JP4538889B2 - 撮像装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像データの信号対雑音(S/N)比を向上させる撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
撮像素子に信号電荷を蓄積する電荷蓄積時間を制御して、撮像素子から出力される信号成分を大きくしたり、撮像素子から出力される信号を積分して画像信号に含まれているノイズ成分を低減したりすることにより、画像データのS/N比を向上させる画像処理装置が知られている。たとえば、特開平6−62323号公報(第1の従来技術とする)には、固体撮像装置に信号電荷が蓄積される時間を長くして、固体撮像装置から出力される出力信号のレベルを大きくする電子アイリス制御回路が記載されている。また、特開平5−328127号公報(第2の従来技術とする)には、TVカメラで撮像された静止画像データを積分して、ノイズ成分が低減された静止画像データを出力する画像処理装置が記載されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
第1の従来技術では、垂直ブランキング信号および読み出し信号に対するシャッターパルスの発生タイミングを画面の全体的な明るさに応じて変化させるので、電荷蓄積時間を制御するためのタイミング制御が複雑になる。また、第2の従来技術では、静止画像データの積分回数を画面の明るさに応じて変化させていないので、被写体の輝度が変化する場合に適用することが難しい。
【0004】
本発明の目的は、簡単なタイミング制御で電荷蓄積時間を長くしてS/N比を向上させるようにした撮像装置、および被写体輝度に応じた積分回数で画像信号を積分してS/N比を向上させるようにした撮像装置を提供することにある。
【0005】
(1)請求項1に記載の発明による撮像装置は、被写体像に対応する光を光電変換し、画像信号を出力する撮像素子と、前記撮像素子から出力される前記画像信号の信号レベルを検出する信号レベル検出手段と、前記画像信号をフレームごとに積分する積分手段と、前記信号レベル検出手段により検出される前記信号レベルに基づいて、前記積分手段の積分回数を設定する積分回数設定手段と、前記撮像素子の撮像面上における前記被写体像の変化に基づいて、前記被写体と前記撮像素子との相対的な位置変化を判断する判断手段と、を有し、前記積分手段は、前記撮像素子から出力された前記画像信号と、前記積分手段による積分結果を記憶する記憶手段に記憶された画像信号とを積分するものであって、前記判断手段により前記被写体と前記撮像素子との相対的な位置が変化したと判断された場合に、前記記憶手段を介さずに前記撮像素子の出力する前記画像信号を出力することを特徴とする。
(2)請求項2に記載の発明による撮像装置は、被写体像に対応する光を光電変換し、画像信号を出力する撮像素子と、前記撮像素子から出力される前記画像信号の信号レベルを検出する信号レベル検出手段と、前記画像信号をフレームごとに積分する積分手段と、前記信号レベル検出手段により検出される前記信号レベルに基づいて、前記積分手段の積分回数を設定する積分回数設定手段と、前記撮像素子の撮像面上における前記被写体像の変化に基づいて、前記被写体と前記撮像素子との相対的な位置変化を判断する判断手段と、を有し、前記積分手段は、前記撮像素子から出力された前記画像信号と、前記積分手段による積分結果を記憶する記憶手段に記憶された画像信号とを積分するものであって、前記判断手段により前記被写体と前記撮像素子との相対的な位置が変化したと判断された場合に、前記記憶手段への書き込みを禁止して前記記憶手段の記憶する積分結果を出力することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
−第一の実施の形態−
図1は、本発明の第一の実施の形態による撮像装置の概要を表すブロック図である。図1において、撮像装置は、撮像素子11と、処理回路15と、乗算器201と、スキャンコンバータ17と、D/A変換回路20と、駆動回路13と、第1の発振器14と、制御部16と、読み出し制御部18と、第2の発振器19とを有する。
【0008】
CCDなどの撮像素子11は、駆動回路13で発生される駆動信号により駆動され、不図示のレンズにより撮像素子11の撮像面上に結像される光像を光電変換して電荷を蓄積する。駆動回路13は、第1の発振器14で発生されるクロック信号を用いて、撮像素子11を駆動する駆動信号を発生する。第1の発振器14はVCOであり、入力される電圧に応じて異なる周波数のクロック信号を発生する。第1の発振器14は、撮像される方式がNTSC方式の場合に、たとえば、14.3181MHz,13.5MHz,および12.2727MHzのうちいずれかの周波数のクロック信号を基準周波数として出力するように制御される。
【0009】
処理回路15は、制御部16からの制御信号を受けて、撮像素子11から出力される映像信号に対して直流再生処理、A/D変換処理、γ変換処理およびニー変換処理などの画像処理を行う。制御部16は、第1の発振器14に対して上述したような周波数のクロック信号を発生させる制御電圧を発生する。また、制御部16は、第1の発振器14で発生されるクロック信号を用いて、スキャンコンバータ17に対する書き込み制御信号を発生する。また、制御部16は、処理回路15に対する制御信号を出力する。さらに制御部16は、処理回路15で画像処理が施された画像データに対して、制御部16内の動き検出回路161を用いて画像データに変化があるか否かを検出する。また、制御部16は、乗算器201に対して所定の倍率を設定する。
【0010】
乗算器201は、処理回路15による画像処理後の画像データに対して、所定倍率で乗算する。スキャンコンバータ17は、乗算器201で乗算された画像データを制御部16から発生される書き込み制御信号により記憶する。第2の発振器19は、所定の周波数に固定されたクロック信号を発生して読み出し制御部18へ出力する。読み出し制御部18は、第2の発振器19により発生されたクロック信号を用いて、スキャンコンバータ17に対する読み出し制御信号を発生する。スキャンコンバータ17に記憶されている画像データは、読み出し制御部18から発生される読み出し制御信号により読み出される。D/A変換回路20は、スキャンコンバータ17から読み出される画像データをアナログ映像信号に変換する。
【0011】
