JP4285883B2 - 電磁弁およびそれを用いた燃料供給装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電磁弁およびそれを用いた燃料供給装置に関するもので、特に高圧燃料制御用に好適である。
【0002】
【従来の技術】
電磁弁を燃料供給装置に固定するのに、リテーニングナットを用いてねじ締結するものが知られている(特開平10−252603号公報)。特開平10−252603号公報によれば、図10に示すように、電磁弁520を閉弁することで燃料圧送を開始する燃料供給装置であって、この電磁弁520をリテーニングナット530を用いて燃料供給装置にねじ締め締結する。このねじ締めにより生じる軸力が、燃料加圧室516をプランジャ553が往復動することで加圧される燃料加圧力に抗するとともに気密にする構造としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来構造では、上述の軸力による気密は、具体的には、燃料加圧室516の高圧燃料が、燃料タンクから吸い上げられ溜められる燃料溜室514に漏れないように、電磁弁520の端部であるバルブボディ524と燃料供給装置のシリンダ511とがストッパプレート526を介して、上述の軸力が加えられて面接触することで気密が保持されている。
【0004】
また、このストッパプレート526は、電磁弁520の弁体525の開弁時のリフト量を規制することで、弁体525に所定の付勢力を与えている。これにより、プランジャ553の上昇によって燃料加圧室516に動圧が発生したとき、動圧により開弁している弁体525が弁座524aに着座して閉塞してしまう現象(以下、自閉と呼ぶ)が防止される。
【0005】
さらに、このストッパプレート526は、吸入工程では、燃料溜室514の燃料をプランジャ553の下方移動により吸入するため、このストッパプレート526を貫通する複数の貫通孔526aを有する。
【0006】
このため、上述のような機能を有するストッパプレート526の回りは構造が複雑となるので、燃料供給装置の燃料流量を大流量化したい場合は、ストッパプレート526の貫通孔526aを大きくすることは困難であり、より多くの貫通孔526aを開けて吸入燃料の通路面積を大きくする必要がある。これにより、貫通孔526aの加工コストが上昇してしまう。また、例え貫通孔526aを増やしたとしても、ストッパプレート526の強度を確保するために、ストッパプレート526にある程度の肉厚と、貫通孔526a同士の間隔が必要とされるので、ストッパプレート526の体格が大きくなってしまう。これに伴い、確保した貫通孔526aを塞がぬように、例えばバルブボディ524を径方向に拡大する必要が生じるので、ストッパプレート524の回りを形成する電磁弁、および燃料供給装置の体格が大きくなる可能性がある。
【0007】
さらに、燃料流量を大流量化すると、プランジャ553の上昇によって生じる動圧も上昇するので、動圧により開弁している弁体525が自閉しないようにしつつ、閉弁時の応答性を確保することが必要となる。
【0008】
また、近年、車両居住性向上の観点からエンジンルーム内を高密度化して、車両居住空間拡大の要求が高まっており、電磁弁を用いた燃料供給装置は従来に増して、小型化が可能な構造が望まれている。
【0009】
本発明は、このような事情を考慮してなされたものであり、その第1の目的は、体格を大きくすることなく燃料流量を増大できるとともに、安価な構造の電磁弁およびそれを用いた燃料供給装置を提供することにある。
【0010】
第2の目的は、燃料流量を増大できるとともに、非通電時の自閉を防止しつつ、閉弁応答性能を向上できる電磁弁およびそれを用いた燃料供給装置を提供することにある。
【0011】
第3の目的は、簡素な構成で、小型化に適した構成の電磁弁およびそれを用いた燃料供給装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1によると、付勢スプリングの付勢力に抗して弁体を開弁方向へ移動する距離を規制するストッパプレートであって、バルブボディを構成する弁座保持部とガイド部に外周が挟み込まれることにより該バルブボディと一体化された状態で該バルブボディの収容部に収容されるストッパプレートにおいて、その外周に切欠部を設けることで、燃料吸入時に、燃料入口孔から吸い込む燃料を導出する燃料通路として機能させることが可能である。例えば、プランジャの下方移動により燃料を吸入する場合、燃料入口孔から吸い込んだ燃料は、切欠部を流れてプランジャ側へ導出できる。このため、ストッパプレートは、開弁時に弁体と当接する範囲より外周側において燃料通路を形成する切欠部を設けることができるので、燃料流量の大流量化に対応可能である。
【0013】
なお、ストッパプレートに多数の貫通孔等を設けて吸入燃料量を拡大する従来構成に比べて、外周に単に切欠部を設けるという簡素な形状を採用するので、ストッパプレートを例えばプレス加工で形成する場合、安価に製造できる。
【0014】
本発明の請求項2によると、ストッパプレートの外周に設ける切欠部は、円環の一部となる形状とするので、ストッパプレートが開弁時に弁体と当接する範囲より外周側にある外周部に対して、円環の一部となる切欠部を環状に配置できる。このため、複数の切欠部を設けて吸入通路面積を確保したい場合、切欠部間の幅をストッパプレートの強度を確保する程度に設定すれば、吸入燃料通路面積がより拡大できる
本発明の請求項3によると、弁体とストッパプレートとが当接する当接面を円環状の形状とするので、円状に比べて、弁体とストッパプレートとの密着面積を小さくできる。このため、弁体がストッパプレートに密着してしまうことで生じる、閉弁応答性の低下、或いは応答時間のばらつきを防止できる。
【0015】
