JP2017186932A - ハウジング - Google Patents

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悠馬 吉丸
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Abstract

【課題】ポンプボディからダンパカバーに伝達された、加振力により発生する放射音をより抑制する。【解決手段】高圧ポンプは、ポンプボディ、プランジャ、ダンパ室、吸入弁部、電磁駆動部及び吐出弁部などを備えている。ダンパ室は、ダンパカバー80に覆われ、ポンプボディから伝達された加振力が作用する、ダンパカバー80の内面には、制振部材60が取り付けられ、該制振部材60により、加振力が作用し振動するダンパカバー80の共振が抑制される。【選択図】図10

Description

本発明は、加振力が作用するケースを有するハウジングに関するものである。
従来、プランジャの往復移動可能により燃料が加圧される加圧室と、この加圧室から排出される燃料の圧力脈動を低減するダンパ室と、を有するポンプボディと、ダンパ室に配置されたダンパと、ダンパ室を覆うダンパカバーと、を備えた高圧ポンプがある(例えば、特許文献1参照)。
このような高圧ポンプにおいては、高圧ポンプの備える吸入弁の開閉駆動、プランジャの往復運動などを起振源とした加振力がポンプボディに作用する。そして、ポンプボディからダンパカバーに伝達された振動が空気を加振し、ダンパカバーから放射音が発せられる。
上記特許文献1に記載された高圧ポンプは、ダンパカバーに錘および筋状のリブが設けられており、錘およびリブによりダンパカバーからの放射音を低減するようにしている。
特開2015−86699号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載された高圧ポンプのように、ダンパカバーに錘およびリブを設けた構成では、放射音の抑制効果が十分でないといった問題がある。
本発明は上記問題に鑑みたもので、加振力により発生する放射音をより抑制することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、中空部を有し、加振力が作用するケース(11、50、80)と、ケースの内面と接触するよう配置され、加振力により振動して加振力により発生するケースの共振を抑制する制振部材(60)と、を備えている。
このような構成によれば、制振部材によって加振力により振動して加振力により発生するケースの共振が抑制されるので、加振力により発生する放射音をより抑制することができる。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係るハウジングを有する高圧ポンプの断面図である。 第1実施形態の制振部材の正面図である。 第1実施形態の制振部材の側面図である。 第1実施形態のダンパカバーと制振部材の接続関係と共振モード形状を示した図である。 第2実施形態の制振部材の正面図である。 第2実施形態の制振部材の側面図である。 第2実施形態のダンパカバーと制振部材の接続関係と共振モード形状を示した図である。 第3実施形態のダンパカバーと制振部材の接続関係を示した図である。 第3実施形態のダンパカバーと制振部材の接続関係と共振モード形状を示した図である。 第4実施形態のケースの断面図である。 制振部材の変形例を示した図である。 制振部材の変形例を示した図である。
以下、本発明の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係るハウジングを有する高圧ポンプについて図1を用いて説明する。図1は、本実施形態の高圧ポンプの断面図である。高圧ポンプ10は、内燃機関のインジェクタに燃料を供給するポンプである。
高圧ポンプ10は、ポンプボディ11、プランジャ13、ダンパ室201、吸入弁部30、電磁駆動部70及び吐出弁部90などを備えている。
ポンプボディ11とプランジャ13について説明する。
