JP4535349B2 - 遊技機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、弾球遊技機又はスロットマシンのような遊技機における遊技の進行上参照される当たり判定用の乱数の生成に関する。
【0002】
【従来の技術】
複数種類の図柄(たとえば、三桁の数字)を表示しうる図柄表示装置を有する弾球遊技機及びスロットマシンのような遊技機において、特定の図柄の組合せ(たとえば、ゾロ目)が表示された場合に、遊技者に大きな利益、いわゆる「当たり」を与えるようなものが従来から提供されている。この当たりの抽選には、現在、ソフトウェア乱数と称されているものが使用されている。
【0003】
ソフトウェア乱数の基本的考え方は、以下のとおりである。すなわち、ある事象の発生する確率をm/n(m、nは自然数、m<n)とする場合、n通りの乱数のうち、特定のm個が取得されたときに、当該事象が発生するとするものである。このとき、mとnとを互いに素とすれば、使用する乱数の数を必要最小限にすることができる。また、上記確率を小さくすればするほど、nが大きくなるため、乱数の総数を増やさねばならなくなる。現実には、規定時間ごとに1ずつ増加して、(n−1)の次は0となるようなパラメータをこのような乱数として採用している。
【0004】
たとえば、1/320の確率で当たりが生じるというような場合には、通常、ソフトウェア上のカウンタが用いられる。たとえば、0を初期値として、319まで1ずつ加算し、319の次は、再び0となるようなカウンタをソフトウェア上に構築する。このカウンタの加算は、通常、所定の規定時間(たとえば、4msec)ごとに行われるソフトウェアのリセットのたびに実施されるように構成される。
【0005】
そして、上記カウンタが特定の一の数(たとえば、「7」)を示しているときに、弾球遊技機であればたとえば特定の入賞口への入賞があれば、また、スロットマシンであればたとえばスタートレバーが操作されれば、それぞれ当たりと判定されることとなっている。
上記カウンタが示す数字は、規定時間ごとに規則的に変化するものであるため、厳密には「乱数」ではない。しかし、いずれのタイミングで入賞又はレバー操作などがあるかはランダムと考えられるので、上記カウンタが示す数字は、実質的に「乱数」として機能することとなっている。以下、本明細書中における「乱数」とは、このように、規則的に周期変化する変数で、その取得のタイミングがランダムであるため実質的に乱数として機能するものをも含むものとする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
これらの「乱数」値は、上述のように、入賞検出手段により、弾球遊技機ではたとえば遊技球の特定入賞口への入賞を検出した場合に、また、スロットマシンではたとえばスタートレバーが操作された場合にそれぞれ取得されることとなっている。そして、この入賞の検出は、通常、上述のように、規定時間を単位として行われている。そのため、ある程度の幅を持つ規定時間内のいずれの時点で入賞が検出され、又はレバー操作がされたとしても、取得される乱数値は同じである。
【0007】
また、上記乱数値は、上記の例によれば、規則的に一巡することとなっているため、以下のような問題点が生じている。
たとえば、上記のように当たり確率を1/320とした場合、通常は、0から319までの320通りの乱数のうちの任意の一つ(たとえば、「7」)が当たりに相当することとなっている。そして、規定時間を上記のように4msecとすると、乱数の値が一巡するのには1280msecを要することとなる。すなわち、1280msecごとに当たりのタイミングが発生するわけである。弾球遊技機における遊技の場合、このタイミングに合わせて特定入賞口へ入球させることは、熟練遊技者には不可能なことではない。したがって、未熟練遊技者との間に不公平が生ずることとなっていた。
【0008】
この問題に対処するために、スロットマシン等の遊技機において採用されているハードウェア乱数と称するものによって、当たりの抽選を行うことが考えられる。
ハードウェア乱数とは、ソフトウェア処理とは無関係に生ずる信号を、ICなどを利用したカウンタによりカウントすることで生ずるものである。この信号とは、たとえば、発振回路から生ずるようなものである。
【0009】
ソフトウェア乱数は、上記のように、カウントの変化は規定時間ごとに生ずることとなっている。しかし、ハードウェア乱数では、5MHz程度の信号を得るのは容易である。すなわち、この場合、0.2μsecに一回カウントを変化させることができる。そして、この場合、65536通りの乱数値が一巡するのに約13.1msecですむこととなる。このとき、当たり確率を上記と同様に1/320とすると、当たりはこのうち約41.0μsecとなる。すなわち、弾球遊技機において当たりを意図的に狙うためには、13.1msecおきに現れる41.0μsecの間に確実に入球させる必要がある。これは、現実的に不可能である。
【0010】
このように、ハードウェア乱数を採用すれば、少なくとも当たりの狙い打ちは現実には不可能となる。
ここで、ハードウェア乱数で、たとえば16ビットの乱数を得ようとする場合には、16ビットの二進数をカウントし得るカウンタが必要とされる。現実には、8ビットのカウンタを2個、又は、4ビットのカウンタを4個直列に接続して、実質的に16ビットのカウンタを構成することが多い。このように、ハードウェア乱数を得るためには、必要な乱数のビット数と同じビット数のカウンタが必要となる。すなわち、乱数のビット数が増えるに従って、カウンタのビット数も増加させなければならず、基板製作のコスト増や、配線の複雑化を招くことともなる。
【0011】
更に、このようなハードウェア乱数は、たとえば弾球遊技機の場合は、特定の入賞口への入賞によって生ずる所定の信号を契機に取得され、また、たとえばスロットマシンの場合は、スタートレバーの操作によって生ずる所定の信号を契機に取得されることとなる。したがって、かかる所定の信号が一回生ずるごとに、一のハードウェア乱数が得られるものであった。
