JP4528909B2 - ワックス−金属石鹸複合乳化分散体 - Google Patents

ワックス−金属石鹸複合乳化分散体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はワックス−金属石鹸複合乳化分散体に関する。
【0002】
【従来の技術】
表面摩擦調整剤又は耐水化剤等の基材表面改質剤として、アマイドワックス、モンタンワックス又はポリオレフィンワックスと、セルロースエーテル系分散剤及び界面活性剤(ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキル硫酸エステルナトリウム塩及びポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステルナトリウム塩等)とからなるワックス乳化分散体(特許文献1)、(酸化)ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、カルナバワックス、モンタンワックス、マイクロクリスタリンワックス又はカスターワックスと界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル等)とからなるワックス乳化分散体(特許文献2)、ポリエチレンワックス又はポリプロピレンワックスと、モノカルボン酸グリセリドとからなるワックス乳化分散体(特許文献3)、及び脂肪酸のアルカリ金属(ナトリウム及びカリウム等)塩又はアンモニウム塩と、界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩及びアルキルアルコール硫酸エステルナトリウム塩等)とからなる脂肪酸金属塩乳化分散体(特許文献4及び5)が知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−176493号公報
【特許文献2】
特開平10−287060号公報
【特許文献3】
特表平9−502216号公報
【特許文献4】
特開平11−256334号公報
【特許文献5】
特開平1−35745号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のワックス乳化分散体又は脂肪酸金属塩乳化分散体では、十分な基材表面改質能(表面摩擦調整能及び耐水化能等)が得られないことがある。すなわち、本発明の目的は、従来のワックス乳化分散体や脂肪酸金属塩乳化分散体と比較して、基材表面改質能が遙かに優れた乳化分散体を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、特定の粒子を含む乳化分散体が上記目的を達成することを見いだし本発明に到達した。すなわち、本発明の製造方法の特徴は、水難溶性ワックス(a)と水難溶性金属石鹸(b)とからなる複合粒子を含むワックス−金属石鹸複合乳化分散体の製造方法であって、(a)からなる粒子を含む乳化分散体(I)と、(b)からなる粒子を含む水系乳化分散体(II)との混合工程を含む点を要旨とする。
【0006】
【発明の実施の形態】
水難溶性ワックス(a)としては従来公知のワックス等が含まれ、使用目的や用途等により適宜選択することができる。
本発明において、水難溶性とは、25℃におけるイオン交換水100gに対する溶解度が0.06g以下(好ましくは0.04g以下、さらに好ましくは0.03g以下)であるという性質を意味する。
水難溶性ワックス(a)の融点(℃)としては、60〜200が好ましく、さらに好ましくは70〜180、特に好ましくは80〜170である。すなわち、(a)の融点(℃)は、60以上が好ましく、さらに好ましくは70以上、特に好ましくは80以上であり、また、200以下が好ましく、さらに好ましくは180以下、特に好ましくは170以下である。この範囲であると、ワックス乳化分散体の熱に対する安定性(特に夏場におけるワックス乳化分散体の経時安定性)がさらに良好となる。また、乳化分散粒子の粒子径がさらにコントロールし易くなる(適切な粒子径にすると熱に対する安定性がさらに良好となる)。
【0007】
なお、融点は示差走査熱量分析装置{例えば、SII(株)製のTG/DTA220U}等を用い測定できる。測定は試料容器にサンプルを10mg測り取った後、大気雰囲気下で常温(15〜30℃)から400℃まで、毎分10℃ずつ昇温する方法で行われる。融点は、グラフ上の吸熱ピークのうち最高温度位置にあるものについて、ピーク検出開始の点の接線とピーク曲線の変曲点の接線が交わる点での温度とする。
【0008】
水難溶性ワックス(a)としては、天然ワックス及び合成ワックス等が含まれる。天然ワックスとしては、植物天然ワックス(カルナバワックス、キャンデリラワックス、シュガーワックス、ライスワックス、木ロウ、ベイベリーワックス、オーキュリーワックス及びエスパルトワックス等)、動物ワックス(みつろう、昆虫ロウ、鯨ロウ、セラックロウ及びラノリンワックス等)、石油天然ワックス(モンタンワックス、パラフィンワックス及びマイクロクリスタリンワックス等)及び鉱物油天然ワックス(オゾケライトワックス及びセレシン等)等が用いられる。これらのうち、植物天然ワックス、石油天然ワックス及び鉱物油天然ワックスが好ましく、さらに好ましくはカルナバワックス、モンタンワックス、パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス及びオゾケライトワックスである。
【0009】
合成ワックスとしては、酸化天然ワックス、アマイドワックス、ポリエチレンワックス、酸化ポリエチレンワックス、酸変性ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、酸変性ポリプロピレンワックス、酸変性ポリプロピレンワックス、フィッシャートロプシュワックス、エチレン−酢酸ビニル共重合体及びエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が用いられる。なお、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を意味する。
【0010】
酸化天然ワックスとしては、上記の天然ワックスを空気酸化及び/又はオゾン酸化等により酸化(カルボキシ基、水酸基及び/又はホルミル基を導入)したもの等が使用できる。これらのうち、ワックス乳化分散体の乳化分散のし易さ及び経時安定性の観点等から、石油天然ワックス又は鉱物油天然ワックスを酸化した酸化石油天然ワックス又は酸化鉱物油天然ワックスが好ましく、さらに好ましくはパラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス又はオゾケライトワックスの酸化物である。また、 酸化天然ワックスの酸価(mgKOH/g)は、乳化分散体の経時安定性及び水希釈安定性の観点等から、0.1〜50が好ましく、さらに好ましくは0.5〜45、特に好ましくは1〜40である。すなわち、酸化天然ワックスの酸価(mgKOH/g)は、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは0.5以上、特に好ましくは1以上であり、また、50以下が好ましく、さらに好ましくは45以下、特に好ましくは40以下である。
なお、本発明において、酸価とはJIS K2501−1996年に準拠して測定される値をいう。なお、測定サンプルは、滴定溶剤に加温(75±5℃)して溶解させる。
【0011】
アマイドワックスとしては、炭素数6〜20の脂肪酸モノアマイド(ヘキシルアマイド、ラウリルアマイド、ステアリルアマイド及びエイコシルアマイド等)、炭素数14〜38の脂肪酸ジアマイド(エチレンビスヘキシルアマイド、エチレンビスステアリルアマイド及びエチレンビスラウリルアマイド等)が使用できる。これらのうち、炭素数18〜38のアマイドが好ましく、さらに好ましくはステアリルアマイド、エチレンビスラウリルアマイド及びエチレンビスステアリルアマイドである。
【0012】
ポリエチレンワックスとしては、エチレンの重合により得られるもの、一般成型用ポリエチレンの熱分解(低分子量化)により得られるもの、一般成型用ポリエチレンを製造する際に副生する低分子量ポリエチレンの分離精製により得られるものがあるが、いずれの方法で得られたものでも使用できる。
