(4−クロロフェニル)メチルクロリドを滴下した。
滴下後、反応混合物を3時間還流させた。反応後、得られた反応生成物の有機層を水洗、溶媒を留去して淡黄色のオイル277.7gを得た。ガスクロマトグラフィーによる純度測定の結果、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルの純度は93%であった。アジピン酸ジメチル基準の収率は92%であった。
実施例2
1リットルの4つ口フラスコに60%水素化ナトリウム44.1gを仕込み、パラフィンをトルエンでデカントして除去した。これにトルエン100ml、ジメトキシエタン20ml、沃化ナトリウム1gを加えた。この反応器をドライアイスのコンデンサーを取り付け、80℃のバスに浸し、実施例1で得られた1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル277.7gと臭化メチル100gをゆっくりと滴下した。反応が、強い発熱と水素の発生をともなって進行し、滴下終了後、2時間で1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルは消失した。
反応混合物を窒素下で水に入れ、有機層を分液、水洗し、溶媒を留去し、淡黄色のオイル280gを得た。ガスクロマトグラフィーによる純度測定の結果、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルの純度は92%であった。
1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル基準の収率は95%であった。
実施例3
1リットルの4つ口フラスコに、酢酸600ml、水30ml、硫酸70gと実施例2で得られた1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3、3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル280gを加え、107℃で8時間攪拌した。反応後、トルエンと水を加えて有機層を分液、水洗し、溶媒を留去し、淡黄色のオイルを得た。得られた淡黄色のオイルを1〜2mmHgで単蒸留し、120〜130℃の留分210.2gを得た。ガスクロマトグラフィーによる純度測定の結果、5−(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンの純度は95.5%であった。1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル基準の収率は97%であった。
実施例4
1リットルの4つ口フラスコに、25%水酸化ナトリウム水溶液500mlと実施例2で得られた1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル280gを加え、4時間還流した。反応後、トルエンと水を加えて有機層を分液、水洗し、溶媒を留去し、淡黄色のオイルを得た。得られた淡黄色のオイルを1〜2mmHgで単蒸留し、120〜130℃の留分201.6gを得た。ガスクロマトグラフィーによる純度測定の結果、5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンの純度は97.5%であった。1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル基準の収率は95%であった。
実施例5
28%ナトリウムメチラートの代わりに同じモル数の粉末のナトリウムメチラートを用いた以外は実施例1と同一の操作を行ったところ、実施例1と全く同じ結果が得られた。
産業上の利用可能性
以上説明した本発明によれば、簡便な操作で高収率で農園芸用殺菌剤メトコナゾールの重要な中間体である高品質の5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンを得ることが出来る。

Claims (3)

  1. 5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタノール(メトコナゾール)の製造方法であって
    1)アジピン酸ジメチル、または、アジピン酸ジエチルと金属アルコキシドを反応させ
    2)生成したアルコールを除去した後にハロゲン化メチルと反応させ
    3)反応終了後、再び金属アルコキシドと反応させ
    4)生成したアルコールを除去した後に(4−クロロフェニル)メチルクロリドと反応させて
    5)得られる1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルと、水素化ナトリウムおよびハロゲン化メチルを反応させ
    6)得られる1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルを、50℃から還流点までの温度で、酸性または塩基性で加水分解して
    7)得られる5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンのカルボニル基をエポキシ基に変換し、次いで、アゾリル化する製造方法において
    工程(1)〜工程(4)を途中の単離および精製工程無しに連続で行い、
    程(1)においては、金属アルコキシドの使用量が、仕込んだアジピン酸ジメチルまたはアジピン酸ジエチル1モルに対して0.9〜1.0モルであり、沸点が75℃以上の非プロトン溶媒(次の中から選ばれる。ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンの中から選ばれる芳香族化合物、ジメトキシエタン、ジオキサンの中から選ばれるエーテル系化合物)と、生成するスラリーの粘度を下げるための少量の非プロトン性極性溶媒(DMSO、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダリジノン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドの中から選ばれる)とを使用する
    程(2)においては、ハロゲン化メチルの使用量が、工程(1)で仕込んだアジピン酸ジメチルまたはアジピン酸ジエチル1モルに対して0.9〜1.1モルである
    程(3)においては、金属アルコキシドの使用量が、工程(1)で仕込んだアジピン酸ジメチルまたはアジピン酸ジエチル1モルに対して0.9〜1.0モルであり、沸点が75℃以上の非プロトン溶媒(次の中から選ばれる。ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンの中から選ばれる芳香族化合物、ジメトキシエタン、ジオキサンの中から選ばれるエーテル系化合物)と、生成するスラリーの粘度を下げるための少量の非プロトン性極性溶媒(DMSO、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダリジノン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドの中から選ばれる)とを使用する
    程(4)においては、(4−クロロフェニル)メチルクロリドの使用量が、工程(1)で仕込んだアジピン酸ジメチルまたはアジピン酸ジエチル1モルに対して0.9〜1.0モルである
    程(5)においては、水素化ナトリウムの使用量が、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルまたはエチル1モルに対して、1.0〜1.3モルで、ハロゲン化メチルの使用量が、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルまたはエチル1モルに対して、1.0〜1.3モルであり、水素化ナトリウムやハロゲン化アルキルと反応しない非プロトン性の、芳香族化合物(ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンの中から選ばれる)と、エーテル系化合物(THF、ジメトキシエタン、ジオキサンの中から選ばれる)や非プロトン性極性化合物(ジメチルルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルフォキシドの中から選ばれる)との混合系溶媒を使用する
    −[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチル−1−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)シクロペンタノール(メトコナゾール)の製造方法。
