JP4918217B2 - アミド系ワックスおよびそれを含む流動調整剤 - Google Patents

アミド系ワックスおよびそれを含む流動調整剤 Download PDF

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本発明は、アミド系ワックス、およびそれを含むもので非水系塗料等に添加される水分散性の流動調整剤に関するものである。
非水系塗料は、平滑で綺麗に塗布し易いように、流動調整剤が添加されている。
流動調整剤は、攪拌時に流動性を向上させて被塗物上に塗料を塗布し易くさせ、塗布直後に流動性を低下させ塗料で形成された被膜を垂れ落ち難くして平滑にさせるというものである。流動調整剤として、例えば特許文献1に、炭素数2〜6の脂肪族プライマリージアミンと、ヒドロキシステアリン酸および炭素数2〜10の脂肪族ジカルボン酸との脂肪酸ポリアミド系ワックスが開示されている。
脂肪酸ポリアミド系ワックスのような流動調整剤を添加した非水系塗料、例えば紫外線や電子線のような活性エネルギー線により硬化するアクリル樹脂のような樹脂成分に流動調整剤を添加した非水系塗料を、被塗物に塗布し、形成された被膜の一部を硬化させて水不溶性硬化体とし、未露光部分の未硬化被膜を水洗して除去すると、被塗物上に目的のパターンとなるレジスト像が形成される。
このような脂肪酸アミド系ワックスは、流動調整性が優れるが、一般に疎水性であって水との相溶性が低いために、この未硬化被膜を洗浄水洗する際、凝集して析出し易い。析出したワックスが、塗膜表面に残留してしまうという問題がある。
特開平5−271585号公報
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、非水系塗料に添加する流動調整剤の成分であって優れた流動調整性と水分散性とを有するアミド系ワックス、およびそれが含有され水への濡れ性に優れた流動調整剤を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた請求項1に係る発明は、アミド系ワックスが含まれている非水系塗料用の水分散性の流動調整剤であって、
前記アミド系ワックスには、
炭素数4〜22の脂肪酸と第一級アミノ基を二つ有するプライマリージアミンとのみからなりそれらがアミド化した脂肪酸ジアミドのみからなるアミドと
ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤とを、
むことを特徴とする非水系塗料用の水分散性の流動調整剤である。
この脂肪酸ジアミドは、例えば脂肪酸とプライマリージアミンとをアミド化反応させて合成されるワックス状のものである。ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤は、この脂肪酸ジアミドの合成の際に混合されていてもよく、脂肪酸ジアミドの合成後に溶融状態にして混合されていてもよい。
このアミド系ワックスは、ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤中のエーテル基に由来して親水性が高くなっているので、優れた水分散性を発現する。
この流動調整剤は、前記アミド系ワックスが、含まれていることを特徴とするものである。
流動調整剤中、アミド系ワックスが少なくとも10重量%含まれていることが好ましい。
同じく請求項に係る発明は、前記ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤と前記脂肪酸ジアミドとが、4:6〜1:9の重量比で含まれていることを特徴とする請求項に記載の流動調整剤である。
ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤の重量比が、4:6を超えて配合された場合は、攪拌時に流動性を向上させ静置時に流動性を低下させるという揺変性のような流動調整性を発現しなくなり、一方、1:9未満の場合は水分散性を発現しなくなる。
同じく請求項に係る発明は、前記ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤が、その親水性油性バランス(HLB:hydrophile-lipophile balance)を最低でも13とすることを特徴とする請求項に記載の流動調整剤である。
親水性油性バランスとは、ノニオン界面活性剤の親水性を示す尺度であって、例えばグリフィンのHLBが有名である。計算式は、非イオン界面活性剤のHLB=(親水基部分の分子量/界面活性剤の分子量)×20 で表される。親水性油性バランスが13未満であると、親水性が低すぎて流動調整剤の水分散性を向上させることができない。
同じく請求項に係る発明は、前記ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤が、室温で固体状またはペースト状であることを特徴とする請求項に記載の流動調整剤である。
ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤が25℃の室温で液状であると、脂肪酸ジアミドと混合したアミド系ワックスが軟らか過ぎて、流動調整剤に用いることができない。
