JP4534260B2 - 露光方法、露光装置、その製造方法及び光洗浄方法 - Google Patents

露光方法、露光装置、その製造方法及び光洗浄方法 Download PDF

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Description

発明の属する技術分野
本発明は、例えば、LSI等の半導体素子、CCD等の撮像素子、液晶表示素子、あるいは薄膜磁気ヘッド等の半導体素子を製造するための光リソグラフィー工程でマスクもしくはレチクル(以下、マスクとする)等の原版のパターンをウエハ等の感光性基板に露光するための露光方法および露光装置、その製造方法及び光洗浄方法に関する。
発明の背景
半導体素子の高集積化に伴い、その半導体素子を製造するために重要な光リソグラフィー工程にて使用される投影露光装置も長足な進歩を遂げてきている。投影露光装置に搭載されている投影光学系の解像力は、Rayleighの式で良く知られているように、R=k×λ/NAの関係で表される。ここで、Rは投影光学系の解像力、λは露光用の光の波長、NAは投影光学系の開口数、kはレジストの解像力の他にプロセスによって決定される定数である。
半導体素子の高集積化に対応して投影光学系での必要な解像力を実現するために、上式から分かるように、露光用の光源の短波長化や投影光学系の開口数を大きくする、いわゆる、高NA化への努力が続けられている。近年では、248nmの出力波長を持つ弗化クリプトンエキシマレーザ(KrFエキシマレーザ)を露光用光源として、投影光学系の開口数も0.6以上の露光装置が実用され、0.25μmにも達する微細なパターンの露光が可能となってきている。
特に、最近では、弗化クリプトンエキシマレーザに続く光源として、193nmの出力波長を持つ弗化アルゴンエキシマレーザ(ArFエキシマレーザ)が注目されてきている。この弗化アルゴンエキシマレーザを露光用光源とする露光装置が実現できれば、0.18μm〜0.13μmまで及ぶ微細加工が可能となることが期待されており、精力的な研究開発が盛んに行われている。
この弗化アルゴンエキシマレーザの出力波長(193nm)の波長域では、透過率などの観点からレンズとして使用可能な材料は、現段階では合成石英ガラス、弗化カルシウム(蛍石)の2つに限定されているので、この種の露光装置用の光学材料として、十分な透過率と、内部均一性を有する材料の開発が引き続き精力的に行われている。合成石英ガラスでは内部透過率が0.995/cm以上、弗化カルシウムでは内部吸収が無視できるレベルにまで到達している。
光学材料の表面にコートされる反射防止膜用の材料も、弗化クリプトンエキシマレーザの出力波長(248nm)の波長域のものと比べて選択範囲が非常に狭く、設計上の自由度に大きな制約を受ける。しかしながら、精力的な開発努力によりその問題も克服されつつあり、各レンズ面での損失が0.005以下というレベルまで実現されてきている。
このようなKrFエキシマレーザ光の波長よりも短い波長域においては、投影露光装置中の光学系(照明光学系、投影光学系)を構成する光学素子の表面に水分や有機物が付着して光学系の透過率、反射率が低下(変動)するという問題がある(透過率、反射率の変動により光学系の減衰率が変動する問題がある)。これは、複数の光学素子に挟まれた空間内の気体、または光学系を支える鏡筒の内壁や接着剤等から発生する水分やハイドロカーボン、有機物が光学系の表面に付着することに起因する。
図14は光学系の透過率の時間変化特性を示すもので、レーザ光源からパルスレーザ光を連続して出射させながら、レーザ光源とマスクとの間の露光光の照度とウエハ上の露光光の照度を所定期間間隔で計測し、その両照度の比である光学系透過率を計測時刻ごとに算出して表したものである。図14から分かるように、レーザ光の照射開始直後に大きく透過率が低下するが、その後は徐々に上昇してある程度時間が経過するとほぼ飽和状態となる。レーザ照射開始直後の低下は硝材の内部特性の変動によるものであり、その後で徐々に回復する現象は光学系表面に付着した水分や有機物がレーザの照射により光学系表面から取除かれるためである。
このため、投影露光装置における露光動作中、即ち照明光学系からの露光光でマスクを照明するとともに、投影光学系によってそのマスク上のデバイスパターンの少なくとも一部の像を感光性基板上に投影し、ステップアンドリピート方式、又はステップアンドスキャン方式でそのパターン像を順次感光性基板上に転写していくと、照明光学系や投影光学系の透過率が徐々に上昇する。ただし、この透過率の上昇は一時的な洗浄効果であり、露光光の照射により光学素子の表面が活性化された光学系は、その照射を停止すると、却って周囲の水分や有機物を付着し易くする。そこで、露光光の照射(露光動作)を長時間ないし長期に停止する場合は必要に応じて、露光開始前に露光用レーザ光を所定時間照射して光洗浄を行なうことにより透過率をほぼ飽和状態にし、しかる後に露光動作を開始することが考えられるが、スループットが低下するのに加えて、露光前にレーザを長時間発振させることはレーザ光源の耐久性の低下につながり、好ましくない。その上、ウエハやマスクの交換時を含めて常に露光用レーザ光を照射し続けることは困難である。
次に、照明光学系や投影光学系の一部の光学素子を切換えて使用するようにした投影露光装置において、上述した透過率変動にともなって発生する問題を説明する。
投影光学系の高NA化にともない、
DOF=K2×λ/NA2
(ただし、K2はレジストの解像力、プロセスによって決定される定数)の式で示されるようにパターン製造時のマージンである焦点深度(DOF)が低下する。そこで、輪帯照明や特殊傾斜照明などの変形照明、あるいは小σなど、マスクの照明条件(すなわち、2次光源の形状や大きさ)を変更して解像度や焦点深度を向上させる方法が知られている。
この方法は、投影光学系の瞳面上の、露光光の分布状態を変更するもので、同様な手法として投影光学系の瞳面上での偏光状態などを変更する瞳フィルタも用いられている。これらのいずれの手法によって解像度や焦点深度を向上させるかについては、露光するデバイスのパターン形状や線幅に応じて選択される。
照明条件を変更する方式を採用する場合、タレット板と呼ばれる円板に輪帯照明用、変形照明用、小σ用の各種形状の、複数の開口絞りを形成しておき、タレット板を回転していずれか一つの開口絞りを照明光学系の光路に挿入する。そして、選択された開口絞りに応じてフライアイレンズやインプットレンズなどの光学部品を交換する。また、例えばコンタクトホールなどの孤立パターンを感光性基板上に転写する場合には、前述の瞳フィルタを投影光学系の光路中に挿入する。従って、感光性基板上に転写すべきデバイスパターンの種類(形状、線幅、ピッチなど)に応じて照明条件の変更や瞳フィルタの挿入などを行い、デバイスパターンに対して最適化された光学系を使用することにより、一台の投影露光装置で様々なパターンをそれぞれ最適な露光条件(照明条件、NAなど)で感光性基板上に転写することができる。
また、ラインアンドスペースパターンや孤立パターンが混在するようなデバイスでは、それぞれのパターンの最適照明条件やNA条件が異なるため、ラインアンドスペース用マスクと孤立パターン用マスクを使用して、それぞれの最適条件下で感光基板上に重ね合わせ露光を行なうことも検討されている。この場合、ラインアンドスペース露光と孤立パターン露光との時間間隔が長くなると基板上のレジスト材の特性が変化するため、基板1枚単位あるいは、1ロット単位でマスク交換、露光条件の変更を行なう。
このようにデバイスパターンに応じて露光条件を変更するために、一部の光学素子が切り替えられる光学系では、その光路中に配置されている光学系は洗浄効果によってその透過率が高く維持されるが、退避位置にて待機しているその一部の光学素子(光学系)は経時変化により水分や有機物などの異物が付着して汚染が進行する。特に、露光条件の変更に伴って光路中から退避された光学系は、前述したように露光光の照射によってその表面が活性化され、表面に異物が付着し易くなっているので、その透過率が急速に低下してしまう。このため、その待機している光学系を再び光路中に挿入して使用する場合は、その光学系の透過率低下に伴って感光性基板上での露光光の照度(強度)が低下する。このため、1ショット当たりの露光時間が長くなり、1枚当たりの感光性基板の処理時間が大幅に増大してスループットが低下してしまう。
また、一般的に投影露光装置では、照明光学系内のフライアイレンズ(2次光源)から射出される光束の一部をビームスプリッタで分岐して光量センサ(インテグレータセンサ)に導き、その光量センサの出力に基づいてショット毎に感光性基板の露光量を制御している。このため、そのビームスプリッタ以降の光学系(投影光学系を含む)の透過率が急激に変化した場合、その光量センサの出力を用いても感光性基板に到達する露光光の積算光量(露光ドーズ)を正確に制御することができなくなる。例えば、投影光学系の外で待機している瞳フィルタをその光路中に挿入した場合、その露光ドーズの制御を正確に行うことができない。このため、露光開始前に露光光を照射して光洗浄を行うことも考えられるが、前述と同様にスループットの低下などの問題が生じる。特に、複数のパターンをそれぞれ互いに異なる露光条件で感光性基板上に転写して1つのパターンを形成する、所謂二重露光を行う場合は、パターン毎にその露光条件を頻繁に変更しなければならない。従って、露光条件を変更するたびに光洗浄を行うと、スループットが極端に低下するという問題が生じる。
発明の概要
本発明の第1の目的は、待機中の光学素子の透過率を所定値以上に保持し、使用位置へ切換えた時の感光基板上の照度が低減しないようにした露光方法、露光装置及びその製造方法を提供することである。
本発明の第2の目的は、照明光学系や投影光学系の一部の交換(切替)による透過率の変動を防止できる露光方法及び装置を提供することである。
本発明の第3の目的は、照明光学系や投影光学系の一部を切り換えても、スループットを低下させることなく、常に感光性基板上での露光光の積算光量(露光ドーズ)を正確に制御することができる露光方法及び装置を提供することである。
本発明の第4の目的は、感光性基板の露光条件の変更に伴って一部の光学素子が交換される照明光学系や投影光学系の透過率を常に高く維持することができる露光方法及び装置を提供することである。
本発明の第5の目的は、光学系の自己洗浄効果を利用して透過率変動、反射率変動(光学系の減衰率変動)を抑制するようにした露光方法、露光装置その製造方法及び投影光学系の光洗浄方法を提供することにある。
(4)請求項4の発明は、マスクに形成されたパターンの像を基板上に投影する露光方法において、前記基板の非露光時に、露光光を射出する光源と前記基板との間の光学系の開口数を、露光時における該光学系の開口数よりも大きく設定して、前記光学系内に露光光を入射させることを特徴とする。
(5)請求項5の発明は、請求項4に記載の露光方法にして、前記光学系は、前記マスクを照明する照明光学系であることを特徴とする。
