JP4531905B2 - 脂肪族第3級アミンの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、台所用、浴槽用をはじめとする家庭用界面活性剤、石鹸、シャンプー、リンスをはじめとするボディー用界面活性剤あるいは衣料用界面活性剤の原料として有用な、脂肪族第3級アミンの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
各種脂肪酸及び脂肪酸エステルを原料とした脂肪族ニトリルから得られる脂肪族第3級アミンは、家庭用、工業用分野において有用な原料であり、いろいろな界面活性剤原料に使用されている。
【0003】
脂肪族第3級アミンの製造法としては、脂肪酸及び脂肪酸エステルから脂肪族ニトリルを経て製造する方法と脂肪酸から高級アルコールを経て製造する方法が知られている。しかし、これらの方法で製造された脂肪族第3級アミンは、長期間保存された場合、着色が起こり、また四級塩などの誘導体にして長期保存した場合、着色やにおい劣化が生じる等の問題があった。
この問題点を解決するための手段として、粗脂肪族第3級アミンに吸着剤を接触させたり、無機性アルカリ物質の存在下に吸着剤を接触させる方法(特開平4−266885)と、アルカリ物質を添加して蒸留を行う方法(特開平11−116539)がある。しかしこれらの方法でも、ニトリルから合成されたアミンを高温で保存又は誘導体を合成した場合、アミン及び得られた誘導体に着色や臭気劣化が生じる等の問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、この問題点を解決するために検討を行った結果、ニトリルを経てアミン化、メチル化を行った粗脂肪族第3級アミンに水素還元処理及び再メチル化を行い、これにアルカリ性物質を添加して加熱処理を行う工程を組み合わせると、長期間高温で保存しても色調が良好で、このアミンを原料にして合成された誘導体の色調も良好で、においの劣化が生じない高品質脂肪族第3級アミンを得ることができた。
即ち、本発明は、脂肪族ニトリルを水素化触媒存在下で水素を使用してアミン化させた後、ホルムアルデヒドでメチル化後、水素還元及び再メチル化を行い、得られた粗脂肪族第3級アミンにアルカリ性物質を添加して加熱処理した後、蒸留を行い、脂肪族第3級アミンを得ることを特徴とする脂肪族第3級アミンの製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明ではまず、下記の工程(I)又は工程(II)にて示されるどちらかを行ってアミンを得る。以下、この工程(I)及び(II)を詳細に説明する。
【0006】
工程(I):脂肪族ニトリルを水素化触媒の存在下で水素と反応させて脂肪族1級アミンを合成し、この1級アミン1分子にホルムアルデヒド2分子を反応させ脂肪族3級アミンを得る。
本工程に使用する脂肪族ニトリルは、炭素数6〜30であるのが好ましく、より好ましくは8〜22の脂肪族ニトリルである。この脂肪族ニトリルは、脂肪酸又は脂肪酸エステルを出発原料として得られるものであるのが好ましい。この出発原料は、動植物油脂及び動植物油脂から誘導されるものであり、具体的には、牛脂脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、大豆油脂肪酸、豚脂脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、サフラワー油脂肪酸、コーン油脂肪酸及びこれらのエステルが挙げられる。工程(I)の反応式は次の通りである。
【0007】
【化1】
【0008】
式中のRは、例えば、飽和又は不飽和の炭素数5から29の脂肪族炭化水素基である。この脂肪族炭化水素基は、酸素、窒素等のヘテロ原子を含有していても良い。本工程においては、脂肪族ニトリル、アンモニア、水素及び触媒をオートクレーブ内に密閉して反応を行う。触媒としては、ニッケル、コバルト、銅、チタン、ニオブ、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、モリブデン、タングステンからなる群から選ばれる化合物を含有する1種以上の触媒が用いられるが、特に、ニッケル化合物を含有する、担体担時ニッケル系水素化触媒が好ましく、例えばニッケル−ケイ藻土、ニッケル−アルミナ、ニッケル−シリカアルミナからなる群から選択された少なくとも一つが挙げられる。なかでも、ニッケル−ケイ藻土が好ましい。触媒使用量は脂肪族ニトリル100質量部に対して0.05〜3.0質量部が適当であり、好ましくは0.1〜1.0質量部である。水素圧力は、好ましくは0〜5MPaG、より好ましくは1〜4MPaGであり、反応温度は、好ましくは80〜200℃、より好ましくは100〜180℃である。反応時間は1〜5時間であるのが好ましい。
