JP4530053B2 - 燃料ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、燃料を貯蔵する容器内に保持されて燃料を容器外へ送出するための燃料ポンプに関するものであり、自動車等に適用して好適である。
ハウジングのシリンダに往復移動自在に支持されたプランジャにより、加圧室に吸入された燃料を加圧し吐出する燃料ポンプが知られている(特許文献1参照)。
特許文献1に記載された燃料ポンプでは、加圧室に至る吸入通路の途中に、吸入通路から加圧室に吸入される燃料の圧力脈動を低減するダンパ機構として一枚式金属ダイヤフラムを設けている。燃料の圧力脈動が発生して燃料圧力が上昇すると、このダイヤフラムが燃料圧力を受けて弾性変形する。詳しくは、吸入通路外方へ変形して吸入通路の容積が増加する。これにより、燃料圧力上昇が抑制されて圧力脈動の変動幅が低減される。
また、ダイヤフラムの圧力脈動低減効果を増大させるために、二枚の金属ダイヤフラムの全周を溶接してなる金属ダイヤフラム装置を吸入通路内に固定したものがある(特許文献2参照)。
特許文献2に記載された燃料ポンプのダイヤフラム装置では、二枚の金属ダイヤフラムにより、それらに囲まれた密閉空間が形成されている。この場合、燃料の圧力脈動が発生して燃料圧力が上昇すると、二枚の金属ダイヤフラムが燃料圧力を受けて同時に弾性変形してダイヤフラム装置がへこむ。このため、吸入通路の容積増大量、言い換えると圧力脈動低減効果を、1枚の金属ダイヤフラムを用いた特許文献1に記載された燃料ポンプの場合よりも大きくすることができる。
ところで、燃料ポンプにおいて、燃料タンクに設置された燃料フィードポンプから燃料ポンプの加圧室に吸入される燃料の圧力脈動の周波数は、プランジャの往復移動周波数、すなわちエンジン回転速度に同期しており、エンジン回転速度が変化するとそれに連動して圧力脈動周波数も変化する。圧力脈動周波数が金属ダイヤフラムの固有振動数と一致すると、金属ダイヤフラムが共振して圧力脈動低減効果が激減する。
特許文献2に記載された燃料ポンプでは、二枚式金属ダイヤフラムを2個備えるとともに、両二枚式金属ダイヤフラムの断面形状を互いに異なるものとすることで、両二枚式金属ダイヤフラムの固有振動数を変えている。これにより、圧力脈動周波数が一方の二枚式金属ダイヤフラムの固有振動数と一致した場合でも、他方の二枚式金属ダイヤフラムにおいては圧力脈動低減機能が果たされることになる。
特開2000−193186号公報 特開2005−42554号公報
圧力脈動周波数が金属ダイヤフラムの固有振動数と一致したときにおいても、圧力脈動低減機能を維持するために、特許文献2に記載された燃料ポンプでは、二枚式金属ダイヤフラムを2個備えるとともに、両二枚式金属ダイヤフラムの断面形状を互いに異なるものとして、両者の固有振動数を変えている。
しかしながら、特許文献2に記載された燃料ポンプにおける二枚式金属ダイヤフラムを2個備える方法は、部品点数増加、コスト上昇および燃料ポンプが大型化するという問題が生じる。特に、燃料ポンプが搭載されるエンジン形式や車両形式によって圧力脈動周波数が変わるため、それに対応するために多種類の二枚式金属ダイヤフラムを用意することは大幅なコスト上昇を招いてしまう。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、その目的は、燃料ポンプ体格増大およびコスト上昇を抑えて、圧力脈動周波数が変化しても二枚式金属ダイヤフラムの圧力脈動低減機能を良好に維持することができる燃料ポンプを提供することである。
本発明は、上記目的を達成する為に以下の技術的手段を採用する。
本発明の請求項1に記載の燃料ポンプは、吸入通路と、吸入通路から燃料を吸入する加圧室を有するハウジングと、ハウジングに直動自在に保持され且つ往復移動することにより加圧室に吸入された流体を加圧するプランジャと、加圧室の上流側の吸入通路途中に配置されたダンパ装置と、を備えた燃料ポンプであって、ダンパ装置は、その全周において気密的に固定されるとともに隙間を隔てて積層配置された二枚の金属製ダイヤフラムからなるダイヤフラム装置を備え、二枚のダイヤフラムは板厚および形状が同一であり、二枚のダイヤフラムのいずれか一方のみのダイヤフラム装置内側の表面に質量付加部材が接着剤によって貼着されていることを特徴としている。
上述の構成において、質量付加部材が貼着された金属製ダイヤフラムの固有振動数は、質量付加部材が貼着されない金属製ダイヤフラムの固有振動数よりも低くなる。すなわち、ダイヤフラム装置が高低2種類の固有振動数を持つことになる。
このようなダイヤフラム装置の圧力脈動低減動作について説明する。
先ず、圧力脈動周波数が高低2種類の固有振動数のどちらにも一致しない場合は、二枚の金属製ダイヤフラムは圧力脈動を受けると同時にダイヤフラム装置の内側へ向かって変形し、それにより吸入通路の容積が増大して圧力脈動が減衰される。
次に、圧力脈動周波数が二枚の金属製ダイヤフラムのどちらか一方の固有振動数に一致した場合、すなわち、質量付加部材が貼着されていない金属製ダイヤフラムの固有振動数または質量付加部材が貼着された金属製ダイヤフラムの固有振動数に一致した場合は、圧力脈動周波数と同一の固有振動数を有する側の金属製ダイヤフラムは共振するが、他方の金属製ダイヤフラムは共振することなく圧力脈動を受けて弾性変形し圧力脈動低減効果を発揮する。つまり、ダイヤフラム装置を構成する二枚の金属製ダイヤフラムのうちの一枚が圧力脈動を受けて変形すると吸入通路の容積が増大して圧力脈動が減衰される。このとき、圧力脈動を受けて弾性変形する金属製ダイヤフラムが一枚なので、吸入通路の容積増大量は、圧力脈動周波数が高低2種類の固有振動数のどちらにも一致しない場合の半分となる。
以上から、圧力脈動周波数が二枚の金属製ダイヤフラムのどちらか一方の固有振動数に一致した場合における圧力脈動低減度合いは、圧力脈動周波数が高低2種類の固有振動数のどちらにも一致しない場合における圧力脈動低減度合いのほぼ二分の一となるものの、圧力脈動周波数の変動範囲の全域において圧力脈動を抑制することが可能となる。また、金属製ダイヤフラムに質量付加部材を貼着することは、容易且つ安価に実施でき、且つダイヤフラム装置の体格を変更する必要が無い。したがって、燃料ポンプ体格増大およびコスト上昇を抑えて、圧力脈動周波数が変化しても二枚式金属ダイヤフラムの圧力脈動低減機能燃料を良好に維持することができる燃料ポンプを提供することができる。
また、上述の構成によれば、金属製ダイヤフラムに貼着する質量付加部材量、詳しくは質量付加部材重量を変えることで、質量付加部材が貼着された金属製ダイヤフラムの固有振動数を変えることができる。このため、燃料ポンプが搭載されるエンジン形式や車両形式によって圧力脈動周波数が変わる場合においても、燃料ポンプの搭載条件に応じた圧力脈動低減特性を備えたダイヤフラム装置を容易且つコスト上昇を抑えて提供することが可能となる。
また、上述の構成によれば、質量付加部材はダイヤフラム装置内側の表面に貼着されている。このため、質量付加部材が吸入通路を流れる燃料と接触することがない。したがって、金属製ダイヤフラムと質量付加部材との接着状態が劣化することを防止できる。