(6)請求項6の発明は、請求項4に記載の露光方法にして、前記光学系は、前記パターンの像を前記基板上に投影する投影光学系であることを特徴とする。
(7)請求項7の発明は、請求項4から6のいずれか一項に記載の露光方法にして、前記非露光時に、前記光学系と前記基板を保持するステージとの間の光路に遮光板を配置するようにしたものである。
(8)請求項8の発明は、請求項4から6のいずれか一項に記載の露光方法にして、前記非露光時に、前記露光時に使用される第1開口絞りよりも開口が大きい第2開口絞りを前記光学系内に配置するようにしたものである。
(9)請求項9の発明は、マスクを介して基板に露光光を投射する露光方法において、前記露光光が通過する光学系の透過率変動を低減するために、前記光学系の瞳面上で前記露光光よりも広い範囲に洗浄光を分布させることを特徴とする。
(10)請求項10の発明は、請求項9に記載の露光方法にして、前記光学系は、前記マスクを介した露光光を前記基板に投射するようにしたものである。
(11)請求項11の発明は、請求項9に記載の露光方法にして、前記マスクのパターンの前記基板への転写時にそのパターン応じて決定される前記光学系の開口数よりも前記光学系の光洗浄時にその開口数を大きくするようにしたものである。
(12)請求項12の発明は、請求項9又は10に記載の露光方法にして、前記洗浄光は前記露光光であり、前記光学系の光洗浄時に前記露光光の前記基板への入射を阻止するようにしたものである。
(13)請求項13の発明は、マスクを照明する照明光学系と該マスクに形成されたパターンの像を基板に投影する投影光学系とを具備する露光装置において、前記パターンの像を前記基板に投影する前に、前記投影光学系又は前記照明光学系の開口絞りの開口数を前記パターンの像を前記基板に投影する時よりも大きく設定する設定装置を有することを特徴とする。
(14)請求項14の発明は、請求項13に記載の露光装置にして、前記投影光学系と前記基板ステージとの間の光路に対して挿入,退避可能な遮光板を有することを特徴とする。
(15)請求項15の発明は、請求項13又は14に記載の露光装置において、前記遮光板が光路に挿入されたときに、露光時に設定される絞りよりも大きな絞りとなるように前記開口絞りの開口数を制御する制御装置を備えるものである。
(16)請求項16の発明は、マスクのパターンを基板に転写する露光装置の製造方法にして、前記マスクのパターンを前記基板に投影する投影光学系と前記基板を保持する基板ステージとの間の光路に遮光部材を配置するステップと、前記遮光部材を配置した状態で前記投影光学系内に露光光を入射させて、前記投影光学系の光洗浄を行うステップとを具備することを特徴とする。
(17)請求項17の発明は、マスクに形成されたパターンの像を光学系を介して基板上に投影する露光装置の光洗浄方法において、前記光学系の開口絞りの開口数を、露光時における前記光学系の開口絞りの開口数よりも大きく設定して、前記光学系内に露光光を入射させて光洗浄することを特徴とする。
(18)請求項18の発明は、請求項17に記載の光洗浄方法にして、前記光学系は、前記マスクに光を照射する照明光学系及び/又は照明光学系により照明された前記マスクのパターンの像を前記基板上に投影する投影光学系であることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明による露光装置の一実施の形態の概略的構成を示す図である。
図2は図1示したタレット板に形成された可変開口絞りを示す図である。
図3は本発明による露光装置の他の実施の形態の概略的構成を示す図である。
図4は本発明による露光装置の他の実施の形態の要部の概略的構成を示す図である。
図5は本発明による露光装置の他の実施の形態の概略的構成を示す図である。
図6は図5に示したタレット板に形成された可変開口絞りを示す図である。
図7は図5の露光装置内の投影光学系の瞳位置に形成される照明光学系内の可変開口絞りの様子を示す図である。
図8は露光工程のタイムチャートである。
図9は図5の投影光学系内の光路を説明する図。
図10は図5の遮蔽板を傾けたときの光路を説明する図である。
図11は遮蔽板の斜視図。
図12は反射鏡等で構成される反射装置の一実施例を示す斜視図である。
図13は反射鏡等で構成される反射装置の他の実施例を示す斜視図である。
図14は露光時間に応じて変動する透過率を説明する図である。
発明の実施の形態
以下、図面を参照しながら本発明による実施の形態について説明する。図1は本発明による露光装置の概略的構成を示したものであり、投影露光装置を例に説明する。図1に示すように、例えば193nmの出力波長を持つパルス光を発振するArFエキシマレーザ光源1からほぼ平行光束として出射されたレーザ光は、所定断面形状のレーザ光に整形するビーム整形光学系やビームエキスパンダなどからなるビームマッチングユニット2を通過して可変減光器3に入射する。可変減光器3は、露光量制御ユニット4からの指令に応じてパルスレーザ光の減光率を段階的にもしくは無段階に調節する。減光器3の射出光はビームスプリッタ9Aに入射し、その透過光は第1照明光学ユニット5に直接に、反射光は全反射ミラー9Bで反射されて第1照明光学ユニット5にそれぞれ入射する。なお、照明光学系はチャンバ31に収容され、レーザ光源1はチャンバ31の外に設置されるから、チャンバ31にはレーザ光源1からのレーザ光を通過させる透過窓(不図示)が設けられている。
図1は、光路中にオプティカルインテグレータレンズを2つ持つ系を示しており、第1照明光学ユニット5は、第1のフライアイレンズとして2つのフライアイレンズ6a,6bを備えている。これらフライアイレンズ6a,6bはモータ5Aで回転する円板5B上に設けられ、第1フライアイレンズ制御ユニット8からの指令により、後述する開口絞りに適したいずれかのフライアイレンズ(以下、選択された第1フライアイレンズを符号6で示す)がビームスプリッタ9Aの透過光の光路(以下、露光光路と呼び、この光路に切換えられた光学素子の位置を使用位置とする)中に挿入される。ビームスプリッタ9Aと全反射ミラー9Bで反射される光路(以下、待機光路と呼び、この光路に切換えられた光学素子の位置を退避位置とする)中に挿入されたフライアイレンズ6bの射出側には光吸収部材からなるストッパ10が設けられ、フライアイレンズ6bの通過光が不所望に反射して迷光となることを防止している。これらのフライアイレンズ6a,6bは、多数のレンズ素子が束ねられて構成されており、このレンズ素子の射出面側には、それを構成するレンズ素子の数に対応した多数の光源像(2次光源)が形成される。
待機光路中に挿入されたフライアイレンズ6bには露光中も照明光が照射され、いわゆる自己洗浄されて待機中でも透過率が所定値以上に保持される。したがって、このフライアイレンズ6bが露光光路に挿入されたとき、それまで使用していたフライアイレンズ6aの透過率と遜色がなく、直ちに露光処理を開始することができる。
開口絞りに適したフライアイレンズが3つ以上必要な場合には、待機中の2以上のフライアイレンズに洗浄光としての照明光を導く2以上の洗浄光学系が必要である。この場合、すべての待機光路中のフライアイレンズに照明光を照射しても良いが、露光処理の手順が確定している場合には、次に使用する待機中のフライアイレンズにのみ洗浄光が照射されるようにしてもよい。また、待機光路中に導かれる光量は目的の時間内で所定の洗浄効果が得られる程度でよく、ビームスプリッタ9Aはその透過率を高く、反射率を低くすることができ、これにより露光光量の低下を防止することができる。
第1照明光学ユニット5からの射出光は第2照明光学ユニット11の第2フライアイレンズ12に入射し、第2フライアイレンズ12の射出面側には、それを構成するレンズ素子の数に対応した多数の光源像(2次光源)が同様に形成される。この射出面近傍には後述するようにして選択された開口絞りが挿入される。
なお、本例では第1および第2フライアイレンズ6、12を設けているが、後述するように第1フライアイレンズ6だけでもよい。また、フライアイレンズの代わりに内面反射型のロッド状の光学部材をオプティカルインテグレータとして用いてもよい。
上述したように、第2フライアイレンズ12によって多数の2次光源が形成される位置において、形状と大きさの少なくとも一方が異なる複数の開口絞りが形成されているタレット板13が配設されている。このタレット板13はモータ13Aで回転駆動され、レチクルRのパターンの種類に応じて1つの開口絞りが選択されて照明光学系の光路中に挿入される。モータ13Aは主制御ユニット7からの指令で開口絞り制御ユニット14を介して制御される。なお、タレット板13とモータ13Aで照明系用可変開口絞り装置が構成される。
図2に示すように、石英等の透明基板からなるタレット板13には、8つの開口絞り13a〜13hが形成されている。円形開口を持つ5つの開口絞り13a,13e〜13hは、σ値を積極的に変化させるためのものであり、そのうちの3つの開口絞り13e,13f,13gは、実際の露光動作時において用いられる絞りであり、残りの2つの開口絞り13a,13hは、光洗浄動作時において用いられる開口絞りである。
なお、2つの開口絞り13a,13hは特別に設ける必要はなく、これら以外の6つの開口絞り13b〜13gのみをタレット板13に設けるだけでもよい。ただし、投影露光装置を長期間停止させたときは、その再起動時に露光光を照射して光洗浄を行なうこともある。このような場合には、開口絞り13aまたは13hを照明光学系中に挿入して光洗浄することが好ましい。これは、開口絞りを大きくして、照明光学系や投影光学系の各光学素子をその全面に渡って(隅々まで)露光光で照射することができ、その洗浄効果を高めることができるためである。
また3つの変形開口を持つ開口絞り13b〜13dは露光動作時において用いることによって投影光学系PLの解像力や焦点深度を向上させるためのものである。開口絞り13c,13dは、互いに輪帯比(内径と外径の比)の異なる輪帯開口を持つ絞りであり、残りの1つの開口絞り13bは、4つの偏心した領域内にそれぞれ複数の光源像(2次光源)を形成するために開口を持つ絞りである。
8つの開口絞り13a〜13hを持つターレット板13は、図1に示すモータ13Aを介して回転され、8つの開口絞りのうちの1つの開口絞り、すなわち所望の開口形状を有する絞りが2次光源位置に設定される。
露光条件に応じて選択された開口絞りに対応して、フライアイレンズ6a,6bのなかから最適な第1フライアイレンズ6が選択される。そのため、第1フライアイレンズ6からの光は、その開口絞りが実質的に使用する第2フライアイレンズ12の所定のレンズエレメントだけを照明し、開口絞りで遮光されるエレメントを照射しないように設定される。したがって、露光光をすべて有効に使用でき、光量ロスが生じることはない。
なお、タレット板13上の8つの開口絞り13a〜13hのそれぞれに対応して8つの第1フライアイレンズを用意しておく必要はなく、たとえば、開口絞り13a,13hに対しては特別に第1フライアイレンズを用意しなくてもよい。また、残りの6つの開口絞り13b〜13gについても、同様に、それぞれに対応して6つの第1フライアイレンズを用意せずとも、少なくとも2つの開口絞りに対応して共通の1つの第1フライアイレンズを用意しておくだけでもよい。この場合でも、露光光の光量のロスを十分に防ぐことができる。
