JP4532727B2 - ブロー成形品の穿孔方法とブロー成形用金型 - Google Patents
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【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、パリソンから中空状の樹脂製品を作るブロー成形機におけるブロー成形品の穿孔方法と、そのためのブロー成形用金型に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ブロー成形においては、図4に示すように、ダイスヘッド2から筒状に押し出されたパリソンpをパリソンピンチによって袋状に閉じ、該袋状のパリソンpにプリブローを行ってわずかに膨らませ、開放されている左右の金型3,3の間に垂下させ、図5に示すように、前記金型3を閉じながら当該金型3とパリソンpとで形成されるキャビティ内のガスを抜いた後、キャビティ内から金型表面に通じる空気抜き孔から真空ポンプ装置によって空気を吸引して抜き去り、同時に、パリソンp内に高圧の空気を吹き込んで該パリソンpを膨らませる。このパリソンpがキャビティによる所定の形状に成形された後に、金型3,3でパリソンpを冷却固化して成形を完了する。その後、金型3,3を左右に開いて成形された樹脂成形品8が脱型される。
【0003】
前記樹脂成形品8に、容器として使用する場合に内容液等を排出させるためのアウトレット孔を必要とする場合があるときには、該樹脂成形品8を金型3から脱型させた後で、例えば、工具にセットしてドリルで孔開け作業を行っている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記孔開け作業がブロー成形工程後の穿孔工程として、別工程となって工程数が増加し、手間がかかりコストが嵩む要因となっている。本発明に係るブロー成形品の穿孔方法とブロー成形用金型は、このような課題を解消するために提案されるものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るブロー成形品の穿孔方法の上記課題を解決するための要旨は、ブロー成形機における金型において、キャビティの一部を形成するスライド自在なスライド板を設けるとともに、当該スライド板がスライドされる方向と略直交する方向に穿孔用ガイド孔が設けられ、該ガイド孔には穿孔用ドリルが金型内の樹脂成形品に出没自在に設けられてなるブロー成形用金型を形成し、パリソンを前記金型を閉じて膨らませた後に、前記スライド板を後退させて、穿孔用ドリルを樹脂成形品側へと前進させながら回転させて、樹脂成形品の壁面に孔を穿設することである。
【0006】
また、本発明に係るブロー成形用金型の要旨は、キャビティの一部を形成するスライド自在なスライド板を設けるとともに、当該スライド板がスライドされる方向と略直交する方向に穿孔用ガイド孔が設けられ、該ガイド孔には穿孔用ドリルが金型内の樹脂成形品に出没自在に設けられてなることである。更に、前記穿孔用ドリルは、円筒状の刃先と、中心部に突出してその先端部に穿孔された壁面を保持して抜き取る係合部を有したドリル刃とからなることを含むものである。
【0007】
本発明に係るブロー成形品の穿孔方法とブロー成形用金型によれば、パリソンの成形時に、金型冷却とほぼ同時で、スライド板を後退させ、穿孔用ガイド孔に設けられている穿孔用ドリルを回転させながら前進させて、成形された樹脂成形品の壁面に孔が穿設されるものである。該孔部分の成形部材は、穿孔用ドリルの刃先に保持されて、当該ドリルの後退とともに金型から排出されることになる。
【0008】
また、本発明に係るブロー成形用金型によれば、樹脂成形品の金型脱型までの冷却期間中において穿孔作業が行われる。よって、成形品の冷却工程と平行して穿孔されるので、成形工程の工期を特に延長することなく孔開け工程が終了する。穿孔用ドリルには穿孔された壁面を保持するようにドリル刃が設けられているので、穿孔された壁面が樹脂成形品内部に落ち込むおそれがない。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係るブロー成形品の穿孔方法とブロー成形用金型について図面を参照して説明する。なお、発明の理解の容易のため従来例に対応する部分には従来例と同一符号を付けて説明する。
【0010】
ブロー成形機1における左右に開閉する金型3,3において、図1乃至図2に示すように、所望形状の成形品となるように設けられたキャビティの一部を形成するスライド自在なスライド板5が設けられるとともに、当該スライド板5がスライドされる方向aと略直交する方向bに穿孔用ガイド孔6が設けられ、該ガイド孔6には穿孔用ドリル7が金型内の樹脂成形品8に出没自在に設けられてなるブロー成形用金型3を形成する。
【0011】
