JPWO2002065183A1 - 鏡筒及び露光装置並びにデバイスの製造方法 - Google Patents

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Abstract

鏡筒内を効率よく所定のガスでパージすることができ、通過する光束を高いエネルギーを保ったままで出射できる鏡筒及び露光装置、及び、その露光装置を用いてデバイスを製造する方法を提供する。デバイスの製造に用いられる露光装置は、露光光源(11)と、照明光学系(17)と、投影光学系PLを収容する鏡筒(40)とを含む。鏡筒(40)は、鏡筒本体(41)と、その一部を覆うカバー(42)と、レンズエレメント(43,45)とを有する。鏡筒本体(41)の部分鏡筒(41a、41i)にパージガスを供給するパージガス供給口(60)を設け、カバー(42)のほぼ中央に鏡筒(40)内のガスを排出するガス排出口(61)を設ける。鏡筒本体(41)のピエゾ素子(49)に対応する部分の内周側に、そのピエゾ素子(49)が鏡筒本体(41)内に露出するのを制限する隔壁(54)を設ける。

Description

[技術分野]
本発明は、例えば、半導体素子、液晶表示素子、撮像素子、薄膜磁気ヘッド等のデバイスの製造プロセスにおけるフォトリソグラフィー工程で使用される鏡筒及び露光装置並びに、前記デバイスの製造方法に関するものである。
[背景技術]
従来の露光装置は、所定のパターンが形成されたレチクル、フォトマスク等のマスクを所定の露光光で照明し、前記所定のパターンの像を、投影光学系を介してフォトレジスト等の感光性材料の塗布されたウエハ、ガラスプレート等の基板上に転写する。
前記投影光学系は多数の光学部材、例えば複数のレンズエレメント等からなっており、これらレンズエレメントは鏡筒に保持されている。一部のレンズエレメントには、例えばピエゾ素子等の駆動機構が接続されている。駆動機構により同レンズエレメントを駆動させることにより、前記投影光学系の結像特性を調整する。
特に半導体素子にあっては、近年ますます高集積化が進行しており、その回路パターンにおける一層の微細化の要求が高まっている。この微細化要求に対応するため、より波長の短い遠紫外光、例えばKrFエキシマレーザ光(λ=248nm)、ArFエキシマレーザ光(λ=193nm)が主流となっているが、さらに波長の短い200nm程度以下の真空紫外域のFレーザ光(λ=157nm)等を露光光とした露光装置も開発されている。
ところで、波長の短い露光光を用いる場合、鏡筒内の酸素、水蒸気、炭化水素ガスなどの気体や、この露光光と反応してレンズエレメントの表面に曇り物質を生ずる気化した有機物質などによって、短波長の露光光が吸収されることが明らかになってきた。特に露光光としてArFエキシマレーザ光、Fレーザ光を採用した場合には、露光光が上述した気体や有機物質によって吸収されることにより、光源から出射された露光光が前記基板に到達するまでにそのエネルギーが大きく低下することがある。
従来構成では、レンズエレメントを駆動するための駆動機構が装備されている。この駆動機構のうちでピエゾ素子は、外部への有機物の放出が少なく、前記レンズエレメントの駆動機構として好適である。しかしながら、ピエゾ素子には、給電線や信号供給線が必要であり、それらの電線の被覆物質から極微量の可塑剤等の有機物質が発生する可能性は否定できない。
このように、露光光自体のエネルギーが低下したり、レンズエレメント等の曇りによって露光光の透過率が低下したりすると、露光装置の露光性能が低下し、製品の歩留まりが低下することになる。
このような問題を解決するために、前記鏡筒内を所定のガスでパージする露光装置も開発されつつある。すなわち、所定のパージガスを、前記鏡筒の一端側から供給するとともにその他端側から排出するものである。しかしながら、この鏡筒では、レンズエレメントを保持する保持部材の形状、レンズエレメントの配置等の要因により、その鏡筒内部にパージガスがスムースに流通せず、有機物質や酸素、水蒸気、炭化水素ガスなどの気体が残存する淀みが生じる場合がある。このような淀みが存在すると、前記露光装置における露光性能の低下を十分に抑制できないという問題があった。
[発明の開示]
本発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。本発明の目的は、鏡筒内を効率よく所定のガスでパージすることができて、露光光のエネルギーを高く保ったままで通過することのできる鏡筒及び露光装置を提供することにある。また、本発明の目的は、このような露光装置を用いて、デバイスを製造する方法を提供することにある。
前記目的を達成するために、請求の範囲1に記載の発明は、複数の光学部材を保持する筐体を有し、その筐体の内部に所定のパージガスを供給するようにした鏡筒において、前記筐体の内部に前記パージガスを供給するパージガス供給口または前記筐体から該筐体内のガスを排出するガス排出口の一方を前記筐体の一端部及び他端部に設けるとともに、前記パージガス供給口またはガス排出口の他方を前記筐体の一端部と他端部の間に設けたことを特徴とするものである。