ポリエチレンワックスの重量平均分子量(Mw)は、乳化分散体の経時安定性及び乳化分散のし易さの観点等から、500〜10,000が好ましく、さらに好ましくは600〜9,000、特に好ましくは700〜8,000である。すなわち、ポリエチレンワックスのMwは、500以上が好ましく、さらに好ましくは600以上、特に好ましくは700以上であり、また、10,000以下が好ましく、さらに好ましくは9,000以下、特に好ましくは8,000以下である。なお、重量平均分子量(Mw)は、静的光散乱光度計{例えば、大塚電子(株)製のスタティック光散乱光度計SLS−6000}により、溶媒を1−クロロナフタレン、測定温度を160℃として測定される(以下同様)。
【0013】
酸化ポリエチレンワックスとしては、上記のポリエチレンワックスを空気酸化及び/又はオゾン酸化等により酸化(カルボキシ基、水酸基及び/又はホルミル基を導入)したもの等が使用できる。酸化ポリエチレンワックスのMwはポリエチレンワックスの場合と同様の観点から、ポリエチレンワックスと同じ範囲が好ましい。
また、 酸化ポリエチレンワックスの酸価(mgKOH/g)は、乳化分散体の経時安定性及び水希釈安定性の観点等から、0.1〜50が好ましく、さらに好ましくは0.5〜45、特に好ましくは1〜40である。すなわち、酸化ポリエチレンワックスの酸価は、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは0.5以上、特に好ましくは1以上であり、また、50以下が好ましく、さらに好ましくは45以下、特に好ましくは40以下である。
【0014】
酸変性ポリエチレンワックスとしては、上記のポリエチレンワックスに不飽和二重結合含有カルボン酸(α,β−不飽和モノカルボン酸及びα,β−不飽和ジカルボン酸等)等をグラフトさせたカルボン酸変性ポリエチレンワックス等が使用できる。
α,β−不飽和モノカルボン酸としては、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イソクロトン酸及び2−エチルアクリル酸等が挙げられる。
α,β−不飽和ジカルボン酸としては、マレイン酸、無水マレイン酸、マロン酸、コハク酸、イタコン酸及びフマル酸等が挙げられる。
酸変性ポリエチレンワックスのMwは、ポリエチレンワックスの場合と同様の観点から、ポリエチレンワックスと同じ範囲が好ましい。
酸変性ポリエチレンワックスの酸価(mgKOH/g)は、乳化分散体の経時安定性及び水希釈安定性の観点等から、0.1〜50が好ましく、さらに好ましくは0.5〜45、特に好ましくは1〜40である。すなわち、酸変性ポリエチレンワックスの酸価は、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは0.5以上、特に好ましくは1以上であり、また、50以下が好ましく、さらに好ましくは45以下、特に好ましくは40以下である。
【0015】
ポリプロピレンワックスとしては、プロピレンの重合により得られるもの、一般成型用ポリプロピレンの熱分解(低分子量化)により得られるもの、一般成型用ポロプロピレンを製造する際に副生する低分子量ポリプロピレンの分離精製により得られるものがあるが、いずれの方法で得られたものでも使用できる。
ポリプロピレンワックスのMwは、乳化分散体の経時安定性及び乳化分散のし易さの観点等から、1,000〜50,000が好ましく、さらに好ましくは1,500〜40,000、特に好ましくは2,000〜30,000である。すなわち、ポリプロピレンワックスのMwは、1,000以上が好ましく、さらに好ましくは1,500以上、特に好ましくは2,000以上であり、また、50,000以下が好ましく、さらに好ましくは40,000以下、特に好ましくは30,000以下である。
【0016】
酸化ポリプロピレンワックスとしては、上記のポリプロピレンワックスを空気酸化及び/又はオゾン酸化等により酸化(カルボキシ基、水酸基及び/又はホルミル基を導入)したもの等が使用できる。
酸化ポリプロピレンワックスのMwは、ポリプロピレンワックスの場合と同様の観点から、ポリプロピレンワックスと同じ範囲が好ましい。
酸化ポリプロピレンワックスの酸価(mgKOH/g)は、乳化分散体の経時安定性及び水希釈安定性の観点等から、0.1〜50が好ましく、さらに好ましくは0.5〜45、特に好ましくは1〜40である。すなわち、酸化ポリプロピレンワックスの酸価は、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは0.5以上、特に好ましくは1以上であり、また、50以下が好ましく、さらに好ましくは45以下、特に好ましくは40以下である。
【0017】
酸変性ポリプロピレンワックスとしては、上記のポリプロピレンワックスに不飽和二重結合含有カルボン酸(α,β−不飽和モノカルボン酸及びα,β−不飽和ジカルボン酸等)等をグラフトさせたカルボン酸変性ポリプロピレンワックス等が使用できる。
酸変性ポリプロピレンワックスのMwは、ポリプロピレンワックスの場合と同様の観点から、ポリプロピレンワックスと同じ範囲が好ましい。
酸変性ポリプロピレンワックスの酸価(mgKOH/g)は、乳化分散体の経時安定性の観点等から、0.1〜50が好ましく、さらに好ましくは0.5〜45、特に好ましくは1〜40である。すなわち、酸変性ポリプロピレンワックスの酸価は、0.1以上が好ましく、さらに好ましくは0.5以上、特に好ましくは1以上であり、また、50以下が好ましく、さらに好ましくは45以下、特に好ましくは40以下である。
【0018】
フィッシャートロプシュワックスとは、石炭を原料とするガスからアーゲ法により得られる生成物を蒸留し、この最高沸点の留分に水素添加することにより得られるものであり、南アフリカ共和国のサゾール公社製のものが好適である。フィッシャートロプシュワックスのMwは、乳化分散体の経時安定性及び乳化分散のし易さの観点等から、450〜1,700が好ましく、さらに好ましくは500〜1,600、特に好ましくは600〜1,500である。すなわち、フィッシャートロプシュワックスのMwは、450以上が好ましく、さらに好ましくは500以上、特に好ましくは600以上であり、また、1,700以下が好ましく、さらに好ましくは1,600以下、特に好ましくは1,500以下である。
【0019】
エチレン−酢酸ビニル共重合体としては、エチレン及び酢酸ビニルの共重合(乳化重合、塊状重合又は溶液重合等)により得られるもの等が使用できる。
エチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニル単位の含有量(重量%)は、乳化分散体の経時安定性及び水希釈安定性の観点等から、エチレン−酢酸ビニル共重合体の重量に基づいて、1〜40が好ましく、さらに好ましくは2〜30、特に好ましくは3〜25である。すなわち、エチレン−酢酸ビニル共重合体中の酢酸ビニルの含有量(重量%)は、1以上が好ましく、さらに好ましくは2以上、特に好ましくは3以上であり、また、40以下が好ましく、さらに好ましくは30以下、特に好ましくは25以下である。
エチレン−酢酸ビニル共重合体中のエチレン単位の含有量(重量%)は、乳化分散体の経時安定性及び水希釈安定性の観点等から、エチレン−酢酸ビニル共重合体の重量に基づいて、60〜99が好ましく、さらに好ましくは70〜98、特に好ましくは75〜97である。すなわち、エチレン−酢酸ビニル共重合体中のエチレンの含有量(重量%)は、60以上が好ましく、さらに好ましくは70以上、特に好ましくは75以上であり、また、99以下が好ましく、さらに好ましくは98以下、特に好ましくは97以下である。
エチレン−酢酸ビニル共重合物のMwは、乳化分散体の経時安定性及び乳化分散のし易さの観点等から、2,000〜50,000のが好ましく、さらに好ましくは2,500〜40,000、特に好ましくは3,000〜30,000である。すなわち、エチレン−酢酸ビニル共重合体のMwは、2,000以上が好ましく、さらに好ましくは2,500以上、特に好ましくは3,000以上であり、また、50,000以下が好ましく、さらに好ましくは40,000以下、特に好ましくは30,000以下である。