本発明の請求項2に記載の燃料ポンプは、質量付加部材は柔軟性を有する材質からなることを特徴としている。
上述の構成によれば、圧力脈動を受けて金属製ダイヤフラムが弾性変形したときに、質量付加部材は金属製ダイヤフラムの変形に追随して容易に変形することができる。これにより、金属製ダイヤフラムと質量付加部材との接着状態を使用過程において良好に維持することができる。また、圧力脈動を受けたときの金属製ダイヤフラムの変形を質量付加部材が妨げることがないので、圧力脈動低減機能を良好に維持することができる。
本発明の請求項3に記載の燃料ポンプは、質量付加部材は金属板から構成されることを特徴としている。
上述の構成によれば、一般に金属は比重量が樹脂材質よりも大きいので、質量付加部材の質量を大きくとりたい場合、質量付加部材の体積を増大させずに質量を大きくすることができる。
本発明の請求項4に記載の燃料ポンプは、吸入通路と、吸入通路から燃料を吸入する加圧室を有するハウジングと、ハウジングに直動自在に保持され且つ往復移動することにより加圧室に吸入された流体を加圧するプランジャと、加圧室の上流側の吸入通路途中に配置されたダンパ装置と、を備えた燃料ポンプであって、ダンパ装置は、その全周において気密的に固定されるとともに隙間を隔てて積層配置された二枚の金属製ダイヤフラムからなるダイヤフラム装置を備え、二枚のダイヤフラムは板厚が同一であり、二枚のダイヤフラムの断面形状が互いに異なっており、二枚のダイヤフラムのいずれか一方のみのダイヤフラム装置内側の表面に質量付加部材が接着剤によって貼着されていることを特徴としている。
上述の構成において、金属製ダイヤフラムの固有振動数は、金属製ダイヤフラムの断面形状を変える、すなわち剛性を変えることにより変化する。したがって、二枚の金属製ダイヤフラムの断面形状を互いに異なるものとすることにより、ダイヤフラム装置に高低2種類の固有振動数を持たせて、本発明の請求項1に記載の燃料ポンプの場合と同等の効果、すなわち、燃料ポンプ体格増大およびコスト上昇を抑えて、圧力脈動周波数が変化しても二枚式金属ダイヤフラムの圧力脈動低減機能燃料を良好に維持することができる、という効果を得ることができる。
また、二枚のダイヤフラムのどちらか一方のみのダイヤフラム装置内側の表面に質量付加部材が貼着されている構成としたので、二枚の金属製ダイヤフラムは断面形状および重量が異なるものとなり、両ダイヤフラムの固有振動数を高精度で設定することが可能となる。
さらに、請求項に記載の燃料ポンプのように、質量付加部材は柔軟性を有する材質からなる構成とすれば、圧力脈動を受けて金属製ダイヤフラムが弾性変形したときに、質量付加部材は金属製ダイヤフラムの変形に追随して容易に変形することができる。これにより、金属製ダイヤフラムと質量付加部材との接着状態を使用過程において良好に維持することができる。また、圧力脈動を受けたときの金属製ダイヤフラムの変形を質量付加部材が妨げることがないので、圧力脈動低減機能を良好に維持することができる。
さらに、請求項に記載の燃料ポンプのように、前記質量付加部材は金属板から構成される構成とすれば、金属は比重量が樹脂材質よりも大きいので、質量付加部材の質量を大きくとりたい場合、質量付加部材の体積を増大させずに質量を大きくすることができる。
本発明の請求項5に記載の燃料ポンプは、吸入通路と、吸入通路から燃料を吸入する加圧室を有するハウジングと、ハウジングに直動自在に保持され且つ往復移動することにより加圧室に吸入された流体を加圧するプランジャと、加圧室の上流側の吸入通路途中に配置されたダンパ装置と、を備えた燃料ポンプであって、ダンパ装置は、その全周において気密的に固定されるとともに隙間を隔てて積層配置された二枚の金属製ダイヤフラムからなるダイヤフラム装置を備え、二枚のダイヤフラムは形状が同一であり、二枚のダイヤフラムの板厚寸法が互いに異なっており、二枚のダイヤフラムのいずれか一方のみのダイヤフラム装置内側の表面に質量付加部材が接着剤によって貼着されていることを特徴としている。
上述の構成において、金属製ダイヤフラムの固有振動数は、金属製ダイヤフラムの断面形状を変える、すなわち剛性を変えることにより変化する。したがって、二枚の金属製ダイヤフラムの断面形状を互いに異なるものとすることにより、ダイヤフラム装置に高低2種類の固有振動数を持たせて、本発明の請求項1に記載の燃料ポンプの場合と同等の効果、すなわち、燃料ポンプ体格増大およびコスト上昇を抑えて、圧力脈動周波数が変化しても二枚式金属ダイヤフラムの圧力脈動低減機能燃料を良好に維持することができる、という効果を得ることができる。
また、二枚のダイヤフラムのどちらか一方のみのダイヤフラム装置内側の表面に質量付加部材が貼着されている構成としたので、二枚の金属製ダイヤフラムは断面形状および重量が異なるものとなり、両ダイヤフラムの固有振動数を高精度で設定することが可能となる。
さらに、請求項に記載の燃料ポンプのように、質量付加部材は柔軟性を有する材質からなる構成とすれば、圧力脈動を受けて金属製ダイヤフラムが弾性変形したときに、質量付加部材は金属製ダイヤフラムの変形に追随して容易に変形することができる。これにより、金属製ダイヤフラムと質量付加部材との接着状態を使用過程において良好に維持することができる。また、圧力脈動を受けたときの金属製ダイヤフラムの変形を質量付加部材が妨げることがないので、圧力脈動低減機能を良好に維持することができる。
さらに、請求項に記載の燃料ポンプのように、前記質量付加部材は金属板から構成される構成とすれば、金属は比重量が樹脂材質よりも大きいので、質量付加部材の質量を大きくとりたい場合、質量付加部材の体積を増大させずに質量を大きくすることができる。
以下、本発明の複数の実施形態を図に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による高圧燃料ポンプを図1に示す。燃料ポンプ10は、例えば、ディーゼルエンジンやガソリンエンジンのインジェクタに燃料を供給するサプライポンプである。吸入室300、燃料通路302、燃料ギャラリ304、加圧室306および吐出通路308は、図示しない燃料入口から燃料出口である吐出部90に到る燃料通路を構成している。吸入室300、燃料通路302および燃料ギャラリ304は、加圧室306が燃料を吸入する吸入通路を構成している。
ハウジング本体12は、例えばマルテンサイト系のステンレス等の鉄材により一体成形されている。ハウジング本体12は、カバー40と、燃料ポンプ10のハウジングを構成している。
