JPH11191525A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

Info

Publication number
JPH11191525A
JPH11191525A JP9359287A JP35928797A JPH11191525A JP H11191525 A JPH11191525 A JP H11191525A JP 9359287 A JP9359287 A JP 9359287A JP 35928797 A JP35928797 A JP 35928797A JP H11191525 A JPH11191525 A JP H11191525A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical system
light
housing
temperature
illumination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9359287A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigeru Hirukawa
茂 蛭川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
Priority to JP9359287A priority Critical patent/JPH11191525A/ja
Publication of JPH11191525A publication Critical patent/JPH11191525A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】波長300nm以下の露光光を使用する投影露
光装置における照明光学系の透過率の変動を抑制する。 【解決手段】ArFエキシマレーザをレチクル16に照
射して、レチクル16上のパターンを投影光学系23を
介してウェハW上に転写する。照明光路である筐体CO
に窒素ガスを循環させるとともに、照明光学素子をヒー
タ61で加熱する。照明光学素子が加熱されると、その
表面の汚染物質が剥離する。剥離した汚染物質を窒素ガ
スとともに筐体COの外部に排出する。ヒータ61の熱
で鏡筒LBが加熱されないように冷却水を冷却管路6
2,66に流して筺体COと支持構造体CSを冷却す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば300n
m以下の紫外域の光を照射するエキシマレーザ、高調波
レーザ、水銀ランプ光源を有する投影露光装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体素子または液晶基板等を製造する
ためのリソグラフィ工程において、レチクル(フォトマ
スク等)のパターン像を投影光学系を介して感光基板上
に露光する露光装置が使用されている。近年、半導体集
積回路は微細化の方向で開発が進み、リソグラフィ工程
においては、より微細化を求める手段としてリソグラフ
ィ光源の露光波長を短波長化する方法が考えられてい
る。
【0003】現在、波長248nmのKrFエキシマレ
ーザをステッパー光源として採用した露光装置がすでに
開発されている。また、Ti−サファイアレーザ等の波
長可変レーザの高調波、波長266nmのYAGレーザ
の4倍高調波、波長213nmのYAGレーザの5倍高
調波、波長220nm近傍または184nmの水銀ラン
プ、波長193nmのArFエキシマレーザ、波長15
7nmのF2レーザ等が短波長光源の候補として注目さ
れている。
【0004】従来のg線、i線、KrFエキシマレーザ
あるいは波長250nm近傍の光を射出する水銀ランプ
を光源とした露光装置では、これらの光源の発光スペク
トル線は酸素の吸収スペクトル領域とは重ならず、酸素
の吸収による光利用効率の低下および酸素の吸収による
オゾンの発生に起因する不都合はなかった。したがっ
て、これらの露光装置では基本的に大気雰囲気での露光
が可能であった。
【0005】しかしながら、ArFエキシマレーザのよ
うな光源では、発光スペクトル線は酸素の吸収スペクト
ル領域と重なるため、上述の酸素の吸収による光利用効
率の低下および酸素の吸収によるオゾンの発生に起因す
る不都合が発生する。たとえば、真空中または窒素ある
いはヘリウムのような不活性ガス中でのArFエキシマ
レーザ光の透過率を100%/mとすれば、フリーラン
状態(自然発光状態)すなわちArF広帯レーザでは約
90%/m、スペクトル幅を狭め、かつ酸素の吸収線を
避けたArF狭帯レーザを使用した場合でさえ、約98
%/mと透過率が低下する。
【0006】透過率の低下は、酸素による光の吸収およ
び発生したオゾンの影響によるものと考えられる。オゾ
ンの発生は透過率(光利用効率)に悪影響を及ぼすばか
りでなく、光学材料表面や他の部品との反応による装置
性能の劣化および環境汚染を引き起こす。
【0007】このように、ArFエキシマレーザのよう
な光源を有する露光装置では、光の透過率の低下やオゾ
ンの発生を回避するために光路全体を窒素等の不活性ガ