【0020】
エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体としては、エチレンと(メタ)アクリル酸との共重合(乳化重合、塊状重合又は溶液重合等)により得られるものが使用できる。
エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体中の(メタ)アクリル酸単位の含有量(重量%)は、乳化分散体の経時安定性及び水希釈安定性の観点等から、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の重量に基づいて、1〜30が好ましく、さらに好ましくは2〜28、特に好ましくは3〜25である。すなわち、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体中の(メタ)アクリル酸単位の含有量(重量%)は、1以上が好ましく、さらに好ましくは2以上、特に好ましくは3以上であり、また、30以下が好ましく、さらに好ましくは28以下、特に好ましくは25以下である。
エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体中のエチレン単位の含有量(重量%)は、乳化分散体の経時安定性及び水希釈安定性の観点等から、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体の重量に基づいて、70〜99が好ましく、さらに好ましくは72〜98、特に好ましくは75〜97である。すなわち、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体中のエチレン単位の含有量(重量%)は、70以上が好ましく、さらに好ましくは72以上、特に好ましくは75以上であり、また、99以下が好ましく、さらに好ましくは98以下、特に好ましくは97以下である。
【0021】
エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体のMwは、乳化分散体の経時安定性及び乳化分散のし易さの観点等から、2,000〜50,000が好ましく、さらに好ましくは2,500〜40,000、特に好ましくは3,000〜30,000である。すなわち、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体のMwは、2,000以上が好ましく、さらに好ましくは2,500以上、特に好ましくは3,000以上であり、また、50,000以下が好ましく、さらに好ましくは40,000以下、特に好ましくは30,000以下である。
【0022】
これらの合成ワックスのうち、酸化ポリエチレンワックス、酸変性ポリプロピレンワックス及びエチレン−酢酸ビニル共重合体が好ましく、さらに好ましくは酸化ポリエチレンワックス及び酸変性ポリプロピレンワックスである。
これらの天然ワックス及び合成ワックスはそれぞれ単独で使用してもよいし、複数のものを任意に組み合わせて使用してもよい。
【0023】
水難溶性金属石鹸(b)としては、水難溶性金属石鹸であれば制限なく使用できるが、脂肪酸アルカリ金属塩(ナトリウム及びカリウム等)及び脂肪酸アンモニウム塩は、水中にミセルを形成して溶解してしまい、水難溶性ワックス(a)と複合粒子を形成しにくいため、目的とする基材表面改質能を十分に発揮することができず好ましくない。
水難溶性金属石鹸(b)としては、炭素数8〜38のカルボン酸金属塩等が含まれる。
炭素数8〜38のカルボン酸としては、飽和脂肪酸(カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸及びモンタン酸等)、不飽和脂肪酸(オクテン酸、テトラデセン酸、ヘキサデセン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、ステアロール酸、リノール酸及びリノレン酸等)、オキシカルボン酸(12−ヒドロキシステアリン酸及びリシノール酸等)、脂環式カルボン酸(アレプレスチン酸、アレプリン酸、α−シクロヘキシルステアリン酸及びゴルリン酸等)、芳香族カルボン酸(γ−フェニル酪酸、δ−フェニル吉草酸及びε−フェニルカプロン酸等)、二塩基酸(アゼライン酸、セバシン酸及びオレイン酸のダイマー等)等が挙げられる。
【0024】
また、これらの混合物である天然油脂から得られる脂肪酸を使用することもできる。天然油脂としては、植物由来の油脂(亜麻仁油、オリーブ油、カカオ脂、ゴマ油、米糠油、サフラワー油、大豆油、ツバキ油、コーン油、菜種油、パーム油、パーム核油、ひまし油、ひまわり油、綿実油及びヤシ油等)及び動物由来の油脂(牛脂、豚脂、乳脂、魚脂、鯨油等)が挙げられる。
これらカルボン酸のうち、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸のダイマー、牛脂由来の脂肪酸及びヤシ油由来の脂肪酸が好ましい。また、カルボン酸はそれぞれ単独で使用してもよいし、複数のものを任意に組み合わせて使用してもよい。
【0025】
金属塩としては、元素の周期律表第2族の金属(マグネシウム、カルシウム、亜鉛及びバリウム等)、同第8〜12属金属(鉄、コバルト、ニッケル及び亜鉛等)、又は同第13族の金属(アルミニウム等)の塩等が使用できる。これらの金属塩のうち、元素の周期律表第2属金属、同第12族金属又は同第13属金属の塩が好ましく、さらに好ましくはマグネシウム塩、カルシウム塩、亜鉛塩及びアルミニウム塩である。
【0026】
水難溶性ワックス(a)と水難溶性金属石鹸(b)との含有重量比(a/b)は、0.04〜4が好ましく、さらに好ましくは0.05〜3、特に好ましくは0.08〜2.5である。すなわち、(a)と(b)との含有重量比(a/b)は、0.04以上が好ましく、さらに好ましくは0.05以上、特に好ましくは0.08以上であり、また、4以下が好ましく、さらに好ましくは3以下、特に好ましくは2.5以下である。この範囲であると、基材表面改質能がさらに良好となる。
【0027】
本発明のワックス−金属石鹸複合乳化分散体には、水難溶性ワックス(a)と水難溶性金属石鹸(b)とが一つの粒子中に含有してなる複合粒子を含んでいればよく、複合粒子中の(a)と(b)とが溶融(溶解)して均一状であっても、(a)からなる粒子と(b)からなる粒子とが吸着し合って凝集体となっていてもよく、(a)の粒子又は(b)の粒子に他方の(b)又は(a)がコーティングされていてもよい。これらのうち、(a)又は(b)の粒子に他方の(b)又は(a)がコーティングされていること、及び(a)からなる粒子と(b)からなる粒子とが吸着し合って凝集体となっていることが好ましく、さらに好ましくは(a)からなる粒子と(b)からなる粒子とが吸着し合って凝集体となっていることである。
【0028】
(a)又は(b)の粒子に他方の{(a)又は(b)}がコーティングされている場合、コーティング層の厚み(μm)は、0.01〜20が好ましく、さらに好ましくは0.02〜18、特に好ましくは0.05〜15である。すなわち、この場合、コーティング層の厚み(μm)は、0.01以上が好ましく、さらに好ましくは0.02以上、特に好ましくは0.05以上であり、また、20以下が好ましく、さらに好ましくは18以下、特に好ましくは15以下である。この範囲であると、基材表面改質能がさらに良好となる。
【0029】
(a)からなる粒子と(b)からなる粒子とが吸着し合って凝集体となっている場合、(a)からなる粒子の粒子径(μm)は、0.01〜20が好ましく、さらに好ましくは0.02〜18、特に好ましくは0.05〜15である。また、(b)からなる粒子の粒子径(μm)は、0.01〜20が好ましく、さらに好ましくは0.02〜18、特に好ましくは0.05〜15である。すなわち、この場合、(a)からなる粒子又は(b)からなる粒子の粒子径(μm)は共に、0.01以上が好ましく、さらに好ましくは0.02以上、特に好ましくは0.05以上であり、また、20以下が好ましく、さらに好ましくは18以下、特に好ましくは15以下である。粒子径がこの範囲であると、基材表面改質能がさらに良好となる。