第2フライアイレンズ12によって形成される多数の2次光源からの光束は、可変開口絞りを通過してビームスプリッタ15で2つの光路に分岐され、反射光はインテグレータセンサ(光電検出器)16に導かれて照明光の照度が検出される。検出された照度に応じた信号は露光量制御ユニット4に入力される。ビームスプリッタ15はその透過率は高いが、反射率は低く設定されている。一方、透過光は第3照明光学ユニット17により集光されて重畳的に照明視野絞りユニット(レチクルブラインド系)18を照明する。この照明視野絞りユニット18は第1照明光学ユニット5中の第1フライアイレンズ6の入射面および第2照明光学ユニット11中の第2フライアイレンズ12の入射面と共役な位置に配置されている。ここで、照明視野絞りユニット18上での照明領域は、第2フライアイレンズ12の各レンズエレメントの断面形状とほぼ相似形状となる。照明視野絞りユニット18の視野絞りの大きさは、主制御ユニット7からの指令により図示しない駆動機構により調節され、露光対象のショット領域に対応した開口に設定され、ウエハW上で本来のショット領域以外の領域に照明光が照射されるのを防止する。
照明視野絞りユニット18を通過した照明光は第4照明光学ユニット19を通って反射ミラー20で反射された後、複数のレンズ等の屈折性光学素子で構成されるコンデンサ光学系である第5照明光学ユニット21で集光される。これにより、レチクルR上に形成された回路パターンがほぼ均一な照度分布で照明される。ここで、照明視野絞りユニット18中のレチクルブラインドとレチクルRのパターン面とは、第4および第5照明光学ユニット19,21に関してほぼ共役に配置されており、ブラインド開口によりレチクルR上の照明領域が規定される。
そして投影光学系PLによってウエハW上にレチクルR上の回路パターンの像が形成され、ウエハW上に塗布されたレジストが感光して、ウエハW上に回路パターン像が転写される。
レチクルRはレチクルホルダを介してレチクルステージRSに保持固定される。レチクルステージRSは、図1の紙面と直交する面内に沿って2次元的に移動するように図示しないベースに設けられている。レチクルステージRSにはミラーが設置され、レーザ干渉計からのレーザ光がミラーで反射されてレーザ干渉計に入射し、レーザ干渉計によりレチクルステージRSの位置が計測される。この干渉計とミラーの図示は省略した。この位置情報は主制御ユニット7に入力され、この位置情報に基づいて主制御ユニット7はレチクルステージ駆動用モータを駆動してレチクルRの位置を制御している。また、レチクルステージRSにはレチクル照度センサ34が設けられ、レチクルRに照射される照明光の照度が計測されて主制御ユニット7に入力される。R2は交換されるレチクルを示す。レチクルRがたとえばラインアンドスペースパターン用レチクル、レチクルR2が孤立パターン用レチクルである。
ウエハWはウエハホルダを介してウエハステージWSに保持固定される。ウエハステージWSは、図1の紙面と直交する面内に沿って2次元的に移動するように設けられている。ウエハステージWSにはミラー(図示を省略)が設置され、レーザ干渉計22からのレーザ光がミラーで反射されてレーザ干渉計22に入射し、レーザ干渉計22によりウエハステージWSの位置が計測される。この位置情報は主制御ユニット7に入力され、この位置情報に基づいて主制御ユニット7はウエハステージ駆動系23を駆動してウエハWの位置を制御している。ウエハステージWS上にはウエハ照度センサ35が設けられ、ウエハWに照射される露光光の照度が検出される。このウエハ照度センサ35の検出信号は主制御ユニット7に入力される。レチクル照度センサ34の出力値をウエハ照度センサ35の出力値で除した値が投影光学系PLの透過率となる。
本例の投影光学系PLは全て屈折性のレンズ等の光学素子で構成されており、投影光学系PLの瞳(入射瞳)の位置には可変開口絞りEpが配置されている。この可変開口絞りEpは投影光学系の開口数を変更できるように、開口絞り制御ユニット25は主制御ユニット7からの指令に基づいて、その大きさを変更できる機構になっている。この場合、投影光学系PL内の可変開口絞りEpと照明光学系内の開口絞り13a〜13hの1つとは光学的にほぼ共役な位置に配置される。
可変開口絞りEpの近傍には瞳フィルタ26が設けられる。瞳フィルタ26は、投影光学系PLの瞳上の第1の領域を透過する光束と第1の領域とは異なる第2の領域を透過する光束との間で光学特性(たとえば、振幅透過率、位相、偏光状態など)を異ならせるために使用される。この瞳フィルタ26は、露光するパターン形状などに応じて主制御ユニット7からの指令に基づいて、瞳フィルタ制御ユニット27により投影光学系PLの露光光路に対して挿入し、退避される。瞳フイルタ26が投影光学系PLの光路に挿入された使用位置に切換えられているか、退避されて退避位置に切換えられているかの情報は瞳フィルタ制御ユニット27から主制御ユニット7に送られる。
瞳フィルタ26は、たとえば遮光部材で構成され、投影光学系PL中の露光光を軸対称(円形、輪帯状)な形状で遮光するものや、あるいは、透過部材で構成され、半径方向に厚さ分布をもたせたもの、さらには、それらを混合した形式のものなどが用いられる。図1には中心部を厚くした透過部材で構成した場合を示している。瞳フィルタ26を透過部材で構成する場合、瞳フィルタ26を露光光路から退避するのと同時に、フォーカス位置調節のための平行平面板(光学的厚さが瞳フィルタ26とほぼ等しい)28が瞳フィルタ制御ユニット27によって露光光路に挿入される。
この実施の形態では、露光光路から退避して退避位置に切換えられている瞳フィルタ26もしくは平行平面板28に露光光を照射して自己洗浄させる。そのため、第5照明光学ユニット21の上流位置にビームスプリッタ29Aと全反射ミラー29Bを配置し、露光光路から分岐する洗浄用光路光学系を形成する。全反射ミラー29Bで反射した洗浄光としての露光光は照射面積調節用光学系29Cでビーム断面形状が調節されて、退避位置に待機している瞳フィルタ26もしくは平行平面板28を照射して洗浄する。瞳フィルタ26や平行平面板28を通過した洗浄光は光吸収材料で形成されているストッパ30で吸収して、迷光の発生を防止している。
以上に構成される実施の形態の露光装置では、酸素による露光光の吸収を防ぐため、照明光学系を酸素の含有率を極めて小さく抑えた窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気中に配設する。そのため、照明光学系のチャンバ31に不活性ガスを配管32Aを介して供給する不活性ガス供給装置と、チャンバ31から汚染された不活性ガスを配管32Bを介して排出する不活性ガス排出装置とが設けられる。また、投影光学系PLを構成する複数の光学部材間に形成される複数の空間にも窒素ガスなどの不活性ガスを供給し、汚染された不活性ガスを複数の空間から排出する。そのため、ガス供給装置は配管33Aを介して投影光学系PLの内部へ乾燥した窒素などの不活性ガスを供給し、排出装置は投影光学系PLの内部の気体を配管33Bを介して外部へ排出する。なお、不活性ガスとしては窒素に限ることなく、ヘリウム、アルゴン等の気体を用いることも可能である。
チャンバ31や投影光学系PLの鏡筒の気密性が高い場合には、いったん大気と窒素を完全に置換した後は、その置換を頻繁に行なう必要はない。しかしながら、光路内に介在する硝材、コート材、接着剤、塗料、金属、セラミックなどの各種の物質から発生する水分子やハイドロカーボンなどが光学素子の表面に付着して透過率変動が起こるので、常時窒素ガスをチャンバ内や投影光学系の鏡筒内に流しつつ、ケミカルフィルタや静電フィルタによってチャンバ内や投影光学系の鏡筒内の不純物を除去するのが好ましい。
次に本例における動作について説明する。まず、図1に示すように、乾燥した窒素等の不活性ガスをガス供給装置から配管32A,33Aを介してチャンバ31と投影光学系PLの鏡筒内部に供給し、完全に充填された後、排出装置によりチャンバ31と投影光学系PLの鏡筒内部の気体を配管32B,33Bを介して外部へ排出する。
なお、上述したように、露光中もガス供給装置と排出装置を常時作動させ、チャンバ31や投影光学系PLの鏡筒内の光学素子間の雰囲気を常に乾燥清浄された状態に保持するのが好ましいが、露光動作に先立ってチャンバ31や投影光学系PLの鏡筒のレンズ室などの光学素子間に形成される空間の気体を清浄化した後は、供給装置と排出装置を停止させてもよい。
次いで、不図示のレチクルローディング機構により、転写対象となるパターンが描画されたレチクルRをレチクルステージRSの上に搬送して載置する。このとき、そのレチクルRが所定の位置に設置されるように、不図示のレチクルアライメント系によりそのレチクルRの位置を計測し、その結果にしたがって、不図示のレチクル位置制御回路によってレチクルRの位置を所定の位置に設定する。
レチクルRのパターンが転写されるウエハWの表面には感光材料であるレジストがあらかじめ塗布されており、その状態で不図示のウエハローディング機構によりウエハWが搬送されてウエハステージWS上に設置される。ウエハWはウエハステージWS上でアライメントされて保持固定される。
露光作業を開始する前に、ウエハステージWS上に設けた照度センサ35を投影光学系PLの光軸上に移動して、インテグレータセンサ16の計測値LIと照度センサ35の計測値LWをサンプリングする。一方、レジスト材の感度特性などに応じてウエハ上での目標照度TLが設定される。インテグレータセンサ16は第1および第2フライアイレンズ6,12で均一化された露光光の照度に応じた検出信号LIを出力する。照度センサ35はウエハステージWS上の露光光の照度に応じた検出信号LWを出力する。インテグレータセンサ16の検出信号LIと照度センサ35の検出信号LWとの比(センサ35の出力LW/センサ16の出力LI)を算出し、この比LW/LIに所定の係数K1を乗じてゲインαを演算する。そして露光作業中は、インテグレータセンサ16の出力信号にゲインαが乗じられて推定実照度LPRが出力される。すなわち、推定実照度LPRは、露光開始時においてインテグレータセンサ16の計測値が100でウエハ上の照度が50であるとした場合、50/100の比率に所定の係数K1を乗じて求めたゲインαに露光中のインテグレータセンサ16の出力信号を乗じてウエハ上の照度を推定したものである。そして、推定実照度LPRが照度目標値TLになるように、主制御ユニット7からの指令にしたがって露光量制御ユニット4が光源1への印加電圧(充電電圧)を変更することで、レーザ光源1の出力が調節される。また、露光量制御ユニット4が減光器3の透過率(減光率)を調整してもよいし、あるいは光源1と減光器3の両方を制御してもよい。これにより、光源の劣化に伴う照度の低減が防止される。