プランジャ20は、ハウジング本体12に一体成形されたシリンダ14に往復移動自在に支持されている。加圧室306は、プランジャ20の往復移動方向の一端側に形成されている。シリンダ14と摺動するプランジャ20の摺動部とヘッド22との間の外周面は、オイルシール30によりシールされている。オイルシール30は、エンジン内から加圧室306へのオイルの侵入を防止し、かつ加圧室306からエンジン内への燃料漏れを防止する。プランジャ20の他端側に形成されたヘッド22は、スプリング座24と結合している。スプリング座24はスプリング28の荷重によりタペット26の底部内壁に押し付けられている。タペット26の底部外壁が図示しないポンプカムの回転によりポンプカムと摺動することにより、プランジャ20はタペット26とともに往復移動する。タペットガイド32は、円筒状に形成され、ハウジング本体12の外周にねじ結合している。タペットガイド32は、内周側にタペット26を収容し、タペット26を往復移動自在に支持する。
ハウジング本体12には、たとえば燃料タンク(図示せず)から低圧ポンプ(図示せず)により送出された燃料の導入口としての燃料入り口313が形成されている。ハウジング本体12には、燃料入り口313から上述した加圧室306へ燃料を導く吸入通路として、燃料入り口313側から加圧室306側へ向かって順番に、図1に示すように、連通路301、吸入室300、連通路302、燃料ギャラリ304を備えている。吸入室300は、ハウジング本体12に成形された凹部16とカバー40とにより形成されている。吸入室300は、加圧室306に対してプランジャ20の軸方向の反対側にプランジャ20とほぼ同軸上に形成されており、加圧室306の径方向外側に広がっている。図1において、燃料は、燃料入り口313から連通路301を経てパルセーションダンパ50の下方の吸入室300に流入する。さらに、燃料は、吸入室300から連通路302を経て燃料ギャラリ304に流入する。燃料ギャラリ304と加圧室306との間には、図1に示すように、後述する電磁弁60が配置されている。電磁弁60は、燃料ギャラリ304と加圧室306との連通・遮断を切り替える、言い換えると、加圧室306への燃料の供給・遮断を切り替えている。
ダイヤフラム装置であるパルセーションダンパ50は、図1に示すように、カバー40とハウジング本体12との間に挟持されている。パルセーションダンパ50は、図2に示すように、円板状のプレート54と、プレート54の板厚方向両側にそれぞれ取り付けられた金属製ダイヤフラムとしての円形のダイヤフラム51、52とから構成されている。すなわち、図2に示すように、プレート54の板厚方向一方の側(図2においてプレート54の上側)にダイやフラム51が、他方の側(図2においてプレート54の下側)にダイヤフラム52が取り付けられている。ダイヤフラム51は、例えばステンレス鋼の薄板をプレス加工して形成されており、レーザ溶接等により全周をプレート54に溶接され、プレート54に取り付けられている。ダイヤフラム52は、ダイヤフラム51の内面、すなわちプレート54に対向する表面に、質量付加部材としての樹脂膜53を貼着して構成されている。ダイヤフラム52は、ダイヤフラム51に樹脂膜53を貼着した後に、レーザ溶接等により全周をプレート54に溶接され、プレート54に取り付けられている。すなわち、ダイヤフラム51およびダイヤフラム52はその全周においてプレート54を介して気密的に固定されている。これにより、パルセーションダンパ50の内側空間は外部、つまり吸入室300内の燃料から完全に遮断されている。樹脂膜53は、柔軟性を有する樹脂を、たとえばコーティングして形成されている。樹脂膜53の材質としては、たとえば、シリコン樹脂、フッ素樹脂、ポリウレタン樹脂等である。プレート54の外周には、図3に示すように、90°間隔で矩形の切欠55が形成されており、この切欠55により連通路310が形成されている。プレート54がハウジング本体12とカバー40との間に挟持されている挟持部400は、連通路310よりもプレート54の径方向外側に位置しているので、ハウジング本体12とカバー40との間にプレート54が挟持されている図1に示す状態においては、連通路310はプレート54の板厚方向両側の吸入室300を連通している。これにより、プレート54の板厚方向両側の吸入室300の間で燃料が流通し、片側の吸入室300に燃料が滞留することが防止される。
プレート54と各ダイヤフラム51、52との間には、板厚方向両側にそれぞれダンパ室312が形成されている。ダンパ室312には、ヘリウム(He)、窒素(N2)等の不活性ガスが封入気体として所定圧力で封入されている。同じ雰囲気中で両方のダンパ室312に気体を封入すれば、ダンパ室312内の封入気体圧力は同じになり、圧力の異なる雰囲気中で各ダンパ室312に別工程で気体をそれぞれ封入すれば、各ダンパ室312を異なった封入気体圧力に設定できる。
ダイヤフラム51の板厚は、プレート54により規定されるダイヤフラム51の外径、脈動低減特性等に応じて設定される。本実施形態では、20mmから40mmのプレート54の外径に対し、ダイヤフラム51の板厚tを、0.2mm≦t≦0.3mmに設定している。ダイヤフラム51は、吸入室300の燃料圧力変化に応じて弾性変形し、吸入室300の燃料の圧力脈動を低減する。
ここで、パルセーションダンパ50による吸入室300における燃料圧力変化、つまり圧力脈動の低減作用について簡単に説明する。吸入室300内の燃料圧力が変化する、つまり圧力脈動が発生した場合、先ず、圧力が上昇すると、ダイヤフラム51、52が弾性変形する。このときのダイヤフラム51、52の変形方向は、それぞれがプレート54側へ近づく方向である。つまり、パルセーションダンパ50がへこむように変形する。このため、パルセーションダンパ50の容積、すなわちダイヤフラム51、52により囲まれた最中状の立体の容積は減少し、吸入室300の実容積、つまり吸入室300の燃料占めることができる部分の容積が増加する。これにより、脈動による圧力上昇が抑制される。次に、圧力が下降すると、ダイヤフラム51、52が弾性変形する。このときのダイヤフラム51、52の変形方向は、それぞれがプレート54から遠ざかる方向である。つまり、パルセーションダンパ50は膨らむように変形する。このため、パルセーションダンパ50の容積、すなわちダイヤフラム51、52により囲まれた最中状の立体の容積は増加し、吸入室300の実容積、つまり吸入室300の燃料占めることができる部分の容積が減少する。これにより、脈動による圧力下降が抑制される。このようにして、吸入室300内の燃料圧力脈動が緩和される。
図1に示す電磁弁60は、コイル82への通電をオン、オフすることにより、燃料ギャラリ304と加圧室306との間を開閉する。電磁弁60は、コイル82への通電タイミングを制御することにより燃料吐出量を調量する調量弁である。燃料ギャラリ304は、燃料通路302により吸入室300と連通している。
電磁弁60のシート部材62はハウジング本体12の凹部18にねじ結合し、ガイド部材64を凹部18の底に押し付けている。ガイド部材64は、往復移動自在に弁部材66を支持している。スプリング68は、シート部材62に向けて弁部材66に荷重を加えている。弁部材66がシート部材62に着座すると、燃料ギャラリ304と加圧室306との連通は遮断される。