ポンプボディ11には、円筒状のシリンダ14が形成されている。シリンダ14には、プランジャ13が軸方向に往復移動可能に収容されている。プランジャ13は、シリンダ14の深部に形成された加圧室121に臨むように設けられている。プランジャ13の加圧室121と反対側に設けられたヘッド17は、スプリング座18と結合している。スプリング座18とオイルシールホルダ25との間には、スプリング19が設けられている。このスプリング19の弾性力により、スプリング座18は図示しないエンジンのカムシャフトの方向へ付勢される。これにより、プランジャ13は、図示しないタペットを介してカムシャフトのカムと接することで軸方向に往復移動する。プランジャ13の往復移動により、加圧室121の容積が変化することで燃料が吸入、加圧される。
次に、ダンパ室201とダンパカバー50について説明する。
ポンプボディ11には、シリンダ14の反対側に、シリンダ側14に凹む凹部203が設けられている。凹部203の周縁には、軸方向に突出する筒状の筒部205が設けられている。ダンパカバー50は、ダンパ室201を外気から遮断するものであり、ダンパ室201を覆うように配置されている。
ダンパカバー50は、ステンレス(SUS304)等の金属から鍛造及び切削などにより形成される。ダンパカバー50は、円盤状の平面部52と、この平面部52の外縁から筒状に延びる接続部51とを有する。接続部51はポンプボディ11の筒部205に固定される。
ダンパカバー50のダンパ室201側の面には、制振部材60が設けられている。制振部材60は、ダンパ室201およびダンパカバー50により形成される密閉空間内に配置されている。
制振部材60は、図2、図3に示すように、円盤状の面状部材62と、面状部材62の一面側の中心から突出するように形成された接触部61と、を有している。面状部材62と接触部61は、ステンレス(SUS304)等の金属にて一体で形成されている。
制振部材60の接触部61は、ダンパカバー50のダンパ室201側の面に形成された穴部に圧入されている。制振部材60の面状部材62は、ポンプボディ11およびダンパカバー50に作用する加振力により振動して加振力により発生するポンプボディ11およびダンパカバー50の共振を抑制する。
本実施形態におけるポンプボディ11およびダンパカバー50は、中空部を有し、加振力が作用するケースに相当する。また、本実施形態における高圧ポンプ10は、ポンプボディ11およびダンパカバー50から成るケースと、制振部材60を備えたハウジングを有しているとみなすことができる。
ダンパ室201には、パルセーションダンパ210、第1支持部材211および第2支持部材212が収容されている。
パルセーションダンパ210は、2枚の金属ダイアフラムから構成され、内部に所定圧の気体が密封されている。パルセーションダンパ210は、2枚の金属ダイアフラムがダンパ室201の圧力変化に応じて弾性変形することで、ダンパ室201の燃圧脈動を低減する。
第1支持部材211と第2支持部材212は、筒状に形成され、パルセーションダンパ210を上下から挟持している。第1支持部材211は、凹部203に設けられた穴110に嵌入している。これにより、第1支持部材211は、径方向の移動が制限される。
第1支持部材211は、径方向に燃料を通す孔を有している。これにより、第1支持部材211の内側と外側とを燃料が流れる。
ダンパ室201は、図示しない燃料通路を通じて図示しない燃料入口と連通している。この燃料入口には図示しない燃料タンクから燃料が供給される。したがって、ダンパ室201は、燃料入口から燃料通路を通じて燃料タンクの燃料が供給される。
続いて、吸入弁部30について説明する。
ポンプボディ11には、シリンダ14の中心軸と略垂直に筒部15が設けられている。筒部15の内側に弁ボディ31が収容され、この弁ボディ31は係止部材20によって固定されている。弁ボディ31の内側には、凹テーパ状の円周面を有する第1弁座34が形成されている。
吸入弁35は弁ボディ31の内側に配置され、弁ボディ31の底部に設けられた孔の内壁に案内されて往復移動する。吸入弁35は、第1弁座34から離座することで供給通路100を開放し、第1弁座34に着座することで供給通路100を閉塞する。
ストッパ40は、弁ボディ31の内壁に固定されている。このストッパ40は、吸入弁35の開弁方向(図1の右方向)への移動を規制する。ストッパ40の内側と吸入弁35の端面との間には第1スプリング21が設けられている。第1スプリング21は、吸入弁35を閉弁方向(図1の左方向)へ付勢している。
ストッパ40には、ストッパ40の軸に対して傾斜する傾斜通路102が周方向に複数形成されている。この傾斜通路102を通り、加圧室121と弁ボディ31の内側の通路とを燃料が流れる。
次に電磁駆動部70について説明する。