ウエハステージWS上に設置されたウエハWは第1回目のパターンの転写では、そのウエハW上にパターンは存在せず、ウエハステージWS上の所定の位置に、例えばウエハWの外径基準で定められる位置に設置される。その後、ウエハW上にパターンが転写される。この転写は、レチクルR上のパターンの一部を可変視野絞り(レチクルブラインド)18によって選択的に照明し、レチクルステージRSによってレチクルRをその可変視野絞り18によって規定される照明領域に対して相対移動し、それに同期しながらウエハWをウエハステージWSによって投影光学系PLに関してその照明領域と共役な投影領域に対して相対移動する、いわゆる走査型の転写(ステップアンドスキャン方式)である。あるいは、転写したいレチクルR上のパターン領域の全面を1度に全て照明して転写するステップアンドリピート方式でもよい。
ウエハWに対する第2回目以降のパターンの転写の場合には、少なくともウエハW上にはパターンが存在するから、そのあらかじめ転写されたパターンに付設されるマークを不図示のウエハアライメント系により計測することによりウエハW上のそのパターンの位置を計測し、その結果にしたがって、ウエハW上に先に転写されたパターンに対して、これから転写するパターンが所定の位置関係になるように、レチクルステージRSやウエハステージWSの位置を制御する。
ウエハWにパターンが投影されている間、レーザ光源1からの照明光はまずビームスプリッタ9Aで分岐されて洗浄用光学系に導かれ、全反射ミラー9Bで待機中のフライアイレンズ6bを照射する。これにより、待機中のフライアイレンズ6bは自己洗浄され、その透過率が所定の値に保持される。フライアイレンズ6bを通過した洗浄光はストッパ10で吸収されるから、洗浄光が迷光するのが防止される。
上述したように露光条件によって可変開口絞り13が変更されるのに連動して第1フライアイレンズ6も切換えられる。第1フライアイレンズ6が切換えられたとき、インテグレータセンサ16の出力値を基準値と比較し、出力値が基準値を越えていれば実露光処理を開始し、基準値以下の場合には、▲1▼レーザ光源1の出力を高くしたり、▲2▼パルス数(いわゆる走査型投影露光装置では、走査速度を変更して行なう)を変更したり、さらには、▲3▼実露光に先立って光学素子を光洗浄するためにレーザ光を空打ちする必要がある。以上の▲2▼,▲3▼の場合、スループットが低下する。しかしながら、この実施の形態では、待機中の第1フライアイレンズ6bを光洗浄することによりその透過率を所定値以上に保持しているため、これらの光学素子を露光光路の使用位置に切換えて挿入したときの透過率が基準値を越える。これにより、第1フライアイレンズの交換後直ちに露光処理を行なうことができ、スループットの低下を防止できる。
インテグレータセンサ16の出力値が基準値以下の場合には、ウエハステージWSを移動して投影光学系PLの照射領域(レチクルR上の照明領域と共役な領域)がウエハW上に位置しないようにして、レーザ光源1から洗浄用のレーザ光を照射する。これにより、露光光路である使用位置に挿入された第1フライアイレンズ6の透過率が向上する。インテグレータセンサ16の出力値が基準値を越えたら洗浄のためのレーザ発振を停止する。
ここで、インテグレータセンサ16の出力値が基準以下であるとき、光源1の出力(発光強度)、又は減光器3での透過率を高くして、ウエハW上での露光光の強度を上げる代わりに、例えば走査露光中のウエハW(及びレチクルR)の走査速度を変更してもよい。しかしながら、その出力値が基準値以下であるときに、走査速度の変更によってウエハW上での積算光量(露光量)を適正値に制御するためには、その走査速度を遅くしてウエハW上の各点に照射される露光光(パルス光)の数を増やさなければならない。従って、1つのショットの走査露光時間が長くなり、前述した空打ちの実行と同様にスループットが低下するという問題がある。このため、その出力値が基準値以下であるときは、光源1の出力(発光強度)を調整することが有効である。
ところで、走査露光中にウエハW上の各点に照射される露光光の数を増やす方法は、前述した走査速度の変更に限られるものではない。即ち、走査速度を変更する代わりに、光源1の発振周波数を高くする、あるいはレチクルブラインド18の開口幅を変更してウエハW上での露光光のその走査方向の幅を広げるようにしてもよい。従って、インテグレータセンサ16の出力値が基準以下であるときは、走査速度を低下させないように、光源1の発光強度、減光器3の透過率(減光率)、光源1の発振周波数、及びウエハW上での露光光の幅(レチクルブラインド18の開口幅)の少なくとも1つを調整し、それによりウエハW上の各点での積算光量を適正値(フォトレジストの感度に応じて定められる)に制御すればよい。このとき、ウエハの走査速度がウエハステージWSの最高速度(その構造や移動精度などによって規定される)に維持されるように、そのフォトレジストの感度に応じて、光源1の発光強度、発振周波数、減光器3の透過率、及び露光光の幅の少なくとも1つを調整することが望ましい。この場合、1ショット当たりの走査露光時間が最も短くなり、スループットの向上が期待できる。
さて、ビームスプリッタ29Aで分岐されて洗浄用光学系に入射された洗浄光は全反射ミラー29Bで照射面積調節用光学系29Cに入射されて、洗浄光のビーム断面形状が規定され、待機光路中で待機する平行平面板28あるいは瞳フィルタ26を照射する。これにより、待機中の平行平面板28あるいは瞳フィルタ26などの光学素子は自己洗浄され、その透過率が所定の値に保持される。平行平面板28あるいは瞳フィルタ26を通過した洗浄光はストッパ30で吸収されるから、洗浄光の迷光が防止される。
瞳フィルタ26と平行平面板28を切換えたときに、ウエハステージWS上のウエハ照度センサ35を投影光学系PLの光軸上に移動して、ウエハステージWS上での照度を計測し、照度が基準値を越えていれば実露光を開始する。この実施の形態では、待機中の瞳フィルタ26や平行平面板28を光洗浄することによりその透過率を所定値以上に保持しているから、瞳フィルタ26と平行平面板28を切換えたときにウエハステージWS上の照度が基準値以下になるおそれはなく、これらの光学素子を露光光路の使用位置に切換えて挿入したときに直ちに露光処理を行なうことができ、スループットの低下を防止できる。
ウエハ照度センサ35の出力値が基準値以下の場合には、ウエハステージWSを移動して投影光学系PLの照射領域がウエハW上に位置しないようにして、レーザ光源1から洗浄用のレーザ光を照射する。これにより、露光光路である使用位置に挿入された瞳フィルタ26あるいは平行平面板28の透過率が向上する。ウエハ照度センサ35の出力値が基準値を越えたら洗浄のためのレーザ発振を停止する。
なお、瞳フィルタ26と平行平面板28を切換えたときにウエハステージWS上の照度が基準値以下の場合、レチクルステージRS上の照度が基準値以下の場合と同様に、スループットが低下しないように露光光の強度を高くするか、ウエハW上の所定の点におけるパルス数を増やすのが好ましい。
この様な投影露光装置では、露光中はウエハステージWS上での照度をリアルタイムで計測することはできないので、レチクル上流(光源側)のインテグレータセンサ16で検出した照明光の積算照射量を求め、その値からウエハW面上の露光量を推定して露光量(照射パルス数)の制御を行なう。その場合、レチクルRよりも下流(ウエハ側)の光学素子の透過率が低下してウエハW上の照度が低下しても、露光量制御系、たとえばレーザ光源1の出力にフィードバックされず、露光量が不足してしまう。そのため、上述したような瞳フィルタ26や平行平面板28の透過率管理は不可欠である。
以上説明したように待機中の光学素子を洗浄光で洗浄しておくことにより、2重露光時のスループットを向上することができる。これをより具体的に説明する。ラインアンドスペースパターンと孤立パターンが混在する場合のように、2種類のレチクルを使用する露光処理においては、2種類のレチクルに対してそれぞれ最適な露光条件で露光を行なうため、可変開口絞り13に応じて照明光学系中に挿入するフライアイレンズ6を切換えたり、投影光学系PLの瞳フィルタ26と平行平面板28を切換える。この場合、レジスト材の特性劣化を重視し、1枚のウエハに対して第1のレチクルによる第1回目の露光と、第2のレチクルによる第2回目の露光を続けて行なうのが好ましい。
2重重ね露光に際しては、まず、第1のレチクルRに対する各種の露光条件を設定し、そのパターンをステップアンドリピート方式、またはステップアンドスキャン方式で1枚のウエハW上に投影露光する。しかる後、レーザ光源1の発振を停止させた状態で、不図示のレチクルローダにより第2回目のレチクルR2をレチクルステージRS上にセットし、アライメントを行ない、各種露光条件も変更する。
すべての条件設定が終了したら、ウエハステージWS上のウエハ照度センサ35を投影光学系PLの光軸上に移動し、レーザ光源1の発振を再開する。ウエハ上の照度が所定値以上であれば、今回あらたに光路に挿入された光学素子が待機中に充分に洗浄されいて、透過率の低下は問題がないので、ウエハWを投影光学系PLの光軸上に移動して実露光を行なう。ウエハW上の照度が基準値を下回っている場合には、待機中の洗浄が充分ではなかったので、レーザ光源1から投影光学系PLを介してウエハステージWS上に空照射を行ない、新たに露光光路に挿入された光学素子に露光光を照射して自己洗浄を行なう。実露光が開始された後は、インテグレータセンサ16の検出値とレチクル照度センサ34の検出値の比を算出し、その比に基づいて露光量制御を行なう。すなわち、光源1の発光強度、発振周波数、減光器3の透過率、およびレチクルブラインド18の開口幅の少なくとも1つを、ウエハWの走査速度を低下させないように調節し、ウエハWの露光量をショットごとに適正値に制御する。なお、走査速度が低下しなければ、自己洗浄を行わないで、その4つの条件の少なくとも1つを調節して走査露光を行なってもよい。ただし、この場合は、露光動作中に透過率が徐々に高くなっていくので、たとえば、その時間変化特性をあらかじめ測定しておき、その特性に基づいて上記比を逐次修正していくようにし、その修正された比で露光量を制御すればよい。
なお、レーザ光源1を一度停止すると安定発振までに時間がかかるので、好ましくは、レーザ光源1とチャンバ31との間にシャッタを設け、このシャッタによりレーザ光を遮断し、通過するように制御する。
以上では、露光光路から洗浄光路を分岐し、退避位置に切換えられている光学素子に露光中も常時洗浄光を照射するようにしたが、光の分岐により露光光量が不足する場合には、ウエハW上で行なわれる各ショット露光の間にのみ露光光を洗浄光路に導くようにしてもよい。この場合、ビームスプリッタ9A、29Aを全反射ミラーとし、ショット露光時は全反射ミラーを光路から退避させ、ショット露光間に光路に挿入するようにしてもよい。待機中の第1フライアイレンズ6bと、瞳フィルタ26、あるいは平行平面板28を同時に洗浄する場合には、ビームスプリッタ29Aのみを全反射ミラーとする。あるいは、ビームスプリッタ9A,29Aに代えて、ショット露光中は入射光を全透過し、ショット露光間は入射光を全反射させるような光学素子を使用してもよい。
