JP6520650B2 - 高圧ポンプ - Google Patents

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Description

本発明は、燃料を加圧して吐出する高圧ポンプに関する。
従来、燃料ポンプにより汲み上げられた比較的低圧の燃料を高圧ポンプにより加圧して高圧燃料噴射弁に供給する一方で、低圧の燃料を例えば低圧燃料噴射弁等に供給する燃料供給システムが知られている。例えば特許文献1の燃料供給システムでは、低圧の燃料が高圧ポンプの燃料室を経由して低圧燃料噴射弁に供給されるよう構成されている。
特開2011−179319号公報
特許文献1の燃料供給システムでは、複数の低圧燃料噴射弁が低圧燃料レールに接続している。高圧ポンプの燃料室と低圧燃料レールとは、低圧燃料配管により接続されている。低圧の燃料が燃料室から低圧燃料配管を経由して低圧燃料レールに流通するとき、流量変化のある管内では流体慣性力により、低圧燃料配管内に燃料の圧力脈動が生じる。低圧燃料配管内に燃料の圧力脈動が生じると、低圧燃料配管から振動に伴う騒音が放出されたり、低圧燃料配管の損傷を招いたりするおそれがある。
本発明は、上述の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、燃料室から流出した燃料の圧力脈動を低減可能な高圧ポンプを提供することにある。
本発明の高圧ポンプは、ハウジングとプランジャとカバーと流入通路部と流出通路部と吐出部と共鳴部とを備えている。
ハウジングは、加圧室を有している。
プランジャは、加圧室の容積を増減するよう移動し、加圧室内の燃料を加圧可能である。
カバーは、加圧室に連通可能な燃料室をハウジングとの間に形成している。
流入通路部は、燃料室と外部とを接続し、外部から燃料室へ流入する燃料が流れる流入通路を有している。
流出通路部は、燃料室と外部とを接続し、燃料室から外部へ流出する燃料が流れる流出通路を有している。
吐出部は、加圧室で加圧された燃料を外部へ吐出する。
共鳴部は、燃料室に設けられ、内側に空間が形成された本体、空間と本体の外側とを接続するよう本体に形成された開口部、開口部から筒状に延びるよう形成された筒部、ならびに、開口部および筒部の内側に形成され前記空間と本体の外側とを接続する接続通路を有している。すなわち、共鳴部は、所謂ヘルムホルツ共鳴器を構成している。
本発明では、共鳴部は、接続通路に対し流出通路側において、共鳴部の特性により決まる特定の周波数を中心とする燃料の圧力脈動が生じたとき、共鳴し、当該圧力脈動を低減することができる。したがって、流出通路を経由して燃料室から流出した燃料の圧力脈動を低減可能である。
本発明の高圧ポンプが、例えば流出通路部に低圧燃料配管が接続された状態で使用される場合、低圧の燃料が燃料室から低圧燃料配管を経由して低圧燃料レールに流通するとき、流量変化のある管内では流体慣性力により、低圧燃料配管内に燃料の圧力脈動が生じる。
ここで、共鳴部は、接続通路に対し流出通路側、すなわち、低圧燃料配管内に燃料の圧力脈動が生じたとき、共鳴し、当該圧力脈動を低減することができる。したがって、「低圧燃料配管内に生じる燃料の圧力脈動により、低圧燃料配管から振動に伴う騒音が放出されたり、低圧燃料配管が損傷したりすること」を抑制できる。
本発明の第1実施形態による高圧ポンプを含む燃料供給システムを示す模式図。 本発明の第1実施形態による高圧ポンプを示す断面図。 本発明の第2実施形態による高圧ポンプを示す断面図。
以下、本発明の複数の実施形態による高圧ポンプを図面に基づき説明する。なお、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、説明を省略する。また、複数の実施形態において実質的に同一の構成部位は、同一または同様の作用効果を奏する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による高圧ポンプを図2に示す。
図1に示すように、本実施形態の高圧ポンプ10を備える燃料供給システム1は、図示しない車両に設けられる。燃料供給システム1は、燃料タンク2、燃料ポンプ3、カム4、低圧燃料レール5、低圧燃料噴射弁6、高圧燃料レール7、高圧燃料噴射弁8、供給燃料配管101、低圧燃料配管102、高圧燃料配管103、高圧ポンプ10等を備えている。
燃料タンク2には、燃料としてのガソリンが貯留される。燃料ポンプ3は、燃料タンク2内の燃料を汲み上げ吐出する。供給燃料配管101は、燃料ポンプ3と高圧ポンプ10とを接続する。これにより、燃料ポンプ3で汲み上げられ吐出された燃料は、供給燃料配管101を経由して高圧ポンプ10に流入する。
低圧燃料レール5は、例えば車両に搭載された4気筒のガソリンエンジンに設けられる。低圧燃料噴射弁6は、噴孔がエンジンの吸気ポート内に露出するよう設けられる。低圧燃料噴射弁6は、エンジンの気筒数に合わせて4つ設けられる。低圧燃料レール5には、4つの低圧燃料噴射弁6が接続される。
低圧燃料配管102は、高圧ポンプ10と低圧燃料レール5とを接続する。供給燃料配管101から高圧ポンプ10に流入した燃料は、高圧ポンプ10で加圧されることなく、低圧燃料配管102を経由して低圧燃料レール5に供給される。これにより、低圧燃料レール5内の燃料は比較的低圧に保たれる。低圧燃料噴射弁6は、図示しないECUからの指令により開閉弁し、低圧燃料レール5内の燃料をエンジンの吸気ポート内に噴射する。低圧燃料噴射弁6から噴射された燃料は、吸気ポートを経由してエンジンの燃焼室に供給される。このように、低圧燃料噴射弁6は、所謂ポート噴射式(PFI)の燃料噴射弁である。
