JP2001210582A - 投影露光装置とその光洗浄方法、およびマイクロデバイス並びにマイクロデバイスの製造方法 - Google Patents

投影露光装置とその光洗浄方法、およびマイクロデバイス並びにマイクロデバイスの製造方法

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JP2001210582A
JP2001210582A JP2000020703A JP2000020703A JP2001210582A JP 2001210582 A JP2001210582 A JP 2001210582A JP 2000020703 A JP2000020703 A JP 2000020703A JP 2000020703 A JP2000020703 A JP 2000020703A JP 2001210582 A JP2001210582 A JP 2001210582A
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optical system
projection
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energy
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Takanobu Okamoto
隆展 岡本
Yasuaki Tanaka
康明 田中
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    • G03F7/708Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 投影光学系の寿命を短くすることなく光洗浄
を実施して露光不良を防止する。 【解決手段】 光源2からのエネルギービームによりマ
スクRのパターンPAを照明し、投影光学系PLを介し
てパターンPAの像を基板Wに転写する投影露光装置1
において、光源2と投影光学系PLとの間に配置される
光学素子5〜7,9,11〜15を所定波長の光で洗浄
する洗浄装置2と、光学素子5〜7,9,11〜15を
前記所定波長の光で洗浄する際に、投影光学系PLに入
射する前記所定波長の光のエネルギーを調整するエネル
ギー調整部16とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、LSI等
の半導体素子、CCD等の撮像素子、液晶表示素子、あ
るいは薄膜磁気ヘッド等のマイクロデバイス(以下、総
称して半導体デバイスと呼ぶ)とその製造方法、および
マイクロデバイス製造に係る光リソグラフィー工程にお
いて、マスク上のパターンをウエハ等の基板に投影露光
するための投影露光装置とその光洗浄方法に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】半導体素子の高集積化に伴い、その半導
体素子を製造するために重要な光リソグラフィー工程に
て使用される投影露光装置も長足な進歩を遂げてきてい
る。投影露光装置に搭載されている投影光学系の解像力
は、Rayleighの式で良く知られているように、
R=k×λ/NAの関係で表される。ここで、Rは投影
光学系の解像力、λは露光用の光の波長、NAは投影光
学系の開口数、kはレジストの解像力の他にプロセスに
よって決定される定数である。
【0003】半導体素子の高集積化に対応して投影光学
系での必要な解像力を実現するために、上式から分かる
ように、露光用の光源の短波長化や投影光学系の開口数
を大きくする、いわゆる、高NA化への努力が続けられ
ている。近年では、193nmの出力波長を持つ弗化ア
ルゴンエキシマレーザ(ArFエキシマレーザ)が注目
されてきている。この弗化アルゴンエキシマレーザを露
光用光源とする露光装置が実現できれば、0.18μm
〜0.13μmまで及ぶ微細加工が可能となることが期
待されている。
【0004】この弗化アルゴンエキシマレーザの出力波
長(193nm)の波長域では、投影露光装置中の光学
系(照明光学系、投影光学系)を構成する光学素子の表
面に、水分や有機物が付着し、または光化学反応により
光学系の透過率が低下(変動)するという問題がある。
これは、複数の光学素子に挟まれた空間内の気体、また
は光学系を支える鏡筒の内壁等から発生する水分や有機
物が光学素子の表面に付着することに起因する。
【0005】図7は、光学系の透過率の時間変化特性を
示すもので、レーザ光源からパルスレーザ光を連続して
出射させながら、レーザ光源とマスクとの間の露光光の
照度とウエハ上の露光光の照度を所定期間間隔で計測
し、その両照度の比である光学系透過率を計測時刻ごと
に算出して表したものである。図7から判るように、レ
ーザ光の照射開始直後に大きく透過率が低下するが、そ
の後は徐々に上昇してある程度時間が経過するとほぼ飽
和状態となる。レーザ照射開始直後の低下は硝材の内部
特性の変動によるものであり、その後で徐々に回復する
現象は光学系表面に付着した水分や有機物等の不純物が
レーザの照射により光学系表面から取除かれる、いわゆ
る光洗浄が起こるためである。
【0006】光洗浄を行う際、例えば投影光学系とウエ
ハとの間にレーザ光を遮光可能なシャッタを設け、露光
時にはレーザ光の光路からシャッタを退避させ、光洗浄
時にはシャッタを光路に挿入する構成が考えられる。こ
の構成では、レーザ光源とシャッタとの間に配置される
照明光学系及び投影光学系を同時に光洗浄することがで
きる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
たような従来の投影露光装置とその光洗浄方法、および
マイクロデバイス並びにマイクロデバイスの製造方法に
は、以下のような問題が存在する。照明光学系内には、
可変開口絞りなどの被駆動部材や、この被駆動部材を駆
動するためのモータなどが配置されており、被駆動部材
が駆動する際に発生する不純物や、モータ自身からのア
ウトガス(オイルミスト)などが光学素子表面に付着す
る可能性がある。また、照明光学系内は、メンテナンス
のために、光学素子表面が大気にさらされる回数が多
い。
【0008】一方、投影光学系は、照明光学系と比較し
て、被駆動部材の数が少なく、また、メンテナンスによ
り光学素子表面が大気にさらされる回数も少ない。従っ
て、照明光学系内の光学素子表面の汚染状態と、投影光
学系内の光学素子表面の汚染状態が必ずしも同じ状態で
はなく、照明光学系内の光学素子表面が投影光学系内の
光学素子表面よりも汚染されている可能性が高い。
【0009】このような状態で、各光学系内の光学素子
に露光用レーザを照射した場合、照明光学系内の光学素
子に対しては光洗浄が効果的に作用するが、投影光学系
内の光学素子に対しては光洗浄による効果より、レーザ
光の照射による光学素子の劣化(寿命が短くなる)の弊
害の方が大きくなる可能性がある。
【0010】本発明は、以上のような点を考慮してなさ
れたもので、投影光学系の寿命を短くすることなく光洗
浄を実施できる投影露光装置とその光洗浄方法、および
この投影露光装置を用いて製造されるマイクロデバイス
並びにその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに本発明は、実施の形態を示す図1ないし図5に対応
付けした以下の構成を採用している。本発明の投影露光
装置は、光源(2)からのエネルギービームによりマス
ク(R)のパターン(PA)を照明し、投影光学系(P
