JP5854005B2 - パルセーションダンパ及びそれを備えた高圧ポンプ - Google Patents
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Description
高圧ポンプは、燃料が加圧されるポンプ室に連通する燃料室にパルセーションダンパを備えている。パルセーションダンパは、2枚のダイアフラムの外周を接合して構成され、その内側に所定圧のガスが封入された密閉空間を有する。パルセーションダンパは、燃料の圧力に応じて2枚のダイアフラムが互いに近づき又は離れるように変位することで、燃料室及びそこに連通する燃料配管を含む燃料供給系統の燃料の圧力脈動を低減する。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、ダイアフラムの共振を抑制すると共に、燃料の圧力脈動減衰性能を維持することの可能なパルセーションダンパ及び高圧ポンプを提供することを目的とする。
また、第1弾性体と第2弾性体が2枚のダイアフラムに当接することで、内燃機関から伝わる振動、高圧ポンプの電磁弁から伝わる振動、または燃料の高周波脈動等と、ダイアフラムとの共振を抑制することができる。
さらに、第1弾性体と第2弾性体とは支持体によって支持されており、特許文献1に記載の技術のように接着剤によってダイアフラムに貼り付けられていないので、経時劣化を防ぐことができる。
高圧ポンプは、パルセーションダンパの共振を抑制すると共に、そのパルセーションダンパにより燃料室の圧力脈動を低減することが可能である。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態を図1から図3に示す。第1実施形態の高圧ポンプ1は、図示しない燃料タンクから低圧ポンプにより汲み上げた燃料を加圧し、図示しないデリバリパイプへ吐出する。デリバリパイプに蓄圧された燃料は、デリバリパイプに接続したインジェクタから内燃機関の各気筒に噴射される。
本実施形態のシリンダ10、下ハウジング12、上ハウジング13及びカバー60は、特許請求の範囲に記載の「ポンプボディ」の一例に相当する。
下ハウジング12に固定されたオイルシールホルダ14と、プランジャ11の下端部に固定されたスプリングシート15との間に、第1スプリング16が設けられる。この第1スプリング16は、プランジャ11を図示しない内燃機関のカムシャフトへ付勢する。したがって、プランジャ11は、そのカムシャフトのプロファイルに応じて軸方向に往復移動可能である。
上ハウジング13は、略直方体に形成され、中央に設けられた孔20がシリンダ10に油密に締結され、下ハウジング12の上側に固定される。上ハウジング13は、シリンダ10の吸入孔18に連通する燃料供給部取付穴21と、シリンダ10の吐出孔19に連通する燃料吐出部取付穴22とを有する。
吸入弁ボディ31は、筒状に形成され、上ハウジング13の燃料供給部取付穴21に固定される。
吸入弁ボディ31のシリンダ側には、筒状の吸入弁座部材32が設けられている。吸入弁座部材32は、内側に吸入室35を有する。吸入室35は、上ハウジング13に設けられた孔36を通じて上ハウジングの外側の燃料室61と連通している。吸入弁座部材32は、吸入室35のポンプ室側の開口に弁座37を有している。
吸入弁33は、弁座37のポンプ室側に設けられ、その弁座37に着座または離座可能である。吸入弁33は、開弁時にストッパ部材34に当接する。
ストッパ部材34と吸入弁33との間に第2スプリング38が設けられる。第2スプリング38は、吸入弁33を弁座側へ付勢する。
フランジ41は、吸入弁ボディ31の外壁に固定される。吸入弁ボディ31の内側に可動コア43が往復移動可能に設けられる。可動コア43の中央にロッド44が固定される。吸入弁ボディ31の内側に固定されたガイド部材47は、ロッド44を軸方向に往復移動可能に支持する。第3スプリング46は、可動コア43とロッド44をポンプ室側に付勢している。ロッド44は、吸入弁33をポンプ室側に押圧可能である。
一方、コイル45への通電が停止すると、上述した磁気回路に流れる磁束が消滅し、可動コア43とロッド44は第3スプリング46によってポンプ室側に付勢される。
吐出弁ボディ51は、筒状に形成され、燃料吐出部取付穴22に固定される。吐出弁ボディ51の内側に吐出弁座部材52が固定される。吐出弁座部材52は、流路55、及びその流路55の燃料出口56側の開口に吐出弁用弁座57を有する。吐出弁53は、吐出弁用弁座57に着座及び離座可能である。第4スプリング54は、吐出弁53を吐出弁用弁座57に向けて付勢する。