スで満たす必要があることはよく知られている。
【0008】ところで本発明者等は、エキシマレーザ光
源を用いた比較的フィールドサイズの大きい投影露光装
置によって各種の露光実験を行なったところ、例えば3
50nm以下の紫外波長域の照明光(波長248nmの
KrFエキシマレーザ、或いは波長193nmのArF
エキシマレーザ等)の照射によって、投影光学系内の光
学素子、或いは光学素子のコート材(たとえば反射防止
膜等の薄膜)の透過率または反射率がダイナミックに変
動するといった新たな現象を発見した。このような透過
率がダイナミックに変動する現象は、投影光学系内の光
学素子のみならず、光源から射出される照明光をレチク
ルに導く照明光学系内の光学素子についても同様に発生
し得ることが判明した。
【0009】このような現象は、投影光路内や照明光路
内の空間に存在する気体(空気、窒素ガス等)中に含ま
れる不純物、光学素子を鏡筒に固定するための接着剤ま
たは充填材等から発生する有機物質の分子、或いはその
鏡筒の内壁(反射防止用の塗装面等)から発生する不純
物(たとえば水分子、ハイドロカーボンの分子、または
これら以外の照明光を拡散する物質)が光学素子の表面
に付着したり、照明光路内に進入(浮遊)することで生
じるものと考えられる。その結果、投影光学系,照明光
学系および送光系の透過率または反射率が比較的短時間
のうちに大きく変動するといった重大な問題が起こる。
【0010】また、一般的に投影露光装置では、照明光
学系内のフライアイレンズ(2次光源)から射出される
光束の一部をビームスプリッタで分岐して光量センサ
(インテグレータセンサ)に導き、その光量センサの出
力に基づいてショット毎に感光性基板の露光量を制御し
ている。このため、そのビームスプリッタ以降の光学系
(投影光学系を含む)の透過率が急激に変化した場合、
その光量センサの出力を用いても感光性基板に到達する
露光光の積算光量(露光ドーズ)を正確に制御すること
ができなくなる。このため、露光開始前に露光光を照射
して光洗浄を行うことも考えられるが、スループットが
低下する。
【0011】本発明の目的は、照明光学系の透過率の変
動を抑制するようにした投影露光装置を提供することで
ある。
【0012】
【課題を解決するための手段】発明の実施の形態を示す
図1,2に対応付けて説明する。 (1)請求項1の発明は、筐体COに収容され、照明光
源1からの照明光を原版16に照射する照明光学系32
と、鏡筒LBに収容され、原版16上のパターンの像を
感光基板25上に投影する投影光学系23とを備える投
影露光装置に適用される。そして、筐体CO内の照明光
学素子を加熱する加熱装置61と、筐体COと鏡筒LB
とを連結する支持構造体CSに配設され、筐体COから
鏡筒LBへの伝熱を抑制する冷却装置62,66とを備
えることにより、上記目的を達成する。 (2)請求項2の発明は、請求項1の投影露光装置にお
いて、筐体CO内に不活性ガスを流通するようにしたも
のである。 (3)請求項3の発明は、請求項1の投影露光装置にお
いて、照明光源1をArFエキシマレーザとし、筐体C
O内に不活性ガスを流通するようにしたものである。 (4)請求項4の発明は、請求項1の投影露光装置にお
いて、照明光源1をKrFエキシマレーザとし、筐体C
O内にドライエアを流通するようにしたものである。 (5)請求項5の発明は、請求項2〜4のいずれかの項
に記載の投影露光装置において、筐体CO内に導入する
気体を予め筐体CO内の温度まで加熱するようにしたも
のである。
【0013】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
による実施の形態について説明する。図1は本発明によ
る投影露光装置の詳細構成を示し、図2は本発明の特徴
的構成である加熱装置と冷却装置を示している。なお、
図1では加熱装置と冷却装置の図示を省略している。
【0015】図1に示すように、例えば193nmの出
力波長を持つパルス光を発振するArFエキシマレーザ
光源1からほぼ平行光束としてのレーザ光が出射され、
シャッタ2を開くことにより投影露光装置の本体側の光
透過窓3へレーザ光が導かれる。シャッタ2を閉じてお
くとレーザ光が遮断される。ここで、投影露光装置本体
は、チャンバー100内に収容されており、温度が一定
に保たれるように制御されている。光透過窓3を通過し
たレーザ光は、ビーム整形光学系4で所定断面形状のレ
ーザ光に整形され、反射ミラー5で反射して、オプティ
カルインテグレータとしてのフライアイレンズ6に導か
れる。フライアイレンズ6は、多数のレンズ素子が束ね
られて構成されており、このレンズ素子の射出面側に
は、それを構成するレンズ素子の数に対応した多数の光
源像(2次光源)が形成される。
【0016】なお、本例ではフライアイレンズ6を1つ
設けているが、このフライアイレンズ6とArFエキシ
マレーザ光源1あるいは反射ミラー5との間に、第2オ
プティカルインテグレータとしてのフライアイレンズを
設けてもよく、さらにはフライアイレンズの代わりに内
面反射型のロッド状の光学部材をオプティカルインテグ
レータとして用いてもよい。
【0017】また、フライアイレンズ6により形成され