【0030】
本発明のワックス−金属石鹸複合乳化分散体に含まれる、水難溶性ワックス(a)と水難溶性金属石鹸(b)の複合粒子の形状は、球状、板状、針状、方形、不定形等、いずれの形状でもよいが、乳化分散体の経時安定性の観点から球状のものが好ましい。
【0031】
複合粒子が水難溶性ワックス(a)と水難溶性金属石鹸(b)とが溶融(溶解)して均一状である場合、(a)と(b)とが相溶化して複合粒子全体が均一になっているもの、(a)又は(b)を主体として、その中に他方の(b)又は(a)が点在する海島構造を持つもの、及び複合粒子の中心から表面に向けて(a)と(b)との混合比率に傾斜があるもの等のいずれでもよい。これらのうち、より効果的に基材表面改質能を発揮するためには、(a)又は(b)を主体として、その中に他方の(b)又は(a)が点在する海島構造を持つもの、及び複合粒子の中心から表面に向けて(a)と(b)との混合比率に傾斜があるものが好ましい。
【0032】
複合粒子が水難溶性ワックス(a)からなる粒子と水難溶性金属石鹸(b)からなる粒子とが吸着し合って凝集体となっている場合、(a)からなる粒子と(b)からなる粒子の複数個が互いに凝集しあって、それぞれが混在した形で一つの粒子を形成するもの、(a)からなる粒子又は(b)からなる粒子のいずれかを核として、その表面に他方の(b)からなる粒子又は(a)からなる粒子が凝集したコアシェル構造を持つもの、及びコアシェル構造の外側にさらに他方の粒子が凝集することを繰り返した層状構造を持つもの等のいずれでもよい。これらのうち、より効果的に基材表面改質能を発揮するためには、コアシェル構造又は層状構造を持つものが好ましい。
【0033】
複合粒子が水難溶性ワックス(a)の粒子又は水難溶性金属石鹸(b)の粒子に他方の(b)又は(a)がコーティングされている場合、(a)の粒子又は(b)の粒子のいずれかを核として、その表面に他方の(b)又は(a)をコーティングしたコアシェル構造を持つもの、及びコアシェル構造の外側にさらに他方がコーティングすることを繰り返した層状構造を持つもの等のいずれでもよい。これらのうち、より効果的に基材表面改質能を発揮するためには、コアシェル構造又は層状構造を持つものが好ましい。
【0034】
本発明のワックス−金属石鹸複合乳化分散体には、乳化分散媒が含まれる。乳化分散媒としては、水性液体であれば制限なく使用でき、水(工業用水、水道水及び脱イオン水)及び水と水易溶性溶媒とからなる水溶液等が使用できる。
水易溶性溶媒としては、25℃における水100g対する溶解度が3以上の有機液体等が含まれ、炭素数1〜5のアルコール(メタノール、エタノール、プロパノール、エチレングリコール及びグリセリン等)、炭素数1〜5のケトン(アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサンおよびテトラヒドロフラン等)、炭素数2〜4のエステル(ギ酸メチル、酢酸メチル及び酢酸エチル等)、及びその他の溶剤(2−エトキシエタノール、2−ブトキシオキシエタノール、2−フェノキシエタノール、フルフリルアルコール、テトラヒドロフルフリルアルコール、エチルセロソルブ及びブチルセロソルブ等)等が挙げられる。水と水易溶性溶媒とからなる水溶液中の水に対する水易溶性溶媒の含有重量比(水易溶性溶媒/水)は、0.6以下が好ましく、さらに好ましくは0.1以下、特に好ましくは0.05以下である。
これらのうち、水が好ましく、さらに好ましくは水道水及び脱イオン水である。
【0035】
乳化分散媒(水及び水溶液等)のpHは、5〜12が好ましく、さらに好ましくは5.5〜10、特に好ましくは6〜8である。すなわち、乳化分散媒のpHは、5以上が好ましく、さらに好ましくは5.5以上、特に好ましくは6以上であり、また、12以下が好ましく、さらに好ましくは10以下、特に好ましくは8以下である。pHがこの範囲であると、乳化分散体の経時安定性(凝集、分離、ゲル化及び増粘等)がさらに良好となる。なお、pHは、JIS K0802−1996年に準拠して、銀/塩化銀電極を用いたガラス電極式pH測定機{例えば、(株)堀場製作所製のカスタニーLAB pHメーター}により、測定温度を25℃として測定される。
【0036】
乳化分散媒のpHは、陽イオン交換樹脂や陰イオン交換樹脂を通過させることにより調整することができ、また、適当な酸又は塩基の添加によっても調整できる。酸としては、塩酸、硫酸及び硝酸等の強酸が好ましく、さらに好ましくは塩酸及び硫酸である。塩基としてはアンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが好ましく、さらに好ましくはアンモニア、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムである。
【0037】
本発明のワックス−金属石鹸複合乳化分散体中に占める水難溶性ワックス(a)及び水難溶性金属石鹸(b)の含有量(重量%)は、(a)、(b)及び乳化分散媒の合計重量に基づいて、0.5〜70が好ましく、さらに好ましくは1.0〜65であり、特に好ましくは3.0〜60である。すなわち、(a)及び(b)との含有量(重量%)は、(a)、(b)及び乳化分散媒の合計重量に基づいて、0.5以上が好ましく、さらに好ましくは1.0以上、特に好ましくは3.0以上であり、また、70以下が好ましく、さらに好ましくは65以下、特に好ましくは60以下である。(a)及び(b)の含有量がこの範囲であると乳化分散体の経時安定性(特に凝集性や分離性)さらに良好となる。
【0038】
乳化分散媒の含有量(重量%)は、水難溶性ワックス(a)、水難溶性金属石鹸(b)及び乳化分散媒の合計重量に基づいて、30〜95が好ましく、さらに好ましくは35〜93、特に好ましくは40〜90である。すなわち、乳化分散媒の含有量(重量%)は、(a)、(b)及び乳化分散媒の合計重量に基づいて、30以上が好ましく、さらに好ましくは35以上、特に好ましくは40以上であり、また、95以下が好ましく、さらに好ましくは93以下、特に好ましくは90以下である。この範囲であると、乳化分散体の経時安定性(凝集及び分離等)がさらに良好となる。
【0039】
水難溶性ワックス(a)がカルボキシ基を有する場合、本発明の乳化分散体には、さらに塩基を含有させることができる。塩基を含有させると、乳化分散体の製造し易さ及び経時安定性がさらに向上する。
塩基を含有させる場合、塩基の含有量(モル当量)は、水難溶性ワックス(a)の合計カルボキシ基のモル当量当たり、0.05〜3が好ましく、さらに好ましくは0.2〜2、特に好ましくは0.3〜1である。すなわち、この場合、塩基の含有量(モル当量)は、(a)に含まれるカルボキシ基のモル当量当たり、0.05以上が好ましく、さらに好ましくは0.2以上、特に好ましくは0.3以上であり、また、3以下が好ましく、さらに好ましくは2以下、特に好ましくは1以下である。塩基の含有量がこの範囲であると、乳化分散体の経時安定性(凝集、分離、ゲル化及び増粘等)がさらに良好となる。
【0040】
塩基としては、カルボキシ基を中和できる程度の強さの塩基であれば制限なく使用でき、アンモニア、アミン及び金属塩等が含まれる。
アミンとしては、アルキルアミン、アルカノールアミン、芳香族アミン及びポリアミン等が使用できる。
アルキルアミンとしては、炭素数1〜22のモノ−、ジ−又はトリ−アルキルアミン等が用いられ、メチルアミン、エチルアミン、トリエチルアミン、ブチルアミン、ジブチルアミン、トリブチルアミン、メチルブチルアミン、デシルアミン、シクロヘキシルアミン、シクロヘキシルメチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、アリルアミン、2−エチルヘキシルアミン、ドデシルアミン、オクタデシルアミン、オクタデセニルアミン、モルホリン及びピペリジン等が挙げられる。
【0041】
アルカノールアミンとしては、炭素数2〜22のモノ−、ジ−又はトリ−アルカノールアミン等が用いられ、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、2−メチルアミノエタノール、2−(ジエチルアミノ)エタノール及び3−ヒドロキシプロピルアミン等が挙げられる。