以上の撮像装置で行われる画像データに対するS/N比の改善処理を説明する。第一の実施の形態では、撮像素子11で撮像されて処理回路15で画像処理された画像データの信号レベルが所定値より低い場合に、信号レベルに応じて撮像素子11の電荷蓄積時間を長くする。すなわち、第1の発振器14で発生されるクロック周波数を低く変化させることにより、駆動回路13で発生される全ての駆動信号のタイミングを遅くし、撮像素子11における電荷蓄積時間を長くする。これにより、撮像素子11の撮像時のフレーム周波数が低くなり、撮像素子11から読み出されるデータのフレーム読み出し周期が長くなる。
【0012】
駆動回路13から撮像素子11に入力される駆動信号の例を図2のタイムチャートに示す。図2において、信号HDは水平同期信号を表し、信号VDは垂直同期信号を表す。信号HDがLレベルの期間が水平ブランキング期間である。信号VDがLレベルの期間が垂直ブランキング期間である。信号φV1〜信号φV4は、撮像素子11において蓄積電荷を垂直転送するための4相パルス信号である。信号φH1および信号φH2は、蓄積電荷を水平転送するための2相パルス信号である。信号φV2およびφV4が、垂直ブランキング期間中にそれぞれHレベルよりさらに高いH'レベルになるパルス21および22は、撮像素子11の不図示のフォトダイオードから垂直転送CCDに向けて蓄積電荷を一斉に転送するためのフィールドシフトパルスである。
【0013】
水平ブランキング期間中の信号φV1および信号φV2による負パルス23,24と、信号φV3および信号φV4による正のパルス25,26とにより、撮像素子11の垂直転送CCDで1ライン分の電荷が垂直転送される。垂直転送されることによって不図示の水平転送CCDに転送された電荷は、高速に動作する2相パルス信号φH1およびφH2により水平転送されて、処理回路15へ出力される。信号φRは、1ライン分の電荷を水平転送CCDより処理回路15へ出力した際に出力浮遊容量に蓄積されている電荷(ノイズ成分)を除去するためのリセットパルス信号である。
【0014】
信号SPは、不図示のフォトダイオードの電荷蓄積時間を制御するシャッターパルス信号である。信号SPの正パルスが水平ブランキング期間ごとに撮像素子11に入力されることにより、フォトダイオードに蓄積されている蓄積電荷が排出される。したがって、図2の垂直ブランキング期間が終了して有効期間内に入力される信号SPの複数の正パルスのうち、最後の正パルスが入力されてから次の垂直ブランキング期間にフィールドシフトパルスが入力されるまでの時間が電荷蓄積時間になる。一般に、電荷蓄積時間を変える制御は電子シャッタと呼ばれる。
【0015】
上述した信号HD、信号VD、4相パルス信号φV1〜φV4、2相パルス信号φH1およびφH2、信号SPおよびφRは、駆動回路13が入力されるクロック信号をカウンタなどを用いて分周したり、分周された信号をゲート回路などを用いて論理合成することにより生成される。したがって、駆動回路13に入力されるクロック信号の周波数が低くなると、すなわち、クロック信号の周期が長くなると、上述した各信号のタイムスパンはクロック信号の周期に比例して長くなる。この結果、撮像素子11におけるフォトダイオードの電荷蓄積時間およびフレーム読み出し周期も長くなる。
【0016】
図1において、処理回路15で画像処理が施されて制御部16に入力される画像データは、ノイズの影響を避けるために電気的な低域フィルタ処理が施される。制御部16は、フィルタ処理後の画像データに対して、たとえば、1フレームにわたって信号値を積算して、積算値から1画面の画像データの平均的な明るさの情報を得る。1フレーム分の画像データを積算した結果を1フレーム分のデータ数で除算した平均値が100mVである場合を考える。撮像装置の標準的な信号レベルが700mVであると仮定すると、撮像装置で撮像された画像データの明るさは標準に比べて暗い。したがって、1画面の画像データの平均値が100mVの画像データは、そのS/N比が悪いといえる。なお、上記の平均値、標準的な信号レベルはアナログ電圧(100mV,700mV)で表記されているが、本明細書では、これらは特にこだわらない限り表記されたアナログ電圧に相当するディジタルデータの意味で用いられる。もちろん、上記積算処理は、アナログ信号を積分して行っても構わない。
【0017】
制御部16は、1フレーム分の画像データの平均値を700mVに高めるように、第1の発振器14に対する制御電圧を変化させる。第1の発振器14は、制御電圧に応じて発振周波数を低下させる。駆動回路13に入力されるクロック周波数が低下すると、上述したように撮像素子11における撮像時のフレーム周波数が低下して電荷蓄積時間が長くなるから、画像データの信号値が高くなる。この結果、画像データのS/N比が向上する。
【0018】
処理回路15で行われるγ処理時のγ値が1である場合は、撮像素子11の電荷蓄積時間を7倍に長くすることにより、上述した1フレーム分の画像データの平均値が700mVに高められる。γ値が1以外の場合にも、γ値に応じた電荷蓄積時間と画像データの信号値との関係が一意的に定められるので、電荷蓄積時間(クロック周波数)と信号の平均値との関係をあらかじめルックアップテーブルとして制御部16内に記憶させておけばよい。図3は、γ=1の場合のクロック周波数と信号レベルとの関係例を表す図である。図3において、信号レベルを700mVにするときのクロック周波数で基準化した周波数が縦軸に示される。また、図3において、画像データの信号レベルが横軸に示される。制御部16が1フレーム分の画像データの平均値を算出し、記憶されているルックアップテーブルを参照してクロック周波数を決定する。制御部16はさらに、決定されたクロック周波数が出力されるように第1の発振器14に対して制御電圧を出力する。
【0019】
上述したように撮像された画像データによる映像信号を外部の表示用モニタに出力する撮像装置では、使用される表示用モニタに応じた映像信号に変換することが必要である。たとえば、NTSC方式の表示用モニタに表示させる場合は、所定の周波数の同期信号に画像信号を重畳させたコンポジット映像信号を出力する。スキャンコンバータ17は、撮像素子11の撮像時のフレーム周波数を外部の表示モニタの表示用フレーム周波数に周波数変換する。
【0020】