L)を介してパターン(PA)の像を基板(W)に転写
する投影露光装置(1)において、光源(2)と投影光
学系(PL)との間に配置される光学素子(5〜7,
9,11〜15)を所定波長の光で洗浄する洗浄装置
(2)と、光学素子(5〜7,9,11〜15)を前記
所定波長の光で洗浄する際に、投影光学系(PL)に入
射する前記所定波長の光のエネルギーを調整するエネル
ギー調整部(16、34、35)とを具備することを特
徴とするものである。
【0012】また、本発明の投影露光装置とその光洗浄
方法は、光源(2)からのエネルギービームによりマス
ク(R)のパターン(PA)を照明し、投影光学系(P
L)を介してパターン(PA)の像を基板(W)に転写
する投影露光装置(1)の光洗浄方法において、光源
(2)と投影光学系(PL)との間に配置される光学素
子(5〜7,9,11〜15)を所定波長の光で洗浄す
る際に、投影光学系(PL)に入射する所定波長の光の
エネルギーを調整するステップを含むことを特徴とする
ものである。
【0013】従って、本発明の投影露光装置およびその
光洗浄方法では、露光前に所定波長の光により光学素子
(5〜7,9,11〜15)を光洗浄することで、光学
素子(5〜7,9,11〜15)に付着する不純物を取
り除いて露光不良を未然に防ぐことができる。光洗浄を
実施する際には、投影光学系(PL)に入射する所定波
長の光のエネルギーを調整し、エネルギーの入射を所定
量許容することで、投影光学系(PL)内の光学素子に
対しても光洗浄を実施したり、エネルギーの入射を遮断
することで寿命の不要な消費を防ぎ、投影光学系(P
L)内の光学素子の高寿命化を図ることができる。
【0014】そして、本発明に係るマイクロデバイス
は、マスク(R)のパターン(PA)を基板(W)に投
影露光して製造されるマイクロデバイスであって、請求
項1から5のいずれかに記載の投影露光装置(1)によ
り前記投影露光が行われることを特徴とするものであ
る。また、本発明に係るマイクロデバイスの製造方法
は、マスク(R)のパターン(PA)を基板(W)に転
写する露光工程を経て製造されるマイクロデバイスの製
造方法であって、露光工程前に、請求項7から9のいず
れかに記載された投影露光装置(1)の光洗浄方法を行
うことを特徴とするものである。
【0015】従って、本発明のマイクロデバイスおよび
その製造方法では、露光処理により基板(W)上にパタ
ーン(PA)を転写する際に、高寿命化が図られ、且つ
露光不良を防止することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の投影露光装置とそ
の光洗浄方法、およびマイクロデバイス並びにマイクロ
デバイスの製造方法の第1の実施の形態を、図1および
図2を参照して説明する。ここでは、基板を半導体デバ
イス製造用のウエハとし、投影露光装置をレチクルとウ
エハとを同期移動してレチクルのパターンをウエハに走
査露光する走査型の投影露光装置とし、また露光光を用
いて光洗浄を行う場合の例を用いて説明する。
【0017】図1は、本発明による投影露光装置1の概
略的構成を示している。この図に示すように、投影露光
装置1においては、光源ユニット(洗浄装置)2から例
えば193nmの出力波長を持つArFエキシマレーザ
光(エネルギービーム)が露光装置本体側の照明光学系
IUへ向けて出射される。なお、露光装置本体は、チャ
ンバー3内に収容されており、温度、湿度が一定に保た
れるように制御されている。光源ユニット2には、酸素
の吸収帯を避けて狭帯化されたほぼ平行光束としてのパ
ルス光を発振する光源、狭帯化されたレーザ光の光路を
照明光学系IUとの間で位置的にマッチングさせるビー
ムマッチングユニット(BMU)、レーザ光を所定断面
形状に整形するビーム整形光学系等が配設されている。
【0018】照明光学系IUに入射したレーザ光は、反
射ミラー5で反射して、オプティカルインテグレータと
してのフライアイレンズ6に導かれる。フライアイレン
ズ6は、多数のレンズ素子が束ねられて構成されてお
り、このレンズ素子の射出面側には、それを構成するレ
ンズ素子の数に対応した多数の光源像(2次光源)が形
成される。
【0019】なお、本例ではフライアイレンズ6を1つ
設けているが、このフライアイレンズ6と光源ユニット
2あるいは反射ミラー5との間に、第2オプティカルイ
ンテグレータとしてのフライアイレンズを設けてもよ
く、さらにはフライアイレンズの代わりに内面反射型の
ロッド状の光学部材をオプティカルインテグレータとし
て用いてもよい。また後述するが、フライアイレンズ6
により形成される多数の2次光源が形成される位置にお
いて、所定の形状あるいは所定の大きさの複数の開口絞
りが形成されているタレット板7が配設されている。こ
のタレット板7はモータ8で回転駆動され、1つの開口
絞りが選択されて照明光学系IUの光路中に挿入され
る。なお、タレット板7とモータ8で照明系用可変開口
絞り装置が構成される。
【0020】フライアイレンズ6によって形成される多
数の2次光源からの光束は、可変開口絞りを通過してビ
ームスプリッタ9で2つの光路に分岐され、反射光はイ
ンテグレータセンサ10に導かれて照明光の照度が検出
される。検出された照度に応じた信号S1は制御回路
(制御器)40に入力される。一方、通過光はリレーレ
ンズ11、駆動機構12aに駆動されてレチクルRに対
する照明領域を規定する視野絞り12、リレーレンズ1
3を通って反射ミラー14で反射された後、複数のレン
ズ等の屈折性光学素子で構成されるコンデンサ光学系1
5にて集光される。
【0021】この実施の形態の投影露光装置では、以上
説明した光学素子5,6,7,9,11,12,13,
14,15が照明光学系IUを構成し、モータ8、セン
サ10とともにチャンバー3を構成する照明系ハウジン
グ4内に収容される。この照明系ハウジング4には、そ
れぞれが大気から隔離された空間を形成するように区画
され、且つ開閉自在な扉部(不図示)を有する複数の収
容室(区画部)4a〜4dが設けられている。収容室4
aには光学素子5〜7およびモータ8が収容され、収容
室4bには光学素子9、11およびセンサ10が収容さ
れる。また、収容室4cには光学素子12および駆動機
構12aが収容され、収容室4dには光学素子13〜1
5が収容される。また、各収容室間には、光透過窓が設
置されている。
【0022】各収容室4a〜4dには、露光光を透過す
る窒素ガスのような不活性ガスが充填され、あるいは流
通される。すなわち、照明光学系IUを窒素ガスなどの
不活性ガス雰囲気中に配設する。そのため、照明系ハウ
ジング4の収容室4a〜4dにそれぞれ不活性ガスを供
給する不活性ガス供給装置(不図示)と、収容室4a〜
4dから室内の不活性ガスを排出する不活性ガス排出装
置(不図示)とが設けられる。なお、不活性ガスとして
は窒素に限ることなく、ヘリウム、アルゴン等の気体を
用いることも可能である。
【0023】照明光学系IUから光透過窓23を介して
出射したレーザ光は、レチクル(マスク)R上に形成さ
れた回路パターン(パターン)PAを重畳的に均一照明
する。そして投影光学系PLによってウエハ(基板)W
上にレチクルR上の回路パターンPAの像が形成され、
ウエハW上に塗布されたレジストが感光して、ウエハW
上に回路パターンPAの像が転写される。
【0024】レチクルRはレチクルホルダ17によりレ
チクルステージ18に投影光学系PLの物体面に位置し
て保持固定される。レチクルステージ18は、図1の紙
面と直交する面内に沿って2次元的に移動するようにベ
ース22に設けられている。レチクルホルダ17にはミ