電磁駆動部70は、コイル71、固定コア72、可動コア73、フランジ75などから構成される。コイル71は、コネクタ77の端子74を通じて通電されることにより磁界を発生する。固定コア72は磁性材料で作られ、コイル71の内側に収容されている。可動コア73は磁性材料で作られ、固定コア72と対向して配置されている。可動コア73は、フランジ75の内側に軸方向に往復移動可能に収容されている。
フランジ75は磁性材料で作られ、ポンプボディ11の筒部15に取り付けられている。フランジ75は、電磁駆動部70をポンプボディ11に保持するとともに、筒部15の端部を塞いでいる。フランジ75の中央に設けられた孔の内壁には、筒状のガイド筒76が取り付けられている。非磁性材料で作られた筒部材79は、固定コア72とフランジ75との間の磁気的な短絡を防止する。
ニードル38は略円筒状に形成され、ガイド筒76の内壁に案内されて往復移動する。ニードル38は、一方の端部が可動コア73に固定され、他方の端部が吸入弁35の電磁駆動部70側の端面に当接可能である。
固定コア72と可動コア73との間に第2スプリング22が設けられている。第2スプリング22は、第1スプリング21が吸入弁35を閉弁方向に付勢する力よりも強い力で、可動コア73を閉弁方向へ付勢している。
コイル71に通電していないとき、可動コア73と固定コア72とは、第2スプリング22の弾性力により互いに離れている。これにより、可動コア73と一体のニードル38が吸入弁35側へ移動し、ニードル38の端面が吸入弁35を押圧することで吸入弁35が開弁する。
次に可変容積室122について説明する。
プランジャ13は、小径部131及び大径部133を有している。小径部131と大径部133との接続部分に段差面132が形成される。段差面132に向き合うように、略円環状のプランジャストッパ23が設けられている。
プランジャストッパ23は、加圧室121側の端面がポンプボディ11に当接している。プランジャ13は、プランジャストッパ23の中央部に設けられた孔233に挿通している。プランジャストッパ23は、径方向に放射状に延びる複数の溝路232を有している。
プランジャ13の段差面132、小径部131の外壁、シリンダ14の内壁、プランジャストッパ23およびシール部材24に囲まれる略円環状の空間により可変容積室122が形成される。
ポンプボディ11には、シリンダ14が開口する側の外壁に、加圧室121側へ略円環状に凹む凹部105が設けられている。凹部105には、オイルシールホルダ25が嵌め込まれている。オイルシールホルダ25は、プランジャストッパ23との間にシール部材24を挟んで、ポンプボディ11に固定されている。シール部材24は、小径部131周囲の燃料油膜の厚さを規制し、プランジャ13の摺動によるエンジンへの燃料のリークを抑制する。オイルシールホルダ25の加圧室121と反対側の端部には、オイルシール26が装着されている。オイルシール26は、小径部131周囲のオイル油膜の厚さを規制し、プランジャ13の摺動によるオイルのリークを抑制する。
オイルシールホルダ25とポンプボディ11との間には、筒状通路106とこの筒状通路106に連通する環状通路107が形成されている。筒状通路106はプランジャストッパ23の溝路232に連通している。環状通路107はポンプボディ11に形成された戻し通路108を経由してダンパ室201に連通している。このように、溝路232、筒状通路106、環状通路107及び戻し通路108が順に連通することで、可変容積室122とダンパ室201とが連通する。
次に吐出弁部90について説明する。
吐出弁部90は、吐出弁92、規制部材93、スプリング94などから構成されている。
ポンプボディ11には、シリンダ14の中心軸と略垂直に吐出通路114が形成されている。吐出通路114は加圧室121と燃料出口91とを連通している。
吐出弁92は、有底筒状に形成され、吐出通路114に往復移動可能に収容されている。吐出弁92は、第2弁座95に着座することで吐出通路114を閉塞し、第2弁座95から離座することで吐出通路114を開放する。
吐出弁92の燃料出口91側に設けられた筒状の規制部材93は、吐出通路114の内壁に固定されている。規制部材93は、吐出弁92の燃料出口91側への移動を規制する。
スプリング94は、一端が規制部材93に当接し、他端が吐出弁92に当接している。スプリング94は、吐出通路114の内壁に形成される第2弁座95側へ吐出弁92を付勢している。