請求の範囲1の発明によれば、所定のパージガスをパージガス供給口を介して筐体内に導入すると、同筐体内に存在する酸素、水蒸気、炭化水素ガスなどの露光光を吸収する気体や、露光光と反応してレンズエレメントの表面に曇り物質を生ずる気化した有機物等(これらを総称して「吸収性ガス」とする)は、ガス排出口を介して筐体外に排出される。その際、パージガスは、筐体の両端部のパージガス供給口から両端部の間に設けられたガス排出口へ、あるいは両端部の間に設けられたパージガス供給口から両端部のガス排出口へと流通する。このため、パージガスが筐体の全体にわたって効率よく流通され、筐体内の吸収性ガスを含む気体が全体的に効率よく排出される。このため、筐体の一部にパージガスの淀みが生じ、吸収性ガスが筐体外に排出されずに残るのが抑制される。なお、ここでいう「吸収性ガスを含む気体」とは、例えば、露光装置本体を組み立てて調整後にガスパージが行われた直後であれば空気であり、ガスパージが完了した後は、吸収性ガスを含む所定のパージガスである。
請求の範囲2の発明は、請求の範囲1の発明において、前記パージガス供給口を前記筐体の一端部及び他端部に設けるとともに、前記ガス排出口を前記筐体の一端部と他端部の間に設けたことを特徴とするものである。
請求の範囲2の発明によれば、請求の範囲1の発明の作用に加えて、露光光のエネルギーをより高く保つことが望ましい筐体の両端部に吸収性ガスの淀みが生じるのがより確実に抑制される。
請求の範囲3の発明は、請求の範囲1または2の発明において、前記複数の光学部材のうち少なくとも一部の光学部材には、その光学部材を駆動する駆動機構が接続されていることを特徴とするものである。
請求の範囲3の発明によれば、請求の範囲1または2の発明の作用に加えて、駆動機構を構成する部材等から生じうる吸収性ガスがパージガスの流れに乗って迅速に筐体外へと排出される。このため、光学部材に曇りが生じるのが効果的に抑制され、鏡筒の高い光学性能が維持される。
請求の範囲4の発明は、請求の範囲1〜請求の範囲3のうちいずれか一項の発明において、前記筐体は、前記複数の光学部材を保持する筐体本体と、前記筐体本体の少なくとも一部の外周面を覆うカバーとを有し、前記ガス排出口は、前記カバーに設けられることを特徴とするものである。
請求の範囲4の発明によれば、請求の範囲1〜3のうちいずれか一項の発明の作用に加えて、ガス排出口をカバーに設けることによって、筐体本体内のパージガスの圧力を、筐体本体とカバーとの間の圧力より高く設定することができ、露光光の通過する筐体本体内から吸収性ガスが効率よく排出される。
請求の範囲5の発明は、請求の範囲4の発明において、前記複数の光学部材のうち少なくとも一部の光学部材に接続され、その光学部材を駆動する駆動機構の少なくとも一つが前記筐体本体内の空間に露出するのを制限する露出制限部材を設けたことを特徴とするものである。
請求の範囲5の発明によれば、請求の範囲4の発明の作用に加えて、駆動機構を構成する部材から発生した吸収性ガスが筐体本体内に流入するのが抑制され、筐体本体内のクリーン度がより高く維持される。
請求の範囲6の発明は、請求の範囲4または5の発明において、前記カバーは、前記筐体本体のうち、前記駆動機構が接続された光学部材を保持する部分の外周面を覆うことを特徴とするものである。
請求の範囲7の発明は、請求の範囲6の発明において、前記ガス排出口は、前記筐体本体内のガスを前記駆動機構を介して排出することを特徴とするものである。
請求の範囲6及び7によれば、駆動機構を構成する部材から生じうる吸収性ガスが筐体本体内に侵入することを低減することができる。
請求の範囲8の発明は、マスク上に形成されたパターンの像を基板上に転写する露光装置において、前記請求の範囲1〜請求の範囲7のうちいずれか一項の鏡筒を備えたことを特徴とするものである。
請求の範囲9の発明は、前記請求の範囲8の発明において、前記マスク上のパターンの像を前記基板上に投影する投影光学系を備え、その投影光学系が前記請求の範囲1〜請求の範囲5のうちいずれか一項の鏡筒からなることを特徴とするものである。
請求の範囲8及び9の発明によれば、吸収性ガスが鏡筒から効率よく排出され、露光光の効率低下及び光学部材における曇りの発生が抑制され、露光精度の向上を図ることができる。
請求の範囲10の発明は、前記請求の範囲8及び9の露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴とするものである。
請求の範囲10の発明によれば、露光精度が向上され、高集積度のデバイスを歩留まりよく製造することができる。
[発明を実施するための最良の形態]
以下に、本発明を半導体素子製造用の走査露光型の露光装置及びその投影光学系を収容する鏡筒、そして半導体素子の製造方法に具体化した一実施形態について図1〜図5に基づいて説明する。
まず、露光装置の概略構成について説明する。