得られたアミン中には、第1級アミンの他、第2級及び第3級アミン、並びに未反応の脂肪族ニトリルが含まれるが、得られたアミンの全質量に対して脂肪族第1級アミンは94質量%以上であるのが好ましく、96質量%以上であるのがより好ましい。
こうして得られた脂肪族1級アミン1分子に2分子のホルムアルデヒドを使用してジメチル化を行う。
ホルムアルデヒドを添加するしてジメチル化を行う前に、助触媒を使用して触媒の活性を下げるのが好ましい。このような助触媒としては、カプロン酸やアジピン酸等の有機酸があげられる。助触媒は、そのまま使用することもできるし、メタノール等の溶剤に溶解させて使用することもできる。助触媒の使用量は、得られた脂肪族1級アミンに対して.0.01〜0.50%の割合にするのが好ましく、より好ましくは0.05〜0.10%である。
ホルムアルデヒドの使用割合は、アミンに対して好ましくは1当量以上、より好ましくは1.05〜1.5当量がよい。ジメチル化反応条件を示すと、反応温度は、好ましくは100〜250℃、より好ましくは130〜200℃であり、水素圧力は、好ましくは0.05〜5MPaG、より好ましくは0.3〜2MPaGである。メチル化終了後、着色及び臭気劣化の原因である、不飽和脂肪族アミンを水素化触媒存在下、好ましくは175〜210℃、より好ましくは180〜200℃の反応温度、好ましくは0.5〜1.0MPaG、より好ましくは0.7〜1.0MPaGの水素圧条件下で水素還元を行う。さらに還元により脱メタン反応が起こり、3級アミンの一部が2級アミンに変換してしまうため、還元工程後に再メチル化工程を施し、生成した2級アミンを3級アミンに転換する。再メチル化の条件は、先のメチル化条件と同一であるのが好ましい。
粗脂肪族第3級アミンは、99%以上の収率で得られるのが好ましい。また、得られる粗脂肪族第3級アミンのヨウ素価は、1.0以下であるのが好ましく、0.5以下であるのがより好ましく、さらに好ましくは0.1以下である。ヨウ素価がこの範囲内にあると、色調が良好で、臭いの劣化が生じないので好ましい。
【0009】
工程(II):2分子の脂肪族ニトリルを水素化触媒の存在下で水素と反応させて脂肪族第2級アミン1分子を合成し、この第2級アミン1分子に1分子のホルムアルデヒドを反応させ脂肪族3級アミンを得る。本工程に使用する脂肪族ニトリルは工程(I)と同一である。反応式は次の通りである。
【0010】
【化2】
【0011】
式中のR及び使用触媒、触媒量は工程(I)と同一である。反応圧力は好ましくは0〜1MPaG、より好ましくは0.05〜0.5MPaG、反応温度は好ましくは80〜300℃、より好ましくは150〜250℃、反応時間は好ましくは2〜7時間である。
得られたアミン中には、第2級アミンの他、第1級及び第3級アミン、並びに未反応の脂肪族ニトリルが含まれるが、得られたアミンの全質量に対して脂肪族第2級アミンは90質量%以上であるのが好ましく、93質量%以上であるのがより好ましい。
次に、得られた脂肪族2級アミン1分子にホルムアルデヒド1分子を反応させて脂肪族3級アミンを得る。メチル化条件の反応圧力は、好ましくは0.05〜5MPaG、より好ましくは0.1〜1MPaGである。それ以外の反応条件は工程(I)と同一である。この後、工程(I)と同じ水素還元及び再メチル化工程を行う。
粗脂肪族第3級アミンは、99%以上の収率で得られるのが好ましい。
【0012】
上記工程(I)又は(II)にて得られた脂肪族第3級アミンは、総炭素数8〜72、好ましくは10〜66の第3級アミンであり、例えば、N−メチルジデシルアミン、N,N−ジメチルデシルアミン、N,N−ジメチルラウリルアミン、N−メチルジヘキサデシルアミン、N−メチルジステアリルアミンなどが挙げられる。
【0013】
次に本発明においては上記工程(I)または(II)にて得られたアミンにアルカリ物質を添加して加熱処理した後、蒸留を行う。本発明に用いられるアルカリ物質としては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩であり、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム等が挙げられる。このうち、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが好ましい。アルカリ物質は、フレーク、粉末、水溶液又はアルコール溶液等の形態で使用することができる。
【0014】