  2. 5−[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンの製造方法であって
    1)アジピン酸ジメチル、または、アジピン酸ジエチルと金属アルコキシドを反応させ
    2)生成したアルコールを除去した後にハロゲン化メチルと反応させ
    3)反応終了後、再び金属アルコキシドと反応させ
    4)生成したアルコールを除去した後に(4−クロロフェニル)メチルクロリドと反応させて
    5)得られる1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルと、水素化ナトリウムおよびハロゲン化メチルを反応させ
    6)得られる1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルを、50℃から還流点までの温度で、酸性または塩基性で加水分解する製造方法において
    工程(1)〜工程(4)を途中の単離および精製工程無しに連続で行い、
    程(1)においては、金属アルコキシドの使用量が、仕込んだアジピン酸ジメチルまたはアジピン酸ジエチル1モルに対して0.9〜1.0モルであり、沸点が75℃以上の非プロトン溶媒(次の中から選ばれる。ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンの中から選ばれる芳香族化合物、ジメトキシエタン、ジオキサンの中から選ばれるエーテル系化合物)と、生成するスラリーの粘度を下げるための少量の非プロトン性極性溶媒(DMSO、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダリジノン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドの中から選ばれる)とを使用する
    程(2)においては、ハロゲン化メチルの使用量が、工程(1)で仕込んだアジピン酸ジメチルまたはアジピン酸ジエチル1モルに対して0.9〜1.1モルである
    程(3)においては、金属アルコキシドの使用量が、工程(1)で仕込んだアジピン酸ジメチルまたはアジピン酸ジエチル1モルに対して0.9〜1.0モルであり、沸点が75℃以上の非プロトン溶媒(次の中から選ばれる。ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンの中から選ばれる芳香族化合物、ジメトキシエタン、ジオキサンの中から選ばれるエーテル系化合物)と、生成するスラリーの粘度を下げるための少量の非プロトン性極性溶媒(DMSO、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダリジノン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドの中から選ばれる)とを使用する
    程(4)においては、(4−クロロフェニル)メチルクロリドの使用量が、工程(1)で仕込んだアジピン酸ジメチルまたはアジピン酸ジエチル1モルに対して0.9〜1.0モルである
    程(5)においては、水素化ナトリウムの使用量が、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルまたはエチル1モルに対して、1.0〜1.3モルで、ハロゲン化メチルの使用量が、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルまたはエチル1モルに対して、1.0〜1.3モルであり、水素化ナトリウムやハロゲン化アルキルと反応しない非プロトン性の、芳香族化合物(ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンの中から選ばれる)と、エーテル系化合物(THF、ジメトキシエタン、ジオキサンの中から選ばれる)や非プロトン性極性化合物(ジメチルルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルフォキシドの中から選ばれる)との混合系溶媒を使用する
    −[(4−クロロフェニル)メチル]−2,2−ジメチルシクロペンタノンの製造方法。
  3. 1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルの製造方法であって
    1)アジピン酸ジメチル、または、アジピン酸ジエチルと金属アルコキシドを反応させ
    2)生成したアルコールを除去した後にハロゲン化メチルと反応させ
    3)反応終了後、再び金属アルコキシドと反応させ
    4)生成したアルコールを除去した後に(4−クロロフェニル)メチルクロリドと反応させて
    5)得られる1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルと、水素化ナトリウムおよびハロゲン化メチルを反応させる製造方法において
    工程(1)〜工程(4)を途中の単離および精製工程無しに連続で行い、
    程(1)においては、金属アルコキシドの使用量が、仕込んだアジピン酸ジメチルまたはアジピン酸ジエチル1モルに対して0.9〜1.0モルであり、沸点が75℃以上の非プロトン溶媒(次の中から選ばれる。ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンの中から選ばれる芳香族化合物、ジメトキシエタン、ジオキサンの中から選ばれるエーテル系化合物)と、生成するスラリーの粘度を下げるための少量の非プロトン性極性溶媒(DMSO、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダリジノン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドの中から選ばれる)とを使用する
    程(2)においては、ハロゲン化メチルの使用量が、工程(1)で仕込んだアジピン酸ジメチルまたはアジピン酸ジエチル1モルに対して0.9〜1.1モルである
    程(3)においては、金属アルコキシドの使用量が、工程(1)で仕込んだアジピン酸ジメチルまたはアジピン酸ジエチル1モルに対して0.9〜1.0モルであり、沸点が75℃以上の非プロトン溶媒(次の中から選ばれる。ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンの中から選ばれる芳香族化合物、ジメトキシエタン、ジオキサンの中から選
    ばれるエーテル系化合物)と、生成するスラリーの粘度を下げるための少量の非プロトン性極性溶媒(DMSO、N−メチルピロリドン、ジメチルイミダリジノン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミドの中から選ばれる)とを使用する
    程(4)においては、(4−クロロフェニル)メチルクロリドの使用量が、工程(1)で仕込んだアジピン酸ジメチルまたはアジピン酸ジエチル1モルに対して0.9〜1.0モルである
    程(5)においては、水素化ナトリウムの使用量が、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルまたはエチル1モルに対して、1.0〜1.3モルで、ハロゲン化メチルの使用量が、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3−メチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチルまたはエチル1モルに対して、1.0〜1.3モルであり、水素化ナトリウムやハロゲン化アルキルと反応しない非プロトン性の、芳香族化合物(ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼンの中から選ばれる)と、エーテル系化合物(THF、ジメトキシエタン、ジオキサンの中から選ばれる)や非プロトン性極性化合物(ジメチルルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、ジメチルスルフォキシドの中から選ばれる)との混合系溶媒を使用する
    −[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸メチル、または、1−[(4−クロロフェニル)メチル]−3,3−ジメチル−2−オキソシクロペンタンカルボン酸エチルの製造方法。
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