ラー21が設置され、レーザ干渉計20からのレーザ光
がミラー21で反射されてレーザ干渉計20に入射し、
レーザ干渉計20によりレチクルステージ18の位置が
高精度に計測される。この位置情報は制御回路40に入
力され、この位置情報に基づいて制御回路40はレチク
ルステージ駆動用モータ19を駆動してレチクルRの位
置を制御している。
【0025】これらレチクルR、レチクルホルダ17、
レチクルステージ18、ベース22、レーザ干渉計2
0、レチクルステージ駆動用モータ19は、チャンバー
3を構成するレチクルステージ系ハウジング24内に収
容されている。そして、レチクルステージ系ハウジング
24も開閉自在な扉部(不図示)を有し、内部空間に不
活性ガスが流通されている。
【0026】また、レチクルステージ系ハウジング24
内には、光透過窓23とレチクルRとの間に位置して光
量調整板(エネルギー調整部)16が設けられている。
光量調整板16は、透過率が0〜100%の間で段階的
に異なる複数のフィルタが環状に配置された円板形状を
呈しており、駆動機構25の駆動によって回転すること
で、所定透過率のフィルタが選択され、レーザ光の光路
上に順次移動する構造になっている。そして、光量調整
板16およびレチクルRを透過したレーザ光は、光透過
窓32を介してチャンバー3を構成するウエハステージ
系ハウジング33内に入射する。なお、駆動機構25
は、制御回路40によってその駆動を制御されている。
【0027】ウエハステージ系ハウジング33は、主に
投影光学系PLとウエハステージ27とを収容するもの
であり、その内部空間には不活性ガスが流通されてい
る。本実施の形態の投影光学系PLは、全て屈折性のレ
ンズ等の光学素子で構成されており、投影光学系PLの
瞳(入射瞳)の位置には開口絞りEpが配置されてい
る。この開口絞りEpは投影光学系の開口数を変更でき
るように、その大きさを変更できる機構になっていても
よく、この場合、投影光学系PL内の開口絞りEpと照
明光学系IU内の可変開口絞り7a〜7h(図2参照)
とは、光学的に共役な位置に配置される。また、投影光
学系PLは、収差(倍率誤差等)を補正するために、少
なくとも1つのレンズエレメント(例えばレチクルRに
最も近いレンズエレメント)を移動させる駆動機構とを
備える。なお、投影光学系PLとウエハステージ27と
を、それぞれ独立したハウジング内に収容してもよい。
【0028】なお、投影光学系PLを構成する複数の光
学素子間に形成される複数の空間にも窒素ガスなどの不
活性ガスを供給し、空間内の不活性ガスを複数の空間か
ら排出する。そのため、不活性ガス供給装置41と不活
性ガス排出装置42が設けられ、ガス供給装置41はパ
イプ43を介して投影光学系PLの内部へ乾燥した窒素
などの不活性ガスを供給し、また排出装置42は投影光
学系PLの内部の気体をパイプ44を介して外部へ排出
する。
【0029】なお、投影露光装置1はクリーンルーム内
に配置されるが、光源ユニット2の光源はクリーンルー
ムの床下に配置されることが多く、装置本体と光源の間
に、レーザ光を伝送する光学系が配置される。そこで、
前述の供給装置41と排出装置42とをそのクリーンル
ームの床下に配置し、クリーンルーム内での露光装置一
台あたりの配置面積を小さくするようにしてもよい。こ
の場合、光源と共に供給装置41および排出装置42の
メンテナンスをクリーンルーム内で行なう必要がなくな
り、その清浄度を高く保つことができる。また、照明光
学系IUに設けられる不活性ガスの供給装置と排出装置
とを同様に床下に配置することが好ましい。さらに、露
光装置本体が収納されるチャンバー内の温度を制御する
温調機や空調機なども合わせて床下に配置しておくこと
が好ましい。
【0030】ウエハWは、ウエハホルダ26によりウエ
ハステージ27に投影光学系PLの像面に位置される。
ウエハステージ27は、図1の紙面と直交する面内に沿
って2次元的に移動するように設けられている。ウエハ
ステージ27にはミラー31が設置され、レーザ干渉計
30からのレーザ光がミラー31で反射されてレーザ干
渉計30に入射し、レーザ干渉計30によりウエハステ
ージ27の位置が計測される。この位置情報は制御回路
40に入力され、この位置情報に基づいて制御回路40
はウエハステージ駆動用モータ29を駆動してウエハW
の位置を制御している。ウエハステージ27上には照度
センサ28が設けられ、ウエハWに照射される露光光
(レーザ光)の照度(エネルギー)が検出される。この
照度センサ28の検出信号は制御回路40に出力され
る。
【0031】また、この実施の形態では、投影光学系P
Lの出射面とウエハステージ26の上面との間の露光用
光路を開閉する遮光板50が設けられる。遮光板50は
移動装置51で移動するように構成され、ウエハステー
ジ27の上面に沿って水平方向に移動する。移動装置5
1はシリンダを用いたもの、ねじロッドとモータを用い
たものなど、種々の方式を採用できる。投影光学系PL
とウエハステージ27との間の間隙は小さいので、遮光
板50を移動するときにウエハWに接触しないよう、遮
光板50を水平にガイドするレールなどが必要である。
【0032】次に、投影露光装置における照明光学系I
Uの開口数を変更する可変開口絞り装置について簡単に
説明する。一般的に、光リソグラフィー工程における投
影露光装置の照明コヒーレンシー(σ値)は、0.3〜
0.8の範囲に設定されるように構成されている。本例
では、図1に示すタレット板7には、図2に示す複数の
開口絞り7a〜7hが設けられ、後述するように、用途
に応じていずれかの開口絞りが選択される。図2に示す
ように、石英等の透明基板からなるタレット板7には、
8つの開口絞り7a〜7hが形成されている。円形開口
を持つ5つの開口絞り7a,7e〜7hは、σ値を積極
的に変化させるためのものであり、そのうちの3つの開
口絞り7e,7f,7gは、実際の露光動作時において
用いられる絞りであり、残りの2つの開口絞り7a,7
hは、光洗浄動作時において用いられる開口絞りであ
る。また、変形開口を持つ3つの開口絞り7b〜7dは
露光動作時において用いることによって投影光学系23
の解像力を向上させるためのものである。開口絞り7
c,7dは、互いに輪帯比の異なる輪帯開口を持つ絞り
であり、残りの1つの開口絞り7bは、4つの偏心した
2次光源を形成するために4つの偏心した開口を持つ絞
りである。
【0033】ここで、開口絞り7a、7hの円形開口
は、他の円形開口よりも大きく設定されているため、照
明光学系IUの開口数は、開口絞り7b〜7gが照明光
路内に設定されたときよりも大きくなる。従って、開口
絞り7a、7hが照明光路内に設定されると、照明光学
系IUのコンデンサ光学系15を構成する光学素子の有
効径、さらにはこれらの光学素子の有効径を越える部分
にまで十分に照明光束を導くことができ、これらの光学
素子の表面に付着した水分や有機物等を光洗浄効果によ
り消失させることができる。なお、8つの開口絞り7a
〜7hを持つターレット板7は、図1に示すモータ8を
介して回転され、8つの開口絞りのうちの1つの開口絞
り、すなわち所望の開口形状を有する絞りが2次光源位
置に設定される。このモータ8の駆動は制御回路40に
よって制御されている。
【0034】次に、本実施の形態における動作について
説明する。まず、図1に示すように、乾燥した窒素等の
不活性ガスをガス供給装置41からパイプ43を介して
投影光学系PLの内部に供給し、完全に充填された後、
排出装置42により投影光学系PLの内部の気体をパイ