プランジャ11の往復移動により、燃料室61からポンプ室17へ燃料が吸入され、また、ポンプ室17から燃料室61へ燃料が排出されると、燃料室61に燃料の圧力脈動が生じる。なお、本明細書において、燃料の圧力脈動を燃圧脈動という。
図2に示すように、パルセーションダンパ70は、第1ダイアフラム71、第2ダイアフラム72、第1弾性体81、第2弾性体82および支持体90を備えている。
第1ダイアフラム71と第2ダイアフラム72は、例えばステンレスなど、耐力および疲労限界の高い金属板をプレス加工することで皿状に形成されている。
第1外縁部711は、環状に形成される。第1曲面部712は、第1外縁部711から反第2ダイアフラム72側に延びると共に、径方向内側へ曲がる。
第1ダンパ部713は、第1曲面部712の径方向内側に設けられる。第1ダンパ部713は、第1曲面部712よりも曲率半径が大きく、略平面状に形成される。
なお、第1ダンパ部713と第2ダンパ部723は、平面状に限らず、例えば波形状としてもよい。また、第1ダイアフラム71と第2ダイアフラム72は、その形状がそれぞれ異なるものとしてもよい。
2枚のダイアフラム71,72の板厚、材質、外径及び密閉空間73に封入される気圧等を、耐久性或いはその他の要求性能に応じて適宜設定することで、パルセーションダンパ70のばね常数が設定される。そして、このばね常数により、パルセーションダンパ70が低減可能な燃圧脈動の周波数及び脈動減衰性能が定まる。
なお、第1弾性体81は、第1曲面部712と第1ダンパ部713との接続箇所の近傍から第1ダンパ部713のほとんどの領域に当接すればよい。ここで、「接続箇所の近傍」とは、接続箇所の径よりも大きいか又は小さい領域であり、弾性体による共振抑制性能の低下が許容される範囲をいう。
ただし、第1弾性体81の外径が接続箇所の径よりも小さいと、共振抑制性能が低下する。そのため、第1弾性体81は、第1ダンパ部713の面積のうち80%以上の範囲に当接することが好ましい。
また、第1ダイアフラム71は、第1曲面部712と第1ダンパ部713との曲率半径が異なっている。そのため、第1弾性体81がその接続箇所の近傍に当接することにより、第1弾性体81を密閉空間に取り付けた後、第1弾性体81が密閉空間内で径方向に移動することを防ぐことができる。
支持体90は、複数の支柱91と、その複数の支柱91を接続する連結部92を有する。複数の支柱91は、第1弾性体81と第2弾性体82の外周部に沿って並ぶ。連結部92は、支柱91をパルセーションダンパ70の周方向に接続する。
本実施形態では、第1弾性体81の外周部とは、第1弾性体81の外径から径方向内側の一定の範囲をいい、具体的には、第1凸部83の径方向内側で複数の支柱91が配置された領域をいう。また、第2弾性体82の外周部とは、第2弾性体82の外径から径方向内側の一定の範囲をいい、具体的には、第2凸部84の径方向内側で複数の支柱91が配置された領域をいう。
(1)吸入行程
カムシャフトの回転により、プランジャ11が上死点から下死点に向かって下降すると、ポンプ室17の容積が増加し、燃料が減圧される。吐出弁53は吐出弁用弁座57に着座し、その流路55を閉塞する。
一方、吸入弁33は、ポンプ室17と吸入室35との差圧により、第2スプリング38の付勢力に抗してポンプ室側へ移動し、開弁状態となる。
吸入弁33の開弁により、燃料室61の燃料は、吸入室35を通り、ポンプ室17に流入する。
このとき、第1弾性体81と第2弾性体82は、2枚のダイアフラム71,72の内壁に当接したまま、ダイアフラム71,72の変位に追従して変形する。
カムシャフトの回転により、プランジャ11が下死点から上死点に向かって上昇すると、ポンプ室17の容積が減少する。このとき、所定の時期まではコイル45への通電が停止されているので、ロッド44は第3スプリング46の付勢力により吸入弁33をポンプ室側へ押圧する。そのため、吸入弁33は開弁状態を維持する。
吸入弁33の開弁により、ポンプ室17と燃料室61とは連通した状態が維持される。このため、一度ポンプ室17に吸入された低圧燃料が燃料室61へ戻され、燃料室61の燃料圧力が増加する。一方、ポンプ室17の圧力は上昇しない。
このとき、第1弾性体81と第2弾性体82は、2枚のダイアフラム71,72の内壁に当接したまま、ダイアフラム71,72の変位に追従して変形する。