弁ボディ70は、磁性材で形成されており、可動コア72を往復移動自在に支持している。可動コア72の固定コア74と反対側の端部は、弁部材66に向けて延びている。円筒状の非磁性部材76は、弁ボディ70と固定コア74との間に設置されており、弁ボディ70と固定コア74との間で磁束が短絡することを防止する。スプリング78は、弁部材66に向けて可動コア72に荷重を加えている。スプリング78の荷重は、スプリング68の荷重よりも大きくなるように設定されている。ヨーク80は、コイル82の外周を覆い、固定コア74と弁ボディ70とを磁気的に接続している。弁ボディ70、可動コア72、固定コア74およびヨーク80は磁気回路を構成している。
コイル82はボビン84に巻回されており、可動コア72と固定コア74とのギャップを挟んで可動コア72および固定コア74の外周を覆っている。ターミナル86はコイル82と電気的に接続しており、ターミナル86からコイル82に電力が供給される。
スプリング78の荷重はスプリング68の荷重よりも大きいので、コイル82への通電がオフの状態(図1参照)では、可動コア72の端部はシート部材62から弁部材66側に突出し、可動コア72は弁部材66と当接している。この状態では、弁部材66はシート部材62から離座しているので、燃料ギャラリ304と加圧室306とは連通する。コイル82への通電をオンにすると、可動コア72と固定コア74との間に働く磁気吸引力により、スプリング78とスプリング68との荷重差に抗して可動コア72は固定コア74に吸引され、図1の右方向に移動する。すると、弁部材66はスプリング68の荷重によりシート部材62に着座するので、燃料ギャラリ304と加圧室306との連通は遮断される。
吐出部90は、高圧配管とのジョイントとデリバリバルブとを兼ねている。吐出部90には吐出通路308が形成されており、吐出通路308にボール92、スプリング94、スプリング座96、およびCリング97が収容されている。ハウジング本体12には、ボール92が着座する弁座98が形成されている。スプリング94は、一端でスプリング座96と当接し、他端でボール92と当接している。これにより、スプリング94は、弁座98に向けてボール92に荷重を加えている。スプリング座96は、スプリング94の一端と当接するとともに、ボール92側に延びたロッド部分でボール92のリフト量を規制している。Cリング97はハウジング本体12の内周壁に形成された環状溝に嵌合し、スプリング座96が吐出通路308から抜け出ることを防止する。
ボール92が弁座98に着座している状態では、加圧室306と吐出通路308との連通は遮断されている。加圧室306の圧力が所定圧以上になると、スプリング94の荷重に抗してボール92が弁座98から離座し、加圧室306の高圧燃料が吐出通路308を通り吐出部90から吐出される。
次に、燃料ポンプ10の作動について説明する。
(1)吸入行程
プランジャ20が上死点から下死点に向けて図1の下方へ移動するとき、コイル82への通電はオフされている。そのため、弁部材66は、スプリング78とスプリング68との荷重差により可動コア72から加圧室306側に押し付けられている。その結果、弁部材66は、シート部材62から離座している。また、プランジャ20が図1の下方へ移動するとき、加圧室306の圧力は低下する。そのため、燃料ギャラリ304側の燃料から弁部材66が受ける力は、加圧室306側の燃料から弁部材66が受ける力よりも大きくなる。このようなスプリング68とスプリング78との荷重差、ならびに燃料ギャラリ304と加圧室306との圧力差により、弁部材66はシート部材62から離座する方向に力を受けるので、弁部材66はシート部材62から離座する。これにより、吸入室300の燃料は、燃料通路302、燃料ギャラリ304を経由して加圧室306に連通する。したがって、吸入室300の燃料は、加圧室306に吸入される。
ここで、図示しない低圧ポンプから吸入室300に供給される燃料の圧力脈動、ならびにプランジャ20の往復移動に伴い、次行程の戻し行程において加圧室306から吸入室300に戻る燃料の圧力脈動により、吸入行程において吸入室300から加圧室306に吸入される燃料に圧力脈動が生じる。そこで、本実施形態のように、吸入室300にパルセーションダンパ50を設置することにより、吸入室300の圧力変化に応じてダイヤフラム51が変位し、吸入される燃料の圧力脈動を低減できる。
(2)戻し行程
プランジャ20が下死点から上死点に向かって上昇しても、コイル82への通電はオフされた状態である。したがって、弁部材66は、スプリング78とスプリング68との荷重差により可動コア72から加圧室306側に押し付けられている。その結果、プランジャ20の上昇にともない、加圧室306の燃料は燃料ギャラリ304から燃料通路302を通り、吸入室300に戻される。
このとき、吸入通路に戻る燃料に脈動が生じるが、吸入室300に設けられたパルセーションダンパ50によって脈動を低減できる。これによってプランジャ20の上昇によって生じた脈動が吸入室300の下流側に伝わるのを抑制することができる。
戻し行程中にコイル82への通電をオンにすると、可動コア72と固定コア74との間に磁気吸引力が働く。この磁気吸引力により、スプリング78とスプリング68との荷重差に抗して可動コア72は固定コア74に向けて吸引される。固定コア74側に可動コア72が吸引されると、可動コア72との当接が解除され弁部材66は可動コア72から離れるので、弁部材66はスプリング68の荷重によりシート部材62に着座する。弁部材66がシート部材62に着座すると、燃料ギャラリ304と加圧室306との連通が遮断されるので、加圧室306から吸入室300への燃料の戻し行程は終了する。この戻し工程中におけるコイル82への通電タイミングを調整することにより、加圧室306から吸入室300に戻される燃料量が調整される。その結果、加圧室306で加圧される燃料量が調量され、吐出部90から吐出される燃料吐出量が調量される。
(3)加圧行程
燃料ギャラリ304と加圧室306との連通が遮断されている状態でプランジャ20がさらに上死点に向けて上昇すると、加圧室306の燃料が加圧され燃料圧力が上昇する。そして、加圧室306の燃料圧力が所定圧以上になると、スプリング94の荷重に抗してボール92が弁座98からリフトする。これにより、加圧室306で加圧された燃料は吐出通路308を通り吐出部90から吐出される。吐出部90から吐出された燃料は、燃料レール(図示せず)に供給されて蓄圧され、燃料噴射弁(図示せず)に供給される。
上記(1)〜(3)の高低を順に繰り返すことにより、燃料ポンプ10は吸入した燃料を所定圧力へ高めて吐出する。
次に、本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10の特徴である、パルセーションダンパ50の構成、すなわち、パルセーションダンパ50を構成する2枚のダイヤフラムのうちの一方のパルセーションダンパ50の内側表面に樹脂膜53を貼着したこと、の作用効果について詳細に説明する。
燃料ポンプ10の吸入室300内における燃料圧力変化、つまり圧力脈動は、プランジャ20の往復動による燃料加圧が間歇的、周期的に行われることに起因するとともに、燃料タンク(図示せず)から燃料ポンプ10へ燃料を供給する燃料供給管路の仕様(内径、長さ等)との相乗効果として発生する。また、プランジャ20の往復動作はエンジンのクランク軸により駆動されているので、プランジャ20による燃料加圧周期、すなわち吸入室300内における燃料圧力脈動の脈動周波数もエンジンの回転速度に依存している。
