JPH11154636A - 投影露光装置 - Google Patents

投影露光装置

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JPH11154636A
JPH11154636A JP9319779A JP31977997A JPH11154636A JP H11154636 A JPH11154636 A JP H11154636A JP 9319779 A JP9319779 A JP 9319779A JP 31977997 A JP31977997 A JP 31977997A JP H11154636 A JPH11154636 A JP H11154636A
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pressure
optical system
lens
projection
exposure
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Shigeru Hirukawa
茂 蛭川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】波長300nm以下の露光光を使用する投影露
光装置のレンズ圧力調節を不活性ガス圧で行ってもレン
ズの透過率が低下しないようにする。 【解決手段】 ArFエキシマレーザを照明光学系20
0を介してレチクルRに照射して、レチクルR上のパタ
ーンの像を投影光学系300によりウェハW上に結像す
る。投影光学系300内に設けられたレンズ室LR2内
には不活性ガスが充填される。圧力センサPS4で検出
されたチャンバ内の大気圧力に応じてレンズ室LR2の
圧力を調節して、投影光学系300の光学性能が大気圧
によって変動しないようにする。露光動作停止時にレン
ズ室LR2の窒素ガスを交換して汚染物質を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば300n
m以下の紫外域の光を照射するエキシマレーザ、高調波
レーザ、水銀ランプ光源を有する投影露光装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】半導体素子または液晶基板等を製造する
ためのリソグラフィ工程において、レチクル(フォトマ
スク等)のパターン像を投影光学系を介して感光基板上
に露光する露光装置が使用されている。近年、半導体集
積回路は微細化の方向で開発が進み、リソグラフィ工程
においては、より微細化を求める手段としてリソグラフ
ィ光源の露光波長を短波長化する方法が考えられてい
る。
【0003】現在、波長248nmのKrFエキシマレ
ーザをステッパー光源として採用した露光装置がすでに
開発されている。また、Ti−サファイアレーザ等の波
長可変レーザの高調波、波長266nmのYAGレーザ
の4倍高調波、波長213nmのYAGレーザの5倍高
調波、波長220nm近傍または184nmの水銀ラン
プ、波長193nmのArFエキシマレーザ等が短波長
光源の候補として注目されている。
【0004】従来のg線、i線、KrFエキシマレーザ
あるいは波長250nm近傍の光を射出する水銀ランプ
を光源とした露光装置では、これらの光源の発光スペク
トル線は酸素の吸収スペクトル領域とは重ならず、酸素
の吸収による光利用効率の低下および酸素の吸収による
オゾンの発生に起因する不都合はなかった。したがっ
て、これらの露光装置では基本的に大気雰囲気での露光
が可能であった。
【0005】しかしながら、ArFエキシマレーザのよ
うな光源では、発光スペクトル線は酸素の吸収スペクト
ル領域と重なるため、上述の酸素の吸収による光利用効
率の低下および酸素の吸収によるオゾンの発生に起因す
る不都合が発生する。たとえば、真空中または窒素ある
いはヘリウムのような不活性ガス中でのArFエキシマ
レーザ光の透過率を100%/mとすれば、フリーラン
状態(自然発光状態)すなわちArF広帯レーザでは約
90%/m、スペクトル幅を狭め、かつ酸素の吸収線を