また以上では、露光用レーザ光源1の射出光を洗浄用光学系に分岐して洗浄光を生成したが、露光光量が不足する場合には、洗浄用光源を用いるのが好ましい。図3はその場合の露光装置の一実施の形態を示す。図3に示すように、洗浄用光源51からの出射光の一部はハーフミラー52を透過して全反射ミラー53で反射されて第1フライアイレンズ6bを照射する。ハーフミラー52で反射した洗浄光は全反射ミラー54で反射し、照射面積調節用光学系29Cを通って退避位置に切換えられている平行平面板28あるいは瞳フィルタ26を照射する。
洗浄用光源51は露光用レーザ光源1と同一のものでもよいが、光洗浄効果が期待できればその他の光源でもよく、たとえば、低圧水銀灯を使用できる。
図1の投影露光装置はいわゆるダブルフライアイレンズを有する照明光学系を備えているが、いわゆるシングルフライアイレンズを有する照明光学系を備えるようにしてもよい。図4はそのような投影露光装置の一実施の形態を示し、レーザ光源1からの露光光の大部分ははビームスプリッタ39Aを透過し、一部が反射する。ビームスプリッタ39Aの後段にはインプットレンズユニット36が設けられている。このインプットレンズユニット36は、インプットレンズ36a、36bを円板36cに設置し、円板36cをモータ36dで回転することにより、いずれか一方のインプットレンズ36aが光路中の使用位置に切換えられ、他方のインプットレンズ36bが退避位置に切換えられる。退避位置に切換えられているインプットレンズ36bには露光中に洗浄光が照射され、その自己洗浄作用により透過率が所定値以上に保持される。退避位置にあるインプットレンズ36bの後段には光吸収部材から構成されるストッパ41が設けられ、洗浄光の迷光の発生を防止している。
インプットレンズ36aを通過した照明光はビームスプリッタ40で大部分が反射し、一部が透過する。ビームスプリッタ40Aの後段にはフライアイレンズユニット37が設けられている。このフライアイレンズユニット37は、大口径の大きな2次光源(面光源)を形成するフライアイレンズ37aと、小口径の小さな2次光源(面光源)を形成するフライアイレンズ37bを円板37cに設置し、円板37cをモータ37dで回転することにより、いずれか一方のフライアイレンズ37aが光路中の使用位置に切換えられ、他方のフライアイレンズ37bが退避位置に切換えられる。退避位置に切換えられているフライアイレンズ37bには露光中に洗浄光が照射され、その自己洗浄作用により透過率が所定値以上に保持される。
フライアイレンズユニット37の後段には、フライアイレンズ37aの射出面近傍に2次光源としての面光源が形成され、その面光源近傍に図1で説明したと同様の可変開口絞り装置のタレット板13が設置される。フライアイレンズ37aとこのフライアイレンズ37aに対応するインプットレンズ36aとは、選択される開口絞り13に応じて選択される。たとえば小σ絞り用の開口絞りが選択されている場合には、開口絞りの開口部の面積程度まで絞ることができるインプットレンズ36bとフライアイレンズ37bとの組合せに切換えられる。また、輪帯照明や特殊傾斜照明に対しては、輪帯状の出力特性を有するインプットレンズに切換えることができる。
また、フライアイレンズ37の切換えにともない、照明視野絞りユニット照明光学系38も切換える必要がある。そこで、タレット板13の後段には照明視野絞りユニット照明光学系38が設けられている。この照明光学系38は図1の第3照明光学ユニット17に相当し、異なる光学性能をそれぞれ有するレンズ38a,38bを円板38cに設置し、円板38cをモータ38dで回転することにより、いずれか一方のレンズ38が光路中の使用位置に切換えられ、他方が退避位置に切換えられる。退避位置に切換えられているレンズ38bには露光中に洗浄光が照射され、その自己洗浄作用により透過率が所定値以上に保持される。退避位置にあるレンズ38bの後段には光吸収部材から構成されるストッパ42が設けられ、洗浄光の迷光が防止される。
ところで、図1の投影露光装置は照明光学系内に減光器3を有しているが、この減光器3が、例えば互いに透過率(減光率)が異なる複数のNDフィルターが等角度間隔で配置されるターレット板である場合、ウエハW上の各点に照射されるパルス光の数に応じて選択される1つのNDフィルター以外は、その光路外に待機していることになる。このような減光器3においても、待機中のNDフィルターはそれぞれその透過率が低下するので、前述の実施例と同様に待機中の各NDフィルターに露光光が照射されるように構成しておくとよい。
以上のように、照明光学系あるいは投影光学系の一部の光学素子が使用位置と退避位置との間で切換え可能に構成されている場合において、退避位置の光学素子に洗浄光を照射して自己洗浄するようにしたので、退避位置にある光学素子は露光中に洗浄されてその透過率が所定値以上に保持されることになるから、使用位置に切換えられたときに、切換え前後の光学系の透過率の変動がなく、直ちに露光処理を開始することができ、スループットの低下を招くことがない。また、スループットを低下することなく、常に感光性基板上での露光光の積算光量(露光ドーズ)を正確に制御することができる。さらに、待機中の洗浄が十分でない場合でも透過率はある程度高くなっているから、露光に先立って露光光を空照射して洗浄することになってもその時間を極めて短縮でき、退避中に光洗浄を行わない場合に比べてスループットの向上に寄与すること大である。
また、露光用光源とは別に洗浄用光源を設けたり、露光工程中であって基板に露光光が照射されていないときに光洗浄したりすれば、露光光量が不足するおそれもない。特に後者のように洗浄用光源を別設しない場合にはコスト低減に寄与すること大である。
次に、図5乃至図13を参照しながら本発明による別の実施の形態について説明する。図5は本発明の別の実施の形態による露光装置の概略的構成を示している。図5に示す装置では、その投影光学系PLとウエハステージWSとの間の光路に該光路を開閉する遮光装置を装備した点に特徴があり、図1に示す装置のように照明光学系や投影光学系の光学素子の一部が使用位置と退避位置との間で切換えられるように構成されていないが、その基本構成は図1に示す装置と略同じである。
図5中、101は図1の装置と同様のArFエキシマレーザ光源で、シャッタ102を開くことにより投影露光装置の本体側の光透過窓103へレーザ光が導かれる。シャッタ102を閉じておくとレーザ光が遮断される。ここで、投影露光装置本体は、チャンバー100内に収容されており、温度が一定に保たれるように制御されている。光透過窓103を通過したレーザ光は、ビーム整形光学系104で所定断面形状のレーザ光に整形され、反射ミラー105で反射して、オプティカルインテグレータとしてのフライアイレンズ106に導かれる。このフライアイレンズ106は、図1のフライアイレンズ6a,6bと同じ構成である。
なお、本例ではフライアイレンズ106を1つ設けているが、このフライアイレンズ106とArFエキシマレーザ光源101あるいは反射ミラー105との間に、第2オプティカルインテグレータとしてのフライアイレンズを設けてもよく、さらにはフライアイレンズの代わりに内面反射型のロッド状の光学部材をオプティカルインテグレータとして用いてもよい。
また後述するが、フライアイレンズ106により形成される多数の2次光源が形成される位置において、第1の装置と同様に、所定の形状あるいは所定の大きさの複数の開口絞りが形成されているタレット板107が配設されている。このタレット板107はモータ108で回転駆動され、1つの開口絞りが選択されて照明光学系の光路中に挿入される。なお、タレット板107とモータ108で照明系用可変開口絞り装置が構成される。
フライアイレンズ106によって形成される多数の2次光源からの光束は、図1の装置と同様に、可変開口絞りを通過してビームスプリッタ109で2つの光路に分岐され、反射光はインテグレータセンサ110に導かれて照明光の照度が検出される。検出された照度に応じた信号は制御回路140に入力される。一方、通過光はリレーレンズ111、視野絞り112、リレーレンズ113を通って反射ミラー114で反射された後、複数のレンズ等の屈折性光学素子で構成されるコンデンサ光学系115にて集光される。これにより、レチクルR上に形成された回路パターンPAは重畳的に均一照明される。そして投影光学系PLによってウエハW上にレチクルR上の回路パターンの像が形成され、ウエハW上に塗布されたレジストが感光して、ウエハW上に回路パターン像が転写される。
なお、本例の投影光学系PLは、図1の装置の投影光学系PLと同様に、全て屈折性のレンズ等の光学素子で構成されており、投影光学系PLの瞳(入射瞳)の位置には開口絞りEpが配置されている。この開口絞りEpは投影光学系の開口数を変更できるように、その大きさを変更できる機構になっていてもよく、この場合、投影光学系内の開口絞りEpと照明光学系内の可変開口絞り107a〜107h(図6参照)とは、光学的に共役な位置に配置される。
レチクルRは図1に示す装置の場合と同様にレチクルホルダ117によりレチクルステージRSに保持固定される。レチクルステージRSは図5の紙面と直交する面内に沿って2次元的に移動するようにベース122上に設けられている。レチクルホルダー117にはミラー121が設置され、レーザ干渉計120からのレーザ光がミラー121で反射されてレーザ干渉計120に入射し、レーザ干渉計120によりレチクルステージRSの位置が計測され、この位置情報は制御回路140に入力され、この位置情報に基づいて制御回路140はレチクルステージ駆動用モータ119を駆動してレチクルRの位置を制御している。
また、図1の装置と同様に、ウエハWはウエハホルダ126によりウエハステージWSに保持固定される。ウエハステージWSは図5の紙面と直交する面内に沿って2次元的に移動するように設けられている。ウエハステージWSにはミラー131が設置され、レーザ干渉計130からのレーザ光がミラー131で反射されてレーザ干渉計130に入射し、レーザ干渉計130によりウエハステージWSの位置が計測される。この位置情報は制御回路140に入力され、この位置情報に基づいて制御回路140はウエハステージ駆動用モータ129を駆動してウエハWの位置を制御している。ウエハステージWS上には照度センサ128が設けられ、ウエハWに照射される露光光の照度が検出される。この照度センサ128の検出信号は制御回路140に入力される。
この実施の形態では、投影光学系PLの出射面とウエハステージWSの上面との間の露光用光路に該露光用光路を開閉する遮光板150が設けられる。遮光板150は移動装置151で移動するように構成され、ウエハステージWSの上面に沿って水平方向に移動する。移動装置151はシリンダを用いたもの、ねじロッドとモータを用いたものなど、種々の方式を採用できる。投影光学系PLとウエハステージWSとの間の間隙は小さいので、遮光板150を移動するときにウエハWに接触しないよう、遮光板150を水平にガイドするレールなどが必要である。