高圧燃料レール7は、エンジンのエンジンヘッドに設けられる。高圧燃料噴射弁8は、噴孔がエンジンの燃焼室内に露出するよう設けられる。高圧燃料噴射弁8は、エンジンの気筒数に合わせて4つ設けられる。高圧燃料レール7には、4つの高圧燃料噴射弁8が接続される。
高圧燃料配管103は、高圧ポンプ10と高圧燃料レール7とを接続する。供給燃料配管101から高圧ポンプ10に流入した燃料は、高圧ポンプ10で加圧され、高圧燃料配管103を経由して高圧燃料レール7に供給される。これにより、高圧燃料レール7内の燃料は比較的高圧に保たれる。高圧燃料噴射弁8は、ECUからの指令により開閉弁し、高圧燃料レール7内の燃料をエンジンの燃焼室内に噴射する。このように、高圧燃料噴射弁8は、所謂直噴式(DI)の燃料噴射弁である。
ここで、低圧燃料レール5、低圧燃料噴射弁6、高圧燃料レール7、高圧燃料噴射弁8は、それぞれ、特許請求の範囲における「第1燃料レール」、「第1燃料噴射弁」、「第2燃料レール」、「第2燃料噴射弁」に対応している。
図2に示すように、高圧ポンプ10は、ハウジング20、プランジャ11、カバー30、流入通路部41、流出通路部42、吸入弁部50、電磁駆動部60、吐出部14、吐出リリーフ弁部70、共鳴部80等を備えている。
ハウジング20は、上ハウジング21、下ハウジング22、シリンダ23等を有している。
上ハウジング21、下ハウジング22、シリンダ23は、例えばステンレス等の金属により形成されている。
上ハウジング21は、略直方体状に形成されている。上ハウジング21は、穴部211、吸入穴部212、吐出穴部213を有している。穴部211は、上ハウジング21の中央を円筒状に貫くよう形成されている。吸入穴部212は、上ハウジング21の長手方向の一方の端面と穴部211とを接続するよう円筒状に形成されている。吐出穴部213は、上ハウジング21の長手方向の他方の端面と穴部211とを接続するよう円筒状に形成されている。
下ハウジング22は、略板状に形成されている。下ハウジング22は、穴部221を有している。穴部221は、下ハウジング22の中央を板厚方向に円筒状に貫くよう形成されている。下ハウジング22は、穴部221が上ハウジング21の穴部211と同軸になるよう上ハウジング21に当接して設けられている。
シリンダ23は、シリンダ穴部231を有している。シリンダ穴部231は、円柱状の部材の一方の端面から他方の端面側へ延びるよう円筒状に形成されている。すなわち、シリンダ23は、筒部、および、筒部の一端を塞ぐ底部を有する有底筒状に形成されている。
シリンダ23は、下ハウジング22の穴部221および上ハウジング21の穴部211に底部側の外壁が嵌合するよう上ハウジング21および下ハウジング22と一体に設けられている。シリンダ23は、吸入開口部232、吐出開口部233を有している。吸入開口部232は、シリンダ穴部231の底部側の端部と上ハウジング21の吸入穴部212とを接続するよう形成されている。吐出開口部233は、シリンダ穴部231の底部側の端部と上ハウジング21の吐出穴部213とを接続するよう形成されている。すなわち、吸入開口部232と吐出開口部233とは、シリンダ23の軸を挟んで対向するよう形成されている。
プランジャ11は、例えばステンレス等の金属により略円柱状に形成されている。プランジャ11は、一端側がシリンダ23のシリンダ穴部231に挿入されるようにして設けられている。シリンダ穴部231のシリンダ23の内壁とプランジャ11の一端との間に加圧室200が形成されている。加圧室200は、吸入開口部232および吐出開口部233に接続している。
プランジャ11の外径は、シリンダ23の内径、すなわち、シリンダ穴部231の径よりやや小さく形成されている。そのため、プランジャ11は、外壁がシリンダ23の内壁と摺動しつつ、シリンダ穴部231内を軸方向に往復移動可能である。プランジャ11がシリンダ穴部231内を往復移動するとき、加圧室200の容積が増減する。
プランジャ11の他端には、スプリングシート12が設けられている。スプリングシート12と下ハウジング22との間には、スプリング13が設けられている。スプリング13は、例えばコイルスプリングであり、スプリングシート12をプランジャ11とともに、加圧室200とは反対側に付勢している。
高圧ポンプ10は、プランジャ11の他端がカム4に当接するようエンジンに設けられる(図1参照)。カム4は、エンジンの従動軸とともに回転する。カム4が回転すると、カム4に当接しスプリング13により付勢されているプランジャ11は、軸方向に往復移動する。すなわち、エンジンの運転中、カム4が回転すると、プランジャ11が往復移動し、加圧室200の容積が増減する。
カバー30は、例えばステンレス等の金属により形成されている。カバー30は、カバー筒部31、カバー底部32等を有している。
カバー筒部31は、筒状に形成されている。カバー底部32は、カバー筒部31の一端を塞ぐようカバー筒部31と一体に形成されている。すなわち、カバー30は、有底筒状に形成されている。
カバー30は、流入開口部33、流出開口部34、カバー開口部35、36を有している。