避けたArF狭帯レーザを使用した場合でさえ、約98
%/mと透過率が低下する。
【0006】透過率の低下は、酸素による光の吸収およ
び発生したオゾンの影響によるものと考えられる。オゾ
ンの発生は透過率(光利用効率)に悪影響を及ぼすばか
りでなく、光学材料表面や他の部品との反応による装置
性能の劣化および環境汚染を引き起こす。
【0007】そこで、ArFエキシマレーザのような光
源を有する露光装置では、光の透過率の低下やオゾンの
発生を回避するために光路全体を窒素等の不活性ガスで
満たす必要があることはよく知られている(たとえば特
開平6−260385号公報)。
【0008】また、投影露光装置が設置されるクリーン
ルーム内の圧力変動や、投影光学系を構成する光学レン
ズの温度変動などが光学性能に影響を及ぼし、倍率、收
差、焦点などが変動することがよく知られている。その
ため、特開昭60−78454号公報に開示されている
ように、投影光学系に照射される露光エネルギを測定
し、測定したエネルギに基づいて光学性能の変動を推定
して光学性能を調節するようにした投影露光装置が知ら
れている。たとえば、撮影光学系の一部を気密化し、そ
の圧力を調節して光学性能を調節する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】KrFエキシマレーザ
やArFエキシマレーザを使用する投影露光装置に特開
昭60−78454号公報に開示されている圧力調節室
を設ける場合には、その圧力調節室に窒素ガスなどの不
活性ガスを導入して圧力を調節する必要がある。KrF
エキシマレーザ光の波長よりも短い波長域においては、
投影露光装置中の光学系(照明光学系、投影光学系)を
構成する光学素子の表面に水分や有機物が付着して光学
系の透過率が低下するという問題がある。これは、複数
の光学素子に挟まれた空間内の気体、または光学系を支
える鏡筒の内壁や接着剤等から発生する水分やハイドロ
カーボン、有機物が光学系の表面に付着することに起因
する。なお、レンズ表面を洗浄するためにアセトンやア
ルコールなどの溶媒が使用されるが、アセトンであれば
250nmよりも短い波長の光、あるいは、アルコール
であれば220nmよりも短い波長の光を用いる場合に
汚染物資が発生する。
【0010】図4は光学系の透過率の時間変化特性を示
すもので、レーザ光源からパルスレーザ光を連続して出
射させながら、レーザ光源とレチクルとの間の露光光の
照度とウエハ上の露光光の照度を所定期間間隔で計測
し、その両照度の比である光学系透過率を計測時刻ごと
に算出して表したものである。図4から分かるように、
レーザ光の照射開始直後に大きく透過率が低下するが、
その後は徐々に上昇してある程度時間が経過するとほぼ
飽和状態となる。レーザ照射開始直後の低下は硝材の内
部特性の変動によるものであり、その後で徐々に回復す
る現象は光学系表面に付着した水分や有機物がレーザの
照射により光学系表面から取除かれるためである。この
現象を本明細書では光洗浄と呼ぶ。
【0011】本発明の目的は、投影光学系の光学性能を
調節する圧力調節室の不活性ガスを所定の時期に交換し
たり、あるいは、圧力調節室の不活性ガスを循環させな
がら圧力調節するようにして投影光学系の透過率の低下
を抑制するようにした投影露光装置を提供することにあ
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】発明の実施の形態を示す
図に対応付けて説明する。 (1)請求項1の発明は、図1に示すように、露光用光
源100から射出される露光光で所定のパターンが形成
された原版Rを照明する照明光学系200と、照明光学
系200により照明された原版Rのパターンの像を感光
基板W上に投影する投影光学系300と、がス供給源1
50から圧力調節空間LR2に導入された不活性ガスの
圧力に応じて投影光学系300の光学性能を調節する光
学性能調節光学系302,303と、光学性能に影響を
与える物理量を検出する検出器PS4と、この検出器で
検出された物理量に基づいて、圧力調節空間LR2内の
不活性ガスの圧力を調節する圧力調節装置VI2,VO