【0012】
そこで、上記の問題点に鑑み、本発明は、一回のかかる所定の信号によって複数のハードウェア乱数を得ることを可能にすることを目的とする。
加えて本発明は、必要最小限のビット数のカウンタによって、できるだけ大きなビット数のハードウェア乱数を得ることをも目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
(第1の発明)
上記の課題を解決すべく、本発明のうち第1の発明は、所定の条件に従い、ハイ信号からロー信号へと切り替わり、その後再びハイ信号へ復するローアクティブ信号、及び、ロー信号からハイ信号へと切り替わり、その後再びロー信号へ復するハイアクティブ信号のいずれか一方をスイッチ信号として発するスイッチ手段20、上記スイッチ信号の発生に伴って第一乱数及び第二乱数を生成する乱数発生手段30、並びに上記第一乱数及び第二乱数から導かれる合成乱数を用いて抽選を行う抽選手段80を備える遊技機10において、前記乱数発生手段30は、所定の振動数でクロック信号を出力するクロック発振手段40、上記クロック発振手段40が出力するクロック信号が入力されるとともに、当該クロック信号をカウントしたカウント値を出力するクロックカウンタ50、上記クロックカウンタ50から出力されたカウント値及び前記スイッチ手段20からのスイッチ信号が入力されるとともに、当該スイッチ信号がハイ信号からロー信号へ、又は、ロー信号からハイ信号へ切り替わった時点に入力されたカウント値を第一乱数として記憶する第一乱数記憶手段60、並びに上記クロックカウンタ50から出力されたカウント値及び前記スイッチ手段からのスイッチ信号が反転された反転信号が入力されるとともに、当該反転信号がハイ信号からロー信号へ、又は、ロー信号からハイ信号へ切り替わった時点に入力されたカウント値を第二乱数として記憶する第二乱数記憶手段65を備えるとともに、前記抽選手段80は、前記スイッチ信号の発生に伴い、上記第一乱数記憶手段60に記憶された第一乱数及び第二乱数記憶手段65に記憶された第二乱数を取得する乱数取得手段81、並びに上記乱数取得手段81が取得した第一乱数及び第二乱数から、抽選に用いる一の合成乱数を合成する乱数合成手段82を備えたことを特徴とする。
【0014】
「遊技機」とは、弾球遊技機又はスロットマシンのような遊技機10であって、遊技進行上乱数による当たり判定が行われるような遊技機をいう。
「所定の条件」とは、上記のようにスイッチ信号が切り替わるための条件をいう。たとえば、上記遊技機10が弾球遊技機であれば特定の入賞口へ遊技球が入賞したような場合をいう。また、たとえば、上記遊技機10がスロットマシンであればスタートレバーが操作されたような場合をいう。
【0015】
「スイッチ手段」とは、ローアクティブ信号又はハイアクティブ信号を「スイッチ信号」として発する手段をいう。
ローアクティブ信号をスイッチ信号とする場合とは、たとえば、弾球遊技機の特定の入賞口への遊技球の入賞を検出する光センサをスイッチ手段20とするような場合をいう。すなわち、遊技球の入賞を検出していない場合には、光センサの発光部から受光部へ光線が通じているため、スイッチ手段20からはハイ信号が出力されていることとなる。そこへ、当該入賞口へ遊技球が入賞することで、当該遊技球が当該光線を遮ると、スイッチ手段20からはロー信号が出力され、これがスイッチ信号となる。当該遊技球が当該光線を遮る状態は短時間持続した後、当該遊技球は光センサ部分から去ることとなり、当該光線は再び通じることとなる。したがって、スイッチ手段20からは再びハイ信号が出力される。
【0016】
一方、ハイアクティブ信号をスイッチ信号とする場合とは、たとえば、スロットマシンのスタートレバーをスイッチ手段20とするような場合をいう。すなわち、遊技が開始される前のスタートレバーが操作されていない状態では、スイッチの接点が接触していないため、スイッチ手段20からはロー信号が出力されていることとなる。そこへ、当該スタートレバーが操作されると、スイッチの接点が接触することで、スイッチ手段20からはハイ信号が出力され、これがスイッチ信号となる。スイッチの接点は短時間接触を保った後、再び元に戻ることとなる。したがって、スイッチ手段20からは再びロー信号が出力される。
【0017】
「乱数発生手段」とは、後述の「クロック発信手段」、「クロックカウンタ」、「第一乱数記憶手段」及び「第二乱数記憶手段」を備え、下記の「第一乱数」及び「第二乱数」を生成するための手段をいう。
「第一乱数」及び「第二乱数」とは、後述のように、所定の周期で規則的に加算されていく数値から、不定のタイミングで取得される数値であって、数学的な意味での「乱数」とは異なるが、実質的に「乱数」として機能しうるものである。
【0018】
「クロック発振手段」とは、水晶発振回路等によって一定の振動数で発生する電気的信号を「クロック信号」として出力する手段をいう。
「クロックカウンタ」とは、上記クロック信号を累積的に加算するカウンタであって、通常はICによって構成される。すなわち、上記クロック発信手段40が発するクロック信号の周期ごとに、このカウンタの数値が累積的に加算されていくこととなっている。
【0019】
「第一乱数記憶手段」及び「第二乱数記憶手段」は、上記クロックカウンタ40から入力されるカウント値をそれぞれ第一乱数及び第二乱数として記憶可能な手段をいい、通常は、ICによって構成される。また、第一乱数記憶手段60には、スイッチ手段20からのスイッチ信号も入力される。更に、第二乱数記憶手段65には、スイッチ手段20からのスイッチ信号が反転された反転信号も入力される。これらの第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65はいずれも、入力される信号がローからハイへ立ち上がった際に、又は、ハイからローに立ち下がった際に入力されたカウント値をそれぞれ第一乱数及び第二乱数として記憶する。
【0020】