図1に示すように、露光光源11は、露光光ELとして、例えばKrFエキシマレーザ光、ArFエキシマレーザ光、Fレーザ光等のパルス光を出射する。露光光ELは、オプティカルインテグレータとして、例えば多数のレンズエレメントからなるフライアイレンズ12に入射し、そのフライアイレンズ12の出射面上には、それぞれのレンズエレメントに対応した多数の2次光源像が形成される。なお、オプティカルインテグレータはロッドレンズであってもよい。前記フライアイレンズ12から出射された露光光ELは、リレーレンズ13a,13b、レチクルブラインド14、ミラー15、コンデンサレンズ16を介して半導体素子等の回路パターン等が描かれ、かつ、レチクルステージRST上に載置されたマスクとしてのレチクルRに入射する。
フライアイレンズ12、リレーレンズ13a,13b、ミラー15、コンデンサレンズ16の合成系は、前記2次光源像をレチクルR上で重畳させ、レチクルRを均一な照度で照明する照明光学系17を構成している。レチクルブラインド14は、その遮光面がレチクルRのパターン領域と共役な関係をなすように配置されている。レチクルブラインド14は、レチクルブラインド駆動部18により開閉可能な複数枚の可動遮光部(例えば2枚のL字型の可動遮光部)からなっている。それらの可動遮光部により形成される開口部の大きさ(スリット幅等)を調整することにより、レチクルRを照明する照明領域を任意に設定する。
レチクルステージRSTは、露光光ELの光軸AXに垂直な平面内においてレチクルRを2次元方向に微動可能に保持している。レチクルステージRSTは、リニアモータ等で構成されたレチクルステージ駆動部20により所定の方向(走査方向(Y方向))に移動可能となっている。レチクルステージRSTは、レチクルRの全面が少なくとも前記露光光ELの光軸AXを横切ることができるだけの移動ストロークを有している。なお、図1においては、投影光学系PLの光軸に沿う方向をZ方向、投影光学系PLの光軸及び紙面と直交する方向をX方向、投影光学系PLの光軸に直交し紙面に沿う方向をY方向とする。
レチクルステージRSTの端部には、干渉計21からのレーザビームを反射する移動鏡22が固定されている。この干渉計21によって、レチクルステージRSTの走査方向の位置が常時検出され、その位置情報はレチクルステージ制御部23に送られる。レチクルステージ制御部23は、レチクルステージRSTの位置情報に基づいてレチクルステージ駆動部20を制御し、レチクルステージRSTを移動させる。
レチクルRを通過した露光光ELは、例えば両側テレセントリックな投影光学系PLに入射する。投影光学系PLは、レチクルR上の回路パターンを例えば1/5あるいは1/4に縮小した投影像を、表面に前記露光光ELに対して感光性を有するフォトレジストが塗布された基板としてのウエハW上に形成する。
ウエハWは、ウエハホルダ30を介してウエハステージWST上に保持されている。ウエハホルダ30は図示しない駆動部により、投影光学系PLの最適結像面に対し、任意方向に傾斜可能で、かつ投影光学系PLの前記光軸AX方向(Z方向)に微動可能になっている。また、ウエハステージWSTは、モータ等のウエハステージ駆動部31により、前記走査方向(Y方向)の移動のみならず、走査方向に垂直な方向(X方向)にも移動可能に構成されている。これにより、ウエハW上の各ショット領域毎に走査露光を繰り返すステップ・アンド・スキャン動作が可能になっている。
ウエハステージWSTの端部には、干渉計32からのレーザビームを反射する移動鏡33が固定されており、ウエハステージWSTのX方向及びY方向の位置は干渉計32によって常時検出される。ウエハステージWSTの位置情報(または速度情報)はウエハステージ制御部34に送られ、ウエハステージ制御部34はこの位置情報(または速度情報)に基づいて前記ウエハステージ駆動部31を制御する。
ステップ・アンド・スキャン方式により、レチクルR上の回路パターンをウエハW上のショット領域に走査露光する場合、レチクルR上の照明領域が、前記レチクルブラインド14で長方形(スリット)状に整形される。この照明領域は、レチクルR側の走査方向(+Y方向)に対して垂直方向に長手方向を有するものとなっている。そして、レチクルRを露光時に所定の速度Vrで走査することにより、前記レチクルR上の回路パターンを前記スリット状の照明領域で一端側から他端側に向かって順次照明する。これにより、前記照明領域内におけるレチクルR上の回路パターンが、前記投影光学系PLを介してウエハW上に投影され、投影領域が形成される。
ウエハWはレチクルRとは倒立結像関係にあるため、前記レチクルRの走査方向とは反対方向(−Y方向)に前記レチクルRの走査に同期して所定の速度Vwで走査される。これにより、ウエハWのショット領域の全面が露光可能となる。走査速度の比Vw/Vrは投影光学系PLの縮小倍率に応じたものになっており、レチクルR上の回路パターンがウエハW上の各ショット領域上に正確に縮小転写される。
次に、前記投影光学系PL及びその投影光学系PLを収容する鏡筒40の構成について、図1〜図3を参照して説明する。