る多数の2次光源が形成される位置において、所定の形
状あるいは所定の大きさの複数の開口絞りが形成されて
いるタレット板7が配設されている。このタレット板7
はモータ8で回転駆動され、1つの開口絞りが選択され
て照明光学系の光路中に挿入される。なお、タレット板
7とモータ8で照明系用可変開口絞り装置が構成され
る。
【0018】フライアイレンズ6によって形成される多
数の2次光源からの光束は、可変開口絞りを通過してビ
ームスプリッタ9で2つの光路に分岐され、反射光はイ
ンテグレータセンサ10に導かれて照明光の照度が検出
される。検出された照度に応じた信号は制御回路40に
入力される。一方、通過光はリレーレンズ11、視野絞
り12、リレーレンズ13を通って反射ミラー14で反
射された後、複数のレンズ等の屈折性光学素子で構成さ
れるコンデンサ光学系15にて集光される。これによ
り、レチクル16上に形成された回路パターンPAは重
畳的に均一照明される。そして投影光学系23によって
ウエハ25上にレチクル16上の回路パターンの像が形
成され、ウエハ25上に塗布されたレジストが感光し
て、ウエハ25上に回路パターン像が転写される。
【0019】なお、本例の投影光学系23は全て屈折性
のレンズ等の光学素子で構成されており、投影光学系2
3の瞳(入射瞳)の位置には開口絞りEpが配置されて
いる。この開口絞りEpは投影光学系の開口数を変更で
きるように、その大きさを変更できる機構になっていて
もよく、この場合、投影光学系内の開口絞りEpと照明
光学系内の可変開口絞りとは、光学的に共役な位置に配
置される。
【0020】レチクル16はレチクルホルダ17により
レチクルステージ18に保持固定される。レチクルステ
ージ18は、図1の紙面と直交する面内に沿って2次元
的に移動するようにベース22に設けられている。レチ
クルホルダ17にはミラー21が設置され、レーザ干渉
計20からのレーザ光がミラー21で反射されてレーザ
干渉計20に入射し、レーザ干渉計20によりレチクル
ステージ18の位置が計測される。この位置情報は制御
回路40に入力され、この位置情報に基づいて制御回路
40はレチクルステージ駆動用モータ19を駆動してレ
チクル16の位置を制御している。
【0021】ウエハ25はウエハホルダ26によりウエ
ハステージ27に保持固定される。ウエハステージ27
は、図1の紙面と直交する面内に沿って2次元的に移動
するように設けられている。ウエハステージ27にはミ
ラー31が設置され、レーザ干渉計30からのレーザ光
がミラー31で反射されてレーザ干渉計30に入射し、
レーザ干渉計30によりウエハステージ27の位置が計
測される。この位置情報は制御回路40に入力され、こ
の位置情報に基づいて制御回路40はウエハステージ駆
動用モータ29を駆動してウエハ25の位置を制御して
いる。ウエハステージ27上には照度センサ28が設け
られ、ウエハ25に照射される露光光の照度が検出され
る。この照度センサ28の検出信号は制御回路40に入
力される。
【0022】この実施の形態の投影露光装置では、以上
説明した光学素子4,5,6,7,9,11,12,1
3,14,15が照明光学系32を構成し、モータ8、
センサ10とともに図2に示す筺体COに収容され、こ
の筺体には窒素ガスのような不活性ガスが流通される。
不活性ガス給排装置については後述する。また、投影光
学系23を構成する複数の光学部材間に形成される複数
の空間にも窒素ガスなどの不活性ガスを供給し、汚染さ
れた不活性ガスを複数の空間から排出する。そのため、
不活性ガス供給装置41と不活性ガス排出装置42が設
けられ、ガス供給装置41はパイプ43を介して投影光
学系23の内部へ乾燥した窒素などの不活性ガスを供給
し、また排出装置42は投影光学系23の内部の気体を
パイプ44を介して外部へ排出する。なお、不活性ガス
としては窒素に限ることなく、ヘリウム、アルゴン等の
気体を用いることも可能である。
【0023】図2により本実施の形態の特徴的構成を説
明する。図2において、照明光学系32は筐体COによ
って包囲されており、この筐体CO内には、ガス給排装
置50により供給管路51と排出管路52を介してAr
F光を吸収しない気体たとえば窒素ガス(またはヘリウ
ムガス)が給排される。ガス給排装置50は窒素ガスに
含まれる水分を除去してから筐体COに窒素ガスを供給
する。一方、供給管路51には、窒素ガス中の有機物や
アルコール等の不純物を除去するケミカルフィルタが設
けられる。
【0024】筐体COの内壁には照明光学素子を加熱す
る電気ヒータ61が適宜の間隔で設置され、筐体COの
外壁には筐体COを冷却する冷却管路62が設置されて
いる。冷却管路62には、温調装置63により所定の温
度に制御された冷却水が供給管路64と排出管路65に
より流通される。また、照明光学系32の筐体COと投
影光学系23の鏡筒LBは支持構造体CSで支持され、
筐体COの熱が鏡筒LBに伝熱されないように、支持構
造体CSには、筐体COと鏡筒LBとの間に冷却管路6
6が設けられている。冷却管路66にも、温調装置63
により所定の温度に制御された冷却水が供給管路64と
排出管路65により流通される。