【0042】
芳香族アミンとしては、炭素数6〜22の芳香族モノ−、ジ−又はトリ−アミン等が用いられ、アニリン、ピリジン、ピロール、ベンジルアミン、メチルベンジルアミン、N−メチルアニリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、トルイジン、キノリン、イソキノリン、ピコリン及びルチジン等が挙げられる。
【0043】
ポリアミンとしては、炭素数2〜22のアルキレンポリアミン{エチレンジアミン、プロピレンジアミン及びヘキシレンジアミン等}、炭素数6〜22のアリレンポリアミン{フェニレンジアミン及び1,4−ナフタレンジアミン等}及び炭素数4〜22のポリエチレンポリアミン(ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン及びテトラエチレンペンタミン等)等が用いられる。
【0044】
金属塩としては、金属水酸化物等が使用でき、元素の周期律表第1族金属(リチウム、ナトリウム及びカリウム等)、同第2族金属(マグネシウム及びカルシウム等)、同第8〜12族(鉄、コバルト及びニッケル等)又は同第13族金属(アルミニウム等)等の水酸化物が挙げられる。
これらの塩基のうち、アンモニア、アルカノールアミン及び金属塩が好ましく、さらに好ましくはアンモニア、アルカノールアミン及び金属水酸化物、特に好ましくはアンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムである。なお、これらの塩基は単独でも任意に組み合わせて用いてもよい。
【0045】
本発明の乳化分散体の製造時及び保存時において、分離、沈降及び凝集物の発生を防止するため、または複合粒子の体積平均粒子径や乳化分散体の粘度の大幅な変化を防止するため、本発明の乳化分散体には、さらに界面活性剤及び/又は水溶性高分子を含有することができる。
【0046】
界面活性剤としては、水難溶性ワックス(a)及び水難溶性金属石鹸(b)を乳化分散媒中に乳化・分散できるものであれば特に限定されず、公知のノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤及び両性界面活性剤が使用できる。ノニオン性界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ポリエーテル変成シリコーン、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンプロピレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンベンジルエステル、ポリオキシエチレンヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、脂肪酸アルカノールアミド及びポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール等が挙げられる。
【0047】
アニオン性活性剤としては、アルキルエーテル硫酸エステル塩、硫酸化油、硫酸化脂肪酸エステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル・スルホコハク酸部分エステル塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル塩、高級アルコール硫酸エステル塩、脂肪族モノカルボン酸塩、ポリオキシアルキルエーテルカルボン酸塩、N−アシルサルコシン塩、N−アシルグルタミン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩−ホルムアルデヒド縮合物、アルキルナフタレンスルホン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリン酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩及びポリオキシエチレンアルキルフェニルリン酸塩等が挙げられ、塩としては、アンモニア塩、アルキルアミン(モノエチルアミン、モノブチルアミン及びトリエチルアミン等)塩及びアルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン等)塩等のアミン塩、並びに元素の周期律表第1族金属(リチウム、ナトリウム及びカリウム等)塩及び同第2族金属(マグネシウム、カルシウム及び亜鉛等)塩等が挙げられる。
【0048】
カチオン性界面活性剤としては、モノアルキルアミン塩、ジアルキルアミン塩、トリアルキルアミン塩、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩及びアルキルベンジルジメチルアンモニウム塩等が挙げられ、塩としてはハロゲン(フッ素、塩素及びヨウ素等)、ハロゲン酸化物(亜塩素酸、過塩素酸、過フッ素酸及び過ヨウ素酸等)、窒素酸化物、硫黄酸化物、リン酸化物、又は元素の周期律表第13族金属の酸化物(アルミン酸、チタン酸及びタングステン酸等)の塩等が挙げられる。
【0049】
両性界面活性剤としては、アルキルベタイン、脂肪酸アミドプロピルベタイン、2−アルキル−N−カルボキシルメチル−N−ヒドロキシエチル−イミダゾリニウムベタイン、アルキルジエチレントリアミノ酢酸、ジアルキルジエチレントリアミノ酢酸、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。
【0050】
水溶性高分子としては、公知の水溶性高分子等が使用でき、天然高分子(セルロース、プルラン、アルギン酸ナトリウム、アラビアガム、グアーガム、カラギーナン、ゼラチン、カードラン、寒天、デンプン、キサンタンガム、ウェランガム、ラムザンガム、トラガントガム、キャロブガム、ローカストビーンガム、ペクチン、デキストラン、カゼイン、アルブミン及びアガロース等)、半合成高分子(メチルセルロース、エチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、カルボキシメチルエチルセルロース、カルボキシメチルデンプン及びアルギン酸プロピレングリコールエステル等)、合成高分子{ポリビニルアルコール、ポリエチレンオキサイド、ポリオキシエチレンプロピレン共重合体、ポリアクリルアミド、ポリメタクリルアミド、ポリビニルピロリドン、ポリ(メタ)アクリル酸(塩)、ポリスチレンスルホン酸(塩)、ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物(塩)、(メタ)アクリルアミド及び(メタ)アクリル酸の共重合体(塩)、(メタ)アクリル酸及びマレイン酸の共重合体(塩)、スチレン及びマレイン酸の共重合体(塩)、スチレン及び(メタ)アクリル酸の共重合体(塩)}等が挙げられる。なお、塩としては、アンモニア塩、アルキルアミン(モノエチルアミン、モノブチルアミン及びトリエチルアミン等)塩及びアルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン及びトリエタノールアミン等)塩等のアミン塩、元素の周期律表第1族金属(リチウム、ナトリウム及びカリウム等)塩及び同第2族金属(マグネシウム、カルシウム及び亜鉛等)塩等が挙げられ、完全に、あるいは部分的に塩となっていてもよい。
【0051】
これらの界面活性剤及び/又は水溶性高分子の複数種を組み合わせて使用する際には、本発明の乳化分散体の凝集や分離等の防止の観点等から、同じイオン性を組み合わせ、ノニオン性と他のイオン性との組合せ、又はノニオン性と他の複数の同じイオン性の組合せが好ましい。
【0052】
界面活性剤及び/又は水溶性高分子を含有させる場合、この含有量(重量%)は、水難溶性ワックス(a)及び水難溶性金属石鹸(b)の合計重量に基づいて、50未満が好ましく、さらに好ましくは30未満、特に好ましくは20未満である。この範囲であると、乳化分散体の基材表面改質能への悪影響を抑えることができる。
【0053】