図1に示すように、前記投影光学系PLは、前記レチクルRとウエハWとの間に配置され、レンズエレメント43,45からなる複数の光学部材を備えた光学系である。この投影光学系PLを収容する鏡筒40は、前記各レンズエレメント43,45を保持する筐体本体としての鏡筒本体41と、同鏡筒本体41の外周面から所定だけ離間して、その一端がフランジFLGに固定され、他端が鏡筒本体41の上端部に固定されるカバー42とを備えている。カバー42を構成する材料は特に限定されず、例えば、真鍮、ステンレス、アルミニウム、チタン等の金属、あるいは後述する薄膜部材又は弾性部材を採用することができる。なお、カバー42を介して鏡筒本体41に振動が伝達されるのを抑制するように、カバー42の一端とフランジFLGとの間、及びカバー42の他端と鏡筒本体41の上端部との間の少なくとも一方を、薄膜部材又は弾性部材で接続してもよい。好ましい薄膜部材は、エチレンビニルアルコール樹脂(EVOH樹脂)よりなるフィルム素材と、そのフィルム素材の外面に接着剤を介して被着されたポリエチレンよりなる伸縮性の良好な保護膜と、そのフィルム素材の内面に蒸着されたアルミニウム層とからなる積層フィルムである。なお、脱ガスの発生が抑制された薄膜部材であれば、積層フィルムに限定されない。好ましい弾性部材の素材は、脱ガスの発生が抑制されるようにケミカルクリーン処理(例えば、表面にアルミニウムなどの金属を蒸着する蒸着処理や、表面をテフロン(商標)で被覆するテフロンコート処理)されたフッ素ゴム及び金属材料である。薄膜部材及び弾性部材は蛇腹状に形成されてもよい。
鏡筒本体41は、図2に示すように、複数の部分鏡筒が互いに固定されて構成されている。すなわち、レチクルR側から順に、第1部分鏡筒41a、第2部分鏡筒41b、第3部分鏡筒41c、第4、第5、第6、第7、第8、第9部分鏡筒41d、41e、41f、41g、41h、41iに分割されている。第5部分鏡筒41eと第6部分鏡筒41fとの間にフランジFLGが設けられている。なお、本実施形態では、鏡筒40を9つの部分鏡筒41a〜41iに分割しているが、分割数はこれに限られるものではない。
図1に示すように、これらの部分鏡筒及びフランジFLGが設けられている部分鏡筒には、少なくとも一つのレンズエレメント43,45が不図示のレンズ保持部材によって各部分鏡筒にそれぞれ保持されている。また、第1部分鏡筒41aのレチクルR側の端部、及び第9部分鏡筒41iのウエハW側の端部にはカバーガラス46が設けられている。
図1及び図2に示すように、フランジFLGが設けられている部分鏡筒及びそれより下側、すなわちウエハW側に配置される第6〜第9部分鏡筒41f〜41iには、静止レンズエレメント45が不図示の保持部材によって保持されている。また、フランジFLGより上側、すなわちレチクルR側に配置される第1〜第5部分鏡筒41a〜41eのそれぞれには、少なくとも一つの可動レンズエレメント43(図2においては1個のみ図示)を備える。また、第1〜第5部分鏡筒41a〜41eには、図1に示すように、可動レンズエレメント43を支持する支持部材47と、駆動機構に含まれるピエゾ素子49とを備える。なお、レンズエレメント43,45は、その外周において、例えば3ヶ所で前記保持部材に保持されるために、部分鏡筒41a〜41iの内壁に対して、レンズエレメント43,45及び前記保持部材の間には隙間が生じる。これにより、カバーガラス46とレンズエレメント43,45と鏡筒本体41とにより区画形成される各空間55〜57は、支持部材47に形成された通路47a(図3参照)、及び前記隙間等を介してそれぞれ連通されている。また、各空間55〜57は、各部分鏡筒間の隙間によって、鏡筒本体41の外面とカバー42の内面との間の空間58と連通している。詳しくは、複数の部分鏡筒のうち、可動レンズエレメント43を備える部分鏡筒の側壁には、ピエゾ素子49の伸縮方向が鏡筒の接線方向と一致するように、該ピエゾ素子49を収容する収容空間が形成されるとともに、ピエゾ素子49の駆動力を可動レンズエレメント43に伝達するリンク機構が形成される。収容空間及びリンク機構は、部分鏡筒の側壁に放電加工によって形成されるために、部分鏡筒の側壁は複数の切欠孔を有する。従って、各空間55〜57は、複数の切欠孔を介して、鏡筒本体41の外面とカバー42の内面との間の空間58に連通されている。
各支持部材47は、ピエゾ素子49を介して鏡筒本体41に連結されている。各ピエゾ素子49は、各部分鏡筒41a〜41eにおける円周方向の等角度間隔おきに複数、例えば3個設けられている。各ピエゾ素子49が伸縮することにより、部分鏡筒の側壁に形成されたリンク機構を介して、各支持部材47が鏡筒本体41に対して光軸AX方向に微動される。
さらに、図3に示すように、ピエゾ素子49が設けられた部分鏡筒41a〜41eの内壁面には、ピエゾ素子49が各部分鏡筒41a〜41e内の空間に直接露出するのを制限する露出制限部材としての隔壁(内部カバー)54が設けられている。隔壁54は部分鏡筒と一体的に形成されたものであっても、別の部材であってもよい。各ピエゾ素子49は、鏡筒本体41とカバー42との間の空間58内に収容された配線51を介して結像特性制御部52に接続されている。
