JP4541752B2 - 電磁波シールド性光拡散シート - Google Patents

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本発明は、電磁波シールド機能を備えた光拡散シートに関する。
液晶ディスプレイなどのバックライトユニット、電飾看板、照明カバーなどには、点光源又は線状光源の光を拡散して均一な高輝度の照明を得るために光拡散シートを使用している。かかる光拡散シートの一般的なものは、片面又は両面に細かい凹凸を形成した透光性の合成樹脂シートや、光拡散剤を含有させた合成樹脂シートであるが、これらは静電気を帯びやすくて塵埃が付着し、また電磁波をシールドできないという問題があった。
この塵埃付着の問題に対処するため、透明樹脂シートの片面に多数の微細な凹凸を設け、該凹凸に沿って、透明樹脂バインダー100重量部と電解質0.2〜50重量部からなる帯電防止層を設けた光拡散シートが提案されている(特許文献1)。
一方、電磁波をシールドできないという問題に対処するため、光拡散シートとは別の電磁波シールドシートを配置することも提案されている(特許文献2)。
しかしながら、上記特許文献1に記載の光拡散シートのように、透明樹脂バインダーと電解質からなる帯電防止層を設けたものは、帯電防止層の表面抵抗率が10Ω/□もしくはそれ以上であるため、帯電防止機能を発揮して塵埃の付着を防止することはできても、電磁波シールド性能を発揮することは不可能であった。
また、上記特許文献2に記載の光拡散シートと電磁波シールドシートを共に使用するものは、シートを2枚重ねたときの全光線透過率が減少し、液晶ディスプレイが暗くなる等の不都合が生じるし、組み込みも煩雑であった。
特開平7−181307号公報 特開2004−38042号公報
本発明は上記事情に対処するためになされたもので、その目的とするところは、良好な電磁波シールド性能を有し、全光線透過率が高く均一な拡散光を放出できる電磁波シールド性光拡散シートを提供することを解決課題とする。
上記課題を解決するため、本発明に係る電磁波シールド性光拡散シートは、光拡散シート本体の少なくとも片面に、10Ω/□以下の表面抵抗率を有する透光性導電層を積層した電磁波シールド性光拡散シートであって、透光性導電層がカーボンナノチューブを含んだ厚さ10〜400nmの層であり、透光性導電層に含まれるカーボンナノチューブの目付け量が20〜450mg/mで、カーボンナノチューブが長径と短径の平均値が0.5μm以上の凝集塊を生じないように分散して互いに接触しており、全光線透過率が50〜95%で、ヘーズが30〜95%であることを特徴とするものである。ここに「シート」とは、厚さ30μm程度のフィルムから厚さ10mm程度の板体まで包含する広概念の用語である。
本発明の電磁波シールド性光拡散シートにおいては、光拡散シート本体に光拡散剤が含有されていること、該光拡散剤が0.1〜35質量%含有されていることが望ましい。
また、光拡散シートの上面と下面に微細な凹凸が形成されており、この微細な凹凸が形成された上面と下面は、その算術平均粗さRaが0.5〜10.0μm、その表面積率[測定面が平坦面であると仮定したときの面積Soに対する実際の表面積Sの割合(S/So)をいう]が1.001〜1.500であることが望ましい。また、光拡散シート本体が少なくともコア層と表層とよりなる積層シートであって、前記コア層には光拡散剤が含有され、表層には光拡散剤が含有されていないことが望ましい。
また、本発明の電磁波シールド性光拡散シートにおいては、透光性導電層に含まれるカーボンナノチューブの一部が透光性導電層のバインダー中に入り込み、他の部分が透光性導電層のバインダー表面から突出ないし露出していることが望ましい。そして、カーボンナノチューブが1本づつ分離した状態で若しくは複数本集まって束になったものが1束づつ分離した状態で分散して互いに接触していることが望ましい。
また、透光性導電層を被覆する透光性樹脂被覆層を積層することも望ましく、該透光性樹脂被覆層は、ハードコート樹脂であるシリコーン樹脂又はウレタンアクリレート樹脂からなるものであることが望ましい。
本発明の電磁波シールド性光拡散シートは、片面に積層された透光性導電層の表面抵抗率が10Ω/□以下であるため、この透光性導電層によって良好な電磁波シールド性能が発揮される。そして、光拡散シート本体によって、透過する光が拡散され、光拡散性能が同時に発揮される。
本発明の電磁波シールド性光拡散シートにおいて、光拡散シート本体に光拡散剤が含有されたり或は表面に微細な凹凸が形成されていると、光拡散剤によって或は微細な凹凸によって光が拡散されて、該光拡散シートから均一に拡散した拡散光が放出されると共に、隠蔽性が向上する。そして、たとえ光拡散シートが薄くても、0.1〜35質量%含まれる光拡散剤によって光拡散シート本体の線膨張率が低下すると共に弾性率が上昇するため、光源の放熱によって光拡散シートが熱せられても熱伸縮が抑制され、皺が生じにくい電磁波シールド性光拡散シートを得ることができる。
また、本発明の電磁波シールド性光拡散シートにおいて、光拡散シート本体が光拡散剤を含有するコア層とこれを含まない表層とからなる積層シートであると、上記の効果と同様の作用効果が得られることに加えて、光拡散剤の脱落を表層で防止することができる
また、本発明の電磁波シールド性光拡散シートにおいて、その透光性導電層がカーボンナノチューブを含んだ層であると、その厚みを極めて薄くして良好な透光性を付与しても、カーボンナノチューブ相互の十分な導通が確保されて表面抵抗率が10〜10Ω/□となるので、十分な電磁波シールド性能が発揮される。
また、透光性導電層に含まれるカーボンナノチューブが、長径と短径の平均値が0.5μm以上の凝集塊を生じないように分散して互いに接触しているか、或は、1本づつ分離した状態で若しくは複数本集まって束になったものが1束づつ分離した状態で分散して互いに接触していると、カーボンナノチューブが凝集していない分だけ、カーボンナノチューブが解けて相互の十分な導通を確保できるので良好な導電性を得ることができる。そのため、カーボンナノチューブ量を少なく或は導電層を薄くしても10Ω/□以下の導電性を確保でき、カーボンナノチューブ量が減少した分だけ或は薄くした分だけ透明性を向上させることができる。
しかも、カーボンナノチューブは細くて長いので、これら相互の接触が良好に確保でき、表面抵抗率を10Ω/□以下に容易にコントロールできるし、高い透明性のある透光性導電層とすることが可能となる。
更に、本発明の電磁波シールド性光拡散シートにおいては、透光性導電層を被覆する透光性樹脂被覆層を積層すると、透光性導電層を損傷しないように保護することができる。
以下、図面を参照して本発明の具体的な実施形態を詳述するが、本発明はこれらの実施形態のみに限定されるものではない。
図1は本発明の一実施形態に係る電磁波シールド性光拡散シートの断面図であって、仮想線はエッジライト方式のバックライトユニットを示している。
この電磁波シールド性光拡散シート1(以下、光拡散シート1ということもある)は、光拡散シート本体2の片面(上面)に、表面抵抗率が10Ω/□以下の透光性導電層3を積層して一体化したものである。かかる光拡散シート1は、例えば図1に仮想線で示すようなエッジライト方式のバックライトユニット等に組み込んで使用される。なお、図6に示す直下方式のバックライトユニットに組み込んで使用することもできることは言うまでもない。
この光拡散シート1の光拡散シート本体2は、0.1〜35質量%の光拡散剤を含有した透光性樹脂の単層シートからなるもので、その上下両面には微細な凹凸が形成されており、出光面となる上面の凹凸に沿って上記の透光性導電層3が凹凸状に積層されている。このような凹凸は、光拡散シート1の表面をシボ付ロールなどで押圧して該ロールの凹凸を転写して形成してもよいし、或いは、光拡散シート本体2にシボロールなどで微細な凹凸を形成するか又は含有されている光拡散剤の粒径、含有量などによって光拡散シート本体2に凹凸を形成し、この凹凸に沿って透光性導電層3を積層してもよい。光拡散シート本体2の上下両面の凹凸は、その凸部先端が丸みを持って形成され、凹凸状に積層された透光性導電層3の凸部先端も丸みを有していることが好ましい。このように丸みがあると、この光拡散シート1を仮想線で示すバックライトユニットの導光板5とレンズフィルム6との間に組み込んだとき、上記の凸部先端によって導光板5やレンズフィルム6を傷付ける心配がない。なお、光拡散シート本体2の上下両面に形成された微細な凹凸は必ずしも必要ではなく、上下両面を平坦にしていてもよいし、或は片面を凹凸、他面を平坦にしてもよい。