2とを備える投影露光装置に適用される。そして、上述
した目的は、圧力調節空間LR2内の不活性ガスを露光
動作中以外の所定時点において交換することにより達成
される。 (2)請求項2の発明のように、圧力調節装置VI2,
VO2により、圧力調節空間LR2内の不活性ガスを露
光動作中に循環させつつ、検出された物理量に基づいて
圧力調節空間LR2内の圧力を調節するようにしてもよ
い。
【0013】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段の項では、本発明を分かり易くする
ために発明の実施の形態の図を用いたが、これにより本
発明が発明の実施の形態に限定されるものではない。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら本発明
による投影露光装置の実施の形態について説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明による投影露光装置
の概略的構成を示している。投影露光装置本体は、図示
しないチャンバー内に収容されており、温度が一定に保
たれるように制御されている。図1に示すように、例え
ば193nmの出力波長を持つパルス光を発振するAr
Fエキシマレーザ光源100からほぼ平行光束としての
レーザ光が出射され、そのレーザ光は図示しないシャッ
タを介して投影露光装置に入射する。シャッタは、たと
えばウエハまたはレチクルの交換中に照明光路を閉じ、
これにより光源100が自己発振してパルス光の中心波
長、波長幅および強度の少なくとも1つを含むビーム特
性を安定化(調節)する。
【0015】光源100からのレーザ光は筐体CA内に
収容された照明光学系200に入射される。レーザ光は
ミラー201で反射され、ビーム整形光学レンズユニッ
ト202に入射する。入射ビームは、整形光学レンズユ
ニット202で所定断面形状のレーザ光に整形され、図
示しないタレット板に設けられた互いに透過率(減光
率)が異なる複数のNDフィルタの1つを通過して反射
ミラー203で反射して、オプティカルインテグレータ
としてのフライアイレンズ204に導かれる。フライア
イレンズ204は、多数のレンズ素子が束ねられて構成
されており、このレンズ素子の射出面側には、それを構
成するレンズ素子の数に対応した多数の光源像(2次光
源)が形成される。
【0016】フライアイレンズ204によって形成され
る多数の2次光源からの光束は、リレーレンズユニット
205、長方形の開口を規定する可変視野絞り206、
リレーレンズユニット207を通って反射ミラー208
で反射された後、複数のレンズ等の屈折性光学素子で構
成されるコンデンサ光学レンズユニット209にて集光
される。これにより、可変視野絞りの開口206によっ
て規定された均一な照明光束は重畳的にレチクルRを照
明する。
【0017】照明光学系200の筐体CA内には、ガス
供給装置150から管路INを介してArFエキシマレ
ーザ光を吸収しない気体たとえば窒素ガス(またはヘリ
ウムガス)が供給され、管路OUTからガス排出装置1
60を介して窒素ガスが排出される。このように照明光
学系200にも窒素ガスを循環させ、光洗浄効果により
浮遊する汚染物質を排出し、これにより照明ムラの発生
を防止する。
【0018】レチクルRを透過した光は、投影光学系3
00を構成する種々の光学部材(レンズエレメントおよ
び/またはミラー)を介してウェハステージWSに載置
されたウェハWの表面上に到達し、レチクルR上のパタ
ーンを結像する。ウエハステージWSは、照明光で照射
されるレチクルRから発生して投影光学系300を通過
する光に対してウエハWを相対移動する。露光の際に
は、レチクルRとウェハWが投影光学系300の倍率に
対応した速度比で互に逆方向に走査される。
【0019】投影光学系300は、鏡筒LBと、鏡筒L
B内に配設された4つの投影レンズユニット301〜3
04とを有する。投影レンズユニット301と302と
の間、投影レンズユニット302と303との間、およ
び投影レンズユニット303と304との間にそれぞれ
レンズ室LR1,LR2,LR3が形成される。鏡筒L