スキャンコンバータ17は、たとえば、データの書き込みと読み出しとを非同期に行うことができるフレームメモリを用いて構成される。スキャンコンバータ17には、少なくとも1フレーム分の画像データを記憶する記憶容量が備えられている。制御部16は、第1の発振器14に対してクロック周波数を制御する制御電圧を出力すると、第1の発振器14で発生されるクロック信号を用いてスキャンコンバータ17に対する書き込み制御信号を発生する。撮像素子11により光電変換された撮像信号による画像データは、処理回路15で所定の画像処理を受け、乗算器201で乗算されてスキャンコンバータ17に記憶される。つまり、スキャンコンバータ17は、撮像時のフレーム周波数に同期させた書き込みタイミングで画像データを記憶する。
【0021】
一方、第2の発振器19は、表示用モニタの表示用フレーム周波数に応じた所定の周波数のクロック信号を発生する。読み出し制御部18は、第2の発振器19で発生されるクロック信号を用いてスキャンコンバータ17に対する読み出し制御信号を発生する。スキャンコンバータ17に記憶されている画像データが、表示用モニタの表示用フレーム周波数に応じて読み出される。つまり、スキャンコンバータ17は、スキャンコンバータ17に画像データが書き込まれるタイミングが変化する場合でも、表示用フレーム周波数に同期させた所定の読み出しタイミングで画像データを読み出す。
【0022】
制御部16内の動き検出回路161について説明する。上述したように撮像素子11における電荷蓄積時間を長くすると、画像データのS/N比が向上する一方で、動きのある被写体を撮像する場合にブレが生じるおそれがある。そこで、制御部16は、動き検出回路161を用いて被写体または撮像装置に動きがあるか否かを検出して、被写体または撮像装置の動きが検出された場合に撮像素子11における電荷蓄積時間を元の短い時間に戻す。
【0023】
動き検出回路161は、撮像された画像データを1フレーム前の画像データと比較して、被写体の動きを検出する。次式(1)を用いて、撮像された1フレーム分の画像データを構成する各画素ごとに、対応する1フレーム前の画像データの画素の信号値との差を求め、差の絶対値の総和を算出する。
【数1】
ただし、Nは1フレームを構成する画素数であり、xは撮像された画像データの値、yは1フレーム前の画像データの値、cは所定値である。
【0024】
制御部16は、上式(1)により算出される差の絶対値の総和が所定値c以上になるとき、被写体または撮像装置に動きがあるとみなして第1の発振器14の発振周波数を高くするように、すなわち、所定の周波数に戻すように制御電圧を発生する。たとえば、処理回路15で行われるγ処理時のγ値が1である場合に、画像データのS/N比を改善するために撮像素子11の電荷蓄積時間が7倍に変更されているときは、電荷蓄積時間を1/7に短くするように第1の発振器14の発振周波数を高くする。この結果、新たに撮像される画像データにブレが生じにくくなる。
【0025】
このように電荷蓄積時間を1/7に変化させると、処理回路15から出力される1フレーム分の画像データの平均値が1/7となる。たとえば、700mVあった場合には100mVに低下する。この画像データによる映像信号を表示用モニタに出力すると、表示用モニタの画面が突然暗くなってしまう。そこで、制御部16は、乗算器201に対して倍率を7倍にするように指令を出力する。この結果、スキャンコンバータ17に書き込まれる画像データの平均値は、電荷蓄積時間を1/7に短縮する前と同じ700mVになる。したがって、表示用モニタで表示される画面が暗くなることが防止される上に、電荷蓄積時間が7倍のときに比べてS/N比が悪いものの、ブレが生じにくくなるから動いている被写体に対する視認性が向上する。その後、動き検出回路161より動きが検出されなくなったら、制御部16は、再び処理回路15から出力される1フレーム分の画像データの平均値を検出する。そして制御部16は、画像データの平均値に基づき第1の発振器14を制御する。
【0026】
なお、上述したように、ディジタル化された画像データから1フレーム分の平均値を得て、この平均値をもとに第1の発振器14の発振周波数を制御するために、制御部16に備えられているD/Aコンバータが用いられる。このD/Aコンバータのビット数が少ない場合、D/Aコンバータの量子化ビットに起因して、第1の発振器14に対して制御部16から発生される制御電圧がとびとびの値になる。この結果、第1の発振器14はクロック周波数を離散的な値として設定することになる。この設定される周波数と周波数との間隔が大きいと、処理回路15から出力される1フレーム分の画像データの平均値を上述したように正確に700mVに調整することが困難になる。この場合には、制御部16が乗算器201に対する倍率を調整することにより、スキャンコンバータ17に入力される画像データの平均値を700mVに微調整する。
【0027】
以上説明した第一の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)撮像素子11から出力される信号レベルに応じて第1の発振器14の発振周波数を変化させることにより、撮像素子11の電荷蓄積時間を長くするようにした。この結果、撮像装置の標準的な信号レベルになるように信号レベルが高められるから、画像データのS/N比が向上する。さらに、駆動回路13に入力されるクロック信号の周波数を変化させて、駆動回路13で発生される全体の駆動信号の周波数、すなわち、撮像時のフレーム周波数を低下させる(フレーム読み出し周期を長くする)ことにより電荷蓄積時間を長くするので、駆動信号のタイミングを個別に変化させる場合に比べて制御が簡単になる。
(2)撮像時のフレーム周波数と、表示用モニタに出力する映像信号の表示用フレーム周波数とが異なる場合でも、スキャンコンバータ17により周波数変換を行うようにしたので、たとえば、NTSC方式の表示用モニタに対して、撮像時のフレーム周波数に関係なく所定の表示用フレーム周波数の映像信号を出力することができる。
【0028】
(3)動き検出回路161で画像データを1フレーム前のデータと比較し、差が所定値以上の場合に制御部16が画像データに動きがあると判定するようにした。動きがあると判定されると撮像素子11の電荷蓄積時間が元の時間に戻される。したがって、電荷蓄積時間を長くすることによりブレが発生する場合でも、電荷蓄積時間を元の短い時間にしてブレの発生を抑えることができるので、動いている被写体に対する視認性が向上する。また、電荷蓄積時間を元の時間に戻すとき、撮像素子11から出力される信号レベルが撮像装置の標準的な信号レベルになるように乗算器201の倍率を変更するようにしたので、表示用モニタで表示される画面が突然暗くなることが防止される。