光拡散シート1の上下両面は、上記の微細な凹凸を形成することにより、その算術平均粗さ(JIS B 0601に基づいて測定される算術平均粗さRa)が0.5〜10.0μm、好ましくは0.6〜8.0μmの範囲になっている。このように光拡散シート1の両面の算術平均粗さRaが0.5〜10.0μmの範囲にあると、導光板5から光が均一に入りやすく、放出される光の拡散性が良好であるため、光損失を少なく抑えて均一な拡散光を放出できるようになる。光拡散シート1の下面(光拡散シート本体2の下面)の算術平均粗さと上面(透光性導電層3の表面)の算術平均粗さとの大小関係は、図1に示すように入光面となる下面の凹凸の深さを出光面となる上面の凹凸の深さより大きくすることによって、下面の算術平均粗さが上面の算術平均粗さより大きくなるようにしてもよく、また、上下両面の算術平均粗さを略同一となるようにしてもよく、逆に、下面の算術平均粗さが上面の算術平均粗さより小さくなるようにしてもよい。
一方、光拡散シート1の上下両面の凹凸による表面積率[測定面が平坦面であると仮定したときの面積Sに対する実際の表面積Sの割合(S/S)をいう]は、1.001〜1.500の範囲内にあって、かつ、出光面となる上面の表面積率が入光面となる下面の表面積率と同じか、もしくは大きいことが望ましい。このようにすると、下面から光がいっそう入りやすくなり、上面で強く拡散されて放出される利点がある。図1に示す光拡散シート1は、上面の凹凸の分布密度を下面の凹凸の分布密度より高くすることによって、上記の表面積率の範囲内で上面の表面積率を下面の表面積率よりも大きくし、下面からの入光量の増加を図ると共に上面から均一な強い拡散光を放出できるようにしている。
光拡散シート本体2の透光性樹脂としては、全光線透過率の高いポリカーボネート、ポリエステル(例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、エチレン−1,4−シクロヘキサンジメチレンテレフタレート共重合体など)、ポリエチレン、ポリプロピレン、オレフィン共重合体(例えばエチレン−プロピレン共重合体、ポリ−4−メチルペンテン−1など)、環状オレフィン重合体(ノルボルネン樹脂など)、環状オレフィン共重合体(例えばエチレン−ノルボルネン共重合体など)、ポリ塩化ビニル、アクリル樹脂、ポリスチレン、ポリアミド(例えばナイロン6、ナイロン6,6など)、アイオノマーなどの熱可塑性樹脂が好ましく使用される。
これらの中で、ポリプロピレンは結晶化度を上げると弾性率が向上して光拡散シート本体2の熱変形や皺が生じ難くなると共に、光屈折率の上昇により光拡散剤との光屈折率差が減少して光線透過量が多くなり、輝度も向上する等の利点を有するため、薄い光拡散シート1を作製する樹脂として好ましく使用される。特に、結晶化度が40〜80%のポリプロピレンは、剛性が大きい上に、光拡散剤として好ましく使用される後述のタルクの光屈折率(1.54)に近似した1.48〜1.52程度の光屈折率を有するため、タルクと併用して光拡散シート本体2を形成すると、光線透過量が多くて輝度の高い光拡散シート本体2を得ることができる。ポリプロピレンの更に好ましい結晶化度は42〜60%である。
また、ポリカーボネートも耐熱性が良く、機械的強度が高く、透明性が良好で、剛性もあるので、好ましく使用される。そのため、図6に示すように、光源が光拡散シート1の直下に線状にあり、厚みを0.3〜5mm程度にする必要がある直下方式のバックライトユニットに組込む光拡散シート1として適している。また、電飾看板や照明カバーの光拡散シート1とする場合には構造部材の一部として使用できる利点がある。さらに、アクリル樹脂や環状ポリオレフィンなども剛性が高く、透明性が非常に良好であるので、直下方式のバックライトユニット向けの光拡散シート用樹脂として好ましく用いられる。
光拡散シート本体2に含有させる光拡散剤は、光を拡散する役割を主に果たし、その他に光拡散シート1が薄い場合には、熱伸縮を抑制して皺の発生を防止する役割も果たすものであり、光拡散シート本体2の透光性樹脂と光屈折率が異なる無機質粒子、金属酸化物粒子、有機ポリマー粒子が単独でもしくは組み合わせて使用される。無機質粒子としては、ガラス、シリカ、マイカ、合成マイカ、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム、タルク、モンモリロナイト、カオリンクレー、ベントナイト、ヘクトライト等の粒子が使用され、また、金属酸化物粒子としては、酸化チタン、酸化亜鉛、アルミナ等の粒子が使用され、また、有機ポリマー粒子としては、アクリル、スチレン、ベンゾグアナミン等の粒子が使用される。
これらの中で、線膨張率の低い無機質粒子が、薄い光拡散シート本体2の熱伸縮を抑制する観点から好ましく使用され、特に、タルク粉末はアスペクト比が50〜1000と大きくて光拡散シート本体2の線膨張率を低下させることができるので好ましく用いられる。透光性樹脂がポリプロピレンであると、該樹脂の核剤としても作用し、ポリプロピレンの結晶化度を高めながら結晶粒径を細かく均一に分散することができるので、線膨張率を低下させると共に弾性率を向上させることができ、低添加量で光拡散シート本体2の機械的強度も向上させることができる等の理由から好ましく用いられる。
また、ガラス粒子は無機質粒子であっても、それ自体が透光性を有するので光透過を阻害することがなく、多量に含有させて線膨張率を低下させても光線透過量を減少させることがなく、また揮度も低下させることがないので、好ましく用いられる。このガラス粒子のなかでも、Aガラス粒子(ソーダ石灰ガラス粒子)は輝度を低下させることを著しく抑制でき、輝度を重視する光拡散シート1には好ましく用いられる。
一方、アクリル粒子は、それ自体が透明であるので光拡散シート1の光線透過量を減少させることがないので好ましく使用され、透過光が光拡散シート本体2の内部で何回も屈折を繰り返す厚さ0.3〜10mm、好ましくは0.5〜5mmのシートに特に有用である。このアクリル粒子は、ポリカーボネート樹脂やアクリル樹脂や環状ポリオレフィン樹脂などの剛性のある透光性樹脂に含有させると、熱伸縮を余り考慮する必要がないので好ましい組合せとなる。
これらの光拡散剤は、その平均粒径が0.1〜100μm、好ましくは0.5〜80μm、より好ましくは1〜50μmであるものが使用される。粒径が0.1μmより小さいと、凝集しやすいために分散性が悪くなり、均一に分散できたとしても光の波長の方が大きいので光散乱効率が悪くなる。それ故、0.5μm以上の、さらには1.0μm以上の大きさの粒子が好ましく使用されるのである。また、粒径が100μmより大きいと、光散乱が不均一になるし、光線透過量の減少や粒子が見えたりするなどの不都合が生じる。それ故、80μmまでの大きさの、さらには50μmまでの大きさの粒子が好ましく使用されるのである。
光拡散剤がガラス以外の無機質粒子である場合には、該粒子が光を透過させないので平均粒径の細かなものを使用することが好ましく、0.5〜50μm、なかんずく1〜20μmのものが使用される。一方、光拡散剤がガラス粒子や有機ポリマー粒子である場合には、該粒子が光を透過するので凝集しないように少し大きい平均粒径のものを使用することが好ましく、1〜100μm、なかんずく3〜80μmのものが使用される。これらの光拡散剤は、その種類や平均粒径の異なる粒子を組合せて使用し、輝度や光線透過量などを最良にすることが望ましい。
光拡散シート本体2における光拡散剤の含有率は、0.1〜35質量%とすることが好ましい。0.1質量%未満では光拡散が十分に行われず隠蔽性に劣り、光拡散シート1のヘーズを30%以上にすることができず、導光板に形成されているドットや直下の線光源や看板の光源などが視覚される恐れがある。一方、35質量%以上では、光拡散剤による光の散乱、反射、屈折で光拡散シート本体2の光線透過量が減少し、光拡散シート1の全光線透過率を50%以上にできず、そのような光拡散シート本体2を用いた光拡散シート1を、例えばバックライトユニットに組み込んでディスプレイを背後から照らしても、表示が見辛いという不都合を生ずる。
光拡散剤がタルクなどの無機質粒子で、光拡散シート本体2に用いる透光性樹脂がポリプロピレンである場合は、その含有率を15〜35質量%とすることが好ましく、より好ましくは18〜30質量%とされる。無機質粒子が15質量%未満ではポリプロピレンの熱伸縮の抑制が不充分になるためシートに皺が発生しやすくなるといった不都合を生ずる。特に、光拡散シート1が30〜200μmと薄い場合は、熱伸縮が直ちにシートに現れ皺の発生の原因となるため15質量%以上にする必要がある。一方、35質量%より多くなると、光を透過しない無機質粒子の割合が多くなり過ぎて、光拡散シート本体2の光線透過量が減少するため、そのような光拡散シート本体2を用いた光拡散シート1では上記の如く表示が見辛いという不都合を生ずる。