「抽選手段」とは、後述の「乱数取得手段」及び「乱数合成手段」を備え、下記の「合成乱数」を導くための手段をいう。なお、この抽選手段80は、通常は、遊技機10のCPUが実行する制御プログラムの一部として実現される。
「合成乱数」とは、上記第一乱数及び第二乱数から後述のようにして合成される数値であって、本発明に係る遊技機10の制御において、当たりの判定に供される数値をいう。
【0021】
「乱数取得手段」とは、上記第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65からそれぞれに記憶された第一乱数及び第二乱数を取得する手段をいう。
「乱数合成手段」とは、上記乱数取得手段81が取得した第一乱数及び第二乱数から、所定の演算を経て一の合成乱数を合成する手段をいう。この乱数合成手段82が乱数を合成する方法の例としては、第一乱数及び第二乱数のうちの一方を下位の桁に、もう一方を上位の桁にもつ数値とすることが挙げられる。
【0022】
本発明は、スイッチ信号の発生と消滅との2つの時点におけるカウント値を第一乱数及び第二乱数として取得し、これらを合成して一の合成乱数を構成することとなっている。そして、当該スイッチ信号の持続時間はその発生のたびに不定であるため、当該持続時間の間に変化するカウント値の差もまた不定となる。したがって、一回のスイッチ信号の発生によって2個の異なる乱数である第一乱数及び第二乱数を得ることが可能となる。
【0023】
(第2の発明)
また、本発明のうち第2の発明は、第1の発明の特徴に加え、前記スイッチ手段20は、前記所定の場合にローアクティブ信号を前記スイッチ信号として出力するように形成されているとともに、前記第一乱数記憶手段60は、前記スイッチ信号がロー信号からハイ信号に切り替わった時点に入力されたカウント値を第一乱数として記憶するように形成され、前記第二乱数記憶手段65は、前記反転信号がロー信号からハイ信号に切り替わった時点に入力されたカウント値を第二乱数として記憶するように形成されていることを特徴とする。
【0024】
すなわち、本発明は、スイッチ信号がローアクティブな信号であるという点で、第1の発明を技術的に限定したものである。
本発明におけるスイッチ手段20は、たとえば、弾球遊技機の入賞口に設けられる、光センサによる入賞検出手段などをいう。すなわち、入賞を検出していないときには、光センサの光線は何物にも遮られてはいないので、スイッチ手段20はハイ信号を出力する。そして、入賞した遊技球が光センサの光線を遮っている間のみ、スイッチ手段20はスイッチ信号としてロー信号を出力する。したがって、スイッチ信号の発生時に立ち下がりエッジが、また、消滅時に立ち上がりエッジが生じていることとなる。
【0025】
また、本発明における第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65はいずれも、入力される信号の立ち上がりエッジを認識して、カウント値を記憶することとなっている。
更に、第一乱数記憶手段60では、スイッチ信号はそのまま入力されるため、スイッチ信号はロー信号として入力されることとなる。そして、入力された信号がハイ信号へ立ち上がる瞬間、すなわち、スイッチ信号の消滅時点におけるカウント値が第一乱数として第一乱数記憶手段60に記憶されることとなる。
【0026】
一方、第二乱数記憶手段65では、スイッチ信号は反転されて入力されるため、スイッチ信号はハイ信号として入力されることとなる。そして、入力された反転信号がハイ信号へ立ち上がる瞬間、すなわち、スイッチ信号の発生時点におけるカウント値が第二乱数として第二乱数記憶手段65に記憶されることとなる。
言い換えると、スイッチ信号の発生時点と、消滅時点との2つの時点で第二乱数及び第一乱数がそれぞれ取得されることとなる。ここで、これらの第一乱数及び第二乱数は、スイッチ信号の持続時間の間に変化するカウント値の分だけ、異なる値となる。そして、スイッチ信号の持続時間は、上記のような弾球遊技機の場合は、遊技球が光センサを通過する速度に依存する。この速度は、遊技球ごとに異なると考えられるため、上記第一乱数及び第二乱数はほぼランダムな値として取得されると考えることができる。なお、スイッチ信号の持続時間の間におけるカウント値の変化は、クロック発信手段の振動数に依存するが、この振動数及びスイッチ信号の持続時間次第では、第一乱数及び第二乱数が同一の値を取ることもあり得る。
【0027】
したがって、たとえば、弾球遊技機における入賞検出に伴う一のスイッチ信号によって、二の異なる乱数である第一乱数及び第二乱数が得られることとなる。
(第3の発明)
更に、本発明のうち第3の発明は、第1の発明の特徴に加え、前記スイッチ手段20は、前記所定の場合にハイアクティブ信号を前記スイッチ信号として出力するように形成されているとともに、前記第一乱数記憶手段60は、前記スイッチ信号がロー信号からハイ信号に切り替わった時点に入力されたカウント値を第一乱数として記憶するように形成され、前記第二乱数記憶手段65は、前記反転信号がロー信号からハイ信号に切り替わった時点に入力されたカウント値を第二乱数として記憶するように形成されていることを特徴とする。
【0028】
すなわち、本発明は、スイッチ信号がハイアクティブな信号であるという点で、第1の発明を技術的に限定したものである。
本発明におけるスイッチ手段20は、たとえば、スロットマシンのスタートレバーに設けられるスイッチ装置などをいう。すなわち、スタートレバーが操作されていないときには、スイッチ装置の接点は接触していないので、スイッチ手段20はロー信号を出力する。そして、スタートレバーが操作されて、スイッチ装置の接点が接触している間のみ、スイッチ手段20はスイッチ信号としてハイ信号を出力する。したがって、スイッチ信号の発生時に立ち上がりエッジが、また、消滅時に立ち下がりエッジが生じていることとなる。
【0029】