流入開口部33は、カバー筒部31の内側と外側とを接続するよう円筒状に形成されている。流出開口部34は、カバー底部32の中央を板厚方向に貫くよう円筒状に形成されている。カバー開口部35、36は、それぞれ、カバー筒部31の内側と外側とを接続するよう円筒状に形成されている。カバー開口部35とカバー開口部36とは、カバー筒部31の軸を挟んで対向するよう形成されている。ここで、流入開口部33は、カバー筒部31の周方向において、カバー開口部35とカバー開口部36との概ね中間位置に形成されている。
カバー30は、内側に上ハウジング21を収容し、カバー筒部31のカバー底部32とは反対側の端部が、下ハウジング22の上ハウジング21側の面に当接するよう設けられている。カバー30は、ハウジング20の上ハウジング21、下ハウジング22、シリンダ23との間に燃料室300を形成している。ここで、カバー筒部31の端部と下ハウジング22とは、例えば溶接により周方向の全域に亘り接合されている。これにより、カバー筒部31と下ハウジング22との間は、液密に保たれている。また、カバー30は、カバー開口部35と上ハウジング21の吸入穴部212とが対応し、カバー開口部36と上ハウジング21の吐出穴部213とが対応するよう設けられている。
流入通路部41は、例えばステンレス等の金属により略円筒状に形成されている。流入通路部41は、内側に流入通路411を有している。
流入通路部41は、一端がカバー筒部31の外壁のうち流入開口部33の外側の部位に接合するよう設けられている。流入通路部41とカバー筒部31とは、例えば溶接により流入通路部41の周方向の全域に亘り接合されている。
流入通路411は、カバー30の流入開口部33を経由して燃料室300に接続している。流入通路部41の他端は、供給燃料配管101に接続される。これにより、燃料ポンプ3から吐出される燃料は、供給燃料配管101、流入通路411、流入開口部33を経由して燃料室300に流入する。
流出通路部42は、例えばステンレス等の金属により略円筒状に形成されている。流出通路部42は、内側に流出通路421を有している。
流出通路部42は、一端がカバー底部32の外壁のうち流出開口部34の外側の部位に接合するよう設けられている。流出通路部42とカバー底部32とは、例えば溶接により流出通路部42の周方向の全域に亘り接合されている。
流出通路421は、カバー30の流出開口部34を経由して燃料室300に接続している。流出通路部42の他端は、低圧燃料配管102に接続される。これにより、供給燃料配管101、流入通路411、流入開口部33を経由して燃料室300に流入した燃料は、流出開口部34、流出通路421を経由して低圧燃料配管102に流出する。低圧燃料配管102に流出した燃料は、低圧燃料配管102を経由して低圧燃料レール5に供給される。
吸入弁部50は、上ハウジング21の吸入穴部212に設けられている。吸入弁部50は、弁座部51、吸入弁体52、スプリング53、ストッパ54等を有している。
弁座部51は、例えばステンレス等の金属により環状に形成され、外壁が上ハウジング21の吸入穴部212の壁面に嵌合するよう設けられている。弁座部51に対し加圧室200側の面において中央の穴部の外側に環状の吸入弁座511が形成されている。
吸入弁体52は、例えばステンレス等の金属により略円板状に形成され、弁座部51の加圧室200側に設けられている。吸入弁体52は、一方の端面の外縁部が吸入弁座511に当接可能に設けられている。
スプリング53は、例えばコイルスプリングであり、吸入弁体52の加圧室200側に設けられている。ストッパ54は、例えばステンレス等の金属により皿状に形成され、外壁が上ハウジング21の吸入穴部212の壁面に嵌合するよう、スプリング53に対し加圧室200側に設けられている。スプリング53は、一端が吸入弁体52に当接し、他端がストッパ54に当接している。これにより、スプリング53は、吸入弁体52を吸入弁座511側に付勢している。
ストッパ54は、吸入弁体52の加圧室200側の端面の外縁部と当接可能に設けられている。ストッパ54は、吸入弁体52が当接したとき、吸入弁体52の加圧室200側への移動を規制可能である。すなわち、吸入弁体52は、吸入弁座511とストッパ54との間で往復移動可能に設けられている。
電磁駆動部60は、カバー30のカバー開口部35および上ハウジング21の吸入穴部212に挿入された状態で設けられている。電磁駆動部60は、筒部61、支持部62、ニードル63、スプリング64、可動コア65、固定コア66、コイル67等を有している。
筒部61は、例えば磁性材料により略円筒状に形成されている。筒部61は、一端が上ハウジング21の吸入穴部212にねじ込まれた状態で設けられている。ここで、筒部61は、弁座部51およびストッパ54を加圧室200側に付勢し上ハウジング21の内壁に押し付けている。
筒部61には、内側と外側とを接続する吸入孔611が形成されている。吸入孔611は、筒部61の周方向に複数形成されている。燃料室300の燃料は、吸入孔611、筒部61の内側、弁座部51の内側、吸入弁体52の周囲、ストッパ54の外縁部に形成された流路、吸入開口部232を経由して加圧室200に流通可能である。