一方、光拡散剤がアクリル粒子などの有機ポリマー粒子で、光拡散シート1の厚さが0.3〜10mmであると、その剛性も高くなるので、有機ポリマー粒子の含有率を0.1〜20質量%、より好ましくは1〜10質量%と少なくできる。このように含有率を20質量%以下と少なくしても熱伸縮による皺発生などの不具合を生じることがない。また有機ポリマー粒子が光を透過し且つその含有量も少ないので、十分な光透過性を有する光拡散シート1とすることができる。この有機ポリマー粒子を含有させる透光性樹脂としては、ポリカーボネート、環状ポリオレフィンなどの耐熱性に優れた樹脂、或はアクリルなどの透明性に優れた樹脂を用いることが好ましい。
光拡散シート本体2の厚みは、30μm〜10mmとすることが望ましい。30μmより薄くなると、光線透過量や輝度は増大するけれども、光拡散シート本体2の剛性が低下するため皺が生じやすくなり、また光拡散も弱くなるため、隠蔽性が低下するようになる。逆に、光拡散シート本体2の厚みが10mmより厚くなると、光拡散シートの熱伸縮が抑制されて皺が入らなくなり、隠蔽性も向上するが、光線透過量や輝度が減少するためディスプレイや看板などの表示が見辛くなる。
図1に示すエッジライト方式のバックライトユニットにおいては、ディスプレイの薄さが要求されるので250μm以下の厚さの光拡散シート本体2とすることが好ましい。より好ましい厚さは50〜200μm、さらに好ましい厚さは70〜180μmであり、このような厚さにすると、光線透過量を多くできる。そして、その樹脂としてはポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどの樹脂が好ましく用いられる。
図6に示す直下方式のバックライトユニットにおいては、剛性が要求されるので光拡散シート本体2の厚さは0.3〜10mmとすることが好ましい。より好ましい厚さは0.5〜5mm、さらに好ましい厚さは1〜3mmである。そして、その樹脂としては光線透過量の多いポリカーボネート、アクリル、環状オレフィンなどの樹脂が好ましく用いられる。
光拡散シート本体2の出光面となる上面の凹凸に沿って積層されている前述の透光性導電層3は、金属酸化物層よりなるものであるか、又は、極細導電繊維を含んだ層からなるものであり、10Ω/□以下の表面抵抗率を有することが必要である。10Ω/□より高い表面抵抗率を有する層は、充分な電磁波シールド性能を発揮できないので、本発明に採用することはできない。より好ましくは10Ω/□以下の表面抵抗率を有する透光性導電層3が設けられる。なお、この透光性導電層3は、光拡散シート本体2の下面に設けてもよいし、上下の両面に設けてもよい。
金属酸化物層としては、ITO(インジウム・ティン・オキサイド)や酸化錫や酸化亜鉛などが使用され、特に20〜100nm程度の厚さのITO層が好ましく、かかるITO層は透光性に優れ、しかも、10〜10Ω/□程度の表面抵抗率を有して良好な電磁波シールド性能を発揮することができる。金属酸化物層は、上記金属酸化物を真空蒸着、スパッタリング、塗布などにより容易に形成することができる。
また、極細導電繊維を含んだ層からなる透光性導電層3は、図7、図8に示すように、この極細導電繊維3aが凝集することなく分散して互いに接触しているものが好ましい。換言すれば、極細導電繊維3aが絡み合うことなく1本づつ分離した状態で、もしくは、複数本集まって束になったものが1束づつ分離した状態で、分散して互いに接触していることが好ましいのである。透光性導電層3が主に極細導電繊維3aと透明なバインダーとで形成されていると、図7(A)に示すように、該極細導電繊維3aはバインダーの内部に上記の分散状態で分散し互いに接触しているか、或は図7(B)に示すように、極細導電繊維3aの一部がバインダー中に入り込み他の部分がバインダー表面から突出乃至露出して上記分散状態で分散し互いに接触しているか、或は極細導電繊維3aの一部は図7(A)のようにバインダーの内部に、他の極細導電繊維3aは図7(B)のように表面から突出乃至露出している状態で分散し互いに接触していることとなる。
これらの極細導電繊維3aの平面から見た分散状態を図8に模式概略的に示す。この図8から理解されるように、極細導電繊維3aは多少曲がっているが1本づつ或は1束づつ分離し、互いに複雑に絡み合うことなく即ち凝集することなく、単純に交差した状態で透光性導電層3の内部に或は表面に分散され、それぞれの交点で接触している。このように分散していると、凝集している場合に比べて、繊維が解れて広範囲に存在しているので、これら繊維同士の接触する機会が著しく増加し、その結果導通して導電性を著しく高めることができる。極細導電繊維が解れずに分散されていると、10Ω/□以下の表面抵抗率を得るためには多量含有させる必要があり、その結果導電層が黒く着色して透光性を阻害する。しかし、極細導電繊維3aが上記の如く分散していると、極細導電繊維3aの量を減少させても同じ接触機会を得ることができ、その分、極細導電繊維3aの量を少なくすることができるのである。その結果、透明性を阻害する極細導電繊維3aの量が少なくなった分だけ透明性が向上するし、また、透光性導電層3を薄くすることもでき、一層透明性を向上させることができる。
なお、極細導電繊維3aは完全に1本づつ或は1束づつ分離し分散している必要はなく、一部に絡み合った小さな凝集塊があっても良いが、その大きさは平均径が0.5μm以上でないことが好ましい。
透光性導電層3に使用される極細導電繊維3aとしては、カーボンナノチューブやカーボンナノホーン、カーボンナノワイヤ、カーボンナノファイバー、グラファイトフィブリルなどの極細長炭素繊維、白金、金、銀、ニッケル、シリコンなどの金属ナノチューブ、ナノワイヤなどの極細長金属繊維、酸化亜鉛などの金属酸化物ナノチューブ、ナノワイヤなどの極細長金属酸化物繊維などの、直径が0.3〜100nmである導電性極細繊維が好ましく用いられる。そして、これらの導電性極細繊維の長さは0.1〜20μm、好ましくは0.1〜10μmのものが望ましい。これらの極細導電繊維3aは、これが凝集することなく1本づつ或は1束づつ分散することにより、該透光性導電層3の表面抵抗率が10〜10Ω/□である時にはその光線透過率が50%以上であるものが得られるし、表面抵抗率が10〜10Ω/□である時には光線透過率が75%以上のものが得られるし、表面抵抗率が10〜10Ω/□である時には光線透過率が88%以上のものが得られる。なお、上記光線透過率は分光光度計による550nmの波長の光の透過率を示す。
これらの極細導電繊維3aの中でも、カーボンナノチューブは、直径が極めて細く0.3〜80nmであるので、1本或は1束づつ分散することで該カーボンナノチューブが光透過を阻害することが少なくなり、光線透過率が50%以上の透光性導電層3を得るうえで特に好ましいのである。このカーボンナノチューブも、透光性導電層3の内部に或は表面に、凝集することなく、1本づつ或は複数本が束になつた状態で1束づつ分散し、互いに接触して導通性を確保している。そのため、該カーボンナノチューブ3aを透光性導電層3に20〜450mg/mの目付け量に相当する量を含有させることで、その表面抵抗率を10Ω/□以下に自由にコントロールすることができる。該目付け量は、透光性導電層3を電子顕微鏡で観察し、その平面面積に占めるカーボンナノチューブ3aの面積割合を測定し、これに電子顕微鏡で観察した厚みとカーボンナノチューブの比重(グラフィトの文献値2.1〜2.3の平均値2.2を採用)を掛けることで計算した値である。
ここで、凝集をしていないとは、透光性導電層3を光学顕微鏡で観察し、凝集している塊があれば、その長径と短径とを測定し、その平均値が0.5μm以上の塊がないことを意味している。
上記カーボンナノチューブには、中心軸線の周りに直径が異なる複数の円筒状に閉じたカーボン壁を同心的に備えた多層カーボンナノチューブと、中心軸線の周りに単独の円筒状に閉じたカーボン壁を備えた単層カーボンナノチューブとがある。前者の多層カーボンナノチューブは1本づつ分離した状態で分散して互いに接触していると、また、後者の単層カーボンナノチューブは複数本集まって束になったものが1束づつ分離した状態で分散して互いに接触していると、表面抵抗率が10Ω/□以下となるうえに光線透過量を多くすることができるので好ましい。
前者の多層カーボンナノチューブは、直径が異なる複数の円筒状に閉じたカーボン壁からなるチューブが中心軸線の周りに多層に重なって構成されており、このカーボン壁は、カーボングラファイトが六角網目構造を形成してなるものである。好ましい多層カーボンナノチューブは、このカーボン壁が2〜30層、より好ましくは2〜15層重なったものであり、この範囲の層の重なりであれば、壁が少なくて光線透過量を増大させることができる。この多層カーボンナノチューブは、図8に示すように、大部分は1本づつ分離して、これらが複雑に絡み合うことなく、単純に交差した状態で透光性導電層3中に分散され、それぞれの交点で接触している。なお、2〜3層カーボンナノチューブは1本づつ分離しているものもあるが、これが束になった状態で分散しているものもあり、これを除外するものではない。