また、本発明における第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65はいずれも、入力される信号の立ち上がりエッジを認識して、カウント値を記憶することとなっている。
更に、第一乱数記憶手段60では、スイッチ信号はそのまま入力されるため、スイッチ信号はハイ信号として入力されることとなる。そして、入力された信号がハイ信号へ立ち上がる瞬間、すなわち、スイッチ信号の発生時点におけるカウント値が第一乱数として第一乱数記憶手段60に記憶されることとなる。
【0030】
一方、第二乱数記憶手段65では、スイッチ信号は反転されて入力されるため、スイッチ信号はロー信号として入力されることとなる。そして、入力された反転信号がハイ信号へ立ち上がる瞬間、すなわち、スイッチ信号の消滅時点におけるカウント値が第二乱数として第二乱数記憶手段65に記憶されることとなる。
言い換えると、スイッチ信号の発生時点と、消滅時点との2つの時点で第一乱数及び第二乱数がそれぞれ取得されることとなる。ここで、これらの第一乱数及び第二乱数は、スイッチ信号の持続時間の間に変化するカウント値の分だけ、異なる値となる。そして、スイッチ信号の持続時間は、上記のようなスロットマシンの場合は、スタートレバーの操作時にスイッチ装置の接点が接触している時間に依存する。この時間は、スタートレバーの操作のたびに異なると考えられるため、上記第一乱数及び第二乱数はほぼランダムな値として取得されると考えることができる。なお、スイッチ信号の持続時間の間におけるカウント値の変化は、クロック発信手段の振動数に依存するが、この振動数及びスイッチ信号の持続時間次第では、第一乱数及び第二乱数が同一の値を取ることもあり得る。
【0031】
したがって、たとえば、スロットマシンにおけるスタートレバー操作に伴う一のスイッチ信号によって、二の異なる乱数である第一乱数及び第二乱数が得られることとなる。
(第4の発明)
更に、本発明のうち第4の発明は、第1、第2又は第3の発明の特徴に加え、前記クロックカウンタ50は、n桁(ただし、nは自然数)の二進数で表されるカウント値を前記第一乱数記憶手段60及び前記第二乱数記憶手段65へ出力するように形成されているとともに、前記乱数合成手段82は、前記乱数取得手段81が取得した第一乱数及び第二乱数のうち一方を上位n桁とし、もう一方を下位n桁とした2n桁の二進数を抽選に用いる一の合成乱数として合成するように形成されていることを特徴とする。
【0032】
すなわち、本発明は、第1、第2又は第3の発明を技術的に限定したものである。
たとえば、クロックカウンタ50、第一乱数記憶手段60及び前記第二乱数記憶手段65をいずれも8ビットICで構成すれば、クロックカウンタ50がカウントする8桁の二進数が、それぞれ第一乱数記憶手段60及び前記第二乱数記憶手段65に第一乱数及び第二乱数として記憶されることとなる。そして、これら二つの8桁の二進数である第一乱数及び第二乱数から、16桁の二進数の合成乱数を得ることが可能となる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
(第一の実施の形態)
本実施の形態に係る遊技機10は、スイッチ手段20として特定入賞口21を備え、この特定入賞口21への遊技球の入賞に伴って抽選が行われる弾球遊技機となっている。
【0034】
(機能ブロック)
図2は、本実施の形態における弾球遊技機11の機能ブロック図である。なお、本図中の実線矢印は、スイッチ信号の流れを示し、また、破線矢印は、乱数の流れを示す。
本実施の形態では、スイッチ手段20として特定入賞口21が設けられている。この特定入賞口21では、光センサによって入賞の有無を監視している。この特定入賞口21は、後述の第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65並びに乱数取得手段81へ向けて、入賞の有無に応じてロー信号及びハイ信号のいずれかを常に出力している。
【0035】
すなわち、入賞のない場合には、光センサの発光部から受光部までの光線は何物にも遮られずに通じている。この場合は、特定入賞口21からはハイ信号が出力されている。一方、入賞があると、遊技球によって光センサの光線が遮られる。この場合は、特定入賞口21からロー信号がスイッチ信号として出力されることとなる。
【0036】
乱数発生手段30は、実際に抽選に用いられる合成乱数を合成するために必要とされる第一乱数及び第二乱数を発生させる装置であり、クロック発信手段40、クロックカウンタ50並びに第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65を備える。
クロック発信手段40は、水晶発振回路により構成され、5MHzのクロック信号を発生させる。
【0037】
クロックカウンタ50は、後述のように、2個の4ビットICから構成され、クロック発振手段40の発するクロック信号をカウントし、そのカウント値を第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65へ出力する。
第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65へは、前記特定入賞口21から、スイッチ信号が入力される。そして、そのスイッチ信号の入力に応じて、カウント値をそれぞれ第一乱数及び第二乱数として一時的に記憶するともに、その記憶した第一乱数及び第二乱数を下記の乱数取得手段81へ出力する。
【0038】
CPU70は、図示しないROMに記憶された制御プログラムに従って弾球遊技機11が実行する遊技の制御を司る。その制御の過程で、CPU70は抽選手段80として機能することとなる。この抽選手段80は、前記特定入賞口21への入賞に伴って当たり判定を行う。この当たり判定のために、抽選手段80は下記の乱数取得手段81及び乱数合成手段82を備えている。
【0039】
乱数取得手段81へは、前記特定入賞口21からスイッチ信号が入力される。そして、このスイッチ信号の入力に伴い、第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65に記憶されたそれぞれの第一乱数及び第二乱数を取得することとなっている。