同じく請求項に係る発明は、前記脂肪酸が、12−ヒドロキシステアリン酸を含んでいることを特徴とする請求項に記載の流動調整剤である。
脂肪酸は、12−ヒドロキシステアリン酸単独であってもよく、脂肪酸中に主成分として少なくとも60重量%である12−ヒドロキシステアリン酸と、副成分として炭素数4〜22の別な脂肪酸とを含んでいる混合物であってもよい。
同じく請求項に係る発明は、前記アミド系ワックスが、最大でも平均粒径30μmに微粒子化され、有機溶媒中で加熱処理されたものであることを特徴とする請求項に記載の流動調整剤である。
アミド系ワックスの平均粒径が30μmを超えると、揺変性を発現し難い。アミド系ワックスの平均粒径が10μm以下に微粒子化されていると一層好ましい。
この流動調整剤は、例えば非水系塗料のような塗料に添加される。
同じく請求項7に係る発明は、求項1に記載の流動調整剤と、樹脂成分とを含有していることを特徴とする非水系塗料である。
この塗料が静置されているとき、アミド系ワックスの微粒子同士が水素結合のような比較的弱い相互作用によって緩やかに引寄せ合っている。その結果、塗料は、ゲル化して増粘性を発現しているので、顔料等を分散させつつ流動し難くなっている。塗料が攪拌されると、その運動エネルギーによって、弱くて可逆的なこの相互作用が極めて短時間に分断される結果、塗料の増粘性が急激に低減し、塗料はゾル化して流動し易くなる。そのため塗料は、刷毛等で塗布し易い程度の適度な流動性を発現する。塗料を塗布し被膜が形成された途端、攪拌や塗布の際のような外部からの運動エネルギーが供給されなくなるので、弱い相互作用が極めて短時間で復元する。その結果、被膜を形成している塗料は再び流動し難くなり、垂れ落ち難くなる。このように流動調整剤により塗料は揺変性が優れる。
この塗料は、アミド系ワックス中のポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤が持つエーテル基に由来して、水に対する高い親水性を有している。そのため、アミド系ワックスは、被膜の一部を硬化させたとき適度な濡れ性を発現させるうえ、硬化させていない被膜の残部を水洗する際、水によく分散する。
本発明のアミド系ワックスは、非水系塗料に添加する流動調整剤の成分として有用であり、優れた流動調整性と水分散性とを発現する。それが含有された流動調整剤は、水に分散し易い。流動調整剤を含む非水系塗料は、塗布し易く塗布により形成された被膜が垂れ落ち難いという優れた揺変性を発現する。被膜は、硬化させると適度な濡れ性を有する硬化物となり、一方硬化していないと流動調整剤を凝集することなく水に分散させるとともに、水洗により除去される。
以下、本発明のアミド系ワックス、それを含む流動調整剤の実施例を詳細に説明する。
本発明のアミド系ワックスは、炭素数4〜22の脂肪酸とプライマリージアミンとのアミド化反応により調製される脂肪酸ジアミドに、ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤が、混合されて分散されたものである。
なお、ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤は、脂肪酸ジアミドの調製の際に
炭素数4〜22の脂肪酸とプライマリージアミンと共に予め混合され機械的に分散されてもよく、脂肪酸ジアミドを調製し溶融させた後に混合され分散されてもよい。
ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤として、例えば、
ポリオキシエチレン付加アルキルエーテルであるノイゲンET−190、ノイゲンYX−400、ノイゲンYX−500、ノイゲンET−189、ノイゲンONo.190、(何れも第一工業製薬(株)製の商品名);
また、ポリオキシエチレン付加硬化ヒマシ油であるNIKKOL HCO−50、NIKKOL HCO−60、NIKKOL HCO−80、NIKKOL HCO−100(何れも日光ケミカル(株)製の商品名)、ブラウノンRCW−60、ブラウノンRCW−80、ブラウノンRCW−100、ブラウノンCW−200(何れも青木油脂工業(株)製の商品名);
ポリオキシエチレン付加脂肪酸エステルであるブラウノンS−1000A、ブラウノンO−700SA、ブラウノンDS−6000(何れも青木油脂工業(株)製の商品名)、ラミゲンES−100(第一工業製薬(株)製の製品名);
ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコールであるエパン680(第一工業製薬(株)製の商品名)が挙げられる。
脂肪酸ジアミドを構成する炭素数4〜22の脂肪酸として、例えば12−ヒドロキシステアリン酸;それと共に用いられる酪酸、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸が挙げられる。
脂肪酸ジアミドを構成するプライマリージアミンとして、例えば1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,4−ジアミノブタン、エチレンジアミン、メタキシレンジアミン、ジェファーミンEDR−148(サンテクノケミカル(株)製の商品名)が挙げられる。