本発明のアルカリ物質の添加量はアミンに対して0.01〜3質量%であるのが好ましく、0.5〜2質量%がより好ましい。本発明においては、アルカリ物質を添加後、好ましくは0.1〜5時間、好ましくは100〜200℃の温度で、より好ましくは120〜160℃の温度で加熱処理をした後、0.01〜40Torrの減圧下で50〜300℃の温度で蒸留を行う。水素還元処理を行ったアミンを、アルカリ性物質存在下で加熱処理を行うことにより、外観及び臭気が安定な脂肪族第3級アミンを得ることができる。加熱処理後、吸着剤をアミンに対して好ましくは0.1〜1.0%使用してアルカリ性物質を濾別するのが好ましい。本発明の製造方法において使用できる吸着剤としては、活性白土、活性アルミナ、活性炭、ゼオライト、シリカ/アルミナ、珪藻土等、具体的には協和化学工業(株)から入手できるキョーワード等が挙げられる。このうち、活性白土、珪藻土が好ましい。
【0015】
【発明の効果】
本発明の製造法によれば、長期間高温で保存しても色調が良好な脂肪族第3級アミンを得ることができ、またこのアミンを原料にして反応させても、得られる誘導体の色調及び品質は良好で安定している。また、特開平11−116539記載のアミンの製法はエステルやパラフィン分が多いのに対し、本発明の方法によればこれらの不純物が少なく、濁りが生じないという利点を有する。
【0016】
【実施例】
本発明を次の実施例をもって更に詳細に説明する。しかし、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。
【0017】
実施例1〜4
2Lの誘導回転式オートクレーブにデシルニトリル650gとニッケルケイ藻土触媒2.0gを充填し、アンモニアと水素をデシルニトリル液中に供給しながら、反応圧力を4.0MPaG(ゲージ圧)に圧力を保持した。撹拌下加熱に伴い、触媒の還元による水素圧力の減少が見られたため、水素の圧力を補正しつつ、反応温度を150℃に昇温し、3時間還元反応させてアミン化反応を行った。反応物の一部を取り出し分析を行ったところ、第1級アミン96%及び第2級アミン4%からなるアミン混合物650gが得られた。
次に、助触媒としてアジピン酸0.5gをメタノール5mLに溶かした溶液5mLを、第1級アミンに添加後、0.8MPaG(ゲージ圧)に水素圧を保持しながら水素をオートクレーブ内に導入し、撹拌下、加熱して温度が160℃になった時点で47質量%のホルムアルデヒドを含むホルマリン400mLを9時間にわたって連続的に加えてメチル化反応を行った。ホルマリンを加え終わった後、水素の流通を止め、温度を190℃、水素圧を0.9MPaGに維持して2時間攪拌しながら水素還元を行った。水素還元後、メチル化工程と同一の温度及び圧力条件下で再度ホルマリン7mLを5分間導入し、再メチル化を行った。内容物の一部を取り出し、分析を行ったところ、第3級アミン100%からなるアミン640gを得た。
温度を60℃まで冷却し、触媒を濾過により分離した。反応物の分析を行ったところ、第3級アミン100%、ヨウ素価0.5からなるアミン630gを得た。
【0018】
上述のアミン化及びメチル化工程と同様にして得た触媒を含む第3級アミンを、もう1バッチ行い、得られた粗N,N−ジメチルデシルアミンを300gずつ4つの500mLトッピングフラスコに入れた。それぞれのフラスコに粗N,N−ジメチルデシルアミンに対して、水酸化ナトリウム0.5質量%、1.0質量%及び水酸化カリウム0.5重量%、1.0重量%を水溶液の状態で添加した。これを蒸留装置に組み込み、窒素をキャピラリーでバブリングしながら、微減圧(100Torr)で150℃、1時間加熱処理した。その後、活性白土を用いて水酸化ナトリウムを濾別し、粗アミンをボトム温度200℃、0.5〜2Torrで5時間蒸留を行い、N,N−ジメチルデシルアミン260gを得た。
【0019】
得られた蒸留アミンの塩酸カラーと120℃で24時間保存して色調の変化を測定した。またこのアミンを使用して合成した四級塩の臭気を評価した。結果を表−1に示す。
【0020】
比較例1
上記の水素還元及び再メチル化工程を行わない以外は実施例1と同様にして粗N,N−ジメチルデシルアミンを得た後、水酸化ナトリウムを1.0質量%水溶液の状態で添加した。これを蒸留装置に組み込み、窒素をキャピラリーでバブリングしながら、微減圧(100Torr)で150℃、1時間加熱処理した。その後、活性白土を用いて水酸化ナトリウムを濾別し、蒸留を行い、実施例1と同様に酸性カラーと120℃で24時間保存後の色調の変化を測定した。結果を表−1に示す
【0021】
比較例2
上記のアルカリ物質を添加しない以外は実施例1と同様にして粗N,N−ジメチルデシルアミンを得た後、実施例1と同様に120℃で24時間保存後の色調の変化を測定した。結果を表−1に示す。
比較例3
アルカリ物質を添加しない以外は比較例1と同様にして粗N,N−ジメチルデシルアミンを得た後、実施例1と同様に120℃で24時間保存後の色調の変化を測定した。結果を表−1に示す。