筒部61の吸入孔611に対し加圧室200とは反対側の外壁とカバー30のカバー開口部35の周囲とは、例えば溶接により筒部61の周方向の全域に亘り接合されている。これにより、カバー開口部35と筒部61の外壁との間は液密に保たれている。
支持部62は、例えばステンレス等の金属により筒状に形成され、外壁が筒部61の内壁に嵌合するよう設けられている。
ニードル63は、例えばステンレス等の金属により棒状に形成され、外壁が支持部62の内壁に摺動可能に設けられている。支持部62は、ニードル63を軸方向に往復移動可能に支持している。ニードル63の一端は、吸入弁体52の加圧室200とは反対側の端面の中央に当接可能である。
スプリング64は、例えばコイルスプリングであり、支持部62の内側に設けられている。スプリング53は、一端がニードル63に当接し、他端が支持部62に当接している。これにより、スプリング64は、ニードル63を吸入弁体52側に付勢している。
スプリング64の付勢力は、スプリング53の付勢力より大きく設定されている。そのため、ニードル63に対しスプリング64以外からの外力が作用していない状態では、吸入弁体52は、スプリング64およびニードル63により加圧室200側に付勢され、ストッパ54に押し付けられた状態となる。このとき、吸入弁体52は、吸入弁座511から離間し、開弁した状態である。
可動コア65は、例えば磁性材料により略円筒状に形成され、ニードル63の他端に嵌合するようにして設けられている。
固定コア66は、例えば磁性材料により略円柱状に形成され、可動コア65のニードル63とは反対側に設けられている。スプリング64がニードル63を加圧室200側に付勢し吸入弁体52がストッパ54に当接した状態では、固定コア66と可動コア65との間に隙間が形成される。
コイル67は、略円筒状に形成され、固定コア66および可動コア65の径方向外側に位置するよう設けられている。コイル67は、ECUからの指令により通電されると、磁束を発生する。これにより、可動コア65は、ニードル63とともに固定コア66側に吸引される。そのため、吸入弁体52は、スプリング53の付勢力によりストッパ54から離間し吸入弁座511側に付勢される。その結果、吸入弁体52は、吸入弁座511に当接し、閉弁する。
コイル67に通電されていないとき、吸入弁体52は開弁しており、燃料室300は、加圧室200に連通した状態である。このとき、プランジャ11がカム4側に移動すると、加圧室200の容積が増大し、燃料室300内の燃料は、筒部61の内側に流れ、燃料が吸入開口部232を経由して加圧室200に吸入される。
続いて、プランジャ11がカム4とは反対側に移動すると、加圧室200の容積が減少し、加圧室200内の燃料は、吸入開口部232を経由してストッパ54側に流れる。
プランジャ11がカム4とは反対側に移動しているとき、コイル67に通電されると、吸入弁体52が閉弁し、燃料室300と加圧室200との連通が遮断される。
吸入弁体52が閉弁した状態でプランジャ11がカム4とは反対側にさらに移動すると、加圧室200の容積がさらに減少し、加圧室200内の燃料が加圧される。
このように、プランジャ11がカム4とは反対側に移動しているとき、電磁駆動部60により吸入弁体52を閉弁することにより、加圧室200で加圧する燃料の量が調整される。
吐出部14は、カバー30のカバー開口部36および上ハウジング21の吐出穴部213に挿入された状態で設けられている。吐出部14は、吐出部本体141を有している。
吐出部本体141は、例えばステンレス等の金属により略円筒状に形成されている。吐出部本体141は、一端が上ハウジング21の吐出穴部213にねじ込まれた状態で設けられている。吐出部本体141の外壁とカバー30のカバー開口部36の周囲とは、例えば溶接により吐出部本体141の周方向の全域に亘り接合されている。これにより、カバー開口部36と吐出部本体141の外壁との間は液密に保たれている。
吐出部本体141の他端は、高圧燃料配管103に接続される。これにより、供給燃料配管101から高圧ポンプ10の燃料室300に流入した燃料は、加圧室200で加圧され、吐出部本体141の内側を経由して高圧燃料配管103に吐出される。高圧燃料配管103に吐出された高圧の燃料は、高圧燃料配管103を経由して高圧燃料レール7に供給される。
吐出リリーフ弁部70は、吐出部本体141の内側に設けられている。吐出リリーフ弁部70は、弁座部71、吐出弁体72、スプリング73、リリーフ弁体75、スプリング76等を有している。
弁座部71は、例えばステンレス等の金属により略円柱状に形成されている。弁座部71は、外壁が吐出部本体141の内壁に嵌合するよう設けられている。弁座部71は、吐出弁通路711、吐出弁座712、リリーフ弁通路713、リリーフ弁座714を有している。
吐出弁通路711は、弁座部71の加圧室200側の面と加圧室200とは反対側の面とを接続するよう形成されている。吐出弁座712は、弁座部71の加圧室200とは反対側の面の中央に開口する吐出弁通路711の周囲に環状に形成されている。
リリーフ弁通路713は、弁座部71の加圧室200側の面と加圧室200とは反対側の面とを接続するよう形成されている。ここで、リリーフ弁通路713は、吐出弁通路711と連通していない。すなわち、リリーフ弁通路713と吐出弁通路711とは、非連通となるよう形成されている。リリーフ弁座714は、弁座部71の加圧室200側の面の中央に開口するリリーフ弁通路713の周囲に環状に形成されている。