B内の各レンズ室LR1〜LR3には、管路INからバ
ルブVI1〜3を介して窒素ガスが供給され、バルブV
O1〜3を介して管路OUTからガス排出装置160に
より窒素ガスが排出される。各レンズ室LR1〜LR3
の圧力は入口側の圧力調節用バルブVI1〜3と、出口
側の圧力調節用バルブVO1〜3によりそれぞれ調節さ
れる。
【0020】この実施の形態においては、投影レンズユ
ニット301と302との間のレンズ室LR1と、投影
レンズユニット303と304との間のレンズ室LR3
の圧力は予め定めた目標値となるように一定に調節す
る。一方、投影レンズユニット302と303との間の
レンズ室LR2の圧力はチャンバ内の大気圧変動に応じ
て調節し、投影光学系300の光学性能が大気圧変動に
よって変動しないように構成する。
【0021】鏡筒LB内のレンズ室LR1〜3の圧力は
圧力センサPS1〜PS3でそれぞれ測定される。投影
露光装置が収容されるチャンバ内の大気圧力は大気圧セ
ンサPS4で測定される。これらの圧力センサPS1〜
PS4で測定された圧力信号は圧力信号取込み回路40
1でデジタル信号に変換されてCPUなどからなる制御
回路402に入力される。バルブ制御回路403は制御
回路402からの指令信号に基づいて各バルブVI1〜
3とVO1〜3に駆動信号を供給し、これによりレンズ
室LR1〜LR3の圧力を調節する。
【0022】制御回路402はメモリを備えており、大
気圧力センサPS4で検出された圧力に応じて投影光学
系300の光学性能をどのように変更するかが予めメモ
リに記憶されている。気体の屈折率は圧力に依存してお
り、チャンバ内の大気圧変動により投影光学系300の
光学性能が変動する。そこで、予め実験により、大気圧
力による光学性能、例えば焦点位置、投影倍率、ザイデ
ルの5収差などの変動をそれぞれ計測する。その上で、
計測された光学性能の変動を補正するためにレンズ室L
R2の圧力をどのように調節するかを光学特性毎に実験
により、あるいは計算(シミュレーション)により求
め、大気圧に対応づけてレンズ室LR2の圧力目標値を
メモリに記憶する。圧力変化による光学特性毎の変化率
などを記憶しておき、逐次光学特性の変化量を求めて上
記圧力目標値を計算するようにしてもよい。
【0023】この実施の形態ではレンズ室LR1,3の
圧力は一定値に保持されるので、それらのレンズ室の圧
力変動により投影光学系300の光学性能は変動しない
ものとする。レンズ室LR1,3の圧力を一定値に制御
しない場合には、これらのレンズ室LR1,3の圧力と
大気圧とを加味してレンズ室LR2の圧力を調節する必
要がある。
【0024】このように構成された投影露光装置の動作
を説明する。露光動作に先立って、バルブVI1〜3を
閉じ、バルブVO1〜3を開き、ガス排出装置(真空ポ
ンプを含む)160により照明光学系200の筐体CA
内と、投影光学系300の鏡筒LB内を真空排気する。
圧力センサPS1〜PS3の圧力計測値が所定値に達す
るとバルブVO1〜3を閉じる。その後、バルブV1〜
3を開き、ガス供給装置150から窒素ガスを鏡筒LB
内の各レンズ室LR1〜3に供給する。圧力センサPS
1〜PS3の圧力計測値が所定値に達するとバルブVI
1〜3を閉じてガス供給装置150からの窒素ガスの供
給を停止する。これにより、鏡筒LB内は窒素ガスで充
填されて密閉される。なお、この実施の形態では筐体C
Aに常時窒素ガスを流す。
【0025】次いで、ArFエキシマレーザでウエハW
が照射されないように、例えばウエハステージWSを移
動してウエハWを投影光学系300の光軸から十分離れ
た位置に配置し、その状態でArFレーザ光を照射す
る。なお、ウエハステージWSを退避させる代りに、投
影光学300とウエハWとの間に配置される遮光板を用
いてもよい。
【0026】ArFレーザ光の照射により、照明光学系
200や投影光学系300の光学素子の表面あるいは筐
体CAや鏡筒LBに付着した汚染物質は剥離され窒素ガ
ス中に浮遊する。このような照射を行いながら入口側と
出口側の開閉弁VI1〜3とVO1〜3を開いて鏡筒L