一方、単層カーボンナノチューブは、中心軸線の周りに円筒状に閉じた単層のカーボン壁から構成されており、このカーボン壁もカーボングラファイトが六角網目構造を形成してなるものである。このような単層カーボンナノチューブは単独で存在させることが困難で、2本以上が束になった状態で存在し、図8に示すように、大部分はその束が1束ずつ分離して、束同士が複雑に絡み合うことなく、単純に交差した状態で透光性導電層3の中に分散され、それぞれの交点で接触している。単層カーボンナノチューブは、10〜50本集まって1束になったものが好適に使用される。なお、本発明では単層カーボンナノチューブが1本づつ分散しているものを除外するものではない。
上記のように、カーボンナノチューブが絡み合うことなく透光性導電層3中に分散して接触していると、透光性導電層3の厚みを極めて薄くしても、カーボンナノチューブ相互の充分な導通が確保されるため、表面抵抗率を10Ω/□以下にすることができる。具体的には、カーボンナノチューブの含有率を20〜450mg/mにした場合、透光性導電層3の厚みを10〜400nmと極めて薄くして透光性を向上させても、その表面抵抗率を10〜10Ω/□の範囲とすることができ、また含有率を20〜250mg/mと少なくしても10〜10Ω/□の表面抵抗率が得られ、良好な電磁波シールド性能が発揮されるようになる。
カーボンナノチューブを透光性導電層3中に多量に含ませてより良好な電磁波シールド性能と透光性を発現させるには、カーボンナノチューブの分散性を高めることが好ましく、そのためには、分散性に優れた太さと長さのカーボンナノチューブを使用すると共に、分散剤を併用することが好ましい。多層カーボンナノチューブは、その外径が1〜20nmでアスペクト比が50〜10000であるもの、特に外径が5〜15nmでアスペクト比が100〜1000であるものが分散性に優れている。また、単層カーボンナノチューブは、その束の外径が1〜20nmで長さが0.1〜10μmであるもの、特に束の外径が5〜15nmで長さ0.5〜5μmであるものが分散性に優れている。
透光性導電層3に添加する分散剤としては、酸性ポリマーのアルキルアンモニウム塩溶液や3級アミン修飾アクリル共重合物やポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合物などの高分子系分散剤、カップリング剤等が好ましく使用され、その添加量はカーボンナノチューブに対して5〜85質量%程度、好ましくは10〜40質量%程度である。
カーボンナノチューブを含んだ透光性導電層3は,カーボンナノチューブだけの層であってもよいが、バインダー樹脂中に分散含有させたり、バインダー樹脂でカーボンナノチューブを固定することが好ましい。このバインダー樹脂としては、前述した光拡散シート本体2と同種の透光性熱可塑性樹脂、又は、相溶性のある異種の透光性熱可塑性樹脂などの熱可塑性樹脂や透光性硬化性樹脂が用いられる。好ましい透光性バインダー樹脂としては、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体、ポリメチルメタクリレート、ニトロセルロース、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリプロピレン、弗化ビニリデンなどの熱可塑性樹脂が、またメラミンアクリレート、ウレタンアクリレート、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル変性シリケートなどのシリコーン樹脂などの熱や紫外線や電子線や放射線などで硬化する透明な硬化性樹脂が使用され、これらの透明バインダーと上記カーボンナノチューブとからなる透光性導電層3が透明層となるようになされている。なお、これらのバインダーにはコロイダルシリカのような無機材が添加されてもよい。バインダーとして硬化性樹脂やコロイダルシリカを含むバインダーを使用すると耐磨耗性などに優れる電磁波シールド性光拡散シート1を得ることができる。このように、透光性導電層3は光拡散シート本体2の表面に形成されるものであるから、要求される耐候性、表面硬度、耐摩耗性などに適したバインダーを選択使用することが望ましい。
なお、カーボンナノチューブなどの極細導電繊維を含んだ透光性導電層3には、酸化錫等の導電性金属酸化物の粉末を透明性を損なわない範囲で含有させてもよく、また、紫外線吸収剤、表面改質剤、安定剤等の添加剤を適宜加えて、耐候性その他の性能を向上させてもよい。
以上のような光拡散シート1は、例えば次の方法で製造できる。なお、以下の製造方法で、光拡散シート1の表面に微細な凹凸を形成させない場合は、シボ付ロールや微細な凹凸のプレス板を使用せずに、平坦なロールやプレス板を使用すればよい。
一つの方法は、まず、光拡散剤を分散させた透光性樹脂をシート状に押出成形し、これを上下一対のシボ付けロールの間に通すか、或いは、微細な凹凸を有するプレス板で押圧することによって、上下両面に微細な凹凸を有する光拡散シート本体2を作製する。そして、この光拡散シート本体2の片面に、ITO等の金属酸化物を蒸着、スパッタリング若しくは塗布するか、或いは、極細導電繊維3aを分散させて調製した樹脂塗液を塗布、固化させることにより、透光性導電層3を形成して光拡散シート1を製造する。
もう一つの方法は、光拡散剤を分散させた透光性樹脂をシート状に押出成形して両面に凹凸のない光拡散シート本体を作製し、樹脂フィルムの片面にITOなどの金属酸化物層或いは極細導電繊維を含んだ層を有する導電性フィルムを上記の光拡散シート本体の上に重ねて、微細な凹凸を有するプレス板で熱圧着するか、或いは、上記の光拡散シート本体の上面に極細導電繊維を分散させた塗液を塗布、固化させて透光性導電層3を形成した後、シボ付けロール又は微細な凹凸を有するプレス板で押圧することにより、光拡散シート1を製造する。
更にもう一つの方法は、光拡散剤を分散させた透光性樹脂をシート状に押出成形し、表面又は表面近傍の光拡散剤によって光拡散シート本体の上下両面に微細な凹凸をつけ、この光拡散シート本体2の片面に、ITO等の金属酸化物を蒸着、スパッタリング若しくは塗布するか、或いは極細導電繊維を分散させて調製した樹脂塗液を塗布、固化させて、透光性導電層3を形成した光拡散シート1を製造する。
更にもう一つの方法は、光拡散剤を分散させた透光性樹脂をシート状に押出成形して両面に凹凸のない光拡散シート本体を作製すると共に、接着性を有する樹脂フィルムに透光性導電層3を前記の方法で形成した導電性フィルムを作製し、この導電性フィルムを前記光拡散シート本体にラミネートなどで積層した後、シボ付けロール又は微細な凹凸を有するプレス板で押圧することにより、光拡散シート1を製造する。
上記各製造方法において、極細導電繊維を含んだ透光性導電層3は樹脂塗液を光拡散シート本体2に塗布、固化させて形成しているが、これに限定されるものではなく、例えば極細導電繊維3aを溶剤に分散させた塗液を作製し、これを光拡散シート本体2に塗布、乾燥し、次にこの塗膜の上にバインダー樹脂溶液を塗布、乾燥して極細導電繊維3aを固定することによっても透光性導電層3を形成することができる。
上記の方法で得られた光拡散シート1は、透明性が良好で全光線透過率が50〜95%の範囲にあり、且つ光拡散性が良好でヘーズが30〜95%の範囲にあるものとなる。このような光拡散シート1を、例えば図1に仮想線で示すエッジライト方式のディスプレイ用バックライトユニットの導光板5とレンズフィルム6の間に組み込むと、既述したように光拡散シート1の入光面となる下面は凹凸の形成により入光に適した算術平均粗さRaと表面積率を備えているため、光源7から導光板5に入射された光の殆ど全てが光拡散シート1の下面全体から光拡散シート本体2に略均一に入光する。このように入光した光は光拡散シート本体2中の光拡散剤によって拡散され、光拡散シート本体2の凹凸の形成された上面と、該凹凸に沿って凹凸状に形成された透光性導電層3の表面とで更に拡散されてレンズフィルム6の方へ放出される。この光拡散シート1の出光面は、既述したように凹凸の形成によって光拡散に適した算術平均粗さRaと、下面より大きい表面積率を有するため、光の拡散が強くかつ均一である。従って、この光拡散シート1は、光損失が少なく、均一な散乱光を放出でき、部分的な輝度のバラツキがなく、隠蔽性が良好で導光板5のドット等が見えることもない。しかも、この光拡散シート1が30〜200μmと薄い場合であっても、光拡散シート本体2に光拡散剤を15〜35質量%含有させることにより、光拡散シート本体2の線膨張率が低下すると共に、弾性率が向上しているため、バックライトユニットが熱を持っても、シートの熱伸縮が抑制されて皺を生ずることがない。