(4)制御部16のD/Aコンバータの量子化ビットに起因して、第1の発振器14に対して制御部16から発生される制御電圧がとびとびの値になる結果、撮像素子11から出力される信号レベルが撮像装置の標準的な信号レベルにならない場合でも、制御部16が乗算器201に対する倍率を調整することにより信号レベルを調整することができる。この結果、D/Aコンバータのビット数を必要以上に増やさなくてよいからコストの上昇を防止できる。
【0029】
上述した説明では、制御部16において、画像データの値を1フレームにわたって積算し、1フレーム分のデータ数で除算した平均値を画面の明るさの情報とした。1フレーム分の平均値の代わりに、1画面のうち所定の領域の画像データの平均値や、1画面のうち一番明るい最大値を画面の明るさの情報として用いることもできる。
【0030】
上述した画面の明るさの情報として用いられる値は、撮影条件や被写体に応じて切換えるようにしてもよい。たとえば、人物を撮像する場合に、人物が撮像されている所定の領域に存在する画素データから明るさの情報を得るようにすれば、画面全体の画素データを積算する場合に比べて演算量を少なくすることができる。
【0031】
−第二の実施の形態−
第一の実施の形態における第1の発振器14(図1)を図4の発振回路24のようにすることもできる。図4は、第二の実施の形態による撮像装置の概要を表すブロック図である。図1と同一のブロックには、同じ番号を記してある。ここでは、第一の実施の形態と相違する発振回路24を中心に説明する。
【0032】
図4において、発振回路24は、第1の発振器241と分周器242とを有する。第1の発振器241は、所定の周波数に固定されたクロック信号を発生する。分周器242は入力される制御データに応じて、第1の発振器241により発生されているクロック周波数を分周して出力する。
【0033】
発振回路24は、制御部26から出力される制御データに応じて分周器242の分周比を大きくすることにより、分周後のクロック周波数を低下させる。発振回路24から出力されて駆動回路13に入力されるクロック周波数が低下するので、駆動回路13で発生される撮像素子11を駆動する駆動信号がクロック周波数に比例して低下する。したがって、撮像素子11における撮像時のフレーム周波数が低下、すなわち、フレーム読み出し周期が伸長して電荷蓄積時間が長くなり、撮像素子11から出力される信号レベルが高くなる。この結果、画像データのS/N比が向上する。
【0034】
分周器242について説明する。図5(a)は、PLLを用いて分周比1/1.5に分周する分周器242の一例を示す回路図である。図5(a)において、分周器242は、位相比較器410と、VCO42と、1/2分周器43と、1/3分周器44とを有する。図5(a)の分周器43,44の分周比は、分周器242の分周比に応じて、制御部16から出力される制御データによって設定される。分周器242の入力端子Aから入力された周波数3×aのクロック信号が、位相比較器410の一方の入力端子410aに入力される。位相比較器410の出力は、位相比較器410の2つの入力端子410a,410bに入力される2つのパルス信号の位相が一致するように、VCO42による発振周波数を6×aにする制御電圧を出力する。図5(b)は、分周器242の入力端子Aにおける信号波形Sig.A、VCO42の出力端子Bにおける信号波形Sig.B、および分周器242の出力端子Cにおける信号波形Sig.Cを表す図である。
【0035】
VCO42による周波数6×aのクロック信号Sig.Bは、1/2分周器43および1/3分周器44にそれぞれ入力される。このとき、1/2分周器43により分周されて位相比較器410の他方の入力端子410bに入力されるクロック信号の位相は、位相比較器410の一方の入力端子410aに入力されるクロック信号Sig.Aの位相と一致する。1/3分周器44により分周されて出力端子Cから出力されるクロック信号Sig.Cの周波数は2×aであり、入力端子Aから入力された周波数3×aのクロック信号が1/1.5分周されている。
【0036】
上述したような第1の発振器241および分周器242による発振回路24を用いて周波数が連続するクロック周波数を得るには、設定される分周比によりVCO42の発振周波数を高くする必要がある。しかしながら、VCO42の発振周波数を無制限に高めることは不可能なので、VCO42の発振周波数の上限が所定の周波数で制限される。この結果、発振回路24から出力されるクロック周波数は離散的な値になる。発振回路24から出力される周波数と周波数との間隔が大きいと、上述したように処理回路15から出力される1フレーム分の画像データの平均値を700mVに調整することが困難になる。この場合には、制御部26が乗算器201に対する倍率を調整することにより、スキャンコンバータ17に入力される画像データの平均値を700mVに微調整する。このように乗算器201を用いて画像データの平均値を調整すれば、分周器242に対して細かな分周比を設定しなくてもよいので、分周器242を簡単にすることができる上に、VCO42が発生する周波数範囲を狭くしてVCO42を簡単にすることができる。
【0037】
上述した乗算器201を用いる微調整について、さらに詳細に説明する。たとえば、上述したように処理回路15から出力される1フレーム分の画像データの平均値が411mVであるとする。この画像データ信号の平均値を700mVにするためには、分周器242による分周比を411/700=1/1.7にすればよい。第1の発振器241の発振周波数が13.5MHzであると仮定すると、分周後の周波数を13.5/1.7=7.941MHzにするためには、上述した分周器242を次のように構成する必要がある。すなわち、図5(a)の分周器43の分周比を1/170に、分周器44の分周比を1/289にした上で、VCO42の発振周波数を2295MHzにする。しかしながら、このような高い周波数を発生するVCO42は、コストが割高になる。
【0038】
図5(a)に示す各部の設定を元の値に、すなわち、第1の発振器241の発振周波数を13.5MHzに、分周器43の分周比を1/2に分周器44の分周比を1/3にすると、分周器242による分周後の周波数が9MHzとなるので、画像データ信号の平均値が411×1.5=616.5mVになる。そこで、乗算器201に対する倍率を700/616.5=1.135倍に調整することにより、スキャンコンバータ17に入力される画像データの平均値を700mVに微調整することができる。この微調整は、不図示のレンズに備えられるアイリス調整機構により、画像データの平均値を調整するようにしてもよい。