【0025】筐体CO内には照明光路内の温度を測定す
る温度センサ67が、支持構造体CSには支持構造体C
Sの温度を測定する温度センサ68がそれぞれ設置され
ている。温度センサ67,68の検出出力は制御回路4
0に入力され、制御回路40はこれらの温度に基づいて
ヒータ61の発熱量と温調装置63による冷却水温度と
流量を調節する。
【0026】このように構成された投影露光装置の動作
を説明する。まず、筐体CO内を真空排気し、その後、
窒素ガスを管路51から筐体CO内に導入するととも
に、管路52を介して筐体CO内から窒素ガスを排出す
る。制御回路40の指令により、ヒータ61を通電して
照明光学素子を加熱する。制御回路40は筐体内の温度
センサ67からの検出信号により照明光路内の温度を認
識し、その温度が所定の温度範囲になるようにヒータ6
1を制御する。一方、制御回路40は支持構造体CSの
温度センサ68からの検出信号により支持構造体CSの
温度を認識し、その温度が所定の温度範囲になるように
温調装置63で冷却水の温度と流量を調節する。
【0027】照明光学素子を加熱することにより、Ar
Fエキシマレーザ光の照射に起因して照明光学系32の
各光学素子の表面に付着している汚染物質が活性化され
て気化し、光学素子の透過率が向上する。また、筐体C
O中に気化して浮遊した汚染物質は窒素ガスの給排によ
り筐体CO内から排出されて回収されるので、筐体CO
内の汚染物質の濃度が低減される。したがって、この状
態でウエハ露光を開始すれば、露光開始にともなって透
過率が大きく変動することが抑制される。また、露光工
程が開始した後、ウエハ交換時などによりエキシマレー
ザの照射を中止することがあるが、筐体CO内の汚染物
質の濃度が低いから、露光光照射の中止にともなって再
び光学素子の表面に汚染物質が付着することが抑制され
る。
【0028】すなわち、レチクル交換あるいはウエハ交
換のために照明光学系32へレーザ光源1からエキシマ
レーザが導入されていない場合、従来は筐体CO内の汚
染物質が光学素子の表面に付着してその透過率が低下
し、エキシマレーザが導入されると光学素子の表面から
汚染物質が剥離されて透過率が向上するような、透過率
のダイナミックな変動が避けられなかった。本実施の形
態では、照明光路を所定の温度に調節しつつ照明光路内
に窒素ガスを循環させるようにしたから、筐体CO内の
汚染物質の濃度が低減され、エキシマレーザの照射の有
無による透過率の変動が抑制される。その結果、インテ
グレータセンサ10で検出した光量を積分して露光ドー
ズ量を正確に決定できる。また、露光開始前にエキシマ
レーザを空打ちして光学素子の表面の汚染物質を除去す
る方式に比べて、スループットが向上する。
【0029】筐体CO内の照明光路の加熱によりチャン
バ内の雰囲気が加熱され、支持構造体CSにも伝熱され
る。そこで、本実施の形態では、冷却管路62,66に
冷却水を流して筺体周囲の雰囲気と支持構造体CSの温
度上昇を抑制している。すなわち、温度センサ68で検
出される支持構造体CSの温度に基づいて、温調装置6
3により冷却水の温度や流量を調節して、チャンバ10
0内の目標温度と同等もしくはやや低い温度に支持構造
体CSの温度を調節する。これにより、鏡筒LBの温度
が不所望に高くなることが防止される。また、チャンバ
100内の温度上昇が抑制され、空気のゆらぎによる干
渉計の検出誤差が低減でき、重ね合わせ精度の誤差が小
さくなる。
【0030】以上の構成において、照明光路の温度を5
0℃一定になるように制御した場合と、23℃一定にな
る場合とにおいて、インテグレータセンサ10の出力と
照度センサ28の出力の比を計測して露光開始時の透過
率の変動を測定した。露光光が照射されると光学素子の
表面に付着していた汚染物質が剥離して透過率が向上す
る現象が発生するが、23℃一定の場合には、光学素子
の表面に付着している汚染物質の量が多く、露光光の照
射にともなう透過率の変動が大きい。本実施の形態で
は、露光開始前に照明光路を十分に加熱して光学素子の
表面から汚染物質を剥離させ、窒素ガスとともにその汚
染物質を筐体COから外部に排出しているから、露光光
を照射開始したときの変動を、筐体CO内部を23℃に
した場合に発生する透過率変動の20%程度に抑制する
ことができた。ここで、露光光の照射開始後のインテグ
レータセンサ10と照度センサ28の出力の比Rが、R
=(照度センサ出力/インテグレータセンサ出力)であ
るとして、このRを光学系の透過率として計測した結果
を図3に示す。破線は筐体CO内部が23℃の場合、実
線は筐体CO内部が50℃の場合である。
【0031】透過率の変動の測定に加えて、位置合わせ
精度の低下も測定した。支持構造体CSの温度を周囲の
雰囲気温度に対して2℃以内になるように温度調節した
場合には、位置合わせ精度の低下は検出されなかった。
ここで、位置合わせ精度は、いわゆるベースラインの位
置変動を測定して行った。支持構造体CSが温度上昇す
ると鏡筒LBの温度も上昇して鏡筒中心が水平面内でず
れ、ベースラインが変動することになるが、チャンバ内
の目標温度と2℃以内に支持構造体CSを温度調節すれ
ば、位置合わせ精度に影響を与えないことを確認した。