本発明の乳化分散体には、さらに添加剤を含有させることができる。添加剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、耐水化剤、汚染防止剤、帯電防止剤、粘度調整剤、pH調整剤、浸透剤、レベリング剤、架橋剤、防腐防黴剤、殺菌剤、消泡剤、香料、染料及び顔料等が含まれる。添加剤を含有させる場合、この含有量(重量%)は、乳化分散体の重量に基づき、5以下が好ましく、さらに好ましくは4以下、特に好ましくは3以下である。
【0054】
本発明のワックス−金属石鹸複合乳化分散体中の複合粒子の体積平均粒子径(μm)(レーザー回折式粒度分布測定装置による体積平均粒子径)は、0.01〜60が好ましく、さらに好ましくは0.02〜45、特に好ましくは0.03〜40である。すなわち、複合粒子の体積平均粒子径(μm)は、0.01以上が好ましく、さらに好ましくは0.02以上、特に好ましくは0.03以上であり、また、60以下が好ましく、さらに好ましくは45以下、特に好ましくは40以下である。複合粒子の体積平均粒子径がこの範囲であると、乳化分散体の経時安定性(増粘性、凝集性や分離性)がさらに良好となる。
【0055】
体積平均粒子径は、平均粒子径が1μmより大きいものは、レーザー回折式粒度分析計[例えば、日機装(株)製のマイクロトラックHRA粒度分析計]により測定される(分散媒:脱イオン水、測定温度:25℃)。また、平均粒子径が1μmより小さいものはレーザードップラー式粒度分析計[例えば、日機装(株)製のマイクロトラックUPA粒度分析計]により測定される(分散媒:脱イオン水、測定温度:25℃)。
【0056】
本発明の乳化分散体の製造方法としては特に制限はないが、▲1▼水難溶性ワックス(a)及び水難溶性金属石鹸(b)を予め溶融混合した後、この溶融混合物を乳化分散する方法、▲2▼(a)を乳化分散したのち、(a)の乳化分散体中に、引き続き(b)を乳化分散する方法、▲3▼(b)を乳化分散したのち、(b)の乳化分散体中に、引き続き(a)を乳化分散する方法、▲4▼(a)及び(b)の一部を乳化分散し、引き続き残りの(b)を乳化分散する方法、▲5▼(b)及び(a)の一部を乳化分散し、引き続き残りの(a)を乳化分散する方法、▲6▼(a)の乳化分散体と(b)の乳化分散体を個別に製造し、両者を混合する方法等が適用できる。
【0057】
▲2▼、▲3▼、▲5▼及び▲6▼の方法において、水難溶性ワックス(a)の乳化・分散方法としては、(a)を界面活性剤及び/又は水溶性高分子の存在下、攪拌混合機又は乳化分散機により乳化分散媒に分散させる方法や、特開2002−69302号公報、特開2002−69302号公報又は特開平6−136304号公報等に記載の方法と同様にして、乳化分散媒、(a)、塩基、界面活性剤及び/又は水溶性高分子を反応容器に入れ、(a)の融点以上に加熱し攪拌混合機又は乳化分散機により乳化・分散した後冷却する方法等が適用できる。なお、▲3▼及び▲5▼の場合は、乳化分散媒の代わりに水難溶性金属石鹸(b)の乳化分散体、又は水難溶性ワックス(a)及び水難溶性金属石鹸(b)の乳化分散体を用いる。
【0058】
▲2▼、▲3▼、▲4▼及び▲6▼の方法において、水難溶性金属石鹸(b)の乳化・分散方法としては、(b)を界面活性剤及び/又は水溶性高分子の存在下、攪拌混合機又は乳化分散機により乳化分散媒に分散させる方法や、乳化分散媒、(b)、塩基、界面活性剤及び/又は水溶性高分子を反応容器に入れ、(b)の融点以上に加熱し攪拌混合機又は乳化分散機により乳化分散した後冷却する方法、並びに公知の溶融法、半溶融法又は複分解法(例えば特公昭63−57414号公報、特開昭58−12267号公報及び特開平1−35745号公報等)等が適用できる。なお、▲2▼及び▲4▼の場合、乳化分散媒の代わりに水難溶性ワックス(a)の乳化分散体、又は水難溶性ワックス(a)及び水難溶性金属石鹸(b)の乳化分散体を用いる。
【0059】
▲1▼、▲4▼及び▲5▼の方法において、水難溶性ワックス(a)及び水難溶性金属石鹸(b)を予め溶融混合した後、この溶融混合物を乳化分散する場合、溶融混合温度は、使用する(a)及び(b)のうち最も高い融点以上であることが好ましく、さらに好ましくは最も高い融点よりさらに10℃高い温度以上、特に好ましくは最も高い融点よりさらに15℃高い温度以上であり、また、250℃以下が好ましく、さらに好ましくは230℃以下、特に好ましくは220℃以下である。なお、水難溶性ワックス(a)及び水難溶性金属石鹸(b)からなる溶融混合物の乳化分散方法としては、上記と同様の方法が適用できる。
【0060】
▲6▼の方法において、水難溶性ワックス(a)の乳化分散体と、水難溶性金属石鹸(b)の乳化分散体とを混合する方法としては、各々の乳化分散体を任意の順で混合容器に仕込んだ後、公知の攪拌混合機を用いて混合する方法、各々の乳化分散体を徐々に混合容器に投入しながら混合する方法、及び何れか一方の乳化分散体を混合容器に仕込んだ後他方の乳化分散体を徐々に投入しながら混合する方法等が適用できる。また、混合温度としては、用いる(a)及び(b)の融点のうち最も低い融点以上であることが好ましく、さらに好ましくは最も低い融点よりさらに10℃高い温度以上、特に好ましくは最も低い融点よりさらに15℃高い温度以上であり、また、250℃以下が好ましく、さらに好ましくは230℃以下、特に好ましくは220℃以下である。また、攪拌混合機としては、インペラ型攪拌機(プロペラ型翼攪拌機、パドル型翼攪拌機及びタービン型翼攪拌機)、ニーダー、ラインミキサー及びプラネタリーミキサー等が使用できる。
【0061】
複合粒子を(a)及び(b)が溶融(溶解)して均一状とするには、▲1▼の方法が好ましい。
複合粒子を(a)からなる粒子と(b)からなる粒子とが吸着し合って凝集体とするには、▲2▼〜▲6▼の方法が好ましく、さらに好ましくは▲2▼、▲3▼及び▲6▼、特に好ましくは▲6▼である。なお、▲6▼の方法において、攪拌混合機の攪拌周速度(m/分)は、30〜500が好ましく、さらに好ましくは50〜300である。撹拌周速度がこの範囲であると、凝集体を再び解離させることなくさらに効率よく乳化分散体を製造することができる。
粒子の凝集を促す目的及び凝集体の安定性を向上させる目的で、乳化分散媒のpHを適当な酸又は塩基の添加によって調整することが好ましい。酸としては、塩酸、硫酸及び硝酸等の強酸が好ましく、さらに好ましくは塩酸及び硫酸である。塩基としてはアンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムが好ましく、さらに好ましくはアンモニア、水酸化ナトリウム及び水酸化カリウムである。pHの調整は、乳化分散体の経時安定性の観点から、乳化分散体の製造直後に行うことが好ましい。
【0062】
複合粒子を(a)からなる粒子又は(b)からなる粒子に他方の(b)又は(a)をコーティングさせたものとするには、▲2▼〜▲6▼の方法を応用することができる。なお、これらの方法でコーティングを行うには、コーティングされる核粒子となる(a)又は(b)の融点よりもコーティングする(b)又は(a)の融点が低いことが好ましい。▲2▼〜▲5▼の方法を用いてコーティングするには、予め核粒子となる(a)又は(b)を乳化分散した後、この融点以下の温度、かつ他方の(b)又は(a)の融点以上の温度に調整し、その後、他方の(b)又は(a)を溶融状態で乳化分散操作をすることにより、核粒子に他方の(b)又は(a)をコーティングすることができる。また、▲6▼の方法を用いてコーティングするには、予め核粒子となる(a)からなる粒子又は(b)からなる粒子にコーティング層となる他方の(b)からなる粒子又は(a)からなる粒子を凝集させた後、(a)又は(b)の融点以下の温度、かつ他方の(b)又は(a)の融点以上の温度に調整することにより{核粒子の表面に凝集した融点の低い粒子{他方の(b)又は(a)}のみを溶融}、コーティングすることができる。これらの方法のうち、▲2▼、▲3▼又は▲6▼を応用する方法が好ましく、さらに好ましくは▲3▼又は▲6▼、特に好ましくは▲6▼の方法を応用する方法である。
【0063】