B内の窒素ガスを交換する。このとき筐体CA内の窒素
ガスも交換される。これにより、窒素ガスとともにガス
中に浮遊している汚染物質が筐体CA外および鏡筒LB
外へ排出される。その後、窒素ガスを供給した状態で出
口開閉弁VO1〜3を閉じる。レンズ室LR1〜3内が
所定圧力に達すると入口側開閉弁VI1〜3を閉じ、鏡
筒LB内を密閉する。ここで、レンズ室LR2の圧力は
大気圧に応じた値に設定される。
【0027】以上により露光動作の前準備が完了する。
次いで、ウエハステージWSによりウエハWの露光領域
を露光初期位置(走査露光開始位置)に位置させるとと
もに、レチクルRも図示しないレチクルステージにより
露光初期位置に設定する。レーザ光源100からレーザ
光を出射させると、レチクルブラインドで規定された断
面形状の均一な照明光がレチクルRの所定領域を照明す
る。レチクルRとウエハWとを相対移動しながらレチク
ルR上のパターンの像をウエハW上に投影露光する。こ
のとき、圧力センサPS1〜PS3は鏡筒LB内のレン
ズ室LR1〜LR3内の圧力を計測し、大気圧力センサ
PS4はチャンバ内の大気圧力を計測する。これらの計
測圧力信号は制御回路402に入力される。
【0028】制御回路402は入力された大気圧力に基
づいてレンズ室LR2の目標圧力値をメモリから読み出
し、レンズ室LR2の実圧力とその目標値との偏差を算
出し、その値に対応したバルブ駆動信号をバルブ制御回
路403を介してバルブVI2とバルブVO2に出力す
る。また、制御回路402は入力されたレンズ室LR
1,3の実圧力と目標値との偏差をそれぞれ算出し、そ
の値に対応したバルブ駆動信号をバルブ制御回路403
を介してバルブVI1,3とバルブVO1,3にそれぞ
れ出力する。これにより、レンズ室LR1,3の圧力が
目標値に調節される。このような圧力制御により、チャ
ンバ内の大気圧が変動しても投影光学系300の光学性
能が変動せず、予め定めた精度でパターンを露光するこ
とができる。
【0029】(ガス交換タイミング)以上のようにレン
ズ室LR1〜3内は基本的には密閉して露光が行われ
る。上述したように、露光中はレンズ表面が露光光によ
り自己洗浄され、レンズ表面の洗浄に用いた溶媒や接着
剤の溶媒がレンズ表面から剥離してレンズ室内に浮遊す
る。このような汚染物資がレンズ室内に浮遊している
と、露光が停止されて光洗浄効果が期待できなくなる
と、その汚染物質がレンズ表面に吸着してレンズ透過率
が低下し、露光が開始されると自己洗浄効果により透過
率が上昇する。すなわち、汚染物資がレンズ室内に残留
していると、露光開始後に透過率が変動する。そこで、
露光動作が停止されている間に、レンズ室LR1〜3の
窒素ガスを交換して浮遊する汚染物質を排出するように
する。
【0030】たとえば、露光工程計画に沿って露光処理
が行われ、予め投影露光装置で露光動作が停止している
時刻がわかっている場合には、その時刻でバルブVI1
〜3とバルブVO1〜3を同時に全開して窒素ガスを流
通し、レンズ室LR1〜LR3内のガスを交換する。す
なわち、所定時間ごとにガス交換を行うようにする。バ
ルブVI1〜3とバルブVO1〜3を交互に開閉してガ
スを交換してもよい。このようなガス交換作業は、投影
露光装置のCPUからの指示の下で行ってもよいし、コ
ータデベロッパを含むすべての動作を管理するホストコ
ンピュータからの指示で行ってもよい。なお、ガス交換
後に再び露光処理を開始する際には、上述したようにし
てレンズ室LR1〜3の圧力を調節する。
【0031】(ガス交換タイミングの変形例1)予め定
めた露光工程計画通りに露光処理が実行されない場合も
想定される。このような場合には、予め定めたガス交換
時刻で露光動作が行われている可能性がある。そこで、
ガス交換作業を始める前に、露光動作中かどうかを判定
し、もし露光動作中であれば、露光動作が終了するまで
ガス交換作業を待機するのが好ましい。
【0032】(ガス交換タイミングの変形例2)あるい
は、1ロットごとにガス交換を行うようにしてもよい。
ここで、1ロットとは、1枚のレチクルで数十枚のウエ
ハに露光を行う1単位を指し、1ロットの露光処理が始