【0039】
制御部26内の動き検出回路261による被写体または撮像装置の動きを検出する処理は、第一の実施の形態における処理と同様である。
【0040】
以上説明した第二の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)撮像素子11から出力される信号レベルに応じて、第1の発振器241から出力される固定周波数のクロック信号を分周する分周器242の分周比を変化させるようにした。したがって、第一の実施の形態と異なる構成で、第一の実施の形態と同様の作用効果を得ることができる。
(2)乗算器201の倍率を変化させたり、不図示のレンズアイリス調整機構を用いて画像データの平均値を微調整するので、分周器242に対して細かな分周比を設定しなくてもよいから分周器242を簡単にすることができる。さらに、VCO42が発生する周波数範囲を必要以上に広くしなくてもよいからVCO42を簡単にすることができる。この結果、コストの上昇を抑えることが可能になる。
【0041】
−第三の実施の形態−
第一の実施の形態、および第二の実施の形態では、スキャンコンバータ17に入力される画像データの平均値を700mVに微調整するために、乗算器201に対する倍率を調整するようにした。乗算器201の代わりに、上述した電子シャッタ制御を用いて撮像素子11の不図示のフォトダイオードの電荷蓄積時間を調整し、スキャンコンバータ17に入力される画像データの平均値を700mVに微調整することができる。図6は、第三の実施の形態による撮像装置の概要を表すブロック図である。図4と比べて、露出計31が追加され、乗算器201が省略されている。
【0042】
図6において、露出計31は、不図示のレンズを介して被写体光を測光(TTL測光)し、測光結果を制御部26へ送出する。露出計31は、上述した1フレーム分の画像データの平均値が700mVであるとき、露出計31の出力値が7になるように調整されている。制御部26は、露出計31から出力される測光結果に応じて、図7(a)に示す分周設定テーブルにしたがって分周器242に対する分周比を設定する。分周設定テーブルは、制御部26内のメモリに記憶されている。図7(a)において、横軸は露出計31からの出力レベルを示す。縦軸は分周器242から出力される分周後のクロック周波数を示す。縦軸のクロック周波数は、露出計31の出力レベルが7の場合に分周器242から出力される基準クロック周波数で基準化した基準化周波数として表されている。基準クロック周波数は、発振器241の出力周波数である。基準クロック周波数は、NTSC方式の場合を例にとれば、13.5MHzである。
【0043】
制御部26は、露出計31の出力レベルが3.5より大きいとき、分周後の基準化周波数を1にする一方、露出計31の出力レベルが3.5以下のとき、分周後の基準化周波数を1/2にするように分周器242に対する分周比を設定する。
【0044】
被写体の輝度が低下して、露出計31から出力される信号レベルが7から低下する場合を考える。被写体輝度が低下すると、1フレーム分の画像データの平均値も低下する。そこで、1フレーム分の画像データの平均値を元の700mVに高めるように、電荷蓄積時間を伸長させる。制御部26は、図7(b)に示す電子シャッタ設定テーブルにしたがって、露出計31から送出される測光結果に応じて駆動回路13に制御信号を出力する。電子シャッタ設定テーブルは、制御部26内のメモリに記憶されている。
【0045】
図7(b)において、横軸は露出計31からの出力レベルを示す。縦軸は電荷蓄積時間に含まれるクロック数を示す。電荷蓄積時間に含まれるクロック数とは、電荷蓄積時間に分周器242から出力されるクロック信号の数である。制御部26は、電荷蓄積時間を長くするとき、電荷蓄積時間に含まれるクロック数を増加させるように駆動回路13を制御し、電荷蓄積時間を短くするとき、電荷蓄積時間に含まれるクロック数を減少させるように駆動回路13を制御する。なお、図7(b)の縦軸のクロック数は、露出計31の出力レベルが7であり、かつ上述した基準化周波数が1であるときの値を1にするように基準化した基準化クロック数で表されている。
【0046】
基準化周波数が1であり、かつ露出計31の出力レベルが7から低下して3.5に近づく場合、制御部26は、基準化クロック数を徐々に増加して2に近づけるように駆動回路13に指令を出す。駆動回路13が図2の有効期間内に発生される信号SPの正パルスの数を減じることにより、電荷蓄積時間が長くなる。この結果、フレーム読み出し周期の中で電荷蓄積時間が占める比率が高くなる。第三の実施の形態による装置では、電子シャッタ制御による電荷蓄積時間の制御は、基準化クロック数2までが限界である。そのため、露出計31の出力レベルが3.5以下の場合、制御部26は基準化周波数を1/2に設定する。基準化周波数が1/2であり、かつ露出計31の出力レベルが3.5の場合に、制御部26は基準化電荷蓄積時間を1にし、さらに露出計31の出力レベルが3.5より低下し1.75に近づく場合、基準化クロック数を徐々に増加して2に近づけるように駆動回路13に指令を出す。上述したように、駆動回路13が図2の有効期間内に発生される信号SPの正パルスの数を減じることにより、電荷蓄積時間が長くなる。
【0047】
以上のように制御部26が分周器242および駆動回路13を制御することにより、電荷蓄積時間は図7(c)に示すように制御される。図7(c)において、横軸が露出計31からの出力レベルを示す。縦軸が電荷蓄積時間を示す。図7(c)は、露出計31の出力レベルが7であり、かつ上述した基準化周波数が1であるときに、電荷蓄積時間の値を1にするように基準化して表されている。図7(c)によれば、被写体の輝度が低下して、露出計31から出力される信号レベルが7から低下する場合に、電荷蓄積時間が長く制御されることがわかる。したがって、1フレーム分の画像データの平均値が、元の700mVに高められる。
【0048】