すると、吸入弁33は、第2スプリング38の弾性力、及びポンプ室17から吸入室側へ排出される低圧燃料の動圧により、ロッド44の動作に追従して閉弁方向へ移動し、弁座に着座する。これにより、ポンプ室17と吸入室35とが遮断される。
吸入弁33が閉弁した後、ポンプ室17の燃料圧力は、プランジャ11の上昇と共に高くなる。ポンプ室17の燃料圧力が吐出弁53に作用する力が、燃料出口56側の燃料圧力が吐出弁53に作用する力及び第4スプリング54の付勢力よりも大きくなると、吐出弁53が開弁する。これにより、ポンプ室17で加圧された高圧燃料は燃料出口56から吐出する。
なお、吐出行程の途中でコイル45への通電が停止される。ポンプ室17の燃料圧力が吸入弁33に作用する力は、第3スプリング46の付勢力よりも大きいので、吸入弁33は閉弁状態を維持する。
パルセーションダンパ70は、燃料室61の燃圧脈動に伴い、2枚のダイアフラム71,72がダンパ部713,723の中央部分を中心として弾性変形することで、その燃圧脈動を抑制する。また、第1弾性体81と第2弾性体82は、2枚のダイアフラム71,72の内壁に当接し、ダイアフラム71,72の共振を抑制する。
比較例のパルセーションダンパ700は、第1弾性体、第2弾性体及び支持体を備えていない。
図4では、比較例のパルセーションダンパ700が周囲の振動に共振した状態の一例を模式的に示している。周囲の振動として、内燃機関から伝わる振動、高圧ポンプ1の電磁弁から伝わる振動、または燃料室61の燃料の高周波脈動等がある。これらの振動と、ダイアフラム710,720の固有振動数とが一致したとき、図4(A)に示すように、ダイアフラム710,720は、共振によって細かく振動する。この共振は、図4(B)のように、破線の同心円で示したものに限らず、ダイアフラム710,720の複数の箇所で同時に生じることもあり、それらの振動が重なって生じることもある。
パルセーションダンパ700に共振が生じると、その振動は高圧ポンプ1のカバー60などに伝わり、騒音を発生することが懸念される。また、燃料インレットに接続された燃料配管などを伝わり、車室内などに騒音を発生するおそれがある。
(1)第1実施形態では、パルセーションダンパ70の密閉空間内で第1弾性体81と第2弾性体82とが2枚のダイアフラム71,72に当接し、その第1弾性体81と第2弾性体82との間に設けられた支持体90が第1弾性体81の外周部と第2弾性体82の外周部を支持する。
第1弾性体81と第2弾性体82が2枚のダイアフラム71,72の内壁に当接することで、内燃機関から伝わる振動、電磁弁から伝わる振動、または燃料の高周波脈動等と、ダイアフラム71,72との共振を抑制することができる。したがって、パルセーションダンパ70からの騒音の発生、及び高圧ポンプ1のカバー60からの騒音の発生等を抑制することができる。
支持体90が、第1弾性体81の外周部と第2弾性体82の外周部を支持することで、ダイアフラム71,72の中央部の変形が阻害されることなく、パルセーションダンパ70は、圧力脈動減衰性能を維持することができる。
さらに、第1弾性体81と第2弾性体82は支持体90によって支持されており、接着剤によってダイアフラム71,72に貼り付けられていないので、経時劣化を防ぐことができる。
これにより、第1弾性体81と第2弾性体82が2枚のダイアフラム71,72の可動領域のほとんどの範囲に当接するので、ダイアフラム71,72の共振を確実に抑制することができる。
これにより、複数の支柱91が一体に結合されるので、第1弾性体81と第2弾性体82との間に複数の支柱91を容易に組み付けることが可能になる。また、複数の支柱91の位置ずれを防ぐことができる。
また、複数の支柱91と支柱91との間を、密閉空間73に封止されたガスが流通可能である。したがって、パルセーションダンパ70は、圧力脈動減衰性能を維持することができる。
これにより、簡素な構成で支持体90の径方向の位置ずれを防ぐことができる。
これにより、第1弾性体81と第2弾性体82を2枚のダイアフラム71,72に確実に押し付けることが可能である。
本発明の第2実施形態を図5及び図6に示す。以下、複数の実施形態において、上述した第1実施形態の構成と実質的に同一の構成には同一の符号を付して説明を省略する。
第2実施形態では、支持体93は、パルセーションダンパ70の中央部に支柱94を有する。この中央の支柱94により、第1弾性体81と第2弾性体82は第1ダイアフラム71と第2ダイアフラム72に確実に当接する。