る前に必ずガス交換作業を行うようにする。この場合、
ガス交換を行う前に上述したと同様に、ウエハを露光し
ないように退避させておいて露光光を照射し、いわゆる
光洗浄を行ってレンズ表面の汚染物質を剥離して浮遊さ
せておくのが好ましい。
【0033】(ガス交換タイミングの変形例3)さらに
次のようにしてガス交換時期を決定してもよい。露光す
べきウエハ1枚当りの露光ショット数と1ショット当り
の露光時間は予め推定することができる。そこで、1枚
のウエハに必要な露光処理時間を計算し、処理すべきウ
エハの枚数と1枚当りの露光処理時間の積から1ロット
露光終了時刻を推定し、その時刻にガス交換作業を開始
する。
【0034】(レンズ室LR1〜3の圧力制御の変形
例)以上の説明では、レンズ室LR1〜3を常時密閉し
て圧力調節時にだけバルブを開閉するようにしたので、
ガス交換を露光停止時に行うようにした。しかしなが
ら、以下に説明するようにレンズ室LR1〜3に常時窒
素ガスを循環させながら圧力調節してもよい。
【0035】露光に先立ってレンズ室LR1〜3を所定
の圧力値に設定した後、レンズ室LR2の圧力を大気圧
力に応じた目標圧力に設定する。この手順を図2により
詳細に説明する。図2は、目標圧力に対する圧力変動を
横軸に、流量を縦軸に表わしたものである。図2におい
て、CVOがバルブVO2の通過流量を、CVIがバル
ブVI2の通過流量を示している。まず、大気圧センサ
PS4で検出した大気圧力に基づいてメモリをアクセス
して、レンズ室LR2の目標値を読み出す。そして、レ
ンズ制御回路403を介してバルブVO2を開いて所定
の流量が得られる開度に設定し、バルブVI2を徐々に
開いていき、圧力センサPS2の検出値が目標圧力を検
出した時点でバルブVI2の開度を固定する。図2から
わかるように、目標圧力に制御されている場合、入口側
バルブVI2と出口側バルブVO2の通過流量は等し
い。このような制御により、レンズ室LR2内の窒素ガ
スは常時循環することになる。大気圧が変動して目標値
が変動すれば、バルブVI2とバルブVO2の開度、す
なわち通過流量が変更される。たとえば、目標値が高く
なるときは、入口側のバルブVI2の開度を増やした
り、出口側のバルブVO2の開度を減らせばよい。同様
にして、レンズ室LR1,3についても、密閉せずに常
に窒素ガスを流しながら予め定められた目標圧力に制御
するようにしてもよい。
【0036】このように常時窒素ガスを循環させること
により、レンズ室内の汚染物質は外部に排出され、露光
動作停止中にレンズ表面に付着する汚染物質の量が低減
され、図4に示したように露光開始後の透過率変動が極
力抑制される。
【0037】(第2の実施の形態)以上では、レンズ室
LR1,3にも窒素ガスを充填する場合について説明し
たが、図3に示すように、レンズ室LR2にのみ窒素ガ
スを充填して圧力を調節し、これにより、投影光学系3
00の光学性能を補正するようにしてもよい。この場
合、レンズ室LR2の圧力は、大気圧センサPS4で検
出された大気圧に応じて調節される。図3において図1
と同様な箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
【0038】なお、上記実施の形態では、大気圧力に応
じてレンズ室LR2の圧力を調節するようにしたが、投
影光学系300の光学性能に影響を与えるその他の物理
量、たとえば投影光学系に照射される露光エネルギを検
出し、そのエネルギに応じて圧力調節してもよい。ま
た、圧力調節をレンズ室の入口側と出口側にそれぞれ設
けたバルブで行うようにしたが、いずれか一方にだけバ
ルブを設けるようにしてもよい。
【0039】以上の実施の形態と特許請求の範囲との対
応において、レチクルRが原版を、レンズ302と30
3が光学性能調節光学系を、レンズ室LR2が圧力調節
空間を、バルブVI2,VO2が圧力調節装置をそれぞ
れ構成する。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば次
のような効果が得られる。 (1)請求項1の発明によれば、投影光学系を収容する
鏡筒内の圧力調節空間内の圧力を不活性ガスにより調節