ところで、パルセーションダンパを構成する2枚の金属製ダイヤフラムはそれぞれが固有振動数を有している。従来のパルセーションダンパにおいては、2枚の金属製ダイヤフラムは、材質、形状ともに全く同一品が使われていた。したがって、2枚の金属製ダイヤフラムの固有振動数は同一である。燃料ポンプの吸入室内における圧力脈動の脈動周波数が、金属製ダイヤフラムの固有振動数と一致すると金属製ダイヤフラムが共振し、パルセーションダンパとしての圧力脈動緩和効果が大幅に低下してしまう。吸入室内における燃料圧力脈動が低減されない状態においては、燃料ポンプへの燃料供給管路から騒音が発生する等の問題が生じる。図4には、従来の燃料ポンプの吸入室内における燃料圧力脈動の大きさ(脈動の圧力変動幅)Dとエンジン回転速度Nとの関係を表すグラフを示している。エンジンの通常の回転速度領域においては、パルセーションダンパにより脈動が低減されているので、吸入室内における燃料圧力脈動の大きさDは、図4に示すように、Dsとなっている。エンジン回転速度Nが回転速度Nrのときに、吸入室内における燃料圧力脈動の脈動周波数が金属製ダイヤフラムの固有振動数と一致して、金属製ダイヤフラムの共振が発生している。このため、パルセーションダンパによる圧力脈動低減作用が大きく減少して燃料圧力脈動の大きさDは大幅に増大してDrとなっている。吸入室内における燃料圧力脈動の脈動周波数が金属製ダイヤフラムの固有振動数と一致して時の燃料圧力脈動を抑制することが、本願発明の課題である。
本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10では、2枚の金属製ダイヤフラム51、52のうち、ダイヤフラム52をダイヤフラム51に質量付加部材である樹脂膜53を貼着して形成している。すなわち、ダイヤフラム52は、金属部分の形状・重量はダイヤフラム51と同一であるが、樹脂膜53が貼着されたことにより総重量がダイヤフラム51よりも重くなっている。ダイヤフラムの固有振動数は、大きくは、ダイヤフラムのばね定数およびダイヤフラムの重量により定まっている。ダイヤフラム52が備えている樹脂膜53は柔軟性を有しているので、ダイヤフラム52の金属部分であるダイヤフラム51のばね定数になんら影響をおよぼさない。したがって、ダイヤフラム51とダイヤフラム52とはばね定数は同一である。しかし、ダイヤフラム52の重量は、ダイヤフラム51の重量よりも樹脂膜53の分だけ重くなっている。このため、パルセーションダンパ50を構成する2枚の金属製ダイヤフラムであるダイヤフラム51、ダイヤフラム52は、その固有振動数が異なっている。すなわち、ダイヤフラム52の固有振動数Fr2はダイヤフラム51の固有振動数Fr1よりも低くなっている。つまり、Fr1>Fr2である。図5には、本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10の吸入室300内における燃料圧力脈動の大きさ(脈動の圧力変動幅)Dとエンジン回転速度Nとの関係を表すグラフを示している。エンジンの通常の回転速度領域においては、パルセーションダンパにより脈動が低減されているので、吸入室内における燃料圧力脈動の大きさDは、図5に示すように、Dsとなっている。エンジン回転速度Nが回転速度Nr1のときに、吸入室300内における燃料圧力脈動の脈動周波数がダイヤフラム51の固有振動数Fr1と一致して、ダイヤフラム51の共振が発生している。一方、ダイヤフラム52は正常に圧力脈動低減作用を果たしている。このとき、圧力脈動低減作用に寄与するパルセーションダンパ50の体積変化量は、ダイヤフラム51、52の両方が共振状態に無いときの半分になるため、燃料圧力脈動の大きさDは、図5に示すように、Dsよりも大きいDr´となる。しかし、Dr´は、従来の燃料ポンプにおいて2枚の金属製ダイヤフラムが同時に共振したときの燃料圧力脈動の大きさDrよりは、図5に示すように、はるかに小さい。また、エンジン回転速度NがNr1よりも低いNr2のときに、吸入室300内における燃料圧力脈動の脈動周波数がダイヤフラム52の固有振動数Fr2と一致して、ダイヤフラム52の共振が発生している。一方、ダイヤフラム51は正常に圧力脈動低減作用を果たしている。このとき、圧力脈動低減作用に寄与するパルセーションダンパ50の体積変化量は、ダイヤフラム51、52の両方が共振状態に無いときの半分になるため、燃料圧力脈動の大きさDは、図5に示すように、Dsよりも大きいDr´となる。しかし、Dr´は、従来の燃料ポンプにおいて2枚の金属製ダイヤフラムが同時に共振したときの燃料圧力脈動の大きさDrよりは、はるかに小さい。
以上説明したように、本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10では、2枚の金属製ダイヤフラム51、52のうち、ダイヤフラム52をダイヤフラム51に質量付加部材である樹脂膜53を貼着して形成し、ダイヤフラム51、52の重量を異なるものとした。このような構成としたことにより、吸入室300内における燃料圧力脈動の脈動周波数が、2枚のダイヤフラムのどちらか一方の固有振動数と一致したときに、他方のダイヤフラムは共振せずに圧力脈動低減効果を果たすことができる。この場合、圧力脈動低減に寄与するダイヤフラムが1枚となるため、燃料圧力脈動の大きさDがパルセーションダンパ50の共振が発生していないときより大きくなるものの、従来の燃料ポンプの場合に比べて半減させることができる。これにより、吸入室内における燃料圧力脈動の脈動周波数が変化しても、二枚式金属ダイヤフラムからなるパルセーションダンパの圧力脈動低減機能を常に良好に維持することができる燃料ポンプを実現することができる。
また、以上説明した本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10では、ダイヤフラム52が備える樹脂膜53を、柔軟性を有する樹脂材質から形成している。これにより、ダイヤフラム52の金属部分、すなわちダイヤフラム51と同一、が燃料圧力脈動を受けて弾性変形する場合、樹脂膜53がダイヤフラム52の弾性変形を妨げることがない。したがって、吸入室300内における燃料圧力脈動の脈動周波数が2枚のダイヤフラムのどちらか一方の固有振動数と一致したときにおける圧力脈動の大きさを従来の燃料ポンプの場合よりも大幅に低減させつつ、ダイヤフラム52の圧力脈動低減機能を良好に維持することができる。
また、以上説明した本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10では、ダイヤフラム51、52の重量を異なるものとするためにダイヤフラム52に取り付ける質量付加部材を樹脂膜53としている。貼着される樹脂膜53の重量を変えることにより、ダイヤフラム52の総重量を変える、すなわちダイヤフラム52の固有振動数を変える、詳しくは、ダイヤフラム51の固有振動数よりも低い側へ変えることができる。樹脂量の調整は容易であるため、燃料ポンプ10が適用される車両の燃料供給管路の仕様にあわせて、容易にダイヤフラム52の固有振動数を変えることができる。