さらに、弁体がストッパプレートと当接している非通電状態の後、通電を開始して弁体が閉弁方向に移動を開始するとき、連続した当接面を採用した構成においては当接面の内部空間にある燃料が閉塞されるので、当接面の外部空間(例えば、燃料加圧室)にある燃料がプランジャ等により加圧される場合、外部空間の燃料圧力の上昇が、内部空間にある燃料に瞬時に伝播されない。この対策として、請求項3および請求項4によれば、ストッパプレートまたは弁体には径方向に凹状のスリットを設けるので、当接面の一部を不連続とすることができる。このため、凹状のスリットは、当接面の内部の燃料が外部の燃料から閉塞されるのを防止する。このため、電磁コイルに通電して弁体が閉弁方向に移動を開始すると、瞬時に当接面の内部の燃料にも燃料加圧力が伝播するので、ストッパプレートに対向する弁体の端部の全面積に、瞬時に燃料加圧力を加えることが可能となる。このため、電磁コイルの吸引力と共に、燃料加圧力が閉弁方向に加わり、閉弁応答性を向上させることができる。
【0016】
なお、ストッパプレートの切欠部が周方向に開口する範囲内に、凹状のスリットの位置を配置すれば、燃料通路である切欠部の近傍から素早く当接面の内部に燃料圧力を伝播できる。
【0017】
しかも、燃料供給装置に対向するストッパプレートの面とは反対面にスリットを径方向に設けるので、プランジャが軸方向に上昇することで発生する動圧の影響を直接受けることはない。これにより、非通電時に開弁している弁体の自閉が防止される。
【0018】
本発明の請求項5によると、当接面を形成する弁体の端部、または弁体に対向するストッパプレートの端面部の中央に凹部を設けることで、当接面は円環状に形成されることができる。
【0019】
本発明の請求項6によると、固定子鉄心は、電磁弁を用いる装置にボルト等で螺合する案内孔を有する第1の支持部材を備えるので、燃料加圧力に抗して燃料気密にする場合、従来のような電磁弁の外周部に設けたねじ或いはリテーニングナット等により生じた軸力を電磁弁の下部底面部に加えて面接触により油密をする手段を用いなくとも、燃料加圧力に抗して燃料気密にできる。
【0020】
本発明の請求項7によると、第1の支持部材を固定する前記第2の支持部材の側壁が、第1の軸線を形成する案内孔間と異なる案内孔間で形成される第2の軸線に配置されることで、側壁は、変形を防止するリブとして、第1の支持部材の剛性を補強できる。
【0021】
本発明の請求項8によると、第2の支持部材は略円筒状であって、周面の一部を径方向に切欠いた開口部を有するので、電磁弁を小型化したい場合、電磁コイルに通電するためのコネクタを開口部から径方向に突き出すように配置すれば、車両上の作業性に係るコネクタの大きさ、形状を制限することなく設定可能となる。このため、車両上での作業性と電磁弁の小型化とが両立可能な構成が提供できる。
【0022】
本発明の請求項9によると、固定子鉄心に挟み込まれて収容される電磁コイルには、第1の支持部材または第2の支持部材に当接する端部に突起を設けるようにすることで、電磁コイルに加わる圧縮力等の外力に対して突起が先に変形して吸収するので、突起以外の電磁コイルに直接外力が加わらないようにできる。このため、電磁弁を小型化したい場合、電磁コイルの機能に影響がない程度に第1の支持部材または第2の支持部材の剛性を設定すれば、第1の支持部材と第2の支持部材から形成される固定子鉄心の体格を小さくすることが可能である。
【0023】
燃料供給装置と電磁弁を固定する構造において、従来のような電磁弁の外周に設けたねじ部、或いはリテーニングナットにより電磁弁を固定する構成では、燃料供給装置の吸入通路を電磁弁の燃料入口孔より上方に配置したい場合、吸入通路と燃料入口孔とを連絡する燃料通路が複雑となるので、電磁弁およびそれを用いた燃料供給装置の体格、特にねじ部またはリテーニングナットを避けるために電磁弁の高さが高くなり、軸方向の体格が大きくなってしまう。
【0024】
これに対して請求項10に記載の本構成によれば、螺合する複数の案内孔を有する第1の支持部材と第2の支持部材とで形成される固定子鉄心の組立構造において、第1の支持部材に固定する第2の支持部材の壁面を所定の案内孔間を結ぶ軸線に配置する等の手段を用いて、燃料加圧力等の外力に対して第1の支持部材が変形を低減できるように剛性を向上できる。さらに、電磁弁を小型化したい場合、第2の支持部材に電磁コイルに通電するためのコネクタを径方向に配置すれば、車両上の作業性に係るコネクタの大きさ、形状が制約されないので、燃料加圧力に抗して燃料気密ができつつ、車両上の作業性と小型化が両立可能とすることもできる。
【0025】
しかも、螺合するねじ締結部材は案内孔の近傍周りにあるだけで、従来のように、リテーニングナット等が電磁弁の外周を覆おうようなことはない。このため、体格が軸方向に大型化することなく、燃料供給装置の吸入通路が電磁弁の燃料入口孔より軸方向上方に配置する位置関係が達成できる。これにより、燃料、例えばガソリンがベーパ状態の場合、電磁弁の燃料入口孔が吸入通路より低い位置にあるので、燃料入口孔の下流にある高圧燃料発生筒部にベーパ状態の気泡等が流入することを防止できる。
【0026】
また、電磁弁の燃料入口孔から吸い込んだ低圧燃料を下流側の高圧燃料発生筒部に導出する電磁弁の導出通路として、ストッパプレートの切欠部を機能させるので、燃料供給装置の燃料流量の大流量化が可能であり、しかもストッパプレートは簡素な形状で、製造コストを低減できる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の電磁弁及びそれを用いた燃料供給装置に具体化した実施形態を図面に従って説明する。
【0028】
(電磁弁の第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態の電磁弁の構造を示す軸方向断面図である。図1に示すように、電磁弁1は、電磁コイル10、固定子鉄心20、可動子30、弁体40、弁座部材(以下、バルブボディと呼ぶ)50等を含んで構成されている。