さらに、筺体COと支持構造体CSを冷却することによ
りチャンバ100内の温度上昇も抑制されるから、チャ
ンバ内の空気のゆらぎが抑制されるとともに、干渉計2
0,30の固定鏡21,31の位置が変動するおそれも
少なくなり、これにより位置検出精度の悪化も防止でき
る。
【0032】以上の実施の形態では、露光中は継続して
照明光路を所定の温度になるように加熱することとした
が、露光前にのみ加熱して、照明光学系の光学素子の表
面の付着汚染物質を露光前に予め除去するようにしても
よい。また、露光中に一定時間間隔で加熱するようにし
てもよい。これにより、支持構造体CSや雰囲気温度の
上昇を抑えることができる。さらに、ガス給排装置50
から供給される窒素ガスを予め筐体COの制御温度と同
一となるように温度調節するのが好ましい。照明光路に
導入する気体の温度を照明光路内の温度とほぼ等しくす
ることにより、窒素ガスの導入により光学素子の温度が
低下してその表面に汚染物質が付着する現象を防止で
き、透過率の一時的な低下を防止できる。さらにまた、
ヒータ61による加熱に代えて、赤外線の照射、マイク
ロ波の照射、紫外光の照射による加熱装置を使用しても
よい。冷却装置として筺体COや支持構造体CSの周囲
に冷却管路を設置したが、筺体COや支持構造体CSそ
れ自身の内部に冷却水通路を形成してもよい。
【0033】以上の実施の形態ではArFエキシマレー
ザを使用する場合について説明したが、本発明は、Kr
Fエキシマレーザを使用する投影露光装置にも適用でき
る。KrFエキシマレーザの場合には窒素ガスに代え
て、例えばケミカルフィルタを通してドライエア(例え
ば湿度が3%程度以下)を筐体COに流通させればよ
い。KrFエキシマレーザの場合の透過率の変動の要因
は、光学素子の表面に付着する水分であることが知られ
ており、筐体CO内の水分を十分少なくすれば、露光開
始にともなう透過率の変動を抑制できる。
【0034】なお、ドライエアは波長が200nm程度
以上の露光用照明光に対して使用することができる。ま
た、窒素は波長が190nm程度以上の露光用照明光に
対して使用できるが、150〜200nm程度の波長域
に発振スペクトルを有する露光用照明光(ArFエキシ
マレーザ、F2レーザなど)では、前述の不活性ガスと
して特にヘリウムを使用することが好ましい。
【0035】また、露光装置本体と光源とを分離して配
置する、例えば露光装置本体が設置されるクリーンルー
ムの床下に光源が配置されるとき、露光装置本体の照明
光学系の光軸と光源から射出される露光用照明光との相
対的な位置関係を調整する、ミラーなどからなるビーム
・マッチング・ユニットを含む送光系を筐体内に収納
し、その内部に窒素、又は不活性ガス(ヘリウムなど)
を充填している。この送光系に体しても、前述の実施形
態と同様にその筐体内部に配置される光学素子を加熱す
るように構成してもよい。
【0036】以上のように本発明では、送光系、照明光
学系、及び投影光学系の少なくとも一部を筐体内に収納
し、その内部に化学的にクリーンなドライエア、窒素、
あるいは不活性ガスを充填しても発生する、換言すれば
クリーンルーム内に浮遊する不純物(例えばアンモニウ
ムイオン、硫酸イオンなど)がその筐体内に混入しなく
ても発生する透過率、又は反射率の変動を抑制すること
ができる。
【0037】以上説明した発明の実施の形態と特許請求
の範囲の要素との対応において、エキシマレーザ光源1
が照明光源を、レチクルRが原版を、ウエハ25が感光
基板を、冷却管路62,66が冷却装置をそれぞれ構成
する。
【0038】
【発明の効果】(1)本発明によれば、照明光学系の光
学素子を加熱装置で加熱するようにしたので、光学素子
の表面の汚染物質が剥離し、露光開始にともなう透過率
の変動を抑制できる。 (2)請求項2,3の発明によれば、照明光路に不活性
ガスが循環するから剥離した汚染物質が不活性ガスとと
もに照明光路の外部に排出され、したがって、露光前に
照明光学系の光学素子を加熱して汚染物質を照明光路か
ら除去しておくことができ、露光中の加熱を省略でき
る。 (3)請求項4によれば、KrFエキシマレーザを使用
する場合にドライエアを流し、光学素子を加熱してその
表面の水分を除去することができ、露光開始にともなう
透過率の変動を抑制できる。 (4)請求項5によれば、照明光路に導入する気体の温
度を照明光路内の温度とほぼ等しくしたので、気体の導
入により光学素子の温度が低下してその表面に汚染物質
が付着する現象を防止でき、透過率の一時的な低下を防
止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影露光装置の実施の形態を示す
【図2】図1の実施の形態の特徴的構成を示す図
【図3】光学系の透過率を示すグラフ
【符号の説明】
1 ArFエキシマレーザ光源 16 レチクル 23 投影光学系 25 ウェハ 32 照明光学系 40 制御回路 50 ガス給排装置 61 ヒータ 62,66 冷却管路 63 冷却水温調装置 67,68 温度センサ CO 筐体 LB 鏡筒 CS 支持構造体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI H01L 21/30 516F