中央の支柱94は、例えばエラストマー等の弾性体から形成される。また、中央の支柱94は、外側の支柱91よりも細く形成されている。そのため、中央の支柱94の弾性力は、ダイアフラム71,72の板厚方向の変位を阻害しない程度に小さい。
中央の支柱94と外側の支柱91とは、第2連結部95によって接続されている。そのため、支持体93の組み付けが容易であると共に、中央の支柱94の位置ずれが防がれる。
また、中央の支柱94の弾性力は、ダイアフラム71,72の板厚方向の変位を阻害しない程度に小さいので、ダンパ部713,723が板厚方向に容易に変形可能である。したがって、パルセーションダンパ70は圧力脈動減衰性能を維持することができる。
本発明の第3実施形態を図7及び図8に示す。第3実施形態では、複数の支柱97は、その軸方向の端面が半球状に形成されている。そのため、第1弾性体81と第2弾性体82は、複数の支柱97の頂点よりも径方向内側から、互いに近づく方向へ弾性変形することが可能である。そのため、第1弾性体81と第2弾性体82は、互いに近づく方向へ弾性変形しやすいものとなる。したがって、第1弾性体81と第2弾性体82が第1ダイアフラム71と第2ダイアフラム72の変位を阻害することなく、パルセーションダンパ70は圧力脈動減衰性能を維持することができる。
本発明の第4実施形態を図9及び図10に示す。第4実施形態では、支持体98は、第1弾性体81と第2弾性体82の外周部に沿って環状に形成される。この支持体98は、第1弾性体81と第2弾性体82の外周部に周方向に連続して当接する。
また、支持体98は、密閉空間73における支持体98よりも径方向内側の空間と、密閉空間73における支持体98よりも径方向外側の空間とを連通する通路99を有する。
第4実施形態では、支持体98が通路99を有することにより、2枚のダイアフラム71,72の中央部の板圧方向の変形が、支持体98の径方向内側の空間の気圧によって阻害されることがない。したがって、パルセーションダンパ70は圧力脈動減衰性能を維持することができる。
本発明の第5実施形態を図11及び図12に示す。第5実施形態では、支持体100は、軸方向から見て扇状に形成された複数の支柱101と、その複数の支柱101を周方向に接続する連結部102を有する。複数の支柱101は、第1弾性体81と第2弾性体82の外周部に沿って並ぶ。複数の支柱101と支柱101との間を、密閉空間73のガスが流通可能である。
第5実施形態では、第1−第4実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
本発明の第6実施形態を図13及び図14に示す。第6実施形態では、支持体103は、第1弾性体81と第2弾性体82の外周部に沿って環状に形成される。また、この支持体の有する通路は、軸方向の第1弾性体側に設けられた第1通路104と、軸方向の第2弾性体側に設けられた第2通路105により構成される。第1通路104と第2通路105は、支持体103の周方向に交互に設けられる。
第6実施形態では、第1−第5実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
本発明の第7実施形態を図15及び図16に示す。第7実施形態では、支持体106は、波ばねである。この支持体106としての波ばねは、第1弾性体81を第1ダイアフラム71に押し当て、第2弾性体82を第2ダイアフラム72に押し当てる。
第7実施形態では、第1−第6実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
本発明の第8実施形態を図17及び図18に示す。第8実施形態では、支持体107は、圧縮コイルスプリングである。この支持体107としての圧縮コイルスプリングは、第1弾性体81を第1ダイアフラム71に押し当て、第2弾性体82を第2ダイアフラム72に押し当てる。
第8実施形態では、第1−第7実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
本発明の第9実施形態を図19及び図20に示す。第9実施形態では、第1弾性体81の有する第1凸部85と第2弾性体82の有する第2凸部86は、いずれも支持体90の径方向内側に位置している。第1凸部85と第2凸部86は、支持体90の径方向の位置ずれを防ぐ。
第9実施形態では、第1−第8実施形態と同様の作用効果を奏することに加え、第1−第8実施形態の構成よりも、支持体90を第1弾性体81及び第2弾性体82の径方向外側に設けることが可能である。したがって、パルセーションダンパ70の圧力脈動減衰性能を維持することができる。