【0029】
電磁コイル10は、スプール11と、巻線12と、コイルカバー13とを備えている。樹脂製のスプール11は巻線12を巻装され、さらにこれらスプール11および巻線12を樹脂製のコイルカバー13により2次成形する。このとき、樹脂製のコネクタ14は、コイルカバー13に一体的に成形される。このコネクタ14には、電磁コイル10に通電するため、巻線12の端部と電気的に接続するターミナル15が設けられている。
【0030】
なお、スプール11は、巻線12を収容するよう、断面が凹状の形状であり、外周側に図1に示すような円環状の突起11pを備えていることが望ましい。円環状突起11pは、上述の2次成形をするとき、円環状突起11pが融けることで樹脂同士の密着性を増すことができるので、巻線を収容するスプールの気密性を向上できる。また、後述の固定子鉄心20を形成する第1の支持部材21と第2の支持部材25との間に挟み込まれて固定されるとき、挟み込まれることで生じる圧縮力等が直接作用して電磁コイル10の機能を損傷しないように、図1に示すような複数の突起13aが電磁コイル10に設けられていることが望ましい。これにより、電磁コイル10に加わる圧縮力等の外力に対して突起13aが先に変形して吸収するので、突起13a以外の電磁コイル10の部分に直接外力が加わらないようにできる。
【0031】
また、固定子鉄心20は、第1の支持部材21と、第2の支持部材25とを備え、通電により吸引力を発生する電磁コイル10を収容して、後述の可動子30と共に磁束が流れる磁気回路を形成している。
【0032】
第1の支持部材(以下、フランジ部と呼ぶ)21は、磁性材のフランジ22と、非磁性材の中間部材23と、磁性材の吸引部材24とで構成されている。フランジ22は、中央が中空の略平板状であって、本発明の電磁弁1を例えば燃料供給装置に収容して固定できるように、固定用ボルト等を螺合する案内孔29が複数設けられいる。
【0033】
中間部材23は、円環状であって、略円筒状の吸引部材24とフランジ22の中空端部22aと共に、溶接等により一体的に形成される。これにより、この吸引部材24と中間部部材23とフランジ22との一体部(以下、収容部と呼ぶ)28は、可動子30を燃料気密に収容できる。
【0034】
なお、非磁性材の中間部材23は、可動子30に対向する径方向位置に配置されているので、通電して磁気コイル10に磁気を発生させると、磁束がフランジ22、第2の支持部材25、吸引部材24の順で、可動子30に流れる磁気回路が形成できる。このため、中間部材23に磁束が流れにくくすることで、磁束が吸引部材24から可動子30へより多く流れるようにでき、可動子40を吸引する吸引力を増大することができる。
【0035】
第2の支持部材(以下、弁ハウジングと呼ぶ)25は、有底の円筒の周面の一部を切欠いた形状であって、一端25aは、フランジ部21に溶接等により固定される。なお、弁ハウジング25の中央部には、嵌合孔25bが設けられ、この嵌合孔25bは、フランジ部21の吸引部材24を嵌合する。なお、上述の切欠くことで形成される開口部25cには、電磁コイル10に一体成形されたコネクタ部14を径方向に突き出すようにすれば、コネクタ14とハーネス(図示せず)との結線作業がし易いコネクタ14の大きさ、形状を設定することが可能となる。
【0036】
なお、この固定子鉄心20を形成する第1の支持部材(フランジ部)21と第2の支持部材(弁ハウジング)25との固定は、コネクタ等の車両作業性を確保しつつ、燃料加圧力等の外力に対して変形を低減でき燃料気密性が向上するように、以下のようにするのが望ましい。以下、図1および図2に従って説明する。図2は、電磁弁1を上方からみた外観図である。まず、弁ハウジング25は、前述した円筒の周面の一部を切欠いた形状であって、図2に示すように切欠いた開口部25cが径方向に貫通した形状のようになっている。第1の開口部25C1は、前述の通り、電磁コイル10に一体成形されたコネクタ部14を径方向に突き出すように配置するので、コネクタ14とハーネス(図示せず)との結線作業がし易いコネクタの大きさ、形状を設定することが可能となる。このため、電磁弁1を小型化したい場合に、車両上でのコネクタ14の脱着作業性を考慮したコネクタ14の大きさ、形状を確保しつつ、電磁弁1の小型化が可能である。また、第2の開口部25C2は、案内孔29を螺合する固定用ボルト等の螺合部材(図示せず)と弁ハウジング25との干渉が回避できるので、電磁弁1の径方向の小形化ができる。
【0037】
次に、上述の弁ハウジング25をフランジ部21に溶接等で固定する場合、図2に示す案内孔29中心同士の離間距離L(L1、L2、L3)で形成される軸線Zのうちで、一番大きい離間距離をL1有する軸線Z1に略並行となるように弁ハウジング25を配置する。弁ハウジング25とフランジ部21とが一体的構造となってフランジ部21の断面2次モーメントを増加するので、フランジ部21の変形、特にフランジ22の変形を低減できる。さらに、弁ハウジング25の側壁25rが、図2に示す軸線Z2の近傍に配置され、一端25aがフランジ22に溶接等で固定される。これにより、側壁25rは、変形を防止するリブとして、フランジ22の剛性を補強できる。
【0038】
可動子30は、略円筒であって、収容部28内を軸方向に摺動自在に移動することができる。この可動子30と吸引部材24との間には、軸方向に、後述の弁体40を開弁方向に付勢する付勢スプリング60が配置され、可動子30と吸引部材24には、それぞれ付勢スプリング60を保持する有底孔30a、24aが設けられている。この付勢スプリング60は、吸引方向とは反対の開弁方向(吸引部材24から遠ざかる方向)に可動子30を付勢している。これにより、非通電時には、付勢スプリング60の付勢力により可動子30と係合する弁体40を開弁方向に移動させることができる。