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】筐体に収容され、照明光源からの照明光を
    原版に照射する照明光学系と、 鏡筒に収容され、前記原版上のパターンの像を感光基板
    上に投影する投影光学系とを備える投影露光装置におい
    て、 前記筐体内の照明光学素子を加熱する加熱装置と、 前記筐体と前記鏡筒とを連結する支持構造体に配設さ
    れ、前記筐体から前記鏡筒への伝熱を抑制する冷却装置
    とを備えることを特徴とする投影露光装置。
  2. 【請求項2】請求項1の投影露光装置において、 前記筐体内に不活性ガスを流通することを特徴とする投
    影露光装置。
  3. 【請求項3】請求項1の投影露光装置において、 前記照明光源はArFエキシマレーザであり、前記筐体
    内に不活性ガスを流通することを特徴とする投影露光装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1の投影露光装置において、 前記照明光源はKrFエキシマレーザであり、前記筐体
    内にドライエアを流通することを特徴とする投影露光装
    置。
  5. 【請求項5】請求項2〜4のいずれかの項に記載の投影
    露光装置において、 前記筐体内に導入する前記気体を予め前記筐体内の温度
    まで加熱することを特徴とする投影露光装置。
JP9359287A 1997-12-26 1997-12-26 投影露光装置 Pending JPH11191525A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9359287A JPH11191525A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 投影露光装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9359287A JPH11191525A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 投影露光装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11191525A true JPH11191525A (ja) 1999-07-13

Family

ID=18463734

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9359287A Pending JPH11191525A (ja) 1997-12-26 1997-12-26 投影露光装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11191525A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007123874A (ja) * 2005-10-19 2007-05-17 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置、デバイス製造方法、および照射コレクタの使用
US7545478B2 (en) 2004-05-05 2009-06-09 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus, thermal conditioning system, and method for manufacturing a device
JP2013251573A (ja) * 2003-04-11 2013-12-12 Nikon Corp 液浸リソグラフィにおける光学素子の洗浄方法
US9645505B2 (en) 2004-06-09 2017-05-09 Nikon Corporation Immersion exposure apparatus and device manufacturing method with measuring device to measure specific resistance of liquid
US9939739B2 (en) 2003-05-23 2018-04-10 Nikon Corporation Exposure apparatus and method for producing device

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013251573A (ja) * 2003-04-11 2013-12-12 Nikon Corp 液浸リソグラフィにおける光学素子の洗浄方法
US9958786B2 (en) 2003-04-11 2018-05-01 Nikon Corporation Cleanup method for optics in immersion lithography using object on wafer holder in place of wafer