この実施の形態の露光装置では、以上説明した光学素子104,105,106,107,109,111,112,113,114,115が照明光学系132を構成し、モータ108、センサ110とともに図示しない筐体に収容され、この筐体には図1の装置と同様に窒素ガスのような不活性ガスが充填され、あるいは流通される。すなわち、照明光学系132を窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気中に配設する。そのため、図示しない照明光学系132の筐体に不活性ガスを供給する不活性ガス供給装置と、筐体から汚染された不活性ガスを排出する不活性ガス排出装置とが設けられる。また、図1の装置と同様に投影光学系PLを構成する複数の光学部材間に形成される複数の空間にも窒素ガスなどの不活性ガスを供給し、汚染された不活性ガスを複数の空間から排出する。そのため、不活性ガス供給装置141と不活性ガス排出装置142が設けられ、ガス供給装置141はパイプ143を介して投影光学系PLの内部へ乾燥した窒素などの不活性ガスを供給し、また排出装置142は投影光学系PLの内部の気体をパイプ144を介して外部へ排出する。なお、不活性ガスとしては窒素に限ることなく、ヘリウム、アルゴン等の気体を用いることも可能である。
なお、露光装置はクリーンルーム内に配置されるが、光源101はクリーンルームの床下に配置されることが多く、装置本体と光源の間に、レーザ光を伝送する光学系が配置される。そこで、前述の供給装置141と排出装置142とをそのクリーンルームの床下に配置し、クリーンルーム内での露光装置一台あたりの配置面積を小さくするようにしてもよい。この場合、光源101と共に供給装置141および排出装置142のメンテナンスをクリーンルーム内で行なう必要がなくなり、その清浄度を高く保つことができる。また、照明光学系132に設けられる不活性ガスの供給装置と排出装置とを同様に床下に配置することが好ましい。さらに、露光装置本体が収納されるチャンバー内の温度を制御する温調機や空調機なども合わせて床下に配置しておくことが好ましい。
次に、投影露光装置における照明光学系132の開口数を変更する可変開口絞り装置について説明する。図5に示すように、タレット板107に設けた最大絞りの最周縁(最外径)からの光軸AXに平行な光線Riにより決定される照明光学系132の開口数をNAi(=sinθi)とし、投影光学系PLの開口絞りEpの最周縁(最外径)からの光軸AXに平行な光線R0により決定される投影光学系PLの照明光学系132側の開口数をNAo(=sinθ0)とするとき、コヒーレンスファクターとしてのσ値は、次式にて定義される。
σ=NAi/NAo
なお、投影光学系PLの瞳(入射瞳)の位置に配置される開口絞りEpと照明光学系132のタレット板107上の可変開口絞りとは光学的に共役であり、投影光学系PLの瞳上には可変開口絞りの像(2次光源の像)が形成されるため、可変開口絞りの像の直径をD7とし、投影光学系PLの開口絞りEpの最大の直径をD23とするとき最大のコヒーレンスファクターとしてのσ値は次式で定義することができる。
σ=D7/D23
一般的に、光リソグラフィー工程における投影露光装置のσ値は、0.3〜0.8の範囲に設定されるように構成されている。本例では、図5に示すタレット板107は、図1に示すタレット板13と同様に複数の開口絞り107a〜107hが設けられ(図6参照)、後述するように、用途に応じていずれかの開口絞りが選択される。
図2に示すタレット板13と同様に、石英等の透明基板からなるタレット板107には、8つの開口絞り107a〜107hが形成されている。円形開口を持つ5つの開口絞り107a,107e〜107hは、σ値を積極的に変化させるためのものであり、そのうちの3つの開口絞り107e,107f,107gは、実際の露光動作時において用いられる絞りであり、残りの2つの開口絞り107a,107hは、光洗浄動作時において用いられる開口絞りである。
また3つの変形開口を持つ開口絞り107b〜107dは露光動作時において用いることによって投影光学系PLの解像力を向上させるためのものである。開口絞り107c,107dは、互いに輪帯比の異なる輪帯開口を持つ絞りであり、残りの1つの開口絞り107bは、4つの偏心した2次光源を形成するために4つの偏心した開口を持つ絞りである。
8つの開口絞り107a〜107hを持つターレット板107は、図5に示すモータ108を介して回転され、8つの開口絞りのうちの1つの開口絞り、すなわち所望の開口形状を有する絞りが2次光源位置に設定される。このモータ108の駆動は制御回路140によって制御されている。
図7は、互いに異なる大きさの円形開口を持つ開口絞り107a、107e〜107hの像が投影光学系PL内の開口絞りEp上に形成されるときの様子を示している。それぞれの開口絞りについて詳細に(1)〜(5)により説明する。
(1)一番小さな円形開口を持つ開口絞り107eが照明光路内に設定されると、照明光学系132の開口数NAiが一番小さくなり、このとき、開口径D23aを持つ開口絞りEpの内部には、開口径D7eの開口絞り107eの像が形成され、σ値が0.4に設定される。すなわち、σ=D7e/D23a=NAi/NAo=0.4の関係が成立する。したがって、開口絞り107eが照明光路内に設定されると、0.4のσ値のもとでレチクルRのパターンをウエハW上に転写することができる。
(2)開口絞り107eよりも大きな円形開口を持つ開口絞り107fが照明光路内に設定されると、照明光学系132の開口数NAiは、開口絞り107eが照明光路内に設定された時よりも大きくなる。このとき、開口径D23aを持つ開口絞りEpの内部に、開口径D7fの開口絞り107fの像が形成され、σ値が0.6に設定される。すなわち、σ=D7f/D23a=NAi/NAo=0.6の関係が成立する。したがって、開口絞り107fが照明光路内に設定されると、0.6のσ値のもとでレチクルRのパターンをウエハW上に転写することができる。
(3)開口絞り107fよりも大きな円形開口を持つ開口絞り107gが照明光路内に設定されると、照明光学系132の開口数NAiは、開口絞り107fが照明光路内に設定された時よりも大きくなる。このとき、開口径D23aを持つ開口絞りEpの内部に、開口径D7gの開口絞り107gの像が形成され、σ値が0.8に設定される。すなわち、σ=D7g/D23a=NAi/NAo=0.8の関係が成立する。したがって、開口絞り107gが照明光路内に設定されると、0.8のσ値のもとでレチクルRのパターンをウエハW上に転写することができる。
(4)開口絞り107gよりも大きな円形開口を持つ開口絞り107hが照明光路内に設定されると、照明光学系132の開口数NAiは、開口絞り107gが照明光路内に設定された時よりも大きくなる。このとき、開口絞りEpの開口径D23aと同じ大きさの開口径D7hを持つ開口絞り107hの像が形成され、σ値が1.0に設定される。すなわち、σ=D7h/D23a=NAi/NAo=1.0の関係が成立する。したがって、開口絞り107hが照明光路内に設定されると、照明光学系132のコンデンサ光学系115を構成する光学素子の有効径、および投影光学系PLを構成するレンズ等の光学素子の有効径、さらにはこれらの光学素子の有効径を越える部分にまで十分に照明光束を導ける。このため、これらの光学素子の表面に付着した水分や有機物等を露光用の照明光束による光洗浄効果によって消失させることができる。光洗浄効果については後述する。
(5)開口絞り107hよりも大きな円形開口を持つ開口絞り107aが照明光路内に設定されると、照明光学系132の開口数NAiは、開口絞り107hが照明光路内に設定された時よりも大きくなる。このとき、開口径D23aを持つ開口絞りEpを含むように、開口径D7aの開口絞り107aの像が形成され、σ値が1.2に設定される。すなわち、σ=D7a/D23a=NAi/NAo=1.2の関係が成立する。したがって、開口絞り107aが照明光路内に設定されると、照明光学系132のコンデンサ光学系115を構成する光学素子の有効径、および投影光学系PLを構成するレンズ等の光学素子の有効径は勿論のこと、これらの光学素子の有効径を越えたレンズ周縁部にまで十分に照明光束を導ける。このため、これらの光学素子の表面に付着した水分や有機物等を光洗浄するという効果を十分に得ることができる。
次に本例における動作について説明する。まず、図5に示すように、乾燥した窒素等の不活性ガスをガス供給装置141からパイプ143を介して投影光学系PLの内部に供給し、完全に充填された後、排出装置142により投影光学系PLの内部の気体をパイプ144を介して外部へ排出する。照明光学系132の露光光の光路全体も、投影光学系PLのように密閉構造とし、同様に乾燥した窒素等の不活性ガスを供給充填するとともに、排出装置で内部の気体を排出する。
なお、露光中もガス供給装置141と排出装置142を常時作動させ、レンズ室などの光学素子間の雰囲気を常に乾燥清浄された状態に保持するのが好ましいが、露光動作に先立ってレンズ室などの光学素子間に形成される空間の気体を清浄化した後は、供給装置141と排出装置142を停止させてもよい。照明光学系132も同様である。
次いで、不図示のレチクルローディング機構により、転写の目的となるパターンの描画されたレチクルRをレチクルステージRSの上に搬送して載置する。このとき、そのレチクルRが所定の位置に設置されるように、不図示のレチクルアライメント系によりそのレチクルRの位置を計測し、その結果にしたがって、不図示のレチクル位置制御回路によってレチクルRの位置を所定の位置に設定する。
レチクルRのパターンが転写されるウエハWの表面には感光材料であるレジストがあらかじめ塗布されており、その状態で不図示のウエハローディング機構によりウエハWが搬送されてウエハステージWS上に設置される。ウエハWはウエハステージWS上でアライメントされて保持固定される。ウエハステージWS上に設置されたウエハWは第1層目のレチクルのパターンの転写では、そのウエハW上にパターンは存在せず、ウエハステージWS上の所定の位置に、例えばウエハWはその外径(OFまたはノッチなど)を基準として定められる位置に設置される。その後、ウエハW上にパターンがステップアンドリピート方式(ステップアンドスキャン方式)で転写される。この転写は、レチクルR上のパターンの一部を不図示のレチクルブラインドによって選択的に照明し、レチクルステージRSによってレチクルRを移動させ、それに同期しながらウエハWをウエハステージWSによって動かすいわゆる走査型の転写である。あるいは、レチクルRとウエハWとを静止させた状態で転写したいレチクルR上のパターンを1度に全て照明して転写するステップアンドリピート方式でもよい。
ウエハWに対する第2層目以降のパターンの転写の場合には、少なくともウエハW上にはパターンが存在するから、そのあらかじめ転写されたパターンに隣接して形成されたアライメントマークを不図示のウエハアライメント系により計測することによりウエハWの位置を計測し、その結果にしたがって、ウエハW上に先に転写されたパターンに対して、これから転写するパターンが正確に重ね合わされるように、レチクルステージRSやウエハステージWSの位置を制御する。