吐出弁体72は、略円板状に形成され、一方の端面の外縁部が吐出弁座712に当接可能に設けられている。スプリング73は、例えばコイルスプリングであり、吐出弁体72を吐出弁座712側に付勢している。
加圧室200内の燃料の圧力が所定値以上に高まると、吐出弁体72は、スプリング73の付勢力および吐出弁体72の高圧燃料配管103側の燃料の圧力に抗して、高圧燃料配管103側に移動する。これにより、吐出弁体72が吐出弁座712から離間し、開弁する。そのため、弁座部71に対し加圧室200側の燃料は、吐出弁通路711、吐出弁座712を経由して高圧燃料配管103側に吐出される。
リリーフ弁体75は、略円板状に形成され、一方の端面の外縁部がリリーフ弁座714に当接可能に設けられている。スプリング76は、例えばコイルスプリングであり、リリーフ弁体75をリリーフ弁座714側に付勢している。
弁座部71に対し高圧燃料配管103側の燃料の圧力が異常な値にまで上昇すると、リリーフ弁体75は、スプリング76の付勢力およびリリーフ弁体75の加圧室200側の燃料の圧力に抗して、加圧室200側に移動する。これにより、リリーフ弁体75がリリーフ弁座714から離間し、開弁する。そのため、弁座部71に対し高圧燃料配管103側の燃料は、リリーフ弁通路713、リリーフ弁座714を経由して加圧室200側に戻される。このようなリリーフ弁体75の作動により、高圧燃料配管103側の燃料の圧力が異常な値になるのを抑制することができる。
本実施形態では、高圧ポンプ10は、パルセーションダンパ15、支持部材16を備えている。
パルセーションダンパ15は、例えば円形皿状の金属薄板を2枚合わせ、外縁部を溶接により接合することによって形成されている。パルセーションダンパ15の内側には、所定圧の気体が封入されている。
パルセーションダンパ15は、燃料室300内のハウジング20とカバー底部32との間に設けられている。
支持部材16は、パルセーションダンパ15の外縁部を挟み込むようにして設けられている。
共鳴部80は、本体81、開口部84、筒部85、接続通路86等を有している。
本体81は、上本体82および下本体83を有している。上本体82および下本体83は、それぞれ、例えばステンレス等の金属により有底筒状に形成されている。
上本体82は、本体筒部821、本体底部822を有している。本体筒部821は、略円筒状に形成されている。本体底部822は、本体筒部821の一端を塞ぐよう本体筒部821と一体に形成されている。
下本体83は、本体筒部831、本体底部832を有している。本体筒部831は、略円筒状に形成されている。本体底部832は、本体筒部831の一端を塞ぐよう本体筒部831と一体に形成されている。
上本体82は、本体底部822がカバー30のカバー底部32に接し、本体筒部821の外壁がカバー筒部31の内壁に嵌合するようにして燃料室300内に設けられている。
下本体83は、上本体82のハウジング20側において、本体底部832が上本体82の本体筒部821の他端に接し、本体筒部831の外壁がカバー筒部31の内壁に嵌合するようにして燃料室300内に設けられている。ここで、上本体82の本体底部822と本体筒部821と下本体83の本体底部832との間に略円筒状の空間800が形成されている。
パルセーションダンパ15および支持部材16は、ハウジング20と下本体83の本体底部832との間に設けられている。下本体83の本体底部832は、支持部材16をハウジング20側に押し付けている。これにより、支持部材16は、パルセーションダンパ15を支持している。
上本体82の外壁には、上流路823が形成されている。上流路823は、本体底部822の外壁の外縁部から本体筒部821の外壁の他端まで溝状に延びるようにして形成されている。上流路823は、上本体82の周方向に例えば等間隔で4つ形成されている。
下本体83の外壁には、下流路833が形成されている。下流路833は、本体筒部831の外壁の一端から他端まで溝状に延びるようにして形成されている。下流路833は、下本体83の周方向に例えば等間隔で4つ形成されている。また、下流路833は、上流路823に対応した位置に形成されている。
下本体83に対しハウジング20側の燃料は、下流路833および上流路823を経由して、上本体82に対しカバー底部32側に流通可能である。そのため、流入通路411を経由して燃料室300に流入した燃料は、下流路833および上流路823を経由して、流出通路421に流通可能である。
パルセーションダンパ15は、燃料室300内の特に下本体83に対しハウジング20側の燃料の圧力に応じて体積を増減させることにより、燃料室300内の特に下本体83に対しハウジング20側の燃料の圧力脈動を低減可能である。
燃料室300内の特に下本体83に対しハウジング20側の燃料の圧力脈動は、主に吸入弁体52が開閉弁し、加圧室200で加圧する燃料の量を調整するときに生じる。
共鳴部80の開口部84は、空間800と本体81の外側とを接続するよう上本体82の本体底部822の中央に形成されている。
筒部85は、開口部84から下本体83側に向かって略円筒状に延びるよう形成されている。ここで、筒部85は、軸Ax1が流出通路部42の軸Ax0に概ね沿うよう形成されている。すなわち、筒部85は、流出通路部42と同軸に設けられている。