前記スライド板5の幅寸法は、少なくとも前記ガイド孔6の直径寸法と同じかそれよりも大きい幅寸法である。前記穿孔用ドリル7は、図3に示すように、そのビットの形状が、円筒状の刃先7aと、中心部に突出してその先端部7bに穿孔された壁面8aを保持して抜き取る係合部7cとを有したドリル刃とからなるものである。
【0012】
前記のように構成されるブロー成形用金型3を使用した、樹脂成形品の壁面に対する穿孔方法は、最初は従来例と同様に、図4に示すように、ダイスヘッド2からパリソンpを押し出し、パリソンpを挟むようにして金型3,3を閉じて、キャビティ内の空気を吸引するとともに当該パリソンp内部に高圧の空気を送り込んで膨らませる。
【0013】
その後に、図1に示すように、スライド板5を図において下方向に後退させる。そして、図2に示すように、穿孔用ドリル7を樹脂成形品8側へと前進させ、且つ、所定方向に回転させる。
【0014】
前記穿孔用ドリル7のビットは、中心部のドリル刃における係合部7cの先端が、刃先7aの端面よりも若干先に出ていて、該係合部7cで先に樹脂成形品8の壁面に孔を開けて、円筒状の刃先7aがそれに続いて孔を開ける。そして、孔が貫通された後に、前記ドリル7を後退させる。樹脂成形品8における穿孔された壁面8aは、ビットの係合部7cに係合されて、ドリル7の後退とともに樹脂成形品8の外に取り出される。
【0015】
その後、金型3,3を左右に開いて、樹脂成形品8を脱型させる。該樹脂成形品8の壁面には、すでに前述した孔が穿孔されていることになる。上記の穿孔工程は、パリソンpを膨らませた後で、金型3の冷却期間中に行われるので、実質的に金型による製作工程期間を延長することがない。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明に係るブロー成形品の穿孔方法は、ブロー成形機における金型において、キャビティの一部を形成するスライド自在なスライド板を設けるとともに、当該スライド板がスライドされる方向と略直交する方向に穿孔用ガイド孔が設けられ、該ガイド孔には穿孔用ドリルが金型内の樹脂成形品に出没自在に設けられてなるブロー成形用金型を形成し、パリソンを前記金型を閉じて膨らませた後に、前記スライド板を後退させて、穿孔用ドリルを樹脂成形品側へと前進させながら回転させて、樹脂成形品の壁面に孔を穿設するので、金型による製作工程内で穿孔工程を済ませることが可能となり、別工程で孔開け作業をする手間が省けると言う優れた効果を奏するものである。
【0017】
本発明のブロー成形用金型は、キャビティの一部を形成するスライド自在なスライド板を設けるとともに、当該スライド板がスライドされる方向と略直交する方向に穿孔用ガイド孔が設けられ、該ガイド孔には穿孔用ドリルが金型内の樹脂成形品に出没自在に設けられてなるので、金型において樹脂成形品の孔開け作業ができるようになる。また、前記穿孔用ドリルは、円筒状の刃先と、中心部に突出してその先端部に穿孔された壁面を保持して抜き取る係合部を有したドリル刃とからなるので、孔開け部分を樹脂成形品から自動的に抜き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るブロー成形用金型の一部を示す断面図である。
【図2】同本発明に係る ブロー成形用金型による孔開け作業の様子を示す説明図である。
【図3】同本発明に係るブロー成形用金型におけるドリルのビット部分の拡大説明図(A),(B)である。
【図4】従来例に係るブロー成形用金型の使用方法を示す説明図である。
【図5】同従来例に係るブロー成形用金型の使用方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ブロー成形機、2 ダイスヘッド、3 金型、5 スライド板、
6 穿孔用ガイド孔、7 穿孔用ドリル、7a 刃先、7b 先端部、
7c 係合部、8 樹脂成形品、8a 壁面、p パリソン。
Claims (3)
- ブロー成形機における金型において、キャビティの一部を形成するスライド自在なスライド板を設けるとともに、当該スライド板がスライドされる方向と略直交する方向に穿孔用ガイド孔が設けられ、該ガイド孔には穿孔用ドリルが金型内の樹脂成形品に出没自在に設けられてなるブロー成形用金型を形成し、
パリソンを前記金型を閉じて膨らませた後に、前記スライド板を後退させて、穿孔用ドリルを樹脂成形品側へと前進させながら回転させて、樹脂成形品の壁面に孔を穿設すること、
を特徴とするブロー成形品の穿孔方法。 - ブロー成形機における金型において、キャビティの一部を形成するスライド自在なスライド板を設けるとともに、当該スライド板がスライドされる方向と略直交する方向に穿孔用ガイド孔が設けられ、該ガイド孔には穿孔用ドリルが金型内の樹脂成形品に出没自在に設けられてなること、
を特徴とするブロー成形用金型。 - 穿孔用ドリルは、円筒状の刃先と、中心部に突出してその先端部に穿孔された壁面を保持して抜き取る係合部を有したドリル刃とからなること、
を特徴とする請求項2に記載のブロー成形用金型。
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