上述した実施形態では、パルセーションダンパのダンパ部を平面状とした。これに対し、他の実施形態では、パルセーションダンパのダンパ部は、波形状などとしてもよい。
上述した実施形態では、第1弾性体と第2弾性体を同一の形状および同一の材料から構成した。これに対し、他の実施形態では、第1弾性体と第2弾性体と支持体とは、異なる形状および異なる材料から構成してもよい。これにより、共振抑制性能と圧力脈動減衰性能を調整することができる。
本発明は、上記複数の実施形態に限定されるものではなく、上記複数の実施形態を組み合わせることに加え、発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の形態で実施することができる。
70・・・パルセーションダンパ
71・・・第1ダイアフラム
72・・・第2ダイアフラム
73・・・密閉空間
81・・・第1弾性体
82・・・第2弾性体
90,93,96,98,100,103,106,107・・・支持体
Claims (10)
- 燃料室(61)を流れる燃料の圧力脈動を低減するパルセーションダンパ(70)であって、
前記燃料室の燃料の圧力脈動により弾性変形可能な第1ダイアフラム(71)と、
所定圧のガスが封入された密閉空間(73)を前記第1ダイアフラムと共に形成し、前記燃料室の燃料の圧力脈動により弾性変形可能な第2ダイアフラム(72)と、
前記密閉空間に設けられ、前記第1ダイアフラムの内壁に当接する第1弾性体(81)と、
前記密閉空間に設けられ、前記第2ダイアフラムの内壁に当接する第2弾性体(82)と、
前記第1弾性体と前記第2弾性体との間に設けられ、前記第1弾性体の外周部と前記第2弾性体の外周部を支持する支持体(90,93,96,100)と、を備え、
前記支持体は、前記第1弾性体と前記第2弾性体の外周部に沿って並ぶ複数の支柱(91,97,101)と、その複数の支柱を周方向に接続する連結部(92,102)を有することを特徴とするパルセーションダンパ。 - 燃料室(61)を流れる燃料の圧力脈動を低減するパルセーションダンパ(70)であって、
前記燃料室の燃料の圧力脈動により弾性変形可能な第1ダイアフラム(71)と、
所定圧のガスが封入された密閉空間(73)を前記第1ダイアフラムと共に形成し、前記燃料室の燃料の圧力脈動により弾性変形可能な第2ダイアフラム(72)と、
前記密閉空間に設けられ、前記第1ダイアフラムの内壁に当接する第1弾性体(81)と、
前記密閉空間に設けられ、前記第2ダイアフラムの内壁に当接する第2弾性体(82)と、
前記第1弾性体と前記第2弾性体との間に設けられ、前記第1弾性体の外周部と前記第2弾性体の外周部を支持する支持体(98,103,107)と、を備え、
前記支持体は、前記第1弾性体と前記第2弾性体の外周部に周方向に連続して当接することを特徴とするパルセーションダンパ。 - 燃料室(61)を流れる燃料の圧力脈動を低減するパルセーションダンパ(70)であって、
前記燃料室の燃料の圧力脈動により弾性変形可能な第1ダイアフラム(71)と、
所定圧のガスが封入された密閉空間(73)を前記第1ダイアフラムと共に形成し、前記燃料室の燃料の圧力脈動により弾性変形可能な第2ダイアフラム(72)と、
前記密閉空間に設けられ、前記第1ダイアフラムの内壁に当接する第1弾性体(81)と、
前記密閉空間に設けられ、前記第2ダイアフラムの内壁に当接する第2弾性体(82)と、
前記第1弾性体と前記第2弾性体との間に設けられ、前記第1弾性体の外周部と前記第2弾性体の外周部を支持する支持体(98,103,107)と、を備え、
前記支持体は、前記第1弾性体と前記第2弾性体の外周部に周方向に連続して当接するものであり、前記密閉空間における前記支持体よりも径方向内側の空間と、前記密閉空間における前記支持体よりも径方向外側の空間とを連通する通路(99,104,105)を有することを特徴とするパルセーションダンパ。 - 燃料室(61)を流れる燃料の圧力脈動を低減するパルセーションダンパ(70)であって、
前記燃料室の燃料の圧力脈動により弾性変形可能な第1ダイアフラム(71)と、
所定圧のガスが封入された密閉空間(73)を前記第1ダイアフラムと共に形成し、前記燃料室の燃料の圧力脈動により弾性変形可能な第2ダイアフラム(72)と、
前記密閉空間に設けられ、前記第1ダイアフラムの内壁に当接する第1弾性体(81)と、
前記密閉空間に設けられ、前記第2ダイアフラムの内壁に当接する第2弾性体(82)と、