以上説明した第三の実施の形態によれば、露出計31から出力される信号レベルに応じて、第1の発振器241から出力される固定周波数のクロック信号を分周する分周器242の分周比を2段階に変化させる。画像データの平均値の微調整を行うために、電子シャッタ制御でフレーム読み出し周期に対する電荷蓄積時間の比率を変えるようにした。したがって、第二の実施の形態と同様に、分周器242、VCO42を簡単にすることができるから、コストの上昇を抑えることが可能になる。また、乗算器を用いて電気的に画像データの信号増幅を行わないので、信号増幅を行う場合に比べてS/N比のよい画像データを得ることが可能になる。
【0049】
上記の説明では、露出計31から出力される信号レベルが1.75以下になると基準化蓄積時間を4で一定にするようにした。したがって、露出計31から出力される信号レベルが1.75より低くなると、1フレーム分の画像データの平均値は700mVより小さくなる。この場合には、第二の実施の形態で用いられた乗算器201を設けて信号レベルを補正するとよい。
【0050】
−第四の実施の形態−
図8により第四の実施の形態を説明する。図8は、第四の実施の形態による撮像装置の概要を表すブロック図である。第一の実施の形態、第二の実施の形態と比べて、第1の乗算器38と、第2の乗算器39と、加算器40と、フレームメモリ37とを有する点で相違する。第四の実施の形態では、撮像素子11で撮像されて処理回路15で画像処理された画像データの信号レベルが所定値より低い場合に、信号レベルに応じて決定された回数の積分を行う。
【0051】
図8において、発振器34は、所定の周波数に固定されたクロック信号を発生して駆動回路13へ送る。制御部36は、処理回路15に対する制御信号を出力する。さらに制御部36は、処理回路15で画像処理が施された画像データに対して、制御部36内の動き検出回路361を用いて画像データに変化があるか否かを検出する一方、乗算器38および39に対して、それぞれ倍率KおよびMを設定する。
【0052】
乗算器38は、処理回路15による画像処理後の画像データに対して、所定倍率Kで乗算する。乗算器39は、フレームメモリ37から読み出される画像データに対して、所定倍率Mで乗算する。加算器40は、乗算器38および乗算器39で乗算された2つの画像データを加算する。加算器40で加算された画像データは、フレームメモリ37に記憶されるとともにD/A変換回路20へ送られる。D/A変換回路は、画像データをアナログ映像信号に変換する。
【0053】
制御部36は、1フレーム分の画像データの平均値が100mVの場合には、これを、たとえば700mVに高めるように、処理回路15で行われるγ処理時のγ値が1である場合に700(mV)/100(mV)=7フレーム分の画像データを積算する。ここで、各フレーム間の画像データはノイズ成分を除いて信号レベルの変化がないものと仮定する。処理回路15により画像処理が行われた1フレーム目の画像データV1は、制御部36の指令によりK=7倍の倍率が設定されている乗算器38により7倍の値7×V1にするように乗算される。このとき、制御部36は乗算器39に対してM=0倍に設定するので、加算器40からフレームメモリ37およびD/A変換回路20へ出力される画像データの値7×V1は、乗算器38から出力される1フレーム目の画像データの値V1が7倍されたもの(700mV相当)である。
【0054】
処理回路15により画像処理が行われた2フレーム目の画像データV2に対して、制御部36はK=7/2倍、M=1/2の倍率を設定する。2フレーム目の画像データV2は乗算器38により値7/2×V2にするように乗算される。フレームメモリから読み出される画像データ7×V1は乗算器39により値7/2×V1にするように乗算される。加算器40からフレームメモリ37およびD/A変換回路20へ出力される画像データの値7/2×(V1+V2)は、700mV相当の値である。
【0055】
処理回路15により画像処理が行われた3フレーム目の画像データV3に対して、制御部36はK=7/3倍、M=2/3の倍率を設定する。3フレーム目の画像データV3は乗算器38により値7/3×V3にするように乗算され、フレームメモリから読み出される画像データ7/2×(V1+V2)は乗算器39により値7/3×(V1+V2)にするように乗算される。加算器40からフレームメモリ37およびD/A変換回路20へ出力される画像データの値7/3×(V1+V2+V3)は、700mV相当の値である。
【0056】
同様にして、処理回路15により画像処理が行われたRフレーム目(本実施の形態では、Rは7以下の正の整数)の画像データVRに対して、制御部36はK=7/R、M=(R−1)/Rの倍率を設定する。Rフレーム目の画像データVRは乗算器38により値7/R×VRにするように乗算され、フレームメモリ37から読み出される画像データ7/(R−1)×(V1+V2+…+V(R−1))は乗算器39により値7/R×(V1+V2+…+V(R−1))にするように乗算される。加算器40からフレームメモリ37およびD/A変換回路20へ出力される画像データの値7/R×(V1+V2+…+VR)は、700mV相当の値である。
【0057】
なお、上記の演算処理は、1フレーム分の画素データについて、たとえば、画面の左上に位置する画素データから右下に位置する画素データにかけて1画素データごとに順に行われる。
【0058】
以上の処理を表す一般式は、次式(2)〜(5)で表される。
【数2】
P=F/G (2)
ただし、Pは撮像装置の標準的な信号レベルを得るのに必要とされる積分回数であって、1以上の自然数、Gは1画面分の画像データの平均値、Fは撮像装置の標準的な信号レベルである。
K=P/R (3)
ただし、Kは乗算器38の倍率、RはP以下の正の整数で表される積分動作開始からのフレーム数である。
M=(R−1)/R (4)
ただし、Mは乗算器39の倍率である。
VR=P/R×(V1+V2+…+VR) (5)
ただし、VRはRフレーム目を積分した後にD/A変換回路20へ出力される画像データの値である。
【0059】
図9は、γ=1の場合の積分回数と信号レベルとの関係例を表す図である。図9において、画像データの平均レベルに応じて積分回数を以下のように設定する。すなわち、1画面分の画像データの平均レベルが350mVを超える場合は積分回数を1にする。平均レベルが233.3mVを超えて350mV以下の場合は積分回数を2にする。平均レベルが175mVを超えて233.3mV以下の場合は積分回数を3にする。平均レベルが140mVを超えて175mV以下の場合は積分回数を4にする。平均レベルが116.7mVを超えて140mV以下の場合は積分回数を5にする。平均レベルが100mVを超えて116.7mV以下の場合は積分回数を6にする。平均レベルが87.5mVを超えて100mV以下の場合は積分回数を7にする。平均レベルが77.8mVを超えて87.5mV以下の場合は積分回数を8にする。信号レベルが70mVを超えて77.8mV以下の場合は積分回数を9にする。