プ44を介して外部へ排出する。照明光学系IUの露光
光の光路全体も、投影光学系PLのように密閉構造と
し、同様に乾燥した窒素等の不活性ガスを供給充填する
とともに、排出装置で内部の気体を排出する。
【0035】なお、露光中もガス供給装置41と排出装
置42を常時作動させ、レンズ室などの光学素子間の雰
囲気を常に乾燥清浄された状態に保持するのが好ましい
が、露光動作に先立ってレンズ室などの光学素子間に形
成される空間の気体を清浄化した後は、供給装置41と
排出装置42を停止させてもよい。照明光学系IUも同
様である。
【0036】次いで、不図示のレチクルローディング機
構により、転写の目的となるパターンの描画されたレチ
クルRをレチクルステージ18の上に搬送して載置す
る。このとき、そのレチクルRが所定の位置に設置され
るように、不図示のレチクルアライメント系によりその
レチクルRの位置を計測し、その結果にしたがって、不
図示のレチクル位置制御回路によってレチクルRの位置
を所定の位置に設定する。
【0037】レチクルRのパターンが転写されるウエハ
Wの表面には感光材料であるレジストがあらかじめ塗布
されており、その状態で不図示のウエハローディング機
構によりウエハWが搬送されてウエハステージ27上に
設置される。ウエハWはウエハステージ27上でアライ
メントされて保持固定される。ウエハステージ27上に
設置されたウエハWは第1層目のレチクルのパターンの
転写では、そのウエハW上にパターンは存在せず、ウエ
ハステージ27上の所定の位置に、例えばウエハWはそ
の外径(オリフラまたはノッチなど)を基準として定め
られる位置に設置される。その後、ウエハW上にパター
ンがステップアンドスキャン方式で転写される。この転
写は、レチクルR上のパターンの一部を視野絞り12に
よって選択的に照明し、レチクルステージ18によって
レチクルRを移動させ、それに同期しながらウエハWを
ウエハステージ27によって動かすいわゆる走査型の転
写である。あるいは、レチクルRとウエハWとを静止さ
せた状態で転写したいレチクルR上のパターンを1度に
全て照明して転写するステップアンドリピート方式でも
よい。
【0038】ウエハWに対する第2層目以降のパターン
の転写の場合には、少なくともウエハW上にはパターン
が存在するから、そのあらかじめ転写されたパターンに
隣接して形成されたアライメントマークを不図示のウエ
ハアライメント系により計測することによりウエハWの
位置を計測し、その結果にしたがって、ウエハW上に先
に転写されたパターンに対して、これから転写するパタ
ーンが正確に重ね合わされるように、レチクルステージ
18やウエハステージ27の位置を制御する。
【0039】ここで、前述のように、光源ユニット2か
ら発せられるArFエキシマレーザ光のように著しく波
長が短いときには、照明光学系IUから投影光学系PL
までの各光学素子の表面に付着した空気中に浮遊する水
分や有機物により、屈折素子については透過率の低下を
招き、反射素子については反射率の低下を招く。これら
の汚染は、ウエハWの露光を行うために、レーザ光が通
過しているときには、その光束によって自己洗浄される
が、露光を行っていないときには、時間の経過と共に再
び汚染されて行く。そこで本実施の形態では、投影露光
装置1設置時のイニシャル動作やロット処理前、さらに
はメンテナンス等による長期停止後に、ウエハWの露光
に先立って、光源ユニット2からのレーザ光を各光学素
子に通過させて、光学素子表面の汚染を洗浄している。
【0040】[照明光学系IU全体を光洗浄する場合]
まず、モータ8を介してターレット板7を回転させ、開
口絞り7h(または7a)を照明光路に位置させるとと
もに、駆動機構25を介して光量調整板16を回転さ
せ、透過率0%のフィルタをレーザ光の光路に位置させ
る。このとき、投影光学系PL及びウエハWにはレーザ
光が到達しないため、遮光板50はレーザ光の光路から
退避させておく。そして、光源ユニット2から洗浄光と
してのレーザパルス光が出射されると、照明光学系IU
はレーザ光が照射され自己洗浄されるが、光量調整板1
6に遮光されて投影光学系PLは照射されない。この場
合のレーザ光の光量は、照明光学系IUにおける光洗浄
効果が現れる程度でよく、光源ユニット2から出射され
るレーザパルス光の出射間隔や出射強度を調整して、レ
ーザ光源の耐久性の低下を防止するのが好ましい。つま
り、光学系を光洗浄するためには、通常の露光に要求さ
れる光量よりも少ない光量でよい。
【0041】具体的には、ウエハW上でのパルス光の強
度(照度)を0.1mJ/cm2としたときに、20パル
ス程度発振させると、照明光学系内の光学素子の劣化
(透過率の低下)が十分抑制されることが分っている。
この光洗浄時におけるパルス光の発振間隔、ウエハW上
での強度は、光源に出力するトリガパルスによってその
発振間隔(周波数)が調整され、光源に対する印加電圧
(充電電圧)を変化させることで、パルス光の発振強度
が調整される。通常、照明光学系IU内には、互いに透
過率が異なる複数のNDフィルターを有するターレット
板が配置されており、例えばウエハ上のレジストの感度
が大きく変化するときにそのターレット板を回転させて
その感度に対応する1つのNDフィルターを選択、配置
することで1パルス当りの光強度を調整する。そこで、
光洗浄にあたってパルス光の強度を大きく変化させると
きはそのターレット板を回転させるようにしてもよく、
さらには前述した光源の発振強度の調整と併用するよう
にしてもよい。
【0042】[照明光学系IUの一部を光洗浄する場
合]例えば、収容室4aの扉部を開けてモータ8に対し
てメンテナンス作業を行った場合、扉部を開けることで
内部空間の不活性ガス雰囲気が破れることで、反射ミラ
ー5やフライアイレンズ6等の表面に不純物が付着して
いる虞がある。一方、他の収容室4b〜4dでは、扉部
で内部空間が密閉され、且つ不活性ガスの流通を継続さ
せることで、光学素子に対して不純物が付着している虞
が少ない。そのため、この場合、視野絞り12をエネル
ギー調整部として用いて光洗浄を実施する。
【0043】すなわち、駆動機構12aを介して視野絞
り12を駆動して、レチクルRを照明するレーザ光を遮
光することで、収容室4dに入射するレーザ光を遮断す
ることができる。従って、収容室4a、4bに収容され
た光学素子に対しては光洗浄を実施して、収容室4d内
の光学素子13〜15および投影光学系PLへのレーザ
光の照射を阻止することが可能になる。なお、この場
合、光量調整板16では、露光工程に備えて透過率10
0%のフィルタをレーザ光の光路に位置させておくこと
が好ましい。
【0044】[照明光学系IUおよび投影光学系PLの
双方を光洗浄する場合]投影光学系PL内にも、駆動部
分が存在(照明光学系IUよりも数が少ない)するた
め、照明光学系IUに比較して少量ながらも内部の光学
素子の表面に不純物が付着する。そこで、照明光学系I
Uに対する光洗浄時に、投影光学系PLに対しても光洗
浄を実行する必要が生じる。この場合、レーザ光の照度
を計測して投影光学系PLに入射するレーザ光の光量を
調整する方法と、レーザ光の照度を計測することなく投
影光学系PLに入射するレーザ光の光量を調整する方法
とがある。
【0045】〈照度計測を行わない場合〉まず、光量調
整板16においては、予め設定されている透過率(例え
ば50%の透過率)を有するフィルタをレーザ光の光路
上に移動させる。同時に、投影光学系PLを透過したレ
ーザ光がウエハWを照射しないように、遮光板50をレ
ーザ光の光路に挿入する。そして、光源ユニット2から