【0039】
なお、この電磁コイル10と固定子鉄心20と可動子30は、所謂、電磁駆動部1Sを形成している。
【0040】
次に、弁体40は、前述の可動子30に溶接等により固定され、バルブボディ50の弁孔51に軸方向摺動自在に保持されている。なお、弁体40の下端には、大径部43を備えている。
【0041】
また、バルブボディ50は、フランジ部21の略円環状の凸設部22bに溶接等により固定されるとともに、収容部28の内周壁と同軸に配置されて、貫通された弁孔51が設けられている。これにより、弁体40は、可動子30と一体的に移動ができる。
【0042】
さらに、バルブボディ50は、その外周と弁孔51とを径方向に連通する複数の燃料入口孔52と、弁孔51の下端側に開口の外周を囲んで形成された弁座53とが設けられている。この弁座53の弁座面53aは、弁体40の下端に形成された大径部43の弁座当接面43aに当接、離間可能に対面している。この部座53と弁体40に囲まれた燃料空間は、弁孔燃料溜室BGを形成する。
なお、弁体40とバルブボディ50は、所謂、ON−OFF制御のポペット弁部1Bを形成している。
【0043】
また、バルブボディ50には、非通電時、付勢スプリング60により弁体40を開弁方向に移動するリフト量を規制するストッパプレート70がバルブボディ50内に保持されている。なお、ストッパプレート70には外周に切欠部70aを設けて、燃料入口孔52から導入した燃料を弁孔51(詳しくは、後述の燃料溜室BG)を経由して、燃料通路を形成する切欠部70aから燃料を導出することが可能である。具体的にはストッパプレート70は、図1に示すバルブボディ50を形成する弁座保持部50aとガイド部50bに挟み込まれることによりバルブボディ50に保持される。この弁座保持部50aとガイド部50bは、溶接等で固定される。なお、ストッパプレート70周りの弁部1Bの構造の詳細については、後述する。
【0044】
また、バルブボディ50周りには、図1に示す燃料入口孔52より下部側の、バルブボディ50のガイド部50bに周方向の凹状の溝50pを設けてOリング151とバックアップリング152を配置して、高圧燃料の気密性を確保することが望ましい。
【0045】
本発明の弁部1B、特にストッパプレート70周りの構造について、以下図1および図3に従って説明する。図3は、電磁弁1の要部を示す軸方向断面図である。ストッパプレート70は、前述のバルブボディ50を構成する弁座保持部50aとガイド部50bに挟まれ、弁座保持部50aとガイド部50bを溶接等で固定することで、バルブボディ50の収容部55に油密に収容されている。また、ストッパプレート70の外周には、図3に示す複数の切欠部70aが設けられている。このため、ストッパプレート70の外周に設けた切欠部70a(詳しくは収容部55の壁面55aと切欠部70aの壁面で形成される部分)は、燃料入口孔52から弁孔51の弁孔燃料溜室BGを経由して導入した吸入燃料を、下流側に導出することができる。
【0046】
切欠部70aは、図3に示す円環状の一部をなす形状に形成されている。このため、非通電時弁体40が開弁して、ストッパプレート70に当接する弁体40の大径部43の外周S2、つまり弁体40の大径部43が当接する範囲より外側の外周部70gであれば、円環状の一部をなす切欠部70aが設定できることになる。例えば、図3に示す切欠部の内径r1を、弁体外周S2の外径r2までに縮小すれば、切欠部70aを通過する燃料の燃料通路断面積(以下、燃料導出断面積と呼ぶ)Aを拡大できる。また、ストッパプレート70は、外周に単に切欠部70aを設けるだけなので、例えばプレス加工で形成する場合、従来のストッパプレートに多数の貫通孔を明ける加工に比べて、安価に製造できる。
【0047】
次に、電磁弁1の動作について、以下説明する。まず、電磁駆動部1Sの動作について説明する。電磁コイル10に通電するために、コネクタ14のターミナル15に電流を供給すると、電磁コイル10に磁束が発生し、固定子鉄心20を形成するフランジ部21と弁ハウジング25、および可動子とで構成された磁気回路に磁束が流れ、フランジ部21に形成された吸引部材24と可動子30との間に可動子10を吸引する磁気吸引力が発生する。なお、このとき、フランジ部21に形成された収容部28の一部に、非磁性材で形成され、可動子に対向する径方向位置に中間部材23を設けるので、収容部28には磁束が流れにくくなり、吸引部材24に磁束を集中できるため、可動子10を吸引する磁気吸引力が増大できる。
【0048】
次に、ON−OFF制御弁部1Bの動作について電磁駆動部1Sへの非通電時と通電時とに分けて、説明する。
【0049】
(1)非通電時
可動子30を付勢する付勢スプリング60は、弁体40を開弁方向に移動させ、開弁時の弁体40のリフト量を規制するストッパプレート70に弁体40を押圧する。これにより、弁体40の弁座当接面43aがバルブボディ50の弁座面53aとが離間するので、燃料入口孔53から導入した燃料は、弁孔51を経由してストッパプレート70の切欠部70aから導出される。
【0050】
本発明の実施形態では、切欠部70aをストッパプレート70の外周に設けるというもので、例えば円環状の一部をなす切欠部70aを弁体40に当接する範囲の外側の近傍の外周部70gに設ければ、燃料導出断面積Aを拡大できるので、燃料流量の大流量化に適している。
【0051】
(2)通電時
電磁コイル10に通電すると、電磁コイル10に吸引力を発生する磁束が発生し、固定子鉄心20と可動子30との間に磁束が流れる磁気回路が形成され、可動子30が、付勢スプリング60の付勢力に抗して、磁気吸引力により吸引部材24とのギャップを詰める方向に移動する。これにより、弁体40の弁座当接面43aとバルブボディ50の弁座面53aとが当接するので、弁孔51は閉塞されて、閉弁する(詳しくは、燃料溜室BGと燃料加圧室Pとを連通する経路は閉塞される)。