【0060】
以上説明したように、フレームごとの画像データがP回加算されるので、D/A変換回路20へ出力される画像データの値が加算される前に比べてP倍に大きくなる。この結果、画像データのS/N比が向上する。また、フレーム数Rが積分回数Pに達する前は、フレーム数Rに応じて乗算器38の倍率K、および乗算器39の倍率Mを変えるようにしたので、D/A変換回路20へ出力される画像データの値VRは、常に撮像装置の標準的な信号レベル(F相当)になる。
【0061】
フレームごとの画像データには、それぞれランダムに重畳されたノイズ成分が含まれている。これらノイズ成分の各フレーム間の相関は極めて小さい。したがって、P回加算することによりノイズ成分の振幅は1/(√P)倍になり、画像データのS/N比が向上する。
【0062】
動き検出回路361は、上式(1)を用いて、撮像された1フレーム分の画像データを構成する各画素ごとに対応する1フレーム前の画像データの画素の値との差を求め、差の絶対値の総和を算出する。制御部36は、上式(1)により算出される差の絶対値の総和が所定値c以上になるとき、被写体または撮像装置に動きがあるとみなして積分回数P=1を設定し、乗算器38の倍率Kを1に、乗算器39の倍率Mを0に設定する。この結果、D/Aコンバータ20へ出力される画像データにブレが生じにくくなる。
【0063】
積分回数Pを1に変化させると、D/Aコンバータ20へ出力される画像データの平均値が1/Pに低下する。この画像データによる映像信号を表示用モニタに出力すると、表示用モニタの画面が突然暗くなってしまう。そこで、制御部36は、乗算器38に対して倍率KをP倍にするように指令を出力する。なお、処理回路15から出力される信号の出力レベルが変化している場合は、変化に応じて倍率Kを調整するとよい。この結果、表示用モニタの画面が暗くなることが防止される上に、画像データが積分されていたときに比べてS/N比が悪いものの、動いている被写体に対する視認性が向上する。
【0064】
以上説明した第四の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)撮像素子11から出力される信号レベルに応じて決定した積分回数Pにより、Pフレーム分の画像データを加算するようにした。この結果、撮像装置の標準的な信号レベルになるように信号レベルがP倍に高められる一方、画像データに重畳するランダムなノイズ成分の振幅は1/(√P)倍になるので、画像データのS/N比が向上する。
(2)積分処理開始からのフレーム数Rが積分回数Pに達する前は、フレーム数Rに応じて乗算器38の倍率K、および乗算器39の倍率Mを変えるようにしたので、D/A変換回路20へ出力される画像データの値VRは、常に撮像装置の標準的な信号レベルになる。この結果、積分処理に伴い表示用モニタで表示される画面の明るさが突然変化することが防止される。
(3)動き検出回路361で動きがあると判定されると、積分処理をやめて積分回数P=1にするようにした。したがって、Pフレーム分の画像データを積算することによりブレが発生する場合でも、積分処理をやめてブレの発生を抑えることができるので、動いている被写体に対する視認性が向上する。また、積分処理をやめるとき、D/A変換回路20に出力される信号レベルが撮像装置の標準的な信号レベルになるように乗算器38の倍率KをP倍に、乗算器39の倍率Mを0倍に変更することにより、表示用モニタで表示される画面が突然暗くなることが防止される。
【0065】
上述した第四の実施の形態では、動き検出回路361が被写体の動きを検出した場合に積分処理をやめるようにした。積分処理をやめる代わりに、積分回数Pを少なくするようにしてもよい。
【0066】
また、動き検出回路361が被写体または撮像装置の動きを検出した場合に、その時点でフレームメモリ37に記憶されている画像データによる映像信号を、静止画像を表示させる映像信号として表示用モニタに出力することもできる。この場合には、制御部36が乗算器38の倍率Kを0に、乗算器39の倍率Mを1に設定する。この結果、フレームメモリ37に記憶されている同一の画像データが繰り返し読み出されてD/Aコンバータ20へ出力されるので、この画像データによる映像信号が表示用モニタに出力される。
【0067】
特許請求の範囲における各構成要素と、発明の実施の形態における各構成要素との対応について説明すると、駆動回路13が駆動信号出力手段に、第1の発振器14および制御部16、発振回路24および制御部26が周波数制御手段に、制御部16,26,36が信号レベル検出手段に、信号SPが電子シャッタ信号に、乗算器201および第1の乗算器38がレベル補正手段に、駆動回路13および制御部26が電子シャッタ制御手段に、スキャンコンバータ17がフレーム周期変換手段に、動き検出回路161,261,361が判断手段に、第1の乗算器38、第2の乗算器39および加算器40が積分手段に、制御部36が積分回数設定手段に、フレームメモリ37が記憶手段に、それぞれ対応する。
【0068】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、次のような効果を奏する。
(1)請求項1〜13に記載の発明による撮像装置では、撮像素子を駆動する駆動信号を出力する駆動信号出力手段の駆動周波数を設定して、撮像素子から出力される画像信号のフレーム読み出し周期を制御するようにした。したがって、たとえば、駆動周波数を低く設定するだけで、フレーム読み出し周期を長く、すなわち、電荷蓄積時間を長くすることが可能になる。この結果、駆動周波数を低くする簡単な方法で画像信号のS/N比を向上して装置のダイナミックレンジを拡げることができ、高品位の画像を得ることが可能になる。
(2)とくに、請求項2、3に記載の発明による撮像装置では、撮像素子から出力される画像信号のレベルに応じてクロック信号の周波数を設定するようにしたから、画像信号レベルをほぼ一定にすることができる。
(3)とくに、請求項6〜8、11〜13に記載の発明による撮像装置では、レベル補正手段により画像信号レベルを目標レベルに補正するようにしたので、クロック信号の周波数を変えることによって画像信号レベルが変化することが防止される。この結果、たとえば、撮像した映像を外部表示装置などに表示している場合に、映像の明るさが変化することが防止されて見やすくなる。