乱数合成手段82は、乱数取得手段81が取得した第一乱数及び第二乱数から、一つの合成乱数を合成する。
【0040】
更に、特に図示はしないが本実施の形態に係る弾球遊技機10は、遊技球の発射装置、特定入賞口21への入賞に伴い変動する3個の図柄を表示する図柄表示装置、及び図柄表示装置に特定の図柄の組合せが表示された際に所定時間開放する大入賞口等を有している。
(乱数の生成)
以下、本実施の形態における乱数の生成を、図1の回路図を参照しつつ説明する。
【0041】
クロック発振手段40は、水晶発振回路によって、5MHzのクロック信号を出力する。
クロックカウンタ50は、2個の4ビットICで構成される。これらのうちの一方が下位カウンタ52、もう一方が上位カウンタ51となっている。そして、下位カウンタ52のCO端子は上位カウンタ51のENT端子に接続されることで、直列に配列される。すなわち、クロックカウンタ50は、実質的に8ビットのカウンタを構成し、0から255までの数値を記憶可能となっている。
【0042】
そして、クロック発振手段40で生じたクロック信号は、下位カウンタ52及び上位カウンタ51のCK端子へ入力される。
下位カウンタ52では、CLR端子よりリセット信号の入力がない限り、CK端子からのクロック信号の入力に伴ってカウントを1増加させる。そして、下位カウンタ52が「1111」から「0000」に切り替わるときに、CO端子から上位カウンタ51のENT端子へ桁上がり信号が発せられる。
【0043】
また、上位カウンタ51では、CK端子からクロック信号の入力があり、かつ、ENT端子への桁上がり信号の入力があったときに、カウントを1増加させる。
第一乱数記憶手段60は、クロックカウンタ50からのカウント値を、特定入賞口21からのスイッチ信号の入力に伴い、取得して第一乱数として記憶する第一カウント取得手段61、並びに、この第一カウント取得手段61から出力される第一乱数をCPU70からのアクセス信号に基づいてデータバスに送信する第一カウントバッファ62から構成される。
【0044】
第二乱数記憶手段65は、クロックカウンタ50からのカウント値を、特定入賞口21からのスイッチ信号の入力に伴い、取得して第二乱数として記憶する第二カウント取得手段66、並びに、この第二カウント取得手段66から出力される第二乱数をCPU70からのアクセス信号に基づいてデータバスに送信する第二カウントバッファ67から構成される。
【0045】
上記の第一カウント取得手段61及び第一カウントバッファ62、並びに、第二カウント取得手段66及び第二カウントバッファ67はいずれも、8ビットICから構成されている。
すなわち、前記の上位カウンタ51及び下位カウンタ52のカウント値は、第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65へ常に出力されている。
【0046】
つまり、上位カウンタ51の出力端子であるQA、QB、QC及びQD端子は、いずれも「1」又は「0」を表す信号を、第一カウント取得手段61及び第二カウント取得手段66の上位4ビット分の入力端子へ出力する。また、下位カウンタ52の出力端子であるQA、QB、QC及びQD端子は、同様の信号を第一カウント取得手段61及び第二カウント取得手段66の下位4ビット分の入力端子へ出力する。
【0047】
第一カウント取得手段61のCLOCK端子へは、スイッチ手段20である特定入賞口21からのスイッチ信号がそのまま入力される。一方、第二カウント取得手段66のCLOCK端子へは、特定入賞口21からのスイッチ信号が反転されて入力される。
この特定入賞口21は、前述のように光センサによって遊技球の通過を検出する。そして、遊技球が光センサの光線を遮っていないとき、すなわち入賞を検出していないときには、特定入賞口21はハイ信号を出力する。また、遊技球が光センサの光線を遮っているとき、すなわち入賞を検出しているときには、特定入賞口21はスイッチ信号としてロー信号を出力する。
【0048】
第一カウント取得手段61及び第二カウント取得手段66はいずれも、CLOCK端子から入力される信号がロー信号からハイ信号へ切り替わる際の立ち上がりエッジを認識する。そしてその時点にD1からD8までの入力端子に入力されたカウント値をそれぞれ第一乱数及び第二乱数として記憶するとともに、この記憶した第一乱数及び第二乱数をQ1からQ8までの出力端子から出力するように形成されている。
【0049】
また、第一カウント取得手段61の出力端子から出力された第一乱数は、第一カウントバッファ62のA1からA8までの入力端子から入力される。同様に、第二カウント取得手段66の出力端子から出力された第二乱数は、第二カウントバッファ67のA1からA8までの入力端子から入力される。
ここで、第一カウント取得手段61のCLOCK端子へはスイッチ信号がそのまま入力されているので、入賞を検出している状態(ロー信号)から入賞を検出していない状態(ハイ信号)へ戻る際が、立ち上がりエッジとなる。したがって、第一カウント取得手段61は、この時点に入力されたカウント値を記憶し、第一カウントバッファ62へ第一乱数として出力することとなる。
【0050】
一方、第二カウント取得手段66のCLOCK端子へはスイッチ信号が反転されて入力されているので、入賞を検出していない状態(ハイ信号からロー信号へ反転)から入賞を検出している状態(ロー信号からハイ信号へ反転)へ移る際が、立ち上がりエッジとなる。したがって、第二カウント取得手段66は、この時点に入力されたカウント値を記憶し、第二カウントバッファ67へ第二乱数として出力することとなる。
【0051】
すなわち、入賞を検出していない状態から検出している状態へ移行する際のエッジと、入賞を検出している状態から検出していない状態へ戻る際のエッジとがいずれもカウント値取得のタイミングとして利用されることとなっている。したがって、特定入賞口21への入賞があると、最初に第二カウント取得手段66にカウント値が取得され、その後に第一カウント取得手段61にカウント値が取得されることとなっている。