【0052】
なお、電磁弁1の開閉により燃料流量を調整する燃料供給装置に用いられる場合、電磁弁1、特に制御弁部1Sに面する加圧燃料が電磁弁1、特に電磁駆動部1Bのフランジ部21に背圧荷重として加わる。このため、この加圧燃料の背圧荷重によりフランジ部21が変形する。これに対して本実施形態では、弁ハウジング25とフランジ部21とを溶接等で固定するとき、フランジ部21の案内孔29と弁部ハウジング21との位置関係を前述の位置関係とするので、フランジ部21の剛性が向上できる。このため、フランジ部21が変形しにくい構造となるので、燃料供給装置等の燃料加圧力の抗して燃料気密性が向上できる。
【0053】
(第2の実施形態)
第2の実施形態の構造について、図4および図5を参照して説明する。図4は、本発明の実施形態の電磁弁を示す軸方向断面図である。図5は、図4中のストッパプレート70を上方からみた平面図である。第1の実施形態の構造とは、弁体40の大径部43とストッパプレート70との当接面の形状と、この当接面を形成する部位に径方向の凹状のスリットを備えていることが異なる。
【0054】
まず、弁体40の大径部43とストッパプレート70との当接面SSは、大径部43の底面に図4に示す凹部43kが設けられているので、図3に示すように円環状に形成される。なお、当接面SSは、外周S1が前述の大径部43の外周、内周S2が凹部43kの外周で形成されている。これにより、第1の実施形態の円状に比べて、弁体40とストッパプレート70の密着面積を低減できるので、弁体40の開閉による繰返し作動による摩耗量を低減するため当接面SSの面粗さを小さく場合等において、弁体40がストッパプレート70に密着してしまことで生じる閉弁応答性の低下、或いは応答性時間のばらつきを防止できる。
【0055】
また、非通電時開弁状態において、単に円環状の当接面を採用した構成では、円環で連続した当接面の内部つまり凹部43kの内部空間にある燃料は、当接面の外部空間(例えば、後述の燃料供給装置の燃料加圧室P)の燃料と遮断され、閉塞される。このため、通電を開始して弁体40が閉弁方向に移動を開始する場合、外部空間の燃料圧が上昇しても、内部空間にある燃料に瞬時に燃料圧が伝播されない。この対策として、本実施形態では、当接面SSは径方向に不連続となって、内部空間の燃料と外部空間の燃料と繋ぐ凹状のスリット70sを設ける。なお、スリット70sの断面積は、絞り程度の面積とする。凹状の形状は、三角溝等、絞り程度の断面積を形成できるものであれば、多角形状でもよい。これにより、当接面SSの内部の燃料が外部の燃料から閉塞される状態が防止できる。このため、電磁コイル10に通電して弁体40が閉弁方向に移動を開始すると、瞬時に当接面SSの内部の燃料にも燃料加圧力が伝播するので、ストッパプレート70に対向する弁体40の大径部43の下部底面の全面積に、瞬時に燃料加圧力を加えることが可能となる。したがって、電磁駆動部1Sの吸引力と共に、燃料加圧力が弁方向に加わり、閉弁応答性を向上させることができる。
【0056】
なお、スリット70sを設ける位置を、ストッパプレート70の切欠部70aが周方向に開口する位置に配置すれば、燃料通路である切欠部70aの近傍から燃料加圧力の変化を素早く当接面SSの内部の燃料に伝播できる。しかも、燃料加圧力を発生させる、例えば燃料供給装置に対向するストッパプレート70の面とは反対面にスリット70sを径方向に設けるので、プランジャが軸方向に上昇する等で発生する動圧の影響を直接受けることはない。
【0057】
以上をまとめると、本実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができ、しかも、非通電時の弁体40の自閉を防止しつつ、閉弁応答性の向上ができる。
【0058】
(変形例)
ストッパプレートと弁体との当接面を円環状にして、当接面を不連続にする径方向の凹状のスリットを配置する構造として、図6から図8を参照して変形例を説明する。図6は第2の実施形態の第1の変形例、図7は第2の変形例、および図8は第3の変形例であって、夫々、電磁弁の要部を示す軸方向断面図である。
【0059】
第1の変形例の構造において、第2の実施形態の構造とは径方向のスリットを設けている部材のみが異なり、図6に示すように弁体40の大径部43の下部底面にスリット43sを設けている。
【0060】
第2の変形例の構造において、第2の実施形態の構造とは円環状の当接面SSをのみ形成する凹部を設ける部材のみが異なり、図7に示すようにストッパプレート70に凹部70kを設けている。
【0061】
第3の変形例の構造において、第2の実施形態の構造とは径方向のスリットを設けている部材および円環状の当接面SSを形成する凹部を設ける部材のみが異なり、図8に示すように弁体40の大径部43の下部底面にスリット43sを設けて、ストッパプレート70に凹部70kを設けている。
【0062】
変形例1から変形3のいずれも、第2の実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0063】
なお、本実施形態では、ストッパプレート70を電磁弁1のバルブボディ50の収容部55に収容する構成として説明したが、ストッパプレート70とバルブボディ50の端面と面接触させることで油密にする構成でも、非通電時の弁体40の自閉を防止しつつ、閉弁応答性を向上させたいのであれば、本発明の実施形態であるストッパプレートと弁体との当接面を円環状にして、当接面を不連続にする径方向の凹状のスリットを用いることができる。
【0064】
(電磁弁を用いた燃料供給装置の実施形態)
本発明の電磁駆動装置を用いた電磁弁を以下、図9を参照して説明する。図9は、本発明の実施形態の電磁弁を用いた燃料供給装置の構造を示す断面図である。
【0065】