前記第1弾性体と前記第2弾性体との間に設けられ、前記第1弾性体の外周部と前記第2弾性体の外周部を支持する支持体(90,93,96,98,100,103,106,107)と、を備え、
前記第1弾性体は、前記第2弾性体側に突出する第1凸部(83,85)を有し、
前記第2弾性体は、前記第1弾性体側に突出する第2凸部(84,86)を有し、
前記第1凸部および前記第2凸部は、前記支持体の径方向内側または径方向外側に設けられ、前記支持体の径方向の位置ずれを防ぐことを特徴とするパルセーションダンパ。 - 燃料室(61)を流れる燃料の圧力脈動を低減するパルセーションダンパ(70)であって、
前記燃料室の燃料の圧力脈動により弾性変形可能な第1ダイアフラム(71)と、
所定圧のガスが封入された密閉空間(73)を前記第1ダイアフラムと共に形成し、前記燃料室の燃料の圧力脈動により弾性変形可能な第2ダイアフラム(72)と、
前記密閉空間に設けられ、前記第1ダイアフラムの内壁に当接する第1弾性体(81)と、
前記密閉空間に設けられ、前記第2ダイアフラムの内壁に当接する第2弾性体(82)と、
前記第1弾性体と前記第2弾性体との間に設けられ、前記第1弾性体の外周部と前記第2弾性体の外周部を支持する支持体(90,93,96,98,100,103,106,107)と、を備え、
前記第1弾性体と前記第2弾性体と前記支持体とは、異なる材料で形成されることを特徴とするパルセーションダンパ。 - 燃料室(61)を流れる燃料の圧力脈動を低減するパルセーションダンパ(70)であって、
前記燃料室の燃料の圧力脈動により弾性変形可能な第1ダイアフラム(71)と、
所定圧のガスが封入された密閉空間(73)を前記第1ダイアフラムと共に形成し、前記燃料室の燃料の圧力脈動により弾性変形可能な第2ダイアフラム(72)と、
前記密閉空間に設けられ、前記第1ダイアフラムの内壁に当接する第1弾性体(81)と、
前記密閉空間に設けられ、前記第2ダイアフラムの内壁に当接する第2弾性体(82)と、
前記第1弾性体と前記第2弾性体との間に設けられ、前記第1弾性体の外周部と前記第2弾性体の外周部を支持する支持体(90,93,96,98,100,103,106,107)と、を備え、
第1弾性体は、前記第1ダイアフラムの内壁に、接着剤により貼り付けられることなく当接し、
第2弾性体は、前記第2ダイアフラムの内壁に、接着剤により貼り付けられることなく当接していることを特徴とするパルセーションダンパ。 - 前記第1ダイアフラムは、前記第2ダイアフラムの外縁に接合する環状の第1外縁部(711)、その第1外縁部から反第2ダイアフラム側に延びる第1曲面部(712)、及びその第1曲面部の径方向内側に設けられた第1ダンパ部(713)を有し、
前記第2ダイアフラムは、前記第1ダイアフラムの外縁に接合する環状の第2外縁部(721)、その第2外縁部から反第1ダイアフラム側に延びる第2曲面部(722)、及びその第2曲面部の径方向内側に設けられた第2ダンパ部(723)を有し、
前記第1弾性体は、前記第1曲面部と前記第1ダンパ部との接続箇所の近傍から前記第1ダンパ部の略全域に当接し、
前記第2弾性体は、前記第2曲面部と前記第2ダンパ部との接続箇所の近傍から前記第2ダンパ部の略全域に当接することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載のパルセーションダンパ。 - 前記支持体は、前記第1弾性体と前記第2弾性体との距離と同一、又は、その距離よりも僅かに大きく形成され、前記第1弾性体を前記第1ダイアフラムに押し当て、前記第2弾性体を前記第2ダイアフラムに押し当てることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載のパルセーションダンパ。
- 前記支持体は、弾性体から形成されることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載のパルセーションダンパ。
- プランジャ(11)と、
前記プランジャの往復移動によって燃料が加圧されるポンプ室(17)、及びこのポンプ室と連通する燃料室(61)を有するポンプボディ(10,12,13,60)と、
前記ポンプ室から前記燃料室に排出される燃料の圧力脈動を低減可能な請求項1から9のいずれか一項に記載のパルセーションダンパと、を備えることを特徴とする高圧ポンプ(1)。
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