接続通路86は、開口部84および筒部85の内側に形成され、空間800と本体81の外側とを接続している。接続通路86は、略円筒状に形成されている。
このように、共鳴部80は、所謂ヘルムホルツ共鳴器を構成している。
ここで、音速をa、空間800の体積をV、接続通路86の通路径をd、接続通路86の長さをMとすると、共鳴部80の共鳴周波数(fn)は、
fn=(a/2π)√[(d^2)/{V(4M/π+d)}] ・・・式1
となる。ここで、「^」は、べき乗を表わす(以下、同じ)。
共鳴部80は、接続通路86に対し流出通路421側において、共鳴部80の特性により決まる特定の周波数fnを中心とする燃料の圧力脈動が生じたとき、共鳴し、当該圧力脈動を低減することができる。したがって、流出通路421を経由して燃料室300から流出した燃料の圧力脈動を低減可能である。
本実施形態のように、高圧ポンプ10が、流出通路部42に低圧燃料配管102が接続された状態で使用される場合、低圧の燃料が燃料室300から低圧燃料配管102を経由して低圧燃料レール5に流通するとき、流量変化のある管内では流体慣性力により、低圧燃料配管102内に燃料の圧力脈動が生じる。ここで、共鳴部80の接続通路86から低圧燃料レール5までの距離をLとすると、低圧燃料配管102内に生じる圧力脈動の主な周波数(f)は、
f=a/4L ・・・式2
程度となる。
本実施形態では、共鳴部80は、fn=f、すなわち、
(a/2π)√[(d^2)/{V(4M/π+d)}]=a/4L ・・・式3
の関係を満たすよう形成されている。
上記式3の両辺に4πL/aをかけると、aを含まない下記式4を導くことができる。
2L√[(d^2)/{V(4M/π+d)}]=π ・・・式4
すなわち、本実施形態では、共鳴部80は、上記式4の関係を満たすよう形成されているということができる。
上記構成により、共鳴部80は、接続通路86に対し流出通路421側に周波数fn(=f)の圧力脈動が生じたとき、共鳴し、当該圧力脈動を打ち消すことができる。そのため、低圧の燃料が燃料室300から低圧燃料配管102を経由して低圧燃料レール5に流通するとき、低圧燃料配管102の内径と低圧燃料レール5の内径との差により、低圧燃料配管102内に周波数fの圧力脈動が生じた場合、共鳴部80により、低圧燃料配管102内の圧力脈動を効果的に低減することができる。
図2に示すように、本実施形態では、高圧ポンプ10は、シリンダ23および流出通路部42の軸が鉛直方向に概ね沿うような状態となるようエンジンに設けられる。
以上説明したように、(1)本実施形態の高圧ポンプ10は、ハウジング20とプランジャ11とカバー30と流入通路部41と流出通路部42と吐出部14と共鳴部80とを備えている。
ハウジング20は、加圧室200を有している。
プランジャ11は、加圧室200の容積を増減するよう移動し、加圧室200内の燃料を加圧可能である。
カバー30は、加圧室200に連通可能な燃料室300をハウジング20との間に形成している。
流入通路部41は、燃料室300と外部とを接続し、外部から燃料室300へ流入する燃料が流れる流入通路411を有している。
流出通路部42は、燃料室300と外部とを接続し、燃料室300から外部へ流出する燃料が流れる流出通路421を有している。
吐出部14は、加圧室200で加圧された燃料を外部へ吐出する。
共鳴部80は、燃料室300に設けられ、内側に空間800が形成された本体81、空間800と本体81の外側とを接続するよう本体81に形成された開口部84、開口部84から筒状に延びるよう形成された筒部85、ならびに、開口部84および筒部85の内側に形成され空間800と本体81の外側とを接続する接続通路86を有している。すなわち、共鳴部80は、ヘルムホルツ共鳴器を構成している。
本実施形態では、共鳴部80は、接続通路86に対し流出通路421側において、共鳴部80の特性により決まる特定の周波数fnを中心とする燃料の圧力脈動が生じたとき、共鳴し、当該圧力脈動を低減することができる。したがって、流出通路421を経由して燃料室300から流出した燃料の圧力脈動を低減可能である。
本実施形態のように、高圧ポンプ10が、流出通路部42に低圧燃料配管102が接続された状態で使用される場合、低圧の燃料が燃料室300から低圧燃料配管102を経由して低圧燃料レール5に流通するとき、管内の流体慣性力により、低圧燃料配管102内に燃料の圧力脈動が生じる。
ここで、共鳴部80は、接続通路86に対し流出通路421側、すなわち、低圧燃料配管102内に燃料の圧力脈動が生じたとき、共鳴し、当該圧力脈動を低減することができる。したがって、「低圧燃料配管102内に生じる燃料の圧力脈動により、低圧燃料配管102から振動に伴う騒音が放出されたり、低圧燃料配管102が損傷したりすること」を抑制できる。
また、(2)本実施形態では、上述のとおり、共鳴部80は、接続通路86に対し流出通路421側の燃料の圧力脈動を低減可能である。
また、(3)本実施形態では、筒部85は、流出通路部42と同軸に設けられている。つまり、接続通路86は、流出通路421に対向するよう設けられている。そのため、共鳴部80は、接続通路86に対し流出通路421側で生じる燃料の圧力脈動を効果的に低減することができる。