結像特性制御部52をはじめとして、露光光源11、レチクルブラインド駆動部18、レチクルステージ制御部23及びウエハステージ制御部34は、主制御系53に接続されている。これらの各構成要素は主制御系53の制御の下で動作され、主制御系53は前記レチクルR上に形成されたパターンの像をウエハW上に転写する一連の露光工程全体を制御している。
図1に示すように、鏡筒40には、その内部にパージガスを供給するパージガヌ供給口60と、鏡筒40内のガスを排出するガス排出口61とが設けられている。なお、パージガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴン、ネオン及びクリプトン等の不活性ガスが用いられる。
パージガス供給口60は、鏡筒本体41の一端部をなすレチクル側端部と他端部をなすウエハ側端部の2ヶ所に形成されており、これらのパージガス供給口60を介してパージガスが直接鏡筒本体41内に供給される。一方、ガス排出口61は、カバー42のほぼ中央部に形成されている。詳述すれば、パージガス供給口60は、第1部分鏡筒41aの側壁と、第9部分鏡筒41iの側壁とに設けられている。なお、カバー42の他端は、パージガス供給口60の下側において、第1部分鏡筒41aの側壁に取付けられる。また、ガス排出口61は、カバー42の中央部ではなく、そのほかの部分、例えば、フランジFLGの近傍(カバー42の端部近傍)に形成されてもよい。
第1部分鏡筒41aのパージガス供給口60から鏡筒本体41内に供給されたパージガスは、主に空間55から空間56、空間57に供給される。空間55,56,57に供給されたパージガスは、第1〜第5部分鏡筒41a〜41e間の隙間や、各部分鏡筒41a〜41iの側壁に形成された切欠孔等を介して空間58内に排出される。各部分鏡筒41a〜41iを組立調整した後であれば、空間58内には、パージガスと空間58内に残留していた空気との混合ガスが排出され、空間55,56,57内がパージガスで置換された後であれば、有機物質を含むパージガスが排出される。また、第9部分鏡筒41iのパージガス供給口60から鏡筒本体41内に供給されたパージガスは、静止レンズエレメント45を保持する保持部材に形成された通路を介して、空間57に供給される。パージガス供給口60から空間57に供給されたパージガスは、前記通路を介して第5部分鏡筒41e内の空間57に到達し、その後、第4部分鏡筒41dと第5部分鏡筒41eとの間の隙間や、第4部分鏡筒41d又は第5部分鏡筒41eに形成された前記切欠孔から空間58内に排出される。なお、第9部分鏡筒41iのパージガス供給口60から供給されたパージガスは、その一部が第6〜第9部分鏡筒41f〜41i間の隙間から漏れるが、その漏れ量は、第1〜第5部分鏡筒41a〜41e間の隙間から漏れるパージガス漏れ量よりも少なく、本実施形態では無視できる漏れ量とする。もし、第6〜第9部分鏡筒41f〜41i間の隙間から漏れるガス量が無視できない場合は、第6〜第9部分鏡筒41f〜41iの外側に、所定間隔を離してカバーを設ければよい。同カバーを設ける場合は、カバーの一端をフランジFLGに取付け、他端を第9部分鏡筒41iの側壁に取り付ければよい。ただし、第6〜第9部分鏡筒41f〜41iの外側に同カバーを設ける場合には、このカバーにもパージガス排出口を設けても良い。
次に、前記投影光学系PLの結像特性調整方法について説明する。
まず、前記レチクルR上のパターンの像をウエハW上に転写する実露光に先立って、テストレチクルRtのパターンの像をテストウエハWt上に転写するテスト露光を行う。このテストウエハWt上にテスト露光されたパターンの像を現像する。そして、この現像されたパターンを顕微鏡で観察することにより、投影光学系PLの収差情報を求める。
得られた収差情報を、予め主制御系53に入力するとともに記憶させる。そして、主制御系53は、この収差情報に基づいて前記結像特性制御部52に対し前記各ピエゾ素子49の駆動を指令する。これにより、前記各可動レンズエレメント43の相対位置が変更され、投影光学系PLの結像特性が補正される。そして、この補正の後、レチクルRのパターンの像をウエハ上に転写する実露光が行われる。
従って、本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
(A) 投影光学系PLの鏡筒40では、パージガス供給口60を鏡筒本体41の第1部分鏡筒41a及び第9部分鏡筒41iに、ガス排出口61を鏡筒40のほぼ中央のカバー42に設けた。このため、パージガスをパージガス供給口60を介して鏡筒本体41内に導入すると、同鏡筒本体41内の空気はガス排出口61を介して鏡筒40外に排出される。その際、パージガスは、鏡筒本体41の両部分鏡筒41a,41iのパージガス供給口60から鏡筒40のほぼ中央のガス排出口61へ流通する。このため、パージガスが鏡筒本体41の全体にわたって効率よく流通され、鏡筒40内の吸収性ガスが全体的に効率よく排出される。従って、鏡筒本体41の一部に吸収性ガスの淀みが生じるのを抑制できて、吸収性ガスを含むパージガスが鏡筒40外に排出されずに残るのを抑制することができる。