(4)とくに、請求項9に記載の発明による撮像装置では、フレーム周期変換手段を設けるようにした。したがって、撮像素子のフレーム読み出し周期と異なるフレーム表示周期の外部表示装置、もしくは外部記録装置に撮像した画像信号を出力することができるので、装置の使い勝手が向上する。
(5)とくに、請求項10に記載の発明による撮像装置では、撮像素子と被写体との相対的な位置が変化したと判断すると、駆動周波数を所定値以上に設定するようにした。したがって、電荷蓄積時間が短くなって撮像される画像にブレが生じることが防止され、動画像の視認性が向上する効果が得られる。
【0069】
(6)請求項14〜19に記載の発明による撮像装置では、撮像素子から出力される画像信号レベルに基づいて決定される積分回数で、画像信号をフレームごとに積分するようにした。したがって、画像信号レベルをほぼ一定にすることができ、画像信号のS/N比を向上して高品位の画像を得ることが可能になる。
(7)とくに、請求項15に記載の発明による撮像装置では、撮像素子と被写体との相対的な位置が変化したと判断すると、積分回数を1に設定するようにした。したがって、被写体位置が異なる画像信号が積分されることにより生じるブレの発生を防止する効果が得られる。
(8)請求項16に記載の発明による撮像装置では、撮像素子と被写体との相対的な位置が変化したと判断すると、撮像素子が出力する画像信号を出力するようにしたので、動きのある被写体の場合に動画像の視認性が向上する。
(9)請求項17に記載の発明による撮像装置では、レベル補正手段により画像信号レベルを目標レベルに補正するようにしたので、積分回数を1に変えることによって画像信号レベルが変化することが防止される。この結果、たとえば、撮像した映像を外部表示装置などに表示している場合に、映像の明るさが変化することが防止されて見やすくなる。
(10)請求項18に記載の発明による撮像装置では、撮像素子と被写体との相対的な位置が変化したと判断すると、記憶手段に記憶されている積分結果の画像信号を出力するようにしたので、動きのある被写体の場合に静止画像を出力することができる。この結果、ブレが生じるおそれのある画像に変えてきれいな画像をえることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施の形態による撮像装置の概要を表すブロック図である。
【図2】撮像素子に入力される駆動信号のタイムチャートを表す図である。
【図3】γ=1の場合の基準化周波数と信号レベルとの関係例を表す図である。
【図4】第二の実施の形態による撮像装置の概要を表すブロック図である。
【図5】 (a)はPLLを用いて分周比1/1.5に分周する分周器の一例を示す回路図、(b)は(a)の分周器の入力端子Aにおける信号波形Sig.A、VCO42の出力端子Bにおける信号波形Sig.B、および(a)の分周器の出力端子Cにおける信号波形Sig.Cを表す図である。
【図6】第三の実施の形態による撮像装置の概要を表すブロック図である。
【図7】 (a)は分周設定テーブル、(b)は電子シャッタ設定テーブル、(c)は電荷蓄積時間を表す図である。
【図8】第四の実施の形態による撮像装置の概要を表すブロック図である。
【図9】γ=1の場合の積分回数と信号レベルとの関係例を表す図である。
【符号の説明】
11…撮像素子、 13…駆動回路、
14…第1の発振器、 15…処理回路、
16,26,36…制御部、 17…スキャンコンバータ、
18…読み出し制御部、 19…第2の発振器、
20…D/A変換回路、 24…発振回路、
31…露出計、 37…フレームメモリ、
38…第1の乗算器、 39…第2の乗算器、
40…加算器、 42…VCO、
43…1/2分周器、 44…1/3分周器、
161,261,361…動き検出回路、201…乗算器、
241…発振器、 242…分周器、
410…位相比較器
Claims (4)
- 被写体像に対応する光を光電変換し、画像信号を出力する撮像素子と、
前記撮像素子から出力される前記画像信号の信号レベルを検出する信号レベル検出手段と、
前記画像信号をフレームごとに積分する積分手段と、
前記信号レベル検出手段により検出される前記信号レベルに基づいて、前記積分手段の積分回数を設定する積分回数設定手段と、
前記撮像素子の撮像面上における前記被写体像の変化に基づいて、前記被写体と前記撮像素子との相対的な位置変化を判断する判断手段と、を有し、
前記積分手段は、前記撮像素子から出力された前記画像信号と、前記積分手段による積分結果を記憶する記憶手段に記憶された画像信号とを積分するものであって、前記判断手段により前記被写体と前記撮像素子との相対的な位置が変化したと判断された場合に、前記記憶手段を介さずに前記撮像素子の出力する前記画像信号を出力することを特徴とする撮像装置。 - 被写体像に対応する光を光電変換し、画像信号を出力する撮像素子と、
前記撮像素子から出力される前記画像信号の信号レベルを検出する信号レベル検出手段と、
前記画像信号をフレームごとに積分する積分手段と、
前記信号レベル検出手段により検出される前記信号レベルに基づいて、前記積分手段の積分回数を設定する積分回数設定手段と、
前記撮像素子の撮像面上における前記被写体像の変化に基づいて、前記被写体と前記撮像素子との相対的な位置変化を判断する判断手段と、を有し、
前記積分手段は、前記撮像素子から出力された前記画像信号と、前記積分手段による積分結果を記憶する記憶手段に記憶された画像信号とを積分するものであって、前記判断手段により前記被写体と前記撮像素子との相対的な位置が変化したと判断された場合に、前記記憶手段への書き込みを禁止して前記記憶手段の記憶する積分結果を出力することを特徴とする撮像装置。 - 請求項1または2に記載の撮像装置において、
前記積分回数設定手段は、前記信号レベルの低下に応じて前記積分回数を増加させることを特徴とする撮像装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載の撮像装置において、
前記判断手段は、撮像された画像データのフレーム間の差分に基づいて、前記被写体と前記撮像素子との相対的な位置が変化したか否かを判断することを特徴とする撮像装置。
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