また、(4)本実施形態では、流入通路部41は、燃料タンク2内の燃料を汲み上げ吐出する燃料ポンプ3に接続される。流出通路部42は、燃料を噴射する低圧燃料噴射弁6が接続される低圧燃料レール5に接続される。吐出部14は、燃料を噴射する高圧燃料噴射弁8が接続される第2燃料レールに接続される。本実施形態は、このような構成の燃料供給システム1で使用される場合、上述した効果を適宜奏することができる。したがって、本実施形態による高圧ポンプ10は、上述した燃料供給システム1での使用に好適である。
また、(5)本実施形態では、接続通路86から低圧燃料レール5までの距離をL、共鳴部80の空間800の体積をV、接続通路86の通路径をd、接続通路86の長さをMとすると、共鳴部80は、
2L√[(d^2)/{V(4M/π+d)}]=π ・・・式4
の関係を満たすよう形成されている。
音速をaとすると、共鳴部80の共鳴周波数(fn)は、
fn=(a/2π)√[(d^2)/{V(4M/π+d)}] ・・・式1
となる。
本実施形態のように、高圧ポンプ10が、流出通路部42に低圧燃料配管102が接続された状態で使用される場合、低圧の燃料が燃料室300から低圧燃料配管102を経由して低圧燃料レール5に流通するとき、管内の流体慣性力により、低圧燃料配管102内に燃料の圧力脈動が生じる。ここで、低圧燃料配管102内に生じる圧力脈動の主な周波数(f)は、
f=a/4L ・・・式2
程度となる。
本実施形態では、共鳴部80は、上記式4の関係を満たすよう形成されているため、接続通路86に対し流出通路421側に周波数fn(=f)の圧力脈動が生じたとき、共鳴し、当該圧力脈動を打ち消すことができる。そのため、低圧の燃料が燃料室300から低圧燃料配管102を経由して低圧燃料レール5に流通するとき、低圧燃料配管102の内径と低圧燃料レール5の内径との差により、低圧燃料配管102内に周波数fの圧力脈動が生じた場合、共鳴部80により、低圧燃料配管102内の圧力脈動を効果的に低減することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態による高圧ポンプを図3に示す。第3実施形態は、共鳴部80の構成が第1実施形態と異なる。
第2実施形態では、共鳴部80の筒部85は、開口部84からカバー底部32側に向かって略円筒状に延びるよう形成されている。ここで、筒部85は、軸Ax1が流出通路部42の軸Ax0に概ね沿うよう形成されている。すなわち、筒部85は、流出通路部42と同軸に設けられている。
接続通路86は、開口部84および筒部85の内側に形成され、空間800と本体81の外側とを接続している。接続通路86は、略円筒状に形成されている。
このように、共鳴部80は、第1実施形態と同様、ヘルムホルツ共鳴器を構成している。
ここで、接続通路86から低圧燃料レール5までの距離をL、共鳴部80の空間800の体積をV、接続通路86の通路径をd、接続通路86の長さをMとすると、共鳴部80は、第1実施形態と同様、
2L√[(d^2)/{V(4M/π+d)}]=π ・・・式4
の関係を満たすよう形成されている。
第2実施形態においても、共鳴部80は、上記式4の関係を満たすよう形成されているため、接続通路86に対し流出通路421側、すなわち、低圧燃料配管102内に周波数f(=a/4L)の圧力脈動が生じたとき、共鳴し、当該圧力脈動を打ち消すことができる。
以上説明したように、(1)本実施形態では、第1実施形態と同様、共鳴部80は、燃料室300に設けられ、内側に空間800が形成された本体81、空間800と本体81の外側とを接続するよう本体81に形成された開口部84、開口部84から筒状に延びるよう形成された筒部85、ならびに、開口部84および筒部85の内側に形成され空間800と本体81の外側とを接続する接続通路86を有し、ヘルムホルツ共鳴器を構成している。
そのため、共鳴部80は、接続通路86に対し流出通路421側、すなわち、低圧燃料配管102内に燃料の圧力脈動が生じたとき、共鳴し、当該圧力脈動を低減することができる。したがって、第1実施形態と同様、「低圧燃料配管102内に生じる燃料の圧力脈動により、低圧燃料配管102から振動に伴う騒音が放出されたり、低圧燃料配管102が損傷したりすること」を抑制できる。
また、(5)本実施形態では、第1実施形態と同様、共鳴部80は、
2L√[(d^2)/{V(4M/π+d)}]=π ・・・式4
の関係を満たすよう形成されている。
そのため、接続通路86に対し流出通路421側に周波数fn(=f)の圧力脈動が生じたとき、共鳴し、当該圧力脈動を打ち消すことができる。したがって、第1実施形態と同様、低圧の燃料が燃料室300から低圧燃料配管102を経由して低圧燃料レール5に流通するとき、低圧燃料配管102内に周波数fの圧力脈動が生じた場合、共鳴部80により、低圧燃料配管102内の圧力脈動を効果的に低減することができる。
(他の実施形態)
上述の実施形態では、流出通路部42がカバー30のカバー底部32に設けられ、共鳴部80の筒部85が流出通路部42と同軸に設けられる例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、例えば、流出通路部42がカバー30のカバー筒部31に設けられ、共鳴部80の筒部85が流出通路421と非同軸に設けられる構成であってもよい。このような構成であっても、共鳴部80により、接続通路86に対し流出通路421側、すなわち、低圧燃料配管102内に燃料の圧力脈動が生じたとき、当該圧力脈動を低減することができる。