しかも、露光光ELのエネルギーをより高く保つことが望ましい鏡筒本体41の両端部、すなわち第1部分鏡筒41a及び第9部分鏡筒41iに新鮮なパージガスを供給することができる。このため、第1部分鏡筒41a及び第9部分鏡筒41iに吸収性ガスを含むパージガスの淀みが生じるのがより確実に抑制され、第1部分鏡筒41a及び第9部分鏡筒41iにおける吸収性ガスを効率よく排出することができる。
(B) 投影光学系PLの鏡筒40では、可動レンズエレメント43を駆動するためのピエゾ素子49が装備されている。鏡筒本体41内に供給されたパージガスは部分鏡筒の側壁に形成されたピエゾ収容空間及び切欠孔を介して、鏡筒40の外部に排出される。従って、鏡筒本体41とカバー42との間に配置され、かつ、各ピエゾ素子49に接続される配線51の被覆材等から揮散される極微量の有機物質や、露光光を吸収する気体が鏡筒本体41内に混入することが抑制され、また、有害物質や露光光を吸収する気体などの吸収性ガスを鏡筒40の外部に効率よく排出することができる。
このため、前記有機物質に起因する各レンズエレメント43,45の曇りの発生や吸収性ガスに起因する露光光の透過率低下を効果的に抑制することができる。従って、投影光学系PLにおける高い光学性能を維持することができる。
(C) 投影光学系PLにおける鏡筒40では、鏡筒本体41の中央部近傍をカバー42で覆うともに、ガス排出口61をカバー42に設けた。このため、鏡筒本体41内のパージガスの圧力をカバー42内より高くすることができ、露光光ELの通過する鏡筒本体41内から吸収性ガスを効率よく排出することができ、また、鏡筒本体41内への吸収性ガスの侵入を抑制できる。
(D) 投影光学系PLの鏡筒40では、鏡筒本体41に各ピエゾ素子49が直接露出するのを制限する隔壁54が形成されている。
このため、各ピエゾ素子49や各ピエゾ素子49に接続される配線51の被覆材等からの揮散から発生した有機物質が鏡筒40内に流入するのを抑制することができる。従って、鏡筒40内のクリーン度をより高く維持することができる。
(E) 鏡筒40内に投影光学系PLが収容されている。このため、吸収性ガスを鏡筒40から効率よく排出し、露光光ELの効率低下及び各レンズエレメント43,45における曇りの発生を抑制することができる。従って、露光装置の露光精度の向上を図ることができる。
(変形例)
なお、本発明の実施形態は、以下のように変形してもよい。
前記実施形態では、パージガス供給口60を鏡筒本体41の第1部分鏡筒41a及び第9部分鏡筒41iにそれぞれ設け、ガス排出口61を鏡筒40のほぼ中央部に設ける構成とした。これに対して、例えばガス排出口61を鏡筒本体41の第1部分鏡筒41a及び第9部分鏡筒41iにそれぞれ設け、パージガス供給口60を鏡筒本体41における前記両部分鏡筒41a,41iの間に設ける構成としてもよい。なお、この場合には、パージガス供給口60の開口断面積をガス排出口61の開口断面積よりも大きくなるように形成したり、同パージガス供給口60の数を増やしたりして、前記実施形態に比べ、パージガスの導入圧力が高くなるようにする必要がある。
前記実施形態では、パージガス供給口60及びガス排出口61を投影光学系PLを収容する鏡筒40に設ける構成とした。しかし、これらパージガス供給口60及びガス排出口61を照明光学系17を収容する鏡筒19にも同様に設けることができる。このようにした場合、パージガス供給口60を鏡筒19における露光光ELの入射端及び出射端近傍に設け、ガス排出口61を鏡筒19の入射端及び出射端の間に設けてもよい。また、ガス排出口61を鏡筒19の入射端及び出射端近傍に設け、パージガス供給口60を鏡筒19の入射端及び出射端の間に設けてもよい。
前記実施形態では、鏡筒40はカバー42を備える構成としたが、このカバー42を省略してもよい。なお、この場合、ガス排出口61は鏡筒本体41に直接設けられる。
前記実施形態では、鏡筒40は、可動レンズエレメント43を駆動する駆動機構として、ピエゾ素子49を備える構成とした。しかし、駆動機構は、ピエゾ素子には限定されない。駆動機構として、例えば、モータを用いる構成としてもよい。
前記実施形態では、鏡筒本体41における各ピエゾ素子49に対応する部分に隔壁54を設ける構成としたが、この隔壁54を省略してもよい。
本発明の露光装置は、縮小露光型の露光装置に限定されるものではなく、例えば等倍露光型、拡大露光型の露光装置であってもよい。
また、半導体素子などのマイクロデバイスだけでなく、光露光装置、EUV露光装置、X線露光装置、及び電子線露光装置などで使用されるレチクルまたはマスクを製造するために、マザーレチクルからガラス基板やシリコンウエハなどへ回路パターンを転写する露光装置にも本発明を適用できる。ここで、DUV(深紫外)やVUV(真空紫外)光などを用いる露光装置では一般に透過型レチクルが用いられ、レチクル基板としては、石英ガラス、フッ素がドープされた石英ガラス、蛍石、フッ化マグネシウム、または水晶などが用いられる。また、プロキシミティ方式のX線露光装置や電子線露光装置などでは、透過型マスク(ステンシルマスク、メンバレンマスク)が用いられ、マスク基板としてはシリコンウエハなどが用いられる。