燃料供給装置2は、高圧燃料の供給量を電磁弁の開閉により制御する燃料装置であって、例えば、車両等の燃料をインジェクタに供給する高圧サプライポンプであり、図9の紙面上下方向が略天地方向となるように、車両上に装着されている。
燃料供給装置2は、電磁弁1と、電磁弁1の開閉により燃料圧送する開始タイミングを可変に制御された燃料を高圧化する高圧ポンプ3等を含んで構成されている。なお、電磁弁1は、図1に示す本発明の電磁弁の実施形態であって、その電磁弁の構成、符号は同じに図9に示す。したがって、電磁弁1の構造、および作動は、前述した通りである。
【0066】
まず、本発明の電磁弁1を用いた燃料供給装置2の構造を説明する。電磁弁1と高圧ポンプ3は、前述のとおり、電磁弁1を構成するフランジ部21に設けられた案内孔29を螺合する固定用ボルト等により高圧ポンプ3に締結されることにより一体化して燃料供給装置2をなす。
【0067】
次に、高圧ポンプ3について、以下説明する。高圧ポンプ3は、低圧燃料導入筒部200と、高圧燃料発生筒部300とを備えている。
【0068】
まず、低圧燃料導入筒部200は、上端部200aに凹状溝201aが環状に設けられ、凹状溝201aにはOリング202を配置されている。また、上端部200aの中央には、電磁弁1を収容する周壁203が設けられている。この周壁203は、小径周壁203aと、その下部に設けられた大径周壁203bとからなり、大径周壁203b は、燃料溜室(以下、燃料ギャラリと呼ぶ)Gを形成する。なお、この燃料ギャラリGは、具体的には、電磁弁1の周りに環状に配置され、この大径周壁203bと後述する高圧燃料発生筒部300の凸設端部311と電磁弁1の外周とで形成された燃料空間である。さらに大径周壁203bには、径方向に穿設され、低圧燃料導入筒部200の外周200bと貫通する吸入通路210が設けられている。この吸入通路210は、外周200b側に、燃料タンク600内からフューエルポンプ610により数100kpa程度に加圧された低圧燃料が燃料パイプ(図示せず)を介して吸入通路220に導入するためのインレットスクリュ(図示せず)を取り付けるねじ部210aを有している。なお、吸入通路210には、ねじ部210aの下流に燃料タンク600から送油される燃料中に含まれる異物を捕集するフィルタ211が設けらていることが望ましい。また、低圧燃料導入筒部200の下端部200cに凹状溝201cが環状に設けられ、凹状溝201cにはOリング202を配置されている。
【0069】
なお、従来のような電磁弁の外周に設けたねじ、或いはリテーニングナット等により電磁弁1を固定する構成では、吸入通路と燃料入口孔とを連通する燃料通路が複雑となるので電磁弁および燃料供給装置の体格、特にリテーニングナット等が電磁弁の周りを覆うために軸方向の体格が大型化してしまう。これに対して、本発明の構成では、螺合するねじ締結部材は案内孔29の近傍周りにあるだけで、従来のように、リテーニングナット等が電磁弁の外周を覆おうようなことはない。このため、体格が軸方向に大型化することなく、上述の吸入通路210と燃料入口孔52の位置関係を容易に達成できる。これにより、燃料、例えばガソリンがベーパとなって吸入通路から導入されても、燃料入口孔52が吸入通路210より下方にあるので、ベーパ状態の気泡を燃料入口52から吸い込むことを防止できる。
【0070】
なお、周壁203は、後述の大径孔312と共に、電磁弁1を収容する収容部Hを形成している。
次に、高圧燃料発生筒部300は、シリンダ部310と、プランジャ330と、駆動力伝達部340と、吐出弁380とを含んで構成されている。
まず、シリンダ部310の中央には、凸設端部311の下方に向かって大径孔312、小径孔313および、摺動孔314が貫通して設けられている。大径孔312の周壁312aは、電磁弁1のバルブボディ50に設けられたOリング151と密着する。また、摺動孔314は、プランジャ330が摺動自在に往復移動可能に保持する。小径孔313の壁面313aには、径方向に穿設された吐出通路315が設けられている。吐出通路315の下流には、吐出弁(以下、デリバリバルブと呼ぶ)380が設けられおり、筒部300とねじ結合で固定されている。
【0071】
次に、プランジャ330は、略円筒状に形成され、シリンダ部310の摺動孔314に摺動自在に保持され、往復移動可能に後述の駆動力伝達部材340に係合されている。プランジャ330は、駆動力伝達部340により往復動移動され、燃料加圧室Pに流入した低圧燃料を加圧する。
【0072】
駆動力伝達部340は、タペット350と、タペットガイド360と、プランジャスプリング部370とを含んで構成されている。
【0073】
タペット350は、有底円筒状に形成され、エンジン800のバルブカムシャフト810に取り付けられたポンプカム811に底面350aに当接している。またタペット350は、タペットガイド360の内周壁360aに摺動可能に支持されている。なお、タペット350には、連絡孔351が設けられており、この連絡孔351からエンジンのエンジンオイルを導入することが可能である。
【0074】
タペットガイド360は、略円筒状に形成され、上部には外周に円環部361を設け、下部には内周に環状の凸設部362を設けている。円環部361は、本発明の燃料供給装置2をエンジン800に螺合するためのステー390とOリング368を介して当接している。凸設部362は、内周壁360aにより摺動自在に支持されたタペット350が下方に脱落することを防止する。なお、タペットガイド360の上部に設けられた連通口363は、連絡孔351と同様に、タペット350がポンプカムによる上下動して、プランジャスプリング室400の容積変化する空間に対してエンジンオイルを導入する。また、連通口363は、空気を導入、排出し、プランジャスプリング室400の空気圧縮による不具合を防止している。
【0075】