洗浄光としてのレーザパルス光が出射されると、投影光
学系PLには光量調整板16で減光されたレーザ光が入
射し、照明光学系IUとともに自己洗浄される。この場
合、投影光学系PLに入射するレーザ光が減光されるこ
とで、投影光学系PL内の光学素子は照明光学系IUに
対して約50%のエネルギーで光洗浄が行われるため、
不必要なエネルギー投与による光学素子の寿命の費消を
抑制できる。
【0046】〈照度計測を行う場合〉インテグレータセ
ンサ10で検出される照明光学系IUにおけるレーザ光
の照度と、照度センサ28で検出される投影光学系PL
を透過したレーザ光の照度との関係に基づいて、各光学
系IU、PLにおいて光洗浄に必要な光量を予め求めて
制御回路40に記憶させておく。そして、光洗浄を実行
するのに先だって、制御回路40は、両センサ10、2
8の検出結果に基づいて光源ユニット2から出射するレ
ーザ光の発振強度を制御するとともに、光洗浄に最も適
した光量でレーザ光が投影光学系PLに入射する透過率
のフィルタを選択し、駆動機構25を介して光量調整板
16を回転させて、選択したフィルタをレーザ光の光路
上に移動させる。
【0047】そして、光源ユニット2から洗浄光として
のレーザパルス光が出射されると、投影光学系PLには
光量調整板16で最適光量に減光されたレーザ光が入射
し、照明光学系IUとともに自己洗浄される。この場合
も、投影光学系PLに入射するレーザ光が減光されるこ
とで、投影光学系PL内の光学素子は不必要なエネルギ
ー投与による光学素子の寿命の費消を抑制できる。な
お、この場合も遮光板50をレーザ光の光路に挿入して
おく。
【0048】以上のように照明光学系IU、投影光学系
PLに対して光洗浄を行った後に、光量調整板16では
透過率100%のフィルタをセットし、遮光板50をレ
ーザ光の光路から退避させた後に、光源ユニット2から
露光光としてのレーザ光を出射することで視野絞り12
で規定された照明領域に位置するレチクルRのパターン
PAが照明され、照明されたパターンPAの像が投影光
学系PLを介してウエハW上に投影露光(転写)され
る。
【0049】本実施の形態の投影露光装置およびその光
洗浄方法では、光量調整板16により投影光学系PLに
入射するレーザ光の光量を遮光または減光して調整して
いるので、投影光学系PL内の光学素子の寿命を短くす
ることなく、照明光学系IU内の光学素子に対して光洗
浄を実施することができる。特に、投影光学系PLに入
射するレーザ光を減光した場合には、投影光学系PL内
の光学素子に対しても適切な光洗浄を実施することが可
能になり、両光学系IU、PLにおいて透過率が低下し
て露光不良が発生する事態を未然に防ぐことができる。
しかも、本実施の形態では、センサ10、28が検出し
たレーザ光の照度に基づいて、光量調整板16における
透過率を調整するので、投影光学系PLに入射するレー
ザ光の光量を光洗浄に必要な最低限に抑えることがで
き、光洗浄に伴う光学素子の寿命費消も最低限に抑制す
ることができる。
【0050】また、本実施の形態の投影露光装置および
その光洗浄方法では、光量調整板16のみならず、視野
絞り12を駆動することで投影光学系PLに入射するレ
ーザ光の光量を調整しているので、照明光学系IU全体
を光洗浄するのではなく、メンテナンス作業を実施した
収容室やその近傍に限って光洗浄を実施でき、照明光学
系IUの光学素子に対しても不要なレーザ照射を排除し
て、光洗浄に伴う光学素子の寿命費消を最低限に抑制す
ることができる。
【0051】なお、以上説明した移動式の遮光板50に
代えて、液晶を使用して光路を開閉するようにしてもよ
い。あるいは投影光学系23内に設けられている開口絞
りEpを全閉して光路を閉成する方式を採用してもよ
い。この場合、開口絞りEpよりも下流(ウエハ側)の
光学系は非露光時に自己洗浄できないが、投影光学系2
3の光学系の大部分は露光光入射面から開口絞りEpま
でに配置されているので、投影光学系23の透過率変動
にそれほど影響はない。
【0052】図3は、本発明の投影露光装置とその光洗
浄方法、およびマイクロデバイス並びにマイクロデバイ
スの製造方法の第2の実施の形態を示す図である。この
図において、図1および図2に示す第1の実施の形態の
構成要素と同一の要素については同一符号を付し、その
説明を省略する。第2の実施の形態と上記の第1の実施
の形態とが異なる点は、照明光学系IU内にも光量調整
板を設けたことである。
【0053】図3に示すように、照明光学系IUの収容
室4a内には、ターレット板7よりもビームスプリッタ
9側に位置して光量調整板(エネルギー調整部)34が
設けられ、収容室4c内には、視野絞り12よりもリレ
ーレンズ13側に位置して光量調整板(エネルギー調整
部)35が設けられている。各光量調整板34、35
は、レチクルステージ系ハウジング24内の光量調整板
16と同様に、透過率が0〜100%の間で段階的に異
なる複数のフィルタをそれぞれ有している(なお、各光
量調整板34、35を駆動するための駆動機構は図示を
省略している)。他の構成は、上記第1の実施の形態と
同様の構成である。
【0054】上記第1の実施の形態では、照明光学系I
Uの一部を光洗浄する際に、視野絞り12をエネルギー
調整部として用いたが、視野絞り12には駆動機構12
aが備えられ、また視野絞り12がレーザ光の透過部を
有する場合、メンテナンス作業等により収容室4cの扉
部を開けることで視野絞り12自体に不純物が付着する
虞があるため、視野絞り12に対しても光洗浄を実施す
る必要が生じる。そこで、この場合、本実施の形態で
は、光量調整板35において透過率0%のフィルタをレ
ーザ光の光路上に移動させることで、視野絞り12に対
して光洗浄を実施できる。このとき、レーザ光は、光量
調整板35に遮光されて収容室4dおよび投影光学系P
Lに入射しないため、収容室4d内の光学素子13〜1
5および投影光学系PL内の光学素子に対して不要なレ
ーザ照射を排除して、光洗浄に伴う光学素子の寿命費消
を最低限に抑制することができる。
【0055】同様に、駆動部分であるモータ8を収容す
る収容室4aにおいてもメンテナンス作業等で扉部を開
けることにより、光学素子5〜7に対する不純物の付着
が懸念される。そのため、光量調整板34において透過
率0%のフィルタをレーザ光の光路上に移動させること
で、収容室4a内の光学素子5〜7に対してのみ光洗浄
を実施することができ、収容室4b〜4d内の光学素子
9、11〜15および投影光学系PL内の光学素子に対
する不要なレーザ照射を排除して、光洗浄に伴う光学素
子の寿命費消を最低限に抑制することができる。
【0056】なお、上記実施の形態では、駆動機構を有
する光学素子と同じ収容室4a、4c内に光量調整板お
よびその駆動機構を配置することで、駆動部分を有しな
い光学素子に不純物が付着しにくい構成をとったが、不
活性ガスを流通させることで駆動機構から発生する不純
物の多くを排出できることを考慮して、光量調整板およ
びその駆動機構を他の収容室に配置したり、収容室4a
〜4dの全てに配置する構成をとることも可能である。
【0057】また、上記第1、第2の実施の形態におい
ては、光量調整板16、34、35が回転して所定のフ
ィルタを光路上に移動させることで、レーザ光の透過率
を段階的に調整する構成としたが、これに限定されるも
のではなく、例えば図4に示すように、ガラス板上にC
r等ですだれ状にパターニングされ透過率が一方向に沿
って線形に漸次変化するフィルタで構成してもよい。こ
の場合、駆動機構25により光量調整板を光軸に垂直な