もちろん、半導体素子の製造に用いられる露光装置だけでなく、液晶表示素子(LCD)などを含むディスプレイの製造に用いられてデバイスパターンをガラスプレート上へ転写する露光装置、薄膜磁気ヘッド等の製造に用いられて、デバイスパターンをセラミックウエハ等へ転写する露光装置、及びCCD等の撮像素子の製造に用いられる露光装置などにも本発明を適用することができる。
さらに、本発明は、マスクと基板とが静止した状態でマスクのパターンを基板へ転写し、基板を順次ステップ移動させるステップ・アンド・リピート方式の一括露光型の露光装置にも適用することができる。
露光装置の光源としては、例えばg線(λ=436nm)、i線(λ=365nm)、Krレーザ(λ=146nm)、Arレーザ(λ=126nm)等を用いてもよい。また、DFB半導体レーザまたはファイバレーザから発振される赤外域、または可視域の単一波長レーザ光を、例えばエルビウム(またはエルビウムとイッテルビウムの双方)がドープされたファイバアンプで増幅し、非線形光学結晶を用いて紫外光に波長変換した高調波を用いてもよい。
前記実施形態の露光装置は、例えば次のように製造される。
まず、投影光学系PLを構成する複数のレンズエレメント43,45及びカバーガラス46等を本実施形態の部分鏡筒40a〜41iに収容する。部分鏡筒40a〜41iを積み重ねて固定して鏡筒40を形成する。複数のレンズ12,13a,13b,16、ミラー15等の光学部材からなる照明光学系17を鏡筒19内に収容する。そして、これらの照明光学系17及び投影光学系PLを露光装置本体に組み込み、光学調整を行う。次いで、多数の機械部品からなるウエハステージWST(スキャンタイプの露光装置の場合は、レチクルステージRSTも含む)を露光装置本体に取り付けて配線を接続する。そして、露光光ELの光路内にパージガスを供給するパージガス供給系の配管を接続した上で、さらに総合調整(電気調整、動作確認など)を行う。
鏡筒40を構成する各部品は、超音波洗浄などにより、加工油や、金属物質などの不純物を落としたうえで、組み上げられる。なお、露光装置の製造は、温度、湿度や気圧が制御され、かつクリーン度が調整されたクリーンルーム内で行うことが望ましい。
次に、上述した露光装置をリソグラフィ工程で使用してデバイスを製造する方法の実施形態について説明する。
図4は、デバイス(ICやLSI等の半導体素子、液晶表示素子、撮像素子(CCD等)、薄膜磁気ヘッド、マイクロマシン等)の製造例のフローチャートである。
図4に示すように、まず、ステップS101(設計ステップ)において、デバイス(マイクロデバイス)の機能・性能設計(例えば、半導体デバイスの回路設計等)を行い、その機能を実現するためのパターン設計を行う。引き続き、ステップS102(マスク製作ステップ)において、設計した回路パターンを形成したマスク(レクチルR等)を製作する。一方、ステップS103(基板製造ステップ)において、シリコン、ガラスプレート等の材料を用いて基板(シリコン材料を用いた場合にはウエハWとなる。)を製造する。
次に、ステップS104(基板処理ステップ)において、ステップS101〜S103で用意したマスクと基板を使用して、後述するように、リソグラフィ技術等によって基板上に実際の回路等を形成する。次いで、ステップS105(デバイス組立ステップ)において、ステップS104で処理された基板を用いてデバイス組立を行う。このステップS105には、ダイシング工程、ボンディング工程、及びパッケージング工程(チップ封入等)等の工程が必要に応じて含まれる。
最後に、ステップS106(検査ステップ)において、ステップS105で作製されたデバイスの動作確認テスト、耐久性テスト等の検査を行う。こうした工程を経た後にデバイスが完成し、これが出荷される。
図5は、半導体デバイスの場合における、図4のステップS104の詳細なフローの一例を示す図である。図5において、ステップS111(酸化ステップ)では、ウエハWの表面を酸化させる。ステップS112(CVDステップ)では、ウエハW表面に絶縁膜を形成する。ステップS113(電極形成ステップ)では、ウエハW上に電極を蒸着によって形成する。ステップS114(イオン打込みステップ)では、ウエハWにイオンを打ち込む。以上のステップS111〜S114のそれぞれは、ウエハ処理の各段階の前処理工程を構成しており、各段階において必要な処理に応じて選択されて実行される。
ウエハプロセスの各段階において、上述の前処理工程が終了すると、以下のようにして後処理工程が実行される。この後処理工程では、まず、ステップS115(レジスト形成ステップ)において、ウエハWに感光剤を塗布する。引き続き、ステップS116(露光ステップ)において、先に説明したリソグラフィシステム(露光装置)によってマスク(レチクルR)の回路パターンをウエハW上に転写する。次に、ステップS117(現像ステップ)では露光されたウエハWを現像し、ステップS118(エッチングステップ)において、レジストが残存している部分以外の部分の露出部材をエッチングにより取り去る。そして、ステップS119(レジスト除去ステップ)において、エッチングが済んで不要となったレジストを取り除く。