また、この光拡散シート1は、表面抵抗率が10Ω/□以下の透光性導電層3によって電磁波シールド性能が発揮されるので、バックライトあるいはバックライトの駆動回路などから発生する電磁波をシールドすることができる。
図2は、本発明の他の実施形態に係る電磁波シールド性光拡散シートの断面図である。
この光拡散シート1は、光拡散シート本体20として、0.1〜35質量%の光拡散剤を含有した透光性樹脂よりなるコア層2aの上下に、透光性樹脂よりなる表層2b,2bを積層し、その上下両面に微細な凹凸を形成した三層構造の積層シートを用いる点で、前述の図1に示す光拡散シートと相違する。なお、表層2bはコア層2aの片面のみに設けてもよい。また、微細な凹凸は必ずしも形成する必要はない。
この光拡散シート本体20のコア層2aは、前述の光拡散シート本体2と同様のものであって、前述の光拡散シート本体2に用いた透光性樹脂や光拡散剤が使用されている。そして、コア層2aの光線透過量や光拡散性を増大すると共に、該コア層2aが30〜200μmと薄い場合に線膨張率の低下および弾性率の向上を図るために、光拡散剤の含有率が前述の光拡散シート本体2と同様に15〜35質量%とされる。
一方、この光拡散シート本体20の表層2b,2bは光拡散剤を含まない透光性樹脂の層であり、コア層2aの両面を被覆することによって、光拡散剤の光拡散シート1からの脱落を防止したり、バックライトユニットの導光板やレンズフィルムを傷付けるのを防止したり、或は表層2bに紫外線吸収剤を含有させて光拡散シート1の光劣化を抑制するためのものである。また、製造時には、後述するように光拡散シート本体20を三層共押出成形する際に光拡散剤が押出口の周囲に付着するのを防止する役目も果たすものである。従って、この表層2b,2bは光拡散シート本体20を被覆し、上記の効果を発揮できる厚みを有することが必要であるから、その厚みを4μm以上にすることが必要である。表層2bの好ましい厚さは4〜200μmであり、光拡散シート1の厚さが30〜200μmであれば表層2bの厚さを4〜50μm程度、好ましくは5〜30μm程度、さらに好ましくは6〜10μm程度とし、光拡散シート1の厚さが0.3〜10mmであれば表層2bの厚さを20〜200μm程度、好ましくは30〜100μm程度とする。表層2bが4μmより薄くなると、光拡散シート本体20の被覆が不充分になり、逆に200μmより厚く形成しても、それに見合った作用効果が得られない。また、光拡散シート1の厚さに占める表層2bの割合が多くなると熱伸縮の抑制ができず、却って皺発生の原因となるので、特に光拡散シート1の厚さが30〜200μmである場合には50μm以下にすることが望ましい。
表層2bを形成する透光性樹脂は、前述したコア層2aの透光性樹脂と同じもの、或いは該樹脂と相溶性のあるものが使用される。表層2bの樹脂としてコア層2aと相溶性のある樹脂を選択する場合には、表層2bの樹脂はコア層2aの樹脂より光屈折率が小さい樹脂を選択することが望ましい。このように選択すると、空気と表層2bの樹脂との光屈折率の差が、空気とコア層2aの樹脂との光屈折率の差よりも小さいため、光が空気中から表層2b及びコア層2aを透過して反対側の空気中へ放出されるときの光拡散シート1全体の光線透過量が、コア層2aのみで形成された光拡散シート1を透過する場合の光線透過量に比べて多くなり、その分だけ光線透過量が増大し、その結果、輝度を増大させることが可能となる。なお、表層2bがコア層2aの片面のみに形成されている場合には、この表層2bを光の入光面とすることにより、上記の作用効果が得られる。
コア層2aと表層2bとの透光性樹脂の組合せとしては、例えば、コア層2aの透光性樹脂をポリカーボネート樹脂とし、表層2bの透光性樹脂を、ポリカーボネート樹脂の光屈折率(1.58)より小さい光屈折率(1.49)を有するアクリル樹脂とした組合せが最も好ましい。このような組合せにすると、双方の樹脂がもともと光線透過量の多い樹脂であり、且つ、アクリル樹脂が耐光性に優れた樹脂であることに加え、空気とアクリル樹脂との光屈折率の差が0.49、アクリル樹脂とポリカーボネート樹脂との光屈折率の差が0.09、ポリカーボネート樹脂と空気との光屈折率の差が0.58であるため、光拡散シート1としての光線透過率は91.2%(理論値)となり、光がコア層2aのみを透過する場合の光線透過率(90.1%)よりも1.1%高くなって、輝度の増大を図ることができる。
表層2bに含有させる紫外線吸収剤としては、従来公知のベンゾトリアゾール系の紫外線吸収剤やベンゾフェノン系の紫外線吸収剤などが好ましく使用されるが、その他にもトリアジン系などの紫外線吸収剤も使用される。光拡散シート1は、バックライトユニットなどに組み込まれると、光源からの光により光劣化して着色(黄変)するので、これを防止するために表層2bに紫外線吸収剤を含有させて着色を抑制し、長期に亘り優れた光透過と輝度とを得ることが好ましい。なお、コア層2aにも紫外線吸収剤を含有させてもよい。
図3は、本発明の他の実施形態に係る電磁波シールド性光拡散シートの断面図である。
この光拡散シート1は、光拡散シート本体30として、光拡散剤を含有しない透光性樹脂よりなるコア層3aの上面に、光拡散剤を含有させた透光性樹脂よりなる表層3bを積層し、その表層3bの表面に微細な凹凸を形成した二層構造の積層シートを用いる点で、前述の第1図に示す光拡散シートと相違する。表層3bに形成された微細な凹凸は必ずしも必要ではなく、平坦であってもよいし、逆にコア層3aの下面に微細な凹凸を形成してもよい。そして、表層3bはコア層3aの上面だけでなく、下面にも積層して3層構造としてもよい。その際、下面側の表層3bの光拡散剤の含有量を上面側の表層3bのそれより少なくしておくと、光を多く入射させることができるので好ましい。
この光拡散シート本体30のコア層3aは、前述の光拡散シート本体2に使用される透光性樹脂が使用され、該コア層3aには光拡散剤が含有されていない。一方、表層3bは、光拡散剤を含有した透光性樹脂の層よりなり、コア層3aの片面を被覆することによって、光拡散を行わせるものである。この表層3bに用いる透光性樹脂、光拡散剤は、前述と同様のものが使用されるが、その含有量は5〜60質量%と多くする必要がある。なぜなら、表層3bの厚みは4〜200μmとコア層3aに比べて薄いために、該厚みの表層3bで十分な光拡散を行わせ隠蔽性を得る必要から上記範囲で含有させることが望ましいのである。そして、表層3bの微細な凹凸は、光拡散剤が多量に含まれているため、表面近傍に存在する光拡散剤によって形成されることとなる。なお、シボロールなどで凹凸を形成することを除外するものではない。また、コア層3a又は/及び表層3bに紫外線吸収剤を含有させて、変色を抑制することが望ましい。
その他の光拡散剤、透光性樹脂、表層3bの微細な凹凸、透光性導電層3などは、前記実施形態と同様であるので説明を省略する。
このような光拡散シート1は、例えば二層共押出成形機を用いて、光拡散剤を含まない透光性樹脂をシート状に押出すと同時に、その上に光拡散剤を5〜60質量%含む透光性樹脂を重ねて押出すことによって、コア層3aの上に表層3bを積層した二層の積層シートよりなる光拡散シート本体30を作製し、その片面に透光性導電層3を前述の製造方法と同様の方法で積層形成することにより製造される。
また、光拡散剤を含まない透光性樹脂をシート状に押出成形してコア層3aを作製し、一方光拡散剤を含む樹脂フィルムを作製すると共に片面に透光性導電層3を前述と同様の方法で形成した透光性樹脂フィルムを作製し、この透光性樹脂フィルムを透光性導電層3が外側となるようにコア層3aの上に重ねて、コア層3aと表層3bと透光性導電層3とを積層することで製造することができる。
更に、光拡散剤を含まない透光性樹脂をシート状に押出成形してコア層3aを作製し、このコア層3aの片面に光拡散剤を含む樹脂塗液を塗布、固化して表層3bを形成して光拡散シート本体30を作製し、該表層3bの上面に透光性導電層3を前述と同様の方法で形成することで製造することもできる。
第4図は、本発明の更に他の実施形態に係る電磁波シールド性光拡散シートの断面図である。
この光拡散シート1は、光拡散シート本体40として、光拡散剤を0.1〜35質量%含んだ透光性樹脂よりなるコア層4aの上下両面に、該コア層4aとは異なる光拡散剤を、或は同じ拡散剤であればコア層とは異なる含有量で0.1〜35質量%含んだ透光性樹脂よりなる表層4b、4bを積層し、その表層4b、4bの表面に微細な凹凸を形成した三層構造の積層シートを用いる点で、前述の図1に示す光拡散シートと相違する。