加圧室121の燃料の圧力が上昇し、加圧室121側の燃料から吐出弁92が受ける力がスプリング94の弾性力と第2弁座95の下流側の燃料から受ける力との和よりも大きくなると、吐出弁92は第2弁座95から離座する。これにより、加圧室121から吐出通路114を通り、燃料出口91から燃料が吐出される。
一方、加圧室121の燃料の圧力が低下し、加圧室121側の燃料から吐出弁92が受ける力がスプリング94の弾性力と第2弁座95の下流側の燃料から受ける力との和よりも小さくなると、吐出弁92は第2弁座95に着座する。これにより、第2弁座95の下流側の燃料が加圧室121へ逆流することが防止される。
次に高圧ポンプ10の作動について説明する。
(1)吸入行程
カムシャフトの回転により、プランジャ13が上死点から下死点に向かって下降すると、加圧室121の容積が増加し、燃料が減圧される。吐出弁92は弁座95に着座し、吐出通路114を閉塞する。吸入弁35は、加圧室121と供給通路100との差圧により、第1スプリング21の付勢力に抗して図1の右方向に移動し、開弁状態となる。このとき、コイル71への通電は停止されているので、可動コア73及びこの可動コア73と一体のニードル38は第2スプリング22の付勢力により図1の右方向に移動する。したがって、ニードル38と吸入弁35とが当接し、吸入弁35は開弁状態を維持する。これにより、供給通路100から加圧室121に燃料が吸入される。
吸入行程では、プランジャ13の下降により、可変容積室122の容積が減少する。したがって、可変容積室122の燃料は、筒状通路106、環状通路107及び戻し通路108を経由し、ダンパ室201へ送り出される。
ここで、大径部133と可変容積室122の断面積比は概ね1:0.6である。したがって、加圧室121の容積の増加分と可変容積室122の容積の減少分の比も1:0.6となる。よって、加圧室121が吸入する燃料の約60%が可変容積室122から供給され、残りの約40%が燃料入口から吸入される。これにより、加圧室121への燃料の吸入効率が向上する。
(2)調量行程
カムシャフトの回転により、プランジャ13が下死点から上死点に向かって上昇すると、加圧室121の容積が減少する。このとき、所定の時期まではコイル71への通電が停止されているので、第2スプリング22の付勢力によりニードル38と吸入弁35は図1の右方向に位置する。これにより、供給通路100は開放した状態が維持される。このため、一度加圧室121に吸入された低圧燃料が、供給通路100へ戻される。したがって、加圧室121の圧力は上昇しない。
調量行程では、プランジャ13の上昇により、可変容積室122の容積が増大する。したがって、ダンパ室201の燃料は、戻し通路108、環状通路107及び筒状通路106を経由し、可変容積室122へ流入する。
このとき、加圧室121がダンパ室201側へ排出する低圧燃料の容積の約60%が、ダンパ室201から可変容積室122に吸入される。これにより、燃圧脈動の約60%が低減される。
(3)加圧行程
プランジャ13が下死点から上死点に向かって上昇する途中の所定の時刻に、コイル71へ通電される。するとコイル71に発生する磁界により、固定コア72と可動コア73との間に磁気吸引力が発生する。この磁気吸引力が第2スプリング22の弾性力と第1スプリング21の弾性力との差よりも大きくなると、可動コア73とニードル38は固定コア72側(図1の左方向)へ移動する。これにより、吸入弁35に対するニードル38の押圧力が解除される。吸入弁35は、第1スプリング21の弾性力、及び加圧室121からダンパ室201側へ排出される低圧燃料の流れによって生ずる力により、弁座34側へ移動する。したがって、吸入弁35は弁座34に着座し、供給通路100が閉塞される。
吸入弁35が弁座に着座した時から、加圧室121の燃料圧力は、プランジャ13の上死点に向かう上昇と共に高くなる。加圧室121の燃料圧力が吐出弁92に作用する力が、吐出通路114の燃料圧力が吐出弁92に作用する力およびスプリング94の付勢力よりも大きくなると、吐出弁92が開弁する。これにより、加圧室121で加圧された高圧燃料は吐出通路114を経由して燃料出口91から吐出する。
なお、加圧行程の途中でコイル71への通電が停止される。加圧室121の燃料圧力が吸入弁35に作用する力は、第2スプリング22の付勢力より大きいので、吸入弁35は閉弁状態を維持する。
高圧ポンプ10は、(1)から(3)の行程を繰り返し、内燃機関に必要な量の燃料を加圧して吐出する。