前処理工程と後処理工程とを繰り返し行うことによって、ウエハW上に多重に回路パターンが形成される。
本実施形態のデバイス製造方法によれば、露光工程(ステップS116)において、前記(E)の効果を有する露光装置が用いられ、真空紫外域の露光光ELにより解像力の向上が可能となり、露光量制御を高精度に行うことができる。従って、露光精度を向上することができて、最小線幅が0.1μm程度の高集積度のデバイスを歩留まりよく製造することができる。
以上詳述したように、請求の範囲1の発明によれば、鏡筒内の吸収性ガスを全体的に効率よく排出できて、筐体の一部に吸収性ガスが鏡筒内に残るのを抑制することができる。
請求の範囲2の発明によれば、請求の範囲1の発明の効果に加えて、露光光のエネルギーをより高く保つことが望ましい筐体の両端部において、吸収性ガスを効率よく排出することができる。
請求の範囲3の発明によれば、請求の範囲1または2の発明の効果に加えて、駆動機構の駆動及び駆動機構を構成する部材等からの揮散等により発生する吸収性ガスに起因する光学部材の曇りの発生を効果的に抑制することができる。従って、鏡筒における高い光学性能を維持することができる。
請求の範囲4の発明によれば、請求の範囲1〜3のうちいずれか一項の発明の効果に加えて、筐体本体内のパージガスの圧力をカバー内より高くなるように設定することで、露光光の通過する筐体本体内から吸収性ガスを効率よく排出することができる。
請求の範囲5の発明によれば、前記請求の範囲4の発明の効果に加えて、駆動機構を構成する部材から発生した吸収性ガスが筐体本体内に流入するのを抑制することができて、鏡筒内のクリーン度を高く維持することができる。
請求の範囲6及び7の発明によれば、駆動機構を構成する部材から生じうる吸収性ガスが筐体本体内に侵入することを低減することができる。
請求の範囲8及び請求の範囲9の発明によれば、露光光の効率低下及び光学部材における曇りの発生を抑制することができて、露光精度の向上を図ることができる。
請求の範囲10の発明によれば、露光精度を向上することができ、高集積度のデバイスを歩留まりよく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
図1は本発明の一実施形態に従う露光装置の全体構成を示す概略図。
図2は図1の露光装置の鏡筒の拡大図。
図3は図2の鏡筒の部分拡大断面図。
図4はデバイスの製造方法を示すフローチャート。
図5は半導体素子の製造方法を示すフローチャート。

Claims (10)

  1. 複数の光学部材を保持する筐体を有し、その筐体の内部に所定のパージガスを供給する鏡筒において、
    前記筐体の内部に前記パージガスを供給するパージガス供給口または前記筐体から該筐体内のガスを排出するガス排出口の一方を前記筐体の一端部及び他端部に設けるとともに、前記パージガス供給口またはガス排出口の他方を前記筐体の一端部と他端部の間に設けたことを特徴とする鏡筒。
  2. 前記パージガス供給口を前記筐体の一端部及び他端部に設けるとともに、前記ガス排出口を前記筐体の一端部と他端部の間に設けたことを特徴とする請求の範囲1に記載の鏡筒。
  3. 前記複数の光学部材のうち少なくとも一部の光学部材には、その光学部材を駆動する駆動機構が接続されていることを特徴とする請求の範囲1または2に記載の鏡筒。
  4. 前記筐体は、前記複数の光学部材を保持する筐体本体と、前記筐体本体の少なくとも一部の外周面を覆うカバーとを有し、
    前記ガス排出口は、前記カバーに設けられることを特徴とする請求の範囲1〜3のうちいずれか一項に記載の鏡筒。
  5. 前記複数の光学部材のうち少なくとも一部の光学部材に接続され、その光学部材を駆動する駆動機構の少なくとも一つが前記筐体本体内の空間に露出するのを制限する露出制限部材を設けたことを特徴とする請求の範囲4に記載の鏡筒。
  6. 前記カバーは、前記筐体本体のうち、前記駆動機構が接続された光学部材を保持する部分の外周面を覆うことを特徴とする請求の範囲4または5に記載の鏡筒。
  7. 前記ガス排出口は、前記筐体本体内のガスを前記駆動機構を介して排出することを特徴とする請求の範囲6に記載の鏡筒。
  8. マスク上に形成されたパターンの像を基板上に転写する露光装置において、
    前記請求の範囲1〜7のうちいずれか一項に記載の鏡筒を備えた露光装置。
  9. 前記マスク上のパターンの像を前記基板上に投影する投影光学系を備え、その投影光学系が前記請求の範囲1〜5のうちいずれか一項に記載の鏡筒からなることを特徴とする請求の範囲8に記載の露光装置。
  10. 前記請求の範囲8または9に記載の露光装置を用いてデバイスを製造することを特徴とするデバイスの製造方法。
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