この光拡散シート1に使用される透光性樹脂、光拡散剤は前記と同様のものであるが、コア層4aと表層4bに含有される光拡散剤は、それぞれ異なる光拡散剤を0.1〜35質量%の範囲で含有させるか、或は同じ光拡散剤を用いる場合はそれぞれの含有量を異ならせることが望ましい。例えば、コア層4aにはタルク光拡散剤を0.1〜35質量%、好ましくは5〜30質量%の範囲で含有させ、表層4b、4bにはガラス光拡散剤を0.1〜35質量%、好ましくは15〜35質量%の範囲で含有させたり、或はガラス光拡散剤を含有率を異ならせてコア層4aに15〜35質量%、表層4bに5〜35質量%含有させることが望ましい。
このようにコア層4aと表層4bとに光拡散剤を含有させると、光拡散シート本体40の熱伸縮が小さくなり皺の発生が抑制できるし、両層4a、4bに含まれる光拡散剤により各層で光拡散し隠蔽性を高めることができる。特に、コア層4aにアスペクト比が大きいタルク光拡散剤を含有させ、表層4bに透光性ガラス光拡散剤を含有させると、コア層4aのタルク光拡散剤で熱伸縮が抑制されると共に表層4bのガラス粒子によっても抑制されて、光拡散シート1の皺の発生を防止できると共に隠蔽性を付与でき、しかも表層4bのガラス光拡散剤は透光性を余り阻害しないので十分な透光性を有する光拡散シート本体40を得ることができる。
その他の透光性導電層3、微細な凹凸は、前述と同様であるので、説明を省略する。なお、微細な凹凸は必ずしも必要ではなく、表面を平坦にしてもよい。また、表層は片面のみに設け、他面に透光性導電層3を形成してもよい。
このような光拡散シート1は、例えば三層共押出成形機を用いて、光拡散剤を0.1〜35質量%含んだ透光性樹脂をシート状に押出すと同時に、その上下に光拡散剤を0.1〜35質量%含んだ透光性樹脂を重ねて押出すことによって、コア層4aの上下に表層4b,4bを積層した三層の積層シートよりなる光拡散シート本体40を作製し、その片面に透光性導電層3を前述の製造方法と同様の方法で積層形成することにより製造される。
図5は、本発明の更に他の実施形態に係る電磁波シールド性光拡散シートの断面図である。
この光拡散シート1は、光拡散剤を0.1〜35質量%含んだ透光性樹脂の単層シートからなる光拡散シート本体50の平坦な上面に透光性導電層3を積層すると共に、この透光性導電層3を被覆する透光性樹脂被覆層4を積層し、光拡散シート本体50の下面と透光性樹脂被覆層4の上面に微細な凹凸を形成したものである。
透光性樹脂被覆層4は、光拡散剤を含まない透光性樹脂からなる層であり、透光性導電層3が傷付かないように保護する役目を果たすものである。この被覆層4の透光性樹脂としては、前述の光拡散シートにおける光拡散シート本体2やコア層2aの透光性樹脂と同様のものが使用される。その他、シリコーンやウレタンアクリレートなどのハードコート樹脂なども使用される。また、この被覆層4の厚さは4〜50μm程度とするのが適当であり、好ましくは5〜30μm程度とされる。
光拡散シート本体50や透光性導電層3は、前述の光拡散シート1における光拡散シート本体2や透光性導電層3と同様のものであり、また、光拡散シート1の下面や透光性樹脂被覆層4の上面の算術平均粗さや表面積率も、前述の光拡散シート1における光拡散シート本体2の上下両面のそれらと同様である。
このような構成の光拡散シート1は、前述の光拡散シートと同様に、光線透過量が多く、均一で高輝度の拡散光を放出でき、隠蔽性が良好で、充分な電磁波シールド性能を発揮するなどの作用効果を有することに加えて、透光性樹脂被覆層4によって透光性導電層3を損傷しないように保護できるといった作用効果も有する。
このような光拡散シート1は、光拡散剤を含んだ透光性樹脂をシート状に押出成形して光拡散シート本体50を作製し、片面に透光性導電層3を形成した透光性樹脂フィルム(透光性樹脂被覆層4となる樹脂フィルム)を、透光性導電層3が光拡散シート本体側となるように光拡散シート本体50の上に重ねて、シボ付ロールや微細な凹凸が形成されたプレス板等で熱圧着する方法などにより製造することができる。
この光拡散シートにおいて透光性導電層3の表面に積層される透光性樹脂被覆層4は、前記の図1,図2,図3,図4に示すそれぞれの光拡散シートの透光性導電層3の表面に積層しても勿論よい。また、透光性樹脂被覆層4の表面の微細な凹凸は必ずしも必要ではなく、表面平滑にしてもよい。
図6は、本発明の更に他の実施形態に係る電磁波シールド性光拡散シートの断面図である。
この光拡散シート1は、光拡散シート本体60として、光拡散剤を0.1〜35質量%含んだ透光性樹脂の単層シートからなるコア層6aの平坦な下面に、紫外線吸収剤を含有させた透光性樹脂からなる表層6bを積層した積層シートを用い、更に該コア層6aの平坦な上面に透光性導電層3を積層した点で、前述の図1に示す光拡散シート1と相違する。
そして、図6においては、この光拡散シート1を直下方式のバックライトユニットに組み込んだ場合を示している。光拡散シート1は、その紫外線吸収剤を含む表層6bを線光源7側に位置させ、光拡散剤を含むコア層6aを反対側に位置させて組み込んでいる。その結果、透光性導電層3は最上側に位置することとなる。このように組み込むと、線光源7から放射される光が表層6bに入射して透過し、コア層6aの光拡散剤で拡散されて透光性導電層3から放出されるが、光源光に含まれる紫外線などが表層6bの紫外線吸収剤によって吸収されるため表層6b及びコア層6aの紫外線劣化が抑制されて、光拡散シート1の黄変が生じ難くなるのである。このような直下方式のバックライトユニットに用いる光拡散シート1は、大型のユニットが多く、しかも支持する部材が周囲にしかないため、透光性樹脂としては、ポリカーボネートやアクリルや環状ポリオレフィンなどの剛性を有する樹脂が好ましく用いられ、その厚みも0.3〜10mmとすることが好ましい。より好ましい厚さは0.5〜5mm、さらに好ましい厚さは1〜3mmである。具体的には、有機ポリマー粒子を含むポリカーボネートよりなる厚さ1〜3mmのコア層6aの下面に、紫外線吸収剤を含有するアクリルよりなる表層6bを形成して光拡散シート本体60とし、この光拡散シート本体60の上面に透光性導電層3を形成した光拡散シート1とする。
その他の、透光性樹脂、光拡散剤、透光性導電層は前記実施形態のものと同様であるので説明を省略する。
この光拡散シート1も、光線透過量が多く、均一で高輝度の拡散光を放出でき、隠蔽性が良好で、充分な電磁波シールド性能を発揮できる。
このような光拡散シート1は、例えば二層共押出成形機を用いて、光拡散剤を0.1〜35質量%含んだ透光性樹脂をシート状に押出すと同時に、その下側に光拡散剤を含まず且つ紫外線吸収剤を含む透光性樹脂を重ねて押出すことによって、コア層6aの下側に表層6bを積層した二層の積層シートよりなる光拡散シート本体60を作製し、一方、透光性樹脂フィルムに透光性導電層3を塗布或はスパッタリング、蒸着などの方法で形成した導電性フィルムを作製し、該導電性フィルムを前記光拡散シート本体60の上にラミネートなどの方法で積層形成することにより製造される。
次に、本発明の更に具体的な実施例を説明する。
[実施例1]
光拡散剤として平均粒径が7.2μmのタルク粉末を30質量%含有させたポリプロピレンを厚さ130μmの単層シート状に押出成形して光拡散シート本体を作製した。
一方、溶媒としてのイソプロピルアルコール/水混合物(混合比3:1)中に単層カーボンナノチューブ(文献Chemical Physics Letters,323(2000)P580−585に基づき合成した物、直径1.3〜1.8nm)と分散剤としてのポリオキシエチレン-ポリオキシプロピレン共重合物を加えて均一に混合、分散させ、単層カーボンナノチューブを0.003質量%、分散剤を0.05質量%含む塗液を調整した。
この塗液を上記の光拡散シート本体の片面に塗布、乾燥後、更に、メチルイソブチルケトンで600分の1に希釈した熱硬化性のウレタンアクリレート溶液を塗布して乾燥することにより、カーボンナノチューブの目付け量が47mg/mである厚さ30nmの透光性導電層を光拡散シート本体の片面に形成し、これを上下のシボ付けロールの間に通して、図1に示す構造の電磁波シールド性光拡散シートを得た。
上記光拡散シートについて、DEKTAK II[日本真空技術(株)製]を使用し、長さ5mmの測定範囲で算術平均粗さRaを測定したところ、入光面となる下面(光拡散シート本体の下面)のRaは0.6μm、出光面となる上面(透光性導電層の上面)のRaは2.1μmであった。
上記の光拡散シートについて、ヘイズメーター HGM−2DP[スガ試験機(株)]を用いて全光線透過率とヘーズを測定したところ、全光線透過率は84.2%、ヘーズは78.1%であった。