【0052】
なお、この両エッジ間の時間差は、入賞のたびに異なる遊技球の通過速度に依存することとなっている。したがって、第一カウント取得手段61と第二カウント取得手段66とに取得されるカウント値の差は入賞のたびに異なることとなるため、これらのカウント値から合成される16ビットの二進乱数のランダム性が担保されている。
【0053】
そして、乱数取得手段81(図2参照)は、スイッチ手段20としての特定入賞口21から入賞を検出した旨のスイッチ信号が入力されると、その時点で第一カウントバッファ62及び第二カウントバッファ67にそれぞれ入力されている第一乱数及び第二乱数を、それぞれの出力端子(B1からB8まで)を通じて取得する。
乱数合成手段82は、上記乱数取得手段81が取得した8ビットの第一乱数及び第二乱数のうち、第一カウントバッファ62からの第一乱数を上位8ビットとし、かつ、第二カウントバッファ67からの第二乱数を下位8ビットとした16ビットの二進数を合成する。この16ビット二進数が合成乱数として、特定入賞口21への入賞に伴う当たり判定に供されることとなっている。
【0054】
(第二の実施の形態)
本実施の形態に係る遊技機10は、スイッチ手段20としてスタートレバー22を備え、このスタートレバー22の操作に伴って抽選が行われるスロットマシン12となっている。
(機能ブロック)
図3は、本実施の形態におけるスロットマシン12の機能ブロック図である。なお、本図中の実線矢印は、スイッチ信号の流れを示し、また、破線矢印は、乱数の流れを示す。
【0055】
本実施の形態では、スイッチ手段20としてスタートレバー22が設けられている。このスタートレバー22では、遊技者が操作することによるスイッチ接点の接触の有無を監視している。このスタートレバー22は、後述の第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65並びに乱数取得手段81へ向けて、接触の有無に応じてハイ信号及びロー信号のいずれかを常に出力している。
【0056】
すなわち、接触のない場合には、スタートレバー22からはロー信号が出力されている。一方、接触があると、スタートレバー22からハイ信号がスイッチ信号として出力されることとなる。
乱数発生手段30は、実際に抽選に用いられる合成乱数を合成するために必要とされる第一乱数及び第二乱数を発生させる装置であり、クロック発信手段40、クロックカウンタ50並びに第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65を備える。
【0057】
クロック発信手段40は、水晶発振回路により構成され、5MHzのクロック信号を発生させる。
クロックカウンタ50は、後述のように、2個の4ビットICから構成され、クロック発振手段40の発するクロック信号をカウントし、そのカウント値を第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65へ出力する。
【0058】
第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65へは、前記スタートレバー22から、スイッチ信号が入力される。そして、そのスイッチ信号の入力に応じて、カウント値をそれぞれ第一乱数及び第二乱数として一時的に記憶するともに、その記憶した第一乱数及び第二乱数を下記の乱数取得手段81へ出力する。
CPU70は、図示しないROMに記憶された制御プログラムに従ってスロットマシン12が実行する遊技の制御を司る。その制御の過程で、CPU70は抽選手段80として機能することとなる。この抽選手段80は、前記スタートレバー22の操作に伴って当たり判定を行う。この当たり判定のために、抽選手段80は下記の乱数取得手段81及び乱数合成手段82を備えている。
【0059】
乱数取得手段81へは、前記スタートレバー22からスイッチ信号が入力される。そして、このスイッチ信号の入力に伴い、第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65に記憶されたそれぞれの第一乱数及び第二乱数を取得することとなっている。
乱数合成手段82は、乱数取得手段81が取得した第一乱数及び第二乱数から、一つの合成乱数を合成する。
【0060】
更に、特に図示はしないが本実施の形態に係るスロットマシン12は、メダルの投入口、スタートレバー22の操作に伴い変動する3個の図柄を表示する図柄表示装置、及び図柄表示装置における各図柄の変動を停止させる停止ボタン等を有している。
(乱数の生成)
以下、本実施の形態における乱数の生成を、図1の回路図を参照しつつ説明する。
【0061】
クロック発振手段40は、水晶発振回路によって、5MHzのクロック信号を出力する。
クロックカウンタ50は、2個の4ビットICで構成される。これらのうちの一方が下位カウンタ52、もう一方が上位カウンタ51となっている。そして、下位カウンタ52のCO端子は上位カウンタ51のENT端子に接続されることで、直列に配列される。すなわち、クロックカウンタ50は、実質的に8ビットのカウンタを構成し、0から255までの数値を記憶可能となっている。
【0062】
そして、クロック発振手段40で生じたクロック信号は、下位カウンタ52及び上位カウンタ51のCK端子へ入力される。
下位カウンタ52では、CLR端子よりリセット信号の入力がない限り、CK端子からのクロック信号の入力に伴ってカウントを1増加させる。そして、下位カウンタ52が「1111」から「0000」に切り替わるときに、CO端子から上位カウンタ51のENT端子へ桁上がり信号が発せられる。
【0063】
また、上位カウンタ51では、CK端子からクロック信号の入力があり、かつ、ENT端子への桁上がり信号の入力があったときに、カウントを1増加させる。