乳化分散体中の粒子及び複合粒子の体積平均粒子径は、I)(a)及び(b)の溶融混合物の乳化分散時、(a)の乳化分散時若しくは(b)の乳化分散時に、II)(a)の乳化分散体及び(b)の乳化分散体の混合時に、又はIII)本発明の乳化分散体の製造後に、撹拌混合機、高圧噴射式乳化分散機、摩砕式乳化分散機又はメディア式乳化分散機等により調整することができる。すなわち、主に、高剪断力や破砕力を加えることにより(例えば、高圧噴射式乳化分散機においては吐出圧力を高くしたり、摩砕式乳化分散機においては回転ディスクと固定環の隙間を狭くしたり、メディア式乳化分散機においては使用するメディア径を小さくしたりすることにより)体積平均粒子径を小さくすることができる。また、それぞれの機器での処理時間を変化させることによっても、調節することができる。
【0064】
本発明の乳化分散体は、紙コーテイングカラー用離型剤、紙コーティングカラー用擦り傷防止剤、紙コーティングカラー用潤滑剤、紙コーティングカラー用耐水化剤、紙用表面摩擦係数調整剤、紙用防湿剤、水系塗料用擦り傷防止剤、水系塗料用離型剤、水系塗料用潤滑剤、水系塗料用耐水化剤、水系インク用擦り傷防止剤、水系インク用離型剤、水系インク用潤滑剤、水系インク用耐水化剤、建材用離型剤、建材用耐水化剤、塗料・インク用滑剤、塗料・インク用艶消し剤、農業シート用防水剤、セラミックスバインダー、エマルション接着剤用可とう性付与剤、ラテックス用改質剤及びエマルション接着剤用改質剤等として用いることができ、これらのうち、紙コーテイングカラー用離型剤、紙コーティングカラー用擦り傷防止剤、紙コーティングカラー用潤滑剤、紙コーティングカラー用耐水化剤、水系塗料用擦り傷防止剤、水系塗料用離型剤、水系塗料用潤滑剤、水系塗料用耐水化剤、水系インク用擦り傷防止剤、水系インク用離型剤、水系インク用潤滑剤、水系インク用耐水化剤、建材用離型剤及び建材用耐水化剤に好適である。
【0065】
本発明の乳化分散体を紙コーティングカラー用離型剤や潤滑剤として使用する場合、特開平1−35745号公報等に記載のように、紙コーティングカラー調整時に本発明の乳化分散体を添加する方法等が適用できる。また、紙コーティングカラー用擦り傷防止剤や耐水化剤として使用する場合、特開平10−251992号公報等に記載のように、紙コーティングカラー調整時に本発明の乳化分散体を添加する方法や、紙の表面処理剤として本発明の乳化分散体を塗工する方法等が適用できる。また、水系塗料用又は水系インク用の離型剤、潤滑剤、擦り傷防止剤や耐水化剤として使用する場合、特開平06−136304号公報や特開平7−34030号公報等に記載のように、水系塗料や水系インクの調整時又は調整後に本発明の乳化分散体を添加する方法や印刷物の表面処理剤として本発明の乳化分散体を塗工する方法等が適用できる。また、建材用の離型剤、潤滑剤、擦り傷防止剤や耐水化剤として使用する場合、特開2002−240018号公報や特開平11−170234号公報等に記載のように、セメント等の基材調整時に本発明の乳化分散体を添加する方法や成型時に基材又は型の表面に表面処理剤として本発明の乳化分散体を塗布する方法、成型終了後に表面処理剤として本発明の乳化分散体を塗布する方法等が適用できる。
【0066】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、以下、特記しない限り部は重量部を、%は重量%を意味する。
<実施例1>
酸化ポリエチレンワックス(a1){商品名:AC−6702、アライドシグナル製、融点83℃、酸価17mg/g・KOH}36部、ノニオン性界面活性剤{商品名:イオネット S−80、三洋化成工業製}2部、ノニオン性界面活性剤{商品名:ブラウノンSR−710、青木油脂工業製}2部、水酸化ナトリウム{試薬1級、和光純薬工業製}0.7部及び脱イオン水59.3部をプロペラ型攪拌翼付耐圧密閉容器に仕込み、100℃まで昇温後、同温度で3時間攪拌混合した。次いで、高圧ホモジナイザー(圧力:1000kg/cm2)で30分間処理すると共に、直ちに25℃以下(20〜25℃)に急冷することにより酸化ポリエチレンワックス(a1)の乳化分散体を得た。
【0067】
次に、パドル型低速攪拌機とコーレス型高速攪拌機とを各1基有するジャケット付き耐圧容器に、水48.5部、酸化亜鉛{和光純薬製}3.1部、カルボキシメチルセルローズ{商品名:セロゲン6A、第一薬品工業製}0.65部及びポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸エステルナトリウム塩{ラウリルアルコールのエチレンオキサイド6モル付加物の硫酸エステルナトリウム塩}0.3部を仕込み、パドル型低速攪拌機を周速100m/分で攪拌し、カルボキシメチルセルローズを溶解後、液温を140℃に昇温しこの温度に保ち、更に高速攪拌機を周速2000m/分で攪拌しながら、100℃のステアリン酸{和光純薬製}18.1部を60分で滴下し、滴下終了10分後、反応容器のジャケットに冷却水(5℃:以下同じ)を通水し、60℃に冷却することによりステアリン酸亜鉛(b1)の乳化分散体を得た。
【0068】
酸化ポリエチレンワックス(a1)の乳化分散体14.4部とステアリン酸亜鉛(b1)の乳化分散体85.6部とを混合容器に仕込み、25℃でパドル型低速攪拌機(周速100m/分)により20分攪拌することにより本発明の乳化分散体1を得た。
【0069】
<実施例2>
マレイン酸変性ポリプロピレンワックス(a2){商品名:ユーメックス1001、三洋化成工業製、融点145℃、酸価26mg/g・KOH}36部、ノニオン性界面活性剤{商品名:イオネット S−80、三洋化成工業製}2部、ノニオン性界面活性剤{商品名:ブラウノンSR−710、青木油脂工業製}2部、水酸化ナトリウム{試薬1級、和光純薬工業製}0.7部及び脱イオン水59.3部をプロペラ型攪拌翼付耐圧密閉容器に仕込み、150℃まで昇温後、同温度で3時間攪拌混合した。次いで、高圧ホモジナイザー(圧力:1000kg/cm2)で30分間処理すると共に、直ちに25℃以下(20〜25℃)に急冷することによりマレイン酸変性ポリプロピレンワックス(a2)の乳化分散体を得た。
【0070】
次に、パドル型低速攪拌機とコーレス型高速攪拌機とを各1基有するジャケット付き耐圧容器に水34.8部、水酸化カルシウム{和光純薬製}4.34部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル{ラウリルアルコールのエチレンオキサイド9モル付加物}0.82部及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を仕込み、170℃に昇温しこの温度を保ち、パドル型低速攪拌機を周速100m/分、高速攪拌機を周速2500m/分で攪拌しながら、120℃のステアリン酸{和光純薬製}30.3部を30分で滴下し、滴下終了10分後、反応容器のジャケットに冷却水を通水し、55℃に冷却することによりステアリン酸カルシウム(b2)の乳化分散体を得た。
【0071】
マレイン酸変性ポリプロピレンワックス(a2)の乳化分散体47.4部とステアリン酸カルシウム(b2)の乳化分散体52.6部とを混合容器に仕込み、25℃でパドル型低速攪拌機(周速100m/分)により20分攪拌することにより本発明の乳化分散体2を得た。
【0072】
<実施例3>
マイクロクリスタリンワックス(a3){商品名:Hi−Mic1080、日本精蝋製、融点87℃、(酸価ほぼ0mg/g・KOH)}23部、モンタン酸ワックス(a4){商品名:Licowax S、クラリアントジャパン製、融点85℃}7部、水酸化カリウム{試薬1級、和光純薬工業製}1.2部、ノニオン性界面活性剤{商品名:イオネット S−80、三洋化成工業製}2.5部、ノニオン性界面活性剤{商品名:ブラウノンSR−710、青木油脂工業製}2.5部及び脱イオン水63.8部をプロペラ型攪拌翼付耐圧密閉容器に仕込み、100℃まで昇温後、同温度で3時間攪拌混合した。次いで、高圧ホモジナイザー(圧力:1200kg/cm2)で30分間処理すると共に、直ちに25℃以下(20〜25℃)に急冷することによりマイクロクリスタリンワックス(a3)の乳化分散体を得た。
【0073】