方向に移動させることで、任意の透過率、すなわち任意
の露光量を得ることができる。
【0058】続いて、本発明の投影露光装置とその光洗
浄方法、およびマイクロデバイス並びにマイクロデバイ
スの製造方法の第3の実施の形態について説明する。第
3の実施の形態と上記の第1の実施の形態とが異なる点
は、図示しないものの光洗浄用のレチクルを用いること
である。
【0059】すなわち、本実施の形態では、投影光学系
PLの物体面に配置される光洗浄用レチクルには、照明
領域全面に亙って遮光パターンが形成されている。この
場合、図1に示した光量調整板16や遮光板50は不要
になる。そして、光洗浄を実施するには、まず、レチク
ルローディング機構により光洗浄用レチクルをレチクル
ステージ18の上に搬送して載置する。そして、光源ユ
ニット2からレーザ光を出射することで、照明光学系I
U内の光学素子は光洗浄が実施されるが、投影光学系P
L内の光学素子はレーザ光が光洗浄用レチクルで遮光さ
れるため、光洗浄に伴う光学素子の寿命費消を抑制する
ことができる。
【0060】本実施の形態の投影露光装置およびその光
洗浄方法では、上記第1の実施の形態と同様の効果が得
られることに加えて、レチクルローディング機構を用い
てレチクル交換を実施できるため、駆動機構等を別途設
ける必要がなくなり、不純物の発生を低減させることが
できるとともに、装置の小型および低価格化を実現する
ことができる。
【0061】また、本実施の形態では、遮光パターンの
光源(照明光学系)側の面を鏡面とし、照射されたレー
ザ光を反射面させてもよい。この場合、レチクルに入射
した光洗浄用のレーザ光を反射面で反射させて照明光学
系IUに再入射させることにより、より一層自己洗浄効
果を向上することができる。したがって、レーザ光量を
低くしたり、パルス時間間隔を長くすることができるの
で、レーザ光源の耐久性の向上に寄与できる。
【0062】なお、上記第3の実施の形態では、レチク
ルに遮光パターンを形成する構成としたが、これに限定
されるものではなく、例えば0〜100%の間で透過率
の異なるパターンがそれぞれ形成された複数のレチクル
を用意し、光洗浄時に必要な透過率に応じてレチクルを
レチクルステージ18上に搬送したり、一枚のレチクル
上に0〜100%の間で透過率の異なる複数のパターン
を形成し、光洗浄時に必要な透過率に応じて、この透過
率を有するパターンがレーザ光の照明領域に位置するよ
うにレチクルステージ18を駆動する構成としてもよ
い。これにより、投影光学系PL内の光学素子について
も光洗浄を実施することができる。この場合は、ウエハ
W上にレーザ光が照射されないように、遮光板50を設
ける必要がある。
【0063】なお、上記実施の形態において、露光用の
ArFエキシマレーザ光で光洗浄を行う構成としたが、
これに限られるものではなく、ArFエキシマレーザ光
とは波長の異なる光洗浄用光源を洗浄装置として別途設
けてもよい。この場合の光洗浄用光源としては、例え
ば、F2レーザ(157nm)、KrFエキシマレーザ
(248nm)等の遠紫外線領域にあるレーザ光が適用
可能である。また、光源ユニット2の光源にもこれらの
レーザ光や、さらに波長の短い軟X線などのEUVLを
使用できる。波長の異なるレーザ光を用いる場合、光源
を別個に設置して用途に応じて光源を切り換えたり、光
源内のガスのみを用途に応じて交換してもよい(例え
ば、F2ガスとArFガスとを交換)。
【0064】また、上記実施の形態では、投影露光装置
1設置時のイニシァル動作やロット処理前、さらにはメ
ンテナンス等による長期停止後に光洗浄を実施するもの
として説明したが、ロット処理中であっても、インテグ
レータセンサ10または照度センサ28の検出結果をモ
ニターしておき、その検出結果が照度低下に伴い、予め
設定されたしきい値を越えたときに、照明光学系IUま
たは投影光学系PLに対して光洗浄を実施する手順とし
てもよい。これにより、レーザ光のエネルギー低下をロ
ット処理中に監視することができ、ロット処理中の光量
低下に起因する露光不良を防止できるとともに、不純物
の付着状況に応じてタイムリーな光洗浄を実施すること
ができる。
【0065】さらに、ロット処理中であっても、レチク
ル交換やウエハ交換、さらにはショット間の非露光時間
を利用して光洗浄を実施してもよい。例えば、図5のタ
イムチャートに示すように、m枚のウエハWに対する露
光処理を行う場合に、時刻t0において、(n−1)枚
目のウエハWのアンローディングとn枚目のウエハWの
ローディングに要する時間はTLであり、その後、ウエ
ハWをウエハステージ27上でアライメントし、つい
で、第1番目のショット領域が走査開始位置に来るよう
にウエハWが投影光学系PLの光軸上と対峙するように
ウエハステージ27を移動させる際の所要時間はTAで
ある。これらの時間TLとTAは非露光時間であるの
で、光量調整板16の所定フィルタおよび遮光板50を
露光光路に挿入した上でレーザ光を照明光学系IUに照
射し、非露光時に光学系を自己洗浄することができる。
【0066】また、時刻t1から従来と同様にショット
露光とステージ移動を繰り返しながらn枚目のウエハW
上にレチクルRのパターンが投影露光されるが、ショッ
ト露光時間TS1〜TSmの間であるステージ移動時間
TD1〜TD(m−1)も光量調整板16の所定フィル
タおよび遮光板50を光路に挿入してレーザ光を投影光
学系PLまで照射すれば、その間にも光学系の自己洗浄
を行なうことができる。しかしながら、光量調整板16
の所定フィルタおよび遮光板50の光路への挿入時間と
光路からの退避時間を考慮しなくてはならず、この時間
がショット領域を選択する(位置決めする)ためのステ
ージ移動時間TDよりも長い場合には、スループットが
低下する。そのため、光学系の透過率変動による影響が
大きく、スループットが低下しても透過率変動を抑制す
る要求が大きい場合にのみ、ショット間の非露光時間中
にも自己洗浄を行なうようにするのが現実的である。な
お、上記実施の形態で示したように、ロット処理中に光
洗浄を行う場合、光量調整板16のみならず、照明光学
系IU内の光量調整板34、35や光洗浄用レチクルを
用いてもよいことはいうまでもない。
【0067】なお、本実施の形態の基板としては、半導
体デバイス用の半導体ウエハWのみならず、液晶ディス
プレイデバイス用のガラス基板や、薄膜磁気ヘッド用の
セラミックウエハ、あるいは露光装置で用いられるマス
クまたはレチクルの原版(合成石英、シリコンウエハ)
等が適用される。
【0068】投影露光装置1としては、レチクルRとウ
エハWとを同期移動してレチクルRのパターンを走査露
光するステップ・アンド・スキャン方式の走査型露光装
置(スキャニング・ステッパー;USP5,473,410)の他
に、レチクルRとウエハWとを静止した状態でレチクル
Rのパターンを露光し、ウエハWを順次ステップ移動さ
せるステップ・アンド・リピート方式の投影露光装置
(ステッパー)にも適用することができる。
【0069】投影露光装置1の種類としては、ウエハW
に半導体デバイスパターンを露光する半導体デバイス製
造用の露光装置に限られず、液晶表示素子製造用の露光
装置や、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD)あるいは
レチクルなどを製造するための露光装置などにも広く適
用できる。
【0070】投影光学系PLの倍率は、縮小系のみなら
ず等倍系および拡大系のいずれでもよい。また、投影光
学系PLとしては、エキシマレーザなどの遠紫外線を用
いる場合は硝材として石英や蛍石などの遠紫外線を透過