プランジャスプリング部370は、プランジャスプリング371と、ロアシート372と、プランジャ収容座部373と含んで構成されている。プランジャスプリング371は、下部底面をロアシート372と当接し、上部表面をプランジャ収容座部373と当節している。具体的には、ロアシート372は、略円盤状であって、中央部372bがプランジャ側上方へ凸設するように形成され、タペット350の底面に当している。なお、ロアシート372は、外周面372aがプランジャスプリング371と当接し、中央部372bがプランジャ330の下部と係合している。プランジャ収容座部373は、略円筒状に形成され、上部には外周に円環部373aを設け、下部には内周に環状の凸設部373bを設けている。プランジャ収容部373は、タペットガイド360の内周壁360aに収容され、下部底面373cは、プランジャスプリング371と当接している。なお、環状凸設部373bには、プランジャ330と摺動孔314の隙間から漏れる燃料とエンジンオイルと分離するオイルシール379が設けられていることが望ましい。
【0076】
さらに、両円環部361、373aには、上部表面にOリング369、379、およびそれを収容する凹状溝365、375を設ける。このため、低圧燃料導入部200と高圧燃料発生部とを図9のような複数の固定用ボルトにより螺合する構造とすれば、電磁弁1と、低圧燃料導入部200と、高圧燃料発生部300、特に駆動力伝達部340とが軸方向に連結するように組付けできるので、自動組立し易い構成となり、製造コストを低減できる。
【0077】
次に、吐出弁(以下、デリバリバルブと呼ぶ)380は、吐出弁体381と圧縮コイルスプリング382と弁座383とを含んで構成されている。吐出弁体381は、圧縮コイルスプリング382により弁座383に付勢されている。燃料加圧室Pの圧力が所定圧力以上になると、圧縮コイルスプリング382の付勢力に抗して吐出弁体381がリフトし、吐出通路315が吐出口384と連通する。
【0078】
なお、デリバリバルブ320は、燃料鋼管(図示せず)によりコモンレール700に接続されている。コモンレール700に蓄圧された高圧燃料は、分岐通路(図示せず)を介してエンジン800各気筒に設けられたインジェクタ750に供給される。コモンレール700には、その内部の燃料の圧力を検出する圧力センサ710が配置されている。圧力センサ710により検出された圧力信号は、エンジンの回転数信号等とともに、電子制御ユニット(以下、ECUと呼ぶ)900に入力される。ECU900は、圧力センサ710により検出された圧力信号、およびエンジンの回転数や負荷等のエンジン運転状態に応じて燃料噴射圧が最適値になるように、電磁弁1の通電時期(詳しくは、閉弁時期)を制御するために電磁弁1に電磁弁制御信号を出力する。これにより、ECU900は、燃料供給装置2からコモンレール700へ吐出される高圧燃料量を制御する。また、ECU900はエンジンの回転数や負荷等のエンジン運転状態に応じて燃料噴射時期および噴射期間を制御するためにインジェクタ750にインジェクタ制御信号を出力する。
【0079】
本発明の構成では、燃料供給装置2の吸入通路210が、電磁弁1の燃料入口孔52より軸方向上方に配置できるので、燃料、例えばガソリンがベーパとなって吸入通路から導入されても、燃料入口孔52が吸入通路210より下方にあるので、ベーパ状態の気泡を燃料入口52から吸い込むことを防止できる。
【0080】
次に、燃料供給装置2の作動を、燃料の吸入行程と、燃料の加圧圧送行程に分けて、以下説明する。
【0081】
(1)燃料の吸入行程
バルブカムシャフト810の回転に伴いポンプカム811が回転し、駆動力伝達部340とともにプランジャ300が往復動する。電磁弁1の電磁駆動部1Sの通電が遮断され、かつプランジャ330が上死点から下死点側へ移動すると、付勢スプリング60の付勢力により弁体40の弁座当接面43aが弁座面53aから離間し電磁弁1は開弁状態となる。このとき、プランジャ43が軸方向下方に移動することにより、フューエルポンプ610から送油された低圧燃料が、吸入通路210、燃料ギャラリG、燃料入口孔52、およびストッパプレート70の切欠部70aを介して燃料加圧室Pに流入される。そしてプランジャ330が下死点に位置するとき、燃料加圧室P内には最大量の低圧燃料が流入する。
【0082】
(2)燃料の加圧圧送行程
プランジャ330が下死点から上死点へ移動する行程において、所望の燃料吐出量に対応した位置にプランジャ330が到達したとき、ECU900により電磁弁1の電磁駆動部1Sに通電される。通電により発生した電磁駆動部1Sの吸引力により可動子30に固定された弁体40は、弁座当接面43aと弁座面53aとの離間距離を縮める方向に移動して弁座53に着座する。すなわち、電磁弁1は閉弁状態となる。その後、プランジャ330がさらに軸方向上方に移動すると、燃料加圧室P内の燃料は高圧となり、吐出通路315、弁座383と吐出弁体381との隙間、吐出口384を介して高圧燃料がデリバリバルブ380からコモンレール700に吐出される。なお、この時電磁弁1の電磁駆動部1Sへの通電を遮断しても、燃料加圧室P内の燃料圧力によって電磁弁1の弁体40は保持され、着座状態を維持する。
【0083】
本実施形態では、プランジャを往復動させて燃料を高圧化する燃料供給装置に本発明の電磁弁を用いたが、これ以外にも、高圧燃料の吐出量を制御し、高圧燃料が電磁弁に背圧として加わるものであって、燃料加圧力に抗して燃料気密ができつつ、電磁弁及びそれを用いた燃料供給装置を車両上の作業性を向上させ、或いは小型化しようとするものであれば、どのような燃料供給装置に対しても、本発明の電磁弁を用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態の電磁弁の構造を示す軸方向断面図である。
【図2】図1中の電磁弁を上方からみた外観図である。