第一乱数記憶手段60は、クロックカウンタ50からのカウント値を、スタートレバー22からのスイッチ信号の入力に伴い、取得して第一乱数として記憶する第一カウント取得手段61、並びに、この第一カウント取得手段61から出力される第一乱数をCPU70からのアクセス信号に基づいてデータバスに送信する第一カウントバッファ62から構成される。
【0064】
第二乱数記憶手段65は、クロックカウンタ50からのカウント値を、スタートレバー22からのスイッチ信号の入力に伴い、取得して第二乱数として記憶する第二カウント取得手段66、並びに、この第二カウント取得手段66から出力される第二乱数をCPU70からのアクセス信号に基づいてデータバスに送信する第二カウントバッファ67から構成される。
【0065】
上記の第一カウント取得手段61及び第一カウントバッファ62、並びに、第二カウント取得手段66及び第二カウントバッファ67はいずれも、8ビットICから構成されている。
すなわち、前記の上位カウンタ51及び下位カウンタ52のカウント値は、第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65へ常に出力されている。
【0066】
つまり、上位カウンタ51の出力端子であるQA、QB、QC及びQD端子は、いずれも「1」又は「0」を表す信号を、第一カウント取得手段61及び第二カウント取得手段66の上位4ビット分の入力端子へ出力する。また、下位カウンタ52の出力端子であるQA、QB、QC及びQD端子は、同様の信号を第一カウント取得手段61及び第二カウント取得手段66の下位4ビット分の入力端子へ出力する。
【0067】
第一カウント取得手段61のCLOCK端子へは、スイッチ手段20であるスタートレバー22からのスイッチ信号がそのまま入力される。一方、第二カウント取得手段66のCLOCK端子へは、スタートレバー22からのスイッチ信号が反転されて入力される。
このスタートレバー22は、前述のようにスイッチ接点の接触を検出する。そして、スタートレバー22が遊技者によって操作されていないとき、すなわちスイッチ接点の接触を検出していないときには、スタートレバー22はロー信号を出力する。また、スタートレバー22が遊技者によって操作されたとき、すなわちスイッチ接点の接触を検出しているときには、スタートレバー22はスイッチ信号としてハイ信号を出力する。
【0068】
第一カウント取得手段61及び第二カウント取得手段66はいずれも、CLOCK端子から入力される信号がロー信号からハイ信号へ切り替わる際の立ち上がりエッジを認識する。そしてその時点にD1からD8までの入力端子に入力されたカウント値をそれぞれ第一乱数及び第二乱数として記憶するとともに、この記憶した第一乱数及び第二乱数をQ1からQ8までの出力端子から出力するように形成されている。
【0069】
また、第一カウント取得手段61の出力端子から出力された第一乱数は、第一カウントバッファ62のA1からA8までの入力端子から入力される。同様に、第二カウント取得手段66の出力端子から出力された第二乱数は、第二カウントバッファ67のA1からA8までの入力端子から入力される。
ここで、第一カウント取得手段61のCLOCK端子へはスイッチ信号がそのまま入力されているので、スイッチ接点の接触を検出していない状態(ロー信号)から接触を検出している状態(ハイ信号)へ移る際が、立ち上がりエッジとなる。したがって、第一カウント取得手段61は、この時点に入力されたカウント値を記憶し、第一カウントバッファ62へ第一乱数として出力することとなる。
【0070】
一方、第二カウント取得手段66のCLOCK端子へはスイッチ信号が反転されて入力されているので、スイッチ接点の接触を検出している状態(ハイ信号からロー信号へ反転)から接触を検出していない状態(ロー信号からハイ信号へ反転)へ戻る際が、立ち上がりエッジとなる。したがって、第二カウント取得手段66は、この時点に入力されたカウント値を記憶し、第二カウントバッファ67へ第二乱数として出力することとなる。
【0071】
すなわち、接触を検出していない状態から検出している状態へ移行する際のエッジと、接触を検出している状態から検出していない状態へ戻る際のエッジとがいずれもカウント値取得のタイミングとして利用されることとなっている。したがって、スタートレバー22の操作があると、最初に第一カウント取得手段61にカウント値が取得され、その後に第二カウント取得手段66にカウント値が取得されることとなっている。
【0072】
なお、この両エッジ間の時間差は、スタートレバー22の操作のたびに異なるスイッチ接点の接触時間に依存することとなっている。したがって、第一カウント取得手段61と第二カウント取得手段66とに取得されるカウント値の差はスタートレバー22の操作のたびに異なることとなるため、これらのカウント値から合成される16ビットの二進乱数のランダム性が担保されている。
【0073】
そして、乱数取得手段81(図2参照)は、スイッチ手段20としてのスタートレバー22からスイッチ信号が入力されると、その時点で第一カウントバッファ62及び第二カウントバッファ67にそれぞれ入力されている第一乱数及び第二乱数を、それぞれの出力端子(B1からB8まで)を通じて取得する。
乱数合成手段82は、上記乱数取得手段81が取得した8ビットの第一乱数及び第二乱数のうち、第一カウントバッファ62からの第一乱数を上位8ビットとし、かつ、第二カウントバッファ67からの第二乱数を下位8ビットとした16ビットの二進数を合成する。この16ビット二進数が合成乱数として、スタートレバー22の操作に伴う当たり判定に供されることとなっている。
【0074】
(その他)
上記の両実施の形態においては、第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65はいずれも、入力される信号の立ち上がりエッジを認識することとなっている。しかし、使用するICによって、入力される信号の立ち下がりエッジを認識することとしてもよい。この場合は、上記の説明における第一乱数記憶手段60及び第二乱数記憶手段65によるカウント値の取得のタイミングは逆になる。