なお、以上説明した本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ50においては、ダイヤフラム51とダイヤフラム52との間にプレート54が配置され、ダイヤフラム51およびダイヤフラム52がプレート54を介して気密的に固定されている構成としているが、プレート54を省略して、図6に示すように、ダイヤフラム51およびダイヤフラム52を直接溶接して固定してもよい。
(第2実施形態)
図7に、本発明の第2実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ150の断面図を示す。
本発明の第2実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ150は、本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ50に対して、2枚のダイヤフラムの一方に装着している質量付加部材の構成を変更したものである。すなわち、樹脂膜53に変えて、質量付加部材として、金属板であるメタルプレート153および柔軟性を有する接着剤156を用いている。以下に、本発明の第2実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ150の構成について説明する。
パルセーションダンパ150は、ダイヤフラム151、ダイヤフラム152およびプレート154から構成されている。両ダイヤフラム151、152とプレート154との位置関係および接合状態は、本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ50の場合と同一である。プレート154の形状もプレート54と同一である。ダイヤフラム151は、本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ50のダイヤフラム51と同様に、ステンレス鋼の薄板にプレス加工を施して形成されている。ダイヤフラム152は、ダイヤフラム151におけるプレート154と対向する表面に、メタルプレート153を接着剤156を介して固定している。接着剤156は柔軟性に優れている。このため、ダイヤフラム152においてダイヤフラム151が弾性変形する際に生じるダイヤフラム151とメタルプレート153との相対変位を接着剤156が吸収し、メタルプレート153がダイヤフラム151の弾性変形を妨げることがない。したがって、ダイヤフラム152は、そのばね定数はダイヤフラム151のばね定数と同一で、且つ重量は、ダイヤフラム151よりもメタルプレート153および接着剤156の分だけ重くなっている。これにより、ダイヤフラム152の固有振動数はダイヤフラム151の固有振動数よりも低くなっている。すなわち、パルセーションダンパ150を構成する2枚のダイヤフラム151、152それぞれの固有振動数が互いに異なっている。
このような構成としたことにより、本発明の第2実施形態による燃料ポンプ10においても本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10の場合と同様に、吸入室300内における燃料圧力脈動の脈動周波数が、2枚のダイヤフラムのどちらか一方の固有振動数と一致したときに、他方のダイヤフラムは共振せずに圧力脈動低減効果を果たすことができる。これにより、吸入室内における燃料圧力脈動の脈動周波数が変化しても、二枚式金属ダイヤフラムからなるパルセーションダンパの圧力脈動低減機能を常に良好に維持することができる燃料ポンプを実現することができる。
また、本発明の第2実施形態による燃料ポンプ10では、質量付加部材として、金属板であるメタルプレート153および柔軟性を有する接着剤156を用いている。一般に金属は比重量が樹脂よりも大きい。したがって、質量付加部材として金属板であるメタルプレート153を用いることにより、ダイヤフラム152の重量をより重くする、言い換えると、ダイヤフラム151とダイヤフラム152との重量差をより大きくして、両ダイヤフラム151、152の固有振動数の差をより大きくすることが容易に実現できる。
なお、以上説明した本発明の第2実施形態による燃料ポンプ10では、メタルプレート153をダイヤフラム151に固定する固定手段として接着剤156を用いているが、接着剤156に替えて、本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10で用いられている樹脂膜53を用いても良い。
また、以上説明した本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ150においては、ダイヤフラム151とダイヤフラム152との間にプレート154が配置され、ダイヤフラム151およびダイヤフラム152がプレート154を介して気密的に固定されている構成としているが、プレート154を省略して、図8に示すように、ダイヤフラム151およびダイヤフラム152を直接溶接して固定してもよい。
(第3実施形態)
図9に、本発明の第3実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ250の断面図を示す。
本発明の第3実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ250は、本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ50では2枚のダイヤフラムの一方に質量付加部材を装着しているのに対して、2枚のダイヤフラムの両方に質量付加部材を装着している点が異なっている。以下に、本発明の第3実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ250の構成について説明する。
パルセーションダンパ250は、ダイヤフラム251、ダイヤフラム252およびプレート254から構成されている。両ダイヤフラム251、252とプレート254との位置関係および接合状態は、本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ50の場合と同一である。プレート254の形状もプレート54と同一である。ダイヤフラム251は、ステンレス鋼板をプレス加工して形成されたダイヤフラム257のプレート254と対向する表面に柔軟性を有する樹脂膜258を貼着して形成されている。ダイヤフラム252は、ステンレス鋼板をプレス加工して形成されたダイヤフラム257のプレート254と対向する表面に柔軟性を有する樹脂膜259を貼着して形成されている。樹脂膜258および樹脂膜259は材質は同一で、貼着量、つまり重さが異なっている。「樹脂膜258の重量」<「樹脂膜259の重量」である。したがって、ダイヤフラム251とダイヤフラム252とは、金属部分はダイヤフラム257で同一であるので、ばね定数は同じで重量が異なっている。これにより、ダイヤフラム252の固有振動数はダイヤフラム251の固有振動数よりも低くなっている。すなわち、パルセーションダンパ250を構成する2枚のダイヤフラム251、252それぞれの固有振動数が互いに異なっている。