また、上記の光拡散シートについて、その上面(透光性導電層の上面)の表面抵抗率をASTM D257に準拠して測定したところ、1396Ω/□であった。
更に、この光拡散シートの導電層を光学顕微鏡で観察したところ、0.5μ以上の凝集塊は存在せず、単層カーボンナノチューブの分散が十分に行われていた。そして、多数のカーボンナノチューブが1束ずつ分離した状態で均一に分散し、単純に交差した状態で接触していることが分かった。
上記の光拡散シートを、液晶ディスプレイ用のエッジライト方式バックライトユニットの導光板の上に載置して光源を点灯し、光拡散シートから20cmの距離に輝度計[ミノルタ(株)製のft−1°p]を設置して輝度を測定したところ、1378cd/mであった。また、同時に導光板裏面のドットが隠蔽されるかどうかを目視で観察したところ、ドットは完全に隠蔽されて視認不可能であった。
以上の測定結果を、下記の表1にまとめて掲載する。
更に、上記の光拡散シートについて、電磁波シールド特性をKEC法[アンリツ(株)製MA8602B]にて測定し、電界シールド性能を電界シールド率として表3に記載すると共に図9にグラフ化した。表3及び図9から分かるように、1〜1000MHzの周波数領域において、20%以上の電界シールド性能を有していることが確認された。なお、電界シールド率は、入射電界強度を1(100%)としたときの反射電界強度を%であらわしたものである。
[実施例2]
光拡散剤のタルク粉末の含有率を25質量%に変更した以外は実施例1と同様にして、電磁波シールド性光拡散シートを作製した。この光拡散シートについて実施例1と同様に全光線透過率、ヘーズ、輝度、上下両面の算術平均粗さ、表面抵抗率、ドット隠蔽性を測定した結果を下記の表1に併記する。なお、光拡散シートの電磁波シールド特性は、表面抵抗率が実施例1のそれと略同じであり、実施例1の電磁波シールド性光拡散シートとほぼ同様の性能を有すると思われるので、測定を省略した。
[実施例3]
三層共押出成形機を使用し、タルク粉末を21質量%含有させたポリプロピレンを厚さ112μmのシート状に押出すと同時に、その上下にタルク粉末を含まないポリプロピレンを重ねて9μmの厚さに共押出しすることにより、全体の厚さが130μmの三層積層シートからなる光拡散シート本体を作製した以外は、実施例1と同様にして図2に示す構造の電磁波シールド性光拡散シートを得た。
この光拡散シートについて、実施例1と同様に、全光線透過率、ヘーズ、輝度、上下両面の算術平均粗さ、表面抵抗率、ドット隠蔽性を測定した結果を下記の表1に併記する。
[実施例4]
光拡散剤として平均粒径が7.2μmのタルク粉末を30質量%含有させたポリプロピレンを厚さ130μmの単層シート状に押出成形して作製した実施例1の光拡散シート本体の上に、片面に厚さ50nmのITO層をスパッタリング法により形成して電磁波シールド性光拡散シートを得た。
この光拡散シートについて、実施例1と同様に全光線透過率、ヘーズ、輝度、ドット隠蔽性、表面抵抗率を測定した結果を下記の表1に併記する。また、電磁波シールド特性は、電界シールド率を表3に併記すると共に図9にグラフ化して示す。
[実施例5]
二層共押出成形機を使用し、ポリプロピレンを厚さ121μmのシート状に押出すと同時に、その上にガラスビーズを30質量%含有させたポリプロピレンを9μmの厚さに重ねて共押出しすることにより、全体の厚みが130μmの二層積層シートからなる光拡散シート本体を作製した以外は、実施例1と同様にして図3に示す構造の電磁波シールド性光拡散シートを得た。
この光拡散シートについて、実施例1と同様に全光線透過率、ヘーズ、輝度、上下両面の算術平均粗さ、表面抵抗率、ドット隠蔽性を測定した結果を下記の表1に併記する。
[実施例6]
三層共押出成形機を使用し、タルク粉末を21質量%含有させたポリプロピレンを厚さ112μmのシート状に押出すと同時に、その上下にガラスビーズを30質量%含有するポリプロピレンを9μmの厚さに重ねて共押出しすることにより、全体の厚みが131μmの三層積層シートからなる光拡散シート本体を作製した以外は、実施例1と同様にして図4に示す構造の電磁波シールド性光拡散シートを得た。
この光拡散シートについて、実施例1と同様に全光線透過率、ヘーズ、輝度、上下両面の算術平均粗さ、表面抵抗率、ドット隠蔽性を測定した結果を下記の表1に併記する。
[比較例1]
実施例1で作製した光拡散シート本体について、全光線透過率、ヘーズ、表面抵抗率、輝度、算術平均粗さ、ドット隠蔽性を、実施例1と同様にして測定したところ、表2に記載するように、全光線透過率は88.0%、ヘーズは78.1%であり、光拡散性能は有していた。しかし、その表面抵抗率は1015Ω/□以上であり、電磁波シールド性能を有しないことが分かった。
[比較例2]
実施例1で調製した透光性導電層形成用塗液を厚さ125μmのポリエチレンテレフタレートフィルムの片面に塗布、乾燥後、更に、メチルイソブチルケトンで600分の1に希釈した熱硬化性のウレタンアクリレート溶液を塗布して乾燥することにより、カーボンナノチューブの目付け量が46mg/mである導電処理シートを得た。この導電処理シートを、実施例1で作製した光拡散シート本体の上に重ね合わせ、実施例1と同様にして、その重ね合わせたシート全体の全光線透過率、ヘーズ、輝度、ドット隠蔽性を測定したところ、表2に併記するように、全光線透過率は80.3%、ヘーズは77.8%であり、全光線透過率が低く光拡散シートとしての性能に劣っていた。また、導電処理シートの表面抵抗率も同様にして測定したところ、1305Ω/□であった。そこで、実施例1と同様にして電磁波シールド性能を測定したところ、表3に併記するように、同等の電磁波シールド性能は有していた。なお、導電処理シートのみの全光線透過率は90.1%、ヘーズは2.0%であった。
[比較例3]
厚さ125μmのITO付きポリエチレンテレフタレートを導電処理シートとして用いた。この導電処理シートを、実施例1で作製した光拡散シート本体の上に重ね合わせ、実施例1と同様にして、その重ね合わせたシート全体の全光線透過率、ヘーズ、輝度、ドット隠蔽性を測定したところ、表2に併記するように、全光線透過率は78.5%、ヘーズは77.2%であり、全光線透過率が低く光拡散シートとしての性能に劣っていた。また、導電処理シートの表面抵抗率も同様にして測定したところ、437Ω/□であり、電磁波シールドできる抵抗率であった。なお、導電処理シートのみの全光線透過率は88.8%、ヘーズは1.4%であった。
Figure 0004541752
Figure 0004541752
Figure 0004541752
表1及び表3を見ると、いずれの実施例においても、全光線透過率が80%以上と高くて十分光透過性を有するうえに、ヘーズも75〜90%と大きく十分に光拡散が行われていることがわかり、ドット隠蔽性の観察においてもドットが視認されず、拡散シートとしての性能を有していることが分かる。そして、カーボンナノチューブを含んだ導電層である各実施例の表面抵抗率は約1400Ω/□であり、実施例1の電界シールド率からも分かるように、1〜1000MHzの周波数領域で20%以上電界シールドしていて、電磁波シールド性能を兼備することが分かる。スパッタリングしたITOが導電層である実施例4においても、その表面抵抗率は約450Ω/□であり、1〜1000MHzの周波数領域で40%以上電界シールドしていて電磁波シールド性能を兼備することが分かる。
また、表2を見ると、比較例2、3のように、光拡散シート本体と導電処理シートとを組合わせても、電磁波シールド性能を有し且つヘーズも高いが、全光線透過率が減少し、比較例2は実施例1に比べて約4%、比較例3は実施例4に比べて約6%も減少していることが分かる。さらに、輝度においても30〜60cd/mも減少していることが分かる。このことは、各実施例の一枚のシートを液晶ディスプレイなどに組み込むと、比較例2、3のように光拡散シートと導電処理シートとを別々に組み込んだものに比べて画面が明るく見やすいという効果を奏することとなり、実用性に富むシートであることが分かる。
また、比較例2、3の2枚のシートを液晶ディスプレイなどに組み込むのに比べて、本発明の1枚のシートを組み込むことにより、材料が少なくてコストを低減することができるし、組み込み工数が半分になって組み込み費用も安くできるし、さらに液晶ディスプレイ等の製品の薄型化を図ることも可能となる、などの効果も奏する。
[実施例7]
二層共押出成形機を使用し、不融性のアクリル系重合体微粒子[ローム・アンド・ハース・カンパニー製EXL−5136、質量分布平均粒径7μm]を1質量%混合したポリカーボネート樹脂[帝人化成(株)製のPC−1250]を厚さ1.7mmのシート状に押出すと共に、その下面に紫外線吸収剤[旭電化(株)製LA−31]を0.3質量%混合したアクリル樹脂[三菱レイヨン(株)製アクリペットV]を厚さ0.3mmに共押出しし、全体の厚さが2.0mmの二層構造の光拡散シート本体を作製した。