【0075】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成されているので、以下に記す効果を奏する。
すなわち、本発明により、一回の所定の信号の発生によって複数のハードウェア乱数を得ることが可能となる。
また、必要最小限のビット数のカウンタによって、できるだけ大きなビット数のハードウェア乱数を得ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一及び第二の実施の形態における、乱数の生成に係る手段を示した回路図である。
【図2】 本発明の第一の実施の形態における、各手段の関係を模式的に示した機能ブロック図である。
【図3】 本発明の第二の実施の形態における、各手段の関係を模式的に示した機能ブロック図である。
【符号の説明】
10 遊技機
11 弾球遊技機 12 スロットマシン
20 スイッチ手段
21 特定入賞口 22 スタートレバー
30 乱数発生手段
40 クロック発振手段
50 クロックカウンタ
51 上位カウンタ 52 下位カウンタ
60 第一乱数記憶手段
61 第一カウント取得手段
62 第一カウントバッファ
65 第二乱数記憶手段
66 第二カウント取得手段
67 第二カウントバッファ
70 CPU
80 抽選手段
81 乱数取得手段 82 乱数合成手段
Claims (3)
- 遊技球が入賞可能な入賞口に設けられ、かつ入賞口に入賞した遊技球の通過を検出するとともに、遊技球の通過を検出している間はその旨を示す信号を出力し、遊技球の通過を検出していないときはその旨を示す信号を出力するように形成されている一の入賞検出手段、入賞検出手段からの出力信号の切り替わりに伴って第一乱数及び第二乱数を生成する乱数発生手段、
並びに上記第一乱数及び第二乱数から導かれる合成乱数を用いて抽選を行う抽選手段を備える遊技機であって、
前記乱数発生手段は、
所定の振動数でクロック信号を出力するクロック発振手段、
上記クロック発振手段が出力するクロック信号が入力されるとともに、当該クロック信号をカウントしたカウント値を出力し、第一乱数の生成及び第二乱数の生成のいずれにおいても共通して用いられるクロックカウンタ、
入賞検出手段からの出力信号が入力されるとともに、この入力される信号が、遊技球の通過を検出している旨を示す信号から遊技球の通過を検出していない旨を示す信号に切り替わった時点の前記クロックカウンタのカウント値が入力され、当該カウント値を第一乱数として記憶する第一乱数記憶手段、
入賞検出手段からの出力信号が入力されるとともに、この入力される信号が、遊技球の通過を検出していない旨を示す信号から遊技球の通過を検出している旨を示す信号に切り替わった時点の前記クロックカウンタのカウント値が入力され、当該カウント値を第二乱数として記憶する第二乱数記憶手段を備えるとともに、
前記抽選手段は、
前記入賞検出手段からの出力信号の発生に伴い、上記第一乱数記憶手段に記憶された第一乱数及び上記第二乱数記憶手段に記憶された第二乱数を取得する乱数取得手段、並びに
上記乱数取得手段が取得した第一乱数及び第二乱数から、遊技球の入賞口への入賞に基づく抽選に用いる一の合成乱数を合成する乱数合成手段を備えたことを特徴とする遊技機。 - スタートレバーに設けられ、当該スタートレバーの操作に基づくスイッチ接点の接触を検出するとともに、スタートレバーが操作されることによりスイッチ接点の接触を検出している間はその旨を示す信号を出力し、スタートレバーが操作されておらずスイッチ接点の接触を検出していないときはその旨を示す信号を出力するように形成されている一のスイッチ装置、スイッチ装置からの出力信号の切り替わりに伴って第一乱数及び第二乱数を生成する乱数発生手段、
並びに上記第一乱数及び第二乱数から導かれる合成乱数を用いて抽選を行う抽選手段を備える遊技機であって、
前記乱数発生手段は、
所定の振動数でクロック信号を出力するクロック発振手段、
上記クロック発振手段が出力するクロック信号が入力されるとともに、当該クロック信号をカウントしたカウント値を出力し、第一乱数の生成及び第二乱数の生成のいずれにおいても共通して用いられるクロックカウンタ、
スイッチ装置からの出力信号が入力されるとともに、この入力される信号が、スイッチ接点の接触を検出していない旨を示す信号からスイッチ接点の接触を検出している旨を示す信号に切り替わった時点の前記クロックカウンタのカウント値が入力され、当該カウント値を第一乱数として記憶する第一乱数記憶手段、
スイッチ装置からの出力信号が入力されるとともに、この入力される信号が、スイッチ接点の接触を検出している旨を示す信号からスイッチ接点の接触を検出していない旨を示す信号に切り替わった時点の前記クロックカウンタのカウント値が入力され、当該カウント値を第二乱数として記憶する第二乱数記憶手段を備えるとともに、
前記抽選手段は、
前記スイッチ装置からの出力信号の発生に伴い、上記第一乱数記憶手段に記憶された第一乱数及び上記第二乱数記憶手段に記憶された第二乱数を取得する乱数取得手段、並びに
上記乱数取得手段が取得した第一乱数及び第二乱数から、スタートレバーの操作に基づく抽選に用いる一の合成乱数を合成する乱数合成手段を備えたことを特徴とする遊技機。 - 前記クロックカウンタは、n桁(ただし、nは自然数)の二進数で表されるカウント値を前記第一乱数記憶手段及び前記第二乱数記憶手段へ出力するように形成されているとともに、
前記乱数合成手段は、前記乱数取得手段が取得した第一乱数及び第二乱数のうち一方を上位n桁とし、もう一方を下位n桁とした2n桁の二進数を抽選に用いる一の合成乱数として合成するように形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の遊技機。
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