【図3】図1中のストッパプレートを上方からみた平面図である。
【図4】第2の実施形態の電磁弁を示す軸方向断面図である。
【図5】図4中のストッパプレートを上方からみた平面図である。
【図6】第2の実施形態の変形例1である電磁弁の要部を示す軸方向断面図である。
【図7】第2の実施形態の変形例2である電磁弁の要部を示す軸方向断面図である。
【図8】第2の実施形態の変形例3である電磁弁の要部を示す軸方向断面図である。
【図9】第2の実施形態の電磁弁を用いた燃料供給装置の構造を示す断面図である。
【図10】従来構造の電磁弁を用いた燃料供給装置の構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 電磁弁
1S 電磁駆動部
1B 弁部
2 燃料供給装置
3 高圧ポンプ
10 電磁コイル
13 コイルカバー
13a 突起
14 コネクタ
20 固定鉄心
21 第1の支持部材(フランジ部)
22 フランジ
23 非磁性材で形成される中間部材
24 吸引部材
25 第2の支持部材(弁ハウジング)
25c 開口部
25r 側壁
28 収容部(第1の支持部材で形成され、可動子30を収容する収容部)
29 案内孔
30 可動子
40 弁体
43 大径部
43k、70k 凹部(当接面SSを円環状とする凹部)
50 バルブボディ
52 燃料入口孔
60 付勢スプリング
70 ストッパプレート
70a 切欠部
70s、43s 凹状のスリット(当接面SSを径方向に不連続にするスリット)
200 低圧燃料導入部
210 吸入通路
300 高圧燃料発生部
310 シリンダ部
330 プランジャ
340 駆動力伝達部
380 吐出弁
L 、L1、L2、L3 案内孔の中心同士の離間距離
Z、Z1、Z2、Z3 案内孔の中心同士の離間距離を形成する軸線
G 燃料溜室(燃料ギャラリ)
P 燃料加圧室
SS 当接面(非通電時に弁体が開弁して、弁体40の大径部43とストッパプレート70とが当接する面)

Claims (10)

  1. 吸引力を発生させる電磁コイルを収容する固定子鉄心と、
    該固定子鉄心内に収容され、摺動自在な可動子と、
    前記固定子鉄心に固定され、弁孔と該弁孔に燃料を導入する燃料入口孔とを備えたバルブボディと、
    前記弁孔に摺動自在に保持され、前記可動子とともに往復移動することで前記弁孔の開閉をする弁体と、
    前記弁体が開弁する方向へ前記可動子を付勢する付勢スプリングと、
    前記付勢スプリングの付勢力に抗して前記弁体が開弁方向に移動する距離を規制するストッパプレートとを備えた電磁弁において、
    該ストッパプレートは、前記バルブボディを構成する弁座保持部とガイド部に外周が挟み込まれることにより該バルブボディと一体化された状態で該バルブボディの収容部に収容され、前記弁体が開弁時に当接する範囲より外周側において前記燃料入口孔からの吸入燃料を下流に導出する切欠部が、前記弁座保持部と前記ガイド部に挟み込まれた外周に形成されていることを特徴とする電磁弁。
  2. 前記切欠部は、円環の一部からなる形状であることを特徴とする請求項1に記載の電磁弁。
  3. 前記ストッパプレートと前記弁体とが当接する当接面が円環であって、
    前記当接面の一部が不連続となるように、前記ストッパプレートまたは前記弁体には、径方向に凹状のスリットが設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電磁弁。
  4. 前記スリットの周方向位置は、前記切欠部が周方向に開口する範囲内に設けられていることを特徴とする請求項3に記載の電磁弁。
  5. 前記当接面は、前記弁体の端部または前記弁体に対向する前記ストッパプレートの端面部の中央に、凹部を設けることで形成されることを特徴とする請求項3または請求項4に記載の電磁弁。
  6. 前記固定子鉄心は、前記電磁コイルを挟み込むとともに、磁気回路を構成する第1の支持部材および第2の支持部材を備え、
    第1の支持部材は、前記可動子を軸方向に移動自在に収容する収容部と、前記電磁弁を収容する収容孔を有する燃料供給装置に螺合する複数の案内孔を有し、前記収容部の一部は、非磁性材料からなることをを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電磁弁。
  7. 前記第1の支持部材と前記第2の支持部材とは、所定の前記案内孔間を結ぶ軸線に前記第2の支持部材の側壁が配置されて固定されていることを特徴とする請求項6に記載の電磁弁。
  8. 前記第2の支持部材は、略有底の円筒であって、周面の一部を径方向に切欠いた開口部を有することを特徴とする請求項6または請求項7に記載の電磁弁。
  9. 前記第1の支持部材および前記第2の支持部材の少なくとも一方と前記電磁コイルとは、前記電磁コイルの端部に形成された複数の突起を介して当接されていることを特徴とする請求項6から請求項8のいずれか一項に記載の電磁弁。
  10. 請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の電磁弁を収容する燃料供給装置であって、
    前記電磁弁を収容する収容部と、前記収容部の周壁に径方向に穿接された吸入通路と、前記収容部の周壁により囲まれ前記電磁弁の外周に略円環状に形成された燃料溜室とを備えた低圧燃料導入筒部と、
    前記低圧燃料導入筒部と連結され、前記電磁弁の下流側より燃料を導入する摺動孔を備えたシリンダ部と、前記摺動孔に摺動自在に保持され往復移動可能なプランジャとを有する高圧燃料発生筒部とを備え、
    前記吸入通路は、前記電磁弁の燃料入口孔より軸方向上側に配置されていることを特徴とする燃料供給装置。
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