この光拡散シート本体の上面(コア層の上表面)に、実施例1で作製した透光性導電層形成用の塗液を塗布・乾燥後、更に、メチルイソブチルケトンで600分の1に希釈した熱硬化性のウレタンアクリレート溶液を塗布して乾燥することにより、カーボンナノチューブの目付け量が46mg/mである透光性導電層を光拡散シート本体の片面に形成し、図6に示す構造の電磁波シールド性光拡散シートを得た。
そして、この光拡散シートについて、全光線透過率とヘーズと表面抵抗率を実施例1と同様にして測定したところ、表4に示すように、全光線透過率は56.9%、ヘーズは93.1%であり、光拡散性能を有することが分かった。また、その表面抵抗率は1402Ω/□であり、実施例1と同程度の表面抵抗率を有していて、電磁波シールド性能を有していることが分かった。
さらに、耐光性(黄変度)を、フェードメーター[スガ試験機(株)製のFAL−5H−B]を使用して、紫外線をアクリル樹脂側より照射して、500時間経過後の黄色度を測定し、初期の黄色度との比較により黄色度の変化(黄変度)を求めたところ、0.5の増加にしかすぎなかった。これらの結果を下記の表4に記載する。
[実施例8]
実施例7で使用した不融性のアクリル系重合体微粒子を1質量%混合したポリカーボネート樹脂に、更に実施例7で使用した紫外線吸収剤を0.3質量%混合した樹脂を厚さ1.0mmのシート状に押出すと共に、その上面に上記ポリカーボネート樹脂を厚さ1.0mmに共押出しし、全体の厚さが2.0mmの二層構造の光拡散シート本体を作製した。この光拡散シート本体に、実施例7と同様にして、透光性導電層を形成して電磁波シールド性光拡散シートを得た。
そして、この光拡散シートについて、表面抵抗率と全光線透過率とヘーズと耐光性(黄変度)を実施例7と同様にして測定したところ、表4に併記するように、表面抵抗率は1383Ω/□、全光線透過率は50.0%、ヘーズは92.8%、耐光性(黄変度の増加)は0.5であり、電磁波シールド性能を有する透光性と隠蔽性に優れ、且つ変色の少ない電磁波シールド性光拡散シートであることが分かった。
[実施例9]
実施例7で使用した不融性のアクリル系重合体微粒子を1質量%混合したポリカーボネート樹脂を厚さ1.0mmのシート状に押出すと共に、その上面に上記ポリカーボネート樹脂を厚さ1.0mmに共押出しし、全体の厚さが2.0mmの二層構造の光拡散シート本体を作製した。この光拡散シート本体に、実施例7と同様にして、透光性導電層を形成して電磁波シールド性光拡散シートを得た。
そして、この光拡散シートについて、表面抵抗率と全光線透過率とヘーズと耐光性(黄変度)を実施例7と同様にして測定したところ、表4に併記するように、表面抵抗率は1356Ω/□、全光線透過率は50.8%、ヘーズは92.7%、耐光性(黄変度の増加)は1.5であり、電磁波シールド性能を有する透光性と隠蔽性に優れた電磁波シールド性光拡散シートであることが分かった。しかし、耐光性(黄変度)の増加が1.5となり、実施例7より変色した。
Figure 0004541752
表4を見ると、いずれの実施例においても、厚さが2mmであるにもかかわらず、全光線透過率は50〜60%を有し、ヘーズが90%以上と大きく、透光性を有し且つ隠蔽性に優れた光拡散性能を有するシートであることが分かる。そして、表面抵抗率が約1400Ω/□であるので、電磁波シールド性能も有していることが分かる。この実施例7〜9は、厚さが2mmで全光線透過率が50〜60%であるので、例えば、光量の大きい直下方式のバックライトユニットに組み込む電磁波シールド性光拡散シートとして特に有用であることが分かる。
さらに、表層がコア層のポリカーボネートよりも屈折率の小さいアクリル樹脂からなる実施例7の電磁波シールド性光拡散シートは、表層及びコア層が共にポリカーボネートからなる実施例8、9の光拡散シートに比べると、全光線透過率が約6〜7%あまり増大しており、このことから、光の入射する表層の樹脂としてコア層の樹脂より屈折率の小さい樹脂を使用すると、全光線透過率を増大する上で有利であることが分かる。
また、紫外線吸収剤を含んだ表層を有する実施例7、8の光拡散シートは、紫外線吸収剤を含まない表層及びコア層を有する実施例9に比べると、黄変度が1/3以下に低減しており、耐光性が顕著に向上していることが分かる。このことより、表層に紫外線吸収剤を含有させることで、耐光性を著しく向上させた光拡散シートとすることができることことが分かる。
本発明の一実施形態に係る電磁波シールド性光拡散シートの断面図である。 本発明の他の実施形態に係る電磁波シールド性光拡散シートの断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る電磁波シールド性光拡散シートの断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る電磁波シールド性光拡散シートの断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る電磁波シールド性光拡散シートの断面図である。 本発明の更に他の実施形態に係る電磁波シールド性光拡散シートの断面図である。 (A)、(B)は透光性導電層の極細導電繊維の分散状態を説明するための断面図である。 透光性導電層における極細導電繊維の分散状態を示す概略平面図である。 本発明の電磁波シールド性光拡散シートを用いた電界シールド率を測定したグラフである。
符号の説明
1 電磁波シールド性光拡散シート
2,20、30、40、50、60 光拡散シート本体
2a、3a、4a、6a コア層
2b、3b、4b、6b 表層
3 透光性導電層
3a 極細導電繊維

Claims (9)

  1. 光拡散シート本体の少なくとも片面に、10Ω/□以下の表面抵抗率を有する透光性導電層を積層した電磁波シールド性光拡散シートであって、
    透光性導電層がカーボンナノチューブを含んだ厚さ10〜400nmの層であり、
    透光性導電層に含まれるカーボンナノチューブの目付け量が20〜450mg/mで、カーボンナノチューブが長径と短径の平均値が0.5μm以上の凝集塊を生じないように分散して互いに接触しており、
    全光線透過率が50〜95%で、ヘーズが30〜95%である、
    ことを特徴とする電磁波シールド性光拡散シート。
  2. 透光性導電層に含まれるカーボンナノチューブの一部が透光性導電層のバインダー中に入り込み、他の部分が透光性導電層のバインダー表面から突出ないし露出していることを特徴とする請求項1に記載の電磁波シールド性光拡散シート。
  3. カーボンナノチューブが1本づつ分離した状態で、もしくは、複数本集まって束になったものが1束づつ分離した状態で分散して互いに接触していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電磁波シールド性光拡散シート。
  4. 光拡散シートの上面と下面に微細な凹凸が形成されており、
    この微細な凹凸が形成された上面と下面は、その算術平均粗さRaが0.5〜10.0μm、その表面積率[測定面が平坦面であると仮定したときの面積Soに対する実際の表面積Sの割合(S/So)をいう]が1.001〜1.500である
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の電磁波シールド性光拡散シート。
  5. 光拡散シート本体に光拡散剤が含有されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の電磁波シールド性光拡散シート。
  6. 光拡散シート本体に光拡散剤が0.1〜35質量%含有されていることを特徴とする請求項5に記載の電磁波シールド性光拡散シート。
  7. 光拡散シート本体が少なくともコア層と表層とよりなる積層シートであって、コア層に光拡散剤が含有され、表層には光拡散剤が含有されていないことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の電磁波シールド性光拡散シート。
  8. 透光性導電層を被覆する透光性樹脂被覆層を積層したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の電磁波シールド性光拡散シート。
  9. 透光性樹脂被覆層が、ハードコート樹脂であるシリコーン樹脂又はウレタンアクリレート樹脂からなるものであることを特徴とする請求項8に記載の電磁波シールド性光拡散シート。
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