コイル71へ通電するタイミングを早くすれば、調量行程の時間が短くなると共に、加圧行程の時間が長くなる。これにより、加圧室121から供給通路100へ戻される燃料が少なくなり、吐出通路114から吐出される燃料が多くなる。
一方、コイル71へ通電するタイミングを遅くすれば、調量行程の時間が長くなると共に、吐出行程の時間が短くなる。これにより、加圧室121から供給通路100へ戻される燃料が多くなり、吐出通路114から吐出される燃料が少なくなる。
このように、コイル71へ通電するタイミングを制御することで、高圧ポンプ10から吐出される燃料の量を内燃機関が必要とする量に制御することができる。
次に本実施形態の高圧ポンプ10に加振力が作用したときの共振モードについて図4を用いて説明する。高圧ポンプ10の備える吸入弁35の開閉駆動、プランジャ13の往復運動などを起振源とした加振力がポンプボディ11に作用した場合、図4の上段に示すように、ダンパカバー50単体では、ダンパカバー50の平面部52の中心位置が共振の腹になりダンパカバー50の平面部52の縁部が共振の節となる共振モードとなる。このような共振モードでは、ダンパカバー50の平面部52の中心位置が共振の腹になり、この腹の部分が上下に大きく変位するため振動は大きくなる。
これに対し、図4の下段に示すように、本実施形態では、ダンパカバー50の平面部52の中心位置で制振部材60の接触部61が接触している。このような構成では、ダンパカバー50の平面部52の中心位置、すなわち、ダンパカバー50単体では共振の腹となる位置が共振の節Jとなる1次共振モードとなる。このように、ダンパカバー50の平面部52の中心位置で制振部材60の接触部61がダンパカバー50と接触することでダンパカバー50の共振が抑制される。
また、例えば、加振力がポンプボディ11に作用した場合、ダンパカバー50に代わって制振部材60の面状部材62が揺れて、ポンプボディ11およびダンパカバー50の共振が抑制される。このように、ポンプボディ11およびダンパカバー50の共振が抑制されることで、ダンパカバー50から発せられる放射音が小さくなる。
上記した構成によれば、高圧ポンプ10は、中空部を有し、加振力が作用するケースを構成するポンプボディ11およびダンパカバー50と、ケースの内面と接触するよう配置され、加振力により振動して加振力により発生するケースの共振を抑制する制振部材60と、を備えている。
このような構成によれば、制振部材60によって加振力により振動して加振力により発生するケースの共振が抑制されるので、加振力により発生する放射音をより抑制することができる。しかも、制振部材60は、ダンパカバー50で覆われたダンパ室201内に配置されているので、制振部材60に伝達された振動のエネルギーはダンパカバー50で覆われたダンパ室201内で吸収され、制振部材60に振動が伝達して制振部材60から音が発せられたとしても、この音はダンパカバー50で遮られ、さらに、放射音を低減することができる。また、制振部材60が特許文献1に記載されたポンプの錘としての役割も果たすので、さらに、放射音を低減することができる。
なお、上特許文献1に記載された高圧ポンプは、ダンパカバー50自体が揺れるのを錘およびリブにより低減する構成となっており、放射音を十分に抑制するのは困難である。
また、制振部材60は、面状に広がる面状部材62と、面状部材62の一部と接続されるとともにケースの内面と接触する接触部61と、を含んで構成することができる。
また、接触部61は、ケースの内面のうち加振力により発生するケースの共振の腹となる部位と接触するよう構成することで、ケースの共振を効果的に抑制することができる。
また、ケースは、高圧ポンプ10におけるプランジャ113の往復運動により燃料が加圧される加圧室121および加圧室から排出さる燃料の圧力脈動を低減するダンパ室201を備えたポンプボディ11と、ダンパ室201を覆うように配置されたダンパカバー50と、を有している。そして、制振部材60は、ダンパカバー50のダンパ室201側の面と接触するよう配置され、ダンパカバー50の共振を抑制するよう構成することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について図5〜図7を用いて説明する。上記第1実施形態の制振部材60は、円柱形状の接触部61を有しているが、本実施形態の制振部材60は、円環形状の接触部61を有している。接触部61は、面状部材62の一面側に突出するよう設けられており、ダンパカバー50のダンパ室201側の面に接合されている。