して光学性能を調節する場合、その空間内の不活性ガス
を露光動作停止時に交換するようにしたので、露光中に
ガス交換を行う場合に比べてスループットの低下を防止
できる。すなわち、露光中にガス交換を行うと圧力調節
空間の圧力が目標値からずれてしまい目標値に復帰させ
るまでの時間がかかりスループットが低下する。 (2)請求項2の発明によれば、投影光学系を収容する
鏡筒内の圧力調節空間内の圧力を不活性ガスにより調節
して光学性能を調節する場合、圧力調節空間内の不活性
ガスを常時流通させながら圧力調節するようにしたの
で、露光動作停止時にガス交換する場合に比べて、ガス
交換時期を管理する必要がなく、各種の工程管理の自由
度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による投影露光装置の第1の実施の形態
の構成図
【図2】目標圧力に対するレンズ室出入口側バルブの流
量特性を示す図
【図3】本発明による投影露光装置の第2の実施の形態
の構成図
【図4】露光開始後の投影光学系の透過率の変化を示す
【符号の説明】
100 光源 200 照明光学系 300 投影光学系 301〜304 レンズユニット 310,311 空間 402 制御回路 403 バルブ制御回路 CA 筐体 LB 鏡筒 PS1〜PS4 圧力センサ R レチクル W ウェハ VI1〜3,VO1〜3 バルブ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】露光用光源から射出される露光光で所定の
    パターンが形成された原版を照明する照明光学系と、 前記照明光学系により照明された前記原版のパターンの
    像を感光基板上に投影する投影光学系と、 ガス供給装置から圧力調節空間に導入された不活性ガス
    の圧力に応じて前記投影光学系の光学性能を調節する光
    学性能調節光学系と、 前記光学性能に影響を与える物理量を検出する検出器
    と、 この検出器で検出された物理量に基づいて、前記圧力調
    節空間内の不活性ガスの圧力を調節する圧力調節装置と
    を備える投影露光装置において、 前記圧力調節空間内の不活性ガスを露光動作中以外の所
    定時点において交換することを特徴とする投影露光装
    置。
  2. 【請求項2】露光用光源から射出される露光光で所定の
    パターンが形成された原版を照明する照明光学系と、 前記照明光学系により照明された前記原版のパターンの
    像を感光基板上に投影する投影光学系と、 ガス供給装置から圧力調節空間に導入された不活性ガス
    の圧力に応じて前記投影光学系の光学性能を調節する光
    学性能調節光学系と、 前記光学性能に影響を与える物理量を検出する検出器
    と、 この検出器で検出された物理量に基づいて、前記圧力調
    節空間内の不活性ガスの圧力を調節する圧力調節装置と
    を備える投影露光装置において、 前記圧力調節装置は、前記圧力調節空間内の不活性ガス
    を露光動作中に循環させつつ、前記検出された物理量に
    基づいて前記圧力調節空間内の圧力を調節することを特
    徴とする投影露光装置。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の投影露光装置に
    おいて、 前記物理量が大気圧力であることを特徴とする投影露光
    装置。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の投影露光装置に
    おいて、 前記投影光学系を収容する鏡筒内の光学素子間に形成さ
    れたレンズ空間に前記ガス供給装置から不活性ガスを充
    填する鏡筒ガス給排装置と、 前記レンズ空間内の圧力を検出する空間内圧力検出器と
    を備え、 前記圧力調節装置は、前記空間圧力検出器で検出した圧
    力に応じて前記レンズ空間内の圧力を一定に調節するこ
    とを特徴とする投影露光装置。
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