このような構成としたことにより、本発明の第3実施形態による燃料ポンプ10においても本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10の場合と同様に、吸入室300内における燃料圧力脈動の脈動周波数が、2枚のダイヤフラムのどちらか一方の固有振動数と一致したときに、他方のダイヤフラムは共振せずに圧力脈動低減効果を果たすことができる。これにより、吸入室内における燃料圧力脈動の脈動周波数が変化しても、二枚式金属ダイヤフラムからなるパルセーションダンパの圧力脈動低減機能を常に良好に維持することができる燃料ポンプを実現することができる。
また、本発明の第3実施形態による燃料ポンプ10では、2枚のダイヤフラムの両方に質量付加部材を装着している。これにより、2枚のダイヤフラムそれぞれの固有振動数を、樹脂膜が貼着されていないダイヤフラムよりも低い値に設定することができる。これにより、一種類のステンレス鋼板製ダイヤフラムを用いて、燃料ポンプが搭載される車両側の条件に対応して、2枚のダイヤフラムの共振周波数の関係が様々である多種類のパルセーションダンパを設定することが可能となる。
なお、以上説明した本発明の第3実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ250においては、ダイヤフラム251とダイヤフラム252との間にプレート254が配置され、ダイヤフラム251およびダイヤフラム252がプレート254を介して気密的に固定されている構成としているが、プレート254を省略して、図10に示すように、ダイヤフラム251およびダイヤフラム252を直接溶接して固定してもよい。
(第4実施形態)
図11に、本発明の第4実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ350の断面図を示す。
本発明の第4実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ350は、本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ50に対して、2枚のダイヤフラムの一方の断面形状を変えたこと、質量付加部材を装着していないこと、プレート54を廃止したこと、の以上3点が異なっている。以下に、本発明の第4実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ350の構成について説明する。
パルセーションダンパ350は、ダイヤフラム351およびダイヤフラム352をその全周において溶接して構成されている。両ダイヤフラム351、352は、ステンレス鋼板をプレス加工して形成されている。ダイヤフラム351とダイヤフラム352とは、図11に示すように、それぞれの断面形状が異なっている。すなわち、ダイヤフラム352の形状は平面状で断面形状は直線状であるのに対して、ダイヤフラム351の断面形状は、図11に示すように複数の凹凸を備えたものとなっている。これらの凹凸は、たとえばプレス加工等により、互いに同心円状の複数(この場合は2個)の円形溝354を設けることにより形成されている。これにより、ダイヤフラム351は剛性がダイヤフラム352よりも高くなっており、したがって、ダイヤフラム351の固有振動数はダイヤフラム352の固有振動数よりも高くなっている。これにより、パルセーションダンパ350を構成する2枚のダイヤフラム351、352それぞれの固有振動数が互いに異なるものとなっている。
このような構成としたことにより、本発明の第4実施形態による燃料ポンプ10においても本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10の場合と同様に、吸入室300内における燃料圧力脈動の脈動周波数が、2枚のダイヤフラムのどちらか一方の固有振動数と一致したときに、他方のダイヤフラムは共振せずに圧力脈動低減効果を果たすことができる。これにより、吸入室内における燃料圧力脈動の脈動周波数が変化しても、二枚式金属ダイヤフラムからなるパルセーションダンパの圧力脈動低減機能を常に良好に維持することができる燃料ポンプを実現することができる。
なお、以上説明した本発明の第4実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ350では質量付加部材を装着していないが、図12に示すように、2枚のダイヤフラムの一方であるダイヤフラム352に、質量付加部材として樹脂膜353を貼着してもよい。
また、以上説明した本発明の第4実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ350では両ダイヤフラム351、352間にプレートを配置していないが、プレートを配置する構成としてもよい。
(第5実施形態)
図13に、本発明の第5実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ450の断面図を示す。
本発明の第5実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ450は、本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ50に対して、2枚のダイヤフラムの一方の厚さ寸法を変えたこと、質量付加部材を装着していないこと、プレート54を廃止したこと、の以上3点が異なっている。以下に、本発明の第5実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ450の構成について説明する。
パルセーションダンパ450は、ダイヤフラム451およびダイヤフラム452をその全周において溶接して構成されている。両ダイヤフラム451、452は、ステンレス鋼板をプレス加工して形成されている。ダイヤフラム451とダイヤフラム452とは、図13に示すように、それぞれの板厚が異なっており、ダイヤフラム452の板厚t2はダイヤフラム451の板厚t1よりも厚い。つまり、t1<t2である。これにより、ダイヤフラム451の固有振動数はダイヤフラム452の固有振動数よりも高くなっている。したがって、パルセーションダンパ450を構成する2枚のダイヤフラム451、452それぞれの固有振動数が互いに異なるものとなっている。
このような構成としたことにより、本発明の第5実施形態による燃料ポンプ10においても本発明の第1実施形態による燃料ポンプ10の場合と同様に、吸入室300内における燃料圧力脈動の脈動周波数が、2枚のダイヤフラムのどちらか一方の固有振動数と一致したときに、他方のダイヤフラムは共振せずに圧力脈動低減効果を果たすことができる。これにより、吸入室内における燃料圧力脈動の脈動周波数が変化しても、二枚式金属ダイヤフラムからなるパルセーションダンパの圧力脈動低減機能を常に良好に維持することができる燃料ポンプを実現することができる。