なお、走査露光中、レチクルステージRSとウエハステージWSとは投影光学系PLの投影倍率に応じた速度比で定速移動されるが、例えばウエハWが熱変形してウエハW上の各パターンのサイズが変化したり、そのパターンが変形(歪んで)しているときなどは、上記速度比を投影倍率と異ならせることで、走査方向に関するウエハW上のパターンとレチクルのパターン像との倍率誤差を補正する。非走査方向(走査方向と直交する方向)に関する倍率誤差は投影光学系PLの少なくとも1つのレンズエレメント(例えばレチクルRに最も近いレンズエレメント)を移動することで補正する。また、パターンの歪みについては前述のような倍率調整によってウエハ上のパターンとレチクルのパターン像との重ね合わせ誤差を低減することができる。あるいは、ウエハ上のパターンの形状によってはウエハとレチクルの各走査方向をわずかにずらすことで補正することもできる。
ここで、通常の露光工程においては、各々に数十の露光領域(ショット領域)が設定されるm枚のウエハWを1ロットとして露光が行なわれるが、ウエハWを交換する時間、各ショット間の時間、あるいはレチクル交換の時間が存在し、通常はその間はレーザ光がウエハステージWS上に照射されないように、レーザ光源101と透過窓103との間のシャッタ102によりレーザ光を遮断する。この実施の形態では、このような非露光時間にもレーザ光を照明光学系132と投影光学系PLに入射させて光学系を自己洗浄して透過率の変動を抑制する。
なお、ウエハWを交換する時間、各ショット間の時間、あるいはレチクル交換の時間は通常露光工程中の非露光時間であり、1枚あるいは1ロット分のウエハを露光する工程では不可欠の時間である。この明細書で非露光時間と呼ぶときは、露光工程中に不可欠の非露光時間である。
図8はm(m>nとして以下説明する)枚のウエハWを1ロットとして露光を行なう場合のタイムチャートを示す。時刻t0において、(n−1)枚目のウエハWのアンローディングとn枚目のウエハWのローディングが開始される。アンローディングとローディングに要する時間はTLであり、その後、ウエハWはウエハステージWS上でアライメントされ、ついで、第1番目のショット領域が走査開始位置に来るようにウエハWが投影光学系PLの光軸上と対峙するようにウエハステージWSが移動される。これらの所要時間はTAである。これらの時間TLとTAは非露光時間であるが、従来のようにシャッタ102でレーザ光を遮断せずに、遮光板150を露光光路に挿入した上でレーザ光を照明光学系132と投影光学系PLに照射し、非露光時に光学系を自己洗浄する。
すなわち、(n−1)枚目のウエハW上の最後のショットが終了する時刻t0でまず遮光板150を光路に挿入するとともに、シャッタ102で光路を遮断する。これは制御回路140で制御される。制御回路140は、遮光板150の挿入が完了したことを確認したらシャッタ102を開く。レーザ光源101からレーザパルス光が出射されると、照明光学系132と投影光学系PLに洗浄光が照射されて自己洗浄されるが、ウエハW上には照射されない。この場合のレーザ光の光量は、照明光学系132と投影光学系PLの透過率の低減が抑制される程度でよく、レーザ光源101から出射されるレーザパルス光の出射間隔や出射強度を調整して、レーザ光源の耐久性の低下を防止するのが好ましい。つまり、光学系を光洗浄するためには通常の露光に要求される光量よりも少ない光量でよいからである。
具体的にはウエハW上でのパルス光の強度(照度)を0.1mJ/cm2としたときに、20パルス程度発振させると、上記透過率の低下が十分抑制されることが分っている。この光洗浄時におけるパルス光の発振間隔、ウエハW上での強度は、光源101に出力するトリガパルスによってその発振間隔(周波数)が調整され、光源101に対する印加電圧(充電電圧)を変化させることで、パルス光の発振強度が調整される。通常、照明光学系132内には、互いに透過率が異なる複数のNDフィルターを有するターレット板が配置されており、例えばウエハ上のレジストの感度が大きく変化するときにそのターレット板を回転させてその感度に対応する1つのNDフィルターを選択、配置することで1パルス当りの光強度を調整する。そこで、光洗浄にあたってパルス光の強度を大きく変化させるときはそのターレット板を回転させるようにしてもよく、さらには前述した光源101の発振強度の調整と併用するようにしてもよい。
次いで時刻t1からウエハWへの露光が開始される。時刻t1に先立って、まずレーザ光源101から出射されるレーザ光をシャッタ102で遮光し、遮光板150を光路から退避させる。時刻t1から従来と同様にショット露光とステージ移動を繰り返しながらn枚目のウエハW上にレチクルRのパターンが投影露光される。なお、図7において、ショット露光時間はTS1〜TSmで示し、ステージ移動時間はTD1〜TD(m−1)で示している。ここで、ショット間であるステージ移動時間TD1〜TD(m−1)も遮光板150を光路に挿入してレーザ光を投影光学系PLまで照射すれば、その間にも光学系の自己洗浄が行なわれる。しかしながら、遮光板150の光路への挿入時間と光路からの退避時間を考慮しなくてはならず、この時間がショット領域を選択する(位置決めする)ためのステージ移動時間TDよりも長い場合には、スループットが低下する。そのため、光学系の透過率変動による影響が大きく、スループットが低下しても透過率変動を抑制する要求が大きい場合にのみ、ショット間の非露光時間中にも自己洗浄を行なうようにするのが現実的である。
次に時刻t2でレチクルRの交換作業が開始される。レチクル交換は時間TRで行なわれる。この間も非露光時間であり、遮光板150を光路に挿入してレーザ洗浄光を投影光学系PLまで照射する。時刻t3から(n+1)枚目のウエハWのローディングとアライメントが行なわれ、時刻t4から(n+1)枚目のウエハWに露光が開始される。
このように、非露光時間中にウエハWへの露光光の入射を禁止した上で照明光学系132と投影光学系PLに露光光を照射することにより、光学系の表面から剥離して雰囲気中に浮遊する水分や有機物などの汚染物は非露光中も引続き雰囲気中に浮遊して光学系の表面に付着することがない。その結果、光学系の透過率を所定値に保持することができる。またこのような光洗浄を、ウエハWを交換する時間、各ショット間の時間、あるいはレチクル交換の時間である通常露光工程に不可欠の非露光時間に行なうようにしたので、本来の露光工程に必要のない時間を設定して光洗浄する場合に比べて、はるかにスループットが向上する。加えて、ウエハWを投影光学系PLの露光光照射領域に位置させたままでもウエハWが露光することがないから、光洗浄処理中にウエハWを露光領域から外れるようにウエハステージWSを移動する必要もなく、この点でもスループットに影響を与えることがない。また、オフアクシスアライメントセンサーを用いてウエハW上のマークを検出して各パターンの座標位置を決定するアライメント動作中であっても、同様に光洗浄を並行して行なうことができ、スループットの低下を防止できる。
遮光板150の投影光学系側の表面は鏡面にするのが好ましい。上述したように、非露光時間中も露光用レーザ光源101からレーザ光を出射して照明光学系132と投影光学系PLに露光光を照射して自己洗浄するようにしているが、このとき、遮光板150に入射した露光光を反射させて投影光学系PLに再入射させることにより、より一層自己洗浄効果を向上することができる。したがって、レーザ光量を低くしたり、パルス時間間隔を長くすることができるので、レーザ光源1の耐久性の向上に寄与できる。
以上説明した移動式の遮光板150に代えて、液晶を使用して光路を開閉するようにしてもよい。あるいは投影光学系PL内に設けられている開口絞りEpを全閉して光路を閉成する方式を採用してもよい。この場合、開口絞りEpよりも下流(ウエハ側)の光学系は非露光時に自己洗浄できないが、投影光学系PLの光学系の大部分は露光光入射面から開口絞りEpまでに配置されているので、投影光学系PLの透過率変動にそれほど影響はない。
また、非露光中に照明光学系132と投影光学系PLに露光光を照射して自己洗浄する場合、開口絞り107a,107hのような大σとなる開口絞りを制御回路140で選択するのが好ましい。さらに遮光板150で遮光する方式の場合には、制御回路140の制御により、開口絞り107a,107hへの切換えに連動して投影光学系PLの開口絞りEpの大きさ(開口径)を大きくして、開口絞りEpよりも下流の光学系へ入射する洗浄光量を多くするのが好ましい。
次に、図9乃至図13を参照して図5に示す遮光板150の変形例について説明する。
本変形例では、投影光学系PLの光軸AXに対して反射面の法線を傾けるように遮光板150を配置している。これによって、反射面の法線を傾けた遮光板150を使用しない場合とは異なる領域(ここで、領域とは投影光学系PLを構成するレンズのレンズ面の領域)に反射光を入射させることができる。そのため、従来の投影露光装置のようにコヒーレンスファクターσがσ<1の場合であっても、投影光学系PLを構成するレンズの有効径の全ての領域を、露光光で照明することが可能となる。
図9は、反射面の法線が投影光学系PLの光軸AXに一致するように配置した遮光板150で露光光を反射させたときの投影光学系PL内の光路を説明する図である。なお、図9では分かり易くするために遮光板150の反射面の位置をウェハ面に一致させて示し、また、開口絞りEpを省略した。161はレチクル配置面160(レチクルのパターン面に一致する)にレチクルR(図5)が無い場合のレチクル配置面160から出射される露光光の光束であり、レチクル配置面160上の2点から出射される光束を示した。一方、レチクル配置面160にレチクルRがある場合には、露光光はレチクルRにより回折されるため、その回折光は光束161の開口角α(照明光学系の開口角)より大きな角度でレチクル配置面160から出射される。しかし、レチクル配置面160から出射された回折光の内で投影光学系PLの開口絞りEpを通過する露光光のみがウェハ上に照射されるので、回折光の光束162の開口角βは投影光学系PLの開口角に一致することになる。
図9のように遮光板150の反射面の法線が光軸AXと一致する場合、反射光は経路を逆行することになる。その結果、例えば、投影光学系PL内に163に示すようなレンズ面があった場合、163a,163bで示す部分には露光光が照射されない。図9に示した光束161がレチクル配置面160において光軸AXから最も遠い位置の光束とすれば、部分163bには光軸AXに近い位置の光束が入射するので、光軸から遠い部分163aの光洗浄が行われないことになる。このように、コヒーレンスファクターσがσ<1であってレチクルRがレチクルステージRSに装着されていない場合、例えば、従来の露光装置においてメンテナンス直後に光学系の光洗浄を行う場合、投影光学系の有効径の一部が光洗浄されないことになってしまう。