する材料を用い、F2レーザやX線を用いる場合は反射
屈折系または屈折系の光学系にし(レチクルRも反射型
タイプのものを用いる)、また電子線を用いる場合には
光学系として電子レンズおよび偏向器からなる電子光学
系を用いればよい。なお、電子線が通過する光路は、真
空状態にすることはいうまでもない。
【0071】ウエハステージ27やレチクルステージ1
8にリニアモータ(USP5,623,853またはUSP5,528,118参
照)を用いる場合は、エアベアリングを用いたエア浮上
型およびローレンツ力またはリアクタンス力を用いた磁
気浮上型のどちらを用いてもよい。また、各ステージ1
8、27は、ガイドに沿って移動するタイプでもよく、
ガイドを設けないガイドレスタイプであってもよい。
【0072】各ステージ18、27の駆動機構として
は、二次元に磁石を配置した磁石ユニット(永久磁石)
と、二次元にコイルを配置した電機子ユニットとを対向
させ電磁力により各ステージ18、27を駆動する平面
モータを用いてもよい。この場合、磁石ユニットと電機
子ユニットとのいずれか一方をステージ18、27に接
続し、磁石ユニットと電機子ユニットとの他方をステー
ジ18、27の移動面側(ベース)に設ければよい。
【0073】ウエハステージ27の移動により発生する
反力は、投影光学系PLに伝わらないように、特開平8
−166475号公報(USP5,528,118)に記載されてい
るように、フレーム部材を用いて機械的に床(大地)に
逃がしてもよい。本発明はこのような構造を備えた露光
装置においても適用可能である。レチクルステージ18
の移動により発生する反力は、投影光学系PLに伝わら
ないように、特開平8−330224号公報(US S/N 0
8/416,558)に記載されているように、フレーム部材を
用いて機械的に床(大地)に逃がしてもよい。本発明は
このような構造を備えた露光装置においても適用可能で
ある。
【0074】以上のように、本願実施形態の投影露光装
置1は、本願特許請求の範囲に挙げられた各構成要素を
含む各種サブシステムを、所定の機械的精度、電気的精
度、光学的精度を保つように、組み立てることで製造さ
れる。これら各種精度を確保するために、この組み立て
の前後には、各種光学系については光学的精度を達成す
るための調整、各種機械系については機械的精度を達成
するための調整、各種電気系については電気的精度を達
成するための調整が行われる。各種サブシステムから露
光装置への組み立て工程は、各種サブシステム相互の、
機械的接続、電気回路の配線接続、気圧回路の配管接続
等が含まれる。この各種サブシステムから露光装置への
組み立て工程の前に、各サブシステム個々の組み立て工
程があることはいうまでもない。各種サブシステムの露
光装置への組み立て工程が終了したら、総合調整が行わ
れ、露光装置全体としての各種精度が確保される。な
お、露光装置の製造は温度およびクリーン度等が管理さ
れたクリーンルームで行うことが望ましい。
【0075】半導体デバイス等のマイクロデバイスは、
図6に示すように、マイクロデバイスの機能・性能設計
を行うステップ201、この設計ステップに基づいたマ
スク(レチクル)を製作するステップ202、シリコン
材料からウエハを製造するステップ203、前述した実
施形態の投影露光装置1により光洗浄を実施した後にレ
チクルのパターンをウエハに露光する露光処理ステップ
204、デバイス組み立てステップ(ダイシング工程、
ボンディング工程、パッケージ工程を含む)205、検
査ステップ206等を経て製造される。
【0076】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る投
影露光装置は、洗浄装置が光源と投影光学系との間に配
置される光学素子を所定波長の光で洗浄し、エネルギー
調整部が投影光学系に入射する所定波長の光のエネルギ
ーを調整する構成となっている。これにより、この投影
露光装置では、投影光学系内の光学素子の寿命を短くす
ることなく、光源と投影光学系との間に配置される光学
素子に対して光洗浄を実施できる。特に、投影光学系に
入射するレーザ光を減光した場合には、投影光学系内の
光学素子に対しても適切な光洗浄を実施することが可能
になり、両光学素子おいて透過率が低下して露光不良が
発生する事態を未然に防ぐことができるという効果が得
られる。
【0077】請求項2に係る投影露光装置は、エネルギ
ー調整部が投影光学系の物体面に配置され、所定の透過
率を有するパターンが形成されたマスクである構成とな
っている。これにより、この投影露光装置では、ローデ
ィング機構を用いてマスク交換を実施できるため、駆動
機構等を別途設ける必要がなくなり、不純物の発生を低
減させることができるとともに、装置の小型および低価
格化を実現できるという効果が得られる。
【0078】請求項3に係る投影露光装置は、エネルギ
ー調整部がエネルギービームの光路に対して移動するこ
とで光のエネルギーを調整する調整部材である構成とな
っている。これにより、この投影露光装置では、光洗浄
にエネルギー調整部がエネルギービームの光路に対して
移動することで、投影光学系内の光学素子の寿命を短く
することなく、光源と投影光学系との間に配置される光
学素子に対して光洗浄を実施できるという効果が得られ
る。
【0079】請求項4に係る投影露光装置は、光学素子
がマスクのパターンをエネルギービームで照明する照明
光学系を構成する複数の光学素子の一部であり、且つ大
気から隔離された複数の空間を形成する区画部の少なく
とも一つに設けられる構成となっている。これにより、
この投影露光装置では、メンテナンス作業等を行った区
画部毎に光洗浄が可能になり、他の光学素子に対する不
要なエネルギー照射を排除して、光洗浄に伴う光学素子
の寿命費消を最低限に抑制できるという効果が得られ
る。
【0080】請求項5に係る投影露光装置は、制御器が
光学素子を透過した所定波長の光のエネルギーと、投影
光学系を透過した所定波長の光のエネルギーとに基づい
て、投影光学系に入射する所定波長の光のエネルギーを
調整するためにエネルギー調整部を制御する構成となっ
ている。これにより、この投影露光装置では、エネルギ
ービームのエネルギー低下をロット処理中に監視するこ
とができ、ロット処理中の光量低下に起因する露光不良
を防止できるとともに、不純物の付着状況に応じてタイ
ムリーな光洗浄を実施できるという効果が得られる。
【0081】請求項6に係るマイクロデバイスは、請求
項1から5のいずれかに記載の投影露光装置により投影
露光が行われる構成となっている。これにより、このマ
イクロデバイスでは、光学素子の寿命を短くすることな
く、透過率の低下に伴う露光不良を未然に防ぎ、所定の
特性を伴って製造できるという効果が得られる。
【0082】請求項7に係る投影露光装置の光洗浄方法
は、光源と投影光学系との間に配置される光学素子を所
定波長の光で洗浄する際に、投影光学系に入射する光の
エネルギーを調整するステップを含む手順となってい
る。これにより、この投影露光装置の光洗浄方法では、
投影光学系内の光学素子の寿命を短くすることなく、光
源と投影光学系との間に配置される光学素子に対して光
洗浄を実施できる。特に、投影光学系に入射するレーザ
光を減光した場合には、投影光学系内の光学素子に対し
ても適切な光洗浄を実施することが可能になり、両光学
素子おいて透過率が低下して露光不良が発生する事態を
未然に防ぐことができるという効果が得られる。
【0083】請求項8に係る投影露光装置の光洗浄方法
は、光学素子がマスクのパターンをエネルギービームで