なお、以上説明した本発明の第5実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ450では質量付加部材を装着していないが、図14に示すように、2枚のダイヤフラムの一方であるダイヤフラム452に、質量付加部材として樹脂膜453を貼着してもよい。
また、以上説明した本発明の第5実施形態による燃料ポンプ10のパルセーションダンパ450では両ダイヤフラム451、452間にプレートを配置していないが、プレートを配置する構成としてもよい。
本発明の第1実施形態による燃料ポンプの断面図である。 本発明の第1実施形態による燃料ポンプのパルセーションダンパの断面図であり、図3中のII−II線断面図である。 本発明の第1実施形態による燃料ポンプのパルセーションダンパの平面図であり、図2中のIII矢視図である。 従来の燃料ポンプの吸入室内における燃料圧力脈動の大きさ(脈動の圧力変動幅)Dとエンジン回転速度Nとの関係を表すグラフである。 本発明の第1実施形態による燃料ポンプの吸入室内における燃料圧力脈動の大きさ(脈動の圧力変動幅)Dとエンジン回転速度Nとの関係を表すグラフである。 本発明の第1実施形態による燃料ポンプのパルセーションダンパの変形例の断面図である。 本発明の第2実施形態による燃料ポンプのパルセーションダンパの断面図である。 本発明の第2実施形態による燃料ポンプのパルセーションダンパの変形例の断面図である。 本発明の第3実施形態による燃料ポンプのパルセーションダンパの断面図である。 本発明の第3実施形態による燃料ポンプのパルセーションダンパの変形例の断面図である。 本発明の第4実施形態による燃料ポンプのパルセーションダンパの断面図である。 本発明の第4実施形態による燃料ポンプのパルセーションダンパの変形例の断面図である。 本発明の第5実施形態による燃料ポンプのパルセーションダンパの断面図である。 本発明の第5実施形態による燃料ポンプのパルセーションダンパの変形例の断面図である。
符号の説明
10 高圧燃料ポンプ(サプライポンプ)
12 ハウジング本体(ハウジング)
14 シリンダ
20 プランジャ
40 カバー(ハウジング)
50 パルセーションダンパ(ダイヤフラム装置)
51 ダイヤフラム(金属製ダイヤフラム)
52 ダイヤフラム(金属製ダイヤフラム)
53 樹脂膜(質量付加部材)
54 プレート
55 切欠
90 吐出部(燃料出口)
60 電磁弁
150 パルセーションダンパ(ダイヤフラム装置)
151 ダイヤフラム(金属製ダイヤフラム)
152 ダイヤフラム(金属製ダイヤフラム)
153 メタルプレート(質量付加部材、金属板)
154 プレート
156 接着剤
250 パルセーションダンパ(ダイヤフラム装置)
251 ダイヤフラム(金属製ダイヤフラム)
252 ダイヤフラム(金属製ダイヤフラム)
254 プレート
257 ダイヤフラム(金属製ダイヤフラム)
258 樹脂膜(質量付加部材)
259 樹脂膜(質量付加部材)
300 吸入室(吸入通路)
301 連通路(吸入通路)
302 連通路(吸入通路)
304 燃料ギャラリ(吸入通路)
306 加圧室
308 吐出通路
310 連通路
312 ダンパ室
313 燃料吸入孔
350 パルセーションダンパ(ダイヤフラム装置)
351 ダイヤフラム(金属製ダイヤフラム)
352 ダイヤフラム(金属製ダイヤフラム)
353 樹脂膜(質量付加部材)
354 円形溝
400 挟持部
450 パルセーションダンパ(ダイヤフラム装置)
451 ダイヤフラム(金属製ダイヤフラム)
452 ダイヤフラム(金属製ダイヤフラム)
453 樹脂膜(質量付加部材)
D、Dr、Dr´、Ds 圧力脈動の大きさ
N、Nr、Nr1、Nr2 エンジン回転速度
t1、t2 板厚寸法

Claims (7)

  1. 吸入通路と、
    前記吸入通路から燃料を吸入する加圧室を有するハウジングと、
    前記ハウジングに直動自在に保持され且つ往復移動することにより前記加圧室に吸入された流体を加圧するプランジャと、
    前記加圧室の上流側の前記吸入通路途中に配置されたダンパ装置と、を備えた燃料ポンプであって、
    前記ダンパ装置は、その全周において気密的に固定されるとともに隙間を隔てて積層配置された二枚の金属製ダイヤフラムからなるダイヤフラム装置を備え、
    二枚の前記ダイヤフラムは板厚および形状が同一であり、
    二枚の前記ダイヤフラムのいずれか一方のみの前記ダイヤフラム装置内側の表面に質量付加部材が接着剤によって貼着されていることを特徴とする燃料ポンプ。
  2. 前記質量付加部材は柔軟性を有する材質からなることを特徴とする請求項1に記載の燃料ポンプ。
  3. 前記質量付加部材は金属板から構成されることを特徴とする請求項1に記載の燃料ポンプ。
  4. 吸入通路と、
    前記吸入通路から燃料を吸入する加圧室を有するハウジングと、
    前記ハウジングに直動自在に保持され且つ往復移動することにより前記加圧室に吸入された流体を加圧するプランジャと、
    前記加圧室の上流側の前記吸入通路途中に配置されたダンパ装置と、を備えた燃料ポンプであって、
    前記ダンパ装置は、その全周において気密的に固定されるとともに隙間を隔てて積層配置された二枚の金属製ダイヤフラムからなるダイヤフラム装置を備え、
    二枚の前記ダイヤフラムは板厚が同一であり、
    二枚の前記ダイヤフラムの断面形状が互いに異なっており、
    二枚の前記ダイヤフラムのいずれか一方のみの前記ダイヤフラム装置内側の表面に質量付加部材が接着剤によって貼着されていることを特徴とする燃料ポンプ。
  5. 吸入通路と、
    前記吸入通路から燃料を吸入する加圧室を有するハウジングと、
    前記ハウジングに直動自在に保持され且つ往復移動することにより前記加圧室に吸入された流体を加圧するプランジャと、
    前記加圧室の上流側の前記吸入通路途中に配置されたダンパ装置と、を備えた燃料ポンプであって、
    前記ダンパ装置は、その全周において気密的に固定されるとともに隙間を隔てて積層配置された二枚の金属製ダイヤフラムからなるダイヤフラム装置を備え、
    二枚の前記ダイヤフラムは形状が同一であり、
    二枚の前記ダイヤフラムの板厚寸法が互いに異なっており、
    二枚の前記ダイヤフラムのいずれか一方のみの前記ダイヤフラム装置内側の表面に質量付加部材が接着剤によって貼着されていることを特徴とする燃料ポンプ。
  6. 前記質量付加部材は柔軟性を有する材質からなることを特徴とする請求項5に記載の燃料ポンプ。
  7. 前記質量付加部材は金属板から構成されることを特徴とする請求項6に記載の燃料ポンプ。
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