図7の上段には、ダンパカバー50単体における共振モード形状が示されている。これに対し、本実施形態の制振部材60がダンパカバー50に設けられている構成では、図7の下段に示すような2次共振モードとなる。このように、ダンパカバー50単体では共振の腹となる位置で制振部材60の円環形状の接触部61が接触することでダンパカバー50の共振が抑制される。
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される同様の効果を上記第1実施形態と同様に得ることができる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について図8〜図9を用いて説明する。本実施形態の制振部材60は、円環形状の接触部61と、円盤状の面状部材62と、を有している。そして、接触部61がダンパカバー50のダンパ室201側の面に接合されるとともに面状部材62の外縁部がダンパカバー50の内周と当接している。すなわち、面状部材62の一部がダンパカバー50のダンパ室201側の面と当接している。
図8の上段には、ダンパカバー50単体における共振モード形状が示されている。これに対し、本実施形態の制振部材60がダンパカバー50に設けられている構成では、図8の下段に示すような3次共振モードとなる。このように、ダンパカバー50単体では共振の腹となる位置で制振部材60の接触部61が接触することでダンパカバー50の共振が抑制される。
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される同様の効果を上記第1実施形態と同様に得ることができる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について図10を用いて説明する。上記第1〜第3実施形態では、ポンプボディ11およびダンパカバー50から成るケースと、このケース内に収納された制振部材60と、を備えたハウジングを有する高圧ポンプ10の例を示した。これに対し、本実施形態のハウジングは、図10に示すように、加振力が作用するケース80と、ケース80内に収納された制振部材60と、を備えている。
ケース80は、中空部を有する箱形形状を成しており、樹脂または金属により構成されている。制振部材60は、第1実施形態と同様に、円盤状の面状部材62と、面状部材62の一面側の中心から突出するように形成された接触部61と、を有している。
制振部材60は、接触部61がケース80の上面の内面側と接触するよう配置され、加振力により振動して加振力により発生するケース80の共振を抑制する。
本実施形態では、加振力がケース80に作用した場合、ケース80の上面の中心位置で制振部材60の接触部61がケース80の上面と接触しており、ケース80の上面の中心位置が共振の節となる。また、ケース80に代わって制振部材60の面状部材62が揺れて、ケース80の共振が抑制される。このように、ケース80の共振が抑制されることで、ケース80から発せられる放射音が小さくなる。
本実施形態では、上記第1実施形態と共通の構成から奏される同様の効果を上記第1実施形態と同様に得ることができる。
(他の実施形態)
(1)上記第1実施形態では制振部材60の接触部61を円柱形状とし、面状部材62を円板形状としたが、接触部61および面状部材62の形状は、上記第1実施形態に記載されたものに限定されない。図11(a)〜(e)は、制振部材60の変形例を示した正面図である。なお、図11(a)〜(e)の側面図は、図3と同じである。図11(a)に示すように、接触部61を四角柱形状としてもよく、図11(b)に示すように、面状部材62を楕円形状としてもよい。また、図11(c)に示すように、接触部61を四角柱形状とし、面状部材62を楕円形状としてもよい。また、図11(d)に示すように、接触部61を四角柱形状とし、面状部材62を矩形形状としてもよい。また、図11(e)に示すように、接触部61を四角柱形状とし、面状部材62を矩形形状としてもよい。
(2)図12(a)〜(e)は、制振部材60の変形例を示した正面図である。なお、図12(a)〜(e)の側面図は、図6と同じである。図12(a)に示すように、接触部61を2つの四角柱形状の部材で構成してもよく、図12(b)に示すように、面状部材62を楕円形状としてもよい。また、図12(c)に示すように、接触部61を2つの四角柱形状の部材で構成し、面状部材62を楕円形状としてもよい。また、図12(d)に示すように、面状部材62を矩形形状としてもよく、図12(e)に示すように、接触部61を2つの四角柱形状の部材で構成し、面状部材62を矩形形状としてもよい。