そこで、図10に示すように遮蔽板150をθだけ傾けると反射光の光路が変化して、図示左側の部分163aの一部163cに反射光が照射されることになる。また、遮蔽板150を逆方向にθだけ傾けると、図示右側の部分163aの一部に反射光が入射する。図11は傾きが可変となるように構成された遮蔽板150の斜視図であり、枠164に固定されたモータ165によって遮蔽板150は軸kを回転軸として傾斜可能とされている。さらに、枠164はモータ166により軸jを回転軸として傾斜可能とされている。光洗浄を行う場合には、モータ165,166を駆動して遮光板150を揺動させるとともに枠164を揺動させつつ露光光を照射する。
上述したようなレチクルステージRSにレチクルRが装着されない状態で、すなわち、図9のレチクル配置面160にレチクルRが無い状態で行われる光洗浄は、レチクル交換時(図8のTR)や露光装置装置組み付け直後、装置を長期停止した後の立ち上げ時および装置組み付け直後等に行われるが、ほとんどの場合ウエハステージWS上にウエハWが装着されることがない。そこで、遮蔽板150の代わりに図12に示すような反射鏡167を用いて露光光を反射するようにしても良い。図12において、反射鏡167の反射面の法線nは光軸AXに対して所定角度Θとなるように設定されている。この角度Θは投影光学系PLの有効径の全ての領域に露光光が照射されるように設定される。この反射鏡167は回転ステージ168の回転部168a上に固定されており、回転ステージ168の固定部168bはウエハステージWS上に固定されている。光洗浄を行う際には、反射鏡167の中心が光軸AX上となるようにウエハステージWSを移動し、その後、回転ステージ168を回転駆動して反射鏡167を回転させつつ露光光を照射する。
図13は反射鏡の他の例である。回転ステージ170の回転部170aに設けられた反射鏡169はモータ171によって傾きが変えられるように構成され、回転ステージ170の固定部170bはウエハステージWS上に固定される。光洗浄を行う際には、反射鏡169の中心が光軸AX上となるようにウエハステージWSを移動し、その後、回転ステージ170を回転駆動するとともに反射鏡169の傾きを振動的に変えつつ露光光を照射する。
上述した変形例では、露光光を反射する反射面の傾きを変えながら反射露光光を投影光学系PLに入射させるため、照明光学系の開口角α(図9)で決まる投影光学系PLの露光光照射領域より広い領域の光洗浄を行うことが可能となる。その結果、投影光学系PLの透過率ムラによる結像パターンの光量ムラを低減させることができる。
なお、本実施の形態で説明した光洗浄は、投影露光装置製造直後や、長期間投影露光装置を使用しなかった直後、露光装置本体のメンテナンス後にレンズ表面の汚染可能性が有る場合にも使用することができる。
さらに、露光開始前に光路中に遮光板150を挿入し、その後、露光動作の途中の一定時間毎に遮光板150を一旦光路から外すとともに露光動作を一時停止して、投影光学系に入射する光量と投影光学系から射出した光量とから投影光学系の透過率を計測し、その後、光路中に遮光板150を挿入して露光動作を再開するようにしてもよい。露光動作中は露光光によりレンズ表面の汚染物質が徐々に洗浄されて行き、投影光学系の透過率の上昇を上記計測から確認することができる。このように、光路中から遮光板150を外し、投影光学系の透過率を計測しながら光洗浄を行うことにより、投影光学系の透過率が製造プロセスに影響のないレベルになったか否か判断することができる。そして、投影光学系の透過率が製造プロセスに影響のないレベルになった時、照明光学系で照明されたレチクルのパターンを感光基板上に投影光学系を介して転写することができる。従って、光洗浄の終了タイミングが確認できる。
本実施の形態では、投影光学系の光洗浄について説明したが、照明光学系についても同様に行うことが可能である。また、本実施の形態では遮光板150をステージWS上で傾斜または回転(揺動)する構成について説明したが、ステージWSの載置面(感光基板が載置される面)に遮光板150を直接載置し、ステージWS自身を傾斜または回転(揺動)されても良い。この場合、投影光学系の焦点深度内に感光基板を移動させるために、感光基板を投影光学系の光軸方向に移動させ、かつウェハを所定量傾斜させるためのレベリングステージを用いても良い。ただし、通常のレベリングステージでは傾斜量が微小であるため、光洗浄を行うときには、上述した投影光学系の有効径より広い領域まで露光光が反射できるように傾斜量を変更可能にすればよい。
本実施の形態では、光源からの照明光として、ArFエキシマレーザ光を用いて説明したが、紫外波長領域の照明光、例えば、KrFエキシマレーザ光(波長248nm)、F2レーザ光(波長157nm)、さらに波長の短い軟X線等のEUVLを用いることも可能である。
さらに、光路全体を満たす不活性ガスとして窒素ガスを用いて説明したが、他のガス、例えば、ヘリウム、ネオン、アルゴン、クリプトン、キセノン、ラドン等の不活性ガスを用いても良い。好ましくは、化学的にクリーンなドライエア(レンズの曇りの原因となる物質、例えば、クリーンルーム内を浮遊するアンモニウムイオン等が除去されたエア)を用いる。なお、本発明の露光装置は、遮光板150を含む多数の構成要素を電気的、機械的または化学的に連結することで組み立てられており、このように組み立てられた露光装置において、光学系の透過率の低下を防止することができるとともに、投影光学系の有効径のより広い領域を光洗浄することが可能となる。
以上のように、投影光学系と感光性基板との間や投影光学系の内部に露光光路を遮断する阻止手段を設けることにより、露光工程に不可欠な非露光時に照明光学系や投影光学系に露光光を照射して光学系の透過率の低下を抑制するようにしても、その都度感光性基板を照射領域から移動する必要がないから、スループットの低下を招くことなく、ウエハ交換直後やレチクル交換直後の感光性基板上での露光光量の不足にともなう露光不良を防止できる。
また、投影光学系に可変開口絞りが設けられている場合には、その可変開口絞りを全閉として露光光が感光性基板に入射するのを防止でき、あらたに露光光を遮断する素子や機器を設ける必要がない。
また、遮光板の露光光入射面を反射面とすれば、自己洗浄のための露光光が反射して投影光学系や照明光学系に再入射するから、非露光時間の光洗浄に要求される射出光量が少なくてすみ、光源の耐久性に寄与する。
また、非露光時間中の光洗浄に際しては、照明光学系の可変開口絞りを通常の露光で設定される絞りよりも大きくすることにより、光学系の周辺まで洗浄することができる。
また、反射面の傾きを変えることにより、投影光学系の有効径のより広い領域を光洗浄することが可能となる。また、非露光時間中の光洗浄に際しては、照明光学系の可変開口絞りを通常の露光で設定される絞りよりも大きくすることにより、光学系の周辺まで洗浄することができる。露光光を反射する反射面の傾きを変えながら反射露光光を投影光学系に入射させることにより、照明光学系の開口角で決まる投影光学系の露光光照射領域より広い領域の光洗浄を行うことが可能となる。

Claims (15)

  1. マスクに形成されたパターンの像を基板上に投影する露光方法において、
    前記基板の非露光時に、露光光を射出する光源と前記基板との間の光学系の開口数を、露光時における該光学系の開口数よりも大きく設定して、前記光学系内に露光光を入射させることを特徴とする露光方法。
  2. 請求項1に記載の露光方法にして、
    前記光学系は、前記マスクを照明する照明光学系であることを特徴とする露光方法。
  3. 請求項1に記載の露光方法にして、
    前記光学系は、前記パターンの像を前記基板上に投影する投影光学系であることを特徴とする露光方法。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載の露光方法にして、
    前記非露光時に、前記光学系と前記基板を保持するステージとの間の光路に遮光板を配置することを特徴とする露光方法。
  5. 請求項1から3のいずれか一項に記載の露光方法にして、
    前記非露光時に、前記露光時に使用される第1開口絞りよりも開口が大きい第2開口絞りを前記光学系内に配置することを特徴とする露光方法。
  6. マスクを介して基板に露光光を投射する露光方法において、
    前記露光光が通過する光学系の透過率変動を低減するために、前記光学系の瞳面上で前記露光光よりも広い範囲に洗浄光を分布させることを特徴とする露光方法。
  7. 請求項6に記載の露光方法にして、
    前記光学系は、前記マスクを介した露光光を前記基板に投射することを特徴とする露光方法。
  8. 請求項6に記載の露光方法にして、
    前記マスクのパターンの前記基板への転写時にそのパターン応じて決定される前記光学系の開口数よりも前記光学系の光洗浄時にその開口数を大きくすることを特徴とする露光方法。
  9. 請求項6又は7に記載の露光方法にして、
    前記洗浄光は前記露光光であり、前記光学系の光洗浄時に前記露光光の前記基板への入射を阻止することを特徴とする露光方法。
  10. マスクを照明する照明光学系と該マスクに形成されたパターンの像を基板に投影する投影光学系とを具備する露光装置において、
    前記パターンの像を前記基板に投影する前に、前記投影光学系又は前記照明光学系の開口絞りの開口数を前記パターンの像を前記基板に投影する時よりも大きく設定する設定装置を有することを特徴とする露光装置。
  11. 請求項10に記載の露光装置にして、
    前記投影光学系と前記基板ステージとの間の光路に対して挿入,退避可能な遮光板を有することを特徴とする露光装置。
  12. 請求項10又は11に記載の露光装置において、
    前記遮光板が光路に挿入されたときに、露光時に設定される絞りよりも大きな絞りとなるように前記開口絞りの開口数を制御する制御装置を備えることを特徴とする露光装置。
  13. マスクのパターンを基板に転写する露光装置の製造方法にして、
    前記マスクのパターンを前記基板に投影する投影光学系と前記基板を保持する基板ステージとの間の光路に遮光部材を配置するステップと、
    前記遮光部材を配置した状態で前記投影光学系内に露光光を入射させて、前記投影光学系の光洗浄を行うステップとを具備することを特徴とする露光装置の製造方法。
  14. マスクに形成されたパターンの像を光学系を介して基板上に投影する露光装置の光洗浄方法において、
    前記光学系の開口絞りの開口数を、露光時における前記光学系の開口絞りの開口数よりも大きく設定して、前記光学系内に露光光を入射させて光洗浄することを特徴とする光洗浄方法。
  15. 請求項14に記載の光洗浄方法にして、
    前記光学系は、前記マスクに光を照射する照明光学系及び/又は照明光学系により照明された前記マスクのパターンの像を前記基板上に投影する投影光学系であることを特徴とする光洗浄方法。
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