また、上述の実施形態では、共鳴部80の本体81が、別体の上本体82および下本体83からなり、上本体82と下本体83との間に空間800が形成される例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、本体81は、上本体82と下本体83とが一体に形成されることにより構成されていてもよい。また、下本体83は、本体筒部831を有さず、本体底部832のみ有する構成でもよい。
また、上述の実施形態では、共鳴部80が、
2L√[(d^2)/{V(4M/π+d)}]=π ・・・式4
の関係を満たすよう形成される例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、共鳴部80は、上記式4の関係を満たすよう形成されていなくてもよい。本発明のように共鳴部80が本体81、開口部84、筒部85および接続通路86を有するヘルムホルツ共鳴器を構成するのであれば、共鳴部80が共鳴することにより、低圧燃料配管102内に生じる、周波数(fn)が
fn=(a/2π)√[(d^2)/{V(4M/π+d)}] ・・・式1
の圧力脈動を効果的に低減することができる。
また、上述の実施形態では、カバー筒部31に流入開口部33が形成され、流入開口部33に流入通路部41が接続される例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、流入開口部33は、カバー底部32に形成されていてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、パルセーションダンパ15を備えていなくてもよい。
また、上述の実施形態では、ハウジング20が、別体の上ハウジング21、下ハウジング22およびシリンダ23から構成される例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、ハウジング20は、上ハウジング21、下ハウジング22およびシリンダ23のうち少なくとも2つが一体に形成されることにより構成されていてもよい。
また、上述の実施形態では、高圧ポンプが、シリンダ23の軸が鉛直方向に概ね沿うような状態となるようエンジンに設けられる例を示した。これに対し、本発明の他の実施形態では、高圧ポンプは、シリンダ23の軸が鉛直方向に沿うような状態に限らず、どのような状態でエンジンに設けられることとしてもよい。
また、本発明の他の実施形態では、高圧ポンプを、ディーゼルエンジン等、ガソリンエンジン以外の内燃機関に適用してもよい。また、高圧ポンプを、車両のエンジン以外の装置等へ向けて燃料を吐出する燃料ポンプとして用いてもよい。
このように、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
10 高圧ポンプ、20 ハウジング、200 加圧室、11 プランジャ、30 カバー、300 燃料室、41 流入通路部、411 流入通路、42 流出通路部、421 流出通路、14 吐出部、80 共鳴部、800 空間、81 本体、84 開口部、85 筒部、86 接続通路

Claims (5)

  1. 加圧室(200)を有するハウジング(20)と、
    前記加圧室の容積を増減するよう移動し、前記加圧室内の燃料を加圧可能なプランジャ(11)と、
    前記加圧室に連通可能な燃料室(300)を前記ハウジングとの間に形成しているカバー(30)と、
    前記燃料室と外部とを接続し、外部から前記燃料室へ流入する燃料が流れる流入通路(411)を有する流入通路部(41)と、
    前記燃料室と外部とを接続し、前記燃料室から外部へ流出する燃料が流れる流出通路(421)を有する流出通路部(42)と、
    前記加圧室で加圧された燃料を外部へ吐出する吐出部(14)と、
    前記燃料室に設けられ、内側に空間(800)が形成された本体(81)、前記空間と前記本体の外側とを接続するよう前記本体に形成された開口部(84)、前記開口部から筒状に延びるよう形成された筒部(85)、ならびに、前記開口部および前記筒部の内側に形成され前記空間と前記本体の外側とを接続する接続通路(86)を有する共鳴部(80)と、
    を備える高圧ポンプ(1)。
  2. 前記共鳴部は、前記接続通路に対し前記流出通路側の燃料の圧力脈動を低減可能である請求項1に記載の高圧ポンプ。
  3. 前記筒部は、前記流出通路部と同軸に設けられている請求項1または2に記載の高圧ポンプ。
  4. 前記流入通路部は、燃料タンク(2)内の燃料を汲み上げ吐出する燃料ポンプ(3)に接続され、
    前記流出通路部は、燃料を噴射する第1燃料噴射弁(6)が接続される第1燃料レール(5)に接続され、
    前記吐出部は、燃料を噴射する第2燃料噴射弁(8)が接続される第2燃料レール(7)に接続される請求項1〜3のいずれか一項に記載の高圧ポンプ。
  5. 前記接続通路から前記第1燃料レールまでの距離をL、前記空間の体積をV、前記接続通路の通路径をd、前記接続通路の長さをMとすると、
    前記共鳴部は、
    2L√[(d^2)/{V(4M/π+d)}]=π (ここで、「^」は、べき乗を表わす。)
    の関係を満たすよう形成されている請求項4に記載の高圧ポンプ。
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