US9939739B2 (en) 2003-05-23 2018-04-10 Nikon Corporation Exposure apparatus and method for producing device
US7545478B2 (en) 2004-05-05 2009-06-09 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus, thermal conditioning system, and method for manufacturing a device
US9645505B2 (en) 2004-06-09 2017-05-09 Nikon Corporation Immersion exposure apparatus and device manufacturing method with measuring device to measure specific resistance of liquid
JP2007123874A (ja) * 2005-10-19 2007-05-17 Asml Netherlands Bv リソグラフィ装置、デバイス製造方法、および照射コレクタの使用
US7897941B2 (en) 2005-10-19 2011-03-01 Asml Netherlands B.V. Lithographic apparatus, device manufacturing method, and use of a radiation collector

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6538722B2 (en) Projection exposure method, projection exposure apparatus, and methods of manufacturing and optically cleaning the exposure apparatus
KR100846184B1 (ko) 리소그래피 투영 장치, 가스 퍼징 방법, 디바이스 제조방법 및 퍼지 가스 공급 시스템
US7116397B2 (en) Exposure apparatus and device manufacturing method
TW490731B (en) Optical device, exposure system, and laser beam source, and gas feed method, exposure method, and device manufacturing method
US20010055099A1 (en) Optical device, method for cleaning the same, projection aligner, and method of producing the same
JP3696201B2 (ja) リソグラフィ装置およびデバイス製造方法
JP4378357B2 (ja) 露光装置及びその圧力制御方法並びにデバイス製造方法
JP4035510B2 (ja) ガス洗浄システムを含むリソグラフィ装置
WO2004108252A1 (ja) フィルタ装置及び露光装置並びにデバイスの製造方法
US7050152B2 (en) Exposure apparatus
US7455880B2 (en) Optical element fabrication method, optical element, exposure apparatus, device fabrication method
KR100695555B1 (ko) 리소그래피 장치 및 디바이스 제조방법
WO1999005710A1 (fr) Aligneur de projection, procede d'exposition a une projection, procede de nettoyage optique et procede de fabrication de dispositifs a semi-conducteurs
JP2000091192A (ja) 露光装置
JP2005064210A (ja) 露光方法、該露光方法を利用した電子デバイスの製造方法及び露光装置
JPH11288870A (ja) 露光装置
JPH11191525A (ja) 投影露光装置
US7256408B2 (en) Gas supply unit, gas supply method and exposure system
JP3677837B2 (ja) 投影露光装置
JP2002164267A (ja) 露光装置及びデバイスの製造方法
US6590631B2 (en) Exposure apparatus and device manufacturing method using the same
JPH11154636A (ja) 投影露光装置
WO2000068980A1 (fr) Procede et appareil d'exposition
JPH11154644A (ja) 投影露光装置
JPH11195585A (ja) 露光装置および露光方法