アミド系ワックス、例えば12−ヒドロキシステアリン酸の600重量部およびそれの1/2当量の1,6ヘキサメチレンジアミンを反応させて得られる脂肪酸ジアミドと、ブラウノンDS6000の180重量部とからなるアミド系ワックスは、一般に、淡黄色ないし淡黄褐色の固体である。
このアミド系ワックスの酸価およびアミン価は、15以下であることが好ましく、5以下であると一層好ましい。
本発明の流動調整剤は、前記のアミド系ワックスを、ジェットミルのような乾式粉砕機で平均粒径30μm以下の微粒子、好ましくは平均粒径10μm以下の微粒子となるまで粉砕後、有機溶媒と混合して分散させた後、得られた分散混合物を30〜90℃、好ましくは50〜80℃で1〜50時間加熱処理して、調製される。
なお、流動調整剤は、前記アミド系ワックスを、平均粒径30μm以下、好ましくは10μm以下に比較的粗く解砕してから有機溶媒と混合し、ガラスビーズ等を用いたメディア方式の湿式分散機でさらに粉砕して、平均粒径30μm以下、好ましくは10μm以下であってより一層微細な微粒子の分散混合物とした後、加熱処理したものであってもよい。
有機溶剤として、例えば芳香族炭化水素、脂肪族炭化水素、脂環式炭化水素、ケトン、エステル、アルコールが挙げられる。
流動調整剤は、分散剤や湿潤剤のような添加剤を含んでいてもよい。
この流動調整剤と、紫外線や電子線のような活性エネルギー線により硬化するアクリル系樹脂のような樹脂成分と、必要に応じて顔料とを混合すると、非水系塗料が得られる。この塗料は、例えば、紫外線硬化型樹脂、非水系ペンキ、コーティング剤として使用されるものである。
以下に本発明を適用するアミド系ワックスおよび流動調整剤を調製した例を実施例1〜8に示し、本発明を適用外のアミド系ワックスおよび流動調整剤を調製した例を比較例1〜2に示す。
(実施例1)
攪拌器、温度計、分水器を備えた1Lの4ツ口フラスコに、脂肪酸である12−ヒドロキシステアリン酸600.0重量部を加え、さらにポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤であるブラウノンS−1000A(青木油脂(株)製の商品名)120.0重量部を加え、110〜120℃に加温し、それらを溶解させた。このフラスコを冷却し内温100℃とした後、プライマリージアミンであるヘキサメチレンジアミン116.0重量部を徐々に加え、130〜140℃に加熱し30分間攪拌した。更に170℃までゆっくり昇温し、脱水させてアミド化反応を行った。5〜6時間反応させると、淡黄色で塊状のアミド系ワックス(酸価4.3;アミン価4.5)が得られた。これを粉砕機にかけて、平均粒子径10.0μm以下のアミド系ワックスの微粒子とした。このアミド系ワックスの微粒子30重量部と、有機溶媒であるプロピレングリコールモノメチルエーテル270重量部とを、900mLのガラス瓶に入れ、さらにガラスビーズ150重量部(φ=1.5mm)を加え、ペイントシェイカーにより分散処理を行った。得られた分散混合物を密閉容器に充填し、60〜65℃で12時間加熱処理し、目的の流動調整剤を調製した。
(実施例2)
実施例1のヘキサメチレンジアミンの代わりにメタキシレンジアミン131.2重量部を用いてアミド化反応を行い、淡黄色のアミド系ワックス(酸価4.0;アミン価4.3)を得たこと以外は、実施例1と同様にして、目的の流動調整剤を調製した。
(実施例3)
実施例1のヘキサメチレンジアミンの代わりに1,4ジアミノブタン88.0重量部を用いてアミド化反応を行い、淡黄色のアミド系ワックス(酸価4.3;アミン価4.5)を得たこと以外は、実施例1と同様にして、目的の流動調整剤を調製した。
(実施例4)
実施例1のブラウノンS−1000Aの代わりに、ノイゲンET−207A(第一工業製薬(株)製の商品名)120.0重量部を用いてアミド化反応を行い、淡黄色のアミド系ワックス(酸価4.6;アミン価3.0)を得たこと以外は、実施例1と同様にして、目的の流動調整剤を調製した。
(実施例5)
実施例1のブラウノンS−1000Aの代わりに、ラミゲンES−100(第一工業製薬(株)製の商品名)120.0重量部を用いてアミド化反応を行い、淡黄色のアミド系ワックス(酸価4.1;アミン価4.6)を得たこと以外は、実施例1と同様にして、目的の流動調整剤を調製した。
(実施例6)
実施例1のブラウノンS−1000Aの代わりに、エパン680(第一工業製薬(株)製の商品名)120.0重量部を用いてアミド化反応を行い、淡黄色のアミド系ワックス(酸価4.2;アミン価4.0)を得たこと以外は、実施例1と同様にして、目的の流動調整剤を調製した。
(実施例7)
実施例1のブラウノンS−1000Aの代わりに、ブラウノンCW−200(青木油脂工業(株)製の商品名)120.0重量部を用いてアミド化反応を行い、淡黄色のアミド系ワックス(酸価4.9;アミン価3.8)を得たこと以外は、実施例1と同様にして、目的の流動調整剤を調製した。
(実施例8)
実施例6のエパン680を用いずに12−ヒドロキシステアリン酸と1,6−ヘキサメチレンジアミンを用いてアミド化反応を行い、反応後溶融状態の脂肪酸ジアミドにエパン680を混合し淡黄色のアミド系ワックス(酸価4.8;アミン価4.0)を得たこと以外は、実施例1と同様にして、流動調整剤を調製した。