次に、パドル型低速攪拌機とコーレス型高速攪拌機とを各1基有するジャケット付き耐圧容器に水74.9部、パルミチン酸{和光純薬製}31.4部、オレイン酸カリウム{和光純薬製}0.6部、ポリオキシエチレンラウリルエーテル{ラウリルアルコールのエチレンオキサイド20モル付加物}0.5部、スルホコハク酸オクチル半エステルナトリウム0.8部を仕込み、150℃に昇温しこの温度に保ち、パドル型低速攪拌機を周速100m/分、高速攪拌機を周速2500m/分で攪拌下、酸化マグネシウム{和光純薬製}の30%水分散液8.5部を50分で滴下し、滴下終了10分後、反応容器のジャケットに冷却水を通水し、50℃に冷却することによりパルミチン酸マグネシウム(b3)の乳化分散体を得た。
【0074】
マイクロクリスタリンワックス(a3)の乳化分散体75.7部とパルミチン酸マグネシウム(b3)の乳化分散体24.3部とを混合容器に仕込み、25℃でパドル型低速攪拌機(周速100m/分)により20分攪拌することにより本発明の乳化分散体3を得た。
【0075】
<実施例4>
実施例1と同様にして得た酸化ポリエチレンワックス(a1)の乳化分散体30.2部と実施例2と同様にして得たステアリン酸カルシウム(b2)の乳化分散体69.8部とを混合容器に仕込み、25℃でパドル型低速攪拌機(周速100m/分)により20分攪拌することにより本発明の乳化分散体4を得た。
【0076】
<実施例5>
実施例1と同様にして得た酸化ポリエチレンワックス(a1)の乳化分散体64.5部と実施例3と同様にして得たパルミチン酸マグネシウム(b3)の乳化分散体35.5部とを混合容器に仕込み、25℃でパドル型低速攪拌機(周速100m/分)により20分攪拌することにより本発明の乳化分散体5を得た。
【0077】
<実施例6>
実施例2と同様にして得たマレイン酸変性ポリプロピレンワックス(a2)の乳化分散体40.1部と実施例1と同様にして得たステアリン酸亜鉛(b1)の乳化分散体59.9部とを混合容器に仕込み、25℃でパドル型低速攪拌機(周速100m/分)により20分攪拌することにより本発明の乳化分散体6を得た。
【0078】
<実施例7>
実施例2と同様にして得たマレイン酸変性ポリプロピレンワックス(a2)の乳化分散体7.8部と実施例3と同様にして得たパルミチン酸マグネシウム(b3)の乳化分散体92.2部とを混合容器に仕込み、25℃でパドル型低速攪拌機(周速100m/分)により20分攪拌することにより本発明の乳化分散体7を得た。
【0079】
<実施例8>
実施例3と同様にして得たマイクロクリスタリンワックス(a3)の乳化分散体2.7部と実施例1と同様にして得たステアリン酸亜鉛(b1)の乳化分散体97.3部とを混合容器に仕込み、25℃でパドル型低速攪拌機(周速100m/分)により20分攪拌することにより本発明の乳化分散体8を得た。
【0080】
<実施例9>
実施例3と同様にして得たマイクロクリスタリンワックス(a3)の乳化分散体13.9部と実施例2と同様にして得たステアリン酸カルシウム(b2)の乳化分散体86.1部とを混合容器に仕込み、25℃でパドル型低速攪拌機(周速100m/分)により20分攪拌することにより本発明の乳化分散体9を得た。
【0081】
実施例1〜9で得た本発明の乳化分散体1〜9について、用いた水不溶性ワックス(a)及び水不溶性金属石鹸(b)を、(a)及び(b)の重量比率(a/b)、並びに(a)及び(b)の含有量と共に表1に示した。
【表1】
Figure 0004528909
【0082】
<比較例1〜6>
(a1)、(a2)又は(a3)の乳化分散体及び(b1)、(b2)又は(b3)の乳化分散体をそれぞれ順に比較用の乳化分散体11〜16とした。
【0083】
本発明の乳化分散体1〜9(実施例1〜9)及び比較用の乳化分散体1〜6(比較例1〜6)について、体積平均粒子径、基材表面改質能(表面摩擦調整能及び耐水化能)を評価し結果を表2に示した。
【0084】
<比較例7〜15>
表2に記載したように比較用の乳化分散体1〜6を組み合わせて、基材表面改質能の評価直前にスチレン−ブタジエンラテックスに投入・混合した後、基材表面改質能を評価し、これらの結果を表2に示した。
【0085】
<体積平均粒子径の測定方法>
レーザー光回折散乱式粒度分布測定装置{商品名:マイクロトラック(MICROTRAC UPA、Leeds and Northerup製)、条件(レーザー光波長;780nm、測定温度;25℃、分散媒;水、計測時間1分)}により測定した。
【0086】
<表面摩擦調整能>
300mlガラス製ビーカー(外径78mm、高さ103mm)にスチレン−ブタジエンラテックス{商品名:JSR0696、JSR製}200gを計り取り、DCスターラー(ポリフッ化エチレン樹脂被覆、丸型細型、外径8mm、長さ25mm)で回転数300rpmの攪拌下で、評価サンプル10g投入し、10分間攪拌を継続することにより均一に混合した。なお、比較例7〜15において、表2に記載した重量比率で評価サンプル10gを均一に混合した。すなわち、最初の乳化分散体(表2中、上段)をDCスターラーで回転数300rpmの攪拌下で投入し、10分間攪拌を行った後、他方の乳化分散体(表2中、下段)をDCスターラーで回転数300rpmの攪拌下で投入し、10分間攪拌を行った。これを上質紙に塗工機{商品名:マルチラボラトリーコーター100型、オースギ製}でバーコーターNo.8を用いて塗工し、130℃で15秒乾燥し、24時間放置して測定試料を調製した。また、ブランクとして、評価サンプルを投入しない測定試料も調整した。
引き続いて温度25℃、相対湿度60%の雰囲気下で表面測定機{商品名:トライボギア タイプ:14DR、ヘイドン製}を用いて測定試料表面の静摩擦係数を測定した。すなわち、測定試料を切断して2つの試験片(試験片サイズ:治具側:縦10cm×横3.5cm、テーブル側:縦24cm×横5cm)にし、測定治具として30mm平面圧子を用い、試験片の塗工面同士を向かい合わせて接した状態で垂直荷重を1kg、試料引っ張り速度200mm/分で120mmの距離を滑らせて静摩擦係数(μs)を計測した。
【0087】
<耐水化能>
300mlガラス製ビーカー(外径78mm、高さ103mm)にスチレン−ブタジエンラテックス{商品名:JSR0696、JSR製}200gを計り取り、25℃に温度調整しておき、これに、DCスターラー(ポリフッ化エチレン樹脂被覆、丸型細型、外径8mm、長さ25mm)で回転数300rpmの攪拌下で、評価サンプル30g投入し、10分間攪拌を継続することにより均一に混合した。なお、比較例7〜15において、表2に記載した重量比率で評価サンプル30gを均一混合した。すなわち、最初の乳化分散体(表2中、上段)をDCスターラーで回転数300rpmの攪拌下で投入し、10分間攪拌を行った後、他方の乳化分散体(表2中、下段)をDCスターラーで回転数300rpmの攪拌下で投入し、10分間攪拌を行った。得られた混合溶液をクリーンベンチ内で3MIL(76.5μm)のフィルムアプリケーターを用いて、ガラス板に塗布し、24時間25℃で乾燥させて、測定試料を調製した。また、ブランクとして、評価サンプルを投入しない測定試料も調整した。この測定試料を25℃の脱イオン水中に浸漬し、測定試料の塗膜が白化するまでの時間を測定した。
【0088】
【表2】
Figure 0004528909
【0089】
【発明の効果】
本発明の乳化分散体は、従来のワックス乳化分散体又は脂肪酸金属塩乳化分散体と比較して、極めて優れた基材表面改質能(特に表面摩擦調整能及び耐水化能)を発揮する。

Claims (4)

  1. 水難溶性ワックス(a)と水難溶性金属石鹸(b)とからなる複合粒子を含むワックス−金属石鹸複合乳化分散体の製造方法であって、(a)からなる粒子を含む乳化分散体(I)と、(b)からなる粒子を含む水系乳化分散体(II)との混合工程を含むことを特徴とする製造方法。
  2. 水難溶性ワックス(a)からなる粒子の体積平均粒子径が0.01〜20μm、水難溶性金属石鹸(b)からなる粒子の体積平均粒子径が0.01〜20μmである請求項に記載の製造方法。
  3. 水難溶性ワックス(a)と水難溶性金属石鹸(b)との重量比(a/b)が0.04〜4である請求項1又は2に記載の製造方法。
  4. 複合粒子の体積平均粒子径が0.01〜60μmである請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法。
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