(3)上記各実施形態では、面状に広がる面状部材62と、面状部材62の一部と接続されるとともにケースの内面と接触する接触部61と、を有する制振部材60を備えた。これに対し、面状に広がる面状部材62に代えて、例えば、接触部61から放射状に複数の羽根が延びる部材等を備えるようにしてもよい。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した範囲内において適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記各実施形態において、構成要素等の材質、形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の材質、形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その材質、形状、位置関係等に限定されるものではない。
(まとめ)
・上記実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、中空部を有し、加振力が作用するケースと、ケースの内面と接触するよう配置され、加振力により振動して加振力により発生するケースの共振を抑制する制振部材と、を備えている。
・上記実施形態の一部または全部で示された第2の観点によれば、制振部材は、面状に広がる面状部材と、面状部材の一部と接続されるとともにケースの内面と接触する接触部と、を備えている。このように、面状に広がる面状部材と、面状部材の一部と接続されるとともにケースの内面と接触する接触部と、により制振部材を構成することができる。
・上記実施形態の一部または全部で示された第3の観点によれば、接触部は、ケースの内面のうち加振力により発生するケースの共振の腹となる部位と接触している。このように、ケースの内面のうち加振力により発生するケースの共振の腹となる部位で接触部が接触することで、ケースの共振を効果的に抑制することができる。
・上記実施形態の一部または全部で示された第4の観点によれば、ケースは、高圧ポンプにおけるプランジャの往復運動により燃料が加圧される加圧室および加圧室から排出さる燃料の圧力脈動を低減するダンパ室を備えたポンプボディと、ダンパ室を覆うように配置されたダンパカバーと、を有している。そして、制振部材は、ダンパカバーのダンパ室側の面と接触するよう配置され、ダンパカバーの共振を抑制する。このように、本発明を、ダンパ室を備えたポンプボディと、ダンパ室を覆うように配置されたダンパカバーと、を有する高圧ポンプに適用することができる。
10 高圧ポンプ
11 ポンプボディ
13 プランジャ
50 ダンパカバー
60 制振部材
61 接触部
62 面状部材
80 ケース
121 加圧室
201 ダンパ室

Claims (4)

  1. 中空部を有し、加振力が作用するケース(11、50、80)と、
    前記ケースの内面と接触するよう配置され、前記加振力により振動して前記加振力により発生する前記ケースの共振を抑制する制振部材(60)と、を備えたハウジング。
  2. 前記制振部材は、
    面状に広がる面状部材(62)と、
    前記面状部材の一部と接続されるとともに前記ケースの内面と接触する接触部(61)と、を備えた請求項1に記載のハウジング。
  3. 前記接触部は、前記ケースの内面のうち前記加振力により発生する前記ケースの共振の腹となる部位と接触している請求項1または2に記載のハウジング。
  4. 前記ケースは、
    高圧ポンプ(10)におけるプランジャ(113)の往復運動により燃料が加圧される加圧室(121)および前記加圧室から排出さる燃料の圧力脈動を低減するダンパ室(201)を備えたポンプボディ(11)と、
    前記ダンパ室を覆うように配置されたダンパカバー(50)と、を有し、
    前記制振部材は、前記ダンパカバーの前記ダンパ室側の面と接触するよう配置され、前記ダンパカバーの共振を抑制する請求項1ないし3のいずれか1つに記載のハウジング。
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