(比較例1)
実施例1のブラウノンS−1000Aを用いずに12−ヒドロキシステアリン酸と1,6−ヘキサメチレンジアミンを用いてアミド化反応を行い、淡黄色のアミド系ワックス(酸価4.7;アミン価4.1)を得たこと以外は、実施例1と同様にして、流動調整剤を調製した。
(比較例2)
実施例2のブラウノンS−1000Aを用いずに12−ヒドロキシステアリン酸とメタキシレンジアミンを用いてアミド化反応を行い、淡黄色のアミド系ワックス(酸価4.7;アミン価4.1)を得たこと以外は、実施例1と同様にして、流動調整剤を調製した。
実施例1〜8、比較例1〜2で得られた流動調整剤について、水分散性評価試験と流動調整性評価試験とを行った。
(水分散性評価試験)
イオン交換水70.0gと、実施例1〜8、比較例1〜2の流動調整剤の各1.0gとを、各140mlガラス瓶に量り取り、ペイントシェーカーで10分間分散させ水分散性評価試験用サンプルとした。得られた分散液を静置し、目視により分散性を評価した。均一に分散し全く凝集が認められないものを◎、均一に分散し極僅かに凝集が認められるものを〇、僅かに凝集が認められるものを〇〜△、著しい凝集が認められるものを△、凝集し沈降しているものを×とする5段階で評価した。その結果を表1に示す。
(流動調整性評価試験)
アクリディックA−801(大日本インキ化学工業(株)製の商品名)110.0gと、実施例1〜8、比較例1〜2の流動調整剤の各2.2gとを、各140mlガラス瓶に量り取り、ディスパーを用いて2500rpmで3分間混合し、非水系塗料を調製し、物性試験用サンプルとした。なお、アクリディックA−801のみのものをブランクのサンプルとした。各サンプルを、B型粘度計により、6rpmおよび60rpmにおける粘度(mPa・s)を測定した。6rpmにおける粘度を、60rpmにおける粘度で除し、TI値(チクソトロピックインデックス:Thixotropic Index)を算出した。TI値は、高いほど、揺変性が優れていることを示す指標である。その結果を表1に示す。
Figure 0004918217
表1から明らかなように、実施例のようなポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤と脂肪酸ジアミドとからなるアミド系ワックスを含む流動調整剤は何れも水分散性が優れており、それを用いた非水系塗料は、TI値が高く、塗布の際の流動性が大きく塗布後の流動性が小さくなるという揺変性に優れたもので、作業性が良いものであった。一方、比較例のようにポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤を含まないアミド系ワックスを含む流動調整剤は水に分散しなかった。また、ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤を含まないアミド系ワックスを用いた流動調整剤を添加した非水系塗料はTI値が比較的低く作業性が悪いものであった。
本発明のアミド系ワックスは、塗布の作業性を向上させる流動調整剤の成分として用いられる。このアミド系ワックスを含有する流動調整剤は水分散性が優れているので、プラスチック素材や建材を塗布するペイントや、不要部分を水洗で除去するフォトレジストのような非水系塗料に添加して用いられる。

Claims (7)

  1. アミド系ワックスが含まれている非水系塗料用の水分散性の流動調整剤であって、
    前記アミド系ワックスには、
    炭素数4〜22の脂肪酸と第一級アミノ基を二つ有するプライマリージアミンとのみからなりそれらがアミド化した脂肪酸ジアミドのみからなるアミドと
    ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤とを、
    むことを特徴とする非水系塗料用の水分散性の流動調整剤
  2. 前記ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤と前記脂肪酸ジアミドとが、4:6〜1:9の重量比で含まれていることを特徴とする請求項に記載の流動調整剤。
  3. 前記ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤が、その親水性油性バランスを最低でも13とすることを特徴とする請求項に記載の流動調整剤。
  4. 前記ポリオキシエチレン鎖含有ノニオン界面活性剤が、室温で固体状またはペースト状であることを特徴とする請求項に記載の流動調整剤。
  5. 前記脂肪酸が、12−ヒドロキシステアリン酸を含んでいることを特徴とする請求項2に記載の流動調整剤。
  6. 前記アミド系ワックスが、最大でも平均粒径30μmに微粒子化され、有機溶媒中で加熱処理されたものであることを特徴とする請求項に記載の流動調整剤。
  7. 請求項1に記載の流動調整剤と、樹脂成分とを含有していることを特徴とする非水系塗料
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