照明する照明光学系を構成する複数の光学素子の一部で
あり、且つ大気から隔離された空間を形成する区画部で
光のエネルギーを調整する構成となっている。これによ
り、この投影露光装置の光洗浄方法では、メンテナンス
作業等を行った区画部毎に光洗浄が可能になり、他の光
学素子に対する不要なエネルギー照射を排除して、光洗
浄に伴う光学素子の寿命費消を最低限に抑制できるとい
う効果が得られる。
【0084】請求項9に係る投影露光装置の光洗浄方法
は、光学素子を透過した所定波長の光のエネルギーを計
測するステップと、投影光学系を透過した所定波長の光
のエネルギーを計測するステップとを含む手順となって
いる。これにより、この投影露光装置の光洗浄方法で
は、エネルギービームのエネルギー低下をロット処理中
に監視することができ、ロット処理中の光量低下に起因
する露光不良を防止できるとともに、不純物の付着状況
に応じてタイムリーな光洗浄を実施できるという効果が
得られる。
【0085】請求項10に係るマイクロデバイスの製造
方法は、露光工程前に請求項7から9のいずれかに記載
された投影露光装置の光洗浄方法を行う手順となってい
る。これにより、このマイクロデバイスの製造方法で
は、光学素子の寿命を短くすることなく、透過率の低下
に伴う露光不良を未然に防ぎ、所定の特性を伴って製造
できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態を示す図であっ
て、投影露光装置の概略構成図である。
【図2】 同投影露光装置を構成するターレット板の
平面図である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態を示す図であっ
て、照明光学系内にも光量調整板が配置された投影露光
装置の概略構成図である。
【図4】 光量調整板の別の形態を示す平面図であ
る。
【図5】 露光工程の一例を示すタイムチャート図で
ある。
【図6】 半導体デバイスの製造工程の一例を示すフ
ローチャート図である。
【図7】 露光開始からの経過時間と透過率との関係
を示す時間変化特性図である。
【符号の説明】 IU 照明光学系 PA 回路パターン(パターン) PL 投影光学系 R レチクル(マスク) W ウエハ(基板) 1 投影露光装置 2 光源ユニット(光源、洗浄装置) 4a〜4d 収容室(区画部) 5〜7,9,11〜15 光学素子 12 視野絞り(エネルギー調整部) 16、34、35 光量調整板(エネルギー調整部) 40 制御回路(制御器)

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源からのエネルギービームによりマ
    スクのパターンを照明し、投影光学系を介して前記パタ
    ーンの像を基板に転写する投影露光装置において、 前記光源と前記投影光学系との間に配置される光学素子
    を所定波長の光で洗浄する洗浄装置と、 前記光学素子を前記所定波長の光で洗浄する際に、前記
    投影光学系に入射する前記所定波長の光のエネルギーを
    調整するエネルギー調整部とを具備することを特徴とす
    る投影露光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の投影露光装置におい
    て、 前記エネルギー調整部は、前記投影光学系の物体面に配
    置され、所定の透過率を有するパターンが形成されたマ
    スクであることを特徴とする投影露光装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の投影露光装置におい
    て、 前記エネルギー調整部は、前記光源と前記投影光学系と
    の間における前記エネルギービームの光路に対して移動
    することで前記所定波長の光のエネルギーを調整する移
    動部材であることを特徴とする投影露光装置。
  4. 【請求項4】 請求項1から3のいずれかに記載の投
    影露光装置において、 前記光源と前記投影光学系との間に、大気から隔離され
    た複数の空間を形成する区画部を有し、 前記光学素子は、前記区画部内に配置され、前記マスク
    のパターンを前記エネルギービームで照明する照明光学
    系を構成する複数の光学素子の一部であり、前記エネル
    ギー調整部は、前記区画部の少なくとも一つに設けられ
    ることを特徴とする投影露光装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の投
    影露光装置において、 前記光学素子を透過した前記所定波長の光のエネルギー
    と、前記投影光学系を透過した前記所定波長の光のエネ
    ルギーとに基づいて、前記投影光学系に入射する前記所
    定波長の光のエネルギーを調整するために前記エネルギ
    ー調整部を制御する制御器を有することを特徴とする投
    影露光装置。
  6. 【請求項6】 マスクのパターンを基板に投影露光し
    て製造されるマイクロデバイスであって、 請求項1から5のいずれかに記載の投影露光装置により
    前記投影露光が行われることを特徴とするマイクロデバ
    イス。
  7. 【請求項7】 光源からのエネルギービームによりマ
    スクのパターンを照明し、投影光学系を介して前記パタ
    ーンの像を基板に転写する投影露光装置の光洗浄方法に
    おいて、 前記光源と前記投影光学系との間に配置される光学素子
    を所定波長の光で洗浄する際に、前記投影光学系に入射
    する前記所定波長の光のエネルギーを調整するステップ
    を含むことを特徴とする投影露光装置の光洗浄方法。
  8. 【請求項8】 請求項7記載の投影露光装置の光洗浄
    方法において、 前記光学素子は、前記マスクのパターンを前記エネルギ
    ービームで照明する照明光学系を構成する複数の光学素
    子の一部であり、 前記光学素子を、前記光源と前記投影光学系との間に設
    けられ、大気から隔離された空間を形成する区画部内に
    配置し、 前記区画部において前記所定波長の光のエネルギーを調
    整することを特徴とする投影露光装置の光洗浄方法。
  9. 【請求項9】 請求項7または8記載の投影露光装置
    の光洗浄方法において、 前記光学素子を透過した前記所定波長の光のエネルギー
    を計測するステップと、前記投影光学系を透過した前記
    所定波長の光のエネルギーを計測するステップとを含む
    ことを特徴とする投影露光装置の光洗浄方法。
  10. 【請求項10】 マスクのパターンを基板に転写する
    露光工程を経て製造されるマイクロバイスの製造方法で
    あって、 前記露光工程前に、請求項7から9のいずれかに記載さ
    れた投影露光装置の光洗浄方法を行うことを特徴とする
    マイクロデバイスの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007027631A (ja) * 2005-07-21 2007-02-01 Nikon Corp 露光方法及び露光装置、並びにデバイス製造方法
KR101342303B1 (ko) 2004-06-21 2013-12-16 가부시키가이샤 니콘 노광 장치 및 그 부재의 세정 방법, 노광 장치의 메인터넌스 방법, 메인터넌스 기기, 그리고 디바이스 제조 방법

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