尚、色調の変化は、ハーゼレ単位式数法により測定した。
【0022】
上記の実施例及び比較例で得られたアミンを原料に塩化メチルを用いて四級塩をそれぞれ合成し、50℃、1ヶ月後の色調とにおいを調べた。においは下記の評価基準に基づいて専門パネラー5人の官能評価により行った。
【0023】
におい評価基準
○:ほとんど異臭なし
△:やや異臭あり
×:著しく異臭あり
【0024】
【表1】
【0025】
実施例5〜8
2Lの誘導回転式オートクレーブにデシルニトリル800gとニッケルケイ藻土触媒1.5gを充填し、水素圧を0.2MPaGに維持しながら水素を循環させ、撹拌加熱し、水素吸収が開始した時点より2.5時間、215℃を保持して水素を循環させながら撹拌を続けた。水素吸収が無くなった後、温度と圧力保持して熟成15分を行い、反応物の一部を取り出し分析を行ったところ、第1級アミン3%、第2級アミン95%及び第3級アミン2%からなるアミン混合物750gが得られた。
次に、圧力を0.3MPaGに変えて、撹拌下、温度が170℃になった時点で47重量%のホルムアルデヒドを含むホルマリン180mLを2時間にわたって連続的に加えてメチル化反応を行った。ホルマリンを加え終わった後、水素の流通を止め温度180℃、水素圧0.8MPaGに維持して2時間攪拌しながら水素還元を行った。還元後、メチル化工程と同一の温度及び圧力条件下で再度ホルマリン5mLを4分間かけて導入し、再メチル化を行った。内容物の一部を取り出し、分析を行ったところ、第3級アミン100%からなるアミン750gを得た。
【0026】
同様にもう1バッチ合成後、得られた粗N,N−モノメチルジデシルアミンを300gずつ4つの500mLトッピングフラスコに入れた。それぞれのフラスコに粗N,N−モノメチルジデシルアミンに対して、水酸化ナトリウム0.5重量%、1.0重量%及び水酸化カリウム0.5重量%、1.0重量%を水溶液の状態で添加した。これを蒸留装置に組み込み、窒素をキャピラリーでバブリングしながら、微減圧(100Torr)で150℃、1時間処理した。その後、活性白土を用いて水酸化ナトリウムを濾別し、粗アミンを200℃まで昇温させ、0.5〜2Torrで5時間蒸留を行い、N,N−ジデシルメチルアミン260gを得た。
【0027】
得られた蒸留アミンを実施例1と同様に酸性カラーと120℃で24時間保存して色調の変化を測定した。またこのアミンを使用して合成した四級塩の臭気を評価した。結果を表−2に示す。
【0028】
比較例4
上記の水素還元及び再メチル化工程を行わない以外は実施例5と同様にして粗N,N−ジデシルメチルアミンを得た後、水酸化ナトリウムを1.0質量%水溶液の状態で添加した。これを蒸留装置に組み込み、窒素をキャピラリーでバブリングしながら、微減圧(100Torr)で150℃、1時間加熱した。その後、活性白土を用いて水酸化ナトリウムを濾別し、蒸留を行い、実施例1と同様に酸性カラーと120℃で24時間保存後の色調の変化を測定した。結果を表−2に示す。
【0029】
比較例5
アルカリ物質を添加しない以外は実施例5と同様にして粗N,N−ジデシルメチルアミンを得た後、実施例1と同様に塩酸カラーと120℃で24時間保存後の色調の変化を観察した。結果を表−2に示す。
比較例6
アルカリ物質を添加しない以外は比較例4と同様にして粗N,N−ジメチルデシルアミンを得た後、実施例1と同様に酸性カラーと120℃で24時間保存後の色調の変化を測定した。結果を表−2に示す。
【0030】
実施例及び比較例で得られたアミンを原料に塩化メチルを用いて四級塩をそれぞれ合成し、50℃、1ヶ月後の色調とにおいを調べた。
【0031】
【表2】
Claims (4)
- 脂肪族ニトリルを水素化触媒存在下で水素を使用してアミン化させた後、ホルムアルデヒドでメチル化後、水素還元及び再メチル化を行い、得られた粗脂肪族第3級アミンにアルカリ性物質を添加して0.1〜5時間、100〜200℃の温度で加熱処理した後、吸着剤を加えてアルカリ性物質を除去して蒸留を行い、脂肪族第3級アミンを得ることを特徴とする脂肪族第3級アミンの製造方法。
- アルカリ性物質が、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の塩である、請求項1記載の脂肪族第3級アミンの製造方法。
- アルカリ性物質の添加量が、脂肪族第3級アミンに対して0.01〜3質量%である請求項1又は請求項2記載の脂肪族第3級アミンの製造方法。
- 吸着剤が、活性白土、活性アルミナ、活性炭、ゼオライト、シリカ/アルミナ及び珪藻土からなる群から選ばれる少なくとも1つである請求項1〜3いずれか1項記載の脂